JP3578246B2 - 固体撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオカメラなどに用いられる固体撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、露光量の異なる画像を合成してダイナミックレンジが広くかつS/N比の優れた高い映像信号を得るための固体撮像装置として、従来特開平7−322147号公報に開示されたものが提案されている。
【0003】
以下、この種の従来の固体撮像装置について、図7を参照して説明する。
【0004】
図7において、1aは撮像手段としての固体撮像素子、2は画像合成手段である。
【0005】
固体撮像素子1aは、2次元状に配置された光電変換部11と、この光電変換部11より読み出された各電荷を垂直方向に転送可能な垂直転送部12と、垂直転送部12に読み出された電荷を次のフィールド期間内にシリアルで出力する一対の水平転送部13a,13bと、各水平転送部13a,13bの出力を増幅する各出力アンプ14a,14bとからなる。なお、図7では、理解を容易にするために、画素数として横4画素×縦6画素で構成しているが、実際には、例えばVGA(Video Graphics Array)というコンピュータなどで使用される画像フォーマットなどでは、横640画素×縦480画素というような構成が採られる。
【0006】
そして、この固体撮像素子1aでは、1フィールドの有効期間内に、図示しない電子シャッタなどを用いて光電変換部11に対する露光量が異なるように切り換えてそれぞれ1画面分の画像を撮像し、垂直ブランキング期間中に時分割でそれぞれ長時間露光信号Slongおよび短時間露光信号Sshortを垂直転送部12に読み出し、次の1フィールドの有効期間内に、上記の各信号Slong,Sshortを垂直転送部12から各水平転送部13a,13bにそれぞれ独立して順次転送して、各出力アンプ14a,14bを介して出力するようになっている。
【0007】
したがって、この固体撮像素子1aでは、1画面分の画像を撮像する1フィールドの有効期間内に2回に分けて読み出し動作が行なわれるため、各水平転送部13a,13bの出力Slong,Sshortをみれば、通常の場合の2倍の走査線数の信号が出力される。
【0008】
また、従来の画像合成手段2は、単一の加算器で構成されており、固体撮像素子1aから出力される露光量の異なる各信号Slong,Sshortを単純に加算して合成画像信号Smixを得ている。
【0009】
図8に横軸に入射光量Lを、縦軸に信号レベルVをとった場合の、各出力信号Slong,Sshort,Smixの関係を示す。
【0010】
ここで、長時間露光信号Slongは、露光量が多いために、符号L1で示す入射光量で飽和するが、それ以下の入射光量では信号レベルの変化が大きいので、S/Nが良い。一方、短時間露光信号Sshortは、符号L1で示す入射光量以下では信号量が小さくてS/Nは悪いが、ダイナミックレンジが符号L2に示す範囲まであって広いために、L1以上の入射光量での信号の再現性が良い。
【0011】
そして、画像合成手段2によって、この2つの信号Slong,Sshortを合成することにより、S/N比が良く、しかも、ダイナミックレンジの広い信号Smixが得られることになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような固体撮像装置においては、低輝度部(図中、L1以下の領域)でのS/N比が良く、かつ、ダイナミックレンジも広くなる(図中、L2までの領域まで飽和しない)といった利点があるものの、画像合成手段2においては、長時間露光信号Slongと短時間露光信号Sshortとを単純に加算する処理をしているために、特に、高輝度部(図中、L1以上の領域)での階調特性が十分でなく、ダイナミックレンジの拡大と同時に、十分な階調特性を得ることができないという問題がある。
【0013】
そこで、本発明は、広いダイナミックレンジを確保した場合においても、特に高輝度部において十分な階調特性が得られるようにすることを課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この課題を解決するために、 一画面分の画像を撮像する期間内に、露光量の異なる複数の信号を出力する撮像手段を備えた固体撮像装置において、次の構成を採用している。
【0015】
すなわち、第1の本発明に係る固体撮像装置は、前記撮像手段から出力される露光量の小さい方の信号に対して輪郭強調を行う輪郭強調回路と、前記撮像手段から出力される露光量の大きい方の信号と前記輪郭強調回路からの出力信号とを合成する画像合成手段とを備え、撮像手段から出力される露光量の異なる複数の信号を画像合成手段で合成する前に、輪郭強調回路によって露光量の小さい信号に対して輪郭強調を行うようにしたものである。
【0016】
これにより、画像合成手段による合成後の画像の高輝度部における十分な階調特性が得られる。
【0017】
また、第2の本発明に係る固定撮像装置は、撮像手段から出力される複数の信号を輝度信号成分と色信号成分とに分離する輝度色分離手段と、前記輝度色分離手段で得られる露光量の小さい方の輝度信号に対して階調補正を行う階調補正手段と、前記輝度色分離手段で得られる露光量の小さい方の色信号に対してノイズ低減を行うノイズ低減手段と、前記輝度色分離手段で得られる露光量の大きい方の輝度信号および色信号、ならびに前記階調補正手段からの出力信号、前記ノイズ低減手段からの出力信号を共に合成する画像合成手段とを備え、撮像手段から出力される露光量の異なる複数の信号を画像合成手段で合成する前に、撮像手段から出力される複数の信号を輝度色分離手段によって輝度信号成分と色信号成分とに分離し、この輝度色分離手段で得られる露光量の小さい方の輝度信号に対して階調補正手段によって階調補正を行う一方、、輝度色分離手段で得られる露光量の小さい方の色信号に対してノイズ低減手段によってノイズ低減を行うようにしたものである。
【0018】
これにより、色信号成分が重畳された信号に対しても高輝度部の階調が改善されると同時に、ノイズの少ない色信号が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】
第1の本発明に係る固体撮像装置は、前記撮像手段から出力される露光量の小さい方の信号に対して階調補正を行う階調補正手段と、前記撮像手段から出力される露光量の大きい方の信号と前記階調補正手段からの出力信号とを合成する画像合成手段とを備え、撮像手段から出力される露光量の異なる複数の信号を画像合成手段で合成する前に、階調補正手段によって露光量の小さい信号に対して階調補正を行うようにしたものであり、これによって、画像合成手段による合成後の画像の高輝度部における十分な階調特性が得られるという作用を有する。
【0020】
また、第2の本発明に係る固定撮像装置は、撮像手段から出力される複数の信号を輝度信号成分と色信号成分とに分離する輝度色分離手段と、前記輝度色分離手段で得られる露光量の小さい方の輝度信号に対して階調補正を行う階調補正手段と、前記輝度色分離手段で得られる露光量の小さい方の色信号に対してノイズ低減を行うノイズ低減手段と、前記輝度色分離手段で得られる露光量の大きい方の輝度信号および色信号、ならびに前記階調補正手段からの出力信号、前記ノイズ低減手段からの出力信号を共に合成する画像合成手段とを備え、撮像手段から出力される露光量の異なる複数の信号を画像合成手段で合成する前に、撮像手段から出力される複数の信号を輝度色分離手段によって輝度信号成分と色信号成分とに分離し、この輝度色分離手段で得られる露光量の小さい方の輝度信号に対して階調補正手段によって階調補正を行う一方、、輝度色分離手段で得られる露光量の小さい方の色信号に対してノイズ低減手段によってノイズ低減を行うようにしたものであり、これによって、色信号成分が重畳された信号に対しても高輝度部の階調が改善されると同時に、ノイズの少ない色信号が得られるという作用を有する。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の構成図である。
【0023】
図1において、1aは撮像手段としての固体撮像素子、2は階調補正手段、3aは画像合成手段である。
【0024】
固体撮像素子1aは、通常の固体撮像素子に比較して1フィールドの有効期間内に2倍の走査線数の長時間露光信号Slongおよび短時間露光信号Sshortがそれぞれ出力される全画素読み出し型ものであって、その構成は、図7に示した従来のものと同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0025】
上記の階調補正手段2は、高輝度部において十分な階調特性が得られるように、短時間露光信号Sshortに対して階調性を高めるようにしたものであって、輪郭強調回路4と増幅回路5とからなる。
【0026】
そして、輪郭強調回路4は、短時間露光信号Sshortから輪郭成分の信号のみを取り出すためのバンドパスフィルタ6、このバンドパスフィルタ6で取り出された輪郭成分の信号に含まれるノイズ成分を除くコアリング回路7、コアリング回路7の出力を増幅する増幅器8a、および短時間露光信号Sshortに輪郭成分を加算する加算器9aとで構成されている。また、増幅回路5は増幅器8bからなる。
【0027】
一方、画像合成手段3aは、階調補正手段2で輪郭強調された短時間露光信号Sshort’に対して一定のオフセット値offsetを加算することにより補正された短時間露光信号Sshort’’として出力する加算器9b、固体撮像素子1aで得られる長時間露光信号Slongのレベルを、固体撮像素子1aの性能によって決まる所定の飽和レベルsatと比較し、その大小に応じて信号選択用の制御信号を出力する比較器10、および長時間露光信号Slongと加算器9bの出力Sshort’’とを共に入力し、比較器10からの制御信号に応じていずれか一方の露光信号SlongまたはSshort’’を合成画像信号Smixとして出力するセレクタ16aからなる。
【0028】
なお、上記のオフセット値offsetは、たとえば、固体撮像素子1aの飽和レベルsatやダイナミックレンジを考慮して設定される。
【0029】
次に、上記構成の固体撮像装置の動作について説明する。
【0030】
固体撮像素子1aから出力された両露光信号Slong,Sshortの内、長時間露光信号Slongは画像合成手段3aに、短時間露光信号Sshortは階調補正手段2の輪郭強調回路4にそれぞれ入力される。
【0031】
輪郭強調回路4では、バンドパスフィルタ6によって短時間露光信号Sshortから周波数の高い輪郭成分が抽出され、続いてコアリング回路7によって輪郭成分の信号に含まれるノイズ成分が除かれ、この輪郭成分の信号のみが増幅器8aで所定のゲインで増幅される。そして、加算器9aにおいて輪郭成分の信号が短時間露光信号Sshortと加算されて出力される。
【0032】
輪郭強調後の短時間露光信号は、次段の増幅回路5の増幅器8bによって1倍から4倍のゲインで増幅された後、階調補正手段2の出力信号Sshort’として出力される。
【0033】
画像合成手段3aには、固体撮像素子1aで得られる長時間露光信号Slongと階調補正手段2で輪郭強調された後の出力信号Sshort’とが共に入力される。そして、輪郭強調後の短時間露光信号Sshort’は、加算器9bで一定のオフセット値offsetが加算されて補正された短時間露光信号Sshort’’として出力される。
【0034】
一方、長時間露光信号Slongは、比較器10において固体撮像素子1aの飽和レベルsatと比較され、その大小に応じて信号選択用の制御信号が出力される。
【0035】
セレクタ16aには、長時間露光信号Slongと加算器9bの出力Sshort’’とが共に入力されており、比較器10からの制御信号によって、長時間露光信号Slongが飽和レベルsatに達していない場合には長時間露光信号Slongが、長時間露光信号Slongが飽和レベルsatに達している場合は、補正後の短時間露光信号Sshort’’がそれぞれ選択され、これが合成画像信号Smixとして出力される。
【0036】
図2は、グレースケールを高輝度で撮像した場合に得られる各信号Slong,Sshort,Sshort’,Sshort’’、Smixの波形を示す。なお、図2において、一点鎖線は本発明を実施しない場合の従来の固体撮像装置による出力信号Smix0を示している。
【0037】
ここにグレースケールとは、明るさが段階状に変化したようなチャートであり、このようなチャートを撮像することにより、図8に示したような固体撮像装置の階調特性の概要を知ることができると同時に、画像の輪郭における先鋭度を見ることができる。
【0038】
図2から分かるように、合成画像信号Smixの高輝度部は、階調補正手段2における輪郭強調回路4で短時間露光信号Sshortに対して輪郭強調成分が加算されて、階段状波形のエッジ部に輪郭強調が施されているので、階調性が改善されている。
【0039】
なお、本実施形態では、高輝度部のみに階調補正を実施するために、画像合成手段3においてセレクタ16aによって長時間露光信号Slongと、補正された短時間露光信号Sshort’’とのいずれか一方を選択するような構成としたが、画像合成手段3を、従来例と同様に、単一の加算器によって構成し、長時間露光信号Slongと補正された短時間露光信号Sshort’’とを単純に加算しても輝度部の階調性を改善することが可能である。ただし、その場合は、低輝度部に対しても若干の階調補正がかかることになる。
【0040】
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2に係る固体撮像装置を示す構成図であり、図1に示した実施形態1に対応する部分には同一の符号を付す。
【0041】
図3において、1bは固体撮像素子、17は輝度/色分離手段、2は階調補正手段、3bは画像合成手段、31はノイズ低減回路、21はカメラ信号処理回路である。
【0042】
この実施形態2の固体撮像素子1bは、図4に示すように、実施形態1における固体撮像素子1aの光電変換部11上にマゼンタ(Mg)、グリーン(Gr)、イェロー(Ye)、シアン(Cy)の4つの異なる分光特性を持つ色フィルタを画素ごとに配置してなるものであり、動作としては、実施形態1の場合と全く同じ動作を行う。ただし、固体撮像素子1bの画素混合動作によって、マゼンタ+イェロー(MY)、マゼンタ+シアン(MC)、グリーン+イェロー(GY)、グリーン+シアン(GC)の4種類の信号が長時間露光信号Slong、短時間露光信号Sshortとしてそれぞれ出力端子15a,15bから出力される。
【0043】
上記の輝度/色分離手段17は、固体撮像素子1で得られる長時間露光信号Slongと短時間露光信号Sshortのそれぞれについて、輝度信号と色信号とに分離するもので、色信号を抽出するための一対のバンドパスフィルタ6a,6b、輝度信号を抽出するための一対の減算器18a,18b、色信号を規格化するための一対の割り算器19a,19bを備える。
【0044】
また、階調補正手段2は、輝度/色分離手段17で得られる各輝度信号Ylong,Yshortの内、短時間露光信号Sshortに基づく輝度信号Yshortの方が長時間露光信号Slongに基づく色信号Clongよりも階調性が不足するので、これを改善するために設けられたものであって、その構成は、実施形態1の場合と同様であるから、詳しい説明は省略する。
【0045】
ノイズ低減手段31は、輝度/色分離手段17で得られる各色信号Clong’,Cshort’の内、短時間露光信号Sshortに基づく色信号Cshort’の方が長時間露光信号Slongに基づく色信号ClongよりもS/N比が悪いので、これを改善するために設けられたものであって、その構成は、帯域圧縮用のバンドパスフィルタ6d、このバンドパスフィルタ6dを通過した色信号Cshort’に含まれるノイズ成分を低減するためのノイズ抑圧回路20、ノイズ抑圧後の色信号Cshort’の振幅を所定の量だけ減衰させる減衰回路29aとからなる。
【0046】
そして、ノイズ抑圧回路20は、図5に示すように、一対のバンドパスフィルタ6e,6f、一対のクリップ回路32a,32b、一対の減衰器29b,29c、および減算器18cからなる。ここで、バンドパスフィルタ6e,6f、クリップ回路32a,32b、減衰器29b,29cが2系統あるのは、異なる周波数成分のノイズを効果的に抑圧するためであり、1系統でもノイズ抑圧効果を奏することができる。
【0047】
画像合成手段3bは、図1に示した実施形態1の場合と同じ作用をする加算器9b、比較器10、およびセレクタ16aを備えるとともに、比較器10からの制御信号によって規格化された色信号Clong’,Cshort’’の一方を選択して合成色信号Cmixとして出力するセレクタ16b、この合成色信号Cmixと合成輝度信号Ymixとを掛け合わして出力する乗算器30、および乗算器30の出力に合成輝度信号Ymixを加算して合成画像信号Smixとして出力する加算器9bを有している。
【0048】
カメラ信号処理回路21は、周知のような、輝度色分離回路22、輪郭改善回路23、γ補正回路24a,24b、ホワイトバランス補正回路25、マトリクス回路26を備えるとともに、さらに、合成画像信号Smixに含まれる輝度信号Yの画面内におけるピーク値を検出するピーク検出回路27、およびこのピーク検出回路27の検出出力に基づいて、固体撮像素子1における長時間露光信号Slongと短時間露光信号Sshortの露光量の比や、階調補正手段2における階調補正の量、ノイズ低減回路31における減衰量などを調整するためのマイクロコンピュータ28が設けられている。
【0049】
次に、上記構成の固体撮像装置の動作について説明する。
【0050】
固体撮像素子1bの色フィルタの配列により、1フィールドの有効期間内に、マゼンタ+イェロー(MY)とグリーン+シアン(GC)を1つの組とし、マゼンタ+シアン(MC)とグリーン+イェロー(GY)を1つの組とした信号がラインごとに交互に長時間露光信号Slong、短時間露光信号Sshortとしてそれぞれ出力端子15a,15bから出力される。しかも、この場合、各色フィルタの分光特性は、MYとGCの和およびMCとGYの和が輝度信号Yの分光特性になるように設計されているため、MYとGC、MCとGYの各信号列は、輝度信号成分Yに色信号成分Cr,Cbが変調されて重畳された信号として出力される。
【0051】
固体撮像素子1の各出力信号Slong,Sshortは、輝度色分離手段17に入力される。輝度色分離手段17では、バンドパスフィルタ6a,6bによって変調色信号成分Clong,Cshortがそれぞれ抽出される。この場合のバンドパスフィルタ6a,6bの伝達関数は、
Fab(z)=−(1+Z−2)2・(1−Z−1)2/16 (1)
で表される。
【0052】
図6は、フィルタの周波数特性を示すもので、横軸は周波数、縦軸は各周波数における通過特性であり、Nは色信号成分のキャリア周波数であるナイキスト周波数を表している。
【0053】
図6において、太実線で示されているのが、(1)式で表わされる伝達関数を有するバンドパスフィルタ6a,6bの周波数特性であって、このフィルタ6a,6bによって色信号成分が抜き出される。
【0054】
次に、輝度色分離手段17では、長時間露光信号Slongおよび短時間露光信号Sshortから、バンドパスフィルタ6a,6bの出力信号Clong,Cshortが各減算器18a,18bで減算されて、輝度信号Ylong,Yshortが出力される。
【0055】
これにより得られる輝度信号Ylong,Yshortの周波数特性を図6に破線で示す。各輝度信号Ylong,Yshortの周波数特性は、ナイキスト周波数Nの1/2の周波数までほぼフラットとなっている。
【0056】
次に、輝度色分離手段17では、割り算器19a,19bによって変調色信号Clong,Cshortが各輝度信号Ylong,Yshortでそれぞれ割り算されて、色信号成分が輝度信号成分で規格化された変調色信号Clong’,Cshort’として出力される。上述のように、ベースバンド信号である輝度信号に対して、固体撮像素子1bから出力される色信号は、特定の周波数で変調されている。したがって、このような色信号を合成するには、変調された2つの色信号Clong,Cshortの振幅を一致させる必要がある。
【0057】
本実施形態の固体撮像素子から出力される露光量の異なる信号Slong,Sshortは、露光量が異なるために、同じ被写体に対する信号レベルが異なるが、色信号成分の振幅は、輝度信号成分の振幅に比例しているので、Clong/Ylong=Cshort/Yshortが成り立つ。よって、このような規格化処理を施すことによって、露光量の比に関わらず色信号成分Clong’=Clong/Ylong、およびCshort’=Cshort/Yshortの振幅が等しくなり、後段におけるセレタク16bによる切り換えなどの単純な回路構成でもって、合成処理を容易に行うことが可能となる。
【0058】
階調補正手段2は、短時間露光輝度信号Yshortを入力し、実施形態1と同様の処理を施して輪郭強調された短時間露光輝度信号Yshort’を出力する。この場合の階調補正手段2の動作は、実施形態1と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
【0059】
図6には、階調補正手段2の輪郭強調回路4におけるバンドパスフィルタ6cの伝達関数の周波数特性を一点鎖線で示している。また、増幅器8aおよび8bのゲインは、露光量の比に応じて0倍から4倍程度の範囲で変更する必要があるが、2倍程度が好ましい。
【0060】
一方、輝度色分離手段17で規格化された短時間露光色信号Cshort’は、ノイズ低減手段31に入力される。ノイズ低減手段31は、入力された信号をバンドパスフィルタ6dによって帯域圧縮し、この信号がさらにノイズ抑圧回路20に入力される。
【0061】
ノイズ抑圧回路20に入力された短時間露光色信号Cshort’は、各バンドパスフィルタ6e,6fおよびクリップ回路32a、32bを通過することでノイズ成分が抽出され、このノイズ成分が減衰器29b,29cで所定の量だけ減衰されて、減算器18cで元の入力信号Cshort’から減算されることにより、ノイズのない出力信号が得られる。
【0062】
続いて、このノイズ抑圧回路20の出力は減衰器29aに入力されて所定の量だけ振幅が減衰されて出力される。この場合の減衰器29aの減衰量は、1倍から1/2倍の間で変化させることが望ましいが、振幅の減衰によって最終出力信号における色相が変化してしまう場合があるので、大きな減衰量を与えるべきではない。
【0063】
このようにして、ノイズ低減手段31からは、ノイズが抑圧されてS/N比が改善された短時間露光色信号Cshort’が出力される。
【0064】
画像合成手段3には、上記の各信号Ylong,Yshort’,Clong’,Cshort’’が共に入力される。
【0065】
ここで、輝度信号Yに関しては、実施形態1と同様の動作によって合成輝度信号Ymixが得られる。
【0066】
一方、色信号Cについては、規格化された色信号Clong’,Cshort’’が共にセレクタ16bに入力され、輝度信号Yの場合と同様に、輝度信号が飽和レベルsatに達するまではClong’が、飽和レベルsatに達した後はCshort’’が、それぞれ選択されて合成色信号Cmixとして出力される。
【0067】
合成色信号Cmixは、乗算器30で合成輝度信号Ymixと掛け合わされ、輝度信号のレベルに応じた振幅が与えられた後、加算器9bで合成輝度信号と加算されて色信号成分が重畳された合成画像信号Smixとして出力されて、カメラ信号処理回路21に入力される。
【0068】
カメラ信号処理回路21は、入力された合成画像信号Smixに対し、輝度色分離回路22で輝度信号Yと色信号R,G,Bとに分離され、これにより得られた輝度信号Yは、輪郭改善回路23で輪郭改善され、引き続いてγ補正回路24aでγ補正処理が施された後、出力輝度信号Youtとして出力される。
【0069】
一方、色信号R,G,Bは、ホワイトバランス回路25でホワイトバランス補正処理が施され、引き続いてγ補正回路24bで輝度信号と同様にγ補正処理された後、マトリクス回路26で所定の演算処理により色差信号に変換されて色差信号R−Y,B−Yとして出力される。
【0070】
また、輝度色分離回路22から出力された輝度信号Yは、ピーク検出回路27によって画面内におけるピーク値が検出され、これがマイクロコンピュータ28に転送される。
【0071】
マイクロコンピュータ28は、ピーク検出回路27から得たピーク値に基づいて、固体撮像素子1bにおける長時間露光信号Slongと短時間露光信号Sshortの露光量の比、階調補正手段2の輪郭強調回路4における増幅器8aおよび増幅回路8bのゲイン調整による階調補正の量、ノイズ低減手段31のノイズ抑圧回路20におけるクリップ回路32a,32bのクリップレベルや減衰回路29aにおける減衰量の調整によるノイズ抑圧の量を算出して、各部が適切な値となるように制御を行う。
【0072】
ここで、得たピーク値は、固体撮像装置が再現できる明るさの範囲である固体撮像装置のダイナミックレンジと、撮像しようとする被写体のもつ明るさの範囲である被写体のダイナミックレンジの関係を示すパラメータとなる。
【0073】
すなわち、被写体のダイナミックレンジに対して、固体撮像装置のダイナミックレンジが大きい場合にはピーク値が小さくなり、逆の場合はピーク値が大きくなる。つまり、ピーク値が小さい場合は、被写体のダイナミックレンジに対して固体撮像装置側のダイナミックレンジに余裕があるということなので、マイクロコンピュータ28は、露光量の比を小さくして固体撮像装置のダイナミックレンジを小さくするというような制御を行う。
【0074】
また、ピーク値が大きい場合、特に固体撮像装置側のダイナミックレンジに一致する場合は、その逆の動作をさせて固体撮像装置側のダイナミックレンジを大きくする。この場合、高輝度部の階調再現が不足しがちになるとともにS/N比の劣化量が大きくなる。そこで、階調補正量を大きくして、階調再現を強調すると同時にノイズ抑圧量を大きくしてS/N比の劣化を抑える。
【0075】
以上のような構成によって、色信号成分が重畳された信号に対しても高輝度部の階調が改善された合成画像が得られる。また、高輝度部における階調補正のためにそれに応じて色信号成分のノイズ成分が強調されるが、ノイズ低減手段31によってノイズ成分が抑圧されるために、ノイズの少ない出力信号が得られる。
【0076】
なお、本実施形態において、露光量の小さい色信号に対しノイズ低減回路31でノイズ抑圧処理を施しているが、合成色信号Cmixに対してノイズ低減の処理を施しても同様の効果が得られる。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果を奏する。
【0078】
(1) 撮像手段から出力される露光量の異なる複数の信号を合成する前に、露光量の小さい信号に対して輪郭調整を行う輪郭強調回路を構成することにより、画像合成手段による合成後の画像の高輝度部における十分な階調調整を得ることができる。
【0079】
(2) また、色信号成分が重畳された信号に対しても高輝度部の階調が改善されると同時に、ノイズの少ない色信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る固体撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態1の固体撮像装置でグレースケールを高輝度で撮像した場合の各部の信号波形図である。
【図3】本発明の実施形態2に係る固体撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態2における固体撮像装置の固体撮像素子の構成を示すブロック図である。
【図5】実施形態2における固体撮像装置のノイズ抑圧回路の詳細を示すブロック図である。
【図6】実施形態2における固体撮像装置のバンドパスフィルタの伝達関数の周波数特性を示す説明図である。
【図7】従来の固体撮像装置の全画素読み出し型の固体撮像素子の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の固体撮像装置の光電変換特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…固体撮像素子(撮像手段)、2…階調補正手段、3…画像合成手段、4…輪郭強調回路、5…増幅回路、11…光電変換部、12…垂直転送部、13…水平転送部、17…輝度色分離手段、20…ノイズ抑圧回路、21…カメラ信号処理回路、27…ピーク検出回路、28…マイクロコンピュータ、31…ノイズ低減手段。
Claims (6)
- 一画面分の画像を撮像する期間内に、露光量の異なる複数の信号を出力する撮像手段を備えた固体撮像装置において、
前記撮像手段から出力される露光量の小さい方の信号に対して輪郭強調を行う輪郭強調回路と、
前記撮像手段から出力される露光量の大きい方の信号と前記輪郭強調回路からの出力信号とを合成する画像合成手段と
を備えることを特徴とする固体撮像装置。 - 露光量の小さい信号あるいは画像合成手段により合成された信号の最大値を検出する最大値検出手段と、
前記最大値検出手段の検出出力に基づいて前記輪郭強調回路による輪郭強調量を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 一画面分の画像を撮像する期間内に、露光量の異なる複数の信号を出力する撮像手段を備えた固体撮像装置において、
撮像手段から出力される複数の信号を輝度信号成分と色信号成分とに分離する輝度色分離手段と、
前記輝度色分離手段で得られる露光量の小さい方の輝度信号に対して階調補正を行う階調補正手段と、
前記輝度色分離手段で得られる露光量の小さい方の色信号に対してノイズ低減を行うノイズ低減手段と、
前記輝度色分離手段で得られる露光量の大きい方の輝度信号および色信号、ならびに前記階調補正手段からの出力信号、前記ノイズ低減手段からの出力信号を共に合成する画像合成手段と、
を備えることを特徴とする固体撮像装置。 - 前記ノイズ低減手段は、帯域制限回路であることを特徴とする請求項3記載の固体撮像装置。
- 前記ノイズ低減手段は、減衰回路であることを特徴とする請求項3記載の固体撮像装置。
- 露光量の小さい信号あるいは画像合成手段により合成された信号の最大値を検出する最大値検出手段と、
前記最大値検出手段の検出出力に基づいて前記階調補正手段による階調補正量、およびノイズ低減手段によるノイズ低減量を共に制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の固体撮像装置。
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| JP03751497A JP3578246B2 (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 固体撮像装置 |
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| JP03751497A JP3578246B2 (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 固体撮像装置 |
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| JPH10233966A JPH10233966A (ja) | 1998-09-02 |
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-
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