JPH0529618U - ピンミラーカツタのキー溝部嵌合機構 - Google Patents
ピンミラーカツタのキー溝部嵌合機構Info
- Publication number
- JPH0529618U JPH0529618U JP7801191U JP7801191U JPH0529618U JP H0529618 U JPH0529618 U JP H0529618U JP 7801191 U JP7801191 U JP 7801191U JP 7801191 U JP7801191 U JP 7801191U JP H0529618 U JPH0529618 U JP H0529618U
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- Japan
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- key
- groove
- cutter
- key groove
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ピンミラーカッタを機械主軸に対して着脱す
る際に機械主軸側のキーとカッタ本体外周のキー溝との
間にカッタの着脱を容易化する遊びを生じさせ、一方、
カッタ装着後は上記の遊びを無くして高精度の位置決め
と回転振れの防止を行えるキー溝部嵌合機構を提供す
る。 【構成】 カッタの本体1外周に設けるキー溝4の溝巾
Wをキー6との間に遊びの生じる大きさにする。また、
溝面4bの近くに取付面2から前面3に貫通するスリッ
ト9を設けて面4b側に弾性変形部10を生じさせる。
そして、スリット9の後方に連設したくさび溝11内に
締付ピース12を挿入し、このピースを前面3側から操
作する締付ネジ13で引込んで弾性変形部10を加圧す
る。この加圧による弾性変形部10の弾性変形でカッタ
着脱時に生じていたキーとキー溝間の遊びが無くなるの
で、カッタの着脱の容易化と使用時の高精度位置決め及
び回転振れ防止が可能になる。
る際に機械主軸側のキーとカッタ本体外周のキー溝との
間にカッタの着脱を容易化する遊びを生じさせ、一方、
カッタ装着後は上記の遊びを無くして高精度の位置決め
と回転振れの防止を行えるキー溝部嵌合機構を提供す
る。 【構成】 カッタの本体1外周に設けるキー溝4の溝巾
Wをキー6との間に遊びの生じる大きさにする。また、
溝面4bの近くに取付面2から前面3に貫通するスリッ
ト9を設けて面4b側に弾性変形部10を生じさせる。
そして、スリット9の後方に連設したくさび溝11内に
締付ピース12を挿入し、このピースを前面3側から操
作する締付ネジ13で引込んで弾性変形部10を加圧す
る。この加圧による弾性変形部10の弾性変形でカッタ
着脱時に生じていたキーとキー溝間の遊びが無くなるの
で、カッタの着脱の容易化と使用時の高精度位置決め及
び回転振れ防止が可能になる。
Description
【0001】
本考案は、クランクシャフトのピン部の加工に用いるインターナル方式ピンミ ラーカッタのキー溝部嵌合機構に関する。
【0002】
首記のピンミラーカッタは、図5に示すように、機械主軸Sにボルト止めする 円板状本体1の外周に、本体の取付面2側から前面3に切り抜けるキー溝4を設 け、そこに機械主軸側のキー6を嵌合させて回転トルクを主軸から本体に伝え、 本体の内周側に設けた切刃5でクランクシャフトCのピン部を加工するようにし てある。
【0003】 なお、キー溝4の嵌合面は、繰返し着脱や断続切削による面圧変動等で次第に 摩耗する。そこで、図6に示すように、キー溝4のトルク伝達側に超硬パッド7 をボルト止めし、トルク伝達面4aをそのパッド7に加工することにより面4a の摩耗抑制と交換再生を可能ならしめる方法が採られている。
【0004】 また、図7に示すように、キー溝4のカッタ回転方向後方部に熱処理した合金 鋼17をボルト止めして回転方向後方の溝面4bの摩耗抑制及び交換再生を可能 ならしめると共に、回転トルクを溝面4bに対向した接線方向のアジャストボル ト8で受けて本体に伝えることにより摩耗による面4aの変位をアジャストボル ト8のねじ込み量調整で補正することも行われている。
【0005】
この種のカッタは、機械主軸側のインローに嵌合させて心出しするが、そのイ ンローは補助的な機能を果すに過ぎず、カッタの回転振れ(同軸度)を維持する のは、キーの嵌合精度によるところが大きい。即ち、キー嵌合をきつくすれば回 転振れは極小になる。ところが、キーとキー溝間に遊びが無いとカッタの着脱が 難しくなる。使用直後のカッタは、温度が40〜60℃程度に上昇しているので 着脱性に優れることが望まれるが、この要求に応えることができず、カッタ交換 時の作業性が悪くなる。一方、キー嵌合を逆にあまくすると本体の着脱性は良く なる反面、カッタの回転振れが大きくなる。しかも、その振れは、キーがキー溝 内で振動して嵌合面の摩耗を助長するので益々大きくなり、加工精度や刃具寿命 が悪くなる。
【0006】 図6、図7に示す従来の嵌合機構は、キー嵌合をきつくするか、あまくするか 、或いは中間的な状態にするかのいずれかを選ばざるを得ないので、上述した2 つの問題を併せて解決することができない。
【0007】 図7の機構は、アジャストボルトで溝巾を調整できるが、主軸へのカッタ装着 後はアジャストボルトがインロー内に入り込んで操作不能になるので、嵌合のき つい、あまいはキー溝巾の調整段階で決まってしまい、従って、この機構も回転 振れの向上と着脱性の向上を両立させることはできない。
【0008】 本考案は、かかる課題を解決しようとするものである。
【0009】
上記の課題を解決するため、本考案においては、本体外周に設けるキー溝の溝 巾をキーとの間に遊びを生じる大きさにする。また、キー溝のカッタ回転方向後 方の溝面近傍に、本体の取付面から前面に貫通してキー溝との間に弾性変形部を 生じさせるスリットと、そのスリットのカッタ回転方向後方部に連なるカッタ軸 方向のくさび溝と、このくさび溝に圧入する締付ピースと、操作部を本体の前面 に開放させた締付ピース推進用の締付ネジとを設ける。
【0010】
上述した本考案のキー溝嵌合機構は、キーとキー溝間に遊びがあるので、カッ タの着脱が容易である。また、締付ネジは操作部がカッタの前面に開放している ので主軸へのカッタ装着後も操作可能であり、このネジの操作で締付ピースをく さび溝内に圧入すると弾性変形部がキー溝側に加圧されて弾性変形し、キーに接 してキーとキー溝間の遊びが無くなる。従って、この遊びに起因した回転振れや 嵌合面の異常摩耗を助長するキー振動も無くなる。
【0011】
図1(a)、(b)に本考案の一実施例を示す。図に示すように、本体1の外 周に設けるキー溝4は、溝巾Wをキー6の巾W1 よりも大きくしてキーとの間に 許容嵌合公差よりも大きな遊び(隙間)を生じるようにしてある。
【0012】 また、本体1には、カッタ回転方向後方の溝面4bの近くに取付面2から前面 3に貫通するスリット9をキー溝と略平行にして設けてあり、このスリットの設 置により、キー溝4との間に薄肉の弾性変形部10が生じている。
【0013】 スリット9の後方には、くさび溝11を連設してある。このくさび溝11は、 深さ方向がカッタ軸方向を向くようにして取付面2側に加工してあり、カッタの 回転方向後方側がくさび効果を生じさせる傾斜面11aとなっている。
【0014】 また、くさび溝11内には、傾斜面11aに対応した傾斜面12aを有する締 付ピース12を挿入してある。この締付ピース12は、締付ネジ13によってく さび溝内に引込む。
【0015】 締付ネジ13は、いわゆるWネジであって、一端を締付ピース12に、一端と は逆ネジを切った他端を本体1に各々螺合させ、他端のスパナ穴13aに六角レ ンチを係合させて操作するようにしてある。
【0016】 図2は、カッタを機械主軸に着脱するときのキーとキー溝の関係を示している 。このように、締付ピース12を緩めておけばキー6とキー溝4間に充分な遊び が生じるのでカッタの着脱は容易である。
【0017】 また、スパナ穴13aは、本体1の前面3に開放してカッタ装着後も操作可能 になっている。そこで、カッタ装着後、締付ネジ13を回転させて締付ピース1 2をくさび溝11内に引込む。これにより、弾性変形部10がキー溝側に押され て弾性変形し、図4に示すように、キー6とキー溝4間の遊びが無くなる。従っ て、この状態で切削を行えばカッタの回転振れは極小になり、キーの振動も効果 的に防止される。
【0018】 なお、締付ネジ13は傾斜面11aと平行に設置してもよい。
【0019】 また、締付ピース12の加圧面12bは、弾性変形部10を無理なく変形させ るため、図1(b)及び図3に示すように、カッタの正面視において加圧方向に 緩やかな凸形をなす円弧面としておくのが望ましい。
【0020】 さらに、傾斜面11a、12aの傾斜角θは、過小であると、締付ピース引込 み時の加圧面12bのキー溝側への変位量が小さくなってキーとキー溝間の遊び を大きくし難く、また、逆に過大であると締付ピース12が切削中の振動、衝撃 等で自然に緩む恐れがあるので、2〜5°程度に設定するのが望ましい。
【0021】 このほか、スリット9のカッタ前面側の開口は、締付ピーススライド部への異 物侵入を無くすために弾性体14を挾んで塞いでおくのがよい。
【0022】 図4は第2実施例である。この第2実施例は、取付面2と前面3に、先端が互 いにつながって一連になる逆向きのくさび溝11-1と11-2を相対して設け、こ の2つのくさび溝に挿入した締付ピース12-1と12-2を、一端と他端に逆ネジ を切った締付ネジ13で相反する方向に進退させてピースに加わる引込み反力を 反対側のピースで受けるようにしてある。この嵌合機構は、本体1の肉厚が薄く て本体自身に締付ネジ螺合用のネジ穴を加工できない場合に有効である。
【0023】 なお、前述のキー溝4は、ピンミラーカッタにおいては通常90°ピッチで計 4個設けられるが、本考案の嵌合機構は、この4個のキー溝のうち、180°対 称位置の計2個にのみ適用しても効果がある。
【0024】
以上述べたように、本考案のキー溝部嵌合機構は、カッタ着脱時はキーとキー 溝間に充分な遊びを生じさせ、一方、カッタ装着後は本体の前面より操作可能な 締付ネジの操作で本体の一部を弾性変形させて上記の遊びを完全に無くすように したので、カッタの着脱性の向上と回転振れ精度の確保を両立させて作業時間の 短縮、加工精度の向上を計ることができる。
【0025】 また、遊びの吸収により、従来見られたキー溝内でのキー微振動による嵌合面 の異常摩耗も無くなり、カッタの長期間の精度維持、刃具の寿命延長等が可能と なる。
【図1】(a)は実施例の部分破断側面図、(b)はそ
の正面図
の正面図
【図2】カッタ装着前のキーとキー溝の関係を示す正面
図
図
【図3】カッタ装着後のキーとキー溝の関係を示す正面
図
図
【図4】他の実施例の部分破断側面図〔図(a)〕と正
面図〔図(b)〕
面図〔図(b)〕
【図5】ピンミラーカッタの概要を示す斜視図
【図6】従来のキー溝部嵌合機構の一例を示す正面図
【図7】従来のキー溝部嵌合機構の他の例を示す正面図
1 カッタの本体 2 取付面 3 前面 4 キー溝 4a トルク伝達面 4b 回転方向後方の溝面 5 切刃 6 キー 7 超硬パッド 8 アジャストボルト 9 スリット 10 弾性変形部 11、11-1、11-2 くさび溝 11a 傾斜面 12、12-1、12-2 締付ピース 12a 傾斜面 12b 加圧面 13 締付ネジ 13a スパナ穴 14 弾性体 17 合金鋼 θ 傾斜面の傾き角 S 機械主軸 C クランクシャフト W キー溝巾 W1 キー巾
Claims (3)
- 【請求項1】 ピンミラーカッタの本体外周に設けるト
ルク伝達用キー溝の溝巾を機械主軸側に設けられるキー
との間に遊びを生じる大きさとし、さらに、このキー溝
のカッタ回転方向後方の溝面近傍に、本体の取付面から
前面に貫通してキー溝との間に弾性変形部を生じさせる
スリットと、そのスリットのカッタ回転方向後方部に連
なるカッタ軸方向のくさび溝と、このくさび溝に圧入す
る締付ピースと、操作部を本体の前面に開放させた締付
ピース推進用の締付ネジとを設け、上記キー溝へのキー
嵌合後に上記締付ピースで上記弾性変形部をキー溝側に
加圧して弾性変形させ、キーとキー溝間の遊びを無くす
ようにしてあるピンミラーカッタのキー溝部嵌合機構。 - 【請求項2】 締付ピースの弾性変形部加圧面をカッタ
の正面視において加圧方向に凸形の円弧面となした請求
項1記載のピンミラーカッタのキー溝部嵌合機構。 - 【請求項3】 本体の取付面と前面に逆向きのくさび溝
を相対して設け、先端を連ならせたこの逆向きのくさび
溝内に各々締付ピースを挿入し、この2つの締付ピース
に両者を逆向きに推進させる1本の締付ネジを螺合させ
てある請求項1又は2記載のピンミラーカッタのキー溝
部嵌合機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7801191U JPH0529618U (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | ピンミラーカツタのキー溝部嵌合機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7801191U JPH0529618U (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | ピンミラーカツタのキー溝部嵌合機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0529618U true JPH0529618U (ja) | 1993-04-20 |
Family
ID=13649852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7801191U Pending JPH0529618U (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | ピンミラーカツタのキー溝部嵌合機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0529618U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003094224A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Mitsubishi Materials Corp | ピンミラーカッタの取付機構 |
JP2009142956A (ja) * | 2007-12-17 | 2009-07-02 | Denso Wave Inc | ロボット |
-
1991
- 1991-09-26 JP JP7801191U patent/JPH0529618U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003094224A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Mitsubishi Materials Corp | ピンミラーカッタの取付機構 |
JP2009142956A (ja) * | 2007-12-17 | 2009-07-02 | Denso Wave Inc | ロボット |
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