JP2003096324A - キナクリドンスルホン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

キナクリドンスルホン酸誘導体の製造方法

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Yoshikatsu Seki
義勝 関
Harumi Sadakuni
治美 定國
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Abstract

(57)【要約】 【課題】キナクリドンスルホン酸誘導体を高収率で製造
する方法を提供する。 【解決手段】キナクリドン系顔料中間体を、温度85〜
95℃となしたスルホン化剤と接触させスルホン化を行
い、対応するキナクリドンスルホン酸誘導体を収率良く
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はキナクリドンスルホ
ン酸誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開2000−191974号公報に開
示されている様に、キナクリドン系顔料のスルホン酸誘
導体はよく知られている。その製造方法としては、例え
ば、1)キナクリドン系顔料をスルホン化する、2)キ
ナクリドン系顔料中間体をスルホン化しかつ環化する方
法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の製造方法にせよ、従来の反応条件では生成する対応す
るスルホン酸誘導体の収率が低いという欠点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記実状に鑑みて鋭意検
討したところ、2)の系にて、キナクリドン系顔料中間
体を、所定温度となしたスルホン化剤と接触させスルホ
ン化を行う様にすれば、従来より高収率でキナクリドン
スルホン酸誘導体を含むキナクリドン系顔料用添加剤が
容易に製造できることを見い出し、本発明を完成するに
至った。
【0005】即ち本発明は、無置換2,5−ジアリール
アミノテレフタル酸または芳香環にアルキル基、アルコ
キシル基またはハロゲン原子を有する2,5−ジアリー
ルアミノテレフタル酸を、85〜95℃としたスルホン
化剤と接触させ、スルホン化及び環化を行うキナクリド
ンスルホン酸誘導体の製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施形態】次に本発明を詳細に説明する。本発
明におけるキナクリドンスルホン酸誘導体は、スルホン
酸基またはスルホン酸金属塩を有するキナクリドン系化
合物からなるものである。そして、このキナクリドンス
ルホン酸誘導体は、キナクリドンモノスルホン酸誘導
体、キナクリドンジスルホン酸誘導体等から構成され
る。
【0007】このキナクリドンスルホン酸誘導体は、芳
香族求電子置換反応により、無置換2,5−ジアリール
アミノテレフタル酸または芳香環にアルキル基、アルコ
キシル基またはハロゲン原子を有する2,5−ジアリー
ルアミノテレフタル酸を、スルホン化と環化閉環するこ
と、及び必要に応じてそのスルホン酸の末端水素原子を
金属原子等で置換することにより得ることが出来る。
【0008】本発明における無置換2,5−ジアリール
アミノテレフタル酸または芳香環にアルキル基、アルコ
キシル基またはハロゲン原子を有する2,5−ジアリー
ルアミノテレフタル酸(以下、原料と略記する)は、下
記一般式(1)で表されるものである。
【0009】
【化1】
【0010】上記式(I)中、X1,X2は同一でも異
なっていてもよい、それぞれ水素原子、アルキル基、ア
ルコキシル基またはハロゲン原子から選ばれる置換基で
ある。アルキル基としては、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基等の低級アルキル基、アルコキシル基と
しては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基
等の低級アルコキシル基、ハロゲン原子としては、例え
ば塩素原子、臭素原子が挙げられる。
【0011】この様な原料としては、2,5−ジ(クロ
ロアニリノ)テレフタル酸、2,5−ジ(トルイジノ)
テレフタル酸が好適に用いられる。
【0012】本発明では、前記原料を用いてスルホン化
と環化閉環を行い、キナクリドンスルホン酸誘導体を得
る。
【0013】この際のスルホン化剤としては、例えば濃
硫酸、発煙硫酸、濃硫酸と発煙硫酸の併用、硫酸と五酸
化燐の併用、クロルスルホン酸、亜硫酸水素ナトリウ
ム、塩化スルフリルと塩化アルミニウムとの併用等を採
用することが出来る。
【0014】前記原料に対するスルホン化剤の使用量
は、一分子中に含ませるスルホン酸基の数やスルホン化
剤の強さにより異なるが、質量換算で、例えば原料10
0部に対してスルホン化剤50〜2000部である。
【0015】スルホン化の触媒としては、例えば硫酸カ
ルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸鉄等の硫酸金属塩を
併用することも出来る。この触媒の使用量は、質量換算
で、例えば原料100部当たり0.05〜10部であ
る。
【0016】スルホン化反応が激しすぎる場合には、例
えばエチレングリコール、プロピレングリコール、クロ
ロホルム、塩化エチレン、四塩化炭素等の溶媒中で反応
を行うことが出来る。
【0017】この様なスルホン化反応は、反応温度20
〜100℃、反応時間1〜30時間の範囲で行うことが
出来る。
【0018】しかしながら、本発明では、反応終了後の
有機溶媒の除去が不要であり、反応率にも優れる点で、
スルホン化剤兼溶媒として、原料に対し質量換算で2〜
20倍量の硫酸を用いることが好ましい。この際の硫酸
としては、濃硫酸、発煙硫酸またはこれらの混合物が好
ましい。
【0019】本発明者らの知見によれば、原料を、予め
所定温度となしたスルホン化剤と接触させることによ
り、原料とスルホン化剤とを接触させてから所定温度と
なす場合に比べて、スルホン化反応と脱水閉環反応によ
り生成するキナクリドンスルホン酸誘導体の収率が向上
する。
【0020】本発明において前記所定温度とは、85〜
95℃である。スルホン化及び環化閉環の反応は、前記
所定温度で攪拌することにより行うことが出来るが、環
化閉環反応の時間短縮のため、スルホン化後の環化閉環
反応温度を、前記所定温度より高くして行うことも出来
る。スルホン化の条件は、用いる原料とスルホン化剤の
種類にもよるが、前記所定温度で1時間〜9時間であ
る。
【0021】スルホン化の終点は、キナクリドン骨格に
含ませる、所望のスルホン酸基またはスルホン酸塩の数
n等により適宜調節する。この終点は、反応温度を固定
し反応時間を変化させて、各々反応生成物サンプルを得
て、これらについて質量分析(マススペクトル;MS)
や赤外線吸収スペクトル(IR)を測定し、予め検量線
を定めることにより、次回からは反応時間のみで制御す
ることが出来る。この検量線の作成には、擬分子イオン
ピーク値と、1000〜1100cm−1付近に発現す
るスルホン酸基に基づく特異赤外吸収ピークの存在如何
や強度に基づいて作成できる。即ち質量分析によれば、
スルホン酸基またはスルホン酸塩の数nに対応したキナ
クリドンスルホン酸誘導体の生成に伴い、それに対応し
た擬分子イオンピークが発現すると共に、赤外線吸収ス
ペクトルによれば、キナクリドンスルホン酸誘導体の生
成割合の高まりに応じて、スルホン酸基またはスルホン
酸塩の特異赤外吸収ピークの強度が高くなる。
【0022】スルホン化率が飽和して一定となる前に反
応を終了させると、得られる反応生成物は、スルホン化
剤を除くと、キナクリドン化合物とキナクリドンスルホ
ン酸誘導体との混合物とすることが出来る。
【0023】尚、原料として硫酸を用いた場合に、それ
の赤外吸収ピークと、キナクリドンスルホン酸誘導体の
スルホン酸基またはスルホン酸塩のそれとが、赤外線吸
収波長として近接して分離し難い場合がある。この際に
は、反応生成物から硫酸を除去、必要に応じて洗浄して
から上記各分析に従い検量線を作成すれば良い。勿論、
最終生成物を特定するに当たっては、元素分析を採用す
ることも出来る。
【0024】2,5−ジアリールアミノテレフタル酸、
芳香環にアルキル基またはハロゲン原子を有する2,5
−ジアリールアミノテレフタル酸を用いた場合における
対応する各キナクリドンスルホン酸誘導体の収率(絶対
値)は、ジアルキルキナクリドンスルホン酸誘導体が最
も高くなる。
【0025】ちなみにキナクリドンスルホン酸誘導体
が、スルホン酸ナトリウム塩を官能基として含有する
3,10−ジクロロキナクリドンスルホン酸誘導体の場
合は、キナクリドン化合物そのものに基づく特異赤外吸
収ピークの他、同スルホン酸ナトリウムに基づく特異赤
外吸収ピークが、新たに1040〜1060cm−1付
近に発現する。一方、2,9−ジメチルキナクリドンス
ルホン酸誘導体の場合も、キナクリドン化合物そのもの
に基づく特異赤外吸収ピークの他、同スルホン酸ナトリ
ウムに基づく特異赤外吸収ピークが、新たに1040〜
1060cm−1付近に発現する。
【0026】上記反応終了後には、目的の使用形態や品
質となる様、必要に応じて濾過、乾燥、粉砕、分級、精
製、顔料化等の操作を行うことが出来る。
【0027】こうしてスルホン化反応を行った反応混合
物は、用いたスルホン化剤より大過剰の水中に加えるこ
とにより、固体として析出させることが出来る。ここで
は水は、例えば、質量換算で反応混合物100部当た
り、300〜1200部用いることが出来る。
【0028】必要なら上記操作に続いて、さらに攪拌を
10分〜2時間行って、析出を完結するために熟成させ
ても良い。
【0029】水とキナクリドンスルホン酸誘導体とを含
む混合物よりキナクリドンスルホン酸誘導体を濾別し
て、それをウエットケーキとして用いることが出来る。
また、これを乾燥して乾燥粉体として用いることも出来
る。一方、前記反応終了後に得られた反応混合物からス
ルホン化剤を除去してスプレードライヤー等で、キナク
リドンスルホン酸誘導体の乾燥粉体を得ることも出来
る。
【0030】こうして大過剰の水中に析出したキナクリ
ドンスルホン酸誘導体は、濾過、水洗することにより、
精製することが出来る。また必要なら、更に希塩酸の様
な希酸により洗浄を行って、キナクリドンスルホン酸誘
導体の純度をより高めることも出来る。
【0031】特に、キナクリドンスルホン酸誘導体の用
途が、光学材料や電子写真材料の様な先端分野である場
合には、そのウエットケーキや乾燥粉体を充分に精製す
ることが、遊離硫酸濃度、伝導度等を、実質的に最終用
途における要求性能上で問題のないレベルとなるまで低
減させることが出来、最終用途における特性向上が期待
出来る場合がある。
【0032】またキナクリドンスルホン酸誘導体の粒子
径が比較的大きい場合や、さらに粒子径を小さくしたい
場合には、粉砕してから使用することが可能である。
【0033】キナクリドンスルホン酸誘導体中のスルホ
ン酸基は、そのままの状態であっても良いが、必要なら
ば、上記した様に、このスルホン酸基に1価、2価或い
は3価の金属の金属化合物やアンモニアや有機アミンを
反応させて、対応するスルホン酸の塩、例えばスルホン
酸ナトリウム塩等の金属塩、同アンモニウム塩、同有機
アミン塩等とすることが出来る。しかしながら、後述す
る水性用途分野での使用においては、ナトリウム塩が最
も粘度が低いので好ましい。
【0034】スルホン酸塩を官能基として有するキナク
リドンスルホン酸誘導体、遊離のスルホン酸基を有する
同誘導体及び(スルホン酸基もスルホン酸塩も官能基と
して有さない)キナクリドン化合物は各々異なる水溶性
を有しており、この性質を利用して、三者を明確に分離
することが可能である。スルホン酸塩を官能基として有
するキナクリドンスルホン酸誘導体は、遊離のスルホン
酸基を有する同誘導体に比べて相対的に水溶性に優れ
る。
【0035】従って水性インクや水性塗料の様な水性用
途分野においては、スルホン酸塩を官能基として有する
キナクリドンスルホン酸誘導体を用いる様にするのが好
ましい。
【0036】こうして得られたキナクリドンスルホン酸
誘導体は、それ自体でも、対応するキナクドン化合物よ
り流動性が良好である。
【0037】従って、本発明のキナクリドンスルホン酸
誘導体は、顔料用添加剤としてキナクリドン系顔料に添
加することにより、顔料自体の流動性を向上させ、水性
インクや水性塗料において保存安定性を付与することが
可能となる。
【0038】キナクリドン化合物とキナクリドンスルホ
ン酸誘導体とを含む混合物は、必要ならば、例えばソル
ベント法やソルベントソルトミリング法等の公知慣用の
後処理により顔料化することにより、より微細で粒径分
布の揃ったキナクリドン系顔料組成物を調製することが
出来る。キナクリドン系顔料にキナクリドンスルホン酸
誘導体を後添加して顔料組成物とすることも出来るし、
キナクリドン化合物にキナクリドンスルホン酸誘導体を
添加して顔料化を行って顔料組成物とすることも出来
る。
【0039】こうして得られたキナクリドンスルホン酸
誘導体や、それとキナクリドン系顔料を含む顔料組成物
は、各種水性インクや水性塗料に用いることで、流動性
や保存安定性に優れた水性インクや水性塗料を得ること
が出来る。
【0040】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいて説明する。以
下の部及び%は特に断りのない限り、質量基準である。
【0041】実施例1(3,10−ジクロロキナクリド
ンスルホン酸ナトリウムA−1の合成) 90℃にした98%硫酸1050部に、攪拌下、2,5
−ジ(メタクロロアニリノ)テレフタル酸350部を仕
込み、85分かけてスルホン化反応を行った。その後、
反応温度を120℃にして3時間かけて環化閉環反応を
行った。引き続き、上記反応で得られた反応混合物を、
45℃の水7000部中に加えて、攪拌を30分行い、
生成物を析出させた。得られた生成物を濾過してウエッ
トケーキとした後、当該ウエットケーキを、攪拌下、8
0℃の水5000部に分散させスラリー状態にした。ス
ラリー状態にした3,10−ジクロロキナクリドンスル
ホン酸に、水酸化ナトリウムを加えてpHを11に調整
して、乾燥時固形分5.5%の生成物A−1のスラリー
6378部を得た。
【0042】得られた生成物A−1は、赤外線吸収スペ
クトルの測定で、波数1050cm−1と1080cm
−1に吸収ピークを持ち、3,10−ジクロロキナクリ
ドンスルホン酸ナトリウムであることがわかった。
【0043】比較例1(3,10−ジクロロキナクリド
ンスルホン酸ナトリウムA−2の合成) 90℃にした98%硫酸1050部の代わりに、76℃
にした98%硫酸1050部を用いた以外は、実施例1
と同様の合成を行い、乾燥時固形分5.5%の生成物A
−2のスラリー6207部を得た。
【0044】得られた生成物A−2は、赤外線吸収スペ
クトルの測定で、波数1050cm−1と1080cm
−1に吸収ピークを持ち、生成物A−1と同様に、3,
10−ジクロロキナクリドンスルホン酸ナトリウムであ
ることがわかった。
【0045】比較例2(3,10−ジクロロキナクリド
ンスルホン酸ナトリウムA−3の合成) 2,5−ジ(メタクロロアニリノ)テレフタル酸350
部の代わりに、3,10−ジクロロキナクリドン320
部を用いた以外は、実施例1と同様の合成を行い、乾燥
時固形分5.5%の生成物A−3のスラリー6106部
を得た。
【0046】得られた生成物A−3は、赤外線吸収スペ
クトルの測定で、波数1050cm−1と1080cm
−1に吸収ピークを持ち、生成物A−1及びA−2と同
様に、3,10−ジクロロキナクリドンスルホン酸ナト
リウムであることがわかった。
【0047】実施例2(2,9−ジメチルキナクリドン
スルホン酸ナトリウムB−1の合成) 90℃にした98%硫酸1050部に、攪拌下、2,5
−ジ(p−トルイジノ)テレフタル酸316部を仕込
み、85分かけてスルホン化反応を行った。その後、反
応温度を120℃にして3時間かけて環化閉環反応を行
った。引き続き、上記反応で得られた反応混合物を、4
5℃の水7000部中に加えて、攪拌を30分行い、生
成物を析出させた。得られた生成物を濾過してウエット
ケーキとした後、当該ウエットケーキを、攪拌下、80
℃の水5000部に分散させスラリー状態にした。スラ
リー状態にした生成物に、水酸化ナトリウムを加えてp
Hを11に調整して、乾燥時固形分5.5%の生成物B
−1のスラリー6432部を得た。
【0048】得られた生成物B−1は、赤外線吸収スペ
クトルの測定で、波数1050cm−1と波数1350
cm−1に吸収ピークを持ち、2,9−ジメチルキナク
リドンスルホン酸ナトリウムであることがわかった。
【0049】各種置換キナクリドンスルホン酸ナトリウ
ムの分析 実施例1、比較例1及び比較例2で得られた3,10−
ジクロロキナクリドンスルホン酸ナトリウム、並びに実
施例2で得られた2,9−ジメチルキナクリドンスルホ
ン酸ナトリウムについて、各々の組成を明らかにすべ
く、液体クロマトグラフィー質量分析装置(ヒューレッ
トパッカード社製)を用いて、エレクトロスプレー方法
で分析を行った。3,10−ジクロロキナクリドンや
2,9−ジメチルキナクリドンは、それぞれ対応するス
ルホン酸またはその塩と分子量が大きく異なるので、液
体クロマトグラフィーにおいてもピークを生ずる時間
(リテンションタイム)に差が生じる。これに着眼し
て、3,10−ジクロロキナクリドンのみ、2,9−ジ
メチルキナクリドンのみについてリテンションタイムを
測定しておき、それ以外のピークを対応するキナクリド
ンスルホン酸誘導体とし、ピーク面積により、それぞれ
の質量組成を求めた。予め結果を表1に示す。
【0050】
【表1】表1
【0051】上記実施例と比較例の対比から明らかなご
とく、本発明の製造方法によれば、1)キナクリドン系
顔料をスルホン化する、2)キナクリドン系顔料中間体
をスルホン化しかつ環化する方法等での従来の反応条件
に比べて、より高収率で対応するキナクリドンスルホン
酸誘導体を製造できることがわかる。
【0052】
【発明の効果】本発明の製造方法では、原料のスルホン
化温度を特定範囲となる様にして反応するので、従来の
製造方法に比べて対応するキナクリドンスルホン酸誘導
体をより高収率にて製造できるという格別顕著な効果を
奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無置換2,5−ジアリールアミノテレフ
    タル酸または芳香環にアルキル基、アルコキシル基また
    はハロゲン原子を有する2,5−ジアリールアミノテレ
    フタル酸を、85〜95℃としたスルホン化剤と接触さ
    せ、スルホン化及び環化を行うキナクリドンスルホン酸
    誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 スルホン化剤として硫酸を用いる請求項
    1記載の製造方法。
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