JP6852630B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、互いに相対回転する2部材の一方に設けられた半径方向に窪む凹部内に他方に設けられた可動式のロックピンが入り込むことで2部材の相対回転がロックされる構成とされた回転機構を備える乗物用シートに関する。
従来、乗物用シートにおいて、シートクッションをシートバック側に向けて跳ね上げ可能なチップアップ機能を備えた構成が知られている(特許文献1)。上記跳ね上げに際しては、シートクッションからフロアに向かって延び出しているレッグを折り畳んでコンパクトに格納することができるようになっている。上記跳ね上げられたシートクッションは、その底面部に付設されたレバーを操作することにより、跳ね上げ位置での固定状態が解かれてフロア上に落とし込むことができる状態へと切り換えられるようになっている。
特開2007−182153号公報
上記従来技術では、シートクッションが跳ね上げ位置にロックされた状態であることをレバーに設定したアンロック表示等の露出により目視確認できるようにすることはできるが、レバーがシートクッションの跳ね上げによって外部から見えにくい状態となるとロック状態の確認がしづらくなってしまう。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、乗物用シートに設定された回転機構が適切に回転ロックされたことを簡便に確認できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、互いに相対回転する2部材の一方に設けられた半径方向に窪む凹部内に他方に設けられた可動式のロックピンが入り込むことで2部材の相対回転がロックされる構成とされた回転機構を備える乗物用シートである。回転機構は、ロックピンを他方に対して一方の周面に押し当てる方向に付勢して、2部材の相対回転がロックピンと凹部との回転方向の位置が合わされるロック位置に達することでロックピンを凹部内へと入り込ませる付勢部材と、2部材の間に設けられて2部材の相対回転を上記のロック位置までに弾性的に規制する弾性規制部と、を有する。凹部が、ロックピンよりも広い回転方向の受け入れ幅を有してロックピンを付勢部材の付勢により窪みの底面に突き当て状に底付きさせることができる底当て形状と、底面に底付きさせたロックピンを弾性規制部の弾発力によって窪みの側面に押さえ付けることのできる押さえ付け形状と、を有する。
この第1の発明によれば、2部材をロック位置へと相対回転させることにより、ロックピンが付勢部材の付勢によって凹部内へと入り込んで底面に打ち当てられる打撃音を適切に発生させることができる。したがって、ロックピンが凹部内に入り込んで回転機構が適切に回転ロックされたことを使用者が打撃音として聴覚的に簡便に確認することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。2部材の一方が乗物本体に固定されたベースであり、他方がベースに対して跳ね上げ回転可能に連結されたシートクッションであり、弾性規制部がベースに連結されたシートバックとシートクッションとの有する各パッド構造同士がシートクッションの跳ね上げによって弾性的に押し付けられて弾発力を作用させる干渉構造から成る。
この第2の発明によれば、跳ね上げ式のシートクッションとシートバックとの各パッド構造同士を干渉させる構造を利用して、シートクッションを跳ね上げ位置でガタ付きなく回転ロックさせるための弾性規制部を合理的かつ効果的な形に形成することができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成とされているものである。凹部が、更に、凹部内に入り込んだロックピンのロック位置を越えた回転方向の移動を窪みの反対側の側面に突き当て状に当接させて規制することのできる規制形状を有する。
この第3の発明によれば、乗物の衝突発生時や大荷重入力時等の2部材の間に弾性規制部の弾発力を越えた強い力で相対回転させられる荷重入力がされても、凹部の規制形状によりロックピンの移動を適切に受け止めて、回転機構を適切に回転ロックした状態に保持することができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。 シートクッションを跳ね上げた状態を表した斜視図である。 シートクッションの着座使用位置での回転ロック状態を解除した状態を表した側面図である。 シートクッションを格納位置まで跳ね上げた状態を表した側面図である。 同格納位置においてロックピンが凹部内に入り込んで回転ロックした状態を表した側面図である。 レッグのバネ付勢構造を表した模式図である。 図5のVII部拡大図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
《シート1の概略構成について》
始めに、実施例1のシート1(乗物用シート)の構成について、図1〜図7を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。本実施例のシート1は、図1に示すように、自動車の後部側座席として構成されており、着座乗員の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えた構成とされている。上記シート1は、同列に3人掛け可能な幅広タイプのベンチシートとして構成されている。
具体的には、上述したシート1は、上述したシートバック2が同列に3人掛け可能となるひと続き状の広い横幅を備えた形状とされ、シートクッション3が左右で6:4分割されたセミセパレート型の形状を備えた構成とされている。上述したシートクッション3は、上記6:4分割されたうちの幅狭側となる右側座席1Rと、残りの中央席1Cと左側座席1Lとが一体的となった幅広側の構成とが、それぞれ互いに独立して図2に示す形にチップアップ動作することのできる構成とされている。したがって、以下では、これらを代表して、シートクッション3については幅広側の構成を詳しく説明していくこととする。
上述したシートバック2及びシートクッション3は、それぞれ、車両のフロアF(乗物本体)上に設置された左右一対の立板状のベース4に対して、それらの左右両サイド部が連結されて支持された状態として設けられている。具体的には、上述したシートバック2は、その左右両サイドの下端部が、上述した各側のベース4に対して、それぞれ、不図示のリクライニング調節機能を備えたリクライナを介して背凭れ角度の調節を行える形に連結された状態とされている。
また、シートクッション3は、その左右両サイドの後端部が、各側のベース4に対して、それぞれ、後述するチップアップ機構5を構成する回転軸5Aを介して後側に跳ね上げ可能にヒンジ連結された状態とされている。上記連結により、シートクッション3は、図1に示すようにフロアF上に倒し込まれた着座使用可能な使用位置P1と、図2に示すようにシートバック2の前部に略重なる位置まで後側に跳ね上げられた格納位置P2と、の間で起倒回転することができるようになっている。ここで、上述したチップアップ機構5が本発明の「回転機構」に相当し、格納位置P2が本発明の「ロック位置」に相当する。
上述したシートクッション3は、図1及び図3に示すように、通常、フロアF上の使用位置P1に倒し込まれた状態とされている時には、上述したチップアップ機構5がシートクッション3の起倒回転をロックした状態とされていることにより、同使用位置P1に保持された状態とされている。この状態では、シートクッション3は、図1に示すように、その前部が、同前部の底面部位からフロアF側に向かって垂下する形に張り出す立板状のレッグ6によって、フロアF上に下支えされた状態として保持されるようになっている。詳しくは、上述したレッグ6は、その中央下端部がフロアF上に設置された不図示の保持バネに上側から嵌り込んで弾性的にガタ抑えされた状態となってフロアF上に下支えされた状態として保持されるようになっている。
上述したシートクッション3は、上述した使用位置P1の状態から、使用者がその底面部位に配設された操作レバー7に指を引掛けて操作レバー7を前下側へと引き起こすように操作することにより、上述したチップアップ機構5による使用位置P1でのロック状態が解除されるようになっている。そして、上記解除操作後に、図2及び図4に示すように、使用者がシートクッション3を後側へと跳ね上げるように操作することにより、シートクッション3がシートバック2の前部に略重ねられた格納位置P2の状態へと切り換えられるようになっている。その際、チップアップ機構5は、シートクッション3が上記図1及び図3に示す使用位置P1の状態から少しでも後側へと跳ね上げられれば、操作レバー7の操作を途中でやめてもその位置でロックされずに、シートクッション3を図2及び図4に示す格納位置P2まで一気に跳ね上げることができるようになっている。
そして、上述したシートクッション3は、図5に示すように、上記格納位置P2へと跳ね上げられたところで操作レバー7の操作が戻されることにより、上述したチップアップ機構5が付勢によりロック作動して、上記格納位置P2にロックされた状態として保持されるようになっている。詳しくは、上述したシートクッション3は、上記チップアップ機構5が付勢によりロック作動する格納位置P2へと跳ね上げられた状態では、その内部のクッション構造を成す発泡ウレタン製のクッションパッド3Aが、同じくシートバック2のクッション構造を成す発泡ウレタン製のバックパッド2Aに押し当てられて、これらの弾発力により押し戻される方向の力を受ける状態となる。
しかし、上述したシートクッション3は、上記弾発力の掛けられる格納位置P2に跳ね上げられたところで上述したチップアップ機構5が付勢によりロック作動することで、この弾発力に抗して格納位置P2にロックされた状態として保持されるようになっている。ここで、上述したバックパッド2A及びクッションパッド3Aがそれぞれ本発明の「パッド構造」に相当する。
上記の跳ね上げに際しては、図2に示すように、上述したシートクッション3の前部から下側へと張り出していたレッグ6は、上述したシートクッション3の跳ね上げに伴い張り出し姿勢のまま後側へと跳ね上げられるようになっている。したがって、次に、上記張り出し姿勢となっているレッグ6をシートクッション3の底面部位に形成された収納凹部3B内に折り畳む操作を行う。これにより、レッグ6がシートクッション3の底面部位と略面一状の形に収納されて、シートバック2とシートクッション3とがシート前後方向にコンパクトに重ね合わされた状態となる。
上述したレッグ6は、金属製の丸パイプ材が略U字状の形に折り曲げられて形成されたレッグフレーム6Aと、レッグフレーム6AにそのU字形状を表側から覆うように被せ付けられた樹脂製のレッグカバー6Cと、レッグ6とシートクッション3との間に掛着された引張バネ6D(図6参照)と、を有する構成とされている。上述したレッグ6は、図2に示すように、上述したレッグフレーム6AのU字の各端部が、それぞれ、上述したシートクッション3内の図示しない骨格部に対して、シート幅方向に軸方向を向けるヒンジ軸6Bにより回転可能にヒンジ連結された状態として設けられている。
上記連結により、レッグ6は、シートクッション3の底面部位から起立状に張り出す展開位置と、シートクッション3の底面部位に形成された収納凹部3B内に収められるように畳み込まれた収納位置と、の間で起倒回転することができる状態とされている。上述したレッグ6は、図6に示すように、上述したシートクッション3との間に掛着された引張バネ6Dから受ける付勢力の方向が、その起倒回転する動きに合わせて、展開位置に向けての方向と収納位置に向けての方向とに切り換えられるようになっている。具体的には、上述した引張バネ6Dは、上述したレッグ6とシートクッション3との間に、レッグ6の起倒回転する動きよってレッグ6の回転中心であるヒンジ軸6Bを通って行き来する位置に掛着されている。
上記位置での掛着により、引張バネ6Dは、上述したレッグ6が展開位置から収納位置へと畳み込まれる時には、同引張バネ6Dがヒンジ軸6Bを越えるまではレッグ6に展開方向の付勢力を掛けるが、引張バネ6Dがヒンジ軸6Bを越えた先からはレッグ6に収納方向の付勢力を掛ける状態へと切り換えられるようになっている。したがって、レッグ6が収納位置に畳み込まれた時には、レッグ6は引張バネ6Dの付勢力によって収納位置に押さえ付けられた状態として保持されるようになる。
また、引張バネ6Dは、上述したレッグ6が収納位置から展開位置へと起こし上げられる時には、同引張バネ6Dがヒンジ軸6Bを越えるまではレッグ6に収納方向の付勢力を掛けるが、引張バネ6Dがヒンジ軸6Bを越えた先からはレッグ6に展開方向の付勢力を掛ける状態へと切り換えられるようになっている。したがって、レッグ6が展開位置に起こし上げられた時には、レッグ6は引張バネ6Dの付勢力によって展開位置に押さえ付けられた状態として保持されるようになる。
次に、図2で前述した格納位置P2に跳ね上げられたシートクッション3をフロアF上の使用位置P1へと戻すには、先ず、レッグ6をシートクッション3の底面部位から起こし上げて展開位置の状態へと切り換える。これにより、上記起こし上げられたレッグ6が展開位置に起こし上げられたところで位置保持されて張り出し姿勢の状態に自立した状態となる。次に、シートクッション3の底面部位に設けられた操作レバー7に指を引掛けて同操作レバー7を前側に引き起こすように操作する。これにより、上述したチップアップ機構5による格納位置P2でのロック状態が解除される。したがって、上記解除操作後に、シートクッション3をフロアF上へと倒し込むことにより、シートクッション3を図1に示すようにレッグ6をフロアF上に底付きさせた使用位置P1の状態へと戻すことができる。
その際、チップアップ機構5は、シートクッション3を跳ね上げる時と同じように、シートクッション3が図2及び図4に示す格納位置P2の状態から少しでも前側へと倒し込まれれば、操作レバー7の操作を途中でやめてもその位置でロックされずに、シートクッション3を図1及び図3に示す使用位置P1まで一気に倒し込むことができるようになっている。そして、上述したシートクッション3は、上記使用位置P1へと倒し込まれたところで操作レバー7の操作が戻されることにより、上述したチップアップ機構5が再び付勢によりロック作動して、上記使用位置P1にロックされた状態へと戻されるようになっている。
ところで、上述したシートクッション3を後側へ跳ね上げた格納位置P2からフロアF上の使用位置P1へ倒し込む操作を行う際、レッグ6の展開操作を行うことなく操作レバー7が操作されることがあると、レッグ6が機能しない状態でシートクッション3がフロアF上の使用位置P1へと落とし込まれることとなるため問題である。そこで、このような不適切な倒し込み操作が行われることがないように、上述した操作レバー7は、図2に示すように、レッグ6が折り畳まれるシートクッション3の底面部位に形成された収納凹部3B内に配置されており、レッグ6が収納凹部3B内に折り畳まれることでレッグ6により外部から覆われ、レッグ6の展開操作を行わなければその操作を行うことができないように設けられた状態とされている。
《チップアップ機構5の具体的な構成について》
次に、上述したチップアップ機構5の具体的な構成について詳しく説明していく。チップアップ機構5は、図3に示すように、シートクッション3の左右各側の後端部から延びるアームを対応する各側のベース4に対して起倒回転可能にヒンジ連結する回転軸5Aと、シートクッション3の左側の後端部から延びるアームに支軸5B1により回転可能にヒンジ連結された操作リンク5Bと、を有する。上述した各回転軸5Aと支軸5B1とは、それぞれ、シート幅方向に軸方向が延びる構成とされている。
操作リンク5Bは、2本のアームが一体的な逆T字形状に組まれた構成とされており、そのT字の交差部分が上述した支軸5B1によりシートクッション3の左側の後端部から延びるアームに回転可能にヒンジ連結された状態とされている。上述した操作リンク5Bは、そのT字の上向きに延びる端にシート幅方向に突出するロックピン5B2(丸ピン)が取り付けられていると共に、T字の後向きに延びる端とシートクッション3の左側の後端部から延びるアームとの間に引張バネ5B3が掛着され、残る前向きに延びる端と前述した操作レバー7との間にケーブル7Bが繋げられた構成とされている。ここで、上述した引張バネ5B3が本発明の「付勢部材」に相当する。
上述した操作レバー7は、シート幅方向に延びるヒンジ軸7Aにより、シートクッション3の底面部位に形成された収納凹部3Bに回転可能にヒンジ連結されており、常時はシートクッション3との間に掛着された不図示のバネの付勢力により、収納凹部3Bの底面部位と面一状に収められた状態とされている。上記操作レバー7は、上記付勢力に抗してヒンジ軸7Aを中心に前下側へ起こし上げられるように操作されることにより、上述した操作リンク5Bとの間に掛着されたケーブル7Bを牽引操作して、操作リンク5Bを引張バネ5B3の付勢力に抗した図示反時計回り方向に回転操作するようになっている。
上記構成の操作リンク5Bは、常時は、上述した引張バネ5B3により掛けられる付勢力によって、支軸5B1のまわりに図示時計回り方向に回転付勢された状態とされている。上記付勢により、操作リンク5Bは、上述したシートクッション3が図3で前述した使用位置P1の状態にある時には、ロックピン5B2をベース4の前側面部に形成された窪み状の第1凹部4A内に入り込ませた状態となって保持されるようになっている。上記ロックピン5B2の入り込みにより、シートクッション3のベース4に対する跳ね上げ方向の回転移動が規制された状態となって保持される。
上述した操作リンク5Bは、上述した使用位置P1の状態から操作レバー7が操作されることにより、上述したケーブル7Bを介して図示反時計回り方向に回転操作される。これにより、操作リンク5Bは、上述したロックピン5B2をベース4の第1凹部4A内から外し出して、シートクッション3の回転規制状態を解除した状態へと切り換えられる。したがって、次に、シートクッション3を回転軸5Aを中心に図4に示す格納位置P2まで後側へと跳ね上げることで、操作リンク5Bもシートクッション3と共に回転軸5Aを中心に後側へと跳ね上げられていく。
その際、上述したシートクッション3を格納位置P2まで跳ね上げる途中で操作レバー7の操作をやめても、上述したロックピン5B2が引張バネ5B3の付勢力によってベース4の外周面上に押し付けられるのみで、そのような途中位置にはロックピン5B2の移動を阻害するような凹凸形状がベース4に形成されていないため、ロックピン5B2をベース4の外周面に沿って摺動させながらシートクッション3を格納位置P2まで跳ね上げることができるようになっている。
そして、上記シートクッション3が格納位置P2まで跳ね上げられることにより、上述したロックピン5B2がベース4の上側面部に形成された窪み状の第2凹部4Bと回転方向の位置が合わされた状態となるため、その位置(格納位置P2)で、図5に示すように、ロックピン5B2が引張バネ5B3の付勢力によって第2凹部4B内に入り込んで保持される。上記ロックピン5B2の入り込みにより、シートクッション3のベース4に対する前倒れ方向の回転移動が規制された状態となって保持される。ここで、上述した第2凹部4Bが本発明の「凹部」に相当する。
その際、上述したロックピン5B2は、図7に示すように、その入り込む第2凹部4Bが、ロックピン5B2よりも広い回転方向の受け入れ幅Wを有して、ロックピン5B2を窪みの底面4B1に真っ直ぐ突き当て状に底付きさせることができる底当て形状となっていることにより、上述した付勢による弾みの付いた勢いで第2凹部4B内に入り込むことで、上記底面4B1に打撃音を伴いながら打ち当てられるようになっている。それにより、シートクッション3の跳ね上げ操作を行う使用者に対して、上記ロックピン5B2が第2凹部4B内に適切に入り込んだことを、ロックピン5B2の入り込みに伴う打撃音と振動とによって聴覚的にも触覚的にも伝えることができるようになっている。
したがって、図5に示すように、上記シートクッション3の跳ね上げ操作後に、操作レバー7が初期位置と同じ状態に戻されていることで、ロックピン5B2が第2凹部4B内に入り込んだ状態なのか否かを外部から視覚的に確認できなくても、上記跳ね上げ操作時に感じた打撃音や振動によってロックピン5B2が第2凹部4B内に適切に入り込んでロックしている状態であることを使用者が適切に認識することができる。
上記ロックピン5B2が第2凹部4B内に入り込んでロックしている状態では、前述したように、シートクッション3のクッション構造を成すクッションパッド3Aがシートバック2のクッション構造を成すバックパッド2Aに押し付けられた状態として、シートクッション3に対して前倒れ方向に押し返される弾発力が掛けられるようになっている。したがって、上記弾発力により、図7に示すようにロックピン5B2が第2凹部4Bの底面4B1に底付きながら窪みの前側面4B2に押さえ付けられた状態とされ、車両走行時の振動を受けてもガタ付きを生じない状態として保持されるようになっている。上記前側面4B2は、半径方向に延びる立上り面となっており、後側から押さえ付けられたロックピン5B2を窪みの外側へ滑り出させることなく定位置で受け止めることができるようになっている。ここで、上述した第2凹部4Bの窪みの前側面4B2が本発明の「窪みの側面」に相当する。
また、上述した第2凹部4Bは、上述した窪みの前側面4B2に押し付けられているロックピン5B2から後側に離れた位置に、上記前側面4B2と回転方向に対向する立上り面を成す後側面4B3を有した形状とされている。上記構成により、第2凹部4Bは、常時は上述したバックパッド2Aとクッションパッド3Aとの干渉する弾発力によってロックピン5B2を後側面4B3に当てることなく後側面4B3との間に隙間Tを形成した状態に保持するが、車両の衝突発生時や大荷重入力時等のロックピン5B2が上記の弾発力に抗して後側に大きな力で押し動かされることがあった場合に、上記ロックピン5B2の後側への大荷重を伴った移動を比較的早期に受け止めて、その反動に伴うシートクッション3の回転方向のバタつきを効果的に抑えることができるようになっている。ここで、上述した第2凹部4Bの窪みの後側面4B3が本発明の「反対側の側面」に相当する。なお、上記ロックピン5B2を第2凹部4Bから外し出す操作は、上述した操作レバー7が再度操作されることによって行われるが、前出の動きと同じであるため、詳細な説明を省略することとする。
《まとめ》
以上をまとめると、本実施例のシート1は次のような構成とされている。すなわち、互いに相対回転する2部材の一方(4)に設けられた半径方向に窪む凹部(4B)内に他方(3)に設けられた可動式のロックピン(5B2)が入り込むことで2部材(4,3)の相対回転がロックされる構成とされた回転機構(5)を備える乗物用シート(1)である。
回転機構(5)は、ロックピン(5B2)を他方(3)に対して一方(4)の周面に押し当てる方向に付勢して、2部材(4,3)の相対回転がロックピン(5B2)と凹部(4B)との回転方向の位置が合わされるロック位置(P2)に達することでロックピン(5B2)を凹部(4B)内へと入り込ませる付勢部材(5B3)と、2部材(4,3)の間に設けられて2部材(4,3)の相対回転を上記のロック位置(P2)までに弾性的に規制する弾性規制部(2A,3A)と、を有する。
凹部(4B)が、ロックピン(5B2)よりも広い回転方向の受け入れ幅(W)を有してロックピン(5B2)を付勢部材(5B3)の付勢により窪みの底面(4B1)に突き当て状に底付きさせることができる底当て形状と、底面(4B1)に底付きさせたロックピン(5B2)を弾性規制部(2A,3A)の弾発力によって窪みの側面(4B2)に押さえ付けることのできる押さえ付け形状と、を有する。
このような構成とされていることにより、2部材(4,3)をロック位置(P2)へと相対回転させることにより、ロックピン(5B2)が付勢部材(5B3)の付勢によって凹部(4B)内へと入り込んで底面(4B1)に打ち当てられる打撃音を適切に発生させることができる。したがって、ロックピン(5B2)が凹部(4B)内に入り込んで回転機構(5)が適切に回転ロックされたことを使用者が打撃音として聴覚的に簡便に確認することができる。
また、2部材の一方が乗物本体(F)に固定されたベース(4)であり、他方がベース(4)に対して跳ね上げ回転可能に連結されたシートクッション(3)であり、弾性規制部がベース(4)に連結されたシートバック(2)とシートクッション(3)との有する各パッド構造(2A,3A)同士がシートクッション(3)の跳ね上げによって弾性的に押し付けられて弾発力を作用させる干渉構造から成る。
このような構成とされていることにより、跳ね上げ式のシートクッション(3)とシートバック(2)との各パッド構造(2A,3A)同士を干渉させる構造を利用して、シートクッション(3)を跳ね上げ位置(P2)でガタ付きなく回転ロックさせるための弾性規制部(2A,3A)を合理的かつ効果的な形に形成することができる。
また、凹部(4B)が、更に、凹部(4B)内に入り込んだロックピン(5B2)のロック位置(P2)を越えた回転方向の移動を窪みの反対側の側面(4B3)に突き当て状に当接させて規制することのできる規制形状を有する。
このような構成とされていることにより、乗物の衝突発生時や大荷重入力時等の2部材(4,3)の間に弾性規制部(2A,3A)の弾発力を越えた強い力で相対回転させられる荷重入力がされても、凹部(4B)の規制形状によりロックピン(5B2)の移動を適切に受け止めて、回転機構(5)を適切に回転ロックした状態に保持することができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の乗物用シートの構成は、鉄道等の自動車以外の車両や、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。
また、回転機構は、シートクッションをフロア上のベースに対して後側に跳ね上げた位置(格納位置)で回転ロックするための用途に限らず、シートクッションを乗物本体に対して前側や横側へ跳ね上げた位置或いはその途中位置で回転ロックするものや、シートクッションを跳ね上げた位置からフロア上に落とし込んだ位置或いはその途中位置で回転ロックするものであってもよい。上記回転機構は、互いに相対回転する2部材の一方に設けられた半径方向に窪む凹部内に他方に設けられた可動式のロックピンが入り込むことで当該2部材の相対回転がロックされる構成とされたものであればよく、シートクッションを旋回方向に回転させた任意の位置でロックするものや、シートバックやオットマン等の他のシート構造体を旋回方向やシート高さ方向に回転させた任意の位置でロックするものであってもよい。
また、凹部と凹部内に入り込むロックピンは、回転機構の可動側と固定側のどちら側の部材に設けられる構成であってもよい。また、付勢部材は、引張バネの他、圧縮バネやトーションバネ等の他のバネ部材や、ゴム等のバネ以外の弾性部材から成るものであってもよい。また、弾性規制部は、シートバックとシートクッションとの有する各パッド構造同士が干渉して弾発力を作用させる構成の他、互いに相対回転する2部材の間に設けられるゴム材やバネ材等の他の弾性構造から成るものであってもよい。上記弾性規制部は、互いに相対回転する2部材の双方に設けられていてもよいが、どちらか一方にのみ設けられる構成であってもよい。
また、ロックピンは、凹部に対して、回転移動で入り込むのではなく、直線移動で入り込む構成であってもよい。また、ロックピンは、丸ピンの他、角ピンから成るものであってもよい。
1 シート(乗物用シート)
1R 右側座席
1C 中央席
1L 左側座席
2 シートバック
2A バックパッド(パッド構造)
3 シートクッション
3A クッションパッド(パッド構造)
3B 収納凹部
4 ベース
4A 第1凹部
4B 第2凹部(凹部)
4B1 底面
4B2 前側面(窪みの側面)
4B3 後側面(反対側の側面)
5 チップアップ機構(回転機構)
5A 回転軸
5B 操作リンク
5B1 支軸
5B2 ロックピン
5B3 引張バネ(付勢部材)
6 レッグ
6A レッグフレーム
6B ヒンジ軸
6C レッグカバー
6D 引張バネ
7 操作レバー
7A ヒンジ軸
7B ケーブル
F フロア(乗物本体)
W 受け入れ幅
T 隙間
P1 使用位置
P2 格納位置(ロック位置)

Claims (3)

  1. 互いに相対回転する2部材の一方に設けられた半径方向に窪む凹部内に他方に設けられた可動式のロックピンが入り込むことで当該2部材の相対回転がロックされる構成とされた回転機構を備える乗物用シートであって、
    前記回転機構は、
    前記ロックピンを前記他方に対して前記一方の周面に押し当てる方向に付勢して、前記2部材の相対回転が前記ロックピンと前記凹部との回転方向の位置が合わされるロック位置に達することで前記ロックピンを前記凹部内へと入り込ませる付勢部材と、
    前記2部材の間に設けられて前記2部材の相対回転を前記ロック位置までに弾性的に規制する弾性規制部と、を有し、
    前記凹部が、前記ロックピンよりも広い回転方向の受け入れ幅を有して前記ロックピンを前記付勢部材の付勢により窪みの底面に突き当て状に底付きさせることができる底当て形状と、前記底面に底付きさせた前記ロックピンを前記弾性規制部の弾発力によって前記窪みの側面に押さえ付けることのできる押さえ付け形状と、を有する乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記2部材の一方が乗物本体に固定されたベースであり、前記他方が前記ベースに対して跳ね上げ回転可能に連結されたシートクッションであり、前記弾性規制部が前記ベースに連結されたシートバックと前記シートクッションとの有する各パッド構造同士が前記シートクッションの跳ね上げによって弾性的に押し付けられて前記弾発力を作用させる干渉構造から成る乗物用シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記凹部が、更に、該凹部内に入り込んだ前記ロックピンの前記ロック位置を越えた回転方向の移動を前記窪みの反対側の側面に突き当て状に当接させて規制することのできる規制形状を有する乗物用シート。
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