JP2003102400A - 食品製造方法 - Google Patents

食品製造方法

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JP2003102400A
JP2003102400A JP2001302626A JP2001302626A JP2003102400A JP 2003102400 A JP2003102400 A JP 2003102400A JP 2001302626 A JP2001302626 A JP 2001302626A JP 2001302626 A JP2001302626 A JP 2001302626A JP 2003102400 A JP2003102400 A JP 2003102400A
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food
screen
edible
powder
molded
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JP2001302626A
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Kesao Ando
今朝男 安藤
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WERK KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品用成形容器の内面に可食性粉体を均一且
つ強固に付着させて、無駄が少なく外観的にも綺麗な食
品を簡単に製造する食品製造方法を提供する。 【解決手段】 可食性粉体40を所定のパターン34が
形成されたスクリーン30に擦り込み、スクリーン30
と食品用成形容器20との間に電圧を印加することによ
って可食性粉体40を食品用成形容器20に付着させ、
可食性粉体40を付着させた食品用成形容器20に原料
食品を入れて食品を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品製造方法に係
り、特に静電力を利用した静電印刷装置を用いた食品製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、食品用成形容器に離型剤やその他
の可食性粉体を塗布する場合は、図29に示すように、
格子状の網目を有する篩100を用いて可食性粉体11
0を食品用成形容器120の上方から振り落とし、成形
容器120の内面に付着させていた。
【0003】しかしながら、篩100を用いた場合に
は、成形容器120の内部の側面や傾斜面に可食性粉体
110を付着させることが難しく、可食性粉体110が
成形容器の底面に落下してしまう。また、可食性粉体1
10を篩100から落下させる必要があるため、比較的
大きな粒径の粉体を選ばなければならない。しかし、粒
径の大きいものは質量が大きいので、特に成形容器12
0の側面には付着しにくく、自重により成形容器120
の底面に落下してしまう。従って、可食性粉体110を
成形容器120の内面に均一に塗布することが難しいと
いう問題があった。また、成形容器120の側面に可食
性粉体110を付着させたとしても、篩100を用いた
塗布では可食性粉体110の付着力が弱いため、少しの
衝撃で剥離して底面に落下してしまう。更に、篩100
を用いる場合には、篩100を左右に揺するため可食性
粉体110が成形容器120の内部だけでなく外部にも
落下するので、無駄が多いという問題もある。
【0004】また、成形食品の表面に可食性粉体を塗布
する場合には、このような篩を用いた方法の他、図30
に示すように、回転ドラム200の中に成形食品210
と可食性粉体220とを入れた後、回転ドラム200を
回転させて成形食品210の表面に可食性粉体220を
付着させることも行われているが、この場合には、回転
ドラム200を回転させたときに食品210同士がぶつ
かり、食品210の形状が崩れて商品価値が下がってし
まうという問題がある。
【0005】食品に調味料を添加して味付けを行う場合
には、通常、食品の加工工程において、調味料を食品に
混入して練り込み加工したり、食品の表面に液体状の調
味料を振りかけて添加したり、あるいは粉体状の調味料
を上述した篩を用いて塗布している。
【0006】しかしながら、調味料を食品に混入して食
品に調味料を添加する場合において、調味料を混入した
食品を加熱加工等すると、調味料の機能や風味が加熱に
より損なわれることがある。また、天然色素などは一般
的に熱に弱く、加熱加工中に変色することがある。
【0007】また、食品の表面に調味料を振りかけて添
加する場合には、一般的に液体の調味料が使用される
が、食品の種類によってはこのような液体調味料を塗布
すると、液体調味料中の水分の影響を受け、風味、食感
を損なうものがある。例えば、麩や乾燥海苔などは液体
調味料を塗布すると、食品本体が水分により溶けてしま
い、本来の機能を失ってしまう。
【0008】また、例えば、篩を用いてプリンやゼリー
等の半固体の表面にココアパウダー等の粉体を塗布する
場合には、粉体の付着力が弱く、食品の搬送中の衝撃等
により食品の表面に塗布したココアパウダーが剥がれた
り、あるいは剥がれたココアパウダーが固まったりして
味と美観が損なわれてしまう。
【0009】また、可食性シート上に液体の可食性イン
キを活版印刷により塗布し、この可食性シートを食品に
載せて印刷した絵柄を食品に転写することも行われてい
る。可食性シートを水分のある食品の表面に載せると、
食品表面の水分により可食性シートが溶けて、液体イン
キにより印刷された絵柄が食品の表面に転写される。
【0010】しかしながら、この方法では液体の可食性
インキが使用されるため、印刷時にインキの水分に耐え
られるよう可食性シートの生地を厚くしたり、シートに
耐水性を持たしたりする必要がある。このため、このよ
うな可食性シートを用いて絵柄を転写した食品を食べた
ときの口当たりが悪くなり、また食感もよくない。
【0011】また、従来、食品を成形する場合には、型
に流し込んだり、手作業で形状を作ったりしなければな
らず、成形するために多大な労力と手間がかかる。例え
ば、鼈甲飴は、鉄板の上に砂糖の煮つめたものをノズル
から絵柄模様に落下させ、その後冷却して砂糖を固め、
固まった砂糖を鉄板から外して作られる。このような成
形食品を作るためには、ある程度の熟練技が必要であっ
た。また、スポンジケーキの上に生クリームなどでデコ
レーションケーキを作る場合にも、熟練した作業者でな
いと綺麗なデコレーションケーキを作ることができな
い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、食品用成形
容器の内面に可食性粉体を均一且つ強固に付着させて、
無駄が少なく外観的にも綺麗な食品を簡単に製造する食
品製造方法を提供することを第1の目的とする。
【0013】また、本発明は、成形食品に添加される調
味料の風味、食感を損なうことなく、調味料を成形食品
に強固に付着させることができる食品製造方法を提供す
ることを第2の目的とする。
【0014】また、本発明は、食品を高温の油で揚げる
ことなく、簡単に揚げ物を作ることができる食品製造方
法を提供することを第3の目的とする。
【0015】また、本発明は、可食性シートを薄くする
ことができ、食品の風味、食感を損なうことなく可食性
シート上のパターンを食品に転写することができる食品
製造方法を提供することを第4の目的とする。
【0016】また、本発明は、大きな粒径の可食性粉体
を食品の表面に強固に付着させて外観及び食感のよい食
品を作ることができる食品製造方法を提供することを第
5の目的とする。
【0017】また。本発明は、熟練や経験のない者であ
っても簡単に複雑な形状の食品を作ることができる食品
製造方法を提供することを第6の目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような従来技術にお
ける問題点を解決するために、本発明の一態様は、可食
性粉体を所定のパターンが形成されたスクリーンに擦り
込み、上記スクリーンと食品用成形容器との間に電圧を
印加することによって上記可食性粉体を上記食品用成形
容器に付着させ、上記可食性粉体を付着させた食品用成
形容器に原料食品を入れて食品を成形することを特徴と
する食品製造方法である。
【0019】本発明の他の一態様は、所定のパターンが
形成されたスクリーンと食品用成形容器との間に電圧を
印加することによって上記スクリーンに擦り込まれた可
食性粉体を上記食品用成形容器に付着させ、原料食品を
上記可食性粉体が付着された食品用成形容器に入れて成
形される食品である。
【0020】本発明によれば、食品用成形容器に形成さ
れた凹部の側面や傾斜面に対しても可食性粉体を均一且
つ強固に塗布することが可能となる。特に、可食性粉体
を付着させることが難しかった食品用成形容器の凹部の
側面にも均一に可食性粉体を塗布できるので、今までで
き得なかった複雑な形状の食品を成形することが可能と
なる。また、所定のパターンをスクリーンに形成するこ
とで、食品用成形加工容器内面の所定の箇所のみ塗布で
き可食性粉体の無駄が少なく外観的に綺麗な食品ができ
る。また、必要な部分以外に可食性粉体が付着しないの
で無駄が少ない。
【0021】ここで、可食性粉体には、天然色素又は合
成色素を含んだ可食性粉体、粉体調味料、粉体油脂など
が含まれる。粉体調味料には、唐辛子、コショウ、梅な
どの香辛料、ココアパウダー、ベーキングパウダー、小
麦粉、抹茶粉、シュガー粉、甘味料の他、一般的な調味
料としての塩、砂糖、醤油などが含まれる。
【0022】本発明の他の一態様は、粉体調味料を所定
のパターンが形成されたスクリーンに擦り込み、上記ス
クリーンと成形食品との間に電圧を印加することによっ
て上記粉体調味料を上記成形食品に付着させて成形食品
を味付することを特徴とする食品製造方法である。
【0023】本発明の他の一態様は、所定のパターンが
形成されたスクリーンと成形食品との間に電圧を印加す
ることによって上記スクリーンに擦り込まれた粉体調味
料を上記成形食品に付着させて味付される食品である。
【0024】本発明によれば、従来の方法ではなかなか
塗布することが難しかった唐辛子、コショウ、梅などの
調味料を5ミクロン〜50ミクロン程度の粒径を有する
粉体にして、食品表面に強固かつ綺麗に塗布することが
可能となる。また、液体調味料、液体甘味料、液体香辛
料等をかけると乾燥しにくい食品や水分により悪影響を
受けやすい食品に対して静電印刷により可食性粉体を塗
布することができるので、乾燥工程が必要なく、また、
水分が加わらないため食品に悪影響を与えることがな
い。また、粉体調味料を食品成形後や加熱加工後の最終
段階に塗布できるので、加工中の熱による影響がない。
従って、食品に塗布された粉体調味料のフレッシュな味
や風味を損なうことなく、食品を作ることができる。ま
た、天然色素等も食品加工後に塗布できるため、加工中
の熱に弱い色素も変色しないで風味を損なうことなく綺
麗な食品を作ることができる。
【0025】本発明の他の一態様は、粉体油脂を所定の
パターンが形成されたスクリーンに擦り込み、上記スク
リーンと半加工食品との間に電圧を印加することによっ
て上記粉体油脂を上記半加工食品に付着させることを特
徴とする食品製造方法である。
【0026】本発明の他の一態様は、所定のパターンが
形成されたスクリーンと半加工食品との間に電圧を印加
することによって上記スクリーンに擦り込まれた粉体油
脂を上記半加工食品に付着させた食品である。
【0027】本発明によれば、半加工食品に粉体油脂を
付着させることができるので、家庭の電子レンジにより
簡単に揚げ物を作ることができる。従って、食品を高温
の油の中に入れて揚げる必要がない。また、大量の粉体
油脂を塗布することができるので、従来にはなかった食
感と味の揚げ物を家庭の電子レンジで簡単に作ることが
できる。また、野菜などの熱に弱い食品の周りに衣を付
けて粉体油脂を塗布すれば、食品を熱で痛めず、また味
を変えずに揚げ物を作ることができる。
【0028】本発明の他の一態様は、可食性粉体を所定
のパターンが形成されたスクリーンに擦り込み、上記ス
クリーンと可食性シートとの間に電圧を印加することに
よって上記可食粉体を上記可食性シートに付着させ、上
記可食粉体が付着された可食性シートを原料食品に載せ
ることを特徴とする食品製造方法である。
【0029】本発明の他の一態様は、所定のパターンが
形成されたスクリーンと可食性シートとの間に電圧を印
加することによって上記スクリーンに擦り込まれた可食
性粉体を上記可食性シートに付着させ、上記可食性粉体
が付着された可食性シートを原料食品に載せて製造され
る食品である。
【0030】本発明によれば、液体インキを使用しない
ため、原料食品に載せる可食性シートの素材を選ぶとき
に、インキによる水分の影響を考慮する必要がない。ま
た、可食性シートに非接触で可食性粉体を印刷すること
ができるので、可食性シートの強度を強くする必要がな
く、可食性シートを極力薄くすることができる。従っ
て、可食性シートを食品に載せた場合に可食性シートが
完全に溶けてなくなってしまうため、食品の風味、食感
が損なわれることがない。
【0031】本発明の他の一態様は、可食性接着剤を成
形食品に塗布し、可食性粉体を所定のパターンが形成さ
れたスクリーンに擦り込み、上記スクリーンと上記可食
性接着剤が塗布された成形食品との間に電圧を印加する
ことによって上記可食性粉体を上記成形食品に付着させ
ることを特徴とする食品製造方法である。
【0032】本発明の他の一態様は、所定のパターンが
形成されたスクリーンと可食性接着剤が塗布された成形
食品との間に電圧を印加することによって上記スクリー
ンに擦り込まれた可食性粉体を上記成形食品に付着させ
た食品である。
【0033】本発明によれば、従来はできなかった大き
な粒径の可食性粉体をも成形食品の表面に強固に付着さ
せることができる。また、繊維状の可食性粉体を成形食
品の表面に付着させることができるので、成形食品の表
面に繊維状の可食性粉体が突き立った外観にして、外観
及び食感のよい食品を作ることができる。
【0034】本発明の他の一態様は、可食性粉体を所定
のパターンが形成されたスクリーンに擦り込み、上記ス
クリーンと加工板との間に電圧を印加することによって
上記可食粉体を上記加工板の表面に積層させて上記可食
性粉体からなる食品を成形することを特徴とする食品製
造方法である。
【0035】本発明の他の一態様は、所定のパターンが
形成されたスクリーンと加工板との間に電圧を印加する
ことによって上記スクリーンに擦り込まれた可食性粉体
を上記加工板の表面に積層して成形される食品である。
【0036】本発明によれば、今までになかった新しい
方法により、熟練していない者であっても簡単に複雑な
形状の食品を作ることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る食品製造方法
の第1の実施例について図1及び図2を参照して説明す
る。なお、以下の説明及び図面においては、同一の作用
又は機能を有する部材又は要素には同一の符号を付し、
重複する説明は省略する。図1は本発明に係る食品製造
方法の第1の実施例において使用される静電印刷装置を
示す概略図、図2は図1の静電印刷装置のステンシルス
クリーンを示す平面図である。
【0038】図1に示すように、食品を成形するための
凹部10が形成された食品用成形容器20の上方には、
導電性の材質からなるステンシルスクリーン30が配置
されている。このスクリーン30には、図2に示すよう
に、成形容器20の凹部10に対応した複数の開口32
が形成されており、可食性粉体40を擦り込むためのパ
ターン34が形成されている。この開口32は、成形容
器20の凹部10の側面10aに対応する部分、即ちパ
ターン34の外周部分により多く形成されている。成形
容器20及びスクリーン30はそれぞれ直流電源DCに
接続されている。
【0039】まず、スクリーン30上に散布された可食
性粉体40を擦込ブラシ50を用いて擦り込む。このと
き、成形容器20とスクリーン30との間に直流電源D
Cによって直流高電圧を印加し、成形容器20とスクリ
ーン30との間に静電界を形成する。スクリーン30に
形成された開口32を通過し荷電された可食性粉体40
は、静電界中を対電極である成形容器20に向かって直
進して成形容器20の凹部10の内面に付着する。
【0040】ここで、成形容器20の凹部10の側面1
0aは鉛直方向に延びており、側面10aは対面するス
クリーンパターンに対して塗布面積が広いため、成形容
器20に向かって直進してきた粉体粒子40が他の部分
に比べて付着しにくい。従って、上述したように、この
側面10aに対応する部分により多くの開口32を形成
することによって、より多くの粉体粒子40を側面10
a近傍に飛ばし、成形容器20の凹部10の内面の全面
に亘って可食性粉体40を均一な厚さに塗布することが
できる。
【0041】このようにして成形容器20の凹部10の
内面に付着した可食性粉体40は、静電気により成形容
器20の内面に強固に付着している。また、上述のよう
に静電力により可食性粉体40を飛ばしているので、比
較的小さい粒径の粉体を使用することができ、成形容器
20の内面に付着させる粉体の質量を小さくすることが
できる。従って、成形容器20の凹部10の側面10a
に付着した粉体は、成形容器20の凹部10の底面に落
下せずに、上記静電気により強固に側面10aに付着す
る。
【0042】成形容器20の凹部10に可食性粉体40
を塗布した後、この凹部10に食品原料を流し込んで食
品の成形を行う。例えば、食品用成形容器20の剥離剤
として使用するベーキングパウダーを成形容器20の凹
部10の内面に均一に塗布した後、この成形容器20の
凹部10に食品原料を入れて食品を成形することができ
る。
【0043】上述のように、本実施例によれば、可食性
粉体40を成形容器20の内面に強固に付着させること
ができるので、食品原料を成形容器20に流し込んで成
形された食品を成形容器20から外すときに、可食性粉
体40が食品の表面から剥がれることがない。従って、
無駄が少なく外観的にも綺麗な食品を簡単に作ることが
可能となる。
【0044】図3に本発明に係る食品製造方法の第2の
実施例を示す。図3に示す例は、上述した静電印刷装置
を用いて、食品用成形容器としての焼天板20aの表面
に可食性粉体としての粉体油脂40を塗布して焼天板2
0aの内面の油掛けを行う例である。ステンシルスクリ
ーン30から押し出された粉体油脂40は、焼天板20
aに向かって静電気力で真っ直ぐ飛んで行き、焼天板2
0aの表面に付着する。本実施例によれば、焼天板20
aに必要な箇所に必要な量の油40を粉体油として塗布
することができるため無駄がなく、また、必要範囲以外
に粉体油脂40が飛び散らないため周囲を油で汚すこと
がない。
【0045】図4に本発明に係る食品製造方法の第3の
実施例を示す。図4に示すように、静電印刷装置は複数
のステンシルスクリーン(図4に示す例では3つのスク
リーン30a,30b,30c)を備えており、これら
のステンシルスクリーン30a,30b,30cは食品
用成形容器20の上方に交互に配置できるようになって
いる。
【0046】まず、第1スクリーン30a上に散布され
た第1可食性粉体40aを擦込ブラシ50を用いて擦り
込む。このとき、成形容器20と第1スクリーン30a
との間に直流電源DCによって直流高電圧を印加し、成
形容器20と第1スクリーン30aとの間に静電界を形
成する。第1スクリーン30aに形成された開口を通過
し荷電された第1可食性粉体40aは、静電界中を対電
極である成形容器20に向かって直進して成形容器20
の凹部10の内面に均一に付着し、第1の可食性粉体層
42aを形成する。
【0047】次に、第2スクリーン30bを成形容器2
0の上方に配置し、第2スクリーン30b上に散布され
た第2可食性粉体40bを擦込ブラシ50を用いて擦り
込む。これにより、第2可食性粉体40bは、静電界中
を対電極である成形容器20に向かって直進して成形容
器20の凹部10の内面に均一に付着し、第1の可食性
粉体層42aの上に第2の可食性粉体層42bを形成す
る。
【0048】次に、第3スクリーン30cを成形容器2
0の上方に配置し、第3スクリーン30c上に散布され
た第3可食性粉体40cを擦込ブラシ50を用いて擦り
込む。これにより、第3可食性粉体40cは、静電界中
を対電極である成形容器20に向かって直進して成形容
器20の凹部10の内面に均一に付着し、第2の可食性
粉体層42bの上に第3の可食性粉体層42cを形成す
る。
【0049】成形容器20の凹部10に3層からなる可
食性粉体層42a,42b,42cを塗布した後、この
凹部10に食品原料を流し込んで食品を成形する。この
ように、本実施例によれば、多種類の可食性粉体を一定
の厚みをもって繰り返して何重にも塗布できるため、従
来にはなかった新しい味の食品を製造することが可能と
なる。
【0050】次に、本発明に係る食品製造方法の第4の
実施例について図5を参照して説明する。図5は本発明
に係る食品製造方法の第4の実施例において使用される
静電印刷装置を示す概略図である。図5に示す実施例
は、静電印刷装置を用いて、プリンやゼリーなどの半固
形物の成形食品22aの表面にココアパウダー等の粉体
調味料44を塗布して味付けを行う例である。
【0051】図5に示すように、プリンやゼリーなどの
半固形物の成形食品22aは導電性の加工台60の上に
載置されており、この上方にスクリーン30が配置され
ている。このスクリーン30には、粉体調味料44を擦
り込むためのパターンが開口32により形成されてい
る。加工台60及びスクリーン30はそれぞれ直流電源
DCに接続されている。
【0052】まず、スクリーン30上に散布された粉体
調味料44を擦込ブラシ50を用いて擦り込む。このと
き、加工台60とスクリーン30との間に直流電源DC
によって直流高電圧を印加し、成形食品22aとスクリ
ーン30との間に静電界を形成する。スクリーン30に
形成された開口32を通過し荷電された粉体調味料44
は、静電界中を対電極である加工台60に向かって直進
して成形食品22aの表面に付着する。このように、本
実施例によれば、プリンやゼリーのような水分の比較的
多い食品22aに対して水分の少ない粉体調味料44を
塗布することができるので、食品の水分を増すことなく
味付することができ、食感及び味のよい食品を作ること
が可能となる。
【0053】図6に本発明に係る食品製造方法の第5の
実施例を示す。図6に示す例は、上述した静電印刷装置
を用いて、煎餅など多少凹凸のある成形食品22bに粉
体調味料44を塗布する例である。本実施例によれば、
煎餅など表面に多少凹凸のある成形食品22bであって
も、その表面に粉体調味料44を綺麗且つ強固に塗布す
ることができる。また、従来のような水溶性の甘味料等
を塗布する場合と異なり、乾燥工程が不要となるため、
食品の製造工程が簡略化される。
【0054】図7及び図8に本発明に係る食品製造方法
の第6の実施例を示す。図7及び図8に示す例は、上述
した静電印刷装置を用いて、成形食品としての即席乾麺
22cに調味料を用いて配合したスープ味の粉体調味料
44を塗布する例である。ステンシルスクリーンから押
し出された粉体調味料44は、乾麺22cに向かって静
電気力で真っ直ぐ飛んで行く。乾麺22cにはスポンジ
状に空間が形成されているため、乾麺22cに向かって
飛んできた粉体調味料44は乾麺22cの内部の隙間を
通って、図8に示すように、乾麺22cの内部の麺の表
面にも強固に付着する。
【0055】このようにしてできた即席乾麺22cには
上記粉体スープ(粉体調味料44)が強固に付着してい
るので、この即席乾麺22cを湯の中に入れれば、粉体
スープがお湯に溶けて風味あるスープができ、即席麺を
簡単に調理することができる。また、従来の味付乾燥麺
の製造方法では、液体調味料の中に麺を浸漬した後乾燥
させる必要があったが、本実施例によれば、麺を乾燥さ
せる必要がなく、味付乾燥麺を極めて簡単に製造するこ
とが可能となる。なお、粉体調味料44の中に多少の粉
体油脂を入れておき、塗布後に熱を加えることでこの粉
体油脂を溶かし、その後固めることにより、乾麺22c
に付着させた粉体調味料44の付着力を増すことができ
る。
【0056】図9及び図10に本発明に係る食品製造方
法の第7の実施例を示す。図9に示すように、静電印刷
装置は、複数のステンシルスクリーン(図9に示す例で
は3つのスクリーン30a,30b,30c)を備えて
おり、これらのステンシルスクリーン30a,30b,
30cはスポンジケーキなどの成形食品22dの上方に
交互に配置できるようになっている。
【0057】まず、第1スクリーン30a上に散布され
た第1粉体調味料44aを擦込ブラシ50を用いて擦り
込む。このとき、加工台60と第1スクリーン30aと
の間に直流電源DCによって直流高電圧を印加し、成形
食品22dと第1スクリーン30aとの間に静電界を形
成する。第1スクリーン30aに形成された開口を通過
し荷電された第1粉体調味料44aは、静電界中を対電
極である加工台60に向かって直進して成形食品22d
の表面に均一に付着し、第1の粉体調味料層46aを形
成する。
【0058】次に、第2スクリーン30bを成形食品2
2dの上方に配置し、第2スクリーン30b上に散布さ
れた第2粉体調味料44bを擦込ブラシ50を用いて擦
り込む。これにより、第2粉体調味料44bは、静電界
中を対電極である加工台60に向かって直進して成形食
品22dの表面に均一に付着し、第1の粉体調味料層4
6aに隣接する第2の粉体調味料層46bを形成する。
【0059】次に、第3スクリーン30cを成形容器2
2dの上方に配置し、第3スクリーン30c上に散布さ
れた第3粉体調味料44cを擦込ブラシ50を用いて擦
り込む。これにより、第3粉体調味料44cは、静電界
中を対電極である加工台60に向かって直進して成形食
品22dの表面に均一に付着し、第2の粉体調味料層4
6bに隣接する第3の粉体調味料層46cを形成する。
【0060】このように、本実施例によれば、成形食品
22dの表面に粉体調味料層46a,46b,46cを
区切りよく綺麗に塗布することができ、従来になかった
新しい味、風味、食感の食品を製造することが可能とな
る。なお、スクリーン30a,30b,30cのパター
ンを変更することによって、例えば、図11に示すよう
に同心円状に粉体調味料層46a,46b,46cを形
成することもできる。
【0061】図12及び図13に本発明に係る食品製造
方法の第8の実施例を示す。図12及び図13に示す例
は、上述した静電印刷装置を用いて、ウェハース等の水
分の影響を受けやすい成形食品22eにバニラ等の粉体
調味料44を塗布する例である。図13に示すように、
ウェハース22eの表面に粉体調味料44を塗布した
後、このウェハース22eにもう一枚のウェハースを重
ね合わせる。本実施例によれば、液体調味料を使用しな
いので、ウェハース等の水分の影響を受けやすい食品2
2eであっても、その食品の食感を損なうことなく美味
しい食品に仕上げることが可能となる。このような水分
の影響を受けやすい成形食品としては、例えば、乾燥味
付のり、カステラ、煎餅、クッキー、にぎり飯、えび煎
餅、味付のために塗布されたマヨネーズなどのゲル状物
質、ケーキの生クリーム、高野豆腐などが挙げられる。
【0062】図14に本発明に係る食品製造方法の第9
の実施例を示す。図14に示す例は、上述した静電印刷
装置を用いて、メロンパンなどの成形食品22gの表面
に、例えばイチゴ味の粉体調味料44aを塗布し、その
上面にピーナッツ味の粉体調味料44bを塗布し、更に
その上面にメロン味の粉体調味料44cを塗布する例で
ある。このようにすれば、イチゴ味の層46a、ピーナ
ッツ味の層46b、メロン味の層46cが順番に重なっ
たメロンパン22gを作ることができる。
【0063】図15及び図16に本発明に係る食品製造
方法の第10の実施例を示す。図15及び図16に示す
例は、容器24に入ったティラミス22hの表面に3種
の粉体調味料44a,44b,44cを塗布する例であ
る。図16に示すように、上述の第7の実施例と同様に
して、ティラミス22hの表面に異なる種類の粉体調味
料層46a,46b,46cを形成することができ、場
所によって味の異なるティラミス22hを作ることがで
きる。
【0064】図17に本発明に係る食品製造方法の第1
1の実施例を示す。図17に示す実施例は、衣の付いた
揚げ物、例えば、豚カツ、コロッケ、てんぷら、カレー
パンなどの半加工食品26の表面に粉体油脂48を塗布
する例である。このように、半加工食品26の表面に粉
体油脂48を塗布することにより、高周波加熱(電子レ
ンジ)により加熱するだけで調理することのできる食品
を製造することができる。従って、従来のように高温の
油の中に入れて揚げなくても、揚げ物食品を家庭で簡単
に作ることが可能となる。また、塗布する粉体油脂48
の量や膜厚の調整も容易に行うことが可能である。
【0065】塗布した粉体油脂48にある程度の接着力
が必要とされる場合には、図18に示すように、粉体油
脂48の軟化点程度の温度をヒーター70又は熱風を与
えて粉体油脂48を半加工食品26の表面に溶解固着さ
せてもよい。また、このような半加工食品26に塗布す
るものとして、粉体油脂だけでなく機能性のある可食性
粉体を添加することができる。例えば、粉体油脂とゲル
化剤粉末粉体とを混ぜた可食性粉体を使用すれば、電子
レンジで加熱して調理した場合に、カリッとした食感が
得られる。
【0066】本発明によれば、半加工食品26に粉体油
脂48を付着させることができるので、家庭の電子レン
ジにより簡単に揚げ物を作ることができる。従って、食
品を高温の油の中に入れて揚げる必要がない。また、大
量の粉体油脂48を塗布することができるので、従来に
はなかった食感と味の揚げ物を家庭の電子レンジで簡単
に作ることができる。また、野菜などの熱に弱い食品の
周りに衣を付けて粉体油脂48を塗布すれば、食品を熱
で痛めず、また味を変えずに揚げ物を作ることができ
る。
【0067】図19及び図20に本発明に係る食品製造
方法の第12の実施例を示す。図19及び図20に示す
例は、食パン22iの表面に粉体調味料44を塗布し
て、例えば食パンの味付けを行う例である。本実施例に
おけるステンシルスクリーン30には図19に示すよう
に、文字や絵柄などのパターン34が形成されている。
例えば、粉体調味料44としてシュガーパウダーなどを
使用すれば、図20に示すように、食パン22iをトー
スター72で加熱すると、図20に示すように、シュガ
ーパウダーが塗布された部分73が焼き焦げて塗布され
た絵柄が焦げ茶色に浮き出るようにすることができる。
本実施例によれば、食パンの表面に塗布する粉体調味料
44の水分量が少ないため、パンの食感を損なうことな
く、今までになかった新しい味と食感を有する食品を作
ることが可能となる。また、生クリームやジャムなどが
塗布された食パンにも粉体調味料44を塗布することが
できる。更に、上述と例と同様に、多種の粉体調味料4
4を多層に塗布すれば、今までにない変化のある味を有
するパンを作ることができる。
【0068】図21に本発明に係る食品製造方法の第1
3の実施例を示す。図21に示す例は、スポンジケーキ
などの食品22jに可食性粉体40を塗布して絵柄のア
ウトライン74を作成する例である。このように、凹凸
のあるスポンジケーキ22jの表面に可食性粉体40に
よって絵柄のアウトライン74を作成すれば、アウトラ
イン74に沿って生クリームなどを塗ることにより、誰
でも簡単に綺麗なデコレーションケーキを作ることが可
能となる。
【0069】図22及び図23に本発明に係る食品製造
方法の第14の実施例を示す。図22及び図23に示す
例は、例えばオブラートなどの澱粉等でできた可食性シ
ート28の表面に可食性粉体40を塗布する例である。
このような可食性シート28の厚みは0.1〜0.5m
m又はそれ以下である。このような可食性シート28に
可食性粉体40を塗布して絵柄を印刷することにより、
この可食性シート28を原料食品29の表面に載せる
と、食品29の表面の水分を吸収し、可食性シート28
が食品に溶けてなくなり可食性粉体40だけが食品29
の表面に残り、表面に絵柄が描かれた食品を作ることが
可能となる。このような可食性シート28として調味料
などにより味付したシートを用いることもできる。
【0070】本実施例によれば、液体インクを使用せ
ず、非接触で可食性粉体40を可食性シート28に塗布
することができるので、可食性シート28の生地の厚み
や耐水性、強度を考慮する必要がなくなる。従って、可
食性シート28を薄くすることができ、可食性シート2
8を原料食品29に載せた場合に、可食性シート28が
完全に溶けて残らなくなり、食品の風味、食感が損なわ
れることがない。また、可食性粉体(香辛料などの調味
料、色素など)を大量に可食性シート28の表面に塗布
することができるので、可食性シート28を原料食品の
表面に載せたり混ぜ合せたりして今までにはなかった風
味、食感、外観の食品を作ることが可能となる。
【0071】図24及び図25に本発明に係る食品製造
方法の第15の実施例を示す。図24及び図25に示す
例は、上述した静電印刷装置を用いて、表面に可食性接
着剤80を塗布した成形食品22kに繊維状の可食性粉
体40を塗布する例である。このように予め成形食品2
2kに可食性接着剤80を塗布しておくことにより、可
食性粉体40を強固に成形食品22kに付着させること
ができる。このような可食性接着剤80としては、成形
食品22kの表面と可食性粉体40とを接着できるもの
であればどのようなものであってもよい。例えば、ある
程度粘度のある可食性糊料を使用することができる。静
電印刷装置により食品の表面に可食性粉体40を塗布す
る場合には、粒径が5ミクロン〜80ミクロンの小さな
粒径の可食性粉体を使用しないと食品の表面に付着しな
いが、上述のように可食性接着剤80を用いることによ
り、大きな粒径の可食性粉体であっても食品22kの表
面に付着させることが可能となる。また、可食性粉体は
成形食品22kに向かう途中で図25に示すように分極
するので、成形食品の表面に繊維状の可食性粉体が突き
立ったようになる。
【0072】図26に本発明に係る食品製造方法の第1
6の実施例を示す。図26に示す例は、表面が滑らかな
あんパン22mの上に可食性接着剤80を塗布し、その
後静電印刷により可食性粉体40を塗布する例である。
本実施例によれば、表面が滑らかな食品22mであって
も、可食性粉体40を表面に付着させることが可能とな
る。
【0073】図27に本発明に係る食品製造方法の第1
7の実施例を示す。図27に示す例は、加工台(加工
板)60の上にステンシルスクリーン30に形成された
パターン状に可食性粉体40を積層させて、その後加熱
焼成して成形する例である。本実施例によれば、従来と
変わらないパターン形状を有する食品を熟練や経験なし
に作ることが可能となる。例えば、加工台60の上にス
クリーンのパターン状に砂糖パウダーを塗布して、この
砂糖パウダーを厚盛りにした後、加工台60を加熱して
砂糖パウダーを溶かし冷却すれば、簡単に鼈甲飴を作る
ことができる。
【0074】図28に本発明に係る食品製造方法の第1
8の実施例を示す。図28に示す例では、加工台60の
上にスクリーン30のパターン状に砂糖パウダー40d
を積層塗布した後(図28(a))、同じスクリーン3
0から膨らまし粉として重曹40eを積層塗布して(図
28(b))焼き上げる。これにより、砂糖が焦げて重
曹と混ざり合い膨らみのある鼈甲飴を作ることができ
る。
【0075】この場合において、加工台60を容器状と
し、この内部に水を張ってもよい。この容器状の加工台
の内部にスクリーンのパターン状に小麦粉を積層塗布
し、その後同じスクリーンから小麦粉の上に膨らまし粉
として重曹を積層塗布する。そして、加工台を加熱して
小麦粉パウダーを焼き上げると、比較的形状に凹凸があ
る立体的な食品を作ることができる。あるいは、油を引
いた加工台の上にスクリーンのパターン状にベーキング
パウダーを積層塗布した後、水分を噴霧しながら加工台
を加熱しベーキングパウダーを焼き上げると、膨らみの
ある立体的な食品ができる。本実施例によれば、今まで
になかった新しい方法により、熟練や経験がない者であ
っても簡単に複雑な形状の食品を作ることができる。
【0076】これまで本発明の一実施形態について説明
したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技
術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施され
てよいことは言うまでもない。
【0077】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、食品
用成形容器に形成された凹部の側面や傾斜面に対しても
可食性粉体を均一且つ強固に塗布することが可能とな
る。特に、可食性粉体を付着させることが難しかった食
品用成形容器の凹部の側面にも均一に可食性粉体を塗布
できるので、今まででき得なかった複雑な形状の食品を
成形することが可能となる。また、所定のパターンをス
クリーンに形成することで、食品用成形加工成形容器内
面の所定の箇所のみ塗布でき可食性粉体の無駄が少なく
外観的に綺麗な食品ができる。また、必要な部分以外の
他の部分に可食性粉体が付着しないので無駄が少ない。
【0078】本発明によれば、従来の方法ではなかなか
塗布することが難しかった唐辛子、コショウ、梅などの
調味料を5ミクロン〜50ミクロン程度の粒径を有する
粉体にして、食品表面に強固かつ綺麗に塗布することが
可能となる。また、液体調味料、液体甘味料、液体香辛
料等をかけると乾燥しにくい食品や水分により悪影響を
受けやすい食品に対して静電印刷により可食性粉体を塗
布することができるので、乾燥工程が必要なく、また、
水分が加わらないため食品に悪影響を与えることがな
い。また、粉体調味料を食品成形後の最終段階に塗布で
きるので、加工中の熱による影響がない。従って、食品
に塗布された粉体調味料のフレッシュな味や風味を損な
うことなく、食品を作ることができる。また、天然色素
等も食品加工後に塗布できるため、加工中の熱に弱い色
素も変色しないで風味を損なうことなく綺麗な食品を作
ることができる。
【0079】本発明によれば、半加工食品に粉体油脂を
付着させることができるので、家庭の電子レンジにより
簡単に揚げ物を作ることができる。従って、食品を高温
の油の中に入れて揚げる必要がない。また、大量の粉体
油脂を塗布することができるので、従来にはなかった食
感と味の揚げ物を家庭の電子レンジで簡単に作ることが
できる。また、野菜などの熱に弱い食品の周りに衣を付
けて粉体油脂を塗布すれば、食品を熱で痛めず、また味
を変えずに揚げ物を作ることができる。
【0080】本発明によれば、液体インキを使用しない
ため、原料食品に載せる可食性シートの素材を選ぶとき
に、インキによる水分の影響を考慮する必要がない。ま
た、可食性シートに非接触で可食性粉体を印刷すること
ができるので、可食性シートの強度を強くする必要がな
く、可食性シートを極力薄くすることができる。従っ
て、可食性シートを食品に載せた場合に可食性シートが
完全に溶けてなくなってしまうため、食品の風味、食感
が損なわれることがない。
【0081】本発明によれば、従来はできなかった大き
な粒径の可食性粉体をも成形食品の表面に強固に付着さ
せることができる。また、繊維状の可食性粉体を成形食
品の表面に付着させることができるので、成形食品の表
面に繊維状の可食性粉体が突き立った外観にして、外観
及び食感のよい食品を作ることができる。
【0082】本発明によれば、今までになかった新しい
方法により、熟練していない者であっても簡単に複雑な
形状の食品を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る食品製造方法の第1の実施例にお
いて使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図2】図1に示す静電印刷装置のステンシルスクリー
ンを示す平面図である。
【図3】本発明に係る食品製造方法の第2の実施例にお
いて使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図4】本発明に係る食品製造方法の第3の実施例にお
いて使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図5】本発明に係る食品製造方法の第4の実施例にお
いて使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図6】本発明に係る食品製造方法の第5の実施例にお
いて使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図7】本発明に係る食品製造方法の第6の実施例にお
いて使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図8】図7のA部の部分拡大図である。
【図9】本発明に係る食品製造方法の第7の実施例にお
いて使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図10】図9に示す成形食品の平面図である。
【図11】図9に示す成形食品に塗布されるパターンを
変更した例である。
【図12】本発明に係る食品製造方法の第8の実施例に
おいて使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図13】図12に示す静電印刷装置を用いて作られた
ウェハースを示す図である。
【図14】本発明に係る食品製造方法の第9の実施例に
おいて使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図15】本発明に係る食品製造方法の第10の実施例
において使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図16】図15に示す成形食品の平面図である。
【図17】本発明に係る食品製造方法の第11の実施例
において使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図18】図17に示す食品に塗布された粉体油脂の接
着力を増すときの工程を示す概略図である。
【図19】本発明に係る食品製造方法の第12の実施例
において使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図20】図19に示す成形食品を加熱する工程を示す
概略図である。
【図21】本発明に係る食品製造方法の第13の実施例
において使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図22】本発明に係る食品製造方法の第14の実施例
において使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図23】図22に示す可食性シートの使用例を示す概
略図である。
【図24】本発明に係る食品製造方法の第15の実施例
において使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図25】図24のB部の部分拡大図である。
【図26】本発明に係る食品製造方法の第16の実施例
において使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図27】本発明に係る食品製造方法の第17の実施例
において使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図28】本発明に係る食品製造方法の第18の実施例
において使用される静電印刷装置を示す概略図である。
【図29】従来の篩を用いて可食性粉体を食品用成形容
器に塗布する方法を示す概略図である。
【図30】従来の回転ドラムを用いて可食性粉体を成形
食品に塗布する方法を示す概略図である。
【符号の説明】
10 凹部 20 食品用成形容器 22a〜22m 成形食品 26 半加工食品 28 可食性シート 30 ステンシルスクリーン 40 可食性粉体 44 粉体調味料 48 粉体油脂 50 擦込ブラシ 60 加工台 80 可食性接着剤

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可食性粉体を所定のパターンが形成され
    たスクリーンに擦り込み、 前記スクリーンと食品用成形容器との間に電圧を印加す
    ることによって前記可食性粉体を前記食品用成形容器に
    付着させ、 前記可食性粉体を付着させた食品用成形容器に原料食品
    を入れて食品を成形することを特徴とする食品製造方
    法。
  2. 【請求項2】 所定のパターンが形成されたスクリーン
    と食品用成形容器との間に電圧を印加することによって
    前記スクリーンに擦り込まれた可食性粉体を前記食品用
    成形容器に付着させ、原料食品を前記可食性粉体が付着
    された食品用成形容器に入れて成形される食品。
  3. 【請求項3】 粉体調味料を所定のパターンが形成され
    たスクリーンに擦り込み、 前記スクリーンと成形食品との間に電圧を印加すること
    によって前記粉体調味料を前記成形食品に付着させて成
    形食品を味付することを特徴とする食品製造方法。
  4. 【請求項4】 所定のパターンが形成されたスクリーン
    と成形食品との間に電圧を印加することによって前記ス
    クリーンに擦り込まれた粉体調味料を前記成形食品に付
    着させて味付される食品。
  5. 【請求項5】 粉体油脂を所定のパターンが形成された
    スクリーンに擦り込み、 前記スクリーンと半加工食品との間に電圧を印加するこ
    とによって前記粉体油脂を前記半加工食品に付着させる
    ことを特徴とする食品製造方法。
  6. 【請求項6】 所定のパターンが形成されたスクリーン
    と半加工食品との間に電圧を印加することによって前記
    スクリーンに擦り込まれた粉体油脂を前記半加工食品に
    付着させた食品。
  7. 【請求項7】 可食性粉体を所定のパターンが形成され
    たスクリーンに擦り込み、 前記スクリーンと可食性シートとの間に電圧を印加する
    ことによって前記可食粉体を前記可食性シートに付着さ
    せ、 前記可食粉体が付着された可食性シートを原料食品に載
    せることを特徴とする食品製造方法。
  8. 【請求項8】 所定のパターンが形成されたスクリーン
    と可食性シートとの間に電圧を印加することによって前
    記スクリーンに擦り込まれた可食性粉体を前記可食性シ
    ートに付着させ、前記可食性粉体が付着された可食性シ
    ートを原料食品に載せて製造される食品。
  9. 【請求項9】 可食性接着剤を成形食品に塗布し、 可食性粉体を所定のパターンが形成されたスクリーンに
    擦り込み、 前記スクリーンと前記可食性接着剤が塗布された成形食
    品との間に電圧を印加することによって前記可食性粉体
    を前記成形食品に付着させることを特徴とする食品製造
    方法。
  10. 【請求項10】 所定のパターンが形成されたスクリー
    ンと可食性接着剤が塗布された成形食品との間に電圧を
    印加することによって前記スクリーンに擦り込まれた可
    食性粉体を前記成形食品に付着させた食品。
  11. 【請求項11】 可食性粉体を所定のパターンが形成さ
    れたスクリーンに擦り込み、 前記スクリーンと加工板との間に電圧を印加することに
    よって前記可食粉体を前記加工板の表面に積層させて前
    記可食性粉体からなる食品を成形することを特徴とする
    食品製造方法。
  12. 【請求項12】 所定のパターンが形成されたスクリー
    ンと加工板との間に電圧を印加することによって前記ス
    クリーンに擦り込まれた可食性粉体を前記加工板の表面
    に積層して成形される食品。
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