JP2001071707A - 空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法 - Google Patents
空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法Info
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- B60—VEHICLES IN GENERAL
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- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
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Abstract
一層の高速耐久性を向上可能にした空気入りラジアルタ
イヤ及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 複数本のコード11からなるストリップ
材12を両ショルダー端部6でジグザグ状に折り返しな
がらタイヤ周方向に巻回したベルト層8をトレッド部3
に設けた空気入りラジアルタイヤにおいて、ストリップ
材12の長手方向に直交する方向のコード密度を、ショ
ルダー端部9で密にするとともに、センター部10に向
かうに従ってショルダー端部9よりも疎にした。
Description
タイヤ及びその製造方法に関し、さらに詳しくは高速耐
久性に優れ、特に航空機用ラジアルタイヤに好適な空気
入りラジアルタイヤ及びその製造方法に関する。
のベルト層には、図6に示すように、複数本のコード2
1が引き揃えられてゴム引きされたストリップ材22
を、ベルト層20の両端部で平面内で折り返しながらタ
イヤ周方向にジグザグ状に巻回する所謂「つづら折り」
ベルト構造が使用されている。
は、両端部にコードの切断端末をもたないため有効幅を
広くし、補強効果を大きくする利点がある。しかし、広
幅にしてあるため高速回転時における両ショルダー部の
せり上がりが大きく、このせり上がりがゴムとのセパレ
ーションを起こし易く、高速耐久性の低下の原因になっ
ていた。
22を平面内で屈曲させるためストリップ材22が曲が
り難く、その屈曲部22aで浮き上がりが生じやすくな
る。しかも、航空機用空気入りラジアルタイヤはトレッ
ドラジアスが約200〜300mmと小さいため、グリ
ーンタイヤの加硫成形時に金型内でリフトを掛ける際に
トレッドセンター部のリフト量がショルダー部に比べて
著しく大きくなり、これが上記屈曲部での浮き上がりを
更に大きくするため、一層セパレーションを起こしやす
い原因になっていた。
「つづら折り」ベルト構造を有する空気入りラジアルタ
イヤにおいて、一層の高速耐久性を向上可能にした空気
入りラジアルタイヤ及びその製造方法を提供することに
ある。
明の空気入りラジアルタイヤは、複数本のコードからな
るストリップ材を両ショルダー端部でジグザグ状に折り
返しながらタイヤ周方向に巻回したベルト層をトレッド
部に設けた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記スト
リップ材の長手方向に直交する方向のコード密度を、前
記ショルダー端部で密にするとともに、センター部に向
かうに従って前記ショルダー端部よりも疎にしたことを
特徴とするものである。
ストリップ材から「つづら折り」ベルト構造を成形する
に当たり、ストリップ材の長手方向に直交する方向のコ
ード密度をショルダー端部で密にし、センター部に向か
うに従ってショルダー端部よりも疎にしたので、ストリ
ップ材のショルダー部での剛性が高くなり、高速回転時
におけるショルダー部のせり上がりを抑制できる。ま
た、コード密度をセンター部に向かうほどコード間隔を
広げて疎にしたので、ベルト層端部のせり上がり力をト
レッド全体に分散させ、トレッドに対する補強効果を一
層増大させることができる。
製造方法は、複数本のコードからなるストリップ材をベ
ルト成形ドラムの軸方向に往復移動させながら、該ベル
ト成形ドラム上にドラム周方向にジクザグ状に巻回して
空気入りラジアルタイヤのベルト層を形成するに当た
り、1乃至2本を単位として供給するコード供給部を前
記ベルト成形ドラムの軸方向に互いに独立に往復移動す
るように複数配置し、これら複数のコード供給部を前記
ベルト成形ドラムの両端部では互いに近接させ、センタ
ー部では互いに離間させるように移動させることによ
り、前記複数本のコードからなるストリップ材を前記両
端部で密にするとともに、前記センター部に向かうに従
って前記両端部より疎になるようにして前記ベルト層を
形成することを特徴とするものである。
を構成する複数本のコードのコード供給部を、1〜2本
単位毎に複数に独立させ、これら複数のコード供給部を
ベルト成形ドラムの両端部で互いに近接させ、センター
部で離間させるように移動させながら、ストリップ材の
長手方向に直交する方向のコード密度を両端部で大きく
するとともにセンター部に向かうに従って両端部より小
さくしたので、両端部でのストリップ材の屈曲を容易に
するとともに、グリーンタイヤの加硫成形時に金型内で
リフトを掛ける際のセンター部のリフトを容易にし、シ
ョルダ部におけるストリップ材の屈曲部の浮き上がりを
防止することができる。そのため、高速回転時における
ベルト層両端部のせり上がりを抑制し、耐久性を向上す
ることができる。
用いて説明する。
用ラジアルタイアの子午線断面図である。この航空機用
タイヤ1は、一般の車両用に比べてトレッド部3のトレ
ッドラジアスRが200〜300mmと比較的小さく、
かつ幅広に形成されているのが特徴である。カーカス層
2は複数プライからなり、タイヤ内側においてトレッド
部3から左右のサイド部4を経てビード部5に到るよう
に配置され、さらに両端部がビードコア6の廻りにビー
ドフィラー7を包み込むように折り返されている。この
カーカス層2のトレッド部3での外周側にはテキスタイ
ルコードからなるベルト層8が配置されている。更に、
ベルト層8の外周側にはテキスタイルコードを周方向に
配列してなるベルトカバー層(ベルト保護層)8xが配
置されている。
(図では5本)のコード11からなるストリップ材12
が両側のショルダー端部9で平面内で屈曲するように折
り返されながらジグザグ状にタイヤ周方向に巻回された
「つづら折り」ベルト構造になっている。しかも、この
「つづら折り」構造を保ちながら、ストリップ材12の
コード11がトレッド部の両ショルダー端部9では、互
いに接触し、センター部10に向かうにつれ隣接し合う
コード11間が互いに離間するようになっている。従っ
て、このストリップ材12の長手方向に直交する方向A
−Aのコード密度は、ショルダー端部9で最大となり、
センター部10で最小となっている。
ジアルタイヤ1は、ストリップ材12のコード密度がシ
ョルダー端部9で高く、高い剛性を有するため、高速回
転時におけるベルト層8の両端部のせり上がり現象を抑
制することができる。また、センター部10ではストリ
ップ材12のコード11が互いに離れてコード密度が疎
になっているので、ベルト層8の端部のせり上がり力を
トレッド部3の全体に広く分散させるため、高速耐久性
を向上することができる。
において、センター部10の進行方向の接地長さLcと
接地幅Wの80%の幅Wsの位置における進行方向接地
長さLsとの比Ls/Lcが、0.75〜0.85の範
囲であるのが好ましい。
Rim Association)発行の1997年度版の航空機年鑑(Ai
rcraft Year Book)に規定されている最高空気圧を充填
して規定荷重を負荷したときに静止状態で形成される接
地面である。また、進行方向の接地長さLc、Lsは、
それぞれの位置にリブがない場合には、直近のリブの長
さである。
周りの環状の周辺部18の接地圧力と荷重との関係は、
図4に示すように、負荷される荷重が大きい場合、中央
部17の接地圧Pcより周辺部18の接地圧Psが大き
くなる。この接地圧PcとPsとの差が大きいと、タイ
ヤ転動時にトレッド部の接地圧の変化が大きくなるた
め、高速耐久性が低下する。
線で示す接地面15’のようにLs’/Lc’が小さく
なると、実線で示す接地面15より大きくなる。そのた
め、Ls/Lcを0.75以上にすることにより、中央
部17と周辺部18の接地圧の差を小さくして、高速耐
久性を向上することが可能となる。
と、つづら折り構造のベルト層8によりショルダー部1
9のせり上がりを抑制していても、高速回転時のセンタ
ー部10の直径の成長が大きくなり、タイヤ転動時のト
レッド部の繰り返し変形が大きくなるため、高速耐久性
が低下しやすい。
と、接地面15におけるセンター部10の接地圧に比べ
てショルダー部19の接地圧が大きくなるため、ショル
ダー部の耐久性が低下する。
ヤタイヤの製造方法について説明する。
ベルト成形ドラム13は、その外周面のセンター部13
aと両端部13bの周長の差が30〜150mmで、タ
イヤのトレッドラジアスRと略同じ曲率を有するプロフ
ァイルドラムであり、回転軸Cを中心に回転駆動される
ようになっている。
複数のコード供給部14a〜14eが、それぞれ1乃至
2本の単位でテキスタイルコード11を供給して1本の
ストリップ材12を形成するように配置されている。こ
れらコード供給部14a〜14eは、それぞれベルト成
形ドラムの回転軸Cに平行なリニアガイド16a〜16
eに支持され、駆動装置15により互いに独立に往復移
動可能になっている。
には、ベルト成形ドラム13を回転させるとともに、そ
の外周面にコード供給部14a〜14eからそれぞれコ
ード11をストリップ材12を形成するように供給しな
がら巻付ける。この巻付け操作において、各コード供給
部14a〜14eをベルト成形ドラム13の軸方向両端
部では互いに近接させ、センター部に向かうほど互いに
離間させるように往復移動させると、ストリップ材12
を形成するコード11が両端部で互いに近接状態に集束
しながら屈曲し、またセンター部10では互いに離間状
態になりながらベルト成形ドラム13の周方向にジグザ
グ状に巻回される。従って、ストリップ材12の長手方
向に直交する方向のコード密度が、両端部で密になると
ともに、センター部に向かうに従って両端部よりも疎に
なったベルト層8が成形される。
知の方法によって別途成形されたタイヤ台部のトレッド
部外周側に組付けることにより、グリーンタイヤを成形
し、その後加硫成形することにより、図1に示すような
航空機用ラジアルタイヤが得られる。
ップ材12を形成するコード供給部14a〜14eを互
いに独立に往復移動させ、ベルト成形ドラム13の両端
部では互いに近接させてコード密度を密にするようにし
たので、両端部におけるストリップ材12の屈曲を容易
にすることができ、しかも屈曲部の浮き上がりも防止す
ることができる。
ンター部でショルダ部よりも疎にしているので、航空機
用タイヤのようにトレッドラジアスの比較的小さいタイ
ヤのグリーンタイヤを加硫成形する場合であっても、リ
フト量が多いセンター部のリフトに対する抵抗を小さく
してリフトをし易くし、かつ、リフト時のストリップ材
の屈曲部の浮き上がりを防止することができる。従っ
て、ベルト層両端部の歪みを少なくし、一層高速耐久性
を向上することができる。
14a〜14eを特別の構造体として構成したが、それ
ぞれ単純な往復移動ガイドにしたものであってもよい。
度は、ショルダー端部の位置で密にし、センター部に向
かうにほど疎にしていることが特徴であり、タイヤのシ
ョルダー端部とセンター部の周長の比に対応してコード
密度を変化させて構成してあるのが好ましい。例えば、
ストリップ材のセンター部のコード密度(Dc)とショ
ルダー部のコード密度(Ds)との比(Dc/Ds)を
0.94〜0.97の範囲に設定したものが好ましい。
アルタイヤでは、複数本のコードからなるストリップ材
を両ショルダー端部でジグザグ状に折り返しながらタイ
ヤ周方向に巻回したベルト層において、ストリップ材の
長手方向に直交する方向のコード密度を、ショルダー端
部で密にするとともに、センター部に向かうに従ってシ
ョルダー端部よりも疎にしたので、ショルダー部での剛
性が高くなり、高速回転時におけるショルダ部のせり上
がりを抑制でき、また、ベルト層端部のせり上がり力を
トレッド全体に分散させ、トレッドに対する補強効果を
一層増大して、高速耐久性を向上することができる。
製造方法によれば、複数本のコードからなるストリップ
材をベルト成形ドラム上にジクザグ状に巻回して空気入
りラジアルタイヤのベルト層を成形するに当たり、1乃
至2本を単位として供給するコード供給部をベルト成形
ドラムの軸方向に互いに独立に往復移動するように複数
配置し、ベルト成形ドラムの両端部で互いに近接し、セ
ンター部で互いに離間するように移動させることによ
り、複数本のコードからなるストリップ材を両端部で密
にするとともにセンター部に向かうに従って両端部より
疎になるようにベルト層を成形するので、ストリップ材
の両端部での屈曲を容易にするとともに、グリーンタイ
ヤの加硫成形時に金型内でリフトを掛ける際のセンター
部のリフトを容易にし、ショルダー部におけるストリッ
プ材の屈曲部の浮き上がりを防止でき、高速回転時にお
けるベルト両端部のせり上がりを抑制して高速耐久性を
向上することができる。
イヤの子午線断面図である。
部を示す展開図である。
する図である。
との関係を示すグラフである。
おけるベルト層の成形工程を示す説明図である。
形装置を示す説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 複数本のコードからなるストリップ材を
両ショルダー端部でジグザグ状に折り返しながらタイヤ
周方向に巻回したベルト層をトレッド部に設けた空気入
りラジアルタイヤにおいて、前記ストリップ材の長手方
向に直交する方向のコード密度を、前記ショルダー端部
で密にするとともに、センター部に向かうに従って前記
ショルダー端部よりも疎にした空気入りラジアルタイ
ヤ。 - 【請求項2】 前記トレッド部のトレッドラジアスが2
00〜300mmである請求項1に記載の空気入りラジ
アルタイヤ。 - 【請求項3】 最高空気圧を充填して規定荷重を負荷し
たときに静止状態で形成される接地面において、センタ
ー部の接地長さ(Lc)と接地幅の80%の位置におけ
る接地長さ(Ls)との比(Ls/Lc)が、0.75
〜0.85の範囲である請求項1または2に記載の空気
入りラジアルタイヤ。 - 【請求項4】 前記空気入りラジアルタイヤが航空機用
ラジアルタイヤである請求項1、2または3に記載の空
気入りラジアルタイヤ。 - 【請求項5】 複数本のコードからなるストリップ材を
ベルト成形ドラムの軸方向に往復移動させながら、該ベ
ルト成形ドラム上にドラム周方向にジクザグ状に巻回し
て空気入りラジアルタイヤのベルト層を形成するに当た
り、1乃至2本を単位として供給するコード供給部を前
記ベルト成形ドラムの軸方向に互いに独立に往復移動す
るように複数配置し、これら複数のコード供給部を前記
ベルト成形ドラムの両端部では互いに近接させ、センタ
ー部では互いに離間させるように移動させることによ
り、前記複数本のコードからなるストリップ材を前記両
端部で密にするとともに、前記センター部に向かうに従
って前記両端部より疎になるようにして前記ベルト層を
形成する空気入りラジアルタイヤの製造方法。 - 【請求項6】 前記センター部と両端部の周長の差が3
0〜150mmのベルト成形ドラムを用いて前記ベルト
層を形成する請求項5に記載の空気入りラジアルタイヤ
の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP24905699A JP4079556B2 (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | 空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005088590A (ja) * | 2003-09-16 | 2005-04-07 | Goodyear Tire & Rubber Co:The | 複合ベルト構造とその製造方法 |
JP2007168578A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Bridgestone Corp | 航空機用空気入りラジアルタイヤ |
US7396426B2 (en) * | 2001-11-22 | 2008-07-08 | Pirelli Pneumatici S.P.A. | Method for making a reinforcing structure for a vehicle tyre and a tyre made by the method |
-
1999
- 1999-09-02 JP JP24905699A patent/JP4079556B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7396426B2 (en) * | 2001-11-22 | 2008-07-08 | Pirelli Pneumatici S.P.A. | Method for making a reinforcing structure for a vehicle tyre and a tyre made by the method |
JP2005088590A (ja) * | 2003-09-16 | 2005-04-07 | Goodyear Tire & Rubber Co:The | 複合ベルト構造とその製造方法 |
JP2007168578A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Bridgestone Corp | 航空機用空気入りラジアルタイヤ |
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