JP2003094224A - ピンミラーカッタの取付機構 - Google Patents

ピンミラーカッタの取付機構

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JP2003094224A
JP2003094224A JP2001289822A JP2001289822A JP2003094224A JP 2003094224 A JP2003094224 A JP 2003094224A JP 2001289822 A JP2001289822 A JP 2001289822A JP 2001289822 A JP2001289822 A JP 2001289822A JP 2003094224 A JP2003094224 A JP 2003094224A
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Masaharu Takiguchi
正治 滝口
Yasuharu Imai
康晴 今井
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カッタ本体の芯出しと、カッタ取付部の回転
駆動力のカッタ本体への伝達とが長期間安定して行われ
るピンミラーカッタの取付機構を提供する。 【解決手段】 ピンミラーカッタは、円環状に形成され
たカッタ本体2を有しており、カッタ本体2の外周面は
環状テーパ部であり、カッタ取付部7の内周面はカッタ
本体2の環状テーパ部と面接触可能な環状テーパ部であ
る。カッタ本体2の外周部にはキー部材20が設けら
れ、カッタ取付部7の内周部にはキー部材20を保持可
能なキー溝が形成され、キー部材20の回転方向におけ
る幅はキー溝の幅より小さく設定されている。そして、
キー部材20をキー溝に配置しつつカッタ本体2をカッ
タ取付部7の内周部に挿入することにより、ピンミラー
カッタがカッタ取付部7に取り付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復動式内燃機関
のクランクシャフトを加工するピンミラーカッタに関す
るものであって、特にピンミラーカッタのカッタ本体
を、加工機に設けられたカッタ取付部に着脱するための
ピンミラーカッタの取付機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、往復動式内燃機関のクランクシャ
フトを加工する工具として、例えば図4に示すようなピ
ンミラーカッタがある。このピンミラーカッタ1は、円
環状をなすカッタ本体2の内周部に、複数のチップ3が
それぞれの切刃4をカッタ本体2の内周面から突出させ
た状態でボルト5によって着脱可能に取り付けられてい
る。
【0003】ピンミラーカッタ1は、図5に示すよう
に、加工機6に設けられたカッタ取付部7にその軸線を
主軸(図示略)と一致させて取り付けられている。ま
た、加工機6に設けられたチャック9,10には、ピン
ミラーカッタ1の内空部を貫通して被削材であるクラン
クシャフト(図示略)が架け渡されている。
【0004】そして、駆動時には、ピンミラーカッタ1
は主軸によって自身の軸線回りに一定方向(図4の矢印
A方向)へ回転させられる。しかも、固定保持されたク
ランクシャフトに対して、ピンミラーカッタ1は自転し
ながら公転して軸方向に適宜移動させられることで、ク
ランクシャフトはピンミラーカッタ1の切刃4によって
所定形状に加工されるようになっている。
【0005】ところで、このようなピンミラーカッタ1
を用いたクランクシャフトの加工方法では、ピンミラー
カッタ1の軸線と加工機6の主軸の回転軸線との同軸度
が加工精度に大きく影響を及ぼす。
【0006】このため、図4および図6に示すように、
加工機6のカッタ取付部7の内周部に主軸と同軸をなす
環状の段部11を形成すると共に、ピンミラーカッタ1
のカッタ本体2の外周部に環状のフランジ12を形成し
て、これらを互いに嵌合させ、更に、段部11の径方向
中心側を向く壁面11aに凹嵌部13を形成して、この
壁面11aから突出する4つのキー部材14(図では1
つは省略されている)を嵌合させて配設している。
【0007】これらキー部材14は断面を台形とされ、
図4におけるピンミラーカッタ1の平面視で90゜間隔
に十字の方向に配設され、それぞれのキー部材14の幅
方向中心線mが径方向中心P(軸線)で交差するように
正確に位置決めされた各凹嵌部13に嵌合されて、ボル
ト15で固定されている。
【0008】また、カッタ本体2の外周部には、キー部
材14と同一幅の断面台形のキー溝17(図4参照)が
キー部材14と同一配置で形成され、これらキー部材1
4に対してキー溝17を嵌合させることにより、カッタ
取付部7の段部11に対するカッタ本体1の径方向の移
動を拘束して同軸度を高めるようにしている。
【0009】そして、カッタ本体2をカッタ取付部7に
装着するにあたっては、カッタ本体2のフランジ12を
カッタ取付部7の段部11に嵌合すると共に、4つのキ
ー溝17をキー部材14にそれぞれ嵌合させることで、
カッタ本体2の軸線が、段部11の軸線に一致するよう
カッタ取付部7に装着される。
【0010】また、カッタ本体2のフランジ12と段部
11とには、略半月状凹部18aおよび18b(全体で
円形凹部18を構成する)がそれぞれ形成され、この円
形凹部18に略半月状の切欠を有するクランパー19が
回動可能に取り付けられている。そして、このクランパ
ー19を、フランジ12の凹部18a上に回動させるこ
とで、カッタ本体2はカッタ取付部7に堅固に固定さ
れ、ピンミラーカッタ1の加工機6への取付が完了す
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のピ
ンミラーカッタ1においては、カッタ本体2の軸線とカ
ッタ取付部7の軸線とが一致せずにずれた状態で取り付
けられてしまうと、被加工物を精密に真円に加工できな
くなってしまうことから、カッタ取付部7に対するカッ
タ本体2の位置決め(芯出し)を正確に行う必要があ
る。そこで、上述の取付機構では、カッタ取付部7の内
周部に形成した段部11とカッタ本体2の外周部に形成
したフランジ12とを嵌合するとともに、段部11の壁
面11aに形成された凹嵌部13とカッタ本体2のフラ
ンジ部12に形成されたキー溝17とにキー部材14を
嵌合することで、カッタ本体2の芯出しが行われる。
【0012】更に、キー部材14とキー溝17とを嵌合
することにより、これらキーを介してカッタ取付部7の
回転駆動力がカッタ本体2に伝達される。このように、
従来においては、十字の方向に配設されたキー部材14
をこのキー部材14と同一幅のキー溝17に嵌合するこ
とによって、カッタ取付部7に対するカッタ本体2の位
置決め(芯出し)と、カッタ取付部7の回転駆動力のカ
ッタ本体2への伝達(ドライブ)とが行われていた。
【0013】しかしながら、上述した構成では、キー部
材14と、このキー部材14と同一幅のキー溝17とを
テーパ嵌合する構成であるので、カッタ本体2をカッタ
取付部7に対して着脱するに際し、キー部材14とキー
溝17とが摩耗する。この摩耗が進行するとカッタ本体
2の芯出しが精度良く行われなくなる。更に、キー部材
14やキー溝17が摩耗することによってキー部材14
とキー溝17との当たりが不安定になり、カッタ取付部
7の回転駆動力がカッタ本体2に安定して伝達されない
場合が生じる。
【0014】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、カッタ本体の芯出しと、カッタ取付部の
回転駆動力のカッタ本体への伝達とが長期間安定して行
われるピンミラーカッタの取付機構を提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1記載のピンミラーカッタの取付機構は、所
定方向に回転駆動可能で円環状に形成されているカッタ
取付部の内周部にピンミラーカッタを挿入して取り付け
るピンミラーカッタの取付機構において、前記ピンミラ
ーカッタは、円環状に形成され内周部に切刃を配置した
カッタ本体を有しており、前記カッタ本体の外周面は、
前記挿入方向に向かって縮径する傾斜面であり、前記カ
ッタ取付部の内周面は、前記カッタ本体の外周面と面接
触可能な傾斜面であり、前記カッタ本体の外周部には外
方に突出するキー部材が設けられ、前記カッタ取付部の
内周部には前記キー部材を保持可能なキー溝が形成され
ており、前記キー部材の前記所定回転方向における幅
は、前記キー溝の前記所定回転方向における幅より僅か
に小さく設定されており、前記キー部材を前記キー溝に
配置しつつ前記カッタ本体を前記カッタ取付部の内周部
に挿入し、前記キー部材の前記所定回転方向後方側の面
と前記キー溝の前記所定回転方向前方側の面とを当接す
ることにより、前記ピンミラーカッタが前記カッタ取付
部に取り付けられることを特徴とする。
【0016】本発明によれば、カッタ本体の外周面とカ
ッタ取付部の内周面とが傾斜面となっているので、カッ
タ本体をカッタ取付部に挿入し、カッタ取付部の内周面
にカッタ本体の外周面を当接するだけで、カッタ取付部
に対するカッタ本体の径方向の位置決め(芯出し)を精
度良く安定して行うことができる。そして、カッタ取付
部の回転駆動力のカッタ本体への伝達(ドライブ)は、
キー部材の回転方向後方側の外面がキー溝の回転方向前
方側の内面に当接することによって安定して行われる。
このとき、キー部材の回転方向における幅は、キー溝の
回転方向における幅より小さく設定されているので、カ
ッタ本体をカッタ取付部に対して取り付けるに際し、摩
擦部分が生じないためキー部材やキー溝は摩耗しない。
したがって、芯出し作業を長期間安定して行うことがで
きるとともに、ドライブ機能も長期間維持できる。
【0017】この場合において、前記カッタ取付部の内
周部近傍に、前記カッタ本体の外周部近傍を保持するク
ランプ部材が設けられているので、カッタ本体はカッタ
取付部に堅固に固定される。
【0018】また、請求項3記載のピンミラーカッタの
取付機構は、所定方向に回転駆動可能なカッタ取付部の
外周部にピンミラーカッタを挿入して取り付けるピンミ
ラーカッタの取付機構において、前記ピンミラーカッタ
は、円環状に形成され外周部に切刃を配置したカッタ本
体を有しており、前記カッタ本体の内周面は、前記挿入
方向に向かって拡径する傾斜面であり、前記カッタ取付
部の外周面は、前記カッタ本体の内周面と面接触可能な
傾斜面であり、前記カッタ本体の内周部には内方に突出
するキー部材が設けられ、前記カッタ取付部の外周部に
は前記キー部材を保持可能なキー溝が形成されており、
前記キー部材の前記所定回転方向における幅は、前記キ
ー溝の前記所定回転方向における幅より僅かに小さく設
定されており、前記キー部材を前記キー溝に配置しつつ
前記カッタ本体を前記カッタ取付部の外周部に挿入し、
前記キー部材の前記所定回転方向後方側の面と前記キー
溝の前記所定回転方向前方側の面とを当接することによ
り、前記ピンミラーカッタが前記カッタ取付部に取り付
けられることを特徴とする。
【0019】すなわち、請求項1に記載のピンミラーカ
ッタの取付機構は、ピンミラーカッタの内周部にチップ
を配置した、いわゆるインターナル型のピンミラーカッ
タに対して適用されるが、請求項3に記載のピンミラー
カッタの取付機構は、ピンミラーカッタの外周部にチッ
プを配置した、いわゆるエクスタナール型のピンミラー
カッタに対して適用される。
【0020】そして、この場合において、前記カッタ取
付部の外周部近傍に、前記カッタ本体の内周部近傍を保
持するクランプ部材が設けられているので、カッタ本体
はカッタ取付部に硬固に固定される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明のピンミラーカッタ
の取付機構について図1〜図3を参照しながら説明す
る。図1はピンミラーカッタの全体平面図、図2は本発
明のピンミラーカッタの取付機構の要部拡大平面図、図
3(a)は図2のX−X矢視断面図、図3(b)は図2
のY−Y矢視断面図、図3(c)は図2のZ−Z矢視断
面図である。ここで、以下の説明において、上述した従
来技術と同様の構成要素には同一の符号を付して説明す
る。
【0022】図1において、ピンミラーカッタ1は、例
えば、SNCM439・SCM440などによって組成
され円環状に形成されたカッタ本体2と、カッタ本体2
の内周部に着脱可能に取り付けられた複数のチップ3と
を有している。チップ3のそれぞれは切刃4を有してお
り、カッタ本体2の内周面から切刃4を突出させた状態
でカッタ本体2にボルト5によって着脱可能に取り付け
られている。そして、切刃4は円環状に形成されている
カッタ本体2の内周部に所定の間隔で配置されている。
【0023】ピンミラーカッタ1は図5に示した所定の
加工機のカッタ取付部7に取り付けられる。ここで、カ
ッタ取付部7は、例えば、SNCM439・SCM44
0などによって組成され、円環状に形成されており、加
工機のもとで回転駆動する。ピンミラーカッタ1(カッ
タ本体2)はカッタ取付部7の内周部に嵌合状態で取り
付けられる。
【0024】図1,図2,図3に示すように、カッタ本
体2の外周部には環状テーパ部8が形成されている。ま
た、カッタ取付部7の内周部には、加工機の主軸と同軸
な環状テーパ部9が形成されている。環状テーパ部8の
外周面と環状テーパ部9の内周面とは、互いに対向して
面接触するとともにカッタ取付部7に対するカッタ本体
2の挿入方向に向かって漸次縮径する傾斜面とされてい
る。そして、環状テーパ部8と環状テーパ部9とを嵌合
させることにより、カッタ本体2とカッタ取付部7とが
径方向への位置決めをしつつ接続される。環状テーパ部
9によってピンミラーカッタ1の軸線と加工機の主軸の
回転軸線との同軸性が維持される。ここで、ピンミラー
カッタ1は自身の軸線回りに所定方向(図1の矢印A方
向)へ回転するようになっている。
【0025】図2に示すように、カッタ本体2の外周部
には外方に突出するキー部材20が設けられており、一
方、カッタ取付部7の内周部にはキー部材20を保持可
能なキー溝21が形成されている。キー部材20はボル
ト20cによってカッタ本体2に取り付けられている。
そして、カッタ本体2とカッタ取付部7とは、キー部材
20をキー溝21の内部に配置することにより、カッタ
取付部7に対するカッタ本体2の周方向(回転方向)の
位置決めがされる。なお、本実施形態においては、図示
はされていないが、キー部材20はカッタ本体2の外周
部の周方向に等間隔で4箇所設けられており、キー溝2
1もカッタ取付部7の内周部にキー部材20に対応する
ように4箇所に形成されている。
【0026】ここで、図2に示すように、キー部材20
がキー溝21内部に配置された際、若干隙間が形成され
るようになっている。具体的には、キー部材20の回転
方向(カッタ本体2の周方向)における幅が、キー溝2
1の回転方向(カッタ取付部7の周方向)における幅よ
り若干小さく設置されており、キー部材20の回転方向
後方側の外面20Aとキー溝21の回転方向前方側の内
面21Aとが当接した際、キー部材20の回転方向前方
側において隙間S1が形成されるようになっている。ま
た、キー部材20の外端面とキー溝21の内端面との間
にも隙間S2が形成されるようになっている。ここで、
キー溝21のうち、キー部材20の回転方向後方側の外
面20Aがあたる部分には、カッタ取付部7の材質より
硬い材質、例えば、SKD11・SKS3〜SKS7・
(ダイス鋼等)によって組成されている硬質材22が設
けられている。硬質材22はボルト22aによってカッ
タ取付部7に取り付けられている。すなわち、キー部材
20の回転方向後方側の外面20Aは硬質材22と当接
するようになっており、硬質材22が、キー溝21のう
ちキー部材20と当接する内面21Aを構成している。
【0027】図1及び図2に示すように、ピンミラーカ
ッタ1(カッタ本体2)は、カッタ取付部7の内周部に
配置されつつ、その外周部近傍の表面(一面)をクラン
パー(クランプ部材)19によって保持される。クラン
パー19はカッタ取付部7の内周部近傍の表面(一面)
に、クランプねじ19aを中心に回動可能に設けられて
おり、クランプねじ19aを締め付けることによって回
動せずに固定される。図2に示すように、クランパー1
9は、円盤の両側が切り欠かれて切欠部19bを有する
形状となっている。
【0028】図2に示すように、カッタ本体2の外周部
近傍の表面とカッタ取付部7の内周部近傍の表面にはそ
れぞれ略半月状凹部18a及び18bがそれぞれ形成さ
れており、カッタ本体2とカッタ取付部7とを位置合わ
せしつつ接続することにより、略半月状凹部18a及び
18bによって円形凹部18が形成されている。クラン
パー19はこの円形凹部18に配置され、クランパー1
9のクランプねじ19aは、カッタ取付部7の略半月状
凹部18bに取り付けられている。
【0029】次に、上述した構成を備えるピンミラーカ
ッタ1をカッタ取付部7に取り付ける際の手順について
説明する。まず、クランパー19を、切欠部19bがカ
ッタ取付部7の内空部側を向くように配置する。すなわ
ち、クランパー19をカッタ取付部7の内空部に露出
(突出)させないように略半月状凹部18bに配置して
おく。そして、キー部材20をキー溝21に配置しつつ
カッタ本体2(ピンミラーカッタ1)をカッタ取付部7
の内周部に挿入する。ここで、キー部材20の回転方向
における幅はキー溝21の回転方向における幅より若干
小さく設定されているとともに、径方向のサイズも若干
小さく設定されて隙間S1、S2が形成されるため、キ
ー部材20をキー溝21に挿入するに際し、キー部材2
0とキー溝21との間に大きな摩擦が生じない。
【0030】また、カッタ本体2をカッタ取付部7の内
周部に挿入するに際し、カッタ本体2の外周面とカッタ
取付部7の内周面とは、カッタ本体2の挿入方向に向か
って縮径するテーパ形状となっているため、挿入動作時
においては、カッタ本体2の外周面とカッタ取付部7の
内周面との間に摩擦は生じない。
【0031】そして、キー部材20及びキー溝21を用
いてカッタ本体2の回転方向における位置決めをしつ
つ、カッタ本体2をカッタ取付部7の内周部に挿入する
と、やがて、カッタ本体2の外周部の環状テーパ部8
と、カッタ取付部7の内周部の環状テーパ部9とが当接
し、カッタ本体2はカッタ取付部7に対する径方向の位
置決めをされる。そして、カッタ取付部7の内周部にカ
ッタ本体2を配置したら、カッタ本体2に設けられたキ
ー部材20の回転方向後方側の外面20Aと、カッタ取
付部7に形成されたキー溝21の回転方向前方側の内面
21Aとを当接させる。すなわち、キー部材20の回転
方向前方側の外面20Aとキー溝21の回転方向後方側
の内面21A(すなわち硬質材22)とが当接するよう
に、カッタ取付部7に対するカッタ本体2の回転方向の
位置を調整する。このとき、キー部材20の回転方向前
方側には隙間S1が形成される。
【0032】こうして、カッタ取付部7に対するカッタ
本体2の径方向の位置決めをしつつカッタ取付部7の内
周部にカッタ本体2を配置したら、クランパー19を回
動し、図2の状態にする。すなわち、クランパー19の
端部でカッタ本体2の一部を押さえつけるようにクラン
パー19を回動する。そして、クランパー19でカッタ
本体2を抑えたら、クランプねじ19aを締め付けるこ
とによりクランパー19が固定され、カッタ本体2はカ
ッタ取付部7に堅固に固定され、ピンミラーカッタ1の
加工機への取り付けが完了する。
【0033】被削物(クランクシャフト)を加工するに
は、ピンミラーカッタ1の内空部にクランクシャフトを
配置し、カッタ取付部7の回転駆動によってピンミラー
カッタ1を回転(図1中、矢印A参照)することによ
り、チップ3の切刃4でクランクシャフトを加工する。
そして、固定保持されたクランクシャフトに対してピン
ミラーカッタ1を自転させながら公転させて軸方向に適
宜移動させることで、クランクシャフトはピンミラーカ
ッタ1の切刃4によって所定形状に加工される。
【0034】ここで、キー部材20の回転方向後方側の
外面20Aと、キー溝21の回転方向前方側の内面21
Aとが当接していることにより、カッタ取付部7の回転
駆動力(ドライブ)がカッタ本体2に安定して伝達され
る。また、カッタ本体2の環状テーパ部8とカッタ取付
部7の環状テーパ部9とが当接しているので、カッタ本
体2の径方向の位置決めが安定して実現されている。そ
して、ピンミラーカッタ1とカッタ取付部7とはクラン
パー19によって堅固に固定されつつ回転される。
【0035】以上説明したように、カッタ本体2の外周
面とカッタ取付部7の内周面とが傾斜面(テーパ面)と
なっているので、カッタ本体2をカッタ取付部7の内周
部に挿入するだけで、カッタ取付部7に対するカッタ本
体2の径方向の位置決め(芯出し)を精度良く安定して
行うことができる。そして、カッタ取付部7の回転駆動
力のカッタ本体2への伝達(ドライブ)はキー部材20
のうち回転方向後方側の外面20Aがキー溝21のうち
回転方向前方側の内面21Aに当接することによって安
定して行われる。そして、キー部材20の回転方向にお
ける幅は、キー溝21の回転方向における幅より若干小
さく設定されているので、カッタ取付部7に対してカッ
タ本体2を取り付けるに際し、キー部材20とキー溝2
1との間には大きな摩擦が生じないので、カッタ本体2
とカッタ取付部7との着脱動作を多数回長期間に亘って
行っても、これらキー部材20やキー溝21は大きく摩
耗しない。さらに、カッタ取付部7に対するカッタ本体
2の取付作業時には、カッタ本体2の外周面である環状
テーパ部8とカッタ取付部7の内周面である環状テーパ
部9との間にも摩擦が生じない。したがって、芯出し作
業を長期間安定して行うことができるとともに、ドライ
ブ機能も長期間維持できる。
【0036】そして、カッタ取付部7の内周部近傍に、
カッタ本体2の外周部近傍を保持するクランパー19を
設けたことにより、カッタ本体2はカッタ取付部7に堅
固に固定されるので、切削動作を安定して行うことがで
きる。
【0037】また、ドライブ伝達面であるキー溝21の
回転方向前方側の内面21Aに硬質材22を配置したこ
とにより、このドライブ伝達面の摩耗の進行を抑えるこ
とができ、ドライブ機能を長期間維持できる。
【0038】なお、上記実施形態では、ドライブ機能は
キー部材20の回転方向後方側の外面20Aとキー溝2
1の回転方向前方側の内面21Aとの当接によって実現
されるように説明したが、互いに当接しているカッタ本
体2の外周面である環状テーパ部8とカッタ取付部7の
内周面である環状テーパ部9との間に生じる摩擦力によ
ってもドライブ機能を実現できる。このとき、環状テー
パ部8,9の表面形状や表面粗さを所定の摩擦力を有す
るように設定しておくことにより、キー部材20やキー
溝21に作用する力を低減でき、これらキー部材20や
キー溝21を疲労させずに寿命を長くすることができ
る。
【0039】なお、上記実施形態では、ピンミラーカッ
タ1の内周部にチップ3を配置した、いわゆるインター
ナル型のピンミラーカッタについて説明したが、ピンミ
ラーカッタの外周部にチップを配置した、いわゆるエク
スタナール型のピンミラーカッタにも適用可能である。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、カッタ本体の外周面と
カッタ取付部の内周面とを傾斜面としたので、カッタ本
体をカッタ取付部に挿入するだけでカッタ取付部に対す
るカッタ本体の径方向の位置決め(芯出し)を精度良く
安定して行うことができる。そして、キー部材の回転方
向における幅をキー溝の幅より若干小さくしたことによ
り、カッタ取付部に対してカッタ本体を取り付けるに際
し、キー部材とキー溝との間に大きな摩擦が生じない。
このとき、カッタ本体の外周面とカッタ取付部の内周面
とも大きく摩擦しない。したがって、カッタ本体の芯出
しと、カッタ取付部の回転駆動力のカッタ本体への伝達
とは長期間安定して実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のピンミラーカッタの取付機構を示す全
体平面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図2の矢視断面図であって、(a)はX−X矢
視断面図、(b)はY−Y矢視断面図、(c)はZ−Z
矢視断面図である。
【図4】従来のピンミラーカッタを示す平面図である。
【図5】ピンミラーカッタが取り付けられた加工機の概
略構成図である。
【図6】図4のL−L線断面図である。
【符号の説明】
1 ピンミラーカッタ 2 カッタ本体 4 切刃 7 カッタ取付部 8 環状テーパ部(カッタ本体外周面、傾斜面) 9 環状テーパ部(カッタ取付部内周面、傾斜面) 19 クランパー(クランプ部材) 20 キー部材 21 キー溝
フロントページの続き (72)発明者 今井 康晴 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内 Fターム(参考) 3C022 CC01 FF01 JJ01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定方向に回転駆動可能で円環状に形成
    されているカッタ取付部の内周部にピンミラーカッタを
    挿入して取り付けるピンミラーカッタの取付機構におい
    て、 前記ピンミラーカッタは、円環状に形成され内周部に切
    刃を配置したカッタ本体を有しており、 前記カッタ本体の外周面は、前記挿入方向に向かって縮
    径する傾斜面であり、 前記カッタ取付部の内周面は、前記カッタ本体の外周面
    と面接触可能な傾斜面であり、 前記カッタ本体の外周部には外方に突出するキー部材が
    設けられ、前記カッタ取付部の内周部には前記キー部材
    を保持可能なキー溝が形成されており、 前記キー部材の前記所定回転方向における幅は、前記キ
    ー溝の前記所定回転方向における幅より僅かに小さく設
    定されており、 前記キー部材を前記キー溝に配置しつつ前記カッタ本体
    を前記カッタ取付部の内周部に挿入し、前記キー部材の
    前記所定回転方向後方側の面と前記キー溝の前記所定回
    転方向前方側の面とを当接することにより、前記ピンミ
    ラーカッタが前記カッタ取付部に取り付けられることを
    特徴とするピンミラーカッタの取付機構。
  2. 【請求項2】 前記カッタ取付部の内周部近傍に、前記
    カッタ本体の外周部近傍を保持するクランプ部材が設け
    られていることを特徴とする請求項1記載のピンミラー
    カッタの取付機構。
  3. 【請求項3】 所定方向に回転駆動可能なカッタ取付部
    の外周部にピンミラーカッタを挿入して取り付けるピン
    ミラーカッタの取付機構において、 前記ピンミラーカッタは、円環状に形成され外周部に切
    刃を配置したカッタ本体を有しており、 前記カッタ本体の内周面は、前記挿入方向に向かって拡
    径する傾斜面であり、 前記カッタ取付部の外周面は、前記カッタ本体の内周面
    と面接触可能な傾斜面であり、 前記カッタ本体の内周部には内方に突出するキー部材が
    設けられ、前記カッタ取付部の外周部には前記キー部材
    を保持可能なキー溝が形成されており、 前記キー部材の前記所定回転方向における幅は、前記キ
    ー溝の前記所定回転方向における幅より僅かに小さく設
    定されており、 前記キー部材を前記キー溝に配置しつつ前記カッタ本体
    を前記カッタ取付部の外周部に挿入し、前記キー部材の
    前記所定回転方向後方側の面と前記キー溝の前記所定回
    転方向前方側の面とを当接することにより、前記ピンミ
    ラーカッタが前記カッタ取付部に取り付けられることを
    特徴とするピンミラーカッタの取付機構。
  4. 【請求項4】 前記カッタ取付部の外周部近傍に、前記
    カッタ本体の内周部近傍を保持するクランプ部材が設け
    られていることを特徴とする請求項3記載のピンミラー
    カッタの取付機構。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0529618U (ja) * 1991-09-26 1993-04-20 住友電気工業株式会社 ピンミラーカツタのキー溝部嵌合機構
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