JP2003095171A - 障害者などの使用する自転車 - Google Patents

障害者などの使用する自転車

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JP2003095171A
JP2003095171A JP2001329989A JP2001329989A JP2003095171A JP 2003095171 A JP2003095171 A JP 2003095171A JP 2001329989 A JP2001329989 A JP 2001329989A JP 2001329989 A JP2001329989 A JP 2001329989A JP 2003095171 A JP2003095171 A JP 2003095171A
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seat
driver
rear wheels
handle
center
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JP2001329989A
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English (en)
Inventor
Toshio Yamane
稔雄 山根
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Bizen Hatsujoh Co Ltd
Original Assignee
Bizen Hatsujoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歩行困難な者であっても乗車や下車などの行
為を円滑に行うことができ、また乗車しての運転走行時
の運転者の姿勢を個々の運転者にとって最良のものとな
すことができるようになす。 【解決手段】 運転者用座席20の座面b高さを凡そ5
10〜590mm程度になすと共に、左右の後輪12の
最上点がこの運転者用座席20の座面bよりも低くなる
ようにこれら後輪12の直径を凡そ400〜500mm
程度となし、且つ、運転者用座席20の前後範囲の全体
を前記左右の後輪12の前後範囲内に位置させると共に
この運転者用座席20の座面b中心を前記後輪12の前
半分範囲内に位置させ、さらに前記運転者用座席20を
前記本体フレーム部材1に対し前後及び上下への位置変
更調整可能に支持するものとした座席支持機構21を、
前記左右の後輪12間の前後範囲内に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に歩行困難な者
の使用に適した三輪自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】前後向きの本体フレーム部材の前端部に
特定傾斜状の縦向きハンドル軸を装着し、このハンドル
軸の下方延長部に前輪を軸着すると共にこのハンドル軸
の上端に操向ハンドルを固定し、また前記本体フレーム
部材の後端に支持枠材を介して左右一対の後輪を軸着
し、これら前輪と後輪との間にペダル入力機構を設ける
と共に、前記左右の後輪間に運転者用座席を設けた構成
の三輪自転車は存在している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した在来の三輪自
転車においては、歩行困難な者による乗車や下車などの
行為が円滑に行えないことがあるのであり、また運転走
行時の運転者の姿勢が個々の運転者にとって最良のもの
となり難いのであり、さらには補助者による走行補助を
行うための配慮に欠けているのである。
【0004】本発明は、斯かる問題点を簡易に解決する
ものとした三輪自転車を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の三輪自転車では、請求項1に記載したよう
に、前後向きの本体フレーム部材の前端部に特定傾斜状
の縦向きハンドル軸を装着し、このハンドル軸の下方延
長部に前輪を軸着すると共にこのハンドル軸の上端に操
向ハンドルを固定し、前記本体フレーム部材の後端に支
持枠部材を介して左右一対の後輪を軸着し、これら前輪
と後輪との間にペダル入力機構を設けると共に、前記左
右の後輪間に運転者用座席を設けた自転車において、前
記運転者用座席の座面高さを凡そ510〜590mm程
度になすと共に、前記左右の後輪の最上点がこの運転者
用座席の座面よりも低くなるようにこれら後輪の直径を
凡そ400〜500mm程度となし、且つ、前記運転者
用座席の前後範囲の全体を前記左右の後輪の前後範囲内
に位置させると共にこの運転者用座席の座面中心を前記
後輪の前半分範囲内に位置させ、さらに前記運転者用座
席を前記本体フレーム部材に対し前後及び上下への位置
変更調整可能に支持するものとした座席支持機構を、前
記左右の後輪間の前後範囲内に形成した構成となす。
【0006】この発明によれば、運転者用座席の座面高
さが凡そ510〜590mm程度であり、しかも後輪の
直径が凡そ400〜500mm程度であることが、歩行
困難な者による運転者用座席への着座を容易となす。ま
た運転者用座席の座面中心を前記後輪の前半分範囲内に
位置させたことは、運転者が運転者用座席に座したとき
の車体の安定性を向上させると同時に、車体全長を短く
する上で寄与するほか、車体前部に作用する荷重を軽減
させて車体前部構造を軽量化する上で寄与するものとな
る。さらに運転者用座席を前後向きの本体フレーム部材
に対し前後及び上下への位置変更調整可能に支持するも
のとした座席支持機構を形成したことは、運転者用座席
に座しペダル入力機構のペダルに足を載せ操向ハンドル
の把手部を持った運転者の姿勢を個々の運転者ごとに最
適状態となすのであり、またこの座席支持機構を左右の
後輪間箇所の前後方向範囲内に形成したことは、この座
席支持機構が運転走行操作中の運転者の動作に対し障害
となるのを阻止するものとなる。
【0007】上記発明は次のように具体化するのがよ
い。即ち、請求項2に記載したように、前記座席支持機
構が前記本体フレーム部材に対する前記運転者用座席の
前後方向変位を固定化させたり或いはこの固定化を解除
するための座席操作部材を具備しており、この際、座席
操作部材の入力部位を前記運転者用座席の左右一側で、
前記後輪の前部と前記運転者用座席との間に位置させ
る。
【0008】これによれば、座席操作部材が運転者用座
席に座した運転者による運転者用座席の前後方向位置調
整操作を容易となし、またこの座席操作部材の入力部位
を前記運転者用座席の左右一側で、前記後輪の前部と前
記運転者用座席との間に位置させることは、運転者用座
席に座した運転者による座席操作部材の操作を容易とな
すと共に、機体の走行中に座席操作部材の入力部位が他
物と衝突し難くなるものとなす。
【0009】また請求項3に記載したように、前記運転
者用座席の座面の左右各側縁部に肘掛け部を、そして後
縁部に背もたれ部を設け、少なくとも一方の肘掛け部を
背もたれ部と同体状の箇所に左右向きの支点軸を介して
上下揺動可能に装着すると共にこの肘掛け部をその通常
使用状態位置に固定化させるためのロック手段を設け
る。
【0010】このようにすれば、肘掛け部は運転者用座
席に座した運転者の肘を支持して運転者の姿勢を楽とな
す上で寄与するのであり、また背もたれ部は運転者用座
席に座した運転者の背部を支持して運転者の姿勢を楽に
なすほか、運転者がペダル入力機構のペダルを足で踏み
込むときに運転者に作用する外力を支持してペダルを力
強く踏むことを可能となす上で寄与する。さらに、少な
くとも一方の肘掛け部を背もたれ部と同体状の箇所に左
右向きの支点軸を介して上下揺動可能に装着すること
は、運転者用座席に着座する運転者に対し肘掛け部が障
害となるのを阻止する上で寄与し、またこの肘掛け部を
その通常使用状態位置に固定化させるためのロック手段
を設けることは、肘掛け部がその通常使用状態で不用意
に揺動するのを阻止する上で寄与する。
【0011】また請求項4に記載したように、前記背も
たれ部の後部上方に補助者用把手部を前記運転者用座席
と同体状に設ける。このようにすれば、補助者による走
行時補助の行い易いものとなる。
【0012】さらに請求項5に記載したように、前記ハ
ンドルの把手部の直下近傍に前記ペダル入力機構のクラ
ンク回転中心を位置させてあって、前記運転者用座席の
座面中心から前記ペダル入力機構のクランク回転中心ま
での前後方向距離が凡そ450〜600mmの範囲内と
なされると共に、前記運転者用座席の座面から前記ペダ
ル入力機構のクランク回転中心までの上下方向距離が凡
そ230〜300mmの範囲内となされ、且つ、前記運
転者用座席の座面から前記ハンドルの把手部中心までの
上下方向距離が凡そ250〜300mmとなされた構成
となす。このようにすれば、上記した各部の特定相対配
置が運転座席に座した運転者の姿勢を疲れ難くなし、ま
た運転者が運転者用座席に座してペダル入力機構のペダ
ルを踏み込むときの運転者の脛や大腿部をハンドルと衝
突し難くなす。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る三輪自転車の
側面図、図2は前記自転車の平面図、図3は前記自転車
の後面図、図4は前記自転車の運転者用座席を示す図で
ある。これらの図において、1は前後向きの本体フレー
ム部材で、前から順に縦向き軸受筒部1a、斜め傾斜状
棒部1b、横向き軸受筒部1c及び、比較的低く(例え
ば凡そ250mm程度)なされた略水平状棒部1dから
なる。
【0014】2は前輪であって、縦向き軸受筒部1aに
挿通され特定傾斜状となされたハンドル軸3を下方へ延
長させて形成した延長支持部4に軸着され、前記ハンド
ル軸3回りの一定範囲内の転向変位自在となされてお
り、図示例における前輪2の直径は凡そ335mm程度
となされている。そして、ハンドル軸3は下方へ向かう
に伴って前方へ変位するように傾斜させてあり、この傾
斜の程度は前記横軸受筒部1cに対して前記前輪2を凡
そ380mm程度前方へ偏倚させるように決定される。
【0015】上記ハンドル軸3の上端部には横向き状の
操向ハンドル5が固定してあり、このハンドル5は直状
の管部材5aの左右端部を後向きの後下がり状に屈曲さ
せ、この後向きとなされた左右各端部にゴム部材を被着
し、このゴム部材箇所を把手部5bとなしている。図示
例では、この把手部5bは横向き軸受筒部1cの略真上
に位置されると共にその地上高さを凡そ810mm程度
となされている。
【0016】6はペダル入力機構部であって、具体的に
は横向き軸受筒部1cの内孔にペダルクランク7の軸部
7aを回転自在に挿入し、このクランク7の左右のアー
ム部7b、7bの先端にペダル8、8を装着すると共
に、前記軸部7aに原動スプロケット9を固定したもの
となされている。この際、軸部7aの回転中心から各ペ
ダル8までの長さは前輪2との相対配置を考慮して決定
されるのであり、図示例では凡そ160mm程度となさ
れている。
【0017】10は管部材で形成された概ね四角形の支
持枠部材で、前記略水平状棒部1dの後端部に結合機構
部11を介して結合されており、この際、結合機構部1
1は前記本体フレーム部材1の略水平状棒部1dに対し
この支持枠部材10が前後方向軸a廻りへ幾分揺動する
ことを許容するように形成されている。
【0018】上記支持枠部材10の左右箇所には一対の
後輪12、12を回転自在に軸着しており、各後輪12
の直径は凡そ400〜500mm程度となす。図示例の
ものでは各後輪12の直径は450mmとなされてお
り、また横向き軸受筒部1cの中心から各後輪12の回
転中心までの距離L1は580mmとなされている。
【0019】そして、左側の後輪12と前記ペダル入力
機構部6とはチェーン伝動機構13を介して連動連結さ
せるのであって、具体的には次のようになされている。
【0020】即ち、前記支持枠部材10の下部に横向き
回転軸14を図示しない支持片を介して装着し、この回
転軸14の右端側に第一中間スプロケット15aを固定
すると共に左端側に第二中間スプロケット15bを固定
し、また左側の後輪12の回転中心部に終端スプロケッ
ト16を固定し、前記ペダル入力機構6の原動スプロケ
ット9と第一中間スプロケット15aとに無端状の第一
伝動チェーン17を掛け回すと共に、第二中間スプロケ
ット15bと終端スプロケット16とに無端状の第二伝
動チェーン18を掛け回している。この際、19a及び
19bは第一伝動チェーン17を適当位置に支持するた
めの案内用スプロケットである。なお、このチェーン伝
動機構13は、クランク7の回転速度が同じでも、一般
の自転車の半分程度の速度でしか走行できないような回
転比を有するものとなされる。
【0021】20は左右の後輪12、12間に設けた運
転者用座席であり、この運転者用座席20の座面b高さ
は前記左右の後輪12の最上点よりも高くなるようにな
すのであって、図示例のものでは凡そ550mm程度と
なされており、またこの運転者用座席20はこれの前後
範囲の全体を前記左右の後輪12、12の前後範囲内に
位置させると共に、座面b中心を前記左右の後輪12の
前半分範囲内に位置させている。
【0022】上記運転者用座席20は左右の後輪12、
12間に位置された座席支持機構21を介して支持枠部
材10に支持させるのであり、この座席支持機構21は
運転者用座席20を本体フレーム部材1に対し前後及び
上下方向への位置変更調整可能に支持するものであっ
て、具体的には、次のようなものとなされている。
【0023】即ち、左右の後輪12、12間で前記支持
枠部材10に水平状の支持板22を固着し、この支持板
22の上面に前後向き左右一対の案内レールc、cを設
け、各案内レールcに上方への離脱を規制され前後方向
へ移動自在に案内された条部材dを装着し、これら条部
材d、dに水平状の可動板23を固定させている。そし
て、右側の案内レールcの近傍箇所に前記可動板の前後
移動を規制するための規制手段24が設けてあり、この
規制手段24は規制状態と規制解除状態とを切換操作す
るための座席操作部材25を備えており、この操作部材
25の入力部位eは運転者用座席20と右側の後輪12
の前部との間に位置させている。
【0024】上記可動板23の上面中心箇所には縦向き
の筒部材26が固着してあって、この筒部材26内に運
転者用座席20の座面b中心に位置され上端には水平状
の座席支持板27を固着された支持棒28が図示しない
高さ変更機構を介して挿設されている。この高さ変更機
構は例えば、前記支持棒28の長さ方向の適当間隔箇所
毎に横向き孔を形成すると共に前記縦向き筒部材26の
長さ途中箇所に横向き支持孔を形成し、前記横向き孔の
何れかと、横向き支持孔とにピン部材を挿入して支持棒
28の高さを固定し、運転者用座席20の高さを変更す
るときは前記ピン部材の挿入される横向き孔を他のもの
に変更する構成となされる。
【0025】図示例では、可動板23の基準固定位置
で、筒部材26が後輪12の回転中心よりも凡そ130
mm程度前方に位置するものとなされており、また可動
板23はこの基準固定位置の前後側へそれぞれ80mm
程度の範囲内で任意位置に移動されるものとなされてお
り、また運転者用座席20の座面b高さは前記高さ変更
機構を介して凡そ510〜590mm程度の範囲内で変
更されるものとなされている。
【0026】前記運転者用座席20の座面bの左右各側
縁部には肘掛け部29、そして後縁部には背もたれ部3
0が設けてあり、具体的には次のようなものとなされて
いる。即ち、前記座席支持板27の後縁の左右上面箇所
から図4Aに示すように管部材30a、30aを起立さ
せると共に、これら管部材30a、30aの起立部の高
さ途中箇所の間に上方視円弧状の管部材30bを架設し
ており、これら管部材30a、30a、30bを背もた
れ部30となしている。
【0027】そして、左右の管部材30a、30aに
は、肘掛け部29をなす90度曲がり状の他の管部材の
後端部を横向き支点軸31を介して上下揺動自在に装着
すると共に、この肘掛け部29の通常使用状態位置(図
1に示す状態)でその位置を固定化させるためのロック
手段32を形成している。
【0028】上記ロック手段32は座席支持板27の前
縁に前後揺動板33を縦軸33aを介して装着すると共
に、この前後揺動板33にUターン状に屈曲された係止
バネ34を上向き状に装着してあり、肘掛け部29であ
る管部材が通常使用状態位置に位置しているとき図4A
に示すように管部材29の前側端部の内孔内に前記係止
バネ34が進入すると共にこれの係止部g(図4B)が
管部材29の周壁面に形成された係止孔hに嵌合して管
部材29の前側端部の上方移動を規制し、一方、係止バ
ネ34の操作摘み部iを持ってその係止部gを係止孔h
から離脱させ、この離脱状態で管部材29に上向き力を
付与することにより、管部材29の前側端部が上方へ変
位するのを許容するものとなされ、また管部材29の通
常使用状態位置から上方へ変位された状態の管部材29
に下向き力を付与したとき、管部材29の前側端部が降
下変位して、前記係止バネ34が管部材29の前側端部
の内孔内に進入し、係止部gが管部材29の係止孔h内
に弾撥的に嵌合するものとなされている。なお、上記前
後揺動板33は係止バネ34が管部材29の前側端部の
内孔に進入するとき、前後揺動してその進入を的確に行
わせるものであり、この際、前後揺動板33は先部が縦
軸33a回りの後方へ移動するように付勢されており、
先部の後方変位は制限ピン33bで規制される。
【0029】上記背もたれ部30の後部上方には前記運
転者用座席20と同体状となされた左右一対の補助者用
把手部35、35を設けるのであって、図示例では、前
記左右の管部材30a、30aのそれぞれを上方へ延長
した後に後向きに屈曲して後輪12の回転中心よりも数
十cm程度後方へ及ぶ長さとなされた後向き部を形成
し、これら後向き部にゴム部材を被着してこのゴム部材
箇所を補助者用把手部35、35となしている。
【0030】上記構成において最適使用状態を得るに
は、前記運転者用座席20の座面b中心から前記ペダル
入力機構6のクランク7回転中心までの前後方向距離L
2は凡そ450〜600mmの範囲内となし、また前記
運転者用座席20の座面bから前記ペダル入力機構6の
クランク7回転中心までの上下方向距離L3は凡そ23
0〜300mmの範囲内となすのであり、また前記運転
者用座席20の座面bから前記ハンドル5の把手部5b
中心mまでの上下方向距離は凡そ250〜300mmと
なす。運転者用座席20の高さが比較的低く設定された
自転車において、このような各部の相対配置は、運転者
用座席20に座した運転者によるハンドル5やペダル8
の操作を行い易くなすものである。
【0031】次に上記実施例に係る三輪自転車の使用例
及び作用について説明する。運転者が乗車するときは、
肘掛け部29のロック手段32を解除操作して乗車する
側の肘掛け部29を支点軸31回りの上方へ揺動させて
図1に仮想線kで示すような開放状態となし、次に運転
者用座席20の座面bに座ると共に肘掛け部29を図1
に実線で示すような通常使用状態位置に戻す。この際、
後輪12の最上点が運転者用座席20の座面bより低い
ため、運転者は後輪12に邪魔されることなく運転者用
座席20に座ることができる。また肘掛け部29が上方
へ揺動することは、歩行困難な運転者の乗車動作に対し
肘掛け部29が障害となるのを阻止する上で寄与する。
【0032】次に運転用座席20に座した運転者はハン
ドル5を持ち、左右の足をペダル8、8に載せるのであ
り、このとき運転者用座席20の前後位置が適当でない
と感じたならば、座席操作部材25の入力部位eを持っ
て規制手段24を操作し、運転者用座席20を前後移動
させてこれを最適位置に固定させる。この際、入力部位
eを前記運転者用座席20の左右一側であって前記後輪
12の前部と前記運転者用座席20との間に位置させた
ことは、入力部位eが後輪の外側へ張り出すのを阻止し
て入力部位eが他物に衝突することを防止すると共に、
入力部位eの周囲に比較的大きな空間を提供して運転者
用座席20に座した運転者による座席操作部材25の操
作を容易に行うことを可能となす。
【0033】また運転者用座席20の高さが不適当であ
ると感じたときは、高さ変更機構を操作して筒部材26
に対する支持棒28の高さを変化させるようにする。
【0034】次に運転者用座席20に座した運転者はハ
ンドル5の把手部5bを持った状態でペダル8、8を踏
み回すのであり、この際、前輪2が比較的小さな直径と
なされ前方へ偏倚させてあるため、ペダル8、8に載せ
た足が前輪2に衝突する現象は防止され、またハンドル
5の左右の把手部5bが前後向きで後下がり状となされ
ているため、これら把手部5bを握った運転者はペダル
8、8を踏み回すときに生じる運転者に対する後方変位
力に対し効果的に対抗できる状態となり、また背もたれ
部30は運転者の背部に当接して運転者の前記後方変位
力を受け止め、運転者がペダル8、8に強い踏み力を付
与することを可能となす。
【0035】この実施例において、運転者用座席20の
座面中心を前記後輪12の前半分範囲内に位置させてあ
ることは、運転者用座席20に運転者が座した状態で、
車体及び運転者の重心を前輪2の回転中心と後輪12の
回転中心の間に位置させて、自転車を安定的に走行させ
ると共に、車体全長を短くなす上で寄与するほか、車体
前部に作用する荷重を小さくなして車体前部を軽量構造
となすことを可能となす。また後輪12の直径を凡そ4
00〜500mm程度となし、且つ、運転者用座席20
の座面bの中心を後輪12の前半分範囲内に位置させた
ことは、前輪2が比較的小さな直径である故に走行路面
の凹凸に起因してたとえ比較的大きく上下振動したとき
でも運転者用座席20へのその影響を小さくなし、また
前輪2の直径に較べて大きくなされた後輪12が、後輪
12箇所の走行路面の凹凸に起因した上下振動を比較的
小さく抑えるのであり、従って運転者用座席20の路面
の凹凸による上下振動は比較的小さくなり、運転者の乗
り心地は良好となるのである。
【0036】また運転者の状況によっては補助者が車体
の走行を補助することが必要となるのであり、この場
合、補助者は補助者用把手部35、35を握って車体に
押し引き力などを付与するのである。この際、補助者用
把手部35、35が前記運転者用座席20と同体状に設
けてあることは補助者用把手部35、35と運転者用座
席20とが相対変位する恐れがなくなり、補助者による
確実な補助操作を可能となす。
【0037】また補助者が路面上の縁石などの小突起物
を乗り越える必要のある走行移動を補助する際は、運転
者用座席20を最も後方位置に移動させてその座面bの
中心を後輪12の回転中心の近傍に位置させた状態で固
定するのであり、このようにすれば前輪2に作用する車
体及び運転者の重量は小さくなり、補助者が補助者用把
手部35、35に下向き力を付与することより、前輪2
は浮上し易くなって路面上の小突起を容易に乗り越え得
るものとなる。
【0038】なお、支持枠部材10の後辺部jは補助者
が車体移動を補助する上で便利に使用されるものとなる
のであり、例えば前輪2を浮上させる際の足踏み部など
として使用される。
【0039】次に上記実施例のロック手段32の変形例
を説明する。図5Aに示すものは次のようになすのであ
って、即ち、前記前後揺動板33を省略すると共に座席
支持板27を側外方へ少し延長して、この延長箇所の上
面に肘掛け部29である管部材の前端の内孔を外嵌され
る嵌合突部35を形成し、この嵌合突部35に横孔35
aを形成して、この横孔35a内に圧縮スプリング36
とボール37を内挿し、また前記管部材29の前側端部
の周壁に前記ボール37の係入する係止孔hを形成し、
管部材29が通常使用状態位置に位置しているとき図5
に示すようにボール37が管部材29の内孔内に進入し
て管部材29の前側端部の上方移動を適当力で規制し、
一方、管部材29の前部に比較的大きな持上げ力を付与
したとき、ボール37が透孔周縁に押されて圧縮スプリ
ング36の弾力に抗して横孔35内へ退避移動され、管
部材29の前側端部が上方へ変位するのを許容する状態
となる構成となす。上方へ変位された状態の管部材29
を通常使用状態位置に復帰させるときは管部材29の前
側端部を嵌合突起35へ押し込むのであり、これにより
管部材29やボール37は図5Aの状態となる。
【0040】図5Bに示すものは次のようになすのであ
って、即ち、前記前後揺動板33を省略すると共に座席
支持板27を側外方へ少し延長して、この延長箇所の上
面に横向き支点軸38を設け、この支点軸38で揺動爪
板39の図5中での左寄り位置を枢支し、さらに座席支
持板27の特定位置には操作部材40を上下移動自在に
装着すると共にこの操作部材40を上向きへ付勢するた
めの引張スプリング41を装着し、また管部材29の前
側端部の内孔を前記支点軸38、揺動爪板39、及び、
操作部材40の上部を覆う大きさとなすと共に、この前
側端部の周壁に切込みh0を形成してその一部を内側へ
折り曲げて引っ掛かり部h1となし、管部材29が通常
使用状態位置に位置しているとき図5Bの(a)に示す
ように揺動爪板38の爪部tが引っ掛かり部h1の上部
に当接して管部材29の前側端部の上方移動を規制する
と共に、操作部材40が引張スプリング41に引張され
上方へ変位して揺動爪板38の突部t1を押すことによ
り揺動爪板38の支点軸回りの変位を規制した状態とな
り、一方、図5Bの(b)に示すように操作部材40を
引張スプリング41の弾力に抗して下方変位させたとき
には揺動爪板38が重力作用による不釣り合い力で支点
軸38回りへ揺動して管部材29の前側端部が上方へ変
位するのを許容する状態となる構成となす。上方へ変位
された管部材29を通常使用状態に復帰させるときは操
作部材41を下方へ操作して揺動爪板38を図5Bの
(b)の状態となし、この状態の下で管部材29を通常
使用状態位置に戻し、その後に、操作部材41に付与し
た操作力を解除するのであり、これにより各部は図5B
の(a)の状態となる。
【0041】
【発明の効果】以上のような構成とした本発明によれ
ば、後輪の直径を凡そ400〜500mm程度となし且
つ運転者用座席の座面高さを凡そ510〜590mm程
度となしたことより運転者用座席は殆ど通常の椅子と同
様に利用できるようになるため、歩行困難な者であって
も乗車や下車などの行為を円滑に行うことができるよう
になり、また運転者用座席を前後及び上下方向へ位置変
更可能としたことにより運転走行時の運転者の姿勢を個
々の運転者にとって最良のものとなすことが可能とな
り、さらには座席支持機構を左右の後輪間箇所の前後方
向範囲内に形成したことにより、車体全長を短くなすこ
とができると共に、座席支持機構が運転走行操作中の運
転者の動作に対し障害となるのを回避させて、使い勝手
のよい自転車となすことができる。
【0042】請求項2に記載したものによれば、運転者
用座席に座した運転者が座席操作部材の入力部位を操作
し易くなるため運転者用座席を前後方向へ変位させる処
理が容易に行えるものとなり、また機体の走行中に座席
操作部材の入力部位が他物と衝突する事態を防止するこ
とができる。
【0043】請求項3に記載したものによれば、運転者
用座席に座した運転者が肘を肘掛け部に載せたり背もた
れ部に背を支持させて楽な姿勢となることができるもの
となり、また運転者はペダルを足で踏み込むときに背も
たれ部に背を支持させることによりペダルを力強く踏む
ことができるようになるのであり、また肘掛け部を上方
へ揺動させることにより、運転者用座席に着座する運転
者に対し肘掛け部が障害となるのを回避できるものとな
り、また肘掛け部がその通常使用状態位置にロック手段
で固定されるため運転者は肘掛け部で自身の身体を確実
に安定化させることができるものとなる。
【0044】請求項4に記載したものによれば、補助者
による走行時補助力を補助者用把手部を介して確実且つ
容易に運転者用座席に伝達させることができて確実な補
助の行えるものとなり、また補助者用把手部に下向き力
を付与することにより前輪を浮上させて路面上の小突起
を乗り越えるような前進移動を容易に行わせることので
きるものとなる。
【0045】請求項5に記載したものによれば、運転者
用座席が特定高さとなされた自転車において運転者用座
席に座した運転者の姿勢を疲れ難いものとなすことがで
き、また運転者が運転者用座席に座してペダル入力機構
のペダルを踏み込むときに、運転者の脛や大腿部がハン
ドルに衝突するのを回避できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る三輪自転車の側面図である。
【図2】前記自転車の平面図である。
【図3】前記自転車の後面である。
【図4】前記自転車の運転者用座席を示し、Aは肘掛け
部を通常使用位置に位置させた状態の図で、Bは肘掛け
部を通常使用位置から上方へ変位させた状態の図であ
る。
【図5】ロック手段の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 本体フレーム部材 2 前輪 3 ハンドル軸 4 下方延長部 5 操向ハンドル 6 ペダル入力機構 7 クランク 10 支持枠部材部材 12 後輪 20 運転者用座席 21 座席支持機構 25 座席操作部材 29 肘掛け部 30 背もたれ部 31 支点軸 32 ロック手段 35 補助者用把手部 b 座面 e 入力部位

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後向きの本体フレーム部材の前端部に
    特定傾斜状の縦向きハンドル軸を装着し、このハンドル
    軸の下方延長部に前輪を軸着すると共にこのハンドル軸
    の上端に操向ハンドルを固定し、前記本体フレーム部材
    の後端に支持枠部材を介して左右一対の後輪を軸着し、
    これら前輪と後輪との間にペダル入力機構を設けると共
    に、前記左右の後輪間に運転者用座席を設けた自転車に
    おいて、前記運転者用座席の座面高さを凡そ510〜5
    90mm程度になすと共に、前記左右の後輪の最上点が
    この運転者用座席の座面よりも低くなるようにこれら後
    輪の直径を凡そ400〜500mm程度となし、且つ、
    前記運転者用座席の前後範囲の全体を前記左右の後輪の
    前後範囲内に位置させると共にこの運転者用座席の座面
    中心を前記後輪の前半分範囲内に位置させ、さらに前記
    運転者用座席を前記本体フレーム部材に対し前後及び上
    下への位置変更調整可能に支持するものとした座席支持
    機構を、前記左右の後輪間の前後範囲内に形成したこと
    を特徴とする三輪自転車。
  2. 【請求項2】 前記座席支持機構が前記運転者用座席の
    前後方向変位を規制するための座席操作部材を具備して
    おり、この操作部材の入力部位を前記運転者用座席の左
    右一側で、前記後輪の前部と前記運転者用座席との間に
    位置させたことを特徴とする請求項1記載の三輪自転
    車。
  3. 【請求項3】 前記運転者用座席の座面の左右各側縁部
    に肘掛け部を、そして後縁部に背もたれ部を設け、少な
    くとも一方の肘掛け部を背もたれ部と同体状箇所に左右
    向きの支点軸を介して上下揺動可能に装着すると共にこ
    の肘掛け部をその通常使用状態位置に固定化させるもの
    としたロック手段を設けたことを特徴とする請求項1又
    は2記載の三輪自転車。
  4. 【請求項4】 前記背もたれ部の後部上方に補助者用把
    手部を前記運転者用座席と同体状に設けたことを特徴と
    する請求項3記載の三輪自転車。
  5. 【請求項5】 前記ハンドルの把手部の直下近傍に前記
    ペダル入力機構のクランク回転中心を位置させてあっ
    て、前記運転者用座席の座面中心から前記ペダル入力機
    構のクランク回転中心までの前後方向距離が凡そ450
    〜600mmの範囲内となされると共に、前記運転者用
    座席の座面から前記ペダル入力機構のクランク回転中心
    までの上下方向距離が凡そ230〜300mmの範囲内
    となされ、且つ、前記運転者用座席の座面から前記ハン
    ドルの把手部中心までの上下方向距離が凡そ250〜3
    00mmとなされたことを特徴とする請求項1、2、3
    又は4記載の三輪自転車。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007326423A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 治療用自転車
CN108945222A (zh) * 2018-06-27 2018-12-07 成都华诚立信科技有限公司 一种残疾人三轮自行车

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007326423A (ja) * 2006-06-07 2007-12-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 治療用自転車
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