JP4763150B2 - 折り畳みシート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車両に設けられた折り畳みシートに係り、詳しくは、座部と別体で設けられた背もたれ部を座部上に折り畳むとともに背もたれ部を座部と共に少なくとも前方に移動させて収容状態とすることができる折り畳みシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば車両の後席に使用されるシートには、非使用時に収容状態とすることで車室内の空間を大きくすることができるようにしたものがある。このようなシートが、特開平7−61271号公報に開示されている。このシートでは、図17,18に示すように、シートクッション90の後部に固定された「L」字状のステー91が、シートバック92の下部に固定された後部脚93の上部に対し回動可能に連結されている。また、後部脚93の下端は車室床部F上に固定されているブラケットべース94に対し回動可能に連結されている。さらに、シートクッション90の前部下面に回動可能に連結された前部脚95の下端が車室床部F上に固定されている前フロアブラケット96に回動可能に連結されている。即ち、後部脚(シートバック92)93、シートクッション(ステー91)90、前部脚95及び車室床部Fからなる平行リンク機構が構成されている。
【0003】
このシートを折り畳んで収容状態とするには、シートバック92を使用状態からシートクッション90上に折り畳んでいく。すると、後部脚93の前傾に伴いシートクッション90を介して前部脚95が前傾し、シートバック92の前傾と共にシートクッション90が前下方に移動する。このとき、後部脚93とブラケットベース94との連結部の高さが、前部脚95と前フロアブラケット96との連結部の高さより高く設定されていることから、シートクッション90が前下方に移動する。そして、シートバック92がシートクッション90上に折り畳まれる。
【0004】
このシートによれば、使用状態においてシートバック92の倒れ角を調節するリクライナによってシートクッション90が着座位置に保持される。このため、リクライナのロックを外してシートバック92をシートクッション90上に折り畳むだけで、シートクッション90をシートバック92と共に前方に移動させて収容状態とすることができる。従って、1回のロック解除と1回の操作だけですむので、シートを折り畳んで収容状態とする作業を簡便に行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平7−61271号公報のシートにおいては、シートバック92と一体化された後部脚93にシートクッション90と一体化されたステー91が連結されている。このため、使用状態においてリクライナを操作してシートバック92の倒れ角を調節すると、シートクッション90の位置や姿勢まで変化する。このため、シートバック92の倒れ角だけを調節して好みの着座姿勢を得ることができず、着座姿勢の調節が難しくなっている。
【0006】
また、シートに着座した状態でシートバック92を後傾させようとするとき、、シートクッション90に加わる運転者の体重が、シートバック92を前傾させるように作用する。このため、着座したままで倒れ角を調節しようとするとシートバック92が前傾しようとするので調節が容易でなく、シートクッション90から腰を持ち上げたり、シートから降りることによってシートクッション90に体重を加えない状態での調節が余儀なくされる。さらに、同じ理由により、シートバック92を大きく後傾させた状態から起立するまで前傾させるためのばねの付勢力の設定が容易でない。
【0007】
本発明の課題は、座部の上に背もたれ部を折り畳むことができるシートにおいて、その使用状態には背もたれ部の倒れ角を座部の位置及び姿勢の変化なしに調整可能とすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の手段は、座部と、該座部と別体で設けられた背もたれ部とを備え、シート固定部に対する所定の着座位置に座部が配置された使用状態のときに背もたれ部の座部に対する倒れ角が所定の倒れ角調節範囲で調節される折り畳みシートにおいて、前記座部の前部と前記シート固定部とに対しそれぞれ回動可能に連結されるとともに前記着座位置に配置された座部の前部を前記シート固定部に対して支持する前側支持手段と、前記シート固定部側に回動可能に連結されて前記背もたれ部をシート固定部に対し揺動可能に支持する後側支持部材と、後側支持部材の揺動部位と座部の後部に対しそれぞれ回動可能に連結された連結部材とを備え、前記座部が着座位置に配置された状態では前記座部と連結部材との回動軸線が前記後側支持部材とシート固定部との回動軸線に一致するように形成されていることである。尚、「シート固定部」とは、シートが設置される場所を意味し、例えば車両においては、車室床部、車室床部に設置されてシートの位置を調節するスライド機構の可動部がある。
【0009】
第2の手段は第1の手段に加えて、前記着座位置に配置された前記座部の後部を前記シート固定部側に係止して着座位置に固定可能な固定手段と、座部が着座位置にあるときに前記背もたれ部の前傾又は後傾操作によって前記固定手段を固定状態及び非固定状態とで切り替える切替手段と、前記連結部材の前傾を規制する前傾規制手段とを備え、前記切替手段は、前記背もたれ部が前記倒れ角調節範囲の最前傾角以上に前傾した所定の第1前傾角から、この第1前傾角よりもさらに前傾した所定の第2前傾角まで前傾操作されるときに前記固定手段を固定状態から非固定状態に切り替えるとともに、前記第2前傾角から前記第1前傾角まで後傾操作されたときに固定手段を非固定状態から固定状態に切り替わることを許容し、前記前傾規制手段は、背もたれ部が前記第2前傾角以上に前傾した所定の第3前傾角となったときにそれ以上の連結部材の前傾を規制することである。
【0010】
第3の手段は第2の手段に加えて、前記背もたれ部が前記第2前傾角より前傾した前記第3前傾角まで前傾され前記連結部材の前傾が規制されるとともに前記座部が前記着座位置から離れているときに前記連結部材の後傾を規制する前傾補助手段を備え、この前傾補助手段は、座部が着座位置に配置されたときには連結部材の後傾を許容することである。
【0011】
第4の手段は第2又は第3の手段に加えて、前記固定手段は、前記シート固定部側に設けられた被係止部と、前記連結部材との連結部から離れた位置で連結部材の回動軸線に平行な軸線を中心線として揺動可能に前記座部に支持されるとともに前記被係止部に係止して座部の後部をシート固定部に固定可能な揺動部材とからなり、前記揺動部材は、座部が着座位置に配置されたときに、第1方向に揺動されることで前記被係止部に対して非係止状態から係止状態となり、また、第2方向に揺動されることで係止状態から非係止状態となる係止部を備え、前記切替手段は、前記連結部材に設けられた係合部と、前記係合部に係合可能な被係合部を備えた前記揺動部材とからなり、前記背もたれ部が前記第1前傾角から前記第2前傾角まで前傾操作されるときに前記係合部が前記被係合部に係合して前記揺動部材を前記第2方向に揺動させることで前記係止部を前記被係止部に対する係止状態から非係止状態に切り替え、また、背もたれ部が第2前傾角から第1前傾角まで後傾操作されるときに揺動部材が前記第1方向に揺動することを許容することで係止部が被係止部に対する非係止状態から係止状態に切り替わることを許容し、前記前傾規制手段は、前記係合部と、前記座部に設けられた移動規制部とからなり、前記背もたれ部が第3前傾角まで前傾したときに前記移動規制部に前記係合部が当接して連結部材の前傾が規制されることである。
【0012】
第5の手段は第4の手段に加えて、前記前傾補助手段は、前記係合部と、前記被係止部が係合可能な副被係合部を備えた揺動部材と、前記座部と揺動部材との間に支持されたばね部材とからなり、前記背もたれ部が前記第2前傾角から前記第3前傾角まで前傾操作されるときには、前記係合部が前記被係合部に係合して揺動部材を第2方向に揺動させ、この揺動によって前記ばね部材が揺動部材を第1方向に付勢する状態から第2方向に付勢する状態に切り替わり、この状態のばね部材が被係合部を介して係合部を移動規制部に当接させた状態に保持することで連結部材の後傾を規制し、また、座部が着座位置に配置されるときには、前記被係止部が前記副被係合部に係合して揺動部材を第1方向に揺動させ、この揺動によって前記ばね部材が揺動部材を第2方向に付勢する状態から第1方向に付勢する状態に切り替わり、この状態のばね部材が揺動部材を第1方向に揺動させることで連結部材の後傾を許容することである。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図12に従って説明する。
【0014】
図2に示すように、本実施形態のシート10は車両用であって、左右に並んだ状態で設けられている。左右の各シート10は面対称となる同じ構成を備えている。このため、以下、図2において右側に示すシート10について説明する。
【0015】
シート10は、車室床部上に設けられたスライド機構11によって車両前後方向における所定の調節範囲で位置調節可能に支持されている。
スライド機構11は、車室床部上に固定された中央ロアスライドレール12及び外側ロアスライドレール13とを備えている。また、中央ロアスライドレール12に移動可能に支持された中央アッパスライドレール14と、外側ロアスライドレール13に移動可能に案内された外側アッパスライドレール15とを備えている。なお、中央ロアスライドレール12及び中央アッパスライドレール14は、左右のスライド機構11の共通部品である。中央アッパスライドレール14と外側アッパスライドレール15とは、コネクタプレート16及びコネクタパイプ17で連結されている。コネクタパイプ17は、リヤブラケット18を介して外側アッパスライドレール15に固定されている。
【0016】
コネクタパイプ17の内側端部には内側支持ブラケット19aが固定され、同じく外側端部には外側支持ブラケット19bが固定されている。内側支持ブラケット19aの内側面にはリクライナ29が設けられている。外側支持ブラケット19bの外側にはストライカ20が設けられている。シート10は、中央アッパスライドレール14、外側アッパスライドレール15、コネクタプレート16及びコネクタパイプ17、内側支持ブラケット19a及び外側支持ブラケット19bからなる可動部上に固定されている。そして、本実施形態では、中央アッパスライドレール14、外側アッパスライドレール15、コネクタプレート16、コネクタパイプ17、内側支持ブラケット19a及び外側支持ブラケット19b等からなるスライド機構11の可動部がシート固定部である。
【0017】
シート10は、座部21がシートクッションフレーム(以下、単にクッションフレームという。)22を備え、座部21と別体で設けられた背もたれ部24が後側支持部材としてのシートバックフレーム(以下、単にバックフレームという。)25(図3に図示)を備えている。
【0018】
クッションフレーム22は、図2に示すように、外側クッションレール31と内側クッションレール32とが、図示しないフロントコネクタパイプによって連結されることで形成されている。
【0019】
バックフレーム25は、図3に示すように、左右に配置された外側バックレール34及び内側バックレール35が下側タイロッド36と図示しない上側連結部材で連結されることで形成されている。下側タイロッド36は、内側支持ブラケット19aと外側支持ブラケット19bとによって回動可能に支持されている。そして、バックフレーム25は、下側タイロッド36を中心として揺動可能に両支持ブラケット19a,19bに支持されている。また、バックフレーム25は、内側支持ブラケット19aに設けられたリクライナ29によって、スライド機構11の可動部に対する倒れ角が調節される。
【0020】
リクライナ29は公知の機構であって、スライド機構11に対するバックフレーム25の倒れ角を所定の角度範囲内に設定された有段階で調節する。このことにより、座部21に対する背もたれ部24の倒れ角を、車両運転時に背もたれ部24を最大限起立させた状態となる最大起立角(最前傾角)から、最大限後傾させた状態となる最大倒れ角までの倒れ角調節囲内で有段階に調節する。さらに、リクライナ29は、図示しないロック機構を解除した状態において背もたれ部24の背面がほぼ水平となる状態までバックフレーム25を前傾させるようになっている。
【0021】
図3,4に示すように、外側クッションレール31の後端部外側には、外側支持リンク27が支持ピン38によって回動可能に連結されている。外側支持リンク27は、外側クッションレール31の後端部を中心として揺動可能に支持されている。また、外側支持リンク27の先端部は、外側バックレール34の揺動部位に対し連結ボルト39によって回動可能に連結されている。
【0022】
一方、図2,3に示すように、内側クッションレール32の後端部外側には、内側支持リンク28が支持ピン40によって回動可能に連結されている。内側支持リンク28は、外側支持リンク27の揺動軸と同一の揺動軸を中心として揺動可能に支持されている。また、内側支持リンク28の先端部は、内側バックレール35の揺動部位に対し、外側支持リンク27の外側バックレール34に対する回動軸線と同一の軸線を中心として回動可能に連結ボルト41によって連結されている。本実施形態では、外側支持リンク27及び内側支持リンク28がそれぞれ連結部材である。
【0023】
このように設けられた外側及び内側支持リンク27,28は、クッションフレーム22の後端部とバックフレーム25の揺動部位とを連結する。そして、外側及び内側支持リンク27,28とクッションフレーム22との回動軸線が、バックフレーム25のスライド機構11に対する回動軸線と一致する状態では、リクライナ29の作動によってバックフレーム25と共に揺動する。
【0024】
図2に示すように、スライド機構11の可動部の構成要素であるコネクタプレート16には、前側支持手段としての左右一対のフロントリンク42の基端がそれぞれブラケット45を介して回動可能に連結されている。各フロントリンク42の先端は、それぞれクッションフレーム22の図示しないフロントコネクタパイプに回動可能に連結されている。
【0025】
前記外側クッションレール31の後部には、図3〜図5に示すように、外側支持リンク27が揺動するときの中心軸線を中心とする移動規制部としての円弧状の案内孔46が形成されている。
【0026】
また、前記外側支持リンク27には、案内孔46に係合し、外側クッションレール31に対する外側支持リンク27の揺動に伴い案内孔46に沿って移動する係合ピン47が設けられている。外側支持リンク27は、係合ピン47が案内孔46に沿って移動することで、クッションフレーム22に対して揺動することが可能となっている。本実施形態では、外側クッションレール31及び係合ピン47が前傾規制手段を構成する。
【0027】
案内孔46は、図7に示すように、リクライナ29が背もたれ部24を矢印Aで示す最大起立角から矢印Bで示す最大倒れ角までの倒れ角調節範囲で揺動することを許容するように形成されている。また、案内孔46は、背もたれ部24が最大起立角よりもある角度だけ前傾することを許容するように両支持リンク27,28の前傾を許容するように形成されている。
【0028】
以上のように構成されたシート10は、図7に示す使用状態と、図8に示す収容状態とに切り替えることができる。使用状態は、シート10に乗員が着座できる状態であって、スライド機構11の可動部に対して設定されている所定の着座位置に座部21を配置するとともに背もたれ部24の倒れ角を倒れ角調節範囲にした状態である。一方、収容状態は、シート10に乗員が着座しない状態であって、座部21を着座位置の前下方に移動させるとともに背もたれ部24を座部21上に折り畳んだ状態である。なお、着座位置においては、スライド機構11の可動部の所定位置に設けられたストッパがクッションフレーム22に当接して座部21の後方への移動を規制する。
【0029】
そして、座部21が着座位置にある状態では、両支持リンク27,28のクッションフレーム22に対する回動軸線が、バックフレーム25のスライド機構11の可動部に対する回動軸線(即ち、リクライナ29の回動軸線)と一致するようになっている。このため、使用状態ではバックフレーム25の揺動が許容され、リクライナ29による背もたれ部24の倒れ角の調節が可能となる。ここで、フロントリンク42は、着座位置で座部21の前部を支持するとともに、スライド機構11の可動部に対して揺動することで着座位置から前下方に移動させることを可能とする。
【0030】
また、図3,5,6に示すように、前記外側クッションレール31の後端部内側には、板状のフック43が揺動可能に支持されている。フック43は、外側支持リンク27の揺動中心から一定の距離だけ前上方側に離間した位置に設けられた連結軸43aによって揺動可能に支持されている。本実施形態では、被係止部としてのストライカ20及び揺動部材としてのフック43が固定手段を構成する。また、フック43及び係合部としての係合ピン47が切替手段を構成する。
【0031】
フック43は、ストライカ20の軸部20aに係止可能な係止部48を備えている。係止部48は、外側クッションレール31との連結軸線を中心とする円弧状に形成されるとともに時計方向(第1方向)に開口する係合凹部48aを備えている。
【0032】
また、フック43は、係合ピン47に係合可能な被係合部としての第1係合部49を備えている。第1係合部49は、外側クッションレール31との連結軸線を中心とする円弧状に形成されるとともに反時計方向(第2方向)に開口する係合部49aと、この係合部49aの開口部における内周側から略接線方向に延長された係合面49bとを備えている。
【0033】
さらに、フック43は、軸部20aに係合可能な副被係合部としての第2係合部50を備えている。第2係合部50は、係止部48の係合凹部48aの開口部に向き合うとともにフック43の揺動中心から遠ざかるにつれて開口部から周方向により遠ざかるように形成された直線状の係合面50aを備えている。
【0034】
図6に示すように、外側クッションレール31とフック43との間には、捻りコイルばね44が支持されている。捻りコイルばね44は、図9〜図12に示すように、外側クッションレール31とフック43との間に、フック43を反時計方向及び時計方向のいずれの方向にも揺動するように付勢可能に設けられている。本実施形態では、外側クッションレール31(案内孔46)、フック43、捻りコイルばね44及び係合ピン47が前傾補助手段を構成する。
【0035】
フック43及び捻りコイルばね44は、以下のように動作するように形成されている。
図7,9に示すように、座部21が着座位置にあるときには、フック43の係合凹部48aがストライカ20の軸部20aに係合する状態となっている。このため、座部21が着座位置に固定されている。この状態において、クッションフレーム22に対する両支持リンク27,28の回動軸線が背もたれ部24の揺動軸線に一致するとともに、案内孔46に沿った係合ピン47の移動が許容される。このため、図7に示すように、背もたれ部24の倒れ角がリクライナ29によって調節可能となる。また、係合凹部48aに軸部20aが係合する状態では、捻りコイルばね44がフック43を時計方向に揺動させるように付勢する状態となり、係合凹部48aが軸部20aに係合する状態を保持する。
【0036】
リクライナ29のロック状態を解除して背もたれ部24を最大起立角を超えて前傾させていくと、図9に示すように、係合ピン47が第1係合部49の係合面49bに当接する(第1前傾角)。この状態から背もたれ部24をさらに前傾させていくと、係合ピン47が案内孔46に沿って前方に移動してフック43を反時計方向に揺動させる。そして、図10に示すように、第2係合部50の係合面50aが軸部20aに当接し、座部21が着座位置に配置された状態でのフック43の反時計方向への揺動が規制される(第2前傾角)。この過程で、係合凹部48aが軸部20aに係合しない位置まで移動する。この状態でも、捻りコイルばね44はフック43を時計方向に揺動させるように付勢する状態となっている。また、案内孔46は、係合ピン47をより前方に移動させることができる形状になっている。
【0037】
係合面50aが軸部20aに当接した状態から背もたれ部24をさらに前傾させていくと、図1,11に示すように、係合面49bに当接する係合ピン47が案内孔46に沿って前方に移動して、フック43を反時計方向に揺動させようとする。すると、軸部20aに当接する第2係合部50の係合面50aが軸部20aを後方に押圧する。このため、クッションフレーム22を介してフロントリンク42が前方に揺動し、クッションフレーム22が前方に移動する。この過程で、フック43が反時計方向に揺動し、係合ピン47が係合面49bに当接する状態から係合部49aに係合する状態となる。また、捻りコイルばね44がフック43を時計方向に揺動させるように付勢する状態から反時計方向に揺動させるように付勢する状態に切り替わる。これは、図10,11に示すように、フック43の揺動軸線と、捻りコイルばね44と外側クッションレール31との連結部とを結ぶ直線Lを、捻りコイルばね44とフック43との連結点Pが超えて移動することによる。このため、捻りコイルばね44及びフック43により、係合ピン47が案内孔46の前端に保持された状態となる。
【0038】
さらに背もたれ部24を前傾させていくと、係合ピン47が案内孔46の端部に当接して移動が規制され(第3前傾角)、両支持リンク27,28のクッションフレーム22に対する前傾が規制される。そして、案内孔46の端部に当接する係合ピン47から外側クッションレール31に加わる力により、クッションフレーム22を介してフロントリンク42が前方に揺動していく。このため、座部21が着座位置から前下方に姿勢を大きく変化させない状態で移動していくとともに、背もたれ部24が座部21上に折り畳まれていく。この過程で、図12に示すように、フック43が前方に移動して第2係合部50の係合面50aが軸部20aに係合しなくなり、捻りコイルばね44の付勢力によって反時計方向にさらに揺動する。そして、第1係合部49の係合部49aの端部に係合ピン47が当接して揺動が規制された状態でクッションフレーム22に保持される。そして、バックフレーム25がスライド機構11の可動部に対してさらに前傾して背もたれ部24が座部21上に折り畳まれ、図8に示すように、シート10が収容状態となる。
【0039】
反対に、図8に示すように、収容状態から背もたれ部24を後傾させていくと、バックフレーム25が後傾して両支持リンク27,28が後方に移動する。このとき、フック43及び捻りコイルばね44によって係合ピン47が案内孔46の前端に保持されているため、クッションフレーム22に対して両支持リンク27,28が最大限前傾したままの状態でフロントリンク42が後傾して座部21が収容位置から後上方に移動していく。
【0040】
座部21が着座位置側に移動していくと、図1,11に示すように、最大限反時計方向に揺動した状態で保持されているフック43の第2係合部50の係合面50aが軸部20aに係合する(第3前傾角)。このため、係合部49aが案内孔46の端部に固定されなくなり、背もたれ部24が後傾されるにつれてフック43が時計方向に揺動していく。このとき、係合ピン47は係合部49aに沿って移動する。
【0041】
この状態で背もたれ部24をさらに後傾させていくと、図10に示すように、係合ピン47が係合面49bに当接する位置まで移動するとともに、係合面50aに当接する軸部20aが係合凹部48aに係合可能な位置まで移動する(第2前傾角)。このとき、スライド機構11の可動部に設けられた図示しないゴムストッパに、クッションフレーム22に設けられた図示しないストッパが当接して座部21の移動が着座位置で規制される。そして、両支持リンク27,28の揺動中心が、リクライナ29の回動中心に一致する。この過程で、捻りコイルばね44は、フック43を反時計方向に揺動させるように付勢する状態から時計方向に揺動させるように付勢する状態に切り替わる。
【0042】
この状態から背もたれ部24をさらに後傾させていくと、係合面49bに当接する係合ピン47が案内孔46に沿って後方に移動し、捻りコイルばね44の付勢力によってフック43が時計方向に揺動する。このため、図9に示すように、係合凹部48aが軸部20aに係合し、座部21が着座位置に固定される(第1前傾角)。
(作用)
次に、以上のように構成された本実施形態の作用について説明する。
【0043】
座部21が着座位置に配置された状態では、両支持リンク27,28のクッションフレーム22に対する回動軸線が、バックフレーム25のスライド機構11に対する回動軸線に一致する。このため、リクライナ29によって背もたれ部24の倒れ角が調節される。このとき、外側支持リンク27が揺動しても外側クッションレール31の位置が変化しないので、座部21の位置及び姿勢が変化しない。
【0044】
シート10が使用状態にあるときに、リクライナ29のロックを解除して背もたれ部24を最大起立角を超えて前傾させると、フック43がストライカ20から外れて座部21が着座位置に固定されなくなる。そして、背もたれ部24をより前傾させていくにつれて座部21が前下方に移動し、この座部21の上に背もたれ部24が折り畳まれてシート10が収容状態となる。
【0045】
また、シート10が収容状態のときに、座部21上に折り畳まれている背もたれ部24を後傾(起立)させていくと、座部21が後上方に移動して着座位置に配置され、フック43がストライカ20に係止して座部21が着座位置に固定される。また、背もたれ部24がリクライナ29によって倒れ角調節範囲にロックされる。
【0046】
従って、シート10を折り畳んで収容するときと、折り畳んだ状態のシート10を使用状態とするときに、背もたれ部24と座部21とを独立して操作する必要がない。
(効果)
以上詳述した本実施形態によれば、以下の各効果を得ることができる。
【0047】
(1) 使用状態で背もたれ部24の倒れ角をリクライナ29で調節するときに、座部21の位置及び姿勢が変化しない。このため、運転姿勢の調節を容易に行うことができる。
【0048】
(2) 使用状態からリクライナ29のロック状態を解除して背もたれ部24を前傾させる操作だけで、座部21を固定されている着座位置から前下方に移動させるとともに座部21上に背もたれ部24を折り畳んで収容状態とすることができる。反対に、収容状態から背もたれ部24を後傾させる操作だけで、座部21を着座位置まで移動させて固定させるとともに背もたれ部24を起こしてリクライナ29でロックすることができる。このため、シート10を使用状態から収容状態への切り替えを1回のロック解除操作と1回の前傾操作だけで行うことができる。また、収容状態から使用操作への切り替えを1回の後傾操作だけで行うことができる。
【0049】
(3) 座部21が着座位置に配置されている状態から背もたれ部24を前傾させていくと倒れ角調節範囲の最大起立角よりも前傾したときに外側支持リンク27の座部21に対する前傾が規制される。このため、背もたれ部24を前傾させていくにつれて座部21が着座位置から前下方に移動する。また、収容状態から背もたれ部24を後傾させていくとき外側支持リンク27が座部21に対して前傾した状態で保持されるので、背もたれ部24を後傾されるにつれて座部21が後上方に移動する。そして、座部21が着座位置に配置された状態では外側支持リンク27の座部21に対する後傾が許容されるので、背もたれ部24が倒れ角調節範囲で調節可能となる。従って、シート10を使用状態から収容状態とする操作、及び、収容状態から使用状態とする操作をより一層簡単に行うことができる。
【0050】
(4) シート10を使用状態から収容状態とするときに、背もたれ部24を倒れ角調節範囲の最大起立角よりも前傾させるだけで着座位置に固定されている座部21が固定されない状態となるので、座部21の固定状態を解除する操作が不要となる。また、収容状態から使用状態とするときに、背もたれ部24を前傾状態から倒れ角調整範囲まで後傾させるだけで着座位置に配置された座部21が固定されるので、座部21を着座位置に固定する操作が不要となる。このため、使用状態のシート10を収容状態とする操作と、収容状態から使用状態とする操作とをより一層簡単に行うことができる。
【0051】
(5) シート10を収容状態とするときに背もたれ部24を倒れ角調節範囲よりも前傾させるとフック43がストライカ20に係止しなくなり、さらに前傾させるとフック43がストライカ20に係止しない位置に保持される。また、収容状態から使用状態とするときに、座部21を着座位置に配置するとフック43がストライカ20に係止可能な位置に配置される。そして、背もたれ部24を前傾状態から倒れ角調整範囲まで後傾させるとフック43がストライカ20に係止して座部21が着座位置に固定される。
【0052】
従って、使用状態ではフック43をストライカ20に係止する位置に保持しておくための機構が不要となる。また、収容状態から使用状態への切替時には、フック43をストライカ20に係止しない位置に保持しておく機構あるいは操作が不要となる。
【0053】
(6) 着座位置に配置された座部21の後部がフック43を介してストライカ20によって支持されるので、座部21を支持する部材をストライカ20と別に設ける場合に比較して部品点数が少なくなる。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を図13〜図16に従って説明する。
【0054】
図13,14に示すように、本実施形態のシート60は、シート固定部としての車室床部F上に直接支持されている。シート60は、座部61及び背もたれ部62からなり、座部61はシートクッションフレーム(以下、単にクッションフレームという。)63を備え、背もたれ部62は後側支持部材としてのシートバックフレーム(以下、単にバックフレームという。)64を備えている。
【0055】
クッションフレーム63には、その左右前端部に後上方に延びるブラケット65がそれぞれ固定されている。各ブラケット65の先端は、車室床部F上に固定された左右一対の前側ブラケット66の先端部にそれぞれ前側支持手段としての前側リンク67を介して連結されている。また、クッションフレーム63の左右後部には、座部61に背もたれ部62を支持するためのロアアーム68がそれぞれ一体化されている。
【0056】
バックフレーム64の下端部は、図14に示すように、車室床部F上に固定された左右一対の後側ブラケット69の上部に対し連結軸70によって回動可能に支持されている。図14に図示する左側の後側ブラケット69の外側面には、連結軸70と同一軸線上に、座部61を着座位置で固定するための被係止部材としてのキャッチピン71が設けられている。なお、図示しない右側の後側ブラケット69の内側面には、車室床部Fに対する背もたれ部62の倒れ角を調節する図示しないリクライナが設けられている。
【0057】
また、左右の各後側ブラケット69の外側面には、連結軸70の前下方に、着座位置に配置された座部21の後部を支持するためのストッパ72がそれぞれ設けられている。図13に示すように、各ストッパ72は、着座位置に配置された座部61のクッションフレーム63の後部下面に左右両側でそれぞれ当接して支持する。なお、車室床部Fとクッションフレーム63との間には、着座位置に配置された座部61の後方への移動を規制する図示しないストッパが設けられている。
【0058】
バックフレーム64には、その揺動部位の左右両側に、連結部材としての連結リンク73の一端が連結軸74によってそれぞれ回動可能に連結されている。各連結リンク73の他端は、ロアアーム68の左右後端部に対し連結軸75によってそれぞれ回動可能に連結されている。
【0059】
図13,14に示す左側の連結リンク73には、その中間部内側に係合部としての係合ピン76が設けられ、この係合ピン76は、右側のロアアーム68の後端部に設けられた移動規制部としての案内孔77に係合されている。図15,16に示すように、案内孔77は、連結リンク73との回動軸線を中心とする円弧状に形成され、ロアアーム68に対して連結リンク73が揺動するときに、係合ピン76を案内孔77に沿って移動させる。本実施形態では、ロアアーム68(案内孔77)及び係合ピン76が前傾規制手段を構成する。
【0060】
図13,14に示すように、右側のロアアーム68の後端部には、その内側面に揺動部材としての板状のフック78が揺動可能に支持されている。フック78は、連結リンク73を連結する連結軸75に対し前上方に位置する連結軸79によってロアアーム68に回動可能に連結されている。本実施形態では、キャッチピン71及びフック78が固定手段を構成する。また、係合ピン76及びフック78が切替手段を構成する。
【0061】
図15,16に示すように、フック78にはキャッチピン71に係止可能な係止部80が設けられている。係止部80は、ロアアーム68との回動軸線を中心とする円弧状に形成されるとともに時計方向に開口するように形成され、キャッチピン71に係合可能な係合凹部80aを備えている。
【0062】
また、フック78は、係合ピン76に係合可能な被係合部としての第1係合部81を備えている。第1係合部81は、ロアアーム68との回動軸線を中心とする円弧状に形成されるとともに反時計方向に開口する係合部81aと、この係合部81aの開口部における内周側から略接線方向に延長された係合面81bとを備えている。
【0063】
さらに、フック78は、キャッチピン71に係合可能な副被係合部としての第2係合部82を備えている。第2係合部82は、係止部80の係合凹部80aの開口部に向き合うとともに、フック78の揺動中心から遠ざかるにつれて開口部から周方向により遠ざかるように形成された直線状の係合面82aを備えている。
【0064】
ロアアーム68とフック78との間には、ばね部材としての引張コイルばね83が支持されている。引張コイルばね83は、フック78を反時計方向及び時計方向のいずれの方向にも揺動するように付勢可能に設けられている。本実施形態では、ロアアーム68(案内孔77)、係合ピン76、フック78及び引張コイルばね83が保持手段を構成する。
【0065】
本実施形態における案内孔77、フック78、引張コイルばね83は、前記第1実施形態における案内孔46、フック43及び捻りコイルばね44と同様に動作する。
【0066】
以上のように構成された本実施形態も、前記第1実施形態と同じ作用を備える。但し、本実施形態では、着座位置で座部61の後部を係止するキャッチピン71ではなく、キャッチピン71とは別に設けられたストッパ72が着座位置に配置された座部61の後部を支持する。
【0067】
以上詳述した本実施形態によっても、前記第1実施形態における(1)〜(5)に記載した各効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
次に、上記実施形態以外の実施形態を箇条書きする。
【0068】
・ 上記第1実施形態で、後側支持部材は、背もたれ部24の外側に設けられてバックフレーム25を支持し、背もたれ部24をスライド機構11の可動部に対し揺動可能に支持する支持リンクであってもよい。また、第2実施形態においても同様である。
【0069】
・ 上記第1実施形態で、フック43及び係合ピン47を、背もたれ部24が、倒れ角調節範囲の最大起立角から、最大起立角よりも前傾した所定の倒れ角まで前傾操作されるときにフック43をストライカ20に係止する状態から係止しない状態に切り替える構成とする。このような構成によっても、使用状態から背もたれ部24を前傾させるだけで座部21を固定状態から解除することができ、また、収容状態から背もたれ部24を起立させるだけで座部21を着座位置に固定することができる。なお、第2実施形態においても同様である。
【0070】
・ 上記第2実施形態で、ストッパ72を設けず、着座位置に配置された座部61の後部を係止するキャッチピン71で座部61を支持する構成とする。この場合には、第1実施形態と同様、座部61を支持するためだけの部材を設ける必要がなく、ストッパ72の分だけ部品点数が少なくなる。
【0071】
・ 上記第1実施形態で、前側支持手段は、互いに連結された2つのリンクであってもよい。そして、収容状態では2つのリンクを折り畳むようにし、収容状態からから使用状態とするときには、例えば乗員が両リンクを延ばした状態で固定する操作を行うことで着座位置に配置された座部21の前部を支持させる構成とする。また、第2実施形態においても同様である。
【0072】
・ 上記第1実施形態で、座部21及び背もたれ部24は、フレーム22,25にクッション材、被覆材等の外装部が装着される構成に限らず、例えば繊維強化合成樹脂で一体成型したものであってもよい。この場合には、前側支持手段、後側支持部材、連結部材を、一体成型した座部及び背もたれ部に直接連結する。また、第2実施形態においても同様である。
【0073】
・ 上記第1実施形態で、前傾補助手段の構成要素であるばね部材としての捻りコイルばね44を設けず、また、背もたれ部24が第2前傾角まで前傾されたときに係合ピン47が案内孔46の端部に当接して両支持リンク27,28の前傾が規制される構成とする。この場合には、収容状態のシート10を使用状態とするために背もたれ部24を後傾させていくときに両支持リンク27,28が後傾しないように補助操作することで、座部21を着座位置まで移動させることができる。このような構成によっても、背もたれ部24を座部21上に折り畳んで収容状態とする操作を容易に行うことができる。
【0074】
同様に、上記第2実施形態で、ばね部材としての引張コイルばね83を設けない構成としてもよい。
・ 上記第1実施形態で、固定手段としてのストライカ20、フック43を設けない構成とする。この場合には、シート10とは別装備として、着座位置に配置された座部21を固定する固定手段を車両側に設ければよい。このような構成のシートであっても、使用状態で背もたれ部の倒れ角を調節するときに座部の位置及び姿勢を変化させないようにすることができ、しかも、座部に上に背もたれ部を折り畳んで収容状態とする操作を容易に行うことができる。同様に、第2実施形態で、固定手段としてのキャッチピン71、フック78を設けない構成としてもよい。
【0075】
【発明の効果】
請求項1〜請求項5に記載の発明によれば、座部の上に背もたれ部を折り畳むことができるシートにおいて、その使用状態には背もたれ部の倒れ角を座部の位置及び姿勢の変化なしに調整可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のシートを示す模式側面図。
【図2】 同じく概略斜視図。
【図3】 スライド機構の可動部に支持されたクッションフレームの下部を示す概略断面図。
【図4】 外側支持リンクを含む要部の模式正面図。
【図5】 ストライカを含む要部の模式正面図。
【図6】 フックを含む要部の模式正面図。
【図7】 使用状態のシートを示す模式側面図。
【図8】 収容状態のシートを示す模式側面図。
【図9】 フック、係合ピン及び捻りコイルばねの作動状態を示す要部の模式図。
【図10】 同じく要部の模式図。
【図11】 同じく要部の模式図。
【図12】 同じく要部の模式図。
【図13】 第2実施形態のシートの使用状態を示す模式側面図。
【図14】 同じく収容状態を示す模式側面図。
【図15】 シートが使用状態のときの要部を示す模式図。
【図16】 シートが収容状態のときの要部を示す模式図。
【図17】 従来の折り畳みシートの使用状態を示す模式側面図。
【図18】 同じく収容状態を示す模式側面図。
【符号の説明】
10…シート、14…シート固定部を構成する中央アッパスライドレール、15…同じく外側アッパスライドレール、16…同じくコネクタプレート、17…同じくコネクタパイプ、19a…同じく内側支持ブラケット、19b…同じく外側支持ブラケット、20…固定手段を構成する被係止部としてのストライカ、21…座部、24…背もたれ部、25…後側支持部材としてのシートバックフレーム、27…連結部材としての外側支持リンク、28…同じく内側支持リンク、31…前傾規制手段及び前傾補助手段を構成する外側クッションレール、42…前側支持手段としてのフロントリンク、43…固定手段、切替手段、前傾補助手段を構成する揺動部材としてのフック、44…前傾補助手段を構成するばね部材としての捻りコイルばね、46…移動規制部としての案内孔、47…切替手段、前傾補助手段を構成する係合部としての係合ピン、48…係止部、49…被係合部としての第1係合部、50…副被係合部としての第2係合部、60…シート、61…座部、62…背もたれ部、64…後側支持部材としてのバックフレーム、67…前側支持手段としての前側リンク、68…前傾規制手段及び前傾補助手段を構成するロアアーム、71…固定手段を構成する被係止部としてのキャッチピン、73…連結部材としての連結リンク、76…切替手段、前傾補助手段を構成する係合部としての係合ピン、77…移動規制部としての案内孔、78…固定手段、切替手段、前傾補助手段を構成する揺動部材としてのフック、80…係止部、81…被係合部としての第1係合部、82…副被係合部としての第2係合部、83…前傾補助手段を構成するばね部材としての引張コイルばね、F…シート固定部としての車室床部。
Claims (5)
- 座部と、該座部と別体で設けられた背もたれ部とを備え、シート固定部に対する所定の着座位置に座部が配置された使用状態のときに背もたれ部の座部に対する倒れ角が所定の倒れ角調節範囲で調節される折り畳みシートにおいて、
前記座部の前部と前記シート固定部とに対しそれぞれ回動可能に連結されるとともに前記着座位置に配置された座部の前部を前記シート固定部に対して支持する前側支持手段と、
前記シート固定部側に回動可能に連結されて前記背もたれ部をシート固定部に対し揺動可能に支持する後側支持部材と、
後側支持部材の揺動部位と座部の後部に対しそれぞれ回動可能に連結された連結部材とを備え、
前記座部が着座位置に配置された状態では、前記座部と連結部材との回動軸線が前記後側支持部材とシート固定部との回動軸線に一致するように形成されていることを特徴とする折り畳みシート。 - 前記着座位置に配置された前記座部の後部を前記シート固定部側に係止して着座位置に固定可能な固定手段と、
座部が着座位置にあるときに前記背もたれ部の前傾又は後傾操作によって前記固定手段を固定状態及び非固定状態とで切り替える切替手段と、
前記連結部材の前傾を規制する前傾規制手段とを備え、
前記切替手段は、前記背もたれ部が前記倒れ角調節範囲の最前傾角以上に前傾した所定の第1前傾角から、この第1前傾角よりもさらに前傾した所定の第2前傾角まで前傾操作されるときに前記固定手段を固定状態から非固定状態に切り替えるとともに、前記第2前傾角から前記第1前傾角まで後傾操作されたときに固定手段を非固定状態から固定状態に切り替わることを許容し、
前記前傾規制手段は、背もたれ部が前記第2前傾角以上に前傾した所定の第3前傾角となったときにそれ以上の連結部材の前傾を規制することを特徴とする請求項1に記載の折り畳みシート。 - 前記背もたれ部が前記第2前傾角より前傾した前記第3前傾角まで前傾され前記連結部材の前傾が規制されるとともに前記座部が前記着座位置から離れているときに前記連結部材の後傾を規制する前傾補助手段を備え、
この前傾補助手段は、座部が着座位置に配置されたときには連結部材の後傾を許容することを特徴とする請求項2に記載の折り畳みシート。 - 前記固定手段は、
前記シート固定部側に設けられた被係止部と、
前記連結部材との連結部から離れた位置で連結部材の回動軸線に平行な軸線を中心線として揺動可能に前記座部に支持されるとともに前記被係止部に係止して座部の後部をシート固定部に固定可能な揺動部材とからなり、
前記揺動部材は、座部が着座位置に配置されたときに、第1方向に揺動されることで前記被係止部に対して非係止状態から係止状態となり、また、第2方向に揺動されることで係止状態から非係止状態となる係止部を備え、
前記切替手段は、
前記連結部材に設けられた係合部と、
前記係合部に係合可能な被係合部を備えた前記揺動部材とからなり、
前記背もたれ部が前記第1前傾角から前記第2前傾角まで前傾操作されるときに前記係合部が前記被係合部に係合して前記揺動部材を前記第2方向に揺動させることで前記係止部を前記被係止部に対する係止状態から非係止状態に切り替え、また、背もたれ部が第2前傾角から第1前傾角まで後傾操作されるときに揺動部材が前記第1方向に揺動することを許容することで係止部が被係止部に対する非係止状態から係止状態に切り替わることを許容し、
前記前傾規制手段は、
前記係合部と、
前記座部に設けられた移動規制部とからなり、
前記背もたれ部が第3前傾角まで前傾したときに前記移動規制部に前記係合部が当接して連結部材の前傾が規制されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の折り畳みシート。 - 前記前傾補助手段は、
前記係合部と、
前記被係止部が係合可能な副被係合部を備えた揺動部材と、
前記座部と揺動部材との間に支持されたばね部材とからなり、
前記背もたれ部が前記第2前傾角から前記第3前傾角まで前傾操作されるときには、前記係合部が前記被係合部に係合して揺動部材を第2方向に揺動させ、この揺動によって前記ばね部材が揺動部材を第1方向に付勢する状態から第2方向に付勢する状態に切り替わり、この状態のばね部材が被係合部を介して係合部を移動規制部に当接させた状態に保持することで連結部材の後傾を規制し、また、座部が着座位置に配置されるときには、前記被係止部が前記副被係合部に係合して揺動部材を第1方向に揺動させ、この揺動によって前記ばね部材が揺動部材を第2方向に付勢する状態から第1方向に付勢する状態に切り替わり、この状態のばね部材が揺動部材を第1方向に揺動させることで連結部材の後傾を許容することを特徴とする請求項4に記載の折り畳みシート。
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