JP2003100832A - 半導体装置の検査方法およびプログラム - Google Patents

半導体装置の検査方法およびプログラム

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JP2003100832A
JP2003100832A JP2001291386A JP2001291386A JP2003100832A JP 2003100832 A JP2003100832 A JP 2003100832A JP 2001291386 A JP2001291386 A JP 2001291386A JP 2001291386 A JP2001291386 A JP 2001291386A JP 2003100832 A JP2003100832 A JP 2003100832A
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Kazufumi Maeda
一史 前田
Fumito Ota
文人 太田
Yukari Imai
ゆかり 今井
Toshikazu Tsutsui
俊和 筒井
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インライン検査において電気的な不具合箇所
を検出することが可能な半導体装置の検査方法を提供す
る。 【解決手段】 半導体基板4の裏面あるいは外周部に可
変直流電源2の正極を接続し、可変直流電源2の負極は
導電性のカンチレバー3に接続し、カンチレバー3と半
導体基板4間に所定の順バイアス電圧(例えば1.0
V)を与えながら、検査対象となるコンタクトプラグ9
上にカンチレバー3を接触させた状態でスキャンする。
このときにカンチレバー3を通じて流れる電流を電流計
1モニターすることで、各コンタクトプラグの電流特性
を知得でき、単なる形状観察では検出できない導通不良
を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の検査
方法に関し、特にインライン検査に使用可能な検査方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体装置においては、微細化が
進むにしたがって、コンタクト部の直径や、不純物層の
接合深さ、ゲート酸化膜の膜厚等が縮小され、コンタク
ト部の開口不良やPN接合部での電流リーク、ゲート酸
化膜の不良に起因する電流リーク等の不具合が問題とな
っている。半導体装置を安定して生産する上で、このよ
うな不具合箇所を早期に発見し、対策を製造工程にフィ
ードバックする必要がある。
【0003】従って、製造ライン中に行うインライン検
査または、完成した製品に対して解析を行うオフライン
解析で不具合箇所を検出し、原因を究明することは重要
であるが、現状のインライン検査では電気的な不具合を
直接検出することはできず、電気的な不良の検出はプロ
セス完了後のオフライン解析で行っているため、不具合
箇所の発見に時間を要する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点を解消するためになされたもので、インライン検
査において電気的な不具合箇所を検出することが可能な
半導体装置の検査方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の半導体装置の検査方法は、半導体基板の主面表面内
に配設された半導体領域と、前記半導体基板の前記主面
上に配設された層間絶縁膜を貫通して前記半導体領域に
接触する複数のコンタクトプラグとを有する半導体装置
の検査方法であって、前記複数のコンタクトプラグの一
端が前記層間絶縁膜の表面に露出した状態の製造工程中
の前記半導体装置を、コンダクティング原子間力顕微鏡
の検査ステージに載置した後、前記コンダクティング原
子間力顕微鏡のカンチレバーと前記半導体基板との間に
バイアス電圧を印加し、前記カンチレバーを前記複数の
コンタクトプラグのうち選択した1のコンタクトプラグ
に接触させた状態でスキャンして、前記カンチレバーに
流れる電流を検出するステップ(a)と、前記複数のコン
タクトプラグに対して前記ステップ(a)を実施した後、
検出した電流値を所定のしきい値と比較し、前記半導体
装置の電気的特性を判定するステップ(b)とを備えてい
る。
【0006】本発明に係る請求項2記載の半導体装置の
検査方法は、前記ステップ(a)が、前記半導体領域が他
の半導体領域と接合構造を構成する場合には、前記接合
構造に対して順方向となるように前記バイアス電圧を印
加するステップを含み、前記ステップ(b)は、前記複数
のコンタクトプラグの導通の良否を判定するステップを
含み、検出した前記電流値が、前記所定のしきい値以上
であれば、導通良好と判定する。
【0007】本発明に係る請求項3記載の半導体装置の
検査方法は、前記ステップ(a)が、前記半導体領域が他
の半導体領域と接合構造を構成する場合には、前記接合
構造に対して逆方向となるように前記バイアス電圧を印
加するステップを含み、前記ステップ(b)は、前記半導
体基板内のPN接合部での電流リークの有無を判定する
ステップを含み、検出した前記電流値の絶対値が、前記
所定のしきい値未満であれば、前記PN接合での電流リ
ーク無しと判定する。
【0008】本発明に係る請求項4記載の半導体装置の
検査方法は、前記ステップ(a)に先だって、前記複数の
コンタクトプラグのレイアウト情報および不純物注入の
ための注入マスクのレイアウト情報に基づいて、前記半
導体基板内の接合構造を調査するステップをさらに備
え、前記ステップ(a)は、前記調査結果に基づいて、前
記バイアス電圧の極性および電圧値を設定するととも
に、設定した前記電圧条件下で、前記カンチレバーでの
前記電流の検出が有意であるかについて判定するステッ
プを含み、有意である場合には、設定した前記電圧条件
下での電流検出を実行する。
【0009】本発明に係る請求項5記載の半導体装置の
検査方法は、前記ステップ(a)が、前記調査結果に基づ
いて、同種の接合構造に接続されるプラグは同種のプラ
グとして前記複数のコンタクトプラグを分類し、該分類
に基づいて前記電圧条件を設定するステップを含む。
【0010】本発明に係る請求項6記載の半導体装置の
検査方法は、前記ステップ(a)が、前記複数のコンタク
トプラグの導通の良否の検査、および前記半導体基板内
のPN接合部での電流リークの有無の検査の何れを行う
かで、前記バイアス電圧の極性を変えるステップを含
む。
【0011】本発明に係る請求項7記載の半導体装置の
検査方法は、前記ステップ(a)が、前記カンチレバーに
流れる前記電流の検出に先だって、前記複数のコンタク
トプラグのレイアウト情報に基づいて、前記検査ステー
ジを移動し、前記選択したコンタクトプラグを前記カン
チレバーの下部に配置するステップと、前記コンダクテ
ィング原子間力顕微鏡の前記カンチレバーをスキャンし
て、前記選択したコンタクトプラグの端面部分のAFM
画像を取得するステップと、前記AFM画像に基づいて
前記カンチレバーの位置ずれを補正するステップとを含
む。
【0012】本発明に係る請求項8記載の半導体装置の
検査方法は、前記ステップ(b)が、前記複数のコンタク
トプラグのそれぞれから検出した前記電流値に基づい
て、前記所定のしきい値を決定するステップを含む。
【0013】本発明に係る請求項9記載の半導体装置の
検査方法は、前記ステップ(b)が、前記複数のコンタク
トプラグのそれぞれから検出した前記電流値をヒストグ
ラム処理するステップを含む。
【0014】本発明に係る請求項10記載のプログラム
は、請求項1または請求項4に記載の半導体装置の検査
方法をコンピュータに実行させるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る半導体装置の検査方
法においては、コンダクティングAFMを使用する。コ
ンダクティングAFMは、AFM(原子間力顕微鏡:At
omic Force Microscope)の一種であり、表面形状のみ
ならず、導電性のカンチレバーをサンプルに接触させ、
カンチレバーとサンプル間に流れる電流の測定を行い、
ナノメートルレベルの領域の電気的特性を測定できる装
置である。そして、コンダクティングAFMを製造工程
中の半導体装置の電気的特性の検査に用いることで、イ
ンライン検査で電気的な不具合を検出可能とし、また従
来の故障診断技術では必要であった測定用の配線や電極
の配設を不要にして簡便な検査を実現するものである。
【0016】<A.電気的特性の測定の概念> <A−1.コンタクト部の導通特性の測定(導通検査)
>図1に、コンダクティングAFMを用いてコンタクト
部の導通特性を測定する場合の概略構成を示す。
【0017】図1においては、P型の半導体基板4の主
面表面内にP型ウエル領域5が配設され、P型ウエル領
域5の表面内には素子分離絶縁膜6が選択的に配設され
て複数の活性領域を規定している。そして、当該複数の
活性領域の表面内にはそれぞれN型不純物領域7が配設
され、P型ウエル領域5とN型不純物領域7とでPN接
合を構成している。
【0018】また、半導体基板4の主面上は層間絶縁膜
8によって覆われ、層間絶縁膜8を貫通して複数のN型
不純物領域7にそれぞれ達する複数のコンタクトプラグ
9が配設されている。ただし、複数のコンタクトプラグ
9の中には不完全に形成されたものも含まれており、そ
れらを区別するために複数のコンタクトプラグ9のそれ
ぞれに符号を付している。
【0019】すなわち、図1に向かって左端から順に、
コンタクトプラグ90、91、92、93および94と
し、コンタクトプラグ90および92は正常なプラグ、
コンタクトプラグ91はN型不純物領域7に達しないプ
ラグ、コンタクトプラグ93は先端部が細くなってN型
不純物領域7との接触が不十分なプラグ、コンタクトプ
ラグ94は基板/コンタクト界面に絶縁膜ZLが存在し
てN型不純物領域7との接触が不十分なプラグである。
【0020】これらのコンタクトプラグ90〜94にお
いては、層間絶縁膜8の上部から見た場合の平面視形状
は何れも正常であり、走査電子顕微鏡(SEM)等によ
る開口形状の観察検査では導通不良を発見することは困
難である。
【0021】そこで、コンタクトプラグ9の導通特性を
測定するには、半導体基板4をコンダクティングAFM
の検査ステージ上に載置し、図1に示すように半導体基
板4の裏面あるいは外周部に可変直流電源2の正極を接
続し、可変直流電源2の負極は導電性のカンチレバー3
に接続し、カンチレバー3と半導体基板4間に所定の順
バイアス電圧(例えば1.0V)を与えながら、検査対
象となるコンタクトプラグ9上にカンチレバー3を接触
させた状態でスキャンする。
【0022】このときにカンチレバー3を通じて流れる
電流を電流計1モニターすることで、各コンタクトプラ
グの電流特性を知得でき、単なる形状観察では検出でき
ない導通不良を検出することができる。
【0023】なお、この検査方法を有効なものとするに
は、カンチレバー3の先端部の直径がコンタクトプラグ
9の直径より小さいことが条件である。なお、現状の半
導体装置ではコンタクトプラグ9の直径は100nm程
度で、カンチレバー3の先端部の直径は数十nm以下で
あるので問題はない。
【0024】図2に、図1に示す方法で測定したコンタ
クトプラグ9の導通特性を示す。図2において、横軸に
はカンチレバー3の変位位置(任意単位)を示し、縦軸
に電流計1で測定した電流値(任意単位)を示してい
る。
【0025】図2において、パルス状のプロファイルP
90〜P94が示されているが、それぞれはコンタクト
プラグ90〜94上をカンチレバー3が移動した際の電
流プロファイルに対応している。すなわち、プロファイ
ルP90およびP92は正常なコンタクトプラグ90お
よび92の導通プロファイルを示しており、P型ウエル
領域5とN型不純物領域7とで構成されるPN接合にコ
ンタクトプラグ90および92を介して順バイアス電圧
が加わっているので、カンチレバー3がコンタクトプラ
グ90および92に接触している部分で、それぞれ大き
な電流が流れている状態を示している。
【0026】プロファイルP91は、開口が不完全でN
型不純物領域7に達しないコンタクトプラグ91の導通
特性を示している。なお、コンタクトプラグ91がN型
不純物領域7に達していないので電流が流れず、パルス
状のプロファイルは得られないが、便宜的に、開口が完
全である場合のプロファイルを想定して破線で示し、そ
れをプロファイルP91としている。
【0027】プロファイルP93およびP94は、N型
不純物領域7との接触が不十分なコンタクトプラグ93
および94の導通特性を示しており、P型ウエル領域5
とN型不純物領域7とで構成されるPN接合にコンタク
トプラグ93および94を介して、不十分ながらも順バ
イアス電圧が加わっているので、カンチレバー3がコン
タクトプラグ90および92に接触している部分で電流
は流れるが、バイアス電圧が不十分なので、その電流値
はプロファイルP90およびP92に比べて小さい。
【0028】ここで、コンタクトプラグ90〜94の導
通特性の良、不良の判定手法としては、所定のしきい値
電流を設定し、各プロファイルの電流がしきい値電流を
越えるか否かで判定すれば良い。すなわち、図2に示す
ように、開口が不完全なコンタクトプラグ91はもとよ
り、N型不純物領域7との接触が不十分なコンタクトプ
ラグ93および94で得られる電流よりも大きな電流値
をしきい値電流Th1とすることで、導通不良のコンタ
クトプラグを判別することができる。
【0029】<A−2.PN接合部のリーク特性の測定
(リーク検査)>コンダクティングAFMを用いて測定
可能な電気的特性としては、上述した導通特性の他にP
N接合部のリーク特性が挙げられる。
【0030】図3に、コンダクティングAFMを用いて
コンタクト部のリーク特性を測定する場合の概略構成を
示す。なお、図3において図1と同じ構成については同
一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0031】なお、複数のコンタクトプラグ9の中には
PN接合部分に接合不良を有するN型不純物領域7に接
続されるものも含まれており、それらを区別するために
複数のコンタクトプラグ9のそれぞれに符号を付してい
る。
【0032】すなわち、図1に向かって左端から順に、
コンタクトプラグ95、96、97、98および99と
し、コンタクトプラグ95、96、98および99は、
正常なPN接合を有するN型不純物領域7に接続される
プラグであり、コンタクトプラグ97はPN接合部分に
接合不良を有するN型不純物領域7に接続されるプラグ
である。
【0033】これらのコンタクトプラグ95〜99にお
いては、層間絶縁膜8の上部から見た場合の平面視形状
は何れも正常であり、SEM等による開口形状の観察検
査では接合不良を発見することは困難である。
【0034】そこで、コンタクトプラグ9のリーク特性
を測定するには、半導体基板4をコンダクティングAF
Mの検査ステージ上に載置し、図3に示すように半導体
基板4の裏面あるいは外周部に可変直流電源2の負極を
接続し、可変直流電源2の正極は導電性のカンチレバー
3に接続し、カンチレバー3と半導体基板4間に所定の
逆バイアス電圧(例えば1.0V)を与えながら、検査
対象となるコンタクトプラグ9上にカンチレバー3を接
触させた状態でスキャンする。
【0035】このときにカンチレバー3を通じて流れる
電流を電流計1モニターすることで、各コンタクトプラ
グが接続されるN型不純物領域7のリーク特性を知得で
き、単なる形状観察では検出できないリーク不良を検出
することができる。
【0036】図4に、図3に示す方法で測定したコンタ
クトプラグ9のリーク特性を示す。図4において、横軸
にはカンチレバー3の変位位置(任意単位)を示し、縦
軸に電流計1で測定した電流値(任意単位)を示してい
る。
【0037】図2において、パルス状のプロファイルP
95〜P99が示されているが、それぞれはコンタクト
プラグ95〜99上をカンチレバー3が移動した際の電
流プロファイルに対応している。すなわち、プロファイ
ルP95、P96、P98およびP99は、正常なPN
接合を有するN型不純物領域7に接続されるコンタクト
プラグ95、96、98および99上をスキャンして得
られるリーク電流プロファイルを示しており、P型ウエ
ル領域5とN型不純物領域7とで構成される正常なPN
接合に逆バイアス電圧が加わっても電流は殆ど流れず、
図示のようにプロファイルP95、P96、P98およ
びP99の電流値は0に近い。なお、現実には、パルス
状のプロファイルになるほどの電流も流れない場合もあ
るが、図4においては便宜的にパルス状のプロファイル
として示している。
【0038】一方、プロファイルP97は、PN接合部
分に接合不良を有するN型不純物領域7に接続されるコ
ンタクトプラグ97上をスキャンして得られるリーク電
流プロファイルを示しており、接合不良を有するPN接
合に逆バイアス電圧が加わることで、本来は流れないは
ずの大きなリーク電流が流れている状態を示している。
【0039】ここで、コンタクトプラグ95〜99のリ
ーク特性の良、不良の判定手法としては、所定のしきい
値電流を設定し、各プロファイルの電流がしきい値電流
を越えるか否かで判定すれば良い。すなわち、図4に示
すように、正常なPN接合を有するN型不純物領域7に
接続されるコンタクトプラグ95、96、98および9
9で得られるリーク電流よりも大きな電流値をしきい値
電流Th2とすることで、PN接合部分に接合不良を有
するN型不純物領域7に接続されるコンタクトプラグを
判別することができる。
【0040】<B.電気的特性の測定の実際>実際の半
導体装置においては、複数のコンタクトプラグや、複数
種類の接合構造(PN接合の組み合わせにより構成さ
れ、PN構造、PNP構造、NPN構造等複数がある)
が存在するため、上述した電気的特性(導通特性、リー
ク特性)のうち、何れの特性を測定するかについて、コ
ンタクトプラグを選別して行うことが望ましい。以下、
実際の半導体装置の検査に本発明に係る検査方法を適用
する場合の装置構成および動作フローについて図5〜図
8を用いて説明する。なお、図5において図1と同じ構
成については同一の符号を付し、重複する説明は省略す
る。
【0041】まず、実際の半導体装置に含まれる接合構
造の一例を、図5に模式的に示す。
【0042】図5においては、P型の半導体基板4の主
面表面内にP型ウエル領域11およびN型ウエル領域1
2が隣り合って配設され、P型ウエル領域11とN型ウ
エル領域12に跨るように素子分離絶縁膜13が配設さ
れ、また、P型ウエル領域11およびN型ウエル領域1
2の表面内には素子分離絶縁膜14が選択的に配設され
て複数の活性領域を規定している。そして、P型ウエル
領域11に設けられた活性領域の表面内には、ソース・
ドレイン領域としてP型不純物領域15およびN型不純
物領域16が配設され、N型ウエル領域12に設けられ
た活性領域の表面内には、ソース・ドレイン領域として
P型不純物領域17およびN型不純物領域18が配設さ
れている。
【0043】また、半導体基板4の主面上は層間絶縁膜
8によって覆われ、層間絶縁膜8を貫通して各不純物領
域にそれぞれ達する複数のコンタクトプラグ19が配設
されている。
【0044】ここで、複数のコンタクトプラグ19のう
ち、P型不純物領域15に達するプラグをコンタクトプ
ラグ191とし、N型不純物領域16に達するプラグを
コンタクトプラグ192とし、P型不純物領域17に達
するプラグをコンタクトプラグ193とし、N型不純物
領域18に達するプラグをコンタクトプラグ194とす
る。
【0045】なお、図5においては、半導体基板4の裏
面あるいは外周部に可変直流電源2の負極が接続され、
可変直流電源2の正極は導電性のカンチレバー3に接続
された構成を示すが、可変直流電源2の極性は任意に変
更できるものとし、電流計も負電流、正電流ともに測定
可能な測定レンジを有するものとする。
【0046】<B−1.装置構成>次に、図6に示すブ
ロック図を用いてコンタクトプラグの電気的特性を測定
するための検査装置100の構成について説明する。
【0047】図6に示すように、検査装置100は、コ
ンタクトプラグのレイアウト情報等を記憶する情報記憶
部21、情報処理部22、検査装置100を外部から操
作する外部操作部23、検査装置100の全構成の動作
を制御する制御部24、コンダクティングAFMの検査
ステージおよびカンチレバーを駆動するステージおよび
カンチレバー駆動制御部25、カンチレバーに流れる電
流を測定データとして取得するデータ取得部26、デー
タ取得部26で得られた測定データ等を処理するデータ
処理部27、検査結果等を表示する表示部28およびバ
イアス電圧を発生する電圧発生部29とを備えている。
【0048】<B−2.装置動作>以下、検査装置10
0の動作を示すフローチャートである図7および図8を
用いて、半導体装置の検査手順を説明するとともに、図
6を参照しつつ各構成の機能および動作を説明する。な
お、図7および図8において、記号を付した部分は、
互いに接続されていることを意味する。
【0049】まず、検査対象となる製造工程中の半導体
基板を、コンダクティングAFMの検査ステージに搭載
し、図7に示すステップS1において、情報記憶部21
に記憶された各レイヤのコンタクトプラグおよび配線の
レイアウト情報に基づいて、情報処理部22で半導体基
板に接続されるコンタクトプラグを自動的に抽出して、
表示部28に表示する。
【0050】次に、図7に示すステップS2において、
情報記憶部21に記憶された基板不純物情報および注入
マスクのレイアウト情報に基づいて、情報処理部22
で、半導体基板4内の接合構造を調査し、ステップS1
で抽出したコンタクトプラグを、接合構造の種類に合わ
せて分類し、表示部28に表示する。
【0051】ここで、図5に示す接合構造を例に採れ
ば、P型ウエル領域11の表面内に形成されたP型不純
物領域15に接続されたコンタクトプラグ191(接合
構造に接続されず)、P型ウエル領域11の表面内に形
成されたN型不純物領域16に接続されたコンタクトプ
ラグ192(PN接合構造に接続)、N型ウエル領域1
2の表面内に形成されたP型不純物領域17に接続され
たコンタクトプラグ193(PNP接合構造に接続)お
よびN型ウエル領域12の表面内に形成されたN型不純
物領域18に接続されたコンタクトプラグ194(PN
接合構造に接続)が、それぞれ種類の異なるコンタクト
プラグとして表示部28において色分け等で分類して表
示される。
【0052】なお、図5においては簡単化のため、コン
タクトプラグ19が単一レイヤに設けられている例を示
しているが、多層配線構造において、複数の層に設けら
れたの複数のコンタクトを介して半導体基板に接続され
ているコンタクトプラグについても同様の分類を行う。
【0053】次に、制御部24において、検査モード
(導通検査、リーク検査)ごとにバイアス電圧条件を設
定したファイルを作成する(ステップS3)。以下、ス
テップS2で分類したコンタクトプラグ191〜194
を例として、電圧条件を示す。 共通条件:カンチレバーはグランド電位に固定。 検査モード:導通検査 コンタクトプラグ191:半導体基板4に+0.5V印
加 コンタクトプラグ192:半導体基板4に+0.5V印
加 コンタクトプラグ193:PNP接合構造に接続され、
電流が流れず測定は有意でないと判断 コンタクトプラグ194:半導体基板4に+0.5V印
加 検査モード:リーク検査 コンタクトプラグ191:接合構造に接続されず測定は
有意でないと判断 コンタクトプラグ192:半導体基板4に−1.0V印
加 コンタクトプラグ193:半導体基板4に+1.0V印
加 コンタクトプラグ194:半導体基板4に−1.0V印
加 次に、操作者が表示部28を見ながら、外部操作部23
から検査モードと、検査対象とするコンタクトプラグの
種類(コンタクトプラグ191〜194)を選択するこ
とで、制御部24において、ステップS3で作成した電
圧条件ファイルから適合するファイルを自動的に抽出
し、電圧発生部29を制御して、測定条件を自動設定す
る(ステップS4)。
【0054】次に、制御部24において、選択した検査
モードと選択したコンタクトプラグの種類とに基づい
て、選択したコンタクトプラグが検査対象となり得るか
について判断する。すなわち、例えばオープン検査にお
いてはコンタクトプラグ193は上述したように測定は
有意でないと判断されるので、検査対象となり得ない。
検査対象となり得ないコンタクトプラグに対して検査を
施すことは無駄であるので、選択したコンタクトプラグ
が検査対象となり得ない場合は、表示部28を介して操
作者に知らせ、ステップS4の操作を繰り返して他のコ
ンタクトプラグを選択させるようにする。なお、選択し
たコンタクトプラグが検査対象となり得る場合は次のス
テップに進む(ステップS5)。
【0055】なお、以下、選択した1種類のコンタクト
プラグについて検査する場合の説明を行うが、複数種類
のコンタクトプラグについて検査するのであれば、ステ
ップS6以下の動作を繰り返して行うことになる。
【0056】ステップS6では、ステップS2において
分類されて表示部28に表示されたコンタクトプラグの
うちから、検査対象となり得るコンタクトプラグを表示
する。
【0057】次に、表示部28に表示された検査対象と
なり得るコンタクトプラグのうちから、検査ポイントを
抽出するための方法を選択する(ステップS7)。すな
わち、半導体装置においては、同種類のコンタクトプラ
グを複数有している。従って、全てのコンタクトプラグ
を検査することはできず、サンプルを抽出して検査する
ことになる。その抽出方法を決めるのがステップS6で
ある。
【0058】抽出方法の例として以下に2つの方法を示
す。その第1は、表示部28に表示された検査対象とな
り得るコンタクトプラグのうちから、操作者がマニュア
ルで抽出する方法であり、第2は、検査対象となり得る
コンタクトプラグのうちから制御部24が自動的にラン
ダムに抽出する方法である。この場合、操作者はサンプ
ル個数を設定するだけで済み、偏りのないサンプル抽出
を行うことができる。すなわち、ステップS6では、マ
ニュアル抽出か自動ランダム抽出かを選択する。
【0059】次に、図8に示すステップS8において、
ステップS7で抽出した検査ポイントのコンタクトプラ
グのレイアウト座標と検査ステージのステージ座標とを
リンクさせ、カンチレバーの位置に検査ポイントが到達
するように自動的にステージを移動する。これにより、
カンチレバーを検査ポイント上に容易に配置することが
できる。
【0060】次に、コンダクティングAFMをAFMと
して動作させ、カンチレバーをスキャンさせてAFM画
像を取得する(ステップS9)。なお、この動作はコン
ダクティングAFMに備わる機能を使用し、検査装置1
00の制御部24が、コンダクティングAFMの制御系
と連携してコンダクティングAFMを操作する。なお、
AFM画像に関するデータはコンダクティングAFMか
ら検査装置100のデータ処理部27に与えられる。
【0061】次に、データ処理部27において、得られ
たAFM画像を画像認識処理し、情報記憶部21に記憶
されたコンタクトプラグのレイアウト情報と比較して、
検査ステージ移動の際の誤差による位置ずれを自動補正
する。このようにすることで、測定ポイントの正確なス
キャンが可能となる(ステップS10)。
【0062】次に、検査ポイントにおけるコンタクトプ
ラグ上にカンチレバーを接触させ、ステージおよびカン
チレバー駆動制御部25からの制御でスキャンさせつ
つ、カンチレバーに流れる電流値をデータ取得部26で
取得する(ステップS11)。
【0063】そして、ステップS7で抽出した全ての検
査ポイントのコンタクトプラグについて測定を終了した
か否かの確認を制御部24で行い(ステップS12)、
全ての測定を終了した場合には次のステップに進み、検
査ポイントが残っている場合には、ステップS8以下の
動作を繰り返す。
【0064】次に、データ処理部27において、各検査
ポイントで取得した電流値を集計し、電流値のヒストグ
ラムや、平均値、最大値、最小値等を算出して表示部2
8に表示する(ステップS13)。このような処理によ
り、各検査ポイントにおける、電流値のばらつき等を把
握することができる。
【0065】そして、データ処理部27では、例えば、
電流値のヒストグラムから、各検査ポイントにおける正
常電流値および異常電流値の分布を得ることができ、こ
れを、不具合の原因を推定する際に役立てることができ
る。また、このデータに基づいて、導通不良、あるいは
PN接合不良を判定するしきい値を設定する(ステップ
S14)。
【0066】ここで上記しきい値の一例を示す。導通検
査においては、しきい値を例えば50pAに設定し、5
0pA以上であれば、導通良好(OK)、50pA未満
であれば、導通不良(NG)と判定する。また、リーク
検査においては、コンタクトプラグ192および194
の場合は、しきい値を例えば10pAに設定し、10p
A未満であれば、接合良好(OK)、10pA以上であ
れば、接合不良(NG)と判定する。また、コンタクト
プラグ193の場合は、しきい値を例えば−10pAに
設定し、−10pA以上(絶対値で表現すれば絶対値1
0pA未満)であれば、接合良好(OK)、−10pA
未満(絶対値で表現すれば絶対値10pA以上)であれ
ば、接合不良(NG)と判定する。
【0067】その後、得られた判定結果に基づいて、O
KのコンタクトプラグとNGのコンタクトプラグとを表
示部28上で色分けして表示する(ステップS15)。
この処理により、例えばコンタクト深さと導通不良コン
タクトプラグとの関係など、不良コンタクトのレイアウ
ト依存性等を把握することができる。
【0068】また、得られた判定結果に基づいて、NG
のコンタクトプラグの個数および割合を表示部28上に
表示する(ステップS16)。この処理により、不良発
生頻度を把握することができる。
【0069】また、ステップS10で画像認識処理した
AFM画像から、各検査ポイントのコンタクトプラグの
直径および面積を測定しておく(ステップS17)。そ
して、各検査ポイントで取得した電流値との関係をデー
タ処理部27で処理し、相関図として表示部28上に表
示する(ステップS18)。この処理により、導通不良
コンタクトプラグとコンタクトプラグの平面形状との因
果関係を把握することができる。
【0070】なお、半導体基板上には同じ半導体装置が
複数形成されるが、それらの全てについて検査を行うこ
とはできず、検査対象を限定することになるが、検査対
象となった半導体装置に対しては、上述したステップS
7で決定した検査ポイントと同じ検査ポイントでの測定
を行えば良い。もちろん、半導体装置ごとに、検査ポイ
ントを変えても良いことは言うまでもない。
【0071】<C.検査装置の実現例>以上説明した、
実施の形態に係る検査装置100の実現にあたっては、
例えば図9に示すようなコンピュータシステムを利用す
れば良い。
【0072】すなわち、図6に示す検査装置100の各
構成のうち、カンチレバーや電流計を含むデータ取得部
26および電圧発生部29は専用の機器が必要となる
が、その他の構成は、図9に示すコンピュータ本体10
1、ディスプレイ装置102、磁気テープ104が装着
される磁気テープ装置103、キーボード105、マウ
ス106、CD−ROM(Compact DISC-READ ONLY MEM
ORY)108が装着されるCD−ROM装置107、お
よび通信モデム109を備えたコンピュータシステムで
実現可能である。
【0073】情報処理部22、制御部24、ステージお
よびカンチレバー駆動制御部25およびデータ処理部2
7の機能は、コンピュータプログラム(検査方法プログ
ラム)をコンピュータ上で実行することにより実現する
ことができ、その場合は当該プログラムは磁気テープ1
04あるいはCD−ROM108等の記録媒体によって
供給される。また、当プログラムは信号の形態で通信路
上を伝搬させ、また、さらに記録媒体にダウンロードさ
せることができる。
【0074】検査方法プログラムはコンピュータ本体1
01で実行され、操作者は表示部28に相当するディス
プレイ装置102を見ながら、外部操作部23に相当す
るキーボード105またはマウス106を操作すること
によって検査を行うことができる。
【0075】また、検査方法プログラムは、他のコンピ
ュータから通信回線を経由して通信モデム109を介し
てコンピュータ本体101に供給するようにしても良
い。
【0076】図10に、図9に示すコンピュータシステ
ムの構成をブロック図として示す。図9に示したコンピ
ュータ本体101は、CPU(CENTRAL PROCESSING UNI
T)200、ROM(READ ONLY MEMORY)201、RA
M(RANDOM ACCESS MEMORY)202、およびハードディ
スク203を有している。
【0077】CPU200は、ディスプレイ装置10
2、磁気テープ装置103、キーボード105、マウス
106、CD−ROM装置107、通信モデム109、
ROM201、RAM202、ハードディスク203と
の間でデータを入出力しながら処理を行う。
【0078】磁気テープ104あるいはCD−ROM1
08に記録された検査方法プログラムは、CPU200
によって一旦、ハードディスク203に格納される。C
PU200はハードディスク203から適宜、検査方法
プログラムをRAM202にロードして実行することで
検査を実行する。
【0079】なお、検査装置100における情報記憶部
21は、RAM202のプログラム記憶領域以外の部分
を用いても良いし、ハードディスク203に記憶させる
ようにしても良い。
【0080】以上説明したコンピュータシステムは一例
であり、検査方法プログラムを実行できるのであればこ
れに限定されるものではなく、記録媒体としても磁気テ
ープ104やCD−ROM108に限定されるものでは
ない。
【0081】そして、以上説明したコンピュータシステ
ムをコンダクティングAFMの制御系と接続し、カンチ
レバーや検査ステージを操作可能とすることで、検査装
置100を実現できる。なお、ステージおよびカンチレ
バー駆動制御部25はコンダクティングAFMに備えら
れた駆動制御システムを用いても良く、その場合は制御
部24を当該駆動制御システムに接続することになる。
【0082】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載の半導体装置
の検査方法によれば、コンタクトプラグの一端が層間絶
縁膜の表面に露出した状態の製造工程中の半導体装置に
対して、コンダクティング原子間力顕微鏡のカンチレバ
ーと半導体基板との間にバイアス電圧を印加、しコンダ
クティング原子間力顕微鏡のカンチレバーをコンタクト
プラグに接触させて電流を検出し、検出した電流に基づ
いて半導体装置の電気的特性を判定するので、インライ
ン検査で電気的な不具合を検出可能とし、また従来の故
障診断技術では必要であった測定用の配線や電極の配設
を不要にして簡便な検査を実現できる。
【0083】本発明に係る請求項2記載の半導体装置の
検査方法によれば、接合構造に対して順方向となるよう
にバイアス電圧を印加することで、接合構造に接続され
たコンタクトプラグが正常に形成されている場合には大
きな電流が流れるので、選択したコンタクトプラグの導
通の良否を確実に検査できる。
【0084】本発明に係る請求項3記載の半導体装置の
検査方法によれば、接合構造に対して逆方向となるよう
にバイアス電圧を印加することで、接合構造のPN接合
が正常に形成されている場合には電流が殆ど流れないの
で、選択したコンタクトプラグに接続される接合構造の
良否を確実に検査できる。
【0085】本発明に係る請求項4記載の半導体装置の
検査方法によれば、半導体基板内の接合構造を調査し、
調査結果に基づいて電圧条件を設定し、設定した電圧条
件下で、電流を検出することが有意であるかについて判
定するので、例えば、構造上電流測定が不可能な接合構
造に接続されるコンタクトプラグに対してまで検査を施
すことが防止され、効率的な検査を実施できる。
【0086】本発明に係る請求項5記載の半導体装置の
検査方法によれば、同種の接合構造に接続されるプラグ
は同種のプラグとして分類し、分類に基づいて電圧条件
を設定するので、例えば同種のコンタクトプラグのみを
ディスプレイに表示させることが可能となり、使用者の
便宜を図ることができる。
【0087】本発明に係る請求項6記載の半導体装置の
検査方法によれば、コンタクトプラグの導通の良否の検
査、およびPN接合部での電流リークの有無の検査に合
わせてバイアス電圧の極性を変えるので、何れの検査で
も確実に行うことができる。
【0088】本発明に係る請求項7記載の半導体装置の
検査方法によれば、AFM画像に基づいて検査ステージ
を移動に起因するカンチレバーの位置ずれを補正できる
ので、カンチレバーを正確にコンタクトプラグ上に位置
させることができる。
【0089】本発明に係る請求項8記載の半導体装置の
検査方法によれば、複数のコンタクトプラグのそれぞれ
から検出した電流値に基づいて、所定のしきい値を決定
するので、適正なしきい値を得ることができる。
【0090】本発明に係る請求項9記載の半導体装置の
検査方法によれば、複数のコンタクトプラグのそれぞれ
から検出した電流値をヒストグラム処理するので、電流
値のばらつき等を把握でき、また、不具合の原因を推定
する際に、正常電流値および異常電流値の分布等を役立
てることができる。
【0091】本発明に係る請求項10記載のプログラム
によれば、本プログラムを実行することで、インライン
検査で電気的な不具合を検出可能とし、また従来の故障
診断技術では必要であった測定用の配線や電極の配設を
不要にして簡便な検査を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンダクティングAFMを用いてコンタクト
部の導通特性を測定する場合の概略構成を示す図であ
る。
【図2】 コンタクトプラグの導通特性を示す図であ
る。
【図3】 コンダクティングAFMを用いてコンタクト
部のリーク特性を測定する場合の概略構成を示す図であ
る。
【図4】 コンタクトプラグのリーク特性を示す図であ
る。
【図5】 実際の半導体装置に含まれる接合構造の一例
を示す図である。
【図6】 本発明に係る半導体装置の検査方法を実現す
る構成を示す図である。
【図7】 本発明に係る半導体装置の検査方法を説明す
るフローチャートである。
【図8】 本発明に係る半導体装置の検査方法を説明す
るフローチャートである。
【図9】 本発明に係る半導体装置の検査方法を実行す
るコンピュータシステムの外観図である。
【図10】 本発明に係る半導体装置の検査方法を実行
するコンピュータシステムの構成を示す図である。
【符号の説明】
3 カンチレバー、9 コンタクトプラグ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 ゆかり 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 筒井 俊和 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2G132 AA00 AC03 AD01 AF02 AG00 AL00 4M106 AD30 BA01 BA14 CA01 CA15 CB07 DB04 DH04 DH50 DJ04 DJ18 DJ20 DJ21

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の主面表面内に配設された半
    導体領域と、前記半導体基板の前記主面上に配設された
    層間絶縁膜を貫通して前記半導体領域に接触する複数の
    コンタクトプラグとを有する半導体装置の検査方法であ
    って、 前記複数のコンタクトプラグの一端が前記層間絶縁膜の
    表面に露出した状態の製造工程中の前記半導体装置を、
    コンダクティング原子間力顕微鏡の検査ステージに載置
    した後、 (a)前記コンダクティング原子間力顕微鏡のカンチレバ
    ーと前記半導体基板との間にバイアス電圧を印加し、前
    記カンチレバーを前記複数のコンタクトプラグのうち選
    択した1のコンタクトプラグに接触させた状態でスキャ
    ンして、前記カンチレバーに流れる電流を検出するステ
    ップと、 (b)前記複数のコンタクトプラグに対して前記ステップ
    (a)を実施した後、検出した電流値を所定のしきい値と
    比較し、前記半導体装置の電気的特性を判定するステッ
    プと、を備える半導体装置の検査方法。
  2. 【請求項2】 前記ステップ(a)は、 前記半導体領域が他の半導体領域と接合構造を構成する
    場合には、前記接合構造に対して順方向となるように前
    記バイアス電圧を印加するステップを含み、 前記ステップ(b)は、 前記複数のコンタクトプラグの導通の良否を判定するス
    テップを含み、検出した前記電流値が、前記所定のしき
    い値以上であれば、導通良好と判定する、請求項1記載
    の半導体装置の検査方法。
  3. 【請求項3】 前記ステップ(a)は、 前記半導体領域が他の半導体領域と接合構造を構成する
    場合には、前記接合構造に対して逆方向となるように前
    記バイアス電圧を印加するステップを含み、 前記ステップ(b)は、 前記半導体基板内のPN接合部での電流リークの有無を
    判定するステップを含み、検出した前記電流値の絶対値
    が、前記所定のしきい値未満であれば、前記PN接合で
    の電流リーク無しと判定する、請求項1記載の半導体装
    置の検査方法。
  4. 【請求項4】 前記ステップ(a)に先だって、 前記複数のコンタクトプラグのレイアウト情報および不
    純物注入のための注入マスクのレイアウト情報に基づい
    て、前記半導体基板内の接合構造を調査するステップを
    さらに備え、 前記ステップ(a)は、 前記調査結果に基づいて、前記バイアス電圧の極性およ
    び電圧値を設定するとともに、設定した前記電圧条件下
    で、前記カンチレバーでの前記電流の検出が有意である
    かについて判定するステップを含み、有意である場合に
    は、設定した前記電圧条件下での電流検出を実行する、
    請求項1記載の半導体装置の検査方法。
  5. 【請求項5】 前記ステップ(a)は、 前記調査結果に基づいて、同種の接合構造に接続される
    プラグは同種のプラグとして前記複数のコンタクトプラ
    グを分類し、該分類に基づいて前記電圧条件を設定する
    ステップを含む、請求項4記載の半導体装置の検査方
    法。
  6. 【請求項6】 前記ステップ(a)は、 前記複数のコンタクトプラグの導通の良否の検査、およ
    び前記半導体基板内のPN接合部での電流リークの有無
    の検査の何れを行うかで、前記バイアス電圧の極性を変
    えるステップを含む、請求項4記載の半導体装置の検査
    方法。
  7. 【請求項7】 前記ステップ(a)は、 前記カンチレバーに流れる前記電流の検出に先だって、
    前記複数のコンタクトプラグのレイアウト情報に基づい
    て、前記検査ステージを移動し、前記選択したコンタク
    トプラグを前記カンチレバーの下部に配置するステップ
    と、 前記コンダクティング原子間力顕微鏡の前記カンチレバ
    ーのスキャンにより、前記選択したコンタクトプラグの
    端面部分のAFM画像を取得するステップと、 前記AFM画像に基づいて前記カンチレバーの位置ずれ
    を補正するステップとを含む、請求項4記載の半導体装
    置の検査方法。
  8. 【請求項8】 前記ステップ(b)は、 前記複数のコンタクトプラグのそれぞれから検出した前
    記電流値に基づいて、前記所定のしきい値を決定するス
    テップを含む、請求項4記載の半導体装置の検査方法。
  9. 【請求項9】 前記ステップ(b)は、 前記複数のコンタクトプラグのそれぞれから検出した前
    記電流値をヒストグラム処理するステップを含む、請求
    項4記載の半導体装置の検査方法。
  10. 【請求項10】 請求項1または請求項4に記載の半導
    体装置の検査方法をコンピュータに実行させるためのプ
    ログラム。
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