JP2003094382A - 金属箔のスリット方法および金属箔のスリッター - Google Patents

金属箔のスリット方法および金属箔のスリッター

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JP2003094382A JP2001297634A JP2001297634A JP2003094382A JP 2003094382 A JP2003094382 A JP 2003094382A JP 2001297634 A JP2001297634 A JP 2001297634A JP 2001297634 A JP2001297634 A JP 2001297634A JP 2003094382 A JP2003094382 A JP 2003094382A
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正夫 鈴木
Masahiro Honma
雅弘 本間
Naotomi Takahashi
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    • B26D7/00Details of apparatus for cutting, cutting-out, stamping-out, punching, perforating, or severing by means other than cutting
    • B26D7/08Means for treating work or cutting member to facilitate cutting
    • B26D7/088Means for treating work or cutting member to facilitate cutting by cleaning or lubricating

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅箔などの金属箔をより容易かつ確実に切り
粉の発生を抑制することが可能な金属箔のスリット方法
および金属箔のスリッターを提供すること。 【解決手段】 連続して送られる長尺の金属箔を、回転
ローラ5に設けられた受け刃54と、円盤形状のスリッ
ト刃6との協働によって切断する際、スリット刃6の外
周縁部に備わる刃付け部の少なくとも刃先6cに有機溶
剤を塗布する。刃先6cに有機溶剤を塗布すると、金属
箔の切断面におけるバリの発生や切り粉の発生が抑制さ
れる。また、有機溶剤によって、スリット刃6と金属箔
とが接する位置における摩擦が低減されて金属箔の伸び
が防止され、バリや切り粉の発生が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの刃の協働に
よって金属箔をスリットする金属箔のスリット方法およ
び金属箔のスリッターに関する。
【0002】
【従来の技術】金属箔、樹脂、紙等のシート状の製品、
特に長尺のものは、通常、所定幅にスリットされ、ロー
ル状に巻き取られた状態で市場に供給される。例えば、
長尺の銅箔をスリットするスリッターとしては、連続し
て送られる長尺の銅箔を受けるローラに設けられた受け
刃(下刃とも称する)と、この受け刃との協働によって
銅箔をスリットする円盤形状のスリット刃(上刃とも称
する)とを用いるものがある。両刃はいずれも回転可能
に軸支持されている。スリッターでは、この両刃を銅箔
の送り速度に合わせて回転させながら銅箔をスリットす
る。
【0003】ところで、金属箔等をスリットするとき
に、バリや切断屑(一般には「切り粉」とも称される。
以下、このように称する。)が発生し、製品の表面に付
着することがある。
【0004】例えば、銅箔は、プリント配線板の材料と
して用いられるものであるが、この銅箔製品の表面、特
に基板との接着面に切り粉が付着していると、接着後に
行われる回路形成のためのエッチング工程によって切り
粉を除去できないことがある。除去されずに残った切り
粉は、隣り合った回路を導通させてショートサーキット
を形成し、プリント配線板が組み込まれた電子機器等の
誤動作、動作不良の原因になる場合がある。したがっ
て、銅箔、アルミニウム箔あるいは銅箔とアルミニウム
箔とを積層させた複合箔の如き軟質金属の金属箔のスリ
ットでは、切り粉の発生を抑制することが必要不可欠で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、従来から切り
粉の発生を防止するために、様々な点について改良がな
されてきた。その中でも最も改良が重ねられている分野
は、スリット刃のセッティングに関する分野である。こ
れらの分野の改良を適用することで、確かに切り粉の発
生量を減ずることはできるが、セッティングの最適化に
は、スリット対象、スリット刃の磨耗等のスリッター装
置に関する条件や、温度や湿度などの環境条件などを考
慮する必要があるため、結局、スリットを行うたびにセ
ッティングの最適化を行う必要がある。
【0006】ところが、従来のスリッターにおけるスリ
ット刃のセッティング等の主要な作業は、作業者の経験
に基づいて行われている部分が大きい。したがって、以
前に比べて切り粉の発生量は減少しているものの、依然
として作業者の技能レベルによって仕上がる製品のスリ
ット品質が大きく左右されるというのが実情である。特
に、銅やアルミニウムなどの箔をスリットする場合は、
スリットされた箔の切断面にバリが発生し、あるいは切
り粉が発生しやすく、作業者の経験の多少によって切り
粉などの発生量に差が生じやすい。
【0007】本発明は、以上のような背景の下になされ
たものであり、作業者の経験の多少に拘わらず、より容
易かつ確実に切り粉の発生を抑制することが可能な金属
箔のスリット方法および金属箔のスリッターを提供する
ことを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、本件発明者は、金属箔の中でも、スリットの際
に比較的バリや切り粉が発生しやすい銅箔について、バ
リや切り粉の発生原因について検討した。その結果、銅
は伸性に富む材料であり、スリット加工の際、切断面付
近が伸びやすく、しかも伸び変形の量が大きいほどバリ
や切り粉が発生しやすいことが解った。そこで、スリッ
ト加工の際の銅の伸び変形を抑制してバリや切り粉の発
生を防止する手段について検討した結果、本発明に想到
した。
【0009】本発明の金属箔のスリット方法は、連続し
て送られる長尺の金属箔を、該金属箔を受ける回転ロー
ラに設けられた受け刃と、回転可能に軸支持された円盤
形状のスリット刃との協働によって切断する金属箔のス
リット方法であって、スリット刃の外周縁部に備わる刃
付け部の少なくとも刃先に有機溶剤を付着させた状態で
金属箔を切断する金属箔のスリット方法である。
【0010】長尺の金属箔をスリットする場合は、通
常、長尺の金属箔を連続して送り、この送り速度に合わ
せて、受け刃が設けられたローラ及び円盤形状のスリッ
ト刃を回転させながら金属箔をスリットする。このよう
にしてスリットする際に、スリット刃の外周縁部に備わ
る刃付け部の少なくとも刃先に、有機溶剤を供給して付
着させておくと、金属箔の切断面におけるバリの発生や
切り粉の発生が抑制される。有機溶剤によって、スリッ
ト刃と金属箔とが接する位置における摩擦が低減されて
金属箔の伸びが防止され、その際のバリや切り粉の発生
が防止されるからである。また、有機溶剤の揮発によっ
てスリット加工時に発生した摩擦熱が金属箔および刃か
ら速やかに放熱され、金属箔の加熱が防止されること
も、バリや切り粉の発生を抑制すると考えられる。箔状
の金属は酸化しやすく、また酸化すると脆くなるためバ
リや切り粉になりやすいが、加熱が防止されることで金
属箔の酸化が抑制され、バリや切り粉の発生が抑制され
るからである。
【0011】このように、本発明のスリット方法によれ
ば、金属箔全般のスリットにおいて、バリや切り粉の発
生を抑制できるが、先の説明から解るように、金属箔の
中でも銅のように伸性に富む金属の箔や、アルミニウム
のような酸化しやすい金属の箔をスリットする場合に、
特にバリや切り粉の発生を抑制する効果が高い。
【0012】また、本発明の金属箔のスリッターは、連
続して送られる長尺の金属箔を受けるローラに設けられ
た受け刃と、該受け刃との協働によって金属箔をスリッ
トする、回転可能に軸支持された円盤形状のスリット刃
と、を備える金属箔のスリッターにおいて、スリット刃
の外周縁部に備わる刃付け部の少なくとも刃先に有機溶
剤を付着させる手段を有することを特徴とするものであ
る。
【0013】長尺の金属箔をスリットするスリッターで
は、先に説明したように、通常長尺の金属箔を連続して
送り、この送り速度に合わせて、受け刃が設けられたロ
ーラ及び円盤形状のスリット刃を回転させながら金属箔
をスリットする。このようにしてスリットする際に、ス
リット刃の外周縁部に備わる刃付け部の少なくとも刃
先、別言すれば切断時に金属箔に接する位置に有機溶剤
を付着させると、スリット刃が回転し、有機溶剤が付着
されたスリット刃によって金属箔が切断される。このよ
うな位置に切断前に予め有機溶剤を供給しておくと、ス
リット方法のところで説明したのと同様の理由で、金属
箔の切断面におけるバリの発生や切り粉の発生が抑制さ
れる。金属箔の中でも銅のように伸性に富む金属の箔
や、アルミニウムのような酸化しやすい金属の箔をスリ
ットするスリッターに適用した場合に、バリや切り粉の
発生を抑制するより高い効果が得られる点も同様であ
る。
【0014】有機溶剤を刃付け部に付着させる手段とし
ては、塗布、噴霧、浸漬など種々の手段があり、刃付け
部に有機溶剤を付着させることができる手段であれば特
に限定されるものではないが、その中でも、塗布するこ
とによって刃付け部の少なくとも刃先に有機溶剤を付着
させるものが好ましい。切断時のスリット刃は回転して
おり、塗布する手段によれば、回転によって連続的に移
動してくるスリット刃の刃付け部の表面、特にスリット
刃の外周縁の刃先に、均等に有機溶剤を付着させて供給
することができるからであり、また比較的簡単に塗布手
段を設けることができるからである。
【0015】有機溶剤を塗布する手段は、スリット刃の
刃付け部の表面に接触される、有機溶剤を含んだ含浸体
が好ましい。含浸体とこれを支持する手段とによって簡
単に構成でき、新規に製作するスリッターに設けるだけ
でなく、既存のスリッターにも容易に設置できるからで
ある。なお、ヘラのように、その内部に有機溶剤を含浸
しないものを用いて塗布してもよいが、有機溶剤を含浸
できる素材からなるものを用いて塗布した方が刃付け部
の表面により均等に有機溶剤を塗布できるからである。
有機溶剤を含浸させた含浸体としては、例えば有機溶剤
を付着させる量が安定している、有機溶剤を含浸したフ
ェルトが好ましい。
【0016】そして、スリッタ刃に接触させた状態の含
浸体に有機溶剤を供給する供給管や滴下する手段などを
設けて、含浸体をスリッタ刃に接触させたまま有機溶剤
を供給できれば、より均等に有機溶剤を付着させること
ができ、より好ましい。なお、スリット刃に直接含浸体
等を接触させることができないような場合は、噴霧によ
って供給するのが好ましく、フェルトなどの含浸体や噴
霧手段が不要であるという点では、スリット刃の刃付け
部を直接有機溶剤槽に浸漬させて付着させるのが好まし
い。
【0017】また、有機溶剤を付着させた状態で金属箔
を切断する方法を検討する中で、スリット刃、特にスリ
ット刃の刃先など切断時に金属箔に接する部分に付着し
た切り粉などの金属粉を予め除去しておくことで、切断
時の切り粉の発生を抑制できることを見出した。そし
て、検討の結果、スリット刃の刃付け部の少なくとも刃
先に付着した金属粉を除去する拭き取り手段を設けると
金属粉を除去でき、バリや切り粉の発生を抑制できるこ
とが見出された。
【0018】回転する状態で用いられる円盤形状のスリ
ット刃は、一回転する毎に金属箔に接して該金属箔を切
断するものである。したがって、スリット刃の刃付け部
の刃先など、切断時に金属箔に接する部分に接触させる
ことができる位置に拭き取り手段を設けておけば、スリ
ット刃の刃付け部は、金属箔切断後、次の切断までの間
に必ず一度金属粉を拭き取られるのである。この拭き取
り手段を設けておけば、切断時にわずかに切り粉が発生
し、それが刃先など切断時に金属箔に接する部分につい
たとしても、切り粉は次の切断までに拭き取られる。し
たがって、刃付け部の状態を常に好適な状態に維持する
ことができ、バリや切り粉の発生が抑制されると考えら
れる。
【0019】なお、拭き取り手段として用いられる含浸
体拭き取り手段としては、スリット刃の刃付け部の表面
に押し当てた状態で用いられる、有機溶剤を含んだ含浸
体が好ましい。有機溶剤を含んだ含浸体で拭き取ればよ
り確実に金属粉が除去され、バリや切り粉の発生を抑制
する効果がより高いことが見出されたからである。な
お、拭き取り手段として用いられる含浸体として、塗布
手段と同様、例えば有機溶剤を含浸したフェルトが好ま
しい。
【0020】ところで、拭き取り手段を刃付け部に押し
当てて金属粉を拭き取ると、同時に有機溶剤がスリット
刃の刃付け部の刃先など切断時に金属箔に接する部分に
塗布される。したがって、拭き取り手段によって切断時
に必要十分な量の有機溶剤を塗布することによって、有
機溶剤を塗布する手段を別途設けることなく、切断時の
バリや切り粉の発生を抑制することができる。また反対
に、有機溶剤を塗布する手段はスリット刃の刃付け部の
刃先など金属箔と接する部分に接触する状態で用いられ
るものである。したがって、塗布手段によって金属粉を
拭き取ることによって、拭き取り手段を別途設けること
なく、金属粉を除去して切断時のバリや切り粉の発生を
抑制することができる。つまり、有機溶剤を塗布する手
段と、拭き取り手段をそれぞれ設ける構成と、両手段を
兼ねる手段を1つ設ける構成とが考えられる。
【0021】また、有機溶剤としては、スリット刃やス
リット対象が金属であることから、金属の腐食を促すも
のでなく、防止する難腐食性の有機溶剤が好ましい。な
お、有機溶剤は、これまでの記載から解るように、難腐
食性で、切断時の刃と銅箔との間の摩擦を低減できるも
のが好ましいが、例えば、トルオール(特にトルエ
ン)、キシロール(キシレン)、イソプロピルアルコー
ル、エチルアルコールなどのアルコール、カルボニル化
合物(特にMEK(メチルエチルケトン)などのケト
ン)、プロピルエーテルなどのエーテルを挙げることが
できる。そして、検討の結果これらの中でも沸点が75
℃〜150℃のものがより好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面と共に説明する。
【0023】図1及び図2に示されるスリッター1は、
連続電解法などの方法によって連続的に製造された長尺
の銅箔Cを連続して所定幅に切断するスリッターであ
り、切断前の銅箔Cが巻かれている巻ロールを支持する
巻出し機構2と、巻出し機構2から繰出された銅箔Cを
切断する刃を備えた切断機構3と、切断された銅箔Cを
巻き取る巻取り機構4a、4bと、切り取った部分
(耳)を巻き取る巻取り機構4cとを備える。また、ス
リッター1は、巻出し機構2から繰出された銅箔Cを所
定の経路に沿って送るためのローラや、銅箔Cに適当な
テンションを付与するためのテンションローラなどのロ
ーラ11を備えている。
【0024】長尺の銅箔Cは、巻出し機構2に搬入され
た巻ロールから繰出された後、テンションローラなどの
ローラ11によって所定の経路に沿って送られ、切断機
構3に送り込まれて所定の幅に切断される。所定幅に切
断された銅箔Cおよび切り取られた耳は、それぞれの巻
取り機構4a,4b,4cに送られて巻き取られる。な
お、ここで説明した、巻出し機構2から巻取り機構4に
銅箔Cを送る機構は従来のスリッターで用いられている
ものであり、詳細な説明は省略する。
【0025】切断機構3は、図3に示されるように、繰
出し側から巻取り側に連続的に送られる長尺の銅箔Cを
受ける回転ローラ5と、銅箔Cの切断に用いられる円盤
形状のスリット刃6とを有しており、切断機構3は、回
転ローラ5に取り付けられた後述の受け刃54と、スリ
ット刃6との協働によって長尺の銅箔Cを連続的に切断
する。そして、本実施形態の切断機構3は、スリット刃
6の刃付け部6bの表面に揮発性の有機溶剤を付着させ
る塗布器具7(図2では省略)を有している。
【0026】回転ローラ5は、図3に示されるように、
長手方向に延びる円筒形状のローラ本体51と、該ロー
ラ本体51の外周に着脱可能に取り付けられた筒体52
とを有しており、筒体52の回転軸方向両外側には、筒
体52の位置決めを行うリング53と、リング53の外
側に配置された受け刃54とが取り付けられている。受
け刃54とリング53との間には、環状の溝部Eが形成
されている。
【0027】スリット刃6は、いわゆるロータリカッタ
ーであり、回転ローラ5の長手方向に対して平行に延び
るシャフト8に固定されている。また、スリット刃6
は、刃身6aの外周縁部に刃付け部6bを有しており、
図4に示されるように、この刃付け部6bの刃先6cを
ローラ5の溝部Eに入り込ませた状態で銅箔Cを切断す
る。なお、スリット刃6の固定位置はシャフト8に沿っ
て移動可能である。このシャフト8は、回転ローラ5に
対して接近離隔移動自在に設置されている。したがっ
て、スリット刃6をシャフトに沿って移動させると、ス
リット刃6の受け刃54からの離間距離G(図4参照)
が調節される。また、シャフト8の回転ローラ5に対す
る位置を調節すると、スリット刃6の溝部Eへの進入距
離Dが調節される。なお、図4では塗布器具7の図示を
省略した。
【0028】塗布器具7は、図5に示されるように、フ
ェルト71と、該フェルト71を保持するホルダ72
と、該ホルダを支持するアーム73とを有しており、こ
のうちのフェルト71に揮発性の有機溶剤が含浸され
る。アーム73は、スリッター1のフレームに取り付け
られた取付用の金具(図示せず)によってスリッター1
に取り付けられている。したがって、フレームへの金具
の固定位置を銅箔Cの幅方向に移動させたり、金具によ
ってアーム73を保持する際の保持位置を調節したり、
アーム73の向きを調節したりすることによってフェル
ト71のスリット刃6に対する位置を調節して、フェル
ト71をスリット刃6の刃先6c(図4参照)に接触さ
せて有機溶剤を塗布することができる。なお、フェルト
71は柔軟な素材であるので、フェルト71をスリット
刃6に横から押し当てることによって、スリット刃6の
刃先6cに有機溶剤を塗布することができる。また、図
6に示されるように、スリット刃6の側面ではなく刃先
6cに直接フェルト71aを押し当てて、刃先6cに有
機溶剤を塗布してもよい。なお、図3、図5及び図6で
は、説明の都合上、アーム73の金具側の部分を省略し
た。
【0029】このようなスリッター1で銅箔Cを所定幅
に切断する場合は、まずスリット幅に応じた筒体52、
リング53及び受け刃54をローラ本体51に取り付け
る。そしてスリット刃6の位置を調節して、刃付け部6
bの溝部E内への進入距離Dおよび受け刃54との隙間
距離Gを調節する。その後、銅箔Cを繰出し側から巻取
り側に送って、スリット刃6と受け刃54との協働によ
り、長尺の銅箔Cを所定幅に連続的に切断する。また、
同時に、フェルト71に有機溶剤を含浸させて、該フェ
ルト71をスリッタ刃6の刃付け部6bに押し当てる。
なお、フェルト71への有機溶剤の供給は、例えば作業
者がスポイドを用いて行うことができる。
【0030】実施例:実施形態のスリッター1につい
て、厚さが35μmの長尺の銅箔(表面処理前銅箔)C
に対するスリット試験を行って、切り粉の発生量を測定
した。この実施例では、受け刃54として、外径が15
0mmのものを用いた。この受け刃54はダイス鋼(S
KD−11)製であり、そのエッジ54aの角度は90
°であった。またスリット刃6として、直径が200m
m、刃付け部6bの刃先角θ1が45°、刃付け部6b
が高速度鋼製であるものを用いた。
【0031】刃のセッティング条件は、隙間距離Gが
0.2mm、侵入距離Dが0.1mmであった。また、
スリット刃6の受け刃側の側面と銅箔Cとのなす角度は
90°であり、受け刃とは反対側の側面と銅箔Cとのな
す角度は45°であった。そして、銅箔の送り速度は8
0m/分、切断時に銅箔にかけられたテンションは23
kg/mであった。
【0032】比較例:有機溶剤をスリット刃6の刃付け
部6bに塗布することなく銅箔Cをスリットした。これ
以外の条件は上述した実施例のスリッターと同じであっ
た。
【0033】切り粉の測定:実施例のスリッターおよび
比較例のスリッターについて、各スリッターで安定した
状態でスリットされてロール状に巻き取られた長さ10
00m分の銅箔Cの切り粉の数を測定した。具体的に
は、ロール状に巻き取られた銅箔Cのロールの切断端面
に粘着テープを貼付けて剥がし、剥がしたテープを10
0倍の光学顕微鏡で観察し、視野(2mm×2mm)中
に存在する約10μm以上の大きさの切り粉の数をカウ
ントする。切り粉の大きさは、顕微鏡レンズ内の寸法測
定用ゲージで判断する。なお、粘着テープは同一の物を
用いることで相対評価できるようにした。測定結果を表
1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】次の表1に示される結果から解るように、
実施例のスリッターによれば、比較例のスリッターを用
いた場合と比較して、切り粉の数が著しく減少すること
が解った。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から解るように、本発明のス
リッターを用いれば、切り粉の発生をより容易に抑制で
きる金属箔のスリッターを提供することができる。した
がって、作業者の技能レベルに拘わらず、高いスリット
品質が安定して得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態のスリッターを示す斜視図。
【図2】 スリッターにおける銅箔の流れを示す図。
【図3】 スリッターの切断機構の要部を示す平面図。
【図4】 スリッターの刃の先端部分を示す拡大平面
図。
【図5】 スリッターの刃の先端部分を示す拡大斜視
図。
【図6】 別の実施形態の塗布器具の要部を示す斜視
図。
【符号の説明】
1 スリッター 2 巻出し機構 3 切断機構 4a、4b、4c 巻取り機構 5 受けローラ 54 受け刃 6 スリット刃 6b 刃付け部 6c 刃先 7 塗布器具(有機溶剤を付着させる手段) 71 フェルト(含浸体) 72 ホルダ 73 アーム 8 シャフト C 銅箔(金属箔) D 進入距離 E 隙間 G 隙間距離
フロントページの続き (72)発明者 高橋 直臣 埼玉県上尾市鎌倉橋656−2 三井金属鉱 業株式会社銅箔事業本部銅箔事業部内 Fターム(参考) 3C027 WW01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続して送られる長尺の金属箔を、該金
    属箔を受ける回転ローラに設けられた受け刃と、回転可
    能に軸支持された円盤形状のスリット刃との協働によっ
    て切断する金属箔のスリット方法であって、 スリット刃の外周縁部に備わる刃付け部の少なくとも刃
    先に有機溶剤を付着させた状態で金属箔を切断する金属
    箔のスリット方法。
  2. 【請求項2】 連続して送られる長尺の金属箔を受ける
    ローラに設けられた受け刃と、該受け刃との協働によっ
    て金属箔をスリットする、回転可能に軸支持された円盤
    形状のスリット刃と、を備える金属箔のスリッターにお
    いて、 スリット刃の外周縁部に備わる刃付け部の少なくとも刃
    先に有機溶剤を付着させる手段を有することを特徴とす
    る金属箔のスリッター。
  3. 【請求項3】 有機溶剤を付着させる手段は、塗布する
    ことによって刃付け部の少なくとも刃先に有機溶剤を付
    着させるものである請求項2に記載の金属箔のスリッタ
    ー。
  4. 【請求項4】 有機溶剤を塗布する手段は、スリット刃
    の刃付け部に接触される、有機溶剤を含んだ含浸体であ
    る請求項3に記載の金属箔のスリッター。
  5. 【請求項5】 スリット刃の刃付け部の少なくとも刃先
    に付着した金属粉を除去する拭き取り手段を有する請求
    項2から請求項4のいずれか一項に記載の金属箔のスリ
    ッター。
  6. 【請求項6】 拭き取り手段は、スリット刃の刃付け部
    に押し当てられる、有機溶剤を含んだ含浸体である請求
    項5に記載の金属箔のスリッター。
  7. 【請求項7】 有機溶剤は、少なくとも難腐食性の有機
    溶剤である請求項2から請求項6のいずれか一項に記載
    の金属箔のスリッター。
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