JPH05319020A - 空気入りタイヤおよびその製造方法 - Google Patents
空気入りタイヤおよびその製造方法Info
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- JPH05319020A JPH05319020A JP4122054A JP12205492A JPH05319020A JP H05319020 A JPH05319020 A JP H05319020A JP 4122054 A JP4122054 A JP 4122054A JP 12205492 A JP12205492 A JP 12205492A JP H05319020 A JPH05319020 A JP H05319020A
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- belt auxiliary
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Landscapes
- Tyre Moulding (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高速耐久性と、高速旋回時の操縦安定性とを
高い次元で両立させる。 【構成】 少なくとも一枚のコードプライよりなるラジ
アルカーカス1と、このラジアルカーカス1の外周側
で、タイヤ周方向に対して比較的小さな角度で延びて相
互に交差するそれぞれのコードからなる少なくとも二層
のベルト層2a, 2bにより形成したベルト2と、実質的に
タイヤ周方向に伸びるテキスタイルコードよりなり、ベ
ルト2の外周側で、少なくともそのベルト2の側部区域
にオーバラップして位置するベルト補助層3とを具える
空気入りタイヤである。加硫成型後のタイヤの、ベルト
補助層3を形成するテキスタイルコードに10%以上の伸
びを付与した場合の引張力を、車両への装着姿勢のタイ
ヤで、車両の内側側に位置するベルト補助層部分に比
し、車両の外側側に位置するベルト補助層部分で大きく
する。
高い次元で両立させる。 【構成】 少なくとも一枚のコードプライよりなるラジ
アルカーカス1と、このラジアルカーカス1の外周側
で、タイヤ周方向に対して比較的小さな角度で延びて相
互に交差するそれぞれのコードからなる少なくとも二層
のベルト層2a, 2bにより形成したベルト2と、実質的に
タイヤ周方向に伸びるテキスタイルコードよりなり、ベ
ルト2の外周側で、少なくともそのベルト2の側部区域
にオーバラップして位置するベルト補助層3とを具える
空気入りタイヤである。加硫成型後のタイヤの、ベルト
補助層3を形成するテキスタイルコードに10%以上の伸
びを付与した場合の引張力を、車両への装着姿勢のタイ
ヤで、車両の内側側に位置するベルト補助層部分に比
し、車両の外側側に位置するベルト補助層部分で大きく
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、空気入りタイヤおよ
びその製造方法に関し、とくには、高速旋回走行時の操
縦安定性能を有効に改善することができる空気入りタイ
ヤおよび、そのタイヤの製造を極めて簡単ならしめるタ
イヤの製造方法に関するものである。
びその製造方法に関し、とくには、高速旋回走行時の操
縦安定性能を有効に改善することができる空気入りタイ
ヤおよび、そのタイヤの製造を極めて簡単ならしめるタ
イヤの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に高性能タイヤと称される空気入り
ラジアルタイヤとしては、タイヤ周方向に対して実質的
に90°の角度で延在させたコードの一プライもしくは二
プライからなるカーカスと、このカーカスの外周側で、
タイヤ周方向に対して比較的小さい角度で相互に対称に
延在して交差するそれぞれのスチールコードからなる二
層のベルト層で形成されて、トレッド幅とほぼ等しい幅
を有するベルトと、ベルトの外周側に配設されて、実質
的にタイヤ周方向に延びる熱収縮性の有機繊維コードよ
りなるベルト補助層とを備えるものがある。かかる空気
入りラジアルタイヤでは、とくにはベルト補助層の作用
下で、タイヤの高速回転時におけるベルトおよびトレッ
ドゴムの、半径方向外方への迫出しを抑制することによ
り、ベルト端セパレーションその他の故障の発生を有効
に防止してタイの高速耐久性を向上させることができ
る。
ラジアルタイヤとしては、タイヤ周方向に対して実質的
に90°の角度で延在させたコードの一プライもしくは二
プライからなるカーカスと、このカーカスの外周側で、
タイヤ周方向に対して比較的小さい角度で相互に対称に
延在して交差するそれぞれのスチールコードからなる二
層のベルト層で形成されて、トレッド幅とほぼ等しい幅
を有するベルトと、ベルトの外周側に配設されて、実質
的にタイヤ周方向に延びる熱収縮性の有機繊維コードよ
りなるベルト補助層とを備えるものがある。かかる空気
入りラジアルタイヤでは、とくにはベルト補助層の作用
下で、タイヤの高速回転時におけるベルトおよびトレッ
ドゴムの、半径方向外方への迫出しを抑制することによ
り、ベルト端セパレーションその他の故障の発生を有効
に防止してタイの高速耐久性を向上させることができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年におい
ては、車両の高性能化に伴って、タイヤのより一層の性
能向上が要求されるに至っており、従来ではほとんど問
題とならなかった、たとえば高速旋回走行時の操縦安定
性がしばしば問題とされている。
ては、車両の高性能化に伴って、タイヤのより一層の性
能向上が要求されるに至っており、従来ではほとんど問
題とならなかった、たとえば高速旋回走行時の操縦安定
性がしばしば問題とされている。
【0004】そこでこの発明は、ベルト補助層をもっ
て、タイヤの高速耐久性を向上させるのみならず、操縦
安定性、とくには高速旋回走行時の操縦安定性を十分に
向上させることができる空気入りタイヤおよびその製造
方法を提供する。
て、タイヤの高速耐久性を向上させるのみならず、操縦
安定性、とくには高速旋回走行時の操縦安定性を十分に
向上させることができる空気入りタイヤおよびその製造
方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の空気入りタイ
ヤは、少なくとも一枚のコードプライよりなるラジアル
カーカスと、このラジアルカーカスの外周側で、タイヤ
周方向に対して比較的小さな角度で延びて相互に交差す
るそれぞれのコードからなる少なくとも二層のベルト層
により形成したベルトと、実質的にタイヤ周方向に伸び
るテキスタイルコードよりなり、ベルトの外周側で、少
なくともそのベルトの側部区域にオーバラップして位置
するベルト補助層とを具える空気入りタイヤにおいて、
加硫成型後のタイヤの、ベルト補助層を形成するテキス
タイルコードに10%以上の伸びを付与した場合の引張力
を、車両への装着姿勢のタイヤで、車両の内側側に位置
するベルト補助層部分よりも、車両の外側側に位置する
ベルト補助層部分で大きくしたものである。
ヤは、少なくとも一枚のコードプライよりなるラジアル
カーカスと、このラジアルカーカスの外周側で、タイヤ
周方向に対して比較的小さな角度で延びて相互に交差す
るそれぞれのコードからなる少なくとも二層のベルト層
により形成したベルトと、実質的にタイヤ周方向に伸び
るテキスタイルコードよりなり、ベルトの外周側で、少
なくともそのベルトの側部区域にオーバラップして位置
するベルト補助層とを具える空気入りタイヤにおいて、
加硫成型後のタイヤの、ベルト補助層を形成するテキス
タイルコードに10%以上の伸びを付与した場合の引張力
を、車両への装着姿勢のタイヤで、車両の内側側に位置
するベルト補助層部分よりも、車両の外側側に位置する
ベルト補助層部分で大きくしたものである。
【0006】また、この発明の製造方法では、全体とし
てほぼ載頭円錐形状をなす成型ドラム上でグリーンケー
スの成型を行い、この結果として、最外層に位置するベ
ルト補助層をもまた、そのグリーンケースの外輪郭形状
と同様の載頭円錐形状とする。
てほぼ載頭円錐形状をなす成型ドラム上でグリーンケー
スの成型を行い、この結果として、最外層に位置するベ
ルト補助層をもまた、そのグリーンケースの外輪郭形状
と同様の載頭円錐形状とする。
【0007】なおここで、ベルト補助層はテキスタイル
コードを螺旋状に巻回して形成することが好ましく、こ
の場合には、テキスタイルコードの一本もしくは複数本
を同時に螺旋状に巻回することもできるが、より好まし
くは、複数本のテキスタイルコードをまとめてゴムコー
ティングしてなる帯状リボンを巻回することによって作
業能率の向上をもたらすことができる。
コードを螺旋状に巻回して形成することが好ましく、こ
の場合には、テキスタイルコードの一本もしくは複数本
を同時に螺旋状に巻回することもできるが、より好まし
くは、複数本のテキスタイルコードをまとめてゴムコー
ティングしてなる帯状リボンを巻回することによって作
業能率の向上をもたらすことができる。
【0008】
【作用】この発明の空気入りタイヤでは、ベルト補助層
を形成するテキスタイルコードの引張力が車両の外側側
部分において大きいことから、その外側側部分ではベル
トリングの締付力が高まり、タイヤ周方向の外力に対す
るトレッド部剛性を効果的に高めることができ、従っ
て、車両の高速旋回走行によって、タイヤの外側側部分
に大きな荷重、路面反力などが作用しても、変形が抑制
されてその外側側部分の接地長さの極端な増加を有効に
防止することができる。
を形成するテキスタイルコードの引張力が車両の外側側
部分において大きいことから、その外側側部分ではベル
トリングの締付力が高まり、タイヤ周方向の外力に対す
るトレッド部剛性を効果的に高めることができ、従っ
て、車両の高速旋回走行によって、タイヤの外側側部分
に大きな荷重、路面反力などが作用しても、変形が抑制
されてその外側側部分の接地長さの極端な増加を有効に
防止することができる。
【0009】この一方において、テキスタイルコードの
引張力の小さい、車両の内側側部分では、外側側部分に
比してトレッドの周方向剛性が低いことから、高速旋回
走行時においてなお、十分な接地長さを確保することが
でき、これらの結果として、タイヤの接地長さを、それ
の内外各側部において十分均等ならしめて、操縦安定性
を大きく向上させることができる。
引張力の小さい、車両の内側側部分では、外側側部分に
比してトレッドの周方向剛性が低いことから、高速旋回
走行時においてなお、十分な接地長さを確保することが
でき、これらの結果として、タイヤの接地長さを、それ
の内外各側部において十分均等ならしめて、操縦安定性
を大きく向上させることができる。
【0010】また、この発明の製造方法では、ベルト補
助層の外輪郭形状を、グリーンケースの外輪郭形状と同
様の載頭円錐形状とし、生タイヤを加硫硬化させるに当
って、ベルト補助層の小径側部分をそれの大径部分より
大きく伸長させることにより、その小径側部分では、テ
キスタイルコードに、より大きなプレストレッチが付与
されることになり、加硫後においては、大きなプレスト
レッチを与えられた部分の、伸びに対する引張力が効果
的に高められることになる。
助層の外輪郭形状を、グリーンケースの外輪郭形状と同
様の載頭円錐形状とし、生タイヤを加硫硬化させるに当
って、ベルト補助層の小径側部分をそれの大径部分より
大きく伸長させることにより、その小径側部分では、テ
キスタイルコードに、より大きなプレストレッチが付与
されることになり、加硫後においては、大きなプレスト
レッチを与えられた部分の、伸びに対する引張力が効果
的に高められることになる。
【0011】これがため、グリーンケースの状態で小径
側となる部分を、車両の外側側とすることにより、車両
の外側側に位置するトレッド部分の剛性を所期した通り
に高めたタイヤを簡単に製造することができる。
側となる部分を、車両の外側側とすることにより、車両
の外側側に位置するトレッド部分の剛性を所期した通り
に高めたタイヤを簡単に製造することができる。
【0012】なお、ベルト補助層のテキスタイルコード
の、引張力の差は、上述したように、加硫硬化に際する
シューピングによって付与することができる他、グリー
ンケースの製造に際してテキスタイルコードの巻回張力
を予めコントロールしたものを加硫硬化することによっ
てもたらすこともできる。
の、引張力の差は、上述したように、加硫硬化に際する
シューピングによって付与することができる他、グリー
ンケースの製造に際してテキスタイルコードの巻回張力
を予めコントロールしたものを加硫硬化することによっ
てもたらすこともできる。
【0013】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、この発明の実施例を示すタイヤ幅方向
の要部略線断面図であり、タイヤサイズを225/50 R16と
したものである。
明する。図1は、この発明の実施例を示すタイヤ幅方向
の要部略線断面図であり、タイヤサイズを225/50 R16と
したものである。
【0014】図中Tはトレッド部を示し、1は、ビード
コアに跨がってトロイダルにのびるラジアルカーカスを
示す。ここでは、このラジアルカーカス1を、タイヤ周
方向に対して実質的に90°の角度で延びるテキスタイル
コードの一プライにより構成する。
コアに跨がってトロイダルにのびるラジアルカーカスを
示す。ここでは、このラジアルカーカス1を、タイヤ周
方向に対して実質的に90°の角度で延びるテキスタイル
コードの一プライにより構成する。
【0015】そして、ラジアルカーカス1の外周側に
は、タイヤ周方向に対して22°の角度で相互に対称に延
びて交差するそれぞれのスチールコードからなる二層の
ベルト層2a, 2bにて形成したベルト2を、ほぼトレッド
幅いっぱいに配設し、このベルト2のさらに外周側の全
体を、実質的にタイヤ周方向に延びるテキスタイルコー
ドよりなるベルト補助層3により覆う。
は、タイヤ周方向に対して22°の角度で相互に対称に延
びて交差するそれぞれのスチールコードからなる二層の
ベルト層2a, 2bにて形成したベルト2を、ほぼトレッド
幅いっぱいに配設し、このベルト2のさらに外周側の全
体を、実質的にタイヤ周方向に延びるテキスタイルコー
ドよりなるベルト補助層3により覆う。
【0016】ここで、ベルト補助層3は、複数本のテキ
スタイルコードをゴムコーティングしてなる、たとえば
5〜30mmの幅を有する帯状リボン3aを螺旋状に巻回する
ことによって形成することが好ましい。なお帯状リボン
3aの巻回の仕方としては、図示のように、ベルト2より
幾分広い幅を有するベルト補助層3の全体を、帯状リボ
ン3aの側端面の接触下で均等に巻回することの他、その
帯状リボン3aの螺旋巻回ピッチを車両の内側側と外側側
とで相違させることもでき、また、ベルト2のそれぞれ
の側端部分だけにオーバラップさせて帯状リボン3aを螺
旋巻回することもできる。
スタイルコードをゴムコーティングしてなる、たとえば
5〜30mmの幅を有する帯状リボン3aを螺旋状に巻回する
ことによって形成することが好ましい。なお帯状リボン
3aの巻回の仕方としては、図示のように、ベルト2より
幾分広い幅を有するベルト補助層3の全体を、帯状リボ
ン3aの側端面の接触下で均等に巻回することの他、その
帯状リボン3aの螺旋巻回ピッチを車両の内側側と外側側
とで相違させることもでき、また、ベルト2のそれぞれ
の側端部分だけにオーバラップさせて帯状リボン3aを螺
旋巻回することもできる。
【0017】ところで、ベルト補助層3を形成するテキ
スタイルコードは、たとえば1260d/2 の熱収縮性のある
ナイロンコードとすることができ、このタイヤでは、か
かるテキスタイルコードのうち、車両への装着姿勢の下
で、車両の外側部分に位置するコードの、10%以上の伸
びを付与した場合の引張力を、車両の内側部分に位置す
るコードの同様の引張力より大きくし、好ましくは、そ
の引張力の差を、内側部分を基準にして、外側が+10%
〜40%になる程度とする。
スタイルコードは、たとえば1260d/2 の熱収縮性のある
ナイロンコードとすることができ、このタイヤでは、か
かるテキスタイルコードのうち、車両への装着姿勢の下
で、車両の外側部分に位置するコードの、10%以上の伸
びを付与した場合の引張力を、車両の内側部分に位置す
るコードの同様の引張力より大きくし、好ましくは、そ
の引張力の差を、内側部分を基準にして、外側が+10%
〜40%になる程度とする。
【0018】図2はこのことを示すグラフであり、ベル
ト補助層3の、車両の外側1/3 の範囲に延在するそれぞ
れのテキスタイルコードと、車両の内側1/3 の範囲に延
在するそれぞれのテキスタイルコードとの伸び率に対す
る平均引張力を示すこのグラフによれば、コード伸び率
が10%以上では、外側コードの引張力が内側コードのそ
れより明らかに大きい。
ト補助層3の、車両の外側1/3 の範囲に延在するそれぞ
れのテキスタイルコードと、車両の内側1/3 の範囲に延
在するそれぞれのテキスタイルコードとの伸び率に対す
る平均引張力を示すこのグラフによれば、コード伸び率
が10%以上では、外側コードの引張力が内側コードのそ
れより明らかに大きい。
【0019】なおここで、車両への装着姿勢のタイヤ
の、車両の内側側および外側側というときは、それぞ
れ、ベルト補助層3の側端縁からその全幅の少なくとも
1/5 の幅を含むものとすることが好ましい。
の、車両の内側側および外側側というときは、それぞ
れ、ベルト補助層3の側端縁からその全幅の少なくとも
1/5 の幅を含むものとすることが好ましい。
【0020】このように構成してなるタイヤによれば、
車両の外側部分に延在するテキスタイルコードの引張力
が大きくなり、これによって、車両の外側部分では、タ
イヤ周方向および半径方向のトレッド剛性が高くなるに
対し、車両の内側部分は十分な接地性を有するので、前
述したように、とくに、高速旋回走行での操縦安定性を
大きく高めることができる。
車両の外側部分に延在するテキスタイルコードの引張力
が大きくなり、これによって、車両の外側部分では、タ
イヤ周方向および半径方向のトレッド剛性が高くなるに
対し、車両の内側部分は十分な接地性を有するので、前
述したように、とくに、高速旋回走行での操縦安定性を
大きく高めることができる。
【0021】図3は、上述したような空気入りタイヤの
製造方法を例示する略線断面図である。図中Dは金属製
の成型ドラムを示し、この成型ドラムDは、その軸線を
含む断面内での曲率半径Rの曲面を含む、ほぼ載頭円錐
状の外輪郭形状を有しており、その径差は5mmである。
製造方法を例示する略線断面図である。図中Dは金属製
の成型ドラムを示し、この成型ドラムDは、その軸線を
含む断面内での曲率半径Rの曲面を含む、ほぼ載頭円錐
状の外輪郭形状を有しており、その径差は5mmである。
【0022】この発明の方法では、かかる成型ドラムD
の周面に、二層のベルト層2a, 2bを順次に貼着し、さら
にその外周側に、帯状リボン3aを均一の張力で螺旋状に
巻回してベルト補助層3を形成したものと、予めインナ
ーライナー、ラジアルカーカス等が貼着された円筒状の
貼着構体とを合体させる事により、全体としてほぼ載頭
円錐状の外輪郭形状を有するグリーンケースを成型す
る。
の周面に、二層のベルト層2a, 2bを順次に貼着し、さら
にその外周側に、帯状リボン3aを均一の張力で螺旋状に
巻回してベルト補助層3を形成したものと、予めインナ
ーライナー、ラジアルカーカス等が貼着された円筒状の
貼着構体とを合体させる事により、全体としてほぼ載頭
円錐状の外輪郭形状を有するグリーンケースを成型す
る。
【0023】そして、このグリーンケース上にはトレッ
ドバンドその他を貼着してグリーンタイヤとし、このグ
リーンタイヤは、それを、加硫缶内で加硫硬化させるこ
とによって、タイヤ赤道面に対して対称をなす所期した
通りの空気入りタイヤとされる。この際、これもまたほ
ぼ載頭円錐状をなすベルト補助層3は、加硫時のシェー
ピングによって、小径側部分がとくに大きく伸長され、
この結果として、その小径側部分に位置するそれぞれの
テキスタイルコードは、他の部分に位置するコードより
大きなプレストレッチを付与される。
ドバンドその他を貼着してグリーンタイヤとし、このグ
リーンタイヤは、それを、加硫缶内で加硫硬化させるこ
とによって、タイヤ赤道面に対して対称をなす所期した
通りの空気入りタイヤとされる。この際、これもまたほ
ぼ載頭円錐状をなすベルト補助層3は、加硫時のシェー
ピングによって、小径側部分がとくに大きく伸長され、
この結果として、その小径側部分に位置するそれぞれの
テキスタイルコードは、他の部分に位置するコードより
大きなプレストレッチを付与される。
【0024】従って、このようにして製造されたタイヤ
は、前述したと同様の作用効果を十分に発揮することが
できる。
は、前述したと同様の作用効果を十分に発揮することが
できる。
【0025】ちなみに、図1について述べた発明タイヤ
と、ベルト補助層3のナイロンコードの、10%伸長時に
おける引張力を、そのベルト補助層3の全幅にわたって
14kgとした比較タイヤとにつき、高速耐久性および操縦
安定性に関する試験を行っこところ、高速耐久性および
直進操縦安定性に関しては両タイヤにほとんど差が生じ
なかった。しかしながら、旋回操縦安定性に関しては、
発明タイヤでは円旋回の一定軌跡の追従が比較的容易で
あるに対し、比較タイヤでは、上述した一定軌跡の追従
が困難であった。なおここで、高速耐久性は、室内ドラ
ム上で、一定の荷重を付加してスピードをステップアッ
プし、タイヤガ破壊するまでのスピードと時間を測定す
ることにより求め、また、旋回時の操縦安定性は、一定
の半径の円旋回において、スピードをアップしながら、
規定の軌跡の走行性をフィーリングをもって評価した。
と、ベルト補助層3のナイロンコードの、10%伸長時に
おける引張力を、そのベルト補助層3の全幅にわたって
14kgとした比較タイヤとにつき、高速耐久性および操縦
安定性に関する試験を行っこところ、高速耐久性および
直進操縦安定性に関しては両タイヤにほとんど差が生じ
なかった。しかしながら、旋回操縦安定性に関しては、
発明タイヤでは円旋回の一定軌跡の追従が比較的容易で
あるに対し、比較タイヤでは、上述した一定軌跡の追従
が困難であった。なおここで、高速耐久性は、室内ドラ
ム上で、一定の荷重を付加してスピードをステップアッ
プし、タイヤガ破壊するまでのスピードと時間を測定す
ることにより求め、また、旋回時の操縦安定性は、一定
の半径の円旋回において、スピードをアップしながら、
規定の軌跡の走行性をフィーリングをもって評価した。
【0026】
【発明の効果】以上に述べたところから明らかなよう
に、この発明のタイヤによれば、高速耐久性を十分高く
維持してなお、とくに、高速旋回時の操縦安定性を有効
に向上させることができる。また,この発明の方法によ
れば所期した通りのタイヤを、曲めて容易に、かつ能率
的に製造することができる。
に、この発明のタイヤによれば、高速耐久性を十分高く
維持してなお、とくに、高速旋回時の操縦安定性を有効
に向上させることができる。また,この発明の方法によ
れば所期した通りのタイヤを、曲めて容易に、かつ能率
的に製造することができる。
【図1】この発明の実施例を示すタイヤ幅方向の要部略
線断面図である。
線断面図である。
【図2】テキスタイルコードの引張力を例示するグラフ
である。
である。
【図3】グリーンタイヤの形成例を示す略線断面図であ
る。
る。
1 ラジアルカーカス 2a, 2b ベルト層 2 ベルト 3a 帯状リボン 3 ベルト補助層 T トレッド部 D 成型ドラム
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも一枚のコードプライよりなる
ラジアルカーカスと、このラジアルカーカスの外周側
で、タイヤ周方向に対して比較的小さな角度で延びて相
互に交差するそれぞれのコードからなる少なくとも二層
のベルト層により形成したベルトと、実質的にタイヤ周
方向に伸びるテキスタイルコードよりなり、ベルトの外
周側で、少なくともそのベルトの側部区域にオーバラッ
プして位置するベルト補助層とを具える空気入りタイヤ
であって、 加硫成型後のタイヤの、ベルト補助層を形成するテキス
タイルコードに10%以上の伸びを付与した場合の引張力
を、車両への装着姿勢のタイヤで、車両の内側側に位置
するベルト補助層部分に比し、車両の外側側に位置する
ベルト補助層部分で大きくすることを特徴とする空気入
りタイヤ。 - 【請求項2】 少なくとも一枚のコードプライよりなる
ラジアルカーカスと、このラジアルカーカスの外周側
で、タイヤ周方向に対して比較的小さな角度で延びて相
互に交差するそれぞれのコードからなる少なくとも二層
のベルト層により形成したベルトと、実質的にタイヤ周
方向に伸びるテキスタイルコードよりなり、ベルトの外
周側で、少なくともそのベルトの側部区域にオーバラッ
プして位置するベルト補助層とを具える空気入りタイヤ
を製造するに当り、 成型ドラム上で、グリーンケースの外輪郭形状を、ほぼ
載頭円錐状に成型することを特徴とする空気入りタイヤ
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4122054A JPH05319020A (ja) | 1992-05-14 | 1992-05-14 | 空気入りタイヤおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4122054A JPH05319020A (ja) | 1992-05-14 | 1992-05-14 | 空気入りタイヤおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05319020A true JPH05319020A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=14826478
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP4122054A Pending JPH05319020A (ja) | 1992-05-14 | 1992-05-14 | 空気入りタイヤおよびその製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05319020A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007015577A (ja) * | 2005-07-08 | 2007-01-25 | Bridgestone Corp | 空気入りラジアルタイヤおよびその製造方法 |
JP2007045341A (ja) * | 2005-08-11 | 2007-02-22 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
JP2010215100A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-09-30 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
JP2015058788A (ja) * | 2013-09-18 | 2015-03-30 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
-
1992
- 1992-05-14 JP JP4122054A patent/JPH05319020A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007015577A (ja) * | 2005-07-08 | 2007-01-25 | Bridgestone Corp | 空気入りラジアルタイヤおよびその製造方法 |
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