JP2003099670A - コンテンツ配信システムおよびコンテンツ受信表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両などの移動体を媒体として広告などのデ
ジタルコンテンツの配信および再生表示を行う。 【解決手段】 コンテンツ受信表示装置を備える移動体
と、該移動体へのデジタルコンテンツの掲載を行う広告
主と、インターネットに接続され、前記コンテンツを蓄
積管理し、無線通信網を介して前記移動体への配信を行
うコンテンツ配信サイトと、を有し、前記コンテンツ受
信表示装置は、位置情報検出サービスを利用して現在位
置情報を出力する位置検出手段などを有し、前記サイト
は、前記広告主による前記コンテンツについての配信対
象エリア・期間・時間帯を含む配信条件の設定を管理す
る手段などを有し、前記コンテンツ受信表示装置は、前
記サイトに対し、前記位置情報および移動体情報他を所
定タイミングで送信し、前記サイトは、前記位置情報他
を受信し、該位置情報他と、前記配信条件および現在時
刻情報他と、を基準に配信コンテンツの選択を行って配
信して表示させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両などの移動体
に対して広告などのデジタルコンテンツの配信を行うコ
ンテンツ配信システムおよびコンテンツ受信表示装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、車両を利用して広告を行う方法と
しては、車体へ直接広告をペイントする方法、広告を印
刷したシートを張る方法などが主流であった。これら
は、柔軟性に欠ける固定的な広告手法であり、日替わり
のような短期間での広告の切り替えなどができなかっ
た。

【０００３】また、車両に宣伝ボードを乗せ、宣伝カー
として無目的に走行する方法があった。例えば、選挙カ
ーのように、特定地域において特定候補者が宣伝を行う
ケースがある。その場合、事前に、選挙宣伝のために車
両に対し装飾を施すなどの準備を行って対応していた。

【０００４】また、大手メーカーなどは、製品広告を車
両にペイントするなどの従来の方法でもブランド浸透型
の効果を挙げることができるが、地域のローカルな販売
店などは、コストや効果などの問題により車両広告の利
用が難しかった。

【０００５】なお、無線を利用した移動体への広告配信
の従来例として、タクシーなどにおいて、ＦＭ放送など
の文字多重放送（※ブロードキャスト型のサービス）を
用いて、無線受信装置と表示装置（※カーナビ組み込み
の製品有り）にて広告配信を行う方式がある。

【０００６】また、ＢＳデジタルの双方向サービスチャ
ネル（※ブロードキャスト型のサービス）を用いて、受
像器を搭載した車両にて広告配信を実現する方式があ
る。また、ＪＲ新幹線や山手線の車内においては、車内
設備された装置を用いたコンテンツ表示サービスシステ
ムが実施されている。また、携帯電話機に関しては、端
末の位置情報（エリア情報）を用いた対個人のコンテン
ツ配信サービスが実施されている。

【０００７】特開平９−２４４５６６号公報は、バスや
電車などの移動体に対し、所定地理に位置する広告主か
ら広告情報を送信して表示を行わせる移動体広告システ
ムについて開示している。しかし、このシステムは、広
告主と移動体との間で直接通信を行う必要があり、広告
主側において所定の無線通信装置を備える必要がある。
そのため、広告主はその分広告コストがかかるという欠
点がある。

【０００８】特開２００１−１０８４７７号公報は、情
報提供システムについて開示している。このシステムで
は、車両に搭載される情報表示装置により、車両から一
定範囲内に位置する広告情報を広告サーバからダウンロ
ードして表示する。このシステムは、車両内のカーナビ
ゲーション装置への広告表示を想定するものであり、車
両側は、予め配信情報と配信位置とを対応付けた地図を
保持しなければならない。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
点に鑑みてなされたものであり、高速・大容量のインタ
ーネット回線サービス網の拡充と、移動体に対する位置
検出サービス（ＧＰＳなど）の発展を踏まえ、車両など
の移動体を媒体として広告などのデジタルコンテンツの
配信および再生表示を行い、従来の印刷や看板による固
定的な広告手法を脱却することのできるコンテンツ配信
システムおよびコンテンツ受信表示装置を提供すること
を目的とする。

【００１０】また、移動体への広告掲載を希望する広告
主と、広告主より依頼を受けて広告（デジタルコンテン
ツ）を制作する広告制作者／制作業者と、表示スペース
を提供してコンテンツの表示を行う移動体（移動体管理
者）との間で、各者の細かいニーズを調整して契約を成
立させ、また、広告者によりコンテンツの配信条件を自
由に設定できるようし、例えば、配信対象エリアや時間
帯や車両タイプなどを細かく設定したマイクロ広告や、
配信対象エリア内の車両に対し同一広告を一斉配信する
一斉同報型広告、条件に応じて配信コンテンツを変化さ
せる動的配信などを実現できる柔軟で応用範囲の広いコ
ンテンツ配信システムおよびコンテンツ受信表示装置を
提供することを目的とする。

【００１１】また、移動体のタイプや状態などに応じて
配信コンテンツや配信方法を変化させることにより、通
信トラフィックを最小限に抑えて効率的なコンテンツ配
信を行うことができるコンテンツ配信システムおよびコ
ンテンツ受信表示装置を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項１記載の発明は、コンテンツ受信表示装置
を備える移動体と、該移動体へのデジタルコンテンツの
掲載を行う広告主と、インターネットに接続され、前記
コンテンツを蓄積管理し、無線通信網を介して前記移動
体への配信を行うコンテンツ配信サイトと、を有する移
動体コンテンツ配信システムであって、前記移動体の前
記コンテンツ受信表示装置は、位置情報検出サービスを
利用して現在位置情報を出力する位置検出手段と、前記
サイトから前記コンテンツをダウンロードする無線通信
手段と、前記コンテンツを蓄積する記憶手段と、前記コ
ンテンツを再生・表示する表示手段と、前記コンテンツ
の蓄積と再生表示の制御を行う制御手段と、を有し、前
記サイトは、前記コンテンツを配信する配信手段と、前
記コンテンツをデータベースに管理する管理手段と、前
記広告主による前記コンテンツについての配信対象エリ
ア・期間・時間帯を含む配信条件の設定を管理する配信
条件管理手段と、を有し、前記コンテンツ受信表示装置
は、前記サイトに対し、前記位置情報および移動体情報
他を所定タイミングで送信し、前記サイトは、前記コン
テンツ受信表示装置から前記位置情報他を受信し、該位
置情報他と、前記配信条件および現在時刻情報他と、を
基準に配信コンテンツの選択を行って前記コンテンツ受
信表示装置に配信して表示させることを特徴としてい
る。

【００１３】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明において、サイトは、Ｗｅｂ技術を用いて、前記広告
者と前記移動体の管理者との間での前記コンテンツ配信
・掲載の契約を仲介し、前記配信条件の設定・調整を行
う契約仲介手段をさらに有することを特徴としている。

【００１４】請求項３記載の発明は、請求項１または２
に記載の発明において、サイトは、前記各配信条件単位
で課金設定を行い、また、前記移動体のコンテンツ受信
表示装置から前記コンテンツについての再生情報を受信
し、該情報に基づく課金処理を行う課金手段をさらに有
することを特徴としている。

【００１５】請求項４記載の発明は、請求項１から３の
いずれか１項に記載の発明において、サイトは、前記移
動体およびコンテンツ受信表示装置を識別し、状態を管
理し、また、前記配信コンテンツの再生スケジュールを
随時構成して管理する移動体管理手段をさらに有し、当
該サイト側中心に前記再生スケジュールに従って前記コ
ンテンツの配信および再生の制御を行うことを特徴とし
ている。

【００１６】請求項５記載の発明は、請求項４記載の発
明において、移動体管理手段は、前記コンテンツ受信表
示装置の前記記憶手段のメモリリソースおよび保有コン
テンツを把握し、その状態に応じてコンテンツ配信の制
御を行うことを特徴としている。

【００１７】請求項６記載の発明は、請求項記１から５
のいずれか１項に載の発明において、コンテンツ受信表
示装置は、前記位置情報あるいは前記再生スケジュール
を確認しながら、前記記憶手段に蓄積されている前記コ
ンテンツを読み出して前記表示手段において再生する制
御を行い、また、所定タイミングで前記サイト側に対し
コンテンツ要求を行ってダウンロードする制御を行う手
段をさらに有することを特徴としている。

【００１８】請求項７記載の発明は、請求項６記載の発
明において、コンテンツ受信表示装置は、前記記憶手段
において、所定の最大メモリサイズ内において最大量の
前記コンテンツを蓄積保持し、新たな前記コンテンツを
蓄積する際は、表示更新対象コンテンツおよび再生済み
コンテンツから順次上書きする制御を行う手段をさらに
有することを特徴としている。

【００１９】請求項８記載の発明は、請求項１から７の
いずれか１項に記載の発明において、サイトにおいて、
前記配信条件管理手段は、配信対象地理エリア全体を所
定の区画エリアに区分して管理し、前記配信条件として
該区画エリアと前記コンテンツとの対応付けを行い、前
記コンテンツ受信表示装置に対し、前記位置情報を用い
て、前記区画エリア単位で、前記移動体の現在属する区
画エリアに対応する前記コンテンツを中心に配信し、ま
た、前記現在属する区画エリアに隣接する区画エリアに
対応するコンテンツも前記記憶手段のメモリリソースの
許す限り予め配信して蓄積させることを特徴としてい
る。

【００２０】請求項９記載の発明は、請求項４から８の
いずれか１項に記載の発明において、コンテンツ受信表
示装置は、予め前記移動体の走行ルートが判明する場合
は、該走行ルート情報を前記位置情報他と共に前記サイ
トに対して送信し、前記サイトは、前記走行ルート情報
を利用して、配信コンテンツの選択を行い、また、前記
移動体管理手段は、前記走行ルート情報を用いて前記コ
ンテンツ再生スケジュールを構成し、該再生スケジュー
ルに基づきコンテンツ配信の制御を行い、前記コンテン
ツ受信表示装置は、前記走行ルート情報を用いて構成さ
れた再生スケジュールに基づき、前記コンテンツの再生
の制御を行うことを特徴としている。

【００２１】請求項１０記載の発明は、請求項１から９
のいずれか１項に記載の発明において、サイトは、前記
コンテンツについて任意に設定した位置をコンテンツ発
信位置として登録管理し、前記移動体の現在位置と前記
発信位置との距離を計算して前記配信コンテンツの選択
を行うことを特徴としている。

【００２２】請求項１１記載の発明は、請求項４から１
０のいずれか１項に記載の発明において、サイトは、前
記移動体およびコンテンツ受信表示装置のタイプ・状態
に応じてコンテンツ配信方法の使い分けを行うものと
し、走行ルート情報の取得できるタイプの移動体に対し
ては、該走行ルート情報から前記コンテンツ再生スケジ
ュールを構成して該スケジュールに基づき前記コンテン
ツの配信および再生の制御を行い、前記走行ルート情報
の取得できないタイプの移動体に対しては、随時、前記
位置情報および配信条件他を確認しながら配信コンテン
ツの選択を行って配信することを特徴としている。

【００２３】請求項１２記載の発明は、請求項１から１
１のいずれか１項に記載の発明において、コンテンツ受
信表示装置の表示手段は、前記移動体の外面に装備され
ることを特徴としている。

【００２４】請求項１３記載の発明は、請求項１から１
１のいずれか１項に記載の発明において、コンテンツ受
信表示装置の表示手段は、前記移動体の内面に装備され
ることを特徴としている。

【００２５】請求項１４記載の発明は、移動体に装備さ
れ、無線通信網を介して、広告者のデジタルコンテンツ
が管理されているコンテンツ配信サイトから所定の配信
条件に従って前記コンテンツのダウンロードを行って蓄
積および再生を行うコンテンツ受信表示装置であって、
位置情報検出サービスを利用して現在位置情報を出力す
る位置検出手段と、前記サイトから前記コンテンツをダ
ウンロードする無線通信手段と、前記コンテンツを蓄積
する記憶手段と、前記コンテンツを再生・表示する表示
手段と、前記コンテンツの蓄積と再生表示の制御を行う
制御手段と、を有し、前記サイトに対し、前記位置情報
および移動体情報他を所定タイミングで送信し、前記サ
イトから、前記位置情報他と、前記配信条件および現在
時刻情報他と、を基準に選択された配信コンテンツを受
信し、前記記憶手段に蓄積し、前記表示手段において再
生・表示することを特徴としている。

【００２６】請求項１５記載の発明は、請求項１４記載
の発明において、コンテンツについての再生情報を課金
情報として前記サイト側に送信することを特徴としてい
る。

【００２７】請求項１６記載の発明は、請求項１４また
は１５に記載の発明において、位置情報あるいは前記サ
イト側において構成されるコンテンツ再生スケジュール
を確認しながら、コンテンツの蓄積、再生、および要求
の制御を行う手段をさらに有することを特徴としてい
る。

【００２８】請求項１７記載の発明は、請求項１４から
１６のいずれか１項に記載の発明において、記憶手段に
おいて、所定の最大メモリサイズ内において最大量の前
記コンテンツを蓄積保持し、新たな前記コンテンツを蓄
積する際は、表示更新対象コンテンツおよび再生済みコ
ンテンツから順次上書きする制御を行う手段をさらに有
することを特徴としている。

【００２９】請求項１８記載の発明は、請求項１４から
１７のいずれか１項に記載の発明において、予め前記移
動体の走行ルートが判明する場合は、該走行ルート情報
を前記位置情報他と共に前記サイトに対して送信し、前
記サイト側において前記走行ルート情報を用いて構成さ
れた再生スケジュールに基づき、前記コンテンツの再生
の制御を行うことを特徴としている。

【００３０】請求項１９記載の発明は、請求項１４から
１８のいずれか１項に記載の発明において、コンテンツ
受信表示装置の表示手段は、プラズマディスプレイ型で
あることを特徴としている。

【００３１】請求項２０記載の発明は、請求項１４から
１８のいずれか１項に記載の発明において、コンテンツ
受信表示装置の表示手段は、窓ガラスへの投射を行うプ
ロジェクタ型ディスプレイであることを特徴としてい
る。

【００３２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照しながら詳細に説明する。

【００３３】図１は、本発明の実施の形態における移動
体コンテンツ配信システムの構成を示す図である。本シ
ステムは、コンテンツ受信表示装置２００を備えるコン
テンツ配信対象車両１００と、コンテンツ配信サイト３
００と、広告主端末４００と、広告制作業者端末５００
と、位置情報検出サービス６００とを含んで構成され、
これらは、インターネット（ＴＣＰ／ＩＰベース）およ
び移動体通信網（無線通信網）によって接続されてい
る。

【００３４】位置情報検出サービス６００とは、ＧＰＳ
（Global Positioning systems）やＩＴＳ（Intelligen
t Transport Systems ）などの公知技術や、無線中継局
の備える位置情報検出機能を利用したものなどである。
車両１００は、位置情報検出サービス６００を利用し
て、車両の地理的な現在位置情報を取得する。また、本
明細書においては、「コンテンツ」とは特にデジタルデ
ータである広告コンテンツのことを指している。なお、
これには、必要に応じてニュースや地図情報、交通情報
などのその他デジタル情報を含めることができる。コン
テンツ配信サイト３００は、これらの情報を広告コンテ
ンツに付属させて同時配信することができる。その場
合、車両１００側のコンテンツ受信表示装置２００は、
メインの広告コンテンツと並列／多重に付属情報の表示
を行う。あるいは、表示するコンテンツが無い空き時間
において表示を行うことも考えられる。

【００３５】図２は、本システムを構成する要素間にお
ける契約関係などを示す図である。広告者４００および
車両１００管理者は、配信サイト３００を利用して、互
いに広告コンテンツ配信契約を行う。これはＷｅｂベー
スで行うことができる。即ち、互いに希望の条件をＷｅ
ｂ上において掲載あるいは要求し、情報を参照し、両者
が配信条件において合意すると契約を行う。広告者４０
０は、配信サイト３００に契約料を支払う。配信サイト
３００は、車両１００管理者に対し、契約料を支払う。
広告者４００は、配信サイト３００においてコンテンツ
配信条件について設定を行う。

【００３６】配信する広告コンテンツは、デジタルコン
テンツなので、その制作は広告制作者５００が行う。勿
論、広告者４００が所定のアプリケーションソフトウェ
アを利用してコンテンツ制作を行ってもよく、その場
合、広告制作者５００を介する必要はない。コンテンツ
制作依頼は、配信サイト３００を介して間接的に行って
もよいし、配信サイト３００を介さず直接行ってもよ
い。広告制作者５００を介する場合、広告制作者５００
は、制作したコンテンツを配信サイト３００のデータベ
ース３０７にアップロードする。配信サイト３００は、
デジタルコンテンツのフォーマットを、車両側の受信表
示装置２００の能力に適合するよう予め契約者間で調整
する。

【００３７】図３は、本システムの構成要素を示す図で
ある。まず、車両側のシステムについて説明する。図４
は、車両１００側のコンテンツ受信表示装置２００の構
成を示すブロック図である。広告掲載車両１００は、本
発明のコンテンツ配信を実現するコンテンツ受信表示装
置２００を装備する。コンテンツ受信表示装置２００
は、コンテンツ管理制御手段２０１、コンテンツ通信手
段２０２、コンテンツ記憶手段２０３、コンテンツ表示
手段２０４、位置情報検出手段２０５、表示履歴管理手
段２０６などから構成される。

【００３８】コンテンツ表示手段２０４は、車両外面あ
るいは内面に設置され、配信されるデジタルコンテンツ
の再生表示を行うディスプレイ装置ユニットである。こ
の装置は、プラズマディスプレイ型、プロジェクタ型
（窓ガラスに投射するもの、映写スクリーンを用いるも
の）など、いずれの種類でも良い。表示手段２０４は、
車両装備の要件（車両内／車両外の取り付け場所、サイ
ズなど）により選択される。表示手段２０４が大型サイ
ズである場合、コンテンツの複数並行表示を行うことが
できる。この場合、コンテンツ再生スケジュールとし
て、並行表示を考慮に入れて構成する。

【００３９】コンテンツ通信手段２０２は、移動体通信
網を介して、コンテンツ配信サイト３００からコンテン
ツをダウンロードする機能を持つ無線通信手段である。
これは、携帯電話機を利用する装置でもよい。また、Ｇ
ＰＳなどに対応するカーナビゲーション装置とそれに搭
載されるコンテンツサービス管理制御プログラムであっ
てもよい。

【００４０】コンテンツ管理制御手段２０１は、受信表
示装置２００全体の制御とコンテンツの管理を行う。ま
た、受信表示装置情報・車両情報（ＩＤ・タイプ・機能
などの属性、プロパティや状態など）、再生スケジュー
ルなどの諸情報も管理する。これらは、非図示のＣＰ
Ｕ、ＲＯＭ、ＲＡＭなどを用いて所定のプログラムによ
り実現される。本装置２００は、コンテンツ通信手段２
０２によりコンテンツを受信（ダウンロード）し、受信
したコンテンツをコンテンツ記憶手段２０３に蓄積す
る。管理手段２０１は、蓄積したコンテンツを表示手段
２０４へ転送し、再生表示を行わせる。

【００４１】コンテンツ記憶手段２０３は、デジタルコ
ンテンツを複数記憶する所定サイズのメモリスペースを
有する記憶装置である。また、管理制御手段２０１は、
記憶手段２０３のメモリリソースの管理を行う。本装置
２００は、１つの方法として、メモリリソースに余裕が
ある場合は、現在位置および現在時間に再生するコンテ
ンツだけではなく、予め、記憶できる限りの量のコンテ
ンツを事前に配信サイト３００側からダウンロードして
蓄積しておく。また、新たなコンテンツを蓄積する際
は、再生済み、あるいは当面再生する予定の無いコンテ
ンツから順次上書き削除し（オーバーレイし）、メモリ
リソースを有効利用する。

【００４２】位置情報検出手段２０５は、位置情報検出
サービス６００を利用して無線通信によりサービス情報
を受信し、受信したサービス情報に必要に応じて補正処
理などを行って現在位置情報を得る。位置情報検出手段
２０５は、コンテンツ管理制御手段２０１に対し、現在
位置情報を出力する。受信表示装置２００は、定期的あ
るいは随時、現在位置情報を配信サイト３００側に送信
する。

【００４３】なお、車両タイプがバスなどの予め走行ル
ートが定まるタイプである場合、現在位置の検出方法と
して、車両に装備される車速センサなどを用いて出発点
からの距離を計測して求めることができるので、これを
利用しても良い。

【００４４】表示履歴管理手段２０６は、コンテンツの
再生・表示についてその履歴情報を管理する。また、課
金処理のために、コンテンツの再生・表示について再生
数や再生時間などをカウントし、集計する処理を行う。
集計された再生情報は、配信サイト側に送信されて課金
処理がなされる。表示履歴（表示累積管理情報）の例を
図１５に示す。各コンテンツごとに、その再生回数、累
積表示時間などが記録されている。

【００４５】次に、コンテンツ配信サイト３００側のシ
ステムについて説明する。図５は、コンテンツ配信サイ
ト３００の概略構成を示す図である。コンテンツ配信サ
イト３００は、コンテンツ配信手段３０１と、車両情報
管理手段３０２と、配信条件管理手段３０３と、コンテ
ンツ管理手段３０４と、課金管理手段３０５と、契約仲
介・管理手段３０６と、コンテンツデータベース３０７
とを有する。

【００４６】コンテンツ配信手段３０１は、インターネ
ットおよび無線通信網を介して、対象車両１００へコン
テンツ配信を行う通信手段である。また、車両１００と
の間で、必要な管理制御情報の送受を行うサーバ機能を
有する。特に、車両１００側からは車両の車両ＩＤおよ
び現在位置情報を中心に受信する。

【００４７】コンテンツ管理手段３０４は、配信コンテ
ンツをデータベース３０７に蓄積して管理するデータベ
ース管理システムである。コンテンツ情報の例を図７に
示す。広告者４００または広告制作者５００は、制作し
たデジタルコンテンツを配信サイト３００へアップロー
ドする。コンテンツについての配信条件などの付属情報
もコンテンツと共に管理される。

【００４８】図７のコンテンツ情報において、広告主Ｉ
Ｄは、そのコンテンツを所有する広告主を示す。コンテ
ンツタイプは、コンテンツの形式（動画、静止画、テキ
ストなど）・フォーマットを示す。データサイズは、メ
モリに記憶する際の必要サイズを示す。再生所要時間
は、一回の再生にかかる時間を示す。作成日時・作成者
は、コンテンツの制作者および制作日時を示す。更新条
件は、コンテンツについて更新を行う必要がある際の更
新条件を示す。

【００４９】なお、コンテンツ配信手段３０１は、配信
エリアの規模によって分散させても良いし、また、例え
ば、対象車両がバスなどの場合、バス運行を管理してい
るセンターなどを介してコンテンツの配信を行うように
しても良い。契約車両が限られている場合は、配信サイ
ト３００側中心に管理制御を行うシステムにすることが
できる。

【００５０】契約仲介・管理手段３０６は、広告依頼者
４００および広告制作者５００と、広告掲載車両１００
の管理者との間での契約を仲介し、広告者４００の広告
コンテンツ掲載要求、車両１００管理者の掲載スペース
貸し要求、広告制作者５００の広告制作請け負いなどの
各者のニーズを調整して契約を成立させ、契約情報の管
理、配信条件の設定、課金情報の提示などを行う。契約
仲介・管理手段３０６は、特に、Ｗｅｂサーバ・Ｗｅｂ
ブラウザなどのＷｅｂ技術を用いて構築することができ
る。広告者４００は、契約仲介・管理手段３０６によ
り、配信するコンテンツについての配信条件を設定す
る。

【００５１】車両情報管理手段３０２は、各コンテンツ
配信対象車両１００について、車両ＩＤや車両タイプな
どの情報、受信表示装置２００についての属性や状態を
示す受信表示装置情報、車両現在位置情報などを用いて
対象車両の把握を行う。車両情報の例を図８に示す。車
両情報管理手段３０２は、各車両１００について車両管
理情報を構成・管理する。また、各車両１００について
コンテンツ再生スケジュール（後述）を構成し管理す
る。コンテンツ再生スケジュールの構成例を図１０に示
す。車両情報管理手段３０２では、車両１００から車両
ＩＤおよび位置情報などの情報を取得すると、その都
度、配信条件管理手段３０３に対するコンテンツ配信条
件の確認・問い合わせや、コンテンツ管理手段３０４に
対する配信コンテンツの検索・取り出し要求などの処理
を行う。また、車両情報として、コンテンツ再生情報
（再生数のカウントの集計や累積再生時間など）を課金
情報として取得すると、課金管理手段３０５へ渡す。

【００５２】図８の車両情報（移動体情報）において、
車両タイプは、バス、タクシー、トラック、カーナビ搭
載一般車などの車両のタイプを示す。車両位置は、車両
の現在位置を座標・区間・エリアなどの表現で表す。受
信表示装置（表示手段）情報は、車両に搭載されたコン
テンツ受信表示装置２００の情報、特に表示手段２０４
についての情報を示す。これには、プラズマディスプレ
イ型、プロジェクタ型などのディスプレイタイプ、その
サイズ、車両外面／内面表示、側面／背面などの装置取
り付け位置情報、複数並行表示可能／不可能その他の機
能情報などがある。メモリは、車両側で保持できるデー
タの最大サイズやリソース管理機能などについての情報
を示す。走行ルート管理情報は、車両の予定走行ルート
情報を示す。これは、例えば、単位エリアや区間のリス
トなどの形式で表現される。

【００５３】配信条件管理手段３０３は、広告者４００
と車両１００管理者との間での契約に基づいたコンテン
ツ配信条件の設定および管理を行う。コンテンツ配信条
件を含む契約情報の例を図９に示す。車両情報管理手段
３０２は、コンテンツ管理手段３０４に対して配信コン
テンツの検索を要求する際には、配信条件管理手段３０
３の管理するコンテンツ配信条件を参照する。

【００５４】図９の契約情報において、コンテンツＩＤ
は、広告主の所有する全コンテンツのＩＤおよびその関
係などを示す。配信タイプは、配信方法のタイプ、一斉
配信などの特殊条件などの指定を示す。表示タイプは、
対象車両における表示形態の指定を示す。車両タイプ
は、配信対象となる車両のタイプの指定を示す。配信エ
リアは、広告者により指定される配信対象エリア（ある
いは区間やポイント）やシステムの用いる対応付け条件
（距離条件など）などの指定を示す。期間（日時）は、
配信を行う期間および特定日時や曜日などのより限定さ
れた条件などの指定を示す。時間帯は、配信を行う時間
帯の指定を示す。課金タイプは、コンテンツ配信に対す
る課金計算の方法の指定、例えば、回数保証型課金など
を示す。

【００５５】課金管理手段３０５は、コンテンツ配信・
表示に対する課金処理を管理する。例えば、再生数保証
型課金では、車両１００側は、表示履歴管理手段２０６
においてコンテンツの再生数をカウントし、その情報を
課金情報として配信サイト３００側に送信する。課金管
理手段３０５は、その課金情報に従って課金計算を行
う。計算された料金は、後に広告者に対して請求され
る。なお、契約仲介・管理手段３０６において、予め、
配信エリアの大きさや数、配信期間（表示期間）、表示
方法、累積表示時間、回数などの各種配信条件に対して
料金設定を行っておく。広告者４００は幾つかの課金プ
ランの中から選択を行う。

【００５６】本システムにおけるコンテンツ配信方法の
概要を図６を参照して説明する。車両側１００におい
て、位置情報検出手段２０５は位置情報を取得して出力
し、通信手段２０２により、位置情報、車両ＩＤ、再生
状態情報などを、配信サイト３００側に定期的あるいは
必要時に通知する。配信サイト３００側では、配信手段
３０１において車両１００側から情報を受信し、車両情
報管理手段３０２により、車両ＩＤおよび車両現在位置
の確認、コンテンツ再生スケジュールおよび車両保持コ
ンテンツの確認などを含む車両状況の確認を行い、ま
た、配信条件管理手段３０３により、設定されている配
信条件の確認を行う。コンテンツ管理手段３０４によ
り、車両状況や配信条件に応じた配信コンテンツの選択
処理（検索・取り出し）を行い、再生スケジュールの構
成が必要な場合は構成し、すぐに送信して再生させる必
要のあるコンテンツについて配信手段３０１により配信
を行う。車両１００側は、配信サイト３００側からコン
テンツおよび制御情報（再生スケジュールなど）を受信
（ダウンロード）して記憶手段２０３に蓄積すると同時
に、現在位置や再生スケジュールなどを確認して、再生
ポイント（／区間／エリア／時刻）に達している場合
は、対象コンテンツを読み出して表示手段２０４におい
てコンテンツ再生表示を行う。

【００５７】図１０にコンテンツ再生スケジュールの例
を示す。車両情報管理手段３０２は、対象車両１００一
台ごとにこの再生スケジュールを随時構成する機能を持
つ。データとしては小さいので車両１００側もこの再生
スケジュールを共有すると良い。図１０では、予め車両
側から走行ルート情報が取得できる場合、あるいは、一
時的な走行ルート情報が取得できる場合の再生スケジュ
ールについて示している。この場合、配信サイト３００
側は走行ルート情報および配信条件を用いて配信コンテ
ンツの選択を行ってコンテンツ再生スケジュールを構成
し、このスケジュールに従って車両側へのコンテンツの
ロード、蓄積、および再生を制御する。走行ルートに変
更が生じた場合はスケジュールを再構成するようにす
る。図１０では、再生順６・エリア４までスケジュール
が確定していてそれ以降は未定の場合を示している。図
１０において、コンテンツ再生位置は、コンテンツの再
生位置をポイントや区間やエリアなどの表現で指定する
（図１０ではエリアで指定している）。ロード済みチェ
ックは、記憶手段２０３にダウンロード・蓄積済みかど
うかのチェックを示す。再生情報は、スケジュールに従
った再生についての情報、再生状態や、あるいは、あと
何回再生を行うかなどの情報を示す。

【００５８】走行ルート情報が取得できず、エリア単位
での配信コンテンツ選択を行う場合、配信サイト３００
は、配信条件を考慮して、単位エリアごとに、再生コン
テンツの選択とその再生順の決定を行って、随時、単位
エリアごとの再生スケジュールの構成および更新を行
う。

【００５９】車両１００側のコンテンツ記憶手段２０３
は、所定サイズのメモリリソース内においてコンテンツ
を保有する。従って、再生済みのコンテンツについて
は、新たなコンテンツのダウンロードに際して順次上書
き削除する必要がある。この場合、再生スケジュールを
参照し、再生済みコンテンツについて、その後の再生予
定がないかどうか確認し、再・再生の予定のあるコンテ
ンツ以外で一番古いコンテンツから削除する。例えば、
図１０の例だと、コンテンツ管理制御手段２０１は、Ｅ
の次以降のコンテンツをダウンロード・蓄積する際、コ
ンテンツＡは、エリア３において再び再生する予定であ
るので残し、再生予定のないＢから削除する。

【００６０】本システムでは、対象車両のタイプや状態
に応じてコンテンツ配信方法を使い分ける。配信方法の
１つとして、まず、バスなどの走行ルートが予め判明す
るタイプの車両に対して、「ルート配信型」を用いる。
ルート配信型では、長期的あるいは一時的な走行ルート
情報が予め与えられるので、その情報に応じて予め配信
コンテンツの選択処理を行い、車両側にプリダウンロー
ドを行うことができる。

【００６１】ルート配信型では、配信サイト３００側
は、車両１００側から走行ルート情報を取得し（予め設
定／随時取得）、走行ルート中のポイントあるいは分割
区間とコンテンツとの間で配信条件に従って対応付けを
行い、コンテンツ再生スケジュールを構成する。そし
て、車両１００側に再生スケジュールに従って一定件数
（車両側の有するメモリリソース分）のコンテンツをダ
ウンロードさせる。車両１００側は、ダウンロードした
コンテンツを記憶手段２０３に保持し、走行時に、再生
スケジュールを随時確認しながら、該当ポイント／エリ
アにおいてコンテンツ再生表示を行う。車両１００側
は、記憶手段２０３に保持していないコンテンツの再生
の必要が生じると、配信サイト３００側に要求を行って
該当コンテンツをダウンロードする。

【００６２】ルート配信型では、車両１００側は、次に
再生するコンテンツを確認しながら時間的に余裕を持っ
てダウンロード処理を行う。また、メモリリソース分コ
ンテンツを保持することにより、受信表示装置２００と
配信サイト３００との間での通信は最小にする。

【００６３】走行ルートとコンテンツの対応付けの例を
図１１に示す。図１１では、予め定まっている走行ルー
トを区間（ａ１〜ａ１０）に分割し、各区間に対してコ
ンテンツ（Ａ〜）を対応させている。また、区間ではな
く、ポイント（座標、または、出発点からの距離や時間
で指定される）に対応させても良い。対応付け方法とし
て、契約時に広告者４００が配信対象ポイント／区間を
指定する方法がある。また、図１２に参照されるよう
に、広告者４００はコンテンツ発信位置からの所定距離
／範囲を条件として指定し、システムはその距離／範囲
を判断して配信を行うようにする方法がある。

【００６４】また、タクシーなどのように、走行ルート
が確定しないタイプの車両に対しては、「エリア配信
型」を用いる。エリア配信型では、基本的にコンテンツ
のリアルタイムダウンロードを行って再生させる。つま
り、車両側は、位置情報その他を送信し、配信サイト側
は、位置情報その他と配信条件などから配信コンテンツ
の選択処理を行い、すぐに送信して再生表示させる。ま
た、１つのコンテンツごとに通信を行うのでは通信処理
が多くなってしまうので、複数のコンテンツをまとめて
扱う。

【００６５】このためにエリア配信型では、システム
は、地理領域を所定サイズ（同一／任意）の単位エリア
に区分して管理し、この単位エリアに対し配信コンテン
ツを対応付ける。その様子を図１３に示す。システム
は、車両１００が属する現在エリアおよび配信条件を確
認して、現在エリアに対応するコンテンツ群を取り出し
てまとめて配信する。車両１００側は、現在エリアのコ
ンテンツ群を記憶手段２０３に保持し、順に再生表示す
る。この際、配信サイト側は、単位エリアについてのコ
ンテンツ再生スケジュールを構成して車両側に送信して
も良い。この場合、車両側は、単位エリア内において、
上記スケジュールを参照しながら再生を行う。上記単位
エリアごとの再生スケジュールを構成しない場合は、車
両側のコンテンツ管理制御手段２０１において再生コン
テンツ判断や再生順構成処理などの制御を行う。車両の
位置するエリアが次のエリアに切り替わる際は、次エリ
アに対応するコンテンツがダウンロードされる。

【００６６】また、車両側の記憶手段２０３が有するメ
モリリソースが許す限り、現在エリアに隣接する隣接エ
リアのコンテンツ群もダウンロードして予め保持する。
次エリアに切り替わる際は、予め保持しておいた次エリ
アコンテンツを読み出して表示する。保有コンテンツの
更新を行う際は、現在エリアから遠いエリアのコンテン
ツから削除する。

【００６７】また、走行ルートの確定しないタイプの車
両に対する配信コンテンツの対応付け方法として、車両
位置とコンテンツ発信位置との間の距離を計算して所定
の距離内になる場合にコンテンツ配信を行う方法があ
る。図１４にその様子を示す。配信サイト３００側は、
車両１００側から位置情報を受信し、距離ｒ１により配
信コンテンツの選択判断を行い、選択して送信する。ま
た、車両１００の進行方向も判断条件として加味し、進
行方向に対しては条件となる距離を大きくするなどとす
るとさらに良い。車両１００側は、配信サイト３００側
で選択されたコンテンツを受信し、さらに車両１００側
で距離ｒ２により表示を行うかどうかの判断を行って表
示を行う。

【００６８】本システムでは、コンテンツ配信・再生の
管理方法として、基本的には配信サイト３００側で中心
に管理する。車両１００側のコンテンツ受信表示装置２
００にコンテンツ管理制御能力がある場合は、車両１０
０側でも複数の保有コンテンツの管理、再生コンテンツ
選択処理（単位エリア内での選択、再生順構成など）な
どの制御を行う。この場合、配信サイト３００との通信
が一時的にできないような状態が発生しても、サービス
の保証を行うことができる。

【００６９】図１６は、本発明の実施の形態におけるコ
ンテンツ配信システムでの処理の流れを示すシーケンス
図ある。図１６は、バスなどの走行ルートが予め定まる
タイプの車両に対するコンテンツ配信の場合である。ま
ず、車両（バス）１００側の装備する受信表示装置２０
０は、通信手段２０２により、車両ＩＤ、走行ルート情
報、初期位置情報などを配信サイト３００側に送信して
初期登録を行う（ステップＳ１）。

【００７０】配信サイト３００側は、バス１００側から
上記走行ルート情報他を受信し、このバスについて車両
情報管理手段３０２において運行をモニタするための車
両情報を構成する。そして、配信条件管理手段３０３の
管理する配信条件を参照して、走行ルート上において配
信再生するコンテンツの選択処理を行い、走行ルート上
に配置して再生スケジュールの構成（作成）を行う（ス
テップＳ２）。

【００７１】配信サイト側は、再生スケジュールを自身
で管理すると共に、バス側にも送信する。また、再生ス
ケジュールに記述された再生順に従い、最初の所定件数
のコンテンツを送信する（ステップＳ３）。送信するコ
ンテンツ数は、前述のように車両側のメモリリソースの
状態に応じて決定される。

【００７２】バス側は、再生スケジュールおよび最初の
所定件数コンテンツを受信（ダウンロード）して記憶手
段２０３に格納し、再生の準備処理を行う（ステップＳ
４）。バスは、走行を開始すると、再生スケジュールに
従って記憶手段２０３からコンテンツを読み出して再生
処理を行う（ステップＳ５）。

【００７３】バス側は、位置情報検出手段２０５の出力
する現在位置情報と、車両ＩＤ、コンテンツ表示状況
（再生情報）などの情報を、通信手段２０２により、定
期的あるいは随時、配信サイト側に送信する（ステップ
Ｓ６）。

【００７４】配信サイト側は、対象車両から位置情報そ
の他を受信した際は、車両情報および再生スケジュール
および配信条件の確認を行う（ステップＳ７）。再生す
べきコンテンツの変更や更新がある場合は、再生スケジ
ュールを更新して該当コンテンツと共にバス側に送信す
る（ステップＳ８）。バス側は、コンテンツを含む更新
情報を受信すると、記憶手段２０３に格納して保有する
コンテンツの状態を更新する。

【００７５】バス側は、再生スケジュールを随時確認し
ながら、再生予定かつ保有していないコンテンツについ
て、その再生タイミングより時間的に先行してダウンロ
ードする処理を行う。コンテンツのダウンロードは、区
間／エリア単位に行う方法が考えられる。

【００７６】バス側からの位置情報の送信において、そ
の位置が区間やエリアの境界あるいはその手前である場
合（ステップＳ１０）、配信サイト側は、そのことを検
知すると、次の区間／エリアの配信コンテンツの送信を
行う（ステップＳ１１）。バス側は、次の区間／エリア
のコンテンツを受信し、記憶手段２０３に格納して保有
コンテンツの状態を更新する（ステップＳ１２）。次の
区間／エリアに達すると、該当コンテンツの読み出し・
再生処理を行う。

【００７７】バス側は、表示履歴管理２０６手段におい
て、コンテンツ再生についてカウント処理を行い、その
カウント情報を課金情報として所定のタイミング（区間
／エリア単位、到着点到着時など）で配信サイト側に送
信する（ステップＳ１３）。配信サイト側は、課金情報
を受信して課金管理手段３０５において課金計算処理を
行う（ステップＳ１４）。以上のステップが繰り返され
る。

【００７８】図１７は、本発明の実施の形態におけるコ
ンテンツ配信システムでの処理の流れを示すシーケンス
図ある。図１７は、タクシーや一般車などの走行ルート
が予め定まらないタイプの車両に対するコンテンツ配信
の場合である。まず、車両１００側の装備する受信表示
装置２００をオンにすると、通信手段２０２により、車
両ＩＤ、初期位置情報などを配信サイト３００側に送信
して初期登録を行う（ステップＳ２１）。

【００７９】配信サイト側は、車両側から車両ＩＤその
他情報を受信し、車両管理情報を構成する。同時に、現
在位置および配信状況他を確認して最初の配信コンテン
ツの選択処理を行い、車両側に送信しても良い（ステッ
プＳ２２）。

【００８０】車両側は、位置情報検出手段２０５の検出
した位置情報と、車両ＩＤその他情報とを通信手段２０
２により配信サイト側に、定期的あるいは随時、送信す
る（ステップＳ２３）。

【００８１】配信サイト側は、車両側から位置情報その
他を受信し、走行位置および配信条件の確認を行って配
信コンテンツの選択処理を行い（ステップＳ２４）、車
両現在位置／エリアに対応するコンテンツを送信する
（ステップＳ２５）。まとめて複数のコンテンツ配信を
行う場合、その再生スケジュールを同時に送信しても良
い。また、同時に、車両側のメモリリソースに余裕があ
る場合は、近接エリアのコンテンツも送信する。

【００８２】車両側は、配信サイト側からコンテンツを
受信すると、記憶手段２０３に格納し、保有コンテンツ
の状態を更新する。車両側は、現在位置に近いコンテン
ツを判断して再生するか、あるいは、現在エリアに対応
するコンテンツについて所定の再生順に従い再生を行う
（ステップＳ２６）。

【００８３】車両側からの位置情報の送信において、そ
の位置がエリアの境界あるいはその手前である場合（ス
テップＳ２７）、配信サイト側は、そのことを認知する
と、次のエリアの配信コンテンツの送信を行う（ステッ
プＳ２８）。車両側が既に次エリアの情報を近接エリア
コンテンツとして保有している場合は送信する必要はな
い。車両側は、次エリアコンテンツを受信すると、記憶
手段２０３に格納して保有コンテンツの状態を更新す
る。車両側は、次エリアに切り替わると、格納してある
次エリアコンテンツを読み出して再生を行う（ステップ
Ｓ２９）。

【００８４】車両側は、表示履歴管理手段２０６におい
て、コンテンツ再生についてカウント処理を行い、その
カウント情報を課金情報として所定のタイミングで配信
サイト側に送信する（ステップＳ３０）。配信サイト側
は、課金情報を受信して課金管理手段３０５において課
金計算処理を行う（ステップＳ３１）。以上のステップ
が繰り返される。

【００８５】以上により本発明の実施形態について説明
した。なお、上述した実施形態は、本発明の好適な実施
形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内におい
て、種々変形実施が可能である。

【００８６】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、広告者は、細かなニーズに応じて配信対象エ
リア・期間・時間帯などを自由に設定して移動体（車
両）へのデジタルコンテンツ配信を行うことができる。
また、条件を絞ったマイクロ型広告、地域密着型広告、
イベント型広告、条件に応じて配信するコンテンツを動
的に変化させる、複数の広告者による共同利用（並行表
示）、複数の車両への一斉配信など、動的な広告／コン
テンツ配信を行うことができる。

【００８７】また、デジタルコンテンツであるため、物
理的なペインティングや取り付けなどが不要になり、広
告／コンテンツの作成や変更を柔軟かつ短期間に行うこ
とができ、コスト的にも安価で済み、リアルタイム的な
広告媒体として車両を利用することができる。また、動
画やプログラムを利用した多彩なコンテンツを表示する
ことができる。また、夜間などでの広告表示を効果的に
行うことができる。

【００８８】また、ディスプレイによって表示を行うの
で、夜間などにおいても視覚的効果を見込むことができ
る。

【００８９】また、移動体側のコンテンツ受信表示装置
のメモリリソース情報や移動体の走行ルート情報などを
参照して利用し、車両タイプに応じてプリダウンロー
ド、リアルタイムダウンロードなどコンテンツ配信方法
の使い分けを行うので、通信トラフィックを最小限に抑
えて効率を向上させ、コンテンツ配信の効果を向上させ
ることができる。

【００９０】また、車両現在位置／エリアに近接するエ
リアや予定走行ルートを反映して、配信コンテンツを再
生タイミングより前に時間的に余裕を持ってダウンロー
ドする制御を行うので、通信効率を向上させ、利用者に
対するサービスの品質を保証することができる。

【００９１】また、車両側の保有コンテンツについて、
再生スケジュールなどを参照して再利用を図るので、無
駄な通信を抑え、通信効率を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態におけるコンテンツ配信シ
ステムの構成を示す図である。

【図２】本発明の実施の形態におけるコンテンツ配信シ
ステムで契約関係などを示す図である。

【図３】本発明の実施の形態におけるコンテンツ配信シ
ステムの構成要素を示す図である。

【図４】コンテンツ受信装置２００の構成を示すブロッ
ク図である。

【図５】コンテンツ配信サイト３００の構成を示すブロ
ック図である。

【図６】本コンテンツ配信システムにおける車両側シス
テムと配信サイト側システムとの間における基本的なや
りとりを示す図である。

【図７】コンテンツ情報の例を示す図である。

【図８】車両情報の例を示す図である。

【図９】契約情報の例を示す図である。

【図１０】コンテンツ再生スケジュールの例を示す図で
ある。

【図１１】配信コンテンツと車両との対応付けの例１に
ついて示す図である。

【図１２】配信コンテンツと車両との対応付けの例２に
ついて示す図である。

【図１３】配信コンテンツと車両との対応付けの例３に
ついて示す図である。

【図１４】配信コンテンツと車両との対応付けの例４に
ついて示す図である。

【図１５】表示履歴管理手段２０６の管理する表示履歴
（表示累積管理情報）の例を示す図である。

【図１６】本発明の実施の形態におけるコンテンツ配信
システムでの配信処理、特に、走行ルート情報を取得で
きる場合の配信処理の流れについて示すシーケンス図で
ある。

【図１７】本発明の実施の形態におけるコンテンツ配信
システムでの配信処理、特に、エリア単位での配信処理
の流れについて示すシーケンス図である。

【符号の説明】

１００ コンテンツ配信対象移動体（車両） ２００ コンテンツ受信表示装置 ３００ コンテンツ配信サイト ４００ 広告者 ５００ 広告（コンテンツ）制作者 ６００ 位置情報検出サービス ２０１ コンテンツ管理制御手段 ２０２ コンテンツ通信手段 ２０３ コンテンツ記憶手段 ２０４ コンテンツ表示手段 ２０５ 位置情報検出手段 ２０６ 表示履歴管理手段 ３０１ コンテンツ配信手段 ３０２ 車両情報管理手段 ３０３ 配信条件管理手段 ３０４ コンテンツ管理手段 ３０５ 課金管理手段 ３０６ 契約仲介・管理手段 ３０７ コンテンツデータベース

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０６Ｆ 17/30 １７０ Ｇ０６Ｆ 17/30 １７０Ｚ ３１０ ３１０Ｚ Ｇ０９Ｆ 19/00 Ｇ０９Ｆ 19/00 Ｚ

Claims (20)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンテンツ受信表示装置を備える移動体
   と、該移動体へのデジタルコンテンツの掲載を行う広告
   主と、インターネットに接続され、前記コンテンツを蓄
   積管理し、無線通信網を介して前記移動体への配信を行
   うコンテンツ配信サイトと、を有する移動体コンテンツ
   配信システムであって、 前記移動体の前記コンテンツ受信表示装置は、 位置情報検出サービスを利用して現在位置情報を出力す
   る位置検出手段と、前記サイトから前記コンテンツをダ
   ウンロードする無線通信手段と、前記コンテンツを蓄積
   する記憶手段と、前記コンテンツを再生・表示する表示
   手段と、前記コンテンツの蓄積と再生表示の制御を行う
   制御手段と、を有し、 前記サイトは、 前記コンテンツを配信する配信手段と、前記コンテンツ
   をデータベースに管理する管理手段と、前記広告主によ
   る前記コンテンツについての配信対象エリア・期間・時
   間帯を含む配信条件の設定を管理する配信条件管理手段
   と、を有し、 前記コンテンツ受信表示装置は、前記サイトに対し、前
   記位置情報および移動体情報他を所定タイミングで送信
   し、 前記サイトは、前記コンテンツ受信表示装置から前記位
   置情報他を受信し、該位置情報他と、前記配信条件およ
   び現在時刻情報他と、を基準に配信コンテンツの選択を
   行って前記コンテンツ受信表示装置に配信して表示させ
   ることを特徴とするコンテンツ配信システム。
2. 【請求項２】 前記サイトは、 Ｗｅｂ技術を用いて、前記広告者と前記移動体の管理者
   との間での前記コンテンツ配信・掲載の契約を仲介し、
   前記配信条件の設定・調整を行う契約仲介手段をさらに
   有することを特徴とする請求項１記載のコンテンツ配信
   システム。
3. 【請求項３】 前記サイトは、 前記各配信条件単位で課金設定を行い、また、前記移動
   体のコンテンツ受信表示装置から前記コンテンツについ
   ての再生情報を受信し、該情報に基づく課金処理を行う
   課金手段をさらに有することを特徴とする請求項１また
   は２に記載のコンテンツ配信システム。
4. 【請求項４】 前記サイトは、 前記移動体およびコンテンツ受信表示装置を識別し、状
   態を管理し、また、前記配信コンテンツの再生スケジュ
   ールを随時構成して管理する移動体管理手段をさらに有
   し、 当該サイト側中心に前記再生スケジュールに従って前記
   コンテンツの配信および再生の制御を行うことを特徴と
   する請求項１から３のいずれか１項に記載のコンテンツ
   配信システム。
5. 【請求項５】 前記移動体管理手段は、 前記コンテンツ受信表示装置の前記記憶手段のメモリリ
   ソースおよび保有コンテンツを把握し、その状態に応じ
   てコンテンツ配信の制御を行うことを特徴とする請求項
   ４記載のコンテンツ配信システム。
6. 【請求項６】 前記コンテンツ受信表示装置は、 前記位置情報あるいは前記再生スケジュールを確認しな
   がら、前記記憶手段に蓄積されている前記コンテンツを
   読み出して前記表示手段において再生する制御を行い、
   また、所定タイミングで前記サイト側に対しコンテンツ
   要求を行ってダウンロードする制御を行う手段をさらに
   有することを特徴とする請求項１から５のいずれか１項
   に記載のコンテンツ配信システム。
7. 【請求項７】 前記コンテンツ受信表示装置は、 前記記憶手段において、所定の最大メモリサイズ内にお
   いて最大量の前記コンテンツを蓄積保持し、新たな前記
   コンテンツを蓄積する際は、表示更新対象コンテンツお
   よび再生済みコンテンツから順次上書きする制御を行う
   手段をさらに有することを特徴とする請求項６記載のコ
   ンテンツ配信システム。
8. 【請求項８】 前記サイトにおいて、前記配信条件管理
   手段は、 配信対象地理エリア全体を所定の区画エリアに区分して
   管理し、前記配信条件として該区画エリアと前記コンテ
   ンツとの対応付けを行い、 前記コンテンツ受信表示装置に対し、前記位置情報を用
   いて、前記区画エリア単位で、前記移動体の現在属する
   区画エリアに対応する前記コンテンツを中心に配信し、
   また、前記現在属する区画エリアに隣接する区画エリア
   に対応するコンテンツも前記記憶手段のメモリリソース
   の許す限り予め配信して蓄積させることを特徴とする請
   求項１から７のいずれか１項に記載のコンテンツ配信シ
   ステム。
9. 【請求項９】 前記コンテンツ受信表示装置は、 予め前記移動体の走行ルートが判明する場合は、該走行
   ルート情報を前記位置情報他と共に前記サイトに対して
   送信し、 前記サイトは、 前記走行ルート情報を利用して、配信コンテンツの選択
   を行い、また、前記移動体管理手段は、前記走行ルート
   情報を用いて前記コンテンツ再生スケジュールを構成
   し、該再生スケジュールに基づきコンテンツ配信の制御
   を行い、 前記コンテンツ受信表示装置は、 前記走行ルート情報を用いて構成された再生スケジュー
   ルに基づき、前記コンテンツの再生の制御を行うことを
   特徴とする請求項４から８のいずれか１項に記載のコン
   テンツ配信システム。
10. 【請求項１０】 前記サイトは、 前記コンテンツについて任意に設定した位置をコンテン
    ツ発信位置として登録管理し、 前記移動体の現在位置と前記発信位置との距離を計算し
    て前記配信コンテンツの選択を行うことを特徴とする請
    求項１から９のいずれか１項に記載のコンテンツ配信シ
    ステム。
11. 【請求項１１】 前記サイトは、 前記移動体およびコンテンツ受信表示装置のタイプ・状
    態に応じてコンテンツ配信方法の使い分けを行うものと
    し、走行ルート情報の取得できるタイプの移動体に対し
    ては、該走行ルート情報から前記コンテンツ再生スケジ
    ュールを構成して該スケジュールに基づき前記コンテン
    ツの配信および再生の制御を行い、前記走行ルート情報
    の取得できないタイプの移動体に対しては、随時、前記
    位置情報および配信条件他を確認しながら配信コンテン
    ツの選択を行って配信することを特徴とする請求項４か
    ら１０のいずれか１項に記載のコンテンツ配信システ
    ム。
12. 【請求項１２】 前記コンテンツ受信表示装置の表示手
    段は、前記移動体の外面に装備されることを特徴とする
    請求項１から１１のいずれか１項に記載のコンテンツ配
    信システム。
13. 【請求項１３】 前記コンテンツ受信表示装置の表示手
    段は、前記移動体の内面に装備されることを特徴とする
    請求項１から１１のいずれか１項に記載のコンテンツ配
    信システム。
14. 【請求項１４】 移動体に装備され、無線通信網を介し
    て、広告者のデジタルコンテンツが管理されているコン
    テンツ配信サイトから所定の配信条件に従って前記コン
    テンツのダウンロードを行って蓄積および再生を行うコ
    ンテンツ受信表示装置であって、 位置情報検出サービスを利用して現在位置情報を出力す
    る位置検出手段と、 前記サイトから前記コンテンツをダウンロードする無線
    通信手段と、 前記コンテンツを蓄積する記憶手段と、 前記コンテンツを再生・表示する表示手段と、 前記コンテンツの蓄積と再生表示の制御を行う制御手段
    と、を有し、 前記サイトに対し、前記位置情報および移動体情報他を
    所定タイミングで送信し、 前記サイトから、前記位置情報他と、前記配信条件およ
    び現在時刻情報他と、を基準に選択された配信コンテン
    ツを受信し、前記記憶手段に蓄積し、前記表示手段にお
    いて再生・表示することを特徴とするコンテンツ受信表
    示装置。
15. 【請求項１５】 前記コンテンツについての再生情報を
    課金情報として前記サイト側に送信することを特徴とす
    る請求項１４記載のコンテンツ受信表示装置。
16. 【請求項１６】 前記位置情報あるいは前記サイト側に
    おいて構成されるコンテンツ再生スケジュールを確認し
    ながら、コンテンツの蓄積、再生、および要求の制御を
    行う手段をさらに有することを特徴とする請求項１４ま
    たは１５に記載のコンテンツ受信表示装置。
17. 【請求項１７】 前記記憶手段において、所定の最大メ
    モリサイズ内において最大量の前記コンテンツを蓄積保
    持し、新たな前記コンテンツを蓄積する際は、表示更新
    対象コンテンツおよび再生済みコンテンツから順次上書
    きする制御を行う手段をさらに有することを特徴とする
    請求項１４から１６のいずれか１項に記載のコンテンツ
    受信表示装置。
18. 【請求項１８】 予め前記移動体の走行ルートが判明す
    る場合は、該走行ルート情報を前記位置情報他と共に前
    記サイトに対して送信し、 前記サイト側において前記走行ルート情報を用いて構成
    された再生スケジュールに基づき、前記コンテンツの再
    生の制御を行うことを特徴とする請求項１４から１７の
    いずれか１項に記載のコンテンツ受信表示装置。
19. 【請求項１９】 前記コンテンツ受信表示装置の表示手
    段は、プラズマディスプレイ型であることを特徴とする
    請求項１４から１８のいずれか１項に記載のコンテンツ
    受信表示装置。
20. 【請求項２０】 前記コンテンツ受信表示装置の表示手
    段は、窓ガラスへの投射を行うプロジェクタ型ディスプ
    レイであることを特徴とする請求項１４から１８のいず
    れか１項に記載のコンテンツ受信表示装置。