JP2003089922A - 繊維製品 - Google Patents

繊維製品

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JP2003089922A
JP2003089922A JP2001280320A JP2001280320A JP2003089922A JP 2003089922 A JP2003089922 A JP 2003089922A JP 2001280320 A JP2001280320 A JP 2001280320A JP 2001280320 A JP2001280320 A JP 2001280320A JP 2003089922 A JP2003089922 A JP 2003089922A
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fiber
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Satoshi Yamazaki
聡 山崎
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NANASEI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規の粉粒体を用いた遠赤外線効果の高い繊
維製品を提供することを目的とする。 【解決手段】 SiO2、Al23、Fe23ならびに
CaOを主成分とし、SiO2が50重量%以上、Al2
3、Fe23ならびにCaOがそれぞれ10〜20重
量%の組成比からなる遠赤外線放射特性を有する粉粒体
を繊維材料に分散・含有させることにより構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種疾患の治療や
健康維持等に有効な温熱や保温などの遠赤外線効果を利
用した繊維製品に関する。
【0002】
【従来の技術】遠赤外線が人体に照射されると皮下細胞
内の水分子や有機物分子の分子内振動を共振させ、内部
発熱による温熱作用により血行を促進したりすることが
知られている。そこで、従来から遠赤外線のこのような
効果を人体に有効に作用させることを目的として、トル
マリン等の遠赤外線放射特性を有する鉱石微粒子を各種
の繊維材料に混入して、これを織編み等することによ
り、遠赤外線作用で身体の新陳代謝や血行を促進し、特
に冷え性や肩凝りなどに有効な繊維製品とすることが提
案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、トルマリン等
これまで提案されてきた遠赤外線放射特性を有する鉱石
は、2〜25μm(遠赤外線波長領域)における遠赤外
線放射特性が高いレベルになく、このような鉱石の粉粒
体を繊維に分散して実用的な遠赤外線効果を得るには配
合割合を多くする必要があり、この結果繊維製品の価格
も高いものとなっていた。
【0004】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、新規の粉粒体を用いた遠赤外線効果の高い繊
維製品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維製品は、S
iO2、Al23、Fe23ならびにCaOを主成分と
し、SiO2が50重量%以上、Al23、Fe23
らびにCaOがそれぞれ10〜20重量%の組成比から
なる遠赤外線放射特性を有する粉粒体が繊維材料に含有
されたことを特徴とする。また、上記の繊維材料として
は、特にレーヨンが好ましく用いられる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の繊維製品は、遠赤外線放
射特性を有する特定成分からなる粉粒体が繊維材料に含
有されたものである。
【0007】上記の粉粒体としては、蛍光X線分析装置
による各種金属の定量分析値として、SiO2、Al2
3、Fe23ならびにCaOを主成分とする鉱石からな
る粉粒体であって、SiO2が50重量%以上、Al2
3、Fe23ならびにCaOがそれぞれ10〜20重量
%の割合で含まれるものを用いることができる。
【0008】また、上記の粉粒体は、2〜25μmにお
ける遠赤外線放射特性の高いものほど好ましく用いられ
る。ここで、本発明において「遠赤外線放射特性」と
は、FT−IRで測定した2〜25μmにおける試料の
放射率スペクトルに基づいて、理想黒体を基準として算
出された全放射率を意味する。したがって、具体的に
は、上記波長領域において、全放射率が80%以上の粉
粒体が好ましく、85%以上の粉粒体がさらに好まし
い。全放射率が80%以上であれば粉粒体の遠赤外線放
射特性が高レベルにあり、このような粉粒体を混入して
得られる繊維製品の遠赤外線効果(温熱効果、保温性
等)も大きくなるからである。このような粉粒体を用い
ることにより、本発明の繊維製品に含まれる粉粒体の配
合割合を少なくすることが可能となり、繊維製品全体の
コストを従来製品より下げることができる。
【0009】また、本発明おいて上記粉粒体の平均粒径
は特に限定されるものではないが、1μm以下の範囲が
好ましく、0.5μm以下の範囲がさらに好ましい。平
均粒径を1μm以下とすることにより、粉粒体の繊維材
料への練り込みを均一に行うことが容易になるととも
に、このような繊維材料から構成される繊維製品の遠赤
外線効果も均一にすることができる。
【0010】また、繊維材料に対する上記粉粒体の配合
割合は、5〜20重量%が好ましく、8〜15重量%が
さらに好ましい。上記に説明した如く本発明に用いられ
る粉粒体は遠赤外線の波長領域における全放射率が高い
ため、配合割合を5重量%以上とすることにより、実用
上本発明の効果を十分に得ることができる。
【0011】上記繊維材料としては、特に限定されず、
衣料用として一般的に用いられている公知の繊維材料を
使用することができる。具体的には、例えば、羊毛、
綿、麻、絹などの天然繊維材料、レーヨン、キュプラな
どの再生繊維材料、アセテート、トリアセテートなどの
半合成繊維材料、ならびにポリアミド、ポリエステル、
ポリプロピレンなどの合成繊維材料等を挙げることがで
きる。検討の結果、上記の繊維材料の中では特にレーヨ
ンが、粉粒体の遠赤外線放射特性が効果的に発現される
ように繊維中に分散されるため好ましい。
【0012】なお、上記の繊維材料に対しては、本発明
の効果を損なわない範囲で上記粉粒体以外の他の材料を
配合することができる。他の材料としては、トルマリン
等の従来用いられてきた遠赤外線放射材料や水晶から選
ばれる1種または2種以上の材料を用いることができ
る。具体的には、他の材料としてトルマリンと水晶の粉
粒体(微粒子)を用いる場合の各成分の配合比率は、全
体を100重量%として、粉粒体50〜80重量%、ト
ルマリン5〜30重量%、水晶2〜15重量%の範囲内
で好ましく用いることができる。
【0013】すなわち、本発明に用いる粉粒体は、従来
の遠赤外線放射材料の代替材料として位置付けることが
でき、繊維製品中のトルマリンの含有量を少なくするこ
とができる。また、繊維製品中に水晶が少量含まれるこ
とにより、繊維の製造過程で粉粒体またはトルマリンが
繊維中に凝集することを防ぐことができ、この繊維を加
工して得られる繊維製品の遠赤外線効果を均一にするこ
とができる。
【0014】また、上記繊維材料に粉粒体を分散させた
繊維の製造方法は特に限定されない。例えば繊維材料と
してレーヨンを用いる場合を例に挙げると、紡糸用のビ
スコース粘稠液に、粉粒体と必要に応じて上記他の材料
を所望量添加して分散させた後、常法に従って紡糸する
ことができる。このようにして紡糸された繊維は、粉粒
体等が繊維材料中に均一に分散された状態で含有された
ものとなる。
【0015】上記製造された繊維は、通常の繊維と同様
の方法により織編み等の加工を経て織布、編布あるいは
不織布等に加工され、健康促進効果のある衣料用等の繊
維製品として使用することができる。本発明の繊維製品
を衣料用途に用いる場合、好ましい形態としては、靴
下、サポーター、肌着、寝具、電位治療機のマットの中
に入れる不織布、ドーム状に形成された電気式サウナの
内周に設ける不織布などを挙げることができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに説明
するが、本発明は実施例に限定されるものではない。 (粉粒体の組成分析)本発明に用いる粉粒体を乳鉢で細
かく磨り潰し、ペレット状に加圧成型した物を蛍光X線
分析装置にかけ、上記粉粒体に含まれる各種金属元素の
定量を行った。蛍光X線分析装置としては蛍光X線分析
装置システム3270(リガク製)を使用して、測定雰囲
気;真空(約1.3Pa)、測定元素範囲;9F〜
92U、X線管電圧;50kV、X線管電流;50mAの
条件で測定した。各種元素の含有率(重量%)は、蛍光
X線スペクトルの理論強度と測定強度の対比による手法
(ファンダメンタルパラメータ法)にて算出した。測定結
果を表1に示した。
【0017】
【表1】
【0018】(実施例1)紡糸用のビスコース粘稠液1
00重量部に対して、上記粉粒体(平均粒径1μm以
下)を10重量%添加して押出混練機で混練して、次い
で溶融式紡糸機で常法に従って紡糸して繊維とし、さら
にスパンボンド法に従って目付85g/m2、50mm
×50mm角の不織布を得た。
【0019】(比較例1)上記粉粒体を添加しないこと
以外は実施例1と同一目付、同一サイズの不織布を得
た。
【0020】[遠赤外線放射特性の評価] (放射率スペクトルの測定)FT−IRを用いて、実施
例1の不織布について、波長領域2〜25μm、温度4
0℃における理想黒体を基準とする放射率スペクトルを
測定した。FT−IRとしてはIFS−113V(Br
uker製)を使用し、分解能;8cm-1、積算回数;
512回、ゼロファイリング;2倍、アポダイゼーショ
ン;三角形、測定温度;40℃、の条件で測定した。試
料への加熱はヒーターを用いて裏面から行い、試料温度
が40℃に安定するまで時間をおいた後、測定面から垂
直方向に放射される発光強度を測定した。そして上記と
同様に黒体(基準物質)の発光強度を測定して、黒体の
発光強度に対する試料の発光強度の割合を放射率とし
て、上記各波長領域における放射率スペクトルを得た。
結果を図1に示した。
【0021】(全放射率の算出)続いて、測定した黒体
の発光が理想的な黒体の発光強度分布(プランク分布)を
もつと仮定して、理想黒体の発光強度分布曲線に上記試
料について得られた放射率を乗じ、試料の発光強度エネ
ルギー分布を得た。図2に試料の発光強度エネルギー分
布を示した。そして、得られた試料の発光強度エネルギ
ー分布について、2〜25μmの波長領域の面積を計算
し、理想黒体との比をとることにより全放射率を算出し
た。表2に全放射率の計算結果を示した。表2より、2
〜25μmの波長領域における試料の全放射率は85%
を示した。この値は一般の遠赤外線放射体と比べて5%
程度高いものであった。したがって、実施例1の不織布
は遠赤外線放射特性が高レベルにあることが示された。
【0022】
【表2】
【0023】[温度特性の評価]サーモグラフィーを用
いて、実施例1と比較例1の不織布の温度特性を比較し
た。測定は、まず実施例1と比較例1の不織布を横に並
べて測定系全体を10℃に温調した。次に不織布から1
m離れた距離から500Wの光を10分間照射し、サー
モグラフィーで不織布全体の温度分布を経時的に測定し
た。図3に照射5分後、照射10分後、照射終了5分後
に得られた熱画像データを示した。
【0024】図3より、照射5分後において実施例1
(加工品)は平均17.5℃、比較例1(未加工品)は
平均16.5℃であり、照射10分後において実施例1
は平均19.2℃、比較例1は平均18.4℃だった。
また、照射終了5分後において実施例1は平均17.5
℃、比較例1は12.5℃であった。この結果から、実
施例1の不織布は比較例1の不織布に比べて、熱源との
接触によりすみやかに温度が上昇する「温熱効果」が大
きく、さらにいったん温熱効果が発揮されるとその後熱
源を除いても温度が下がりにくいという「保温効果」も
大きいことが確認された。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、遠赤外線の波長領域に
おける全反射率が高レベルにあり、これにより遠赤外線
効果の大きい繊維製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた不織布の放射率スペクトル
を示す図である。
【図2】実施例1で得られた不織布の発光強度エネルギ
ー分布を示す図である。
【図3】実施例1の不織布に熱源を照射したときの不織
布全体の温度分布を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiO2、Al23、Fe23ならびに
    CaOを主成分とし、SiO2が50重量%以上、Al2
    3、Fe23ならびにCaOがそれぞれ10〜20重
    量%の組成比からなる遠赤外線放射特性を有する粉粒体
    が繊維材料に含有されたことを特徴とする繊維製品。
  2. 【請求項2】 繊維材料がレーヨンであることを特徴と
    する請求項1に記載の繊維製品。
JP2001280320A 2001-09-14 2001-09-14 繊維製品 Withdrawn JP2003089922A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104233501A (zh) * 2014-08-29 2014-12-24 广东新会美达锦纶股份有限公司 一种含多种无机粉体的远红外pa6纤维的制备方法
US10829889B1 (en) * 2014-01-24 2020-11-10 Emisshield, Inc. Thermal enhancement additives useful for fabrics

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Effective date: 20081202