JP2003103444A - リセス皿に対するレンズ貼り付け方法 - Google Patents
リセス皿に対するレンズ貼り付け方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 レンズのリセス貼り加工における接着歪みを
防止することができるリセス皿に対するレンズ貼り付け
方法を提供する。 【解決手段】 レンズ素材Ｌｐの加工球面形状の曲率を
略凹凸反転した形状の皿状工具に、リセス皿１に貼り付
けたレンズ素材Ｌｐを押し付け、皿状工具を回転させる
ことによってレンズ素材Ｌｐの球面形状を研削あるいは
研磨加工するリセス貼り加工に際して、レンズ素材Ｌｐ
をリセス皿１に貼り付ける前に、鋳鉄皿１１と遊離砥粒
１３を用いる砂かけ加工によってレンズ素材Ｌｐの貼り
付け面Ｌｐ 1 の凹凸を除去加工し、その後に、レンズ素
材Ｌｐをリセス皿１の各位置決め凹所２内のレンズ保持
面３に接着剤５を介して貼り付ける。これにより、リセ
ス皿のレンズ保持面とレンズ貼り付け面との間の接着剤
の厚みを全周にわたって均一とすることができ、密着性
が高め、接着歪みを分散させることができる。
防止することができるリセス皿に対するレンズ貼り付け
方法を提供する。 【解決手段】 レンズ素材Ｌｐの加工球面形状の曲率を
略凹凸反転した形状の皿状工具に、リセス皿１に貼り付
けたレンズ素材Ｌｐを押し付け、皿状工具を回転させる
ことによってレンズ素材Ｌｐの球面形状を研削あるいは
研磨加工するリセス貼り加工に際して、レンズ素材Ｌｐ
をリセス皿１に貼り付ける前に、鋳鉄皿１１と遊離砥粒
１３を用いる砂かけ加工によってレンズ素材Ｌｐの貼り
付け面Ｌｐ 1 の凹凸を除去加工し、その後に、レンズ素
材Ｌｐをリセス皿１の各位置決め凹所２内のレンズ保持
面３に接着剤５を介して貼り付ける。これにより、リセ
ス皿のレンズ保持面とレンズ貼り付け面との間の接着剤
の厚みを全周にわたって均一とすることができ、密着性
が高め、接着歪みを分散させることができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラやビデオ等
に用いられる球面レンズ等の球面形状を有する光学素子
を研削あるいは研磨加工する際に用いるリセス皿に対し
て球面形状を有する光学素子を貼り付けるリセス皿に対
する光学素子の貼り付け方法に関するものである。
に用いられる球面レンズ等の球面形状を有する光学素子
を研削あるいは研磨加工する際に用いるリセス皿に対し
て球面形状を有する光学素子を貼り付けるリセス皿に対
する光学素子の貼り付け方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】カメラやビデオ等に用いられる球面レン
ズ等の球面形状を有する光学素子（以下、単にレンズと
もいう）を研削あるいは研磨加工する場合、リセス皿に
複数のレンズを貼り付け、このリセス皿に貼り付けられ
た複数のレンズを該レンズの加工球面形状の曲率を略凹
凸反転した形状の皿状工具に押圧して相対回転させるこ
とによりレンズの球面形状を加工している（リセス貼り
加工といわれている）。このようなリセス貼り加工に際
して用いられるリセス皿は、図４に図示するように、レ
ンズＬを貼り付ける略半球面状の表面１０１ａと治具等
への取付け部としてねじ等が形成された軸部１０１ｂと
を有し、略半球面状の表面１０１ａ上にはレンズＬを受
け入れて位置決めする位置決め凹所１０２（レンズ受容
部あるいはリセス穴）が複数配設され、各位置決め凹所
１０２内には、図５に図示するように、位置決め凹所１
０２の内側部との間に溝１０４を介してレンズＬを貼り
付ける基準面となるレンズ保持面１０３がそれぞれ設け
られている。
ズ等の球面形状を有する光学素子（以下、単にレンズと
もいう）を研削あるいは研磨加工する場合、リセス皿に
複数のレンズを貼り付け、このリセス皿に貼り付けられ
た複数のレンズを該レンズの加工球面形状の曲率を略凹
凸反転した形状の皿状工具に押圧して相対回転させるこ
とによりレンズの球面形状を加工している（リセス貼り
加工といわれている）。このようなリセス貼り加工に際
して用いられるリセス皿は、図４に図示するように、レ
ンズＬを貼り付ける略半球面状の表面１０１ａと治具等
への取付け部としてねじ等が形成された軸部１０１ｂと
を有し、略半球面状の表面１０１ａ上にはレンズＬを受
け入れて位置決めする位置決め凹所１０２（レンズ受容
部あるいはリセス穴）が複数配設され、各位置決め凹所
１０２内には、図５に図示するように、位置決め凹所１
０２の内側部との間に溝１０４を介してレンズＬを貼り
付ける基準面となるレンズ保持面１０３がそれぞれ設け
られている。
【０００３】また、リセス皿１０１に対してレンズＬを
貼り付ける方法としては、リセス皿１０１本体を８０℃
〜１２０℃に加熱し、天然樹脂および石油系アスファル
トを主成分とした接着剤１０５（例えば、九重電気
（株）製のリセスワックス等）をリセス皿１０１の各位
置決め凹所１０２内のレンズ保持面１０３上に熔着塗布
し、レンズＬを接着剤１０５上に押し付けて、あるいは
レンズＬを回動させながら押し付け、レンズＬをレンズ
保持面１０３に貼り付け、その後、リセス皿１０１を冷
却することで接着剤１０５を固化させて、リセス皿１０
１のレンズ保持面１０３にレンズＬを仮止め保持してい
る。
貼り付ける方法としては、リセス皿１０１本体を８０℃
〜１２０℃に加熱し、天然樹脂および石油系アスファル
トを主成分とした接着剤１０５（例えば、九重電気
（株）製のリセスワックス等）をリセス皿１０１の各位
置決め凹所１０２内のレンズ保持面１０３上に熔着塗布
し、レンズＬを接着剤１０５上に押し付けて、あるいは
レンズＬを回動させながら押し付け、レンズＬをレンズ
保持面１０３に貼り付け、その後、リセス皿１０１を冷
却することで接着剤１０５を固化させて、リセス皿１０
１のレンズ保持面１０３にレンズＬを仮止め保持してい
る。
【０００４】この種のリセス貼り加工におけるリセス皿
の詳細な構造としては、特開平７−１３６９１５号公報
や特開平７−２９９７１９号公報に記載されたものが知
られており、これらの公報に記載されたリセス皿は、レ
ンズＬを支持するレンズ保持面１０３と位置決め凹所１
０２の内径との間に設けられた溝について、直径を３５
ｍｍΦとする位置決め凹所１０２においては、溝の幅を
２ｍｍ〜３ｍｍ程度に設定する構造としている。
の詳細な構造としては、特開平７−１３６９１５号公報
や特開平７−２９９７１９号公報に記載されたものが知
られており、これらの公報に記載されたリセス皿は、レ
ンズＬを支持するレンズ保持面１０３と位置決め凹所１
０２の内径との間に設けられた溝について、直径を３５
ｍｍΦとする位置決め凹所１０２においては、溝の幅を
２ｍｍ〜３ｍｍ程度に設定する構造としている。
【０００５】また、レンズの素材としてプレス素材を使
用する場合、図５に示すように、リセス皿１０１に貼り
付けられるレンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 は
プレスされた状態のままで貼り付けられるのが通例であ
る。このようなプレス素材のレンズにおいては、表面形
状は通常０．１５ｍｍ程度の凹凸を有しており、特に、
丸状のプレス素材においては、径方向にも凹凸が生じる
ためうねりも見られる。この原因は、（社）オプトメカ
トロニクス協会「光学素子加工技術」（１９９０年９月
５日発行）によれば、『レンズプレス素材のプレス過程
においてガラスは熱伝導性が悪いためにプレス品内部の
温度が下がりにくく表面のみが冷却固化された状態でガ
ラスはプレス型から取り出される。したがって、型の中
においては型通りの寸法になっていて、その後常温まで
に冷却される過程において局部的に熱収縮を起こすから
である。』と説明されている。
用する場合、図５に示すように、リセス皿１０１に貼り
付けられるレンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 は
プレスされた状態のままで貼り付けられるのが通例であ
る。このようなプレス素材のレンズにおいては、表面形
状は通常０．１５ｍｍ程度の凹凸を有しており、特に、
丸状のプレス素材においては、径方向にも凹凸が生じる
ためうねりも見られる。この原因は、（社）オプトメカ
トロニクス協会「光学素子加工技術」（１９９０年９月
５日発行）によれば、『レンズプレス素材のプレス過程
においてガラスは熱伝導性が悪いためにプレス品内部の
温度が下がりにくく表面のみが冷却固化された状態でガ
ラスはプレス型から取り出される。したがって、型の中
においては型通りの寸法になっていて、その後常温まで
に冷却される過程において局部的に熱収縮を起こすから
である。』と説明されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来のリセス皿に対するレンズの貼り付けに関する技術に
おいては、次のような問題点がある。
来のリセス皿に対するレンズの貼り付けに関する技術に
おいては、次のような問題点がある。
【０００７】例えば、外周部の肉厚が薄くなっている凸
レンズや凸メニスカスレンズのような形状の場合、レン
ズ外周部は剛性が低く、外部からの力に対して変形しや
すい。このような形状特性のあるレンズを前述したよう
に表面に凹凸を有するプレス素材のままリセス皿に貼り
付けると、図５に示すように、リセス皿１０１を加熱し
てからレンズＬｐを貼り付けた後にリセス皿１０１を冷
却して接着剤１０５を固化させるまでに至るプロセス
で、レンズＬｐは歪みを起こして変形したまま固着保持
される。このような接着での歪みの発生原因には、レン
ズＬｐの貼り付け面Ｌｐ1 の凹凸が起因してリセス皿１
０１のレンズ保持面１０３との密着性が悪いために、接
着剤１０５がレンズ保持面１０３全体に均等に配置され
ずあるいは部分的に過剰量となることで、接着剤１０５
の収縮に差異が生じるからである。
レンズや凸メニスカスレンズのような形状の場合、レン
ズ外周部は剛性が低く、外部からの力に対して変形しや
すい。このような形状特性のあるレンズを前述したよう
に表面に凹凸を有するプレス素材のままリセス皿に貼り
付けると、図５に示すように、リセス皿１０１を加熱し
てからレンズＬｐを貼り付けた後にリセス皿１０１を冷
却して接着剤１０５を固化させるまでに至るプロセス
で、レンズＬｐは歪みを起こして変形したまま固着保持
される。このような接着での歪みの発生原因には、レン
ズＬｐの貼り付け面Ｌｐ1 の凹凸が起因してリセス皿１
０１のレンズ保持面１０３との密着性が悪いために、接
着剤１０５がレンズ保持面１０３全体に均等に配置され
ずあるいは部分的に過剰量となることで、接着剤１０５
の収縮に差異が生じるからである。
【０００８】このようにレンズＬ（またはＬｐ）に変形
が生じた状態のまま研削あるいは研磨加工を行うと、研
削あるいは研磨加工の完了後にレンズＬ（またはＬｐ）
をリセス皿１０１から剥がすと、接着歪みが開放される
ことにより、レンズＬ（またはＬｐ）が歪曲現象を起こ
し、レンズの研削あるいは研磨面に「クセ」や「アス」
と呼ばれるうねり形状が生じるという問題があった。
が生じた状態のまま研削あるいは研磨加工を行うと、研
削あるいは研磨加工の完了後にレンズＬ（またはＬｐ）
をリセス皿１０１から剥がすと、接着歪みが開放される
ことにより、レンズＬ（またはＬｐ）が歪曲現象を起こ
し、レンズの研削あるいは研磨面に「クセ」や「アス」
と呼ばれるうねり形状が生じるという問題があった。
【０００９】そこで、本発明は、前述した従来技術の有
する未解決の課題に鑑みてなされたものであって、レン
ズ等の光学素子のリセス貼り加工における接着歪みを防
止することができるリセス皿に対するレンズ貼り付け方
法を提供することを目的とするものである。
する未解決の課題に鑑みてなされたものであって、レン
ズ等の光学素子のリセス貼り加工における接着歪みを防
止することができるリセス皿に対するレンズ貼り付け方
法を提供することを目的とするものである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のリセス皿に対するレンズ貼り付け方法は、
リセス皿に貼り付けたレンズ素材を該レンズ素材の加工
球面形状の曲率を略凹凸反転した形状の皿状工具に押し
付け、該皿状工具を回転させることにより、前記レンズ
素材の球面形状を研削あるいは研磨加工するリセス貼り
加工に際して、リセス皿のレンズ保持面に接着剤を介し
てレンズ素材を貼り付けるリセス皿に対するレンズ貼り
付け方法において、前記レンズ素材を前記リセス皿に貼
り付ける前に前記レンズ素材の貼り付け面の凹凸を除去
加工する工程と、前記凹凸が除去されたレンズ素材を前
記リセス皿のレンズ保持面に接着剤を介して貼り付ける
工程とを含むことを特徴とする。
め、本発明のリセス皿に対するレンズ貼り付け方法は、
リセス皿に貼り付けたレンズ素材を該レンズ素材の加工
球面形状の曲率を略凹凸反転した形状の皿状工具に押し
付け、該皿状工具を回転させることにより、前記レンズ
素材の球面形状を研削あるいは研磨加工するリセス貼り
加工に際して、リセス皿のレンズ保持面に接着剤を介し
てレンズ素材を貼り付けるリセス皿に対するレンズ貼り
付け方法において、前記レンズ素材を前記リセス皿に貼
り付ける前に前記レンズ素材の貼り付け面の凹凸を除去
加工する工程と、前記凹凸が除去されたレンズ素材を前
記リセス皿のレンズ保持面に接着剤を介して貼り付ける
工程とを含むことを特徴とする。
【００１１】本発明のリセス皿に対するレンズ貼り付け
方法において、前記レンズ素材の貼り付け面の凹凸を除
去する加工は、研削工具による加工または遊離砥粒を用
いた加工であることが好ましい。
方法において、前記レンズ素材の貼り付け面の凹凸を除
去する加工は、研削工具による加工または遊離砥粒を用
いた加工であることが好ましい。
【００１２】本発明のリセス皿に対するレンズ貼り付け
方法において、前記遊離砥粒を用いた加工は、球面形状
の鋳鉄皿と＃２００〜＃４００の遊離砥粒を使用する砂
かけ加工であることが好ましい。
方法において、前記遊離砥粒を用いた加工は、球面形状
の鋳鉄皿と＃２００〜＃４００の遊離砥粒を使用する砂
かけ加工であることが好ましい。
【００１３】本発明のリセス皿に対するレンズ貼り付け
方法において、前記研削工具による加工は、ダイヤモン
ド砥粒を金属粉末とともに焼結して形成したカップ状の
研削工具を用いるカーブジェネレータを使用して行うこ
とが好ましく、また、ダイヤモンド砥粒を電着メッキし
た球面形状の皿状工具を用いることが好ましい。
方法において、前記研削工具による加工は、ダイヤモン
ド砥粒を金属粉末とともに焼結して形成したカップ状の
研削工具を用いるカーブジェネレータを使用して行うこ
とが好ましく、また、ダイヤモンド砥粒を電着メッキし
た球面形状の皿状工具を用いることが好ましい。
【００１４】本発明のリセス皿に対するレンズ貼り付け
方法において、前記レンズ素材の貼り付け面の凹凸を除
去する加工は、前記レンズ素材の貼り付け面の曲率を前
記リセス皿のレンズ保持面の曲率に近似するように加工
することが好ましい。
方法において、前記レンズ素材の貼り付け面の凹凸を除
去する加工は、前記レンズ素材の貼り付け面の曲率を前
記リセス皿のレンズ保持面の曲率に近似するように加工
することが好ましい。
【００１５】本発明のリセス皿に対するレンズ貼り付け
方法において、前記リセス皿のレンズ保持面に塗布した
接着剤は、前記レンズ保持面全体のわたり接着剤層が略
均一となるように前記レンズ素材を貼り付けることが好
ましい。
方法において、前記リセス皿のレンズ保持面に塗布した
接着剤は、前記レンズ保持面全体のわたり接着剤層が略
均一となるように前記レンズ素材を貼り付けることが好
ましい。
【００１６】
【作用】本発明のリセス皿に対するレンズ貼り付け方法
によれば、レンズ等の光学素子のリセス貼り加工におけ
るリセス皿への貼り付け工程において、レンズをリセス
皿に貼り付ける前にレンズのリセス皿への貼り付け面の
凹凸を除去加工することにより、レンズの貼り付け面を
リセス皿のレンズ保持面の曲率形状と略同一あるいは近
似した曲率とすることができるとともに、リセス皿のレ
ンズ保持面とレンズの貼り付け面との間の接着剤の厚み
を貼り付け面の全周にわたって均一とすることができ、
密着性が高めて、接着歪みを分散させることができる。
これにより、レンズ変形を確実に抑えることができ、所
定の精度を確実に効率よく作り出すことができる。
によれば、レンズ等の光学素子のリセス貼り加工におけ
るリセス皿への貼り付け工程において、レンズをリセス
皿に貼り付ける前にレンズのリセス皿への貼り付け面の
凹凸を除去加工することにより、レンズの貼り付け面を
リセス皿のレンズ保持面の曲率形状と略同一あるいは近
似した曲率とすることができるとともに、リセス皿のレ
ンズ保持面とレンズの貼り付け面との間の接着剤の厚み
を貼り付け面の全周にわたって均一とすることができ、
密着性が高めて、接着歪みを分散させることができる。
これにより、レンズ変形を確実に抑えることができ、所
定の精度を確実に効率よく作り出すことができる。
【００１７】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
いて説明する。
【００１８】図１は、本発明のリセス皿に対するレンズ
貼り付け方法における手順を説明するための概略的な工
程図である。
貼り付け方法における手順を説明するための概略的な工
程図である。
【００１９】本発明のリセス皿に対するレンズ貼り付け
方法は、図１の（ａ）〜（ｃ）に示すように、レンズプ
レス素材Ｌｐをリセス皿１に貼り付けるに先立って、レ
ンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面（接着面）Ｌｐ1 の有
する凹凸形状を除去加工することを特徴とするものであ
り、レンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 における
凹凸の除去加工としては、研削工具による加工あるいは
遊離砥粒を用いた加工（砂かけ加工）等が好適である。
方法は、図１の（ａ）〜（ｃ）に示すように、レンズプ
レス素材Ｌｐをリセス皿１に貼り付けるに先立って、レ
ンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面（接着面）Ｌｐ1 の有
する凹凸形状を除去加工することを特徴とするものであ
り、レンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 における
凹凸の除去加工としては、研削工具による加工あるいは
遊離砥粒を用いた加工（砂かけ加工）等が好適である。
【００２０】レンズプレス素材Ｌｐは、図１の（ａ）に
例示するように、プレスされたままの状態では、通常そ
の表面には０．１５ｍｍ程度の凹凸をもっている。そこ
で、レンズプレス素材Ｌｐのリセス皿１に貼り付ける側
の貼り付け面Ｌｐ1 の凹凸を除去する方法として、図１
の（ｂ）に示すように、リセス皿１（図１の（ｃ）参
照）のレンズ保持面３の曲率形状と略同一の曲率面１２
を有する鋳鉄皿１１および＃２００〜＃４００の遊離砥
粒１３と水との混合液を用いて加工を行う。鋳鉄皿１１
を１００〜２００ｒｐｍで回転させ、さらに、前記遊離
砥粒１３と水との混合液を鋳鉄皿１１の曲率面１２上に
供給する。そして、鋳鉄皿１１の曲率面１２へレンズプ
レス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 を当接させて押し付け
ることにより、レンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ
1 の研削が行われ、レンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面
Ｌｐ1 は、凹凸が除去されるとともに、鋳鉄皿１１の曲
率面１２に相応する曲率に加工される。
例示するように、プレスされたままの状態では、通常そ
の表面には０．１５ｍｍ程度の凹凸をもっている。そこ
で、レンズプレス素材Ｌｐのリセス皿１に貼り付ける側
の貼り付け面Ｌｐ1 の凹凸を除去する方法として、図１
の（ｂ）に示すように、リセス皿１（図１の（ｃ）参
照）のレンズ保持面３の曲率形状と略同一の曲率面１２
を有する鋳鉄皿１１および＃２００〜＃４００の遊離砥
粒１３と水との混合液を用いて加工を行う。鋳鉄皿１１
を１００〜２００ｒｐｍで回転させ、さらに、前記遊離
砥粒１３と水との混合液を鋳鉄皿１１の曲率面１２上に
供給する。そして、鋳鉄皿１１の曲率面１２へレンズプ
レス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 を当接させて押し付け
ることにより、レンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ
1 の研削が行われ、レンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面
Ｌｐ1 は、凹凸が除去されるとともに、鋳鉄皿１１の曲
率面１２に相応する曲率に加工される。
【００２１】このように、レンズプレス素材Ｌｐの貼り
付け面Ｌｐ1 を研削手段により凹凸を除去し、さらに、
貼り付け面Ｌｐ1 をリセス皿１のレンズ保持面３の曲率
形状と略同一のあるいは近似した曲率とすることで、レ
ンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 の球面精度を向
上させることができる。
付け面Ｌｐ1 を研削手段により凹凸を除去し、さらに、
貼り付け面Ｌｐ1 をリセス皿１のレンズ保持面３の曲率
形状と略同一のあるいは近似した曲率とすることで、レ
ンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 の球面精度を向
上させることができる。
【００２２】次いで、以上のように凹凸除去加工が施さ
れたレンズプレス素材Ｌｐを、図１の（ｃ）に示すよう
に、リセス皿１のレンズ保持面３に接着剤５を介して貼
り付ける。このとき、レンズプレス素材Ｌｐとリセス皿
１の相対向する貼り付け面の形状が近似形状であるた
め、リセス皿１のレンズ保持面３とレンズＬｐの貼り付
け面Ｌｐ1 との間の接着剤５の厚みはレンズ保持面３の
全周にわたって均一とすることができ、密着性が高まる
ことにより、接着歪みを分散させることができる。
れたレンズプレス素材Ｌｐを、図１の（ｃ）に示すよう
に、リセス皿１のレンズ保持面３に接着剤５を介して貼
り付ける。このとき、レンズプレス素材Ｌｐとリセス皿
１の相対向する貼り付け面の形状が近似形状であるた
め、リセス皿１のレンズ保持面３とレンズＬｐの貼り付
け面Ｌｐ1 との間の接着剤５の厚みはレンズ保持面３の
全周にわたって均一とすることができ、密着性が高まる
ことにより、接着歪みを分散させることができる。
【００２３】本実施例においては、レンズプレス素材Ｌ
ｐの貼り付け面Ｌｐ1 の曲率半径は、リセス皿１のレン
ズ保持面３の曲率半径に対し２０μｍ以内の差で加工で
き、表面うねり形状を７〜１５μｍに改善することがで
きた。
ｐの貼り付け面Ｌｐ1 の曲率半径は、リセス皿１のレン
ズ保持面３の曲率半径に対し２０μｍ以内の差で加工で
き、表面うねり形状を７〜１５μｍに改善することがで
きた。
【００２４】また、レンズプレス素材Ｌｐをリセス皿１
に貼り付けるに際して、レンズプレス素材Ｌｐをリセス
皿１のレンズ保持面３上に載置した後に接着剤５の層を
貼り付け面に拡散させるべく、レンズプレス素材Ｌｐを
リセス皿１のレンズ保持面３上で回転させる場合がある
が、レンズプレス素材Ｌｐを凹凸形状を有している状態
のまま貼り付ける従来の方法では、レンズプレス素材Ｌ
ｐの凹凸形状に阻害されて回転ムラが生じていたが、本
実施例により貼り付け面Ｌｐ1 の凹凸形状が除去された
レンズプレス素材Ｌｐは、回転ムラが生じることがなく
円滑に回転を与えられるので、接着剤５の層をより均一
の厚さにすることを促進できる。
に貼り付けるに際して、レンズプレス素材Ｌｐをリセス
皿１のレンズ保持面３上に載置した後に接着剤５の層を
貼り付け面に拡散させるべく、レンズプレス素材Ｌｐを
リセス皿１のレンズ保持面３上で回転させる場合がある
が、レンズプレス素材Ｌｐを凹凸形状を有している状態
のまま貼り付ける従来の方法では、レンズプレス素材Ｌ
ｐの凹凸形状に阻害されて回転ムラが生じていたが、本
実施例により貼り付け面Ｌｐ1 の凹凸形状が除去された
レンズプレス素材Ｌｐは、回転ムラが生じることがなく
円滑に回転を与えられるので、接着剤５の層をより均一
の厚さにすることを促進できる。
【００２５】さらに、従来のレンズプレス素材Ｌｐをプ
レス状態のまま貼り付ける方法では、凹凸形状により接
着剤５が不足する部分も発生するため接着力にもばらつ
きがあり、レンズ素材の研削あるいは研磨加工中にレン
ズ素材がリセス皿から剥がれる場合があったが、本実施
例の方法では、接着剤が接着面全域に均等に拡がり、安
定した接着力を確保することができ、研削あるいは研磨
加工中にレンズ素材がリセス皿から剥がれるようなこと
がなくなる。
レス状態のまま貼り付ける方法では、凹凸形状により接
着剤５が不足する部分も発生するため接着力にもばらつ
きがあり、レンズ素材の研削あるいは研磨加工中にレン
ズ素材がリセス皿から剥がれる場合があったが、本実施
例の方法では、接着剤が接着面全域に均等に拡がり、安
定した接着力を確保することができ、研削あるいは研磨
加工中にレンズ素材がリセス皿から剥がれるようなこと
がなくなる。
【００２６】また、前述した実施例では、レンズプレス
素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 における凹凸の除去加工と
して、鋳鉄皿１１と遊離砥粒１３を用いた例について説
明したが、凹凸の除去加工としては、図２や図３に示す
加工方法等も採用することができる。
素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 における凹凸の除去加工と
して、鋳鉄皿１１と遊離砥粒１３を用いた例について説
明したが、凹凸の除去加工としては、図２や図３に示す
加工方法等も採用することができる。
【００２７】図２においては、ダイヤモンド砥粒（２０
〜４０μｍ）２２を金属粉末とともにカップ状にあるい
は総型状に焼結して形成した工具２１を形成し、このカ
ップ状の研削工具２１を用いて、カーブジェネレータに
より、レンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 の表面
を研削加工する。すなわち、レンズプレス素材Ｌｐをカ
ーブジェネレータのレンズ保持部２５に取り付けるとと
もに、このレンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 に
カップ状の研削工具２１を傾斜させて当接させ、両者を
回転させることにより、レンズプレス素材Ｌｐの貼り付
け面Ｌｐ1 の表面を球面研削加工する。これにより、レ
ンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1における凹凸形
状を除去することができ、さらに、貼り付け面Ｌｐ1 を
所定の曲率に加工することができる。
〜４０μｍ）２２を金属粉末とともにカップ状にあるい
は総型状に焼結して形成した工具２１を形成し、このカ
ップ状の研削工具２１を用いて、カーブジェネレータに
より、レンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 の表面
を研削加工する。すなわち、レンズプレス素材Ｌｐをカ
ーブジェネレータのレンズ保持部２５に取り付けるとと
もに、このレンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 に
カップ状の研削工具２１を傾斜させて当接させ、両者を
回転させることにより、レンズプレス素材Ｌｐの貼り付
け面Ｌｐ1 の表面を球面研削加工する。これにより、レ
ンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1における凹凸形
状を除去することができ、さらに、貼り付け面Ｌｐ1 を
所定の曲率に加工することができる。
【００２８】図３においては、リセス皿のレンズ保持面
と略同一形状に形成された曲率表面３２にダイヤモンド
砥粒（２０〜４０μｍ）３３を電着メッキして皿状工具
３１を形成し、該皿状工具３１を回転させて、その曲率
表面３２にレンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 を
当接させて押し付けることにより、レンズプレス素材Ｌ
ｐの貼り付け面Ｌｐ1 の研削が行われ、貼り付け面Ｌｐ
1 の凹凸形状を除去するとともに、貼り付け面Ｌｐ1 を
所定の曲率に加工することができる。
と略同一形状に形成された曲率表面３２にダイヤモンド
砥粒（２０〜４０μｍ）３３を電着メッキして皿状工具
３１を形成し、該皿状工具３１を回転させて、その曲率
表面３２にレンズプレス素材Ｌｐの貼り付け面Ｌｐ1 を
当接させて押し付けることにより、レンズプレス素材Ｌ
ｐの貼り付け面Ｌｐ1 の研削が行われ、貼り付け面Ｌｐ
1 の凹凸形状を除去するとともに、貼り付け面Ｌｐ1 を
所定の曲率に加工することができる。
【００２９】以上のように、レンズプレス素材Ｌｐの貼
り付け面Ｌｐ1 を研削加工することによって、貼り付け
面Ｌｐ1 の凹凸を除去することができるとともに、貼り
付け面Ｌｐ1 の球面精度を向上させることもできる。こ
のように加工が施されたレンズプレス素材Ｌｐを、図１
の（ｃ）に示すと同様に、リセス皿１のレンズ保持面３
に接着剤５を介して接着するが、レンズプレス素材Ｌｐ
とリセス皿１の相対向する貼り付け面の形状が近似形状
であるため、リセス皿１のレンズ保持面３とレンズＬｐ
の貼り付け面Ｌｐ1 との間の接着剤５の厚みは全周に均
一とすることができ、密着性が高まることにより、接着
歪みを分散させることができる。
り付け面Ｌｐ1 を研削加工することによって、貼り付け
面Ｌｐ1 の凹凸を除去することができるとともに、貼り
付け面Ｌｐ1 の球面精度を向上させることもできる。こ
のように加工が施されたレンズプレス素材Ｌｐを、図１
の（ｃ）に示すと同様に、リセス皿１のレンズ保持面３
に接着剤５を介して接着するが、レンズプレス素材Ｌｐ
とリセス皿１の相対向する貼り付け面の形状が近似形状
であるため、リセス皿１のレンズ保持面３とレンズＬｐ
の貼り付け面Ｌｐ1 との間の接着剤５の厚みは全周に均
一とすることができ、密着性が高まることにより、接着
歪みを分散させることができる。
【００３０】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レンズ等の光学素子のリセス貼り加工におけるリセス皿
への貼り付け工程において、レンズをリセス皿に貼り付
ける前にレンズのリセス皿への貼り付け面の凹凸を除去
加工することにより、貼り付け面をリセス皿のレンズ保
持面の曲率形状と略同一あるいは近似した曲率としてレ
ンズの貼り付け面の球面精度を向上させ、リセス皿のレ
ンズ保持面とレンズの貼り付け面との間の接着剤の厚み
を貼り付け面の全周にわたって均一とすることができ、
密着性を高め、接着歪みを分散させることができる。こ
れにより、レンズ変形を確実に抑えることができ、所定
の精度を確実に効率よく作り出すことができる。
レンズ等の光学素子のリセス貼り加工におけるリセス皿
への貼り付け工程において、レンズをリセス皿に貼り付
ける前にレンズのリセス皿への貼り付け面の凹凸を除去
加工することにより、貼り付け面をリセス皿のレンズ保
持面の曲率形状と略同一あるいは近似した曲率としてレ
ンズの貼り付け面の球面精度を向上させ、リセス皿のレ
ンズ保持面とレンズの貼り付け面との間の接着剤の厚み
を貼り付け面の全周にわたって均一とすることができ、
密着性を高め、接着歪みを分散させることができる。こ
れにより、レンズ変形を確実に抑えることができ、所定
の精度を確実に効率よく作り出すことができる。
【図１】本発明のリセス皿に対するレンズ貼り付け方法
における手順を説明するための概略的な工程図である。
における手順を説明するための概略的な工程図である。
【図２】本発明のリセス皿に対するレンズ貼り付け方法
におけるレンズの貼り付け面の凹凸を除去する他の態様
を示す概略図である。
におけるレンズの貼り付け面の凹凸を除去する他の態様
を示す概略図である。
【図３】本発明のリセス皿に対するレンズ貼り付け方法
におけるレンズの貼り付け面の凹凸を除去するさらに他
の態様を示す概略図である。
におけるレンズの貼り付け面の凹凸を除去するさらに他
の態様を示す概略図である。
【図４】従来の一般的なリセス皿の構成を示す概略図で
ある。
ある。
【図５】従来のレンズプレス素材をそのままリセス皿に
貼り付けた状態を示す部分断面図である。
貼り付けた状態を示す部分断面図である。
Ｌ レンズ
Ｌｐ レンズプレス素材
Ｌｐ1 貼り付け面
１ リセス皿
２ 位置決め凹所
３ レンズ保持面
４ 溝
５ 接着剤
１１ 鋳鉄皿
１２ 曲率面
１３ 遊離砥粒
２１ カップ状研削工具
２２ ダイヤモンド砥粒
３１ 皿状工具
３２ 曲率面
３３ ダイヤモンド砥粒
Claims (7)
- 【請求項１】 リセス皿に貼り付けたレンズ素材を該レ
ンズ素材の加工球面形状の曲率を略凹凸反転した形状の
皿状工具に押し付け、該皿状工具を回転させることによ
り、前記レンズ素材の球面形状を研削あるいは研磨加工
するリセス貼り加工に際して、リセス皿のレンズ保持面
に接着剤を介してレンズ素材を貼り付けるリセス皿に対
するレンズ貼り付け方法において、 前記レンズ素材を前記リセス皿に貼り付ける前に前記レ
ンズ素材の貼り付け面の凹凸を除去加工する工程と、前
記凹凸が除去されたレンズ素材を前記リセス皿のレンズ
保持面に接着剤を介して貼り付ける工程とを含むことを
特徴とするリセス皿に対するレンズ貼り付け方法。 - 【請求項２】 前記レンズ素材の貼り付け面の凹凸を除
去する加工は、研削工具による加工または遊離砥粒を用
いた加工であることを特徴とする請求項１記載のリセス
皿に対するレンズ貼り付け方法。 - 【請求項３】 前記遊離砥粒を用いた加工は、球面形状
の鋳鉄皿と＃２００〜＃４００の遊離砥粒を使用する砂
かけ加工であることを特徴とする請求項２記載のリセス
皿に対するレンズ貼り付け方法。 - 【請求項４】 前記研削工具による加工は、ダイヤモン
ド砥粒を金属粉末とともに焼結して形成したカップ状の
研削工具を用いるカーブジェネレータを使用して行うこ
とを特徴とする請求項２記載のリセス皿に対するレンズ
貼り付け方法。 - 【請求項５】 前記研削工具による加工は、ダイヤモン
ド砥粒を電着メッキした球面形状の皿状工具を用いるこ
とを特徴とする請求項２記載のリセス皿に対するレンズ
貼り付け方法。 - 【請求項６】 前記レンズ素材の貼り付け面の凹凸を除
去する加工は、前記レンズ素材の貼り付け面の曲率を前
記リセス皿のレンズ保持面の曲率に近似するように加工
することを特徴とする請求項１ないし５のいずれか１項
に記載のリセス皿に対するレンズ貼り付け方法。 - 【請求項７】 前記リセス皿のレンズ保持面に塗布した
接着剤は、前記レンズ保持面全体のわたり接着剤層が略
均一となるように前記レンズ素材を貼り付けることを特
徴とする請求項１ないし６のいずれか１項に記載のリセ
ス皿に対するレンズ貼り付け方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001298968A JP2003103444A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | リセス皿に対するレンズ貼り付け方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001298968A JP2003103444A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | リセス皿に対するレンズ貼り付け方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003103444A true JP2003103444A (ja) | 2003-04-08 |
Family
ID=19119790
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001298968A Pending JP2003103444A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | リセス皿に対するレンズ貼り付け方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003103444A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004091837A2 (en) * | 2003-04-15 | 2004-10-28 | Rockford Products Corporation | Method and apparatus for manufacturing partial spherical shapes |
| CN102172865A (zh) * | 2011-02-01 | 2011-09-07 | 成都贝瑞光电科技股份有限公司 | 一种组合式透镜加工模具 |
-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001298968A patent/JP2003103444A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004091837A2 (en) * | 2003-04-15 | 2004-10-28 | Rockford Products Corporation | Method and apparatus for manufacturing partial spherical shapes |
| WO2004091837A3 (en) * | 2003-04-15 | 2008-11-20 | Rockford Products Corp | Method and apparatus for manufacturing partial spherical shapes |
| CN102172865A (zh) * | 2011-02-01 | 2011-09-07 | 成都贝瑞光电科技股份有限公司 | 一种组合式透镜加工模具 |
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