JP2003089262A - 油性インク用インクジェット記録素材 - Google Patents

油性インク用インクジェット記録素材

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JP2003089262A
JP2003089262A JP2001283439A JP2001283439A JP2003089262A JP 2003089262 A JP2003089262 A JP 2003089262A JP 2001283439 A JP2001283439 A JP 2001283439A JP 2001283439 A JP2001283439 A JP 2001283439A JP 2003089262 A JP2003089262 A JP 2003089262A
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ink
resin
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oil
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Takeshi Nakajima
健 中嶋
Hirosuke Fukuhara
博資 福原
Tomohito Kokubo
智史 小久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油性インクでインクジェット記録できる織
物、編物または不織布を基材とした記録素材の提供。 【解決手段】 織物、編物または不織布を含む基材、該
基材上に設けたインク浸透防止層、および該インク浸透
防止層上に設けたインク受理層を含む層状構造を有し、
該インク受理層が油性インクに対して溶解度が異なる2
種以上の樹脂を含むことを特徴とする油性インク用イン
クジェット記録素材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油性インク用インク
ジェット記録素材、さらに詳しくは織物、編物または不
織布を基材とした油性インク用インクジェット記録素材
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油性インクを用いるインクジェッ
ト記録では、記録素材として、紙、プラスチックフィル
ムやプラスチックシートを基材とするものが用いられて
おり(例えば、特開平10−44587号、特開平10
−157284号および特開平11−286167号参
照)、織物、編物または不織布を基材とした記録素材は
見当たらなかった。しかるに、垂れ幕や横断幕などの用
途では、織物、編物または不織布を基材とした耐久性の
ある素材に油性インクで鮮明なインクジェット記録を施
したものが望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、織
物、編物または不織布を基材として用いた油性インク用
インクジェット記録素材を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、基材層とインク受理層との間にインク浸
透防止層を設け、かつインク受理層に油性インクに対し
て溶解度が異なる2種の樹脂の混合物を用いることによ
り、意外にも、前記課題を解決できることを見い出し、
本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(1)織物、編物ま
たは不織布を含む基材、該基材上に設けたインク浸透防
止層、および該インク浸透防止層上に設けたインク受理
層を含む層状構造を有し、該インク受理層が油性インク
に対して溶解度が異なる2種以上の樹脂を含むことを特
徴とする油性インク用インクジェット記録素材を提供す
るものである。
【0006】また、本発明は、(2)該インク浸透防止
層がポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポ
リビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル
樹脂およびポリカーボネート樹脂よりなる群から選択さ
れる樹脂を含む前記(1)記載の油性インク用インクジェ
ット記録素材を提供するものである。
【0007】また、本発明は、(3)該インク受理層に
含まれる樹脂がポリウレタン樹脂およびポリエステル樹
脂の混合物、ポリウレタン樹脂およびアクリル樹脂の混
合物、またはポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂およ
びアクリル樹脂の混合物を含む前記(1)記載の油性イン
ク用インクジェット記録素材を提供するものである。
【0008】また、本発明は(4)該インク受理層に含
まれる樹脂がポリウレタン樹脂およびポリエステル樹脂
の混合物である前記(3)記載の油性インク用インクジ
ェット記録素材を提供するものである。
【0009】また、本発明は(5)ポリウレタン樹脂お
よびポリエステル樹脂の重量比率が95/5〜5/95
の範囲にある前記(4)記載の油性インク用インクジェ
ット記録素材を提供するものである。
【0010】さらに、本発明は、(6)ポリウレタン樹
脂およびポリエステル樹脂の重量比が80/20〜20
/80の範囲にある前記(5)記載の油性インク用インク
ジェット記録素材を提供するものである。
【0011】さらに、本発明は、(7)ポリウレタン樹
脂およびポリエステル樹脂の重量比率が75/25〜2
5/75の範囲にある前記(6)記載の油性インク用イ
ンクジェット記録素材を提供するものである。
【0012】さらに、本発明は、(8)該インク受理層
が無機充填剤を含まない前記(1)記載の油性インク用
インクジェット記録素材を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明を
説明する。図1を参照し、本発明の油性インク用インク
ジェット記録素材(1)は、基材(2)、該基材上に設
けられたインク浸透防止層(3)、および該インク浸透
防止層(3)上に設けられたインク(5)を受理するため
のインク受理層(4)よりなる層状構造を有する。該基
材は織物、編物または不織布より構成される。織物の例
としては、綿、ポリエステル、レーヨン、アセテート、
ナイロンなどの素材で作成された織物が挙げられる。ま
た、編物の例としては、ポリエステル、ナイロンなどの
素材で作成された編物、例えば、ナイロントリコット/
ウレタンフォームラミネート品(商品名SN4890;
フクセン(株)製)が挙げられる。不織布の例として
は、ポリエステルスパンボンド不織布(例えば、商品名
E05100;旭化成(株)製、商品名6701A;東
洋紡績(株)製)が挙げられる。
【0014】かかる基材の厚みは、記録素材の用途に応
じて種々変更し得るが、一般に強度等の観点より50μ
以上が必要であり、印刷機の走行可能な厚み等を考慮す
ると30mm程度が上限となる。風合いを等を考慮し
て、実用的には100μ〜1000μ程度が好ましい。
【0015】次に、本発明においては、基材上にインク
浸透防止層を設ける。該インク浸透防止層は、後記する
インク受理層が受容した油性インクを基材に浸透させな
い働きをし、インクが基材まで浸透したときに発生する
滲みを防止する。
【0016】通常、油性インクには、トルエン、メチル
エチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(M
IBK)、シクロヘキサノン等の溶剤が含まれている
が、このような溶剤に溶解しにくい樹脂である水溶性樹
脂または水性エマルジョン樹脂をインク浸透防止層に用
いる。
【0017】そのような樹脂としては、ポリウレタン樹
脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール
樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂およびポリカー
ボネート樹脂が例示される。インク浸透防止という観点
より、このうち、好ましい樹脂はポリウレタン樹脂、ポ
リビニルアセタール樹脂およびポリカーボネート樹脂で
ある。
【0018】このような樹脂よりなるインク浸透防止層
は、その機能を十分発揮させるためには、通常、10μ
〜200μ程度以上の厚みとする。
【0019】さらに、本発明においては、該インク浸透
防止層の上にインク受理層を設ける。インク受理層に含
まれる樹脂としてはポリウレタン樹脂が必須であり、こ
れをポリエステル樹脂および/またはアクリル樹脂と混
合して用いる。今回、このような樹脂混合系を用いるこ
とにより、鮮明な発色が得られることが判明した。
【0020】ポリウレタン樹脂とポリエステル樹脂との
混合比は95:5〜5:95、好ましくは80:20〜
20:80の範囲、より好ましくは、75:25〜2
5:75の範囲、ポリウレタン樹脂とアクリル樹脂との
混合比は95:5〜5:95、好ましくは80:20〜
20:80の範囲、より好ましくは75:25〜25:
75とする。
【0021】この混合比は油性インクに用いられる有機
溶媒に対する混合物の溶解性より定まる。例えば、ポリ
ウレタン樹脂(商品名クリスボンNB−637N;大日
本インキ化学工業(株)製)とポリエステル樹脂(商品
名プラスコートRY−121T;互応化学(株)製)の
混合物につき混合比と溶解性との関係は以下のようにな
る。下記表1の各配分をフィルムにコートし、130℃
×30秒の条件で乾燥した。その各試料の重量を測定し
た後、各溶剤に10分間浸漬させた。その各試料を13
0℃×30秒の条件で乾燥した後に重量を測定した。溶
解性(%)は下記式により計算した。 溶解性(%)=(浸漬後のフィルムの重量/浸漬前のフ
ィルムの重量)×100 数値が大きい方が有機溶剤に対して溶解しにくい。表1
より、両樹脂の混合比を変化させることにより、混合物
の有機溶媒への溶解性を変化させることができるのが分
かる。
【表1】
【0022】本発明においては、インク受理層にタル
ク、シリカ等の無機充填剤を含むこともできるが、後記
するごとく、無機充填剤は含まないほうが記録性能に優
れている。
【0023】かかる構成を有する本発明の油性インク用
インクジェット記録素材は以下のような工程によって製
造することができる。
【0024】まず、基材を準備し、基材上に樹脂を含む
塗布液をコーティングする。ポリウレタン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂
はそれらの樹脂の水性エマルジョンが市販されているの
で、適宜水で希釈して用いる。市販のエマルジョンの固
形分は通常20〜70重量%の範囲である。また、ポリ
ビニルアルコール樹脂およびポリビニルアセタール樹脂
は適宜水に溶解させて塗布液とする。コーティングの方
式としては、ドクターコーティング方式、グラビア方
式、含浸加工方式およびロータリースクリーン方式が例
示される。樹脂エマルジョンの付着量は一般に湿量にて
50〜100g/mの範囲である。
【0025】コーティング後、110〜180℃にて、
20秒〜5分間乾燥してインク浸透防止層を形成させ
る。次に、インク受理層を形成させる。コーティング液
は樹脂混合物をトルエン、メチルエチルケトン(ME
K)、イソプロピルアルコール(IPA)、メチルイソ
ブチルケトン(MIBK)などの溶剤に溶解させたもの
である。液中、固形分は10〜50重量%の範囲であ
る。塗布量は一般に湿量で10〜400g/mの範囲
である。
【0026】従来、タルク、シリカなどの無機充填剤が
インク受理層に含まれていたが、今回、織物、編物また
は不織布を基材とする油性インク用ジェット記録素材で
はそのような無機充填剤を含まない方が鮮やかな発色が
得られることが判明した。
【0027】塗布後、110〜180℃で20秒〜5分
間乾燥して本発明の油性インク用インクジェット記録素
材を得る。以下に比較例および実施例を挙げて、本発明
をさらに詳しく説明する。
【0028】比較例1(インク浸透防止層のない比較
例) (1)基材として綿織物を用いる例 基材として綿100%の織物(商品名9A;マルヨシ
(株)より入手;1/2逆綾織;タテ糸:綿40s/ヨ
コ糸:綿40s;密度:タテ56本/2.54cm、ヨ
コ51本/2.54cm;厚み350μ、巾120c
m)を準備した。この基材上に、重量比で100:20
のポリウレタン樹脂(商品名クリスボンNB−637
N;大日本インキ化学工業(株)製)およびメチルエチ
ルケトンよりなる塗布液をドクターコーティング方式に
より、塗布量50±5g/m(wet)にて塗布し、1
30℃で30秒間乾燥して、比較例の記録素材を得た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いた以外は前記(1)と同様の
手順によって比較例の記録素材を得た。 (3)基材としてプラスチックフィルムを用いる例 基材としてプラスチックフィルム(アクリルポリマー)
(商品名アクリプレンHBS001;三菱レーヨン
(株)製;厚さ50μ;巾100cm)を用いた以外は
前記(1)と同様の手順によって比較例の記録素材を得
た。
【0029】比較例2(インク浸透防止層のない比較
例) (1)基材として綿織物を用いる例 塗布液として重量比で100:10のポリエステル樹脂
(商品名プラスコートRY−121T;互応化学(株)
製)およびトルエンよりなるものを用いた以外は比較例
1と同様の手順により比較例の記録素材を得た。 (2)基材としてポリエステルを用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いた以外は前記(1)と同様の
手順によって比較例の記録素材を得た。 (3)基材としてプラスチックフィルムを用いる例 基材としてプラスチックフィルム(アクリルポリマー)
(商品名アクリプレンHBS001;三菱レーヨン
(株)製;厚さ50μ;巾100cm)を用いた以外は
前記(1)と同様の手順によって比較例の記録素材を得
た。
【0030】比較例3(インク浸透防止層がない比較
例) (1)基材として綿織物を用いる例 インク受理層用の塗布液として、重量比50:50:1
0でポリウレタン樹脂(商品名クリスボンNB−637
N;大日本インキ化学工業(株)製)、ポリエステル樹
脂(商品名プラスコートRY−121T;互応化学
(株)製)およびトルエンを含む塗布液を用いた以外は
比較例1と同様の手順によって比較例の記録素材を得
た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いる以外は前記(1)と同様の
手順によって比較例の記録素材を得た。 (3)基材としてプラスチックフィルムを用いる例 基材としてプラスチックフィルム(アクリルポリマー)
(商品名アクリプレンHBS001;三菱レーヨン
(株)製;厚さ50μ;巾100cm)を用いる以外は
前記(1)と同様の手順によって比較例の記録素材を得
た。
【0031】比較例4(インク浸透防止層はあるがイン
ク受理層に単一樹脂を用いる比較例) (1)基材として綿織物を用いる例 基材として綿100%の織物(商品名9A;マルヨシ
(株)より入手;1/2逆綾織;タテ糸:綿40s/ヨ
コ糸:綿40s;密度:タテ56本/2.54cm、ヨ
コ51本/2.54cm;厚み350μ、巾120c
m)を用い、ポリウレタン樹脂エマルジョン(固形分3
0重量%)(商品名アクリットXUD1310HV;大
成化工(株)製)をドクターコーティング方式にて湿量
50±5g/mでコーティングし、130℃で30秒
間乾燥した。次いで、重量比で100:20のポリウレ
タン樹脂(商品名クリスボンNB−637N;大日本イ
ンキ化学工業(株)製)およびメチルエチルケトンより
なる塗布液をドクターコーティング方式にて湿量50±
5g/mでコーティングし、130℃で30秒間乾燥
して比較例の記録素材を得た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いる以外は前記(1)と同様の
手順によって比較例の記録素材を得た。 (3)基材としてプラスチックフィルムを用いる例 基材としてプラスチックフィルム(アクリルポリマー)
(商品名アクリプレンHBS001;三菱レーヨン
(株)製;厚さ50μ;巾100cm)を用いる以外は
前記(1)と同様の手順によって比較例の記録素材を得
た。
【0032】比較例5(インク浸透防止層はあるがイン
ク受理層に単一樹脂を用いる比較例) (1)基材として綿織物を用いる例 インク受理層用塗布液として、重量比100:10のポ
リエステル樹脂(商品名プラスコートRY−121T;
互応化学(株)製)およびトルエンよりなる塗布液を用
いる以外は比較例4(1)と同様の手順によって比較例
の記録素材を得た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いる以外は前記(1)と同様の
手順によって比較例の記録素材を得た。 (3)基材としてプラスチックフィルムを用いる例 基材としてプラスチックフィルム(アクリルポリマー)
(商品名アクリプレンHBS001;三菱レーヨン
(株)製;厚さ50μ;巾100cm)を用いる以外は
前記(1)と同様の手順によって比較例の記録素材を得
た。
【0033】実施例1 (1)基材として綿織物を用いる例 インク受理層として、重量比95:5:10のポリウレ
タン樹脂(商品名クリスボンNB−637N;大日本イ
ンキ化学工業(株)製)、ポリエステル樹脂(商品名プ
ラスコートRY−121T;互応化学(株)製)および
トルエンよりなる塗布液を用いた以外は比較例4と同様
の手順によって実施例1(1)の記録素材を得た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いる以外は前記(1)と同様の
手順によって実施例1(2)の記録素材を得た。
【0034】実施例2 (1)基材として綿織物を用いる例 インク受理層用塗布液におけるポリウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂およびトルエンの重量比を80:20:1
0とする以外は実施例1と同様の手順によって実施例2
(1)の記録素材を得た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いる以外は前記(1)と同様の
手順によって実施例2(2)の記録素材を得た。
【0035】実施例3 (1)基材として綿織物を用いる例 インク受理層用塗布液におけるポリウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂およびトルエンの重量比を75:25:1
0とする以外は実施例1と同様の手順によって実施例1
(1)の記録素材を得た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いる以外は前記(1)と同様の
手順によって実施例3(2)の記録素材を得た。
【0036】実施例4 (1)基材として綿織物を用いる例 インク受理層用塗布液におけるポリウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂およびトルエンの重量比を50:50:1
0とする以外は実施例1と同様の手順によって実施例4
(1)の記録素材を得た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いる以外は前記(1)と同様の
手順によって実施例4(2)の記録素材を得た。 (3)基材としてプラスチックフィルムを用いる比較例 基材としてプラスチックフィルム(アクリルポリマー)
(商品名アクリプレンHBS001;三菱レーヨン
(株)製;厚さ50μ;巾100cm)を用いた以外は
前記(1)と同様の手順によって比較例の記録素材を得
た。
【0037】実施例5 (1)基材として綿織物を用いる例 インク受理層用塗布液におけるポリウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂およびトルエンの重量比を25:75:1
0とする以外は実施例1と同様の手順によって実施例5
(1)の記録素材を得た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いる以外は前記(1)と同様の
手順によって実施例5(2)の記録素材を得た。
【0038】実施例6 (1)基材として綿織物を用いる例 インク受理層用塗布液におけるポリウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂およびトルエンの重量比を20:80:1
0とする以外は実施例1と同様の手順によって実施例6
(1)の記録素材を得た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いる以外は前記(1)と同様の
手順によって実施例6(2)の記録素材を得た。
【0039】実施例7 (1)基材として綿織物を用いる例 インク受理層用塗布液におけるポリウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂およびトルエンの重量比を5:95:10
とする以外は実施例1と同様の手順によって実施例7
(1)の記録素材を得た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いる以外は前記(1)と同様の
手順によって実施例7(2)の記録素材を得た。
【0040】比較例6(インク浸透防止層がなく、イン
ク受理層にタルクを含む比較例)(比較例3において、
インク受理層にさらにタルクを含む比較例) (1)基材として綿織物を用いる例 塗布液として重量比で50:50:30:15のポリウ
レタン樹脂(商品名クリスボンNB−637N;大日本
インキ化学工業(株)製)、ポリエステル樹脂(商品名
プラスコートRY−1217;互応化学(株)製)、タ
ルクおよびトルエンを含む塗布液を用いた以外は比較例
3と同様の手順によって比較例の記録素材を得た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いる以外は前記(1)と同様の
手順によって比較例の記録素材を得た。 (3)基材としてプラスチックフィルムを用いる例 基材としてプラスチックフィルム(アクリルポリマー)
(商品名アクリプレンHBS001;三菱レーヨン
(株)製;厚さ50μ;巾100cm)を用いる以外は
前記(1)と同様の手順によって比較例の記録素材を得
た。
【0041】実施例8(実施例4において、インク受理
層にさらにタルクを含む比較例) (1)基材として綿織物を用いる例 インク受理層用塗布液として重量比として50:50:
30:15のポリウレタン樹脂(商品名クリスボンNB
−637N;大日本インキ化学工業(株)製)、ポリエ
ステル樹脂(商品名プラスコートRY−1217;互応
化学(株)製)、タルクおよびトルエンを含む塗布液を
用いた以外は実施例4と同様の手順によって本発明の記
録素材を得た。 (2)基材としてポリエステル織物を用いる例 基材としてポリエステル織物(ポリエステルタフタ)
(商品名T11165;帝人(株)製;タテ糸:PES
84dtex/36f、ヨコ糸:PES84dtex/36f;
密度:95本×82本/2.54cm;巾:132c
m;厚み110μ)を用いる以外は前記(1)と同様の
手順によって実施例8(2)の記録素材を得た。 (3)基材としてプラスチックフィルムを用いる比較例 基材としてプラスチックフィルム(アクリルポリマー)
(商品名アクリプレンHBS001;三菱レーヨン
(株)製;厚さ50μ;巾100cm)を用いた以外は
前記(1)と同様の手順によって比較例の記録素材を得
た。
【0042】前記比較例および実施例で得られた試料に
つき、下記の試験を行った。 (1)インクの滲み 平面状に試料を置き、その上に油性インク(NUR S
alsa製純正インクのシアン)を直径1cmの円の大
きさにスポイトで滴下した。その状態で24時間以上放
置した後のインクの広がり(滲み)から下記基準にて目
視により判定した。
【表2】
【0043】(2)インク発色 油性インク(NUR Salsa製純正インクのシア
ン)を45°の角度に斜めに置いた試料に滴下し、流れ
た後の部分の発色状態をマクベス濃度計(Macbeth RD92
0)を用いて測定した。マクベス濃度計は、放出した光
と試料に当たって反射した光の強さの差を基に算出、数
値化した値で色の濃度を評価する方法であり、数値が高
い方が光の吸収率が大きい、すなわち色が濃いと評価さ
れる。具体的には、白色は光をほとんど反射するため、
反射光の損失はほとんどなく、この時の数字を0.03
に校正し、黒色は光を大きく吸収するため反射光の損失
が大きくなり、この時の数字を1.81に校正して測定
する。
【0044】(3)ドット形状 油性インク(NUR Salsa製のシアン)での印刷
品のドット形状を観察し、下記基準に従って目視により
評価した。評価は印刷品10点(n=10)で行った。
【表3】
【0045】(4)インクの垂れ 傾斜45°の状態にした試料に油性インク(NUR S
alsaシアンインク)を滴下したときの状態を目視に
より観測し、以下の基準により評価した。 ○…インクが垂れず、その部分に留まった状態を保持す
る。 ×*1…インクが留まらず、定着する前に流れ出す。 ×*2…滴下後しばらくはインクが垂れないが、その後
インク受理層が溶解して流れ出す。
【0046】(5)表面摩擦堅牢度 JIS−L−0849(摩擦に対する染色堅牢度試験方
法)に準じ、巾2.54cm、長さ25cmの印刷物
(NUR Salsa製純正インク 黒100%)を
1.96Nの荷重で乾摩擦100回または湿摩擦100
回の条件で表面摩擦堅牢度を測定した。以上のテスト結
果を以下の表4にまとめる。
【表4】
【0047】表4より以下のことが分かる。 (A)比較例1、2および3のデータより、インク浸透
防止層を設けないと、基材がプラスチックである場合、
良好な記録がなされるが、基材が織物である場合、記録
諸特性は不良である。しかしながら、インク浸透防止層
を設けた比較例4および5では少し記録特性が向上す
る。 (B)比較例4および5ではインク受理層に単一樹脂を
用いているが、インクの垂れの点で不充分であり、本発
明の実施例1〜8のようにインク受理層に樹脂混合物を
用いるとインクの垂れもなくなる。 (C)また、比較例3と比較例6、および実施例4と実
施例8を比較すると分かるように、インク受理層にタル
クを含まないほうがタルクを含む場合よりも記録特性に
優れる。 (D)また、比較例4および5と、実施例1〜7とを比
較すると分かるように、インク受理層に用いるポリウレ
タン樹脂およびポリエステル樹脂はその配合比95:5
〜5:95の範囲で良好な記録特性が得られる。
【0048】
【発明の効果】本発明により、インクジェット用油性イ
ンクにより良好に記録でき、すなわち、インクの滲みが
防止でき、インクの吸収性が良好で、かつシャープなド
ット形状が得られ、インクの定着後の発色が良好である
記録素材が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の油性インク用インクジェット記録素
材を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1;油性インク用インクジェット記録素材、2;基材、
3;インク浸透防止層、4;インク受理層、5;インク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小久保 智史 滋賀県犬上郡多賀町多賀270 ダイニック 株式会社滋賀工場内 Fターム(参考) 2H086 BA01 BA12 BA15 BA22 BA35 BA36

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織物、編物または不織布を含む基材、該
    基材上に設けたインク浸透防止層、および該インク浸透
    防止層上に設けたインク受理層を含む層状構造を有し、
    該インク受理層が油性インクに対して溶解度が異なる2
    種以上の樹脂を含むことを特徴とする油性インク用イン
    クジェット記録素材。
  2. 【請求項2】 該インク浸透防止層がポリウレタン樹
    脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール
    樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂およびポリカー
    ボネート樹脂よりなる群から選択される樹脂を含む請求
    項1記載の油性インク用インクジェット記録素材。
  3. 【請求項3】 該インク受理層に含まれる樹脂がポリウ
    レタン樹脂およびポリエステル樹脂の混合物、ポリウレ
    タン樹脂およびアクリル樹脂の混合物、またはポリウレ
    タン樹脂、ポリエステル樹脂およびアクリル樹脂の混合
    物である請求項1記載の油性インク用インクジェット記
    録材料。
  4. 【請求項4】 該インク受理層に含まれる樹脂がポリウ
    レタン樹脂およびポリエステル樹脂の混合物である請求
    項3記載の油性インク用インクジェット記録素材。
  5. 【請求項5】 ポリウレタン樹脂およびポリエステル樹
    脂の重量比率が95/5〜5/95の範囲にある請求項
    4記載の油性インク用インクジェット記録素材。
  6. 【請求項6】 ポリウレタン樹脂およびポリエステル樹
    脂の重量比が80/20〜20/80の範囲にある請求
    項5記載の油性インク用インクジェット記録素材。
  7. 【請求項7】 ポリウレタン樹脂およびポリエステル樹
    脂の重量比率が75/25〜25/75の範囲にある請
    求項6記載の油性インク用インクジェット記録素材。
  8. 【請求項8】 該インク受理層が無機充填剤を含まない
    請求項1記載の油性インク用インクジェット記録素材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005288876A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Three M Innovative Properties Co レセプターフィルム及びマーキングフィルム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005288876A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Three M Innovative Properties Co レセプターフィルム及びマーキングフィルム

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