JP2003100565A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高耐圧品において、高温リフロー試験後にも
耐電圧が低下しない固体電解コンデンサの製造方法を提
供する。 【解決手段】 表面に酸化皮膜層が形成された陽極箔と
陰極箔をセパレータを介して巻回してコンデンサ素子を
形成し、このコンデンサ素子に修復化成を施す。この場
合、修復化成の化成電圧を、陽極箔の箔耐電圧の1.0
倍より大きく、1.1倍未満の範囲、より好ましくは
1.02〜1.08倍の範囲とする。続いて、このコン
デンサ素子を、重合性モノマーと酸化剤とを所定の溶媒
と共に混合して調製した混合液に浸漬し、コンデンサ素
子内で導電性ポリマーの重合反応を発生させ、固体電解
質層を形成する。そして、このコンデンサ素子を外装ケ
ースに挿入し、開口端部に封口ゴムを装着して、加締め
加工によって封止した後、エージングを行い、固体電解
コンデンサを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解コンデン
サの製造方法に係り、特に、高耐電圧が要求される固体
電解コンデンサにおける高温リフロー試験後の耐電圧の
低下を防止することができる固体電解コンデンサの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タンタルあるいはアルミニウム等のよう
な弁作用を有する金属を利用した電解コンデンサは、陽
極側対向電極としての弁作用金属を焼結体あるいはエッ
チング箔等の形状にして誘電体を拡面化することによ
り、小型で大きな容量を得ることができることから、広
く一般に用いられている。特に、電解質に固体電解質を
用いた固体電解コンデンサは、小型、大容量、低等価直
列抵抗であることに加えて、チップ化しやすく、表面実
装に適している等の特質を備えていることから、電子機
器の小型化、高機能化、低コスト化に欠かせないものと
なっている。
【0003】この種の固体電解コンデンサにおいて、小
型、大容量用途としては、一般に、アルミニウム等の弁
作用金属からなる陽極箔と陰極箔をセパレータを介在さ
せて巻回してコンデンサ素子を形成し、このコンデンサ
素子に駆動用電解液を含浸し、アルミニウム等の金属製
ケースや合成樹脂製のケースにコンデンサ素子を収納
し、密閉した構造を有している。なお、陽極材料として
は、アルミニウムを初めとしてタンタル、ニオブ、チタ
ン等が使用され、陰極材料には、陽極材料と同種の金属
が用いられる。
【0004】また、固体電解コンデンサに用いられる固
体電解質としては、二酸化マンガンや7、7、8、8−
テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体が知られて
いるが、近年、反応速度が緩やかで、かつ陽極電極の酸
化皮膜層との密着性に優れたポリエチレンジオキシチオ
フェン(以下、PEDTと記す)等の導電性ポリマーに
着目した技術(特開平2−15611号公報)が存在し
ている。
【0005】このような巻回型のコンデンサ素子にPE
DT等の導電性ポリマーからなる固体電解質層を形成す
るタイプの固体電解コンデンサは、以下のようにして作
製される。まず、アルミニウム等の弁作用金属からなる
陽極箔の表面を塩化物水溶液中での電気化学的なエッチ
ング処理により粗面化して、多数のエッチングピットを
形成した後、ホウ酸アンモニウム等の水溶液中で電圧を
印加して誘電体となる酸化皮膜層を形成する(化成)。
陽極箔と同様に、陰極箔もアルミニウム等の弁作用金属
からなるが、その表面にはエッチング処理を施すのみで
ある。
【0006】このようにして表面に酸化皮膜層が形成さ
れた陽極箔とエッチングピットのみが形成された陰極箔
とを、セパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形
成する。続いて、修復化成を施したコンデンサ素子に、
3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、EDTと
記す)等の重合性モノマーと酸化剤溶液をそれぞれ吐出
し、あるいは両者の混合液に浸漬して、コンデンサ素子
内で重合反応を促進し、PEDT等の導電性ポリマーか
らなる固体電解質層を生成する。その後、このコンデン
サ素子を有底筒状の外装ケースに収納して固体電解コン
デンサを作成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、環境
問題から高融点の鉛フリー半田が用いられるようにな
り、半田リフロー温度が200〜220℃から230〜
270℃へとさらに高温化している。一方、固体電解コ
ンデンサは低ESR特性が要求されるDC−DCコンバ
ータの出力回路に用いられるが、この回路には通常16
WVの定格電圧が必要である。しかしながら、このよう
な16WVの高耐圧品において、高温リフロー試験後に
耐電圧が低下し、漏れ電流の増大が見られるという問題
点があった。なお、このような問題点は、重合性モノマ
ーとしてEDTを用いた場合に限らず、他のチオフェン
誘導体、ピロール、アニリン等を用いた場合にも同様に
生じていた。
【0008】本発明は、上述したような従来技術の問題
点を解決するために提案されたものであり、その目的
は、高耐圧品において、高温リフロー試験後にも耐電圧
が低下しない固体電解コンデンサの製造方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく、高耐圧品において、高温リフロー試験後
に耐電圧が低下する原因について種々検討を重ねた結
果、修復化成時にどの程度の酸化皮膜が形成されるかが
重要であることが判明した。すなわち、通常、固体電解
コンデンサを製造する場合には、エッチング処理した弁
金属箔を、化成液中で電圧印加して金属箔表面に誘電体
酸化皮膜を形成し、この箔を所定の大きさに切断して陽
極箔として用いる。また、陰極箔にはエッチング箔を用
いるが、数Vの誘電体酸化皮膜を形成することもある。
また、陰極箔の表面にTiN、Ti等の弁金属を形成す
る場合もある。そして、このようにして形成した陽極箔
と陰極箔をセパレータを介して巻回してコンデンサ素子
を形成した後、電極箔の切断面や、コンデンサ素子の作
成工程で損傷を受けた酸化皮膜の損傷部分に酸化皮膜を
形成するために、コンデンサ素子を化成液中で電圧印加
して修復化成を行う。
【0010】ここで、通常の電解コンデンサ用電解液を
用いる電解コンデンサにおいては、電解液そのものに、
上記電極箔の切断面や酸化皮膜の損傷部分を化成する作
用があるため、別途、修復化成を行う必要はない。しか
しながら、固体電解質にはこのような作用がないので、
固体電解コンデンサを製造するにあたって修復化成工程
は非常に重要である。また、電解コンデンサの耐電圧特
性は、電極箔の酸化皮膜の最も薄い部分の耐電圧に規定
されるので、修復化成時にどの程度の酸化皮膜が形成さ
れるかが重要である。
【0011】そこで、本発明者等は、修復化成の工程に
ついて種々検討を重ねた結果、修復化成の化成電圧を、
陽極箔の箔耐電圧の1.0倍より大きく、1.1倍未満
の範囲とすると、高温半田リフロー後の耐電圧が上昇す
ることが判明したものである。なお、従来は、修復化成
工程において陽極箔の箔耐電圧以上の電圧を印加する
と、化成工程で形成された酸化皮膜に加えて誘電体酸化
が進行するので好ましくないと考えられていたが、上記
の範囲の化成電圧を印加した場合には良好な結果が得ら
れることが分かった。
【0012】(修復化成の化成電圧)修復化成の化成電
圧は、陽極箔の箔耐電圧の1.0倍より大きく、1.1
倍未満の範囲とすることが好ましく、1.02〜1.0
8倍の範囲とすることがより好ましい。この範囲以下で
は耐電圧の上昇効果が少なく、この範囲以上でも耐電圧
は上昇せず、初期の静電容量が低下した。その理由は、
修復化成時の化成電圧を本発明の範囲とすることによ
り、化成液の成分が酸化皮膜に浸透して反応する過程を
付与することができるため、酸化皮膜の特性が向上して
耐電圧特性が上昇し、さらに熱的にも安定な皮膜となる
ので、高温半田リフロー後の耐電圧も上昇したまま低下
することがないためであると考えられる。従って、優れ
た耐電圧特性と初期の静電容量を得ることができる修復
化成の化成電圧は、上記の範囲であると言うことができ
る。
【0013】また、陽極箔の箔耐電圧の測定方法は、以
下の通りである。すなわち、化成した陽極箔を70℃、
150g/lの濃度のアジピン酸アンモニウム水溶液中
に浸漬し、2mA/10cm2の電流を流して、4分後
の電圧を測定し、これを陽極箔の箔耐電圧とした。
【0014】なお、図1に示したように、修復化成中に
電流を流していくと漏れ電流は低下し(範囲A)、さら
に流し続けると漏れ電流は増大し(範囲B)、さらに流
し続けると再び低下する(範囲C)という現象がある。
ここで、修復化成時に電流を流す時間は、漏れ電流が増
大する間(範囲B)が好適である。すなわち、図1にお
いて、漏れ電流が低下する領域(範囲A)では、酸化皮
膜の形成されていない部分の陽極酸化が進行し、その
後、漏れ電流が増大する領域(範囲B)では、形成され
た酸化皮膜内の電荷分布が良好な状態になる。従って、
修復化成時には、漏れ電流が増大する領域まで電流を流
すことが望ましい。
【0015】(固体電解コンデンサの製造方法)本発明
に係る固体電解コンデンサの製造方法は以下の通りであ
る。すなわち、表面に酸化皮膜層が形成された陽極箔と
陰極箔をセパレータを介して巻回して、コンデンサ素子
を形成し、このコンデンサ素子に修復化成を施す。この
場合、修復化成の化成電圧を、陽極箔の箔耐電圧の1.
0倍より大きく、1.1倍未満の範囲、より好ましくは
1.02〜1.08倍の範囲とする。続いて、このコン
デンサ素子を、重合性モノマーと酸化剤とを所定の溶媒
と共に混合して調製した混合液に浸漬し、コンデンサ素
子内で導電性ポリマーの重合反応を発生させ、固体電解
質層を形成する。そして、このコンデンサ素子を外装ケ
ースに挿入し、開口端部に封口ゴムを装着して、加締め
加工によって封止した後、エージングを行い、固体電解
コンデンサを形成する。
【0016】(EDT及び酸化剤)重合性モノマーとし
てEDTを用いた場合、コンデンサ素子に含浸するED
Tとしては、EDTモノマーを用いることができるが、
EDTと揮発性溶媒とを1:0〜1:3の体積比で混合
したモノマー溶液を用いることもできる。前記揮発性溶
媒としては、ペンタン等の炭化水素類、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類、ギ酸エチル等のエステル類、アセ
トン等のケトン類、メタノール等のアルコール類、アセ
トニトリル等の窒素化合物等を用いることができるが、
なかでも、メタノール、エタノール、アセトン等が好ま
しい。
【0017】また、酸化剤としては、エタノールに溶解
したパラトルエンスルホン酸第二鉄、過ヨウ素酸もしく
はヨウ素酸の水溶液を用いることができ、酸化剤の溶媒
に対する濃度は40〜57wt%が好ましく、45〜5
7wt%がより好ましい。酸化剤の溶媒に対する濃度が
高い程、ESRは低減する。なお、酸化剤の溶媒として
は、上記モノマー溶液に用いた揮発性溶媒を用いること
ができ、なかでもエタノールが好適である。酸化剤の溶
媒としてエタノールが好適であるのは、蒸気圧が低いた
め蒸発しやすく、残存する量が少ないためであると考え
られる。
【0018】(減圧)重合工程で減圧すると、さらに好
適である。その理由は、加熱重合時に減圧すると、重合
と共に残存物を蒸散させることができるからである。な
お、減圧の程度は、10〜360mmHg程度の減圧状
態とすることが望ましい。
【0019】(浸漬工程)コンデンサ素子を混合液に浸
漬する時間は、コンデンサ素子の大きさによって決まる
が、φ5×3L程度のコンデンサ素子では5秒以上、φ
9×5L程度のコンデンサ素子では10秒以上が望まし
く、最低でも5秒間は浸漬することが必要である。な
お、長時間浸漬しても特性上の弊害はない。また、この
ように浸漬した後、減圧状態で保持すると好適である。
その理由は、揮発性溶媒の残留量が少なくなるためであ
ると考えられる。減圧の条件は上述した重合工程での減
圧条件と同様である。
【0020】(修復化成の化成液)修復化成の化成液と
しては、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アン
モニウム等のリン酸系の化成液、ホウ酸アンモニウム等
のホウ酸系の化成液、アジピン酸アンモニウム等のアジ
ピン酸系の化成液を用いることができるが、なかでも、
リン酸二水素アンモニウムを用いることが望ましい。そ
の理由は、修復化成を行うことにより、化成液の成分が
酸化皮膜に浸透して酸化皮膜の特性が向上するが、その
際に浸透する成分がリン酸二水素アンモニウムである場
合に、最も特性の良い酸化皮膜が得られるためである。
また、浸漬時間は、5〜120分が望ましい。
【0021】(他の重合性モノマー)本発明に用いられ
る重合性モノマーとしては、上記EDTの他に、EDT
以外のチオフェン誘導体、アニリン、ピロール、フラ
ン、アセチレンまたはそれらの誘導体であって、所定の
酸化剤により酸化重合され、導電性ポリマーを形成する
ものであれば適用することができる。なお、チオフェン
誘導体としては、下記の構造式のものを用いることがで
きる。
【化1】
【0022】(作用・効果)上記のように、修復化成の
化成電圧を、陽極箔の箔耐電圧の1.0倍より大きく、
1.1倍未満の範囲とすることにより、高温半田リフロ
ー後の耐電圧を上昇させることができる。この理由は、
修復化成時の化成電圧を本発明の範囲とすることによ
り、化成液の成分が酸化皮膜に浸透して反応する過程を
付与することができるため、酸化皮膜の特性が向上して
耐電圧特性が上昇し、さらに熱的にも安定な皮膜となる
ので、高温半田リフロー後の耐電圧も上昇したまま低下
することがないためであると考えられる。
【0023】
【実施例】続いて、以下のようにして製造した実施例及
び比較例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。 (実施例1)表面に酸化皮膜層が形成された陽極箔(箔
耐電圧は42V)と陰極箔に電極引き出し手段を接続
し、両電極箔をセパレータを介して巻回して、素子形状
が5φ×2.8Lのコンデンサ素子を形成した。そし
て、このコンデンサ素子をリン酸二水素アンモニウム水
溶液に40分間浸漬して、修復化成を行った。なお、修
復化成時の化成電圧を、陽極箔の箔耐電圧の1.02倍
とした。一方、所定の容器に、EDTと45%のパラト
ルエンスルホン酸第二鉄のエタノール溶液を混合し、コ
ンデンサ素子を上記混合液に10秒間浸漬し、250m
mHg程度の減圧状態で保持し、次いで同じ条件下で1
20℃、60分加熱して、コンデンサ素子内でPEDT
の重合反応を発生させ、固体電解質層を形成した。そし
て、このコンデンサ素子を有底筒状の外装ケースに挿入
し、開口端部に封口ゴムを装着して、加締め加工によっ
て封止した。その後に、150℃、120分、33Vの
電圧印加によってエージングを行い、固体電解コンデン
サを形成した。なお、この固体電解コンデンサの定格電
圧は16WV、定格容量は180μFである。
【0024】(実施例2)修復化成時の化成電圧を、陽
極箔の箔耐電圧の1.08倍とした。その他の条件及び
工程は、実施例1と同様である。 (実施例3)修復化成の化成液としてアジピン酸アンモ
ニウム水溶液を用い、修復化成時の化成電圧を、陽極箔
の箔耐電圧の1.02倍とした。その他の条件及び工程
は、実施例1と同様である。
【0025】(比較例1)修復化成時の化成電圧を、陽
極箔の箔耐電圧の1.0倍とした。その他の条件及び工
程は、実施例1と同様である。 (比較例2)修復化成時の化成電圧を、陽極箔の箔耐電
圧の1.1倍とした。その他の条件及び工程は、実施例
1と同様である。 (比較例3)修復化成時の化成電圧を、陽極箔の箔耐電
圧の1.12倍とした。その他の条件及び工程は、実施
例1と同様である。
【0026】[比較結果]上記の方法により得られた実
施例1〜3及び比較例1〜3の固体電解コンデンサにつ
いて、初期特性と、鉛フリーリフローを行った後、3
2.5Vの充放電を125℃の下で1000回行うサー
ジ試験を行い、それぞれのショート電圧を測定したとこ
ろ、表1に示したような結果が得られた。
【表1】
【0027】表1から明らかなように、修復化成時の化
成電圧を、陽極箔の箔耐電圧の1.02〜1.08倍と
した実施例1〜実施例3においては、初期特性及びサー
ジ後のショート電圧共に良好であった。特に、修復化成
時の化成電圧を陽極箔の箔耐電圧の1.02倍とした点
は同一であるが、修復化成の化成液として、リン酸二水
素アンモニウム水溶液を用いた実施例1とアジピン酸ア
ンモニウム水溶液を用いた実施例3とを比較すると、初
期特性は同等であるが、サージ後のショート電圧は実施
例1の方が良好であった。
【0028】これに対して、修復化成時の化成電圧を陽
極箔の箔耐電圧の1.0倍とした比較例1においては、
サージ後のショート電圧は低くなり、また、修復化成時
の化成電圧を陽極箔の箔耐電圧の1.1倍以上とした比
較例2及び比較例3においては、初期の静電容量が低か
った。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、高
耐電圧特性を有し、鉛フリーリフロー後の耐電圧特性も
良好な固体電解コンデンサを得ることができる固体電解
コンデンサの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】修復化成中に電流を流す時間と漏れ電流の関係
を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 克己 東京都青梅市東青梅1丁目167番地の1 日本ケミコン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して
    巻回してコンデンサ素子を形成し、このコンデンサ素子
    を化成液中で修復化成し、その後に重合性モノマーと酸
    化剤とを含浸して導電性ポリマーからなる固体電解質層
    を形成する固体電解コンデンサの製造方法において、 前記修復化成を、前記陽極箔の箔耐電圧の1.0倍より
    大きく、1.1倍未満の化成電圧で行うことを特徴とす
    る固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記重合性モノマーが、チオフェン誘導
    体であることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コ
    ンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記チオフェン誘導体が、3,4−エチ
    レンジオキシチオフェンであることを特徴とする請求項
    2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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