JP2003102021A - カラーテレビジョンカメラ - Google Patents
カラーテレビジョンカメラInfo
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Abstract
の帯域の感度をより有効に使用して輝度信号レベルを増
大させることにより高感度撮像を実現する。 【解決手段】 高利得時に輪郭強調周波数と輪郭強調量
とマスキング量とを同時に低下させ、青の利得を低下し
赤の利得を増強し、色信号出力をビットシフトダウンし
て色信号利得を低下させ、ラインメモリやフレームメモ
リを用いて、青の暗部信号を、2次元や3次元で加算平
均させ、雑音低減分、A/D出力を複数ビットシフトア
ップして利得を倍増させ、青、緑、赤を通過し、赤外線
を除去する赤外線除去フィルタとし、青の加算平均と利
得を低下を強化し、青雑音を低減する。
Description
るカラーテレビジョンカメラの改良に関するものであ
る。
用の固体撮像素子(CCD)としては、赤外線に対する
分光感度が最も高く、以下、赤緑青の各色光の順に分光
感度が下がるものがある。
考慮するカラー撮像に用いられるテレビジョンカメラと
しては、特に、青感度や緑感度よりも赤感度を優先した
映像信号が得られるCCDと、上述のG,R,IRcu
tフィルタと、を用いてカラー撮像を行うテレビジョン
カメラがある。
度、分光出力について説明する。図2(a)は、CIE
標準光源A(2856K)に対しての、赤感度を優先し
た映像信号が得られるCCDの分光感度曲線αと、色分
解光学系の赤緑青それぞれの分光透過率曲線βb,β
g,βrを示す図である。それに対し、図2(b)は、
赤外線除去フィルタ(G,R,IRcutフィルタ)の
分光透過率曲線を示すと共に、そのG,R,IRcut
フィルタ分光透過率曲線と、上述の分光感度曲線αと、
分光透過率曲線βb,βg,βrそれぞれとの積であ
る、分光出力曲線δb,δg,δrを示す。
と雑音出力の分光曲線を示した図であり、この図2
(c)は、赤と青の出力を緑出力に一致させた従来の技
術の撮像装置出力である。図2(b)の分光出力曲線δ
b,δg,δrをそれぞれ積分して得られた面積比でわ
かるように、CIE標準光源A(2856K)に対する
各色の出力比は、おおよそ、赤1.4,緑1,青0.3
2となる。そのため、青の出力を1にするために利得を
上げることで、映像信号レベルを約3.2倍(1/0.
32倍)とすることでは、図2(c)の様に、雑音レベ
ルとしても、約3.2倍となる。
撮像画素子を1個用いるカラーテレビジョンカメラで
は、通常撮影時はG,R,IRcutフィルタを用いて
カラー撮像を行い、高感度撮影時はG,R,IRcut
フィルタを光軸から外すことで、より高利得な映像信号
レベルが得られるようにした白黒撮影を行うものが製品
化されている。
撮像素子を用いるカラーテレビジョンカメラでは、カッ
ト波長の異なるG,R,IRcutフィルタを複数備
え、用途に応じてそれらフィルタを入れ替えるようにし
て撮像している。
し、赤色光の固体撮像素子の画素を半画素水平方向に空
間位置ずらしを行い、輝度信号の高域側で0.5赤+
0.5緑として、偽信号をなくし、解像度を画素数の倍
にすることも実施されている。
により雑音は帯域の平方根に比例し、信号レベルは一定
となるので、S/N比は帯域の平方根に反比例するもの
である。そのため、多画素からの信号を1度に読み出し
て1画素の信号とする方法(以下多画素読み出し方法と
称す)では、雑音は一定であるが、信号レベルは画素数
に比例することになるので、その場合は、S/N比は帯
域に反比例する。そこで、色分解光学系と3個の固体撮
像画素子を用いるカラーテレビジョンカメラの高感度撮
影時は、高利得にした固体撮像画素子の多画素読み出し
方法や、映像信号処理回路での信号加算も併用されてい
る。
リやフレームメモリを用いて2次元や3次元で画素を重
み付け加算や循環加算する事により、信号帯域を2次元
や3次元で低減して、解像感を損ねることなく、目立た
ないように暗部雑音を低減することも行われている。
て人間の目の解像度が低いので、輝度信号の信号帯域
(NTSCで4.3MHz)の約9分の1の信号帯域
(NTSCで0.5MHz)で十分とされている。しか
しながら、3個の固体撮像画素子を用いるカラーテレビ
ジョンカメラでは忠実な色再現が特長とされている。そ
のため、固体撮像素子の赤の感度は従来動作には十分な
ものであり、色再現やダイナミックレンジの確保のため
には、緑の感度以上に赤の感度を有することは不必要で
あったため、色再現を犠牲にしてまでも赤の感度を向上
させることはあまり検討されていない。
ードを用いた高感度の固体撮像素子は、赤色光に感度が
より高く、青色光の感度がより低い。色再現を重視する
カラー撮像で、G,R,IRcutフィルタにより、青
色光を通過、緑色光が約0.5倍透過、赤色光が約0.
25透過するように減衰させたとしても、CIE標準光
源A(2856K)に対する各色の固体撮像素子の出力
レベル比はおおよそ、赤1.4,緑1、青0.32とな
り、青が出力レベル比1となるようにするために利得を
上げることで、雑音が約3.2倍約+10dBとなり、
カラー高感度撮影時には、青の雑音が目立つことにな
る。また、青の雑音を低減するため、青の帯域を単純に
減らすと、輝度信号の解像感も低下する。
いとした高感度撮像の場合に、CCDの分光感度におけ
る赤色光の帯域の感度をより有効に使用して輝度信号レ
ベルを増大することにより、利得と、信号処理回路のビ
ットシフトと、輪郭強調とマスキングと、加算平均との
制御方法を最適にすることで、高感度撮像を実現するカ
ラーテレビジョンカメラを提供することである。
撮像において、合焦点走査が必要なときに、上述の色再
現を求めずにCCDの分光感度における赤色光の帯域の
感度をより有効に使用した高感度撮像動作に切り替わる
と共に、蓄積時間を減少させてフレームレートを通常撮
像時のフレームレートに近づけるようにした動作に切り
替わることで、合焦点走査しやすい動作に切り替わるよ
うにしたカラーテレビジョンカメラを提供することであ
る。
解決するために、固体撮像素子と、利得を可変できる増
幅器と、A/D変換器と、メモリと、色副搬送波変調器
を含むデジタル信号処理回路とを有するカラーテレビジ
ョンカメラにおいて、高利得時に輪郭強調周波数と輪郭
強調量とを同時に低下させる事、マスキング量と青の利
得とを低下し赤の利得を増強する事、前記A/D変換器
出力または前記デジタル信号処理回路入力をビットシフ
トアップして等価的に利得を倍増する事、前記デジタル
信号処理回路出力をビットシフトダウンして等価的に利
得を半減させる事、ラインメモリやフレームメモリを用
いて、少なくとも青の暗部信号または白圧縮レベル以下
の小振幅信号を、2次元や3次元での画素の重み付けに
よる加算平均や循環加算平均する事、の少なくともいず
れか一つを行うものである。
ト付き雑音低減回路と、利得を可変できる増幅器と、A
/D変換器と、メモリと、デジタル信号処理回路とを有
するカラーテレビジョンカメラにおいて、水平画素加算
時は、前記リセット付き雑音低減回路のリセット動作を
中止すると共に、水平輪郭強調周波数と輪郭強調量の少
なくとも一方を低下するものである。
光が通過し、赤色光を少し減衰し、赤外線を除去する赤
外線除去フィルタと、青色光が通過し、緑色光および赤
色光を減衰し、赤外線を除去する赤外線除去フィルタと
を有するフィルタ回転板と、11ビット以上のA/D変
換器とを有するとしてもよい。
可変できる増幅器とを有するカラーテレビジョンカメラ
において、固体撮像素子出力を固体撮像素子の電源電圧
と同程度の電源電圧を印可した演算増幅器に入力し、前
記演算増幅器出力の赤緑青の基準信号レベルを揃え、前
記演算増幅器入力に前記演算増幅器出力と基準電位との
差の直流を帰還して前記演算増幅器出力の電位を保持す
るものである。
を可変できる撮像素子駆動回路と利得を可変できる増幅
器と、10ビット以上のA/D変換器とフレームメモリ
と色副搬送波変調器を含むデジタル信号処理回路とを有
するカラーテレビジョンカメラにおいて、蓄積時間自動
可変時に蓄積時間の数倍程度の数秒間のみ、輪郭強調周
波数を低下する事、マスキング量と青の利得とを低下し
赤の利得を増強する事、赤と緑の前記A/D変換器出力
または前記デジタル信号処理回路入力とをビットシフト
アップして等価的に赤と緑の利得を倍増する事、前記デ
ジタル信号処理回路出力をビットシフトダウンして等価
的に利得低下する事、の少なくともいずれか一つを行う
ことにより、輝度信号出力レベルを一定に保ったまま
で、蓄積時間を低減するものである。
尾動作時に、オートホワイトスイッチを押すこと、また
は、光学フィルタを回転する等の操作を行うことで、蓄
積時間の数倍程度の数秒間のみ、上述の、蓄積時間自動
可変時に蓄積時間の数倍程度の数秒間のみ、輪郭強調周
波数を低下する事、マスキング量と青の利得とを低下し
赤の利得を増強する事、赤と緑の前記A/D変換器出力
または前記デジタル信号処理回路入力とをビットシフト
アップして等価的に赤と緑の利得を倍増する事、前記デ
ジタル信号処理回路出力をビットシフトダウンして等価
的に利得低下する事、の少なくともいずれか一つを行
う、または、オートホワイトスイッチを押すまたは、光
学フィルタを回転する等の操作を行うことで、通常の蓄
積時間自動可変動作に戻るものである。
通過し、赤色光を少し減衰し、赤外線を除去する赤外線
除去フィルタと、青色光が通過し、緑色光および赤色光
を減衰し、赤外線を除去する赤外線除去フィルタとを有
するとしてもよい。
ト付き雑音低減回路と、利得を可変できる増幅器とを有
するカラーテレビジョンカメラにおいて、水平画素加算
時に水平輪郭強調周波数と輪郭強調量の少なくとも一方
を低下するものである。
カラーテレビジョンカメラのブロック構成例の図を示
す。以下、図3を用いて説明する。この図において、カ
ラーテレビジョンカメラへ入射された入射光Linは、
レンズ11で集光される。集光された入射光Linは、
フィルタ回転板20に保持された複数フィルタのうちの
いずれかのフィルタを通過して、色分解光学系12へ入
射される。色分解光学系12では、入射された入射光L
inが、赤色入射光Lir、緑色入射光Lig、青色入
射光Libとなるよう分光される。ここで、光学低域通
過フィルタは色分解光学系12に内蔵されてあり、入射
光のうちの高帯域の部分をカットする。
る、青色光を通過させ緑色光と赤色光を減衰させる赤外
線除去フィルタ(以下G,R,IRcutフィルタと称
す)8と、全帯域減衰フィルタ機能とG,R,IRcu
tフィルタ機能とを有するフィルタ10(以下ND+
G,R,IRcutフィルタと称す)が装着され、さら
に、本発明に係わる、青色光と緑色光とを通過させ、赤
色光のほとんどを通過させる赤外線除去フィルタ(以下
PIRcutフィルタと称す)9が装着されている。
れぞれ、固体撮像素子1,2,3へ入射されて、映像信
号Vir,Vig,Vibに変換され、それぞれ出力さ
れる。それら出力された映像信号は、前置増幅回路A
4,A5,A6で基準振幅が揃えられて映像信号Vp
r,Vpg,Vpbとなる。映像信号Vpr,Vpg,
Vpbは利得制御増幅回路A1,A2,A3で、図示し
ていない暗部補正波形発生回路の補正波形を混合し、さ
らに、利得制御電圧Ergain,Eh,Ebgain
によりそれぞれ利得を可変して、利得制御増幅回路A
1,A2,A3からそれぞれ映像信号Vmr,Vmg,
Vmbを出力する。映像信号Vmr,Vmg,Vmb
は、アナログ/デジタル(A/D)変換器4,5,6で
デジタル映像信号にそれぞれ変換され、それらデジタル
映像信号はそれぞれメモリ14〜19で、1垂直走査期
間分を2回に渡って遅延され、また、信号処理回路7に
おいて、1水平走査期間分を2回に渡って遅延され、そ
れら遅延された映像信号が色副搬送波変調器を含むデジ
タル信号処理回路7で各種信号処理されることで、出力
輝度信号Voy,出力色信号Voc,シリアルデジタル
映像信号Vsdiとなる。なお、それら出力信号の代わ
りに、赤映像出力信号Vor、緑映像出力信号Vog、
青映像出力信号Vobが出力されるとしてもよい。
路A4,A5,A6にそれぞれ内蔵されるとした方が、
一般には雑音低減のために有利である。しかし、雑音低
減回路を利得制御増幅回路A1,A2,A3にそれぞれ
内蔵するとし、アナログ/デジタル変換器4,5,6と
共に集積回路化した方が、実装効率と原価低減上、より
有利となる。そこで、前置増幅回路A4,A5,A6と
しては低雑音演算増幅器を用いることで、利得を高くす
る。そうすることで、雑音低減回路や利得可変増幅器や
A/D変換器を集積した回路等で発生する雑音に影響さ
れないで前置増幅できるため、より小形なカラーテレビ
ジョンカメラを実現することができる。
ョンカメラにおいて、本発明は、フィルタ回転板20の
フィルタと、利得制御増幅器A1,A2,A3の利得
と、デジタル信号処理回路7における入力信号に対する
ビットシフトと、映像出力信号に対するビットシフト
と、輪郭強調周波数と輪郭強調量とマスキング量と、2
次元でもって重み付け加算平均により得られた信号と加
算平均する前の信号との切り換え制御と、フレーム間で
3次元循環加算平均により得られた信号と加算平均前の
信号との切り替え制御とが、それぞれ連動して変化する
ようにされる。
トを低減し電源電圧を高くして雑音低減回路前の演算増
幅器のダイナミックレンジを確保し、出力の赤緑青の基
準信号レベルを揃え、平坦な周波数特性と高い利得を得
て、雑音低減回路や利得可変増幅器やA/D変換器を集
積した回路等の後段の雑音に影響されないで、撮像装置
の小型化時の実効雑音が低減し、より高いS/N比を確
保するものである。
(a)は、上述したように、CIE標準光源A(285
6K)に対しての、赤感度を優先した映像信号が得られ
るCCDの分光感度曲線αと、色分解光学系の赤緑青そ
れぞれの分光透過率曲線βb,βg,βrを示す図であ
る。それに対し、図1(a)は、赤外線除去フィルタ
(PIRcutフィルタ)の分光透過率曲線を示すと共
に、そのPIRcutフィルタ分光透過率曲線と、上述
の分光感度曲線αと、分光透過率曲線βb,βg,βr
それぞれとの積である、分光出力曲線γb,γg,γr
を示す。
メラの動作としては、緑色光の固体撮像素子の画素に対
し、赤色光の固体撮像素子の画素を半画素水平方向に空
間位置ずらしを行い、輝度信号の高域側で0.5赤+
0.5緑として、偽信号をなくし、高解像度化してい
る。また、暗部の小振幅信号のみ、ラインメモリを用い
て2次元で画素を重み付け加算平均する事により、信号
帯域を2次元で低減して、解像感を損ねることなく、暗
部雑音を目立たなくなるように低減している。
が、より高感度撮像を行うために、水平画素加算を行
い、水平方向の複数画素の映像信号を合成して1の画素
の映像信号として出力する水平画素加算動作時は、雑音
低減回路のリセット動作を中止していることで、その水
平画素加算されて得られた映像信号には高周波数帯域の
映像信号は含まれていない。そのため、水平輪郭強調周
波数を低下させると共に輪郭強調量も低下させる。
蓄積高解像度動作時でも、水平輪郭強調周波数を低下さ
せると共に輪郭強調量も低下させることを行い、赤の利
得を他の色に比べて増強するようにマスキング量と青の
利得低下とを行う。そして、A/D変換器4,5,6出
力デジタル信号について、複数ビット分シフトアップ処
理を行うことで等価的に利得を倍増した信号を信号処理
回路7へ入力されるようにすると共に、信号処理回路7
で各種信号処理された信号が出力されるときに、その出
力信号をそれぞれ上述のシフトアップ分シフトダウン処
理することで、等価的に利得を半減した信号を信号処理
回路7から出力する。
用いて、青の暗部信号と白圧縮レベル以下の小振幅信号
を、2次元で画素を重み付け加算平均し、フレーム間で
3次元循環加算平均させる。
固体撮像素子の画素加算読み出し動作時と、映像信号処
理回路7での信号加算処理時と、長時間蓄積高解像度動
作時等の、超高感度撮影時には、固体撮像素子のダイナ
ミックレンジに余裕があることになる。そのため、上述
のように青色光、緑色光を通過させ、赤色光を少し減衰
させ、赤外線を除去させる純赤外線除去フィルタ(PI
Rcutフィルタ)でもってフィルタリングし、赤緑青
の暗部信号と白圧縮レベル以下の小振幅信号を、2次元
で画素を重み付け加算平均し、フレーム間で3次元循環
加算平均させる。
電源電圧(約+12〜+15V,約−5〜−9V)と同
程度の電源電圧を印可した演算増幅器を設け、演算増幅
器出力の赤緑青の基準信号レベルを揃え、その演算増幅
器入力に、該演算増幅器出力と基準電位との差の直流を
帰還して演算増幅器出力の直流電位を保持するとしても
よい。
感度蓄積動作では、水平画素加算時に水平輪郭強調周波
数と輪郭強調量とを低下させ、低域輪郭強調すること
で、赤緑青の雑音が約3dB程度低減する。
蓄積高解像度動作時では、輪郭強調周波数と輪郭強調量
とを同時に低下させることで、赤緑青の雑音を約3dB
程度低減する。さらに、マスキング量を低下させること
で、赤緑青の雑音を約3dB程度低減する。さらに、青
の利得を低下し赤の利得を増強することで、青の雑音を
約3dB程度低減する。
青の暗部信号と青の白圧縮以下の小振幅信号を、2次元
で画素を重み付け加算平均し、フレーム間で3次元循環
加算平均させ、青の雑音を約6dB低下する。
れた信号が出力されるときに、その出力信号をそれぞれ
シフトダウン処理することで、青の雑音を約6dB程度
低下する。ここで、雑音が増加し易いとされる、ギルバ
ートセル等の構成を用いたアナログ掛け算器を使用する
ことなく実現するものである。
12dBと青の雑音約24dBの雑音を低減することが
できる。ここで、赤緑の雑音低減は青の雑音低減に対し
て約+10dB少ないので、実質的には、合わせて約2
2dBの雑音を低減したことになり、その分、A/D変
換器出力を3ビット分シフトアップして等価的に利得を
8倍増加させることができる。なお、このためには最低
10ビット、好ましくは12ビットのA/D変換器が必
要となる。
小振幅信号を加算平均した場合の輝度信号の解像度劣化
は、少なく抑えられるものである。
の緑が約0.5倍、赤が約0.25倍に減衰する赤外線
除去フィルタ(G,R,IRcutフィルタ)の場合に
比して、赤が約3.5倍、緑が約2倍にされる分、輝度
感度が0.3×3.5+0.6×2=2.25、すなわ
ち、約2.25倍に高感度化されることで、感度として
は、8×2.25=18、すなわち、18倍となる。ま
た赤、緑は青に対し3.2×2=6.4、すなわち、約
+16dB雑音が少なくなるので、合計で赤、緑の雑音
は約12+16=28dBが低減されることとなり、青
の雑音低減の約24dBを上回ることになる。そこで、
信号処理回路7からの出力信号に対してはもう1ビット
分、計2ビット分のシフトダウン処理を行い、等価的に
さらに利得を半減させて、青の雑音をさらに約6dB低
下するようにする。
は、最低11ビット、できれば12ビットのA/D変換
器が必要となる。そして、赤緑の暗部信号と白圧縮レベ
ル以下の小振幅信号をも、2次元で画素を重み付け加算
平均し、フレーム間で3次元循環加算平均させること
で、赤緑の雑音をさらに約6dB程度低下させることに
なる。したがって、青の雑音が合計約30dB低減した
ことから、A/D出力を追加1ビットして、合計5ビッ
ト分のシフトアップ処理を行うことで、等価的に利得を
18×2=36、すなわち、36倍増加させることがで
きる。
とでは、映像信号における色情報は劣化するので、例え
ば、輝度情報確認用の映像信号を得るための動作として
行われる。
オフセットを低減し電源電圧を高くして雑音低減回路前
の演算増幅器のダイナミックレンジを確保し、出力の赤
緑青の基準信号レベルを揃え、平坦な周波数特性と高い
利得を得て、雑音低減回路や利得可変増幅器やA/D変
換器を集積した回路等の後段の雑音に影響されない。撮
像装置の小型化時の実効雑音が低減し、S/N比を充分
確保することができる。
以下、蓄積高感度カラーテレビジョンカメラにおいて、
その操作性を向上させる場合について説明する。
水平画素加算動作時に水平輪郭強調周波数と輪郭強調量
とを低下する。それと共に、自動可変蓄積動作時で色温
度自動追尾動作時に、オートホワイトスイッチを押す
か、あるいは、光学フィルタを回転する等の操作を行う
ことにより、蓄積時間の数倍程度の数秒間のみ、蓄積時
間を低減すると共に、焦点合わせをしやすくするため
に、利得制御増幅器A1,A2,A3の利得と、デジタ
ル信号処理回路7の入力信号のビットシフトと、出力色
信号のビットシフトと、輪郭強調周波数とマスキング量
とが連動して変化するようにする。そうことで、赤外線
除去フィルタの分光透過率を工夫し、利得と、信号処理
回路のビットシフトと輪郭強調とマスキングの制御方法
とを変更するだけで、高感度と毎秒撮像枚数を両立し、
焦点合わせをしやすくすることができる。したがって、
高価で不安定な自動合焦装置や、高価で大型のレンズと
高価で重い雲台とが不要となり、低消費電力で小型で軽
量で高感度な撮像装置が安価に実現できる。
メラの動作としては、輪郭強調周波数を低下して焦点合
わせをしやすくし、マスキング量と青の利得とを低下し
赤の利得を増強し、さらに、赤と緑のA/D変換器出力
またはデジタル信号処理回路入力とを複数ビットシフト
アップして等価的に赤と緑の利得を倍増する。色副搬送
波変調器を含むデジタル信号処理回路で色信号出力をビ
ットシフトダウンして等価的に利得を低下させる。
感度蓄積動作で、水平輪郭強調周波数と輪郭強調量とを
低下させ、低域輪郭強調することで、約3dBの雑音低
減を行う。
蓄積時間の数倍程度である、例えば、数秒間のみ、輪郭
強調周波数を低下させて、焦点合わせを行いやすくさせ
る。さらに、マスキング量を低下させることで、青の利
得を低下させ赤の利得を増強させて、雑音を約9dB低
下させた上で、輝度信号利得を約5dB増強する。
れた信号が出力されるときに、その出力信号をそれぞれ
シフトダウン処理することで、等価的に利得を低下して
色ずれを見えにくくすることで、雑音を約6dB低下す
る。ここで、雑音が増加し易いギルバートセル等の構成
を用いたアナログ掛け算器を使用することなく実現する
ものである。
行った分の利得を上げるようにしたことで、赤と緑のデ
ジタル信号処理回路入力信号を3ビット分シフトアップ
処理して等価的に赤と緑の利得を約18dB、すなわ
ち、約8倍とするとともに、蓄積時間を(約1/8以下
に)低減して、焦点合わせをしやすくする。
ィルタを用いることでは、従来の緑が約0.5倍、赤が
約0.25倍に減衰する赤外線除去フィルタ(G,R,
IRcutフィルタ)の場合と比較して、赤が約3.5
倍、緑が約2倍にされる分、輝度感度が0.3×3.5
+0.6×2=2.25、すなわち、約2.25倍に高
感度化されることで、感度としては、8×2.25=1
8、すなわち、約18倍に高感度化される。
1ビット分、計2ビット分のシフトダウン処理を行って
等価的に利得をさらに半減させて、青の雑音をさらに約
6dB低下させる。
とから、雑音同等の感度が約16倍向上させることがで
きる。
とでは、映像信号における色情報は劣化するので、例え
ば、焦点合わせのためや輝度情報確認用の映像信号を得
るための動作として行われる。
は、光学フィルタを回転する等の操作でもって、通常の
蓄積時間自動可変動作に戻るようにした動作を有すると
してもよい。
信号処理回路の、ビットシフトと、輪郭強調とマスキン
グと、加算平均との制御方法を変更するだけで、高感度
を実現することができる。
工夫すれば、さらに、色再現を犠牲にして高感度を実現
することができ、また、低雑音演算増幅器を用いれば、
小型撮像装置で雑音が低減する。
2は、11$と安価で、165mWと低消費電力で、2
8SSOPと小型になった。12ビットのA/D変換器
のAD9244も、400mWと低消費電力で、44L
QFPと小型にすることができる。低雑音演算増幅器の
AD8055は、1$と安価で、55mWと低消費電力
で、SC−23−5と超小型になった。したがって、安
価で低消費電力で小型で高感度な撮像装置が実現でき
る。
タの分光透過率を工夫し、利得と、信号処理回路のビッ
トシフトと輪郭強調とマスキングの制御方法とを変更す
るだけで、高感度と毎秒撮像枚数を両立し、焦点合わせ
をしやすくすることができる。したがって、高価で不安
定な自動合焦装置や、高価で大型のレンズと高価で重い
雲台とが不要となり、低消費電力で小型で軽量で高感度
な撮像装置が安価に実現できる。
光感度曲線と分光出力のグラフ。
例を示す分光透過率と分光感度曲線と分光出力のグラ
フ。
のブロック構成図。
デジタル(A/D)変換器、 7:デジタル信号処理回
路、 8:G,R,IRcutフィルタ、 9:PIR
cutフィルタ、 10:ND+G,R,IRcutフ
ィルタ、 11:レンズ、 12:色分解光学系、 1
4〜19:メモリ、 20:フィルタ回転板、 A1,
A2,A3:利得制御増幅回路、 A4,A5,A6:
前置増幅回路。
Claims (8)
- 【請求項1】 固体撮像素子と、利得を可変できる増幅
器と、A/D変換器と、メモリと、色副搬送波変調器を
含むデジタル信号処理回路とを有するカラーテレビジョ
ンカメラにおいて、高利得時に輪郭強調周波数と輪郭強
調量とを同時に低下させる事、マスキング量と青の利得
とを低下し赤の利得を増強する事、前記A/D変換器出
力または前記デジタル信号処理回路入力をビットシフト
アップして等価的に利得を倍増する事、前記デジタル信
号処理回路出力をビットシフトダウンして等価的に利得
を半減させる事、ラインメモリやフレームメモリを用い
て、少なくとも青の暗部信号または白圧縮レベル以下の
小振幅信号を、2次元や3次元での画素の重み付けによ
る加算平均や循環加算平均する事、の少なくともいずれ
か一つを行うことを特徴とするカラーテレビジョンカメ
ラ。 - 【請求項2】 固体撮像素子と、リセット付き雑音低減
回路と、利得を可変できる増幅器と、A/D変換器と、
メモリと、デジタル信号処理回路とを有するカラーテレ
ビジョンカメラにおいて、水平画素加算時は、前記リセ
ット付き雑音低減回路のリセット動作を中止すると共
に、水平輪郭強調周波数と輪郭強調量の少なくとも一方
を低下する事を特徴とするカラーテレビジョンカメラ。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2のカラーテレビ
ジョンカメラにおいて、青色光および緑色光が通過し、
赤色光を少し減衰し、赤外線を除去する赤外線除去フィ
ルタと、青色光が通過し、緑色光および赤色光を減衰
し、赤外線を除去する赤外線除去フィルタとを有するフ
ィルタ回転板と、11ビット以上のA/D変換器とを有
する事を特徴とするカラーテレビジョンカメラ。 - 【請求項4】 固体撮像素子と、雑音低減回路と、利得
を可変できる増幅器とを有するカラーテレビジョンカメ
ラにおいて、固体撮像素子出力を固体撮像素子の電源電
圧と同程度の電源電圧を印可した演算増幅器に入力し、
前記演算増幅器出力の赤緑青の基準信号レベルを揃え、
前記演算増幅器入力に前記演算増幅器出力と基準電位と
の差の直流を帰還して前記演算増幅器出力の電位を保持
する事を特徴とする固体撮像装置。 - 【請求項5】 固体撮像素子と蓄積時間を可変できる撮
像素子駆動回路と利得を可変できる増幅器と、10ビッ
ト以上のA/D変換器とフレームメモリと色副搬送波変
調器を含むデジタル信号処理回路とを有するカラーテレ
ビジョンカメラにおいて、蓄積時間自動可変時に蓄積時
間の数倍程度の数秒間のみ、輪郭強調周波数を低下する
事、マスキング量と青の利得とを低下し赤の利得を増強
する事、赤と緑の前記A/D変換器出力または前記デジ
タル信号処理回路入力とをビットシフトアップして等価
的に赤と緑の利得を倍増する事、前記デジタル信号処理
回路出力をビットシフトダウンして等価的に利得低下す
る事、の少なくともいずれか一つを行うことにより、輝
度信号出力レベルを一定に保ったままで、蓄積時間を低
減する事を特徴とするカラーテレビジョンカメラ。 - 【請求項6】 請求項5のカラーテレビジョンカメラに
おいて、自動可変蓄積動作時で色温度自動追尾動作時
に、オートホワイトスイッチを押すこと、または、光学
フィルタを回転する等の操作を行うことで、蓄積時間の
数倍程度の数秒間のみ、請求項5の動作をおこなう、ま
たは、オートホワイトスイッチを押すまたは、光学フィ
ルタを回転する等の操作を行うことで、通常の蓄積時間
自動可変動作に戻る事を特徴とするカラーテレビジョン
カメラ。 - 【請求項7】 請求項5または請求項6のカラーテレビ
ジョンカメラにおいて、青色光および緑色光が通過し、
赤色光を少し減衰し、赤外線を除去する赤外線除去フィ
ルタと、青色光が通過し、緑色光および赤色光を減衰
し、赤外線を除去する赤外線除去フィルタとを有するこ
とを特徴とするカラーテレビジョンカメラ。 - 【請求項8】 固体撮像素子とリセット付き雑音低減回
路と、利得を可変できる増幅器とを有するカラーテレビ
ジョンカメラにおいて、水平画素加算時に水平輪郭強調
周波数と輪郭強調量の少なくとも一方を低下する事を特
徴とするカラーテレビジョンカメラ。
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JP2003102021A true JP2003102021A (ja) | 2003-04-04 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20070153335A1 (en) * | 2005-12-22 | 2007-07-05 | Hajime Hosaka | Image signal processing apparatus, imaging apparatus, image signal processing method and computer program |
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JP2010178164A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Ricoh Co Ltd | 撮像装置 |
-
2001
- 2001-09-20 JP JP2001287916A patent/JP4477265B2/ja not_active Expired - Fee Related
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