JP2003102580A - シートにおける二段ヒンジ機構 - Google Patents

シートにおける二段ヒンジ機構

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JP2003102580A
JP2003102580A JP2001302792A JP2001302792A JP2003102580A JP 2003102580 A JP2003102580 A JP 2003102580A JP 2001302792 A JP2001302792 A JP 2001302792A JP 2001302792 A JP2001302792 A JP 2001302792A JP 2003102580 A JP2003102580 A JP 2003102580A
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健司 藤永
Koji Shimizu
浩嗣 清水
Hiroyuki Okazaki
裕行 岡崎
Hideyuki Iwanaga
秀幸 岩永
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Araco Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートにおける二段ヒンジ機構において、操
作部材を一つとして構造を簡略化し、また操作性を向上
させる。 【解決手段】 シートバック本体21の下部に第1ヒン
ジ機構Aを介して揺動可能に連結してなるシートバック
20を、下部アームの下部において第2ヒンジ機構Bを
介してシートクッション10の後部に揺動可能に連結
し、第1ヒンジ機構による揺動を規制する第1ロック機
構Cと、第2ヒンジ機構による揺動を規制する第2ロッ
ク機構Dを設ける。各ヒンジ機構による揺動の規制は、
1つの操作部材51を有する解除機構Eにより同時に解
除する。両ロック機構は何れか一方にロック解除維持機
能を備えたものとし、解除機構は両ロック機構の各作動
部分を連結する連結部材50を備えたものとするのがよ
い。また第2ロック機構はシートとは別の車体部材に固
定したストライカ65と係合させるのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートクッション
の後部にシートバックを起倒可能に支持する二段ヒンジ
機構に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用シートのシートバックには、前倒
し状態においてシートバックをシートクッション上に隙
間なく重ねて外観を向上させ、あるいはシートバックの
背面を水平にしてテーブルとして利用できるようにする
ために、二段ヒンジ機構を使用してシートクッションに
連結したものがある。例えば特開平9−286264号
で開示された車両用シートの2段ヒンジ構造では、シー
トクッションの後端部にリクライニング装置を設け、リ
クライニング装置のアッパアーム上端部に前倒し機構を
介してシートバックを設けている。また特開2000−
177459号で開示された自動車のシート装置では、
2つの主シートの間に副シートを設けた構造において、
主副両シートのシートバックを何れも2段ヒンジ機構に
より支持するとともに副シートバックを主シートバック
に離脱可能に固定し、副シートバックにはその下部に係
止機構を伴う第1ヒンジ機構で揺動可能にアームが結合
され、このアームの下部は更に第2ヒンジ機構で回動自
在にシートクッションと連結されている。第1のヒンジ
機構の係止機構は第2のヒンジ機構の回転で解除可能に
構成されている。さらに副シートバックは、起立した主
シートバックと係止して、副シートバックを起立位置に
保持する支持機構を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−286264号で開示された車両用シートの2段ヒ
ンジ構造は、リクライニング装置用の操作レバーと前倒
し機構用のロックレバーがそれぞれ別にあるので前倒し
機構のロックレバーを解除した際のシートバックの傾斜
角度は、そのときのリクライニング位置により異なった
ものとなる。そのため所定の傾斜角度とするにはリクラ
イニング装置をも操作しなければならないという面倒が
ある。また特開2000−177459号で開示された
自動車のシート装置において、上記した構成の副シート
では、シートバックを起立位置に戻すとき、先ず第1ヒ
ンジ機構の係止機構を係止状態に確実に戻す操作を行っ
て、その後主シートバックとの支持機構を係止させるよ
うに操作する必要があって、所定の手順による2つの操
作を必要とする煩わしさがある。
【0004】本発明の課題は、このような操作上の煩わ
しさを解消し、シートのテーブル状態への変更を、また
シート状態への復帰をも複雑な操作手順によらずできる
二段ヒンジ機構を実現することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるシートにお
ける二段ヒンジ機構は、シートバック本体とその下部に
第1ヒンジ機構を介して前後方向揺動可能に連結された
下部アームよりなるシートバックと、このシートバック
を下部アームの下部においてシートクッションの後部に
前後方向揺動可能に連結する第2ヒンジ機構と、第1ヒ
ンジ機構によるシートバック本体に対する下部アームの
揺動を規制する第1ロック機構と、第2ヒンジ機構によ
るシートクッションに対するシートバックの揺動を規制
する第2ロック機構と、両ロック機構による規制を解除
する解除機構を備えてなるシートにおける二段ヒンジ機
構において、解除機構は1つの操作部材の操作により両
ロック機構による規制を同時に解除することを特徴とす
るものである。第2ロック機構によるロックは、車体の
動かない部分に対し行っても動く部分に対し行ってもよ
く、後者の場合には第2ロック機構により揺動が規制さ
れたシートバックはロックの相手部分が動けばそれに追
従してシートクッションに対し揺動する。
【0006】本発明によるシートにおける二段ヒンジ機
構は、両ロック機構は何れか一方にロック解除維持機能
を備えたものとし、解除機構は両ロック機構の各作動部
分を連結する連結部材を備えたものとすることが好まし
い。
【0007】また本発明によるシートにおける二段ヒン
ジ機構の第2ロック機構は、シートとは別の車体部材に
固定されたストライカと係合して第2ヒンジ機構による
シートバックの揺動を規制することが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に図1〜図5に示す実施の形
態により、本発明によるシートにおける二段ヒンジ機構
の説明をする。この実施の形態は、左右の主シートの間
に設ける副シートに本発明によるシートにおける二段ヒ
ンジ機構を適用したものであり、シートバック本体21
とその下部に第1ヒンジ機構Aを介して連結された下部
アーム25よりなるシートバック20と、下部アーム2
5の下部をシートクッション10の後部に連結する第2
ヒンジ機構Bと、第1および第2ヒンジ機構A,Bによ
る揺動を規制する第1および第2ロック機構C,Dと、
両ロック機構C,Dによる規制を同時に解除する解除機
構Eよりなるものである。
【0009】主として図1および図2に示すように、シ
ートクッション10は、板金製のシートクッションフレ
ーム11と、その上側に設けられた軟質ウレタンフォー
ムよりなるシートクッションパッド12と、これを覆う
シートクッションカバー(図示省略)よりなるものであ
る。シートクッションフレーム11の左右両側に形成し
た各立上り部の後部には、次に述べるシートバック20
の下端部を揺動可能に支持する第2ヒンジピン13がね
じ込み固着されている。
【0010】シートバック20のシートバック本体21
は、板金製のシートバックフレーム22と、その前側に
設けられた軟質ウレタンフォームよりなるシートバック
パッド23と、これを覆うシートバックカバー(図示省
略)よりなるものである。シートバックフレーム22の
左右両側に形成した各折曲げ部の下部にねじ込み固定し
た各第1ヒンジピン26には、それぞれ下部アーム25
の上部が前後方向揺動可能に枢支されている。第1ヒン
ジ機構Aは、この第1ヒンジピン26とシートバックフ
レーム22両側の折曲げ部の下部と下部アーム25の上
部により構成されている。下部アーム25の第1ヒンジ
ピン26よりも上方に突出する部分には、外向きに突出
する引掛けピン27が固定されている。
【0011】シートバック20は、その一部である左右
の各下部アーム25の下端部を、第2ヒンジピン13を
介してシートクッションフレーム11の左右両側後部の
立上り部に枢支することにより、シートクッション10
に対し前後方向揺動可能に支持されている。第2ヒンジ
機構Bは、この第2ヒンジピン13とシートクッション
フレーム11の両側後部の立上り部と下部アーム25の
下部により構成されている。下部アーム25の下部の一
部は第2ヒンジピン13の頭部の外形とほゞ同じ円弧状
に形成され、その両端部には半径方向に延びる係止面2
5a,25bが形成されている。各第2ヒンジピン13
が設けられるシートクッションフレーム11の各立上り
部には、下部アーム25下端の円弧状部に接近してスト
ッパ11aが固着され、下部アーム25は係止面25a
がストッパ11aに当接する前倒し位置と、係止面25
bがストッパ11aに当接する後倒し位置との間で揺動
可能である。シートクッションフレーム11と下部アー
ム25の間となる第2ヒンジピン13の中間部に巻き付
けた捩りスプリング14の両端はそれぞれシートクッシ
ョンフレーム11側と下部アーム25側に係止され、こ
れにより下部アーム25は前倒し位置側に弾性的に付勢
されている。
【0012】第1ヒンジ機構Aによるシートバック本体
21に対する下部アーム25の揺動を規制する第1ロッ
ク機構Cは、シートバックフレーム22一側の折り曲げ
部に取り付けられている。図1および図2に示すよう
に、第1ロック機構Cのベースプレート30は、一端部
がボルト35によりシートバックフレーム22の折曲げ
部に固定され、他端部は下部アーム25の揺動を妨げな
いようにして第1ヒンジピン26により支持されてい
る。図2に示すように、シートバック本体21を起立位
置とした状態では、捩りスプリング14により前倒し位
置側に付勢された下部アーム25は、その上端部に固定
した引掛けピン27がベースプレート30の下部後側に
形成した凹部30aの底部に当接され、シートバックフ
レーム22の延長方向となって停止され、これによりシ
ートバック本体21も前倒し方向に付勢される。図2に
おいて右側となる前端部が枢支ピン33を介してベース
プレート30に枢支されたフック31には、後述するロ
ッド50を連結するための連結ピン32が固定されてい
る。このフック31は、枢支ピン33に巻き付けられて
両端がベースプレート30と連結ピン32に係止された
捩りスプリング34により後部が下向きに付勢され、ロ
ッド50により引き上げられていない状態ではこの後部
に形成した爪部31aが凹部30aの底部に当接してい
る引掛けピン27に係合して、下部アーム25をロック
するようになっている。
【0013】第2ヒンジ機構Bによるシートクッション
10に対するシートバック20の揺動を規制する第2ロ
ック機構Dは、第1ロック機構Cの上方となるシートバ
ックフレーム22一側の折り曲げ部に取り付けられてい
る。図1〜図4に示すように、第2ロック機構Dのフレ
ームは、ボルト49によりシートバックフレーム22両
側の折曲げ部の中間部に共締め固定されたベースプレー
ト40aとカバープレート40bよりなり、シートバッ
クフレーム22の折り曲げ部から立ち上がった両プレー
ト40a,40bの中間部は何れも平板状でそれらの間
には一定の距離が設けられている。各プレート40a,
40bの中間部の中央の後縁には後述するストライカ6
5を挿入するための深いノッチ40c,40dが形成さ
れ、カバープレート40b側のノッチ40dはベースプ
レート40a側のノッチ40cよりやや内側に位置して
いる。ノッチ40c,40dの両側には両端が各プレー
ト40a,40bにかしめ止めされた枢支ピン43,4
4が設けられ、下側となる枢支ピン43にはフック41
が揺動自在に枢支され、上側となる枢支ピン44にはラ
チェット42が揺動自在に枢支されている。
【0014】フック41には、枢支ピン43を中心とす
る時計回転方向の揺動により後述するストライカ65と
係合する引掛け部41aが形成され、ストライカ65を
間に挟んで引掛け部41aと対向するフック41の外周
面にはカム面41cが形成され、またカム面41cに続
く外周面には係止凹部41bが形成されている。ラチェ
ット42には枢支ピン44を中心とする時計回転方向の
揺動により係止凹部41bと係合可能な爪部42aが形
成されている。このフック41とラチェット42にそれ
ぞれ固定された第1および第2引掛けピン45,46の
間には、係止凹部41bと爪部42aが互いに係合する
向きに付勢する引張りスプリング47の両端が係止され
ている。この第2ロック機構Dは、図3(a) に示す係止
状態では、フック41の引掛け部41aがストライカ6
5に係合すると同時にラチェット42の爪部42a係止
凹部41bに係合しているので、スプリング47による
フック41の反時計回転方向の揺動は阻止されている。
【0015】解除機構Eは、細長いロッド(連結部材)
50とこれを作動させるストラップ(操作部材)51よ
りなるものである。ロッド50の一端には略四角に折り
曲げた取手部50aが形成され、また他端と取手部50
aの近くにはロッド50を押しつぶして形成した幅広部
50b,50cが形成されている。このロッド50は、
一方の幅広部50bをフック31の連結ピン32に枢支
させ、他方の幅広部50cをラチェット42の第2引掛
けピン46に枢支させて第1ロック機構Cと第2ロック
機構Dを連動して作動させるものである。またロッド5
0上端の取手部50aに一端を取り付けたストラップ5
1はシートバックパッド23内を上方に通り抜け、その
先端はシートバック本体21の上端から飛び出している
(図5参照)。
【0016】図1に示すように、この実施の形態の二段
ヒンジ機構により前倒しされるシートバック20を備え
たシートの両側に位置する主シート60は、主シートク
ッション61と、その後部にリクライニング機構63を
介して起伏可能に支持された主シートバック62よりな
るものであり、リクライニング機構63の回動中心軸と
第2ヒンジピン13とは互いに同心となるように配置さ
れている。第2ロック機構Dを設けた側となる一方の主
シートバック62のフレームには、第2ロック機構Dの
ノッチ40c,40dと対応する位置に、シートバック
20側に突出するストライカ65が固定されている。
【0017】次に上述した実施の形態の作動の説明をす
る。各シートのシートバック20,62を起立させて着
座可能とした状態では、図1〜図3(a) に示すように、
ロッド50は下がった位置にあり、第2ロック機構Dは
ストライカ65と係合し、シートバック20は主シート
バック62に連結されて第2ヒンジ機構Bによる揺動は
ロックされている。またロッド50を介して第2ロック
機構Dのラチェット42に連結された第1ロック機構C
のフック31は下がった位置となって爪部31aが引掛
けピン27に係合し、第1ヒンジ機構Aによるシートバ
ック本体21に対する下部アーム25の揺動もロックさ
れている。この状態では、この実施の形態のシートのシ
ートバック20は、リクライニング機構63によりリク
ライニングされる主シートバック62とともに第2ヒン
ジピン13を中心としてリクライニングされる。主シー
トバック62のリクライニング範囲は、これに連結され
たシートバック20の下部アーム25が両係止面25
a,25bとストッパ11aにより規制される範囲以内
であり、このときのシートバック20の最大の前倒し位
置は二点鎖線25Aで示すとおりである。
【0018】このような第1および第2ロック機構C,
Dの係合状態において、シートバック本体21の上端か
ら飛び出しているストラップ51の先端部に手を掛けて
引っ張れば、ロッド50は図3(a) の白抜矢印に示すよ
うに、第1ロック機構Cの捩りスプリング34および第
2ロック機構Dのスプリング47に抗して引き上げられ
る。これにより第2引掛けピン46を介してロッド50
に連結されたラチェット42は背部の突起がカバープレ
ート40bの内面に当たるまで反時計回転方向に揺動
し、係止凹部41bに対する爪部42aの係合が外れれ
ば、フック41はスプリング47により反時計回転方向
に回動し、図3(b) に示すように、ストライカ65に対
する引掛け部41aの係合が外れて、第2ロック機構D
によるシートバック20のロックは解除される。この状
態では、フック41は図3(b) においてスプリング47
によって反時計方向に回転させられ、その背面がカバー
プレート40bの内面に当接して停止する。一方、ラチ
ェット42の爪部42aは、フック41の外形上に乗り
上げた状態となって、ロッド50を上方の位置に維持す
る。このように第2ロック機構Dはロック解除維持機能
を備える構造となっている。ロック解除状態でストライ
カ65は第2ロック機構Dのフック41のカム面41c
により各ノッチ40c,40dの奥部から押し出されて
離脱する。第2ロック機構Dが解除されているときは、
ストラップ51を離しても、ロッド50によって第1ロ
ック機構Cのフック31も引き上げられ、下部アーム2
5の引掛けピン27に対する爪部31aの係合が外れて
いる。これによりシートバック本体21に対する下部ア
ーム25の反時計回転方向の回動が可能となる。
【0019】主シートバック62を通常の着座位置にリ
クライニングさせた状態で、このように両ロック機構
C,Dを解除すれば、シートバック20は、先ず捩りス
プリング14により、下部アーム25の引掛けピン27
がベースプレート30の凹部30aに当接された状態
で、第2ヒンジ機構Bの第2ヒンジピン13を中心とし
て前向きに倒れ、下部アーム25が二点鎖線25Aに示
すように係止面25aがストッパ11aに当接する位置
(二点鎖線20A参照)まで傾斜した後は、シートバッ
ク本体21だけが第1ヒンジ機構Aの第1ヒンジピン2
6中心としてシートクッション10の上面と隙間なく重
なる位置(破線21B参照)まで倒れる。なお、係止面
25aがストッパ11aに当接する位置まで下部アーム
25が傾斜した状態で第1ヒンジピン26の位置がこの
実施の形態よりも高い位置となるようにし、下部アーム
25に対しシートバック20が所定角度以上前向きに倒
れないようにするストッパおよびその位置に保持するロ
ック(もし必要ならば)を設ければ、前倒し状態におけ
るシートバック本体21をシートクッション10の上面
から離れた所定の傾斜角度(例えば水平)とすることも
できる。
【0020】次にこのような前倒し状態から破線で示す
シートバック本体21Bを手により後ろに起こせば、第
1ヒンジ機構Aの第1ヒンジピン26を中心として二点
鎖線21Aまで起きた状態で下部アーム25の引掛けピ
ン27がベースプレート30の凹部30aに当接され、
それ以後はシートバック本体21と下部アーム25が一
体のシートバック20となって第2ヒンジ機構Bの第2
ヒンジピン13を中心として揺動して起立する。そして
シートバック20が主シートバック62に接近すれば、
図3(b) に示すようにストライカ65がフック41のカ
ム面41cに当接し、さらにシートバック20を後ろに
起こせば、ストライカ65により押されたフック41は
スプリング47に抗して時計回転方向、すなわち引掛け
部41aをストライカ65と係合する向きに揺動する。
そしてストライカ65がノッチ40c,40dの最奥部
に達すれば、フック41が完全にストライカ65と係合
すると同時にスプリング47によりフック41の外周に
付勢されたラチェット42の爪部42aが係止凹部41
bに係合し、これと同時にラチェット42が時計回転方
向に揺動し、ロッド50が下向きに移動して第2ロック
機構Dは図3(a) に示す係止状態となる。これと同時に
第1ロック機構Cのフック31は下向きに移動するロッ
ド50により下向きに移動し、爪部31aが凹部30a
の底部に当接している引掛けピン27に係合して第1ロ
ック機構Cも係止状態となる。
【0021】このシートバック20を着座状態に戻す過
程では、ロッド50が引き上げられた位置に維持され
て、フック31は解除状態に維持されているために、ピ
ン27を凹部30aとの当接位置に戻すときに捩りスプ
リング34の作用力に抗してフック31を持ち上げる必
要がない。従来のこの種の装置では、フック31に相当
する部材を解除状態に維持する機構を有しない場合は、
フックを付勢するスプリング力に抗してフックを持ち上
げる必要がある。このために、捩りスプリング14に相
当する第2ヒンジ機構の捩りスプリングを大型に設定し
てピンにフックを強く押し付けることができるようにす
るか、またはフックを持ち上げる操作ハンドルを別途設
けてロック機構Dを先ずロック状態に戻す方法が一般的
に採られていた。しかしながら、上記の本発明の構成で
は、このような方法は不要となり、小型に且つ操作が簡
単になる。
【0022】上述したように、この実施の形態によれ
ば、シートバック本体21の上端から飛び出しているス
トラップ51の先端部を手により引っ張ることにより第
1および第2ロック機構C,Dによるシートバック20
および下部アーム25のロックの解除を同時に行ってい
るのでワンタッチでシートバック20および下部アーム
25のロックを同時に解除でき操作性は向上する。さら
に二度手間を要することなくシートバック本体21およ
び下部アーム25をそれぞれ所定位置まで揺動させてシ
ートバック本体21をシートクッション10の上面と隙
間なく重なる位置またはシートクッション10の上面か
ら離れた所定の傾斜角度とすることもできる。なお両ロ
ック機構C,Dによるシートバック20および下部アー
ム25のロックおよび解除を同時に行うためには、この
実施の形態のように両ロック機構C,Dの各操作部分を
直接連結する代わりに、各操作部分をストラップ51の
ような1つの操作部材に別々に連結するようにしてもよ
い。
【0023】また上述した実施の形態では、両ロック機
構C,Dのうち第2ロック機構Dだけにロック解除維持
機能を備えたものとするとともに、第2ロック機構Dの
ラチェット42と第1ロック機構Cのフック41をロッ
ド50により互いに連結したので、第2ロック機構Dの
ロックを解除すれば第2ロック機構Dだけでなく第1ロ
ック機構Cもロック解除状態に維持される。このように
両ロック機構C,Dが何れも解除維持状態となるので、
シートバック本体21および下部アーム25の両方の揺
動によるシートバックの折畳みの操作性はさらに向上す
る。これに加えて、第1ロック機構Cはロック解除維持
機能が不要となる分だけ構造が簡略化されるので、両ロ
ック機構C,Dを全体としてコンパクトにシートバック
20に内蔵させることができるとともに、シートバック
20の組み付け作業性が向上し、また外観も向上する。
【0024】また本発明は、この実施の形態とは逆に、
第1ロック機構Cがロック解除維持機能を備えたものと
し、第2ロック機構Dがロック解除維持機能を備えない
ものとして実施することもできる。さらに本発明は、両
ロック機構C,Dの何れもがロック解除維持機能を備え
ていないものとして実施することもでき、その場合は手
動によりロック解除状態を維持してシートバック本体2
1および下部アーム25の折り畳みを行えばよい。
【0025】なお上述した実施の形態では、シートバッ
ク20を主シートバック62と隣接して設け、シートバ
ック本体21に設けた第2ロック機構Dが主シートバッ
ク62に固定したストライカ65と係合して第2ヒンジ
機構Bによるシートバック20の揺動をロックしてお
り、このようにすれば第2ロック機構Dにより規制され
た状態におけるシートバック20の傾斜角度は、ストラ
イカ65を固定した主シートバック62のリクライニン
グ角度により定まる。これによりシートバック20の傾
斜角度を定める機構をシートバック20に設ける必要が
ないので、二段ヒンジ機構の構造が簡略化される。しか
しながら本発明はこれに限らず、主シートバック62以
外の車体部品に固定したストライカ65に第2ロック機
構Dを離脱可能に係止するようにして実施することもで
きる。あるいはまた本発明は、シートバック20を他の
部材とは無関係に配置し、第2ロック機構Dの機能を有
するリクライニング機構を第2ヒンジ機構Bとして使用
し、このリクライニング機構の係合離脱と同時に第1ロ
ック機構Cの係合離脱が行われるようにこの両者を連結
するようにして実施することも可能である。この最後の
場合は、レバーによりリクライニング機構を離脱させた
状態では、図5の二点鎖線20Aの状態より後側では通
常のリクライニングが行われ、二点鎖線20Aの状態よ
り前側では下部アーム25は停止されてシートバック本
体21だけが前倒しされる。
【0026】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、1つの
操作部材の操作により第1および第2ロック機構による
シートバック本体および下部アームの揺動の規制の解除
を同時に行っているのでワンタッチで2つのロック機構
の両方を解除でき、1回の操作でシートバック本体およ
び下部アームをそれぞれ所定位置まで揺動させてシート
バック本体を所定角度まで傾斜させることができ、二度
手間を要しないので操作性も向上する。
【0027】両ロック機構は何れか一方にロック解除維
持機能を備えたものとし、解除機構は両ロック機構の各
作動部分を連結する連結部材を備えているものによれ
ば、ロック解除維持機能により一方のロック機構が解除
維持状態となれば他方のロック機構も解除維持状態とな
る。このように両ロック機構が何れも解除維持状態とな
るので、シートバック本体および下部アームの両方の揺
動によるシートバックの折畳みの操作性がさらに向上す
る。これに加えて、他方のロック機構にロック解除維持
機能が不要となる分だけ構造が簡略化されるので、全体
として両ロック機構をコンパクトにシートバックに内蔵
させることができるとともに、シートバックの組み付け
作業性を向上させ、また外観を向上させることができ
る。
【0028】また、第2ロック機構がシートとは別の車
体部材に固定されたストライカと係合して第2ヒンジ機
構によるシートバックの揺動を規制するようにしたもの
によれば、第2ロック機構により規制された状態におけ
るシートバックの傾斜角度はストライカの位置により定
まる。これによりシートバックの傾斜角度を定める機構
をシートバックに設ける必要がないので、二段ヒンジ機
構の構造が簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるシートにおける二段ヒンジ機構
の一実施形態の全体構成を示す背面図である。
【図2】 図1の主シートを除き一部破断した右側面図
である。
【図3】 図1に示す実施形態の第2ロック機構の構造
および作動を説明する図面である。
【図4】 図3の4−4断面図である。
【図5】 図1に示す実施形態の、全体的作動状態を示
す側面図である。
【符号の説明】
10…シートクッション、20…シートバック、21…
シートバック本体、25…下部アーム、50…連結部材
(ロッド)、65…ストライカ、A…第1ヒンジ機構、
B…第2ヒンジ機構、C…第1ロック機構、D…第2ロ
ック機構、E…解除機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤永 健司 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ 株式会社内 (72)発明者 清水 浩嗣 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ 株式会社内 (72)発明者 岡崎 裕行 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 岩永 秀幸 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 トヨ タ車体株式会社内 Fターム(参考) 3B087 BD01 DB08 3B099 AA05 BA04 CA31 CA36 CB06 DA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートバック本体とその下部に第1ヒン
    ジ機構を介して前後方向揺動可能に連結された下部アー
    ムよりなるシートバックと、このシートバックを前記下
    部アームの下部においてシートクッションの後部に前後
    方向揺動可能に連結する第2ヒンジ機構と、前記第1ヒ
    ンジ機構による前記シートバック本体に対する前記下部
    アームの揺動を規制する第1ロック機構と、前記第2ヒ
    ンジ機構による前記シートクッションに対する前記シー
    トバックの揺動を規制する第2ロック機構と、前記両ロ
    ック機構による規制を解除する解除機構を備えてなるシ
    ートにおける二段ヒンジ機構において、前記解除機構は
    1つの操作部材の操作により前記両ロック機構による規
    制を同時に解除することを特徴とするシートにおける二
    段ヒンジ機構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシートにおける二段ヒ
    ンジ機構において、前記両ロック機構は何れか一方にロ
    ック解除維持機能を備えたものとし、前記解除機構は前
    記両ロック機構の各作動部分を連結する連結部材を備え
    ていることを特徴とするシートにおける二段ヒンジ機
    構。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のシート
    における二段ヒンジ機構において、前記第2ロック機構
    は前記シートとは別の車体部材に固定されたストライカ
    と係合して前記第2ヒンジ機構による前記シートバック
    の揺動を規制することを特徴とするシートにおける二段
    ヒンジ機構。
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