JP2713649B2 - 被記録材の製造方法 - Google Patents

被記録材の製造方法

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JP2713649B2 JP2213697A JP21369790A JP2713649B2 JP 2713649 B2 JP2713649 B2 JP 2713649B2 JP 2213697 A JP2213697 A JP 2213697A JP 21369790 A JP21369790 A JP 21369790A JP 2713649 B2 JP2713649 B2 JP 2713649B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、インクジェット記録用紙等の被記録材の製
造方法に関し、更に詳述すれば本発明は高密度、高速度
でフルカラー画像を形成する場合のように単位面積当り
に多量のインクを付着させる必要のある被記録材におい
て、インク吸着性、耐ブロッキング性に優れ、かつカー
ル量が極めて小さく、更に長期あるいは高湿度下での保
存後も記録画像が安定している被記録材の製造方法に関
する。
従来の技術 インクジェット記録方法は、騒音の発生が少なく、高
速印字、多色印字の行える記録方法として注目されてい
る。
このインクジェット記録方法に使用される被記録材と
しては、従来、通常の紙やインクジェット記録用紙と称
される基材上に多孔性インク受容層を設けてなる被記録
材、OHP用の透光性被記録材が使用されてきた。
近年、記録の高速化、多色化等、インクジェット記録
装置の性能の向上に伴ない、被記録材に対してもより高
度で広範な特性が要求されつつある。
特に、インクジェット用の透光性被記録材としては、 1)透光性に優れていること 2)インクの吸収性に優れること 3)耐ブロッキング性に優れること 4)カール量がきわめて小さいこと 5)記録後の画像が長期あるいは高湿下での保存後も安
定していること 等の基本的諸要求を同時に満足させる必要がある。特に
耐ブロッキング性は、複数のインク吐出口(ノズル)を
持つ記録ヘッドを用いた場合や、多色のインクによるフ
ルカラー画像を形成する場合のように、同時に多量のイ
ンクが被記録材に打込まれるときに要求される。すなわ
ち、多量のインクを吸収したインク受容量の樹脂がイン
クにより膨潤もしくは溶解し、粘着性が発現し、紙,プ
ラスチックフィルムなどに粘着する現象が生じる。この
現象をブロッキング現像と呼び、被記録材に多量のイン
クが付与されてもブロッキングしない特性を耐ブロッキ
ング性と言う。
従来、水性インクを用いるインクジェット用被記録材
では、その多孔性インク受容層の形成材料としてアルブ
ミン、ゼラチンカゼイン、でんぷん、カチオンでんぷ
ん、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の親水性天然樹
脂、ポリビニルアルコール、カチオン化ポリビニルアル
コール、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリビニル
ピロリドン、四級化ポリビニルピロリドン、ポリ(N−
ビニル−3−メチルピロリドン)、ポリビニルイミダゾ
ール、ポリアクリルアミン、ポリアクリルアミン塩酸
塩、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジニウルハラ
イド、メラミン樹脂、ポリウレタン、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化
ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ポリエステル、ポリアクリル酸ソーダ等の水溶
性もしくは親水性合成樹脂が挙げられ、これらの材料の
1種以上が所望により使用されることが多かった。
しかしながら、上記の親水性もしくは水溶性樹脂から
なるインク受容層を用いても充分な耐ブロッキング性が
得られないのが現状である。
即ち、上記親水性もしくは水溶性樹脂を基材に厚く塗
ることによって耐ブロッキング性は若干改善されること
が知られている。しかしながら、厚く塗ることによっ
て、大きくカールが発生し、これを避けるためには両面
に同じインク受容層を同じ厚みで形成する必要が生じ
る。
更には、上記のように両面塗工された被記録材であっ
ても、片面にだけ印字するのが通常であるため、この場
合には、印字面側のインク受容層が水性インクで膨潤
し、印字されない側のインク受容層は膨潤しないといっ
た表裏インク受容層間で層内部の応力が異なり、カール
が著しく発生することも明らかになった。
印字中に大きなカールが発生すると印字するヘッド
(記録素子)が被記録材と接触し、印字ヘッドに損傷を
与えたり、不必要な部分にインクが付着するといった問
題が生じる。さらにカールが大きいと印字すべきプリン
ターの給紙、搬送、排紙が困難になる。
また、印字し終えた被記録材のOHP上にのせ、投影す
る場合、ハロゲンランプ等からの輻射熱、赤外線等によ
って表裏のインク受容層の温度あるいは含水率に差が生
じ、これによりカールが発生することがある。カール量
が大きいと、正しく原稿通りの投影ができずに歪んだ
り、二重に映った投影画像しか得ることができない。と
りわけこの現像は反射型のOHP(透光正被記録材を光が
2度透過する方法)と呼ばれるOHPで顕著に観察され
る。以上の方法で、インク受容層の厚みを大きくし、イ
ンク吸収性、耐ブロッキング性を若干改善することは可
能であるがカールの問題が発生する。
従って、インクジェット用の透光性被記録材として特
に要求される上述した5つの特性、即ち透光性、インク
吸収性、耐ブロッキング性、低カール性、画像の保存性
を同時に満たす被記録材が要望されている。
これらの5特性を向上させる被記録材として、特開昭
57−89954号公報には最表層に記録液体(インク)に対
してインク受容量の原形が保持できる材料を用い、下層
には最表層よりも記録液体の吸収性の高い材料を選択す
る二層構造のインク受容層を有する被記録材が開示され
ている。しかし上記被記録材は接触型のペン・プロッタ
ーあるいは液体トナー方式を使用する普通紙複写機に使
用して好適である。すなわち、被記録材の表面と記録機
器の部材(印字素子)が接触することによって記録液体
が比較的少量供給されたり、供給後部材と被記録材表面
が接触する記録方式に適した被記録材に関するものであ
る。
しかしながら、近年多用されるに至った非接触型のイ
ンクジェット方式の記録技術においては、高速,高密
度,高濃度といった特性が実用化されつつあり、インク
受容層上に単位時間あたり、及び単位面積あたりの水性
インクが多量に付与される記録方法が一般的になってき
た。そして、この場合には被記録材はその最表層のイン
ク吸収性が高いことが要求される。最表層のインク吸収
性が低いと、比較的低粘度である水性インクが最表層で
保持されずに流れ出したり(フレーディング)、部分的
に凝集して印字品位を著しく低下させる(ビーディン
ク)。従って最近のインクジェットプリンターを用いて
透光性の優れた、高精細な画像を高速度で得ることには
問題が残る。また、従来水性インクのインクジェット記
録に好適に用いられるインク受容層は大部分水溶性の樹
脂からなり、水性インクの吸収能力を高めるものであっ
た。しかしながら、前述した高速記録あるいはカラー記
録の場合、水性インクの前進接触角が90゜より小さいた
め、個々のインク液滴が過度にインク受容層表面上に拡
がり、記録画像が著しくにじんだり、先にインク受容層
に着弾したインク液滴に後に着弾したインク液滴が流れ
出し、ビーディング現像を発生するという印字品位の低
下をもたらすのが現状である。
一方、前進接触角を90゜以上にする簡便な方法として
はインクをほとんど吸収しない樹脂を用いる方法がある
がインク定着性が著しく低下する問題がある。
発明が解決しようとする課題 本発明は上記事情に鑑みなされたもので、高密度、高
速に、かつフルカラー画像を形成する際等のように単位
面積当りに多量のインクが付着される記録方式において
使用できる、インク吸着性や耐ブロッキング性に優れ、
かつカール量が極めて小さく、単に高湿又は長期の保存
下で記録画像が安定してる被記録材の製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
課題を解決するための手段 即ち、本発明者らは上記問題を解決するために種々検
討した結果、基材に形成したインク受容量を複数のイン
ク吸収層で形成すると共に、前記インク吸収層の最表層
を他層よりも水性インク吸収性を高くすると上記目的が
達成されること、更にインクの吸収性、及び受容層とイ
ンクの前進接触角の調節が溶媒を選択することにより達
成できることを知得して本発明を完成するに至ったもの
である。
すなわち、本発明の被記録材の製造方法は、基材の少
なくとも一面にインク吸収層と、該インク吸収層よりイ
ンク吸収性の高い最表層を有する透光性被記録材の製造
方法において、基材の少なくとも一面にインク吸収層を
形成し、次いで水溶性樹脂と水不溶性低分子量化合物を
含む少なくとも2種の成分を共通良溶媒を用いて前記イ
ンク吸収層上に塗布して最表層を形成し、その後前記最
表層の構成成分のいずれか一方に対して貧溶媒でありか
つ他方に対して良溶媒である溶媒を前記最表層に含浸さ
せた後、最表層に含浸させた溶媒を乾燥除去することを
特徴とする。また、本発明の被記録材の他の製造方法
は、基材の少なくとも1面にインク吸収面と、該インク
吸収層よりインク吸収性の高い最表層を有する透光性被
記録材の製造方法において、基材の少なくとも一面にイ
ンク吸収層を形成し、次いで水溶性樹脂と水不溶性低分
子量化合物を含む少なくとも2種の成分と、一方の成分
に対して貧溶媒であり、かつ他方の成分に対して良溶媒
である溶媒を含む加熱溶液を前記インク吸収層上に塗布
し、その後前記溶媒中の溶媒を乾燥除去して最表層を形
成することを特徴とする。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる基材としては、透光性の基材であれば
いずれでも使用でき、例えばポリエステル系樹脂、ジア
セテート系樹脂、トリアセテート系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、
ポリイミド系樹脂等のフィルムもしくは板、ガラス板等
が挙げられる。
なお、後述するインク受容量との接着性あるいはイン
ク受容量の塗工組成物とのヌレ性に問題がある場合は、
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、
ナイロン樹脂等を基材表面に塗工し、これにより接着
性、ヌレ性を改良することができる。
本発明においては、上記基材の上に複数のインク吸収
層からなるインク受容量を形成すると共に、インク吸収
層の最表層を他層よりも水性インク吸収性を高くするも
のである。
インク吸収層の数に制限はなく、2層以上であれば本
発明の目的を達成し得るが、5層以上にした場合には製
造工程が複雑になる。
ここで、他層に用いられる材料としては、例えばポリ
ビニルアルコール、アラビアゴム、親水性ナイロン、親
水性ポリウレタン、親水性ポリエステル等の機械的強度
が高く、かつ水性インクを吸収した後も機械的強度が高
いものが使用できるが、特にポリビニルアルコールが好
ましい。ポリビニルアルコールのケン化度は最表層に用
いる材料、溶剤等によって適宜選択し得るが、一般的に
は80〜100%、更に好ましくは85〜100%である。ケン化
度が高い時はカチオン性モノマー(四級アンモニウム基
を含有するモノマー)を共重合したポリビニルアルコー
ルも用いることができ、この場合には水性インク吸収後
の機械的強度も充分である。機械的強度と関連するもう
一つの物性として、重合度が300以上あることが好まし
い。重合度300未満の場合には、水性インク吸収後の機
械的強度が低下する問題が生じる。他層のインク吸収層
の厚みは後述する最表層に用いる材料、インク受容層の
厚さによっても選択できるが一般には1〜50μmが好ま
しく、2〜15μmがとりわけ好ましい。他層のインク吸
収層の厚みが1μm未満の場合には最表層一層だけのイ
ンク吸収性、耐ブロッキング性に近く、他層のインク吸
収層の効果が乏しい。
一方、50μm以上の厚みの場合にはインク吸収性、耐
ブロッキング性等の特性は改善されるがカールが発生す
る問題が生じる。
また他層は一層である必要はなく、前述した材料を異
なる組成比で積層した多層から構成されるものであって
もよい。但し、他層全体の厚みとしては1〜50μmが好
ましい。
本発明においては、基材に前記他層を形成し、更にそ
の上に最表層であるインク吸収層を形成するものである
が、その最表層に用いられる材料としては水性インクの
吸収に優れていること、及び耐ブロッキング性が要求さ
れる。
最表層に用いられる水性インクの吸収に優れたものと
しては、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリ(エチ
レン−プロピレン)オキサイド、ポリアクリル酸ソー
ダ、ポリアクリルアミドなどの水溶性樹脂が挙げられ
る。
なお、本発明におけるインク吸収性とは、常温常圧下
(25℃/50%RH)で対象材料に水性インクを付与した場
合、数分以内に記録部分のベタツキがなくなる特性を指
す。
最表層のインク吸収層としては、上述のように水性イ
ンクの吸収性が高く、かつ耐ブロッキング性も同時に要
求される。このため、以下の材料を併用することもで
き、例えば、D−ソルビトールと芳香族アルデヒドの縮
合生成物、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ
エチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウン
デカン、2,2−ビス(4′−オキシフェニル)プロパ
ン、前記ジアセテート化合物等の水に不溶な低分子化合
物やポリ2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリメ
チルメタクリレート等のアクリル樹脂あるいはポリスチ
レン、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエステ
ル、ポリウレタン、6,6−ナイロン等に代表されるポリ
アミド等の高分子材料が挙げられる。従って前述したイ
ンク吸収性に優れた材料と水溶性の材料を組み合わせる
ことによって最表層のインク吸収層を得ることができ
る。とりわけ最表層のインク吸収層に好適に併用される
インク吸収性に優れた材料としては、ポリビニルピロリ
ドンがある。ポリビニルピロリドンの分子量は特に制約
はないが、機械的強度が高いことから100,000以上が望
ましい。
耐ブロッキング性を付与する材料としてはソルビトー
ルと芳香族アルデヒドとの縮合生成物が好適である。こ
こで、ソルビトールとしてはD型が容易に入手できるた
め、D−ソルビトール系が利用し易い。
また、芳香族アルデヒドとしては、ベンズアルデヒ
ド、ハロゲン化ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、サ
ルチルアルデヒド、シンナムアルデヒド、ナフトアルデ
ヒド等があげられ、これらの化合物とソルビトールの縮
合生成物は、単独で又は複数組み合せて使用される。
特に、D−ソルビトールとベンズアルデヒドとの縮合
物は容易に入手できるため好ましいものである。
本発明に用いられるD−ソルビトールとベンズアルデ
ヒドの縮合生成物は、D−ソルビノールとベンズアルデ
ヒドとの縮合反応により合成され、D−ソルビトールと
ベンズアルデヒドのモル比が1:1、1:2及び1:3のものが
合成可能であるが、1:2又は1:3のものを使用するのが好
適であり、1:2のものを使用するのが最適である。
D−ソルビノールとベンズアルデヒドの縮合生成物
は、モル比が1:2のものがジベンジリデンソルビトール
(商品名:ゲルオールD、新日本理化(株)製)及び1:
3のものがトリベンジリデンソルビノール(商品名:ゲ
ルオールT、新日本理化(株)製)と呼ばれる。
ジベンジリデンソルビノールは、化学的に中性の化合
物であり、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド等の溶剤には溶解度15
g/100g溶剤程度を示すが、大多数の溶剤、例えば水、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレング
リコール、グリセリン、ジエチレングリコール、ベンジ
ルアルコール、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ピ
リジン等には溶解性が小さい。
最表層のインク吸収層の厚みは下層(他層)とのバラ
ンスを考慮して選択されるべきであるが、一般に0.1〜3
0μmが好ましく0.2〜10μmがとりわけ好ましい。
最表層のインク吸収層の厚みが0.2μm未満の場合に
はインク吸収性、耐ブロッキング性が著しく低下する。
一方30μm以上の厚みの場合にはインク吸収性、耐ブ
ロッキング性は優れたものになる反面、著しくカールが
発生する。
複数のインク吸収層よりなる、インク受容層を形成す
る方法としては、前記各成分を含む塗工液を、例えば、
ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、ス
プレーコーティング法、エアナイフコーティング法等の
公知の方法により透光性基材等の上に塗工し、その後乾
燥させる方法が好ましい。
本発明においては、上記構成によりインクジェット記
録方法に対応する被記録材を提供し得るものであるが、
インク吸収層の形成に際して、その製造方法に工夫を加
えることにより、更に効率良く本被記録材を製造し得る
ものである。
即ち、本被記録材の製造方法としては2種類がある。
第1の製造方法においては、多成分よりなる最表層の構
成成分を良溶媒に溶解し、これを予めインク吸収層であ
る他層を形成してある基材の他層上に塗布して最表層を
形成し、次いで最表層の構成成分の少なくとも1種以上
の成分に対して貧溶媒であり、他の成分に対しては良溶
媒である溶媒を最表層に含浸させ、その後含浸させた溶
媒を留去、乾燥させるものである。
ここで、良溶媒とは25℃での溶媒温度にて所望の有機
化合物の溶解度が10g以上であることを示す。一方貧溶
媒とはその溶解度が1g未満であることを示す。
溶解度の測定方法として溶質(最表層の構成成分)の
過剰量を25℃で溶媒と一日間攪拌する。数時間静置した
後上澄溶液を一定量採取し、溶媒を乾燥除去した後の溶
質量を測定して溶解度を算出する。上記の条件を満たす
溶媒であれば、何れの溶媒でも本発明方法に用いること
ができるが、蒸発速度の観点からは沸点が200℃未満の
溶媒が好ましい。沸点が200℃以上の溶媒では、最終段
階の乾燥工程で高温の熱源が必要になったり、高温下で
の乾燥のためにインク吸収層もしくは基材の耐熱性の点
で制約を受ける問題が生じる。
本発明方法に好適に用いられる溶媒としては水、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピル
アルコール、ブタノール等のアルコール、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族溶媒、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル系溶媒、塩化メチル、ジクロロメタン、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素、アニリン、N,N−ジメチル
ホルムアミド等の含窒素溶媒等が挙げられ、最表層に用
いる材料の種類に応じて、上記の各種溶媒の中から、共
通の良溶媒になるもの、あるいは一方の成分に対して良
溶媒であるが、他方の成分に対して貧溶媒となるものを
適宜選択して用いることができる。
とりわけ、本発明の最表層であるインク吸収層に用い
られる構成成分としては水溶性樹脂及び水不溶性の低分
子量化合物等が好ましいため、含浸溶媒としては、2種
以上の構成成分に対する溶解度が最も異なる水が好まし
い。水はまた蒸気圧、沸点、毒性の点で他の溶媒よりも
優れている。水の表面張力を下げ、インク吸収層に均一
に含浸させるために低級アルコール等を添加することを
可能である。水を主成分とした溶媒では水の含有量は溶
媒中で50重量%以上にすることが好ましい。
すなわち50重量%未満の場合は水の持つ溶解度もしく
は過度な蒸発速度が得られず、溶媒による最表層の処理
条件が厳しく制約される結果になる。上記溶媒の最表層
への含浸量としては0.1g/m2(厚さで約0.1μm)以上が
好ましい。
次に最表層に含浸させた溶媒を乾燥する温度は50〜17
0℃であることが好ましい。
すなわち処理に用いる溶媒の沸点、蒸気圧によっても
異なるが、最表層の相溶性変化を与えるには高温である
ほど有効である。しかし、あまり高温で溶媒の乾燥を行
うと、相溶性の変化の生じる時間が短くなって処理が不
充分になる恐れがある。
本発明方法で好適に用いられる50重量%以上の含水溶
媒では、50℃以上の乾燥条件が必要である。50℃未満の
乾燥条件では一旦相分離した最表層の構成成分が再度相
溶せず、乾燥後のインク受容層は不透明になる。
なお、最表層に溶媒を含浸させる方法としては、ロッ
ドバーコーティング法、スプレーコーティング法、エア
ーカーテン法、ディッピング法等が適宜採用できる。
第2の方法においては、最表層の構成成分の少なくと
も1種以上の成分に対して貧溶媒であり、他の構成成分
に対して良溶媒である溶媒を50〜150℃に加熱し、この
加熱溶媒に最表層の構成成分を溶解し、これを予めイン
ク吸収層である他層を形成した基材の他層に塗布した
後、溶媒を留去、乾燥するものである。
本発明方法に使用する溶媒としては、例えば、水、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチレンア
ルコール、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、
ジオキサン、モルホリン、ピリジン、シクロヘキシルア
ミン、アニリン、ニトロベンゼン、スルホラン、テトラ
ヒドロフラン、ホルムアミド、メチルエチルケトン、ジ
オクチルフタレートの少なくとも1種が好適に用いられ
る。最表層に用いられる材料としては前記溶媒による処
理で用いたものを同様に用いることが可能であるが、と
りわけポリビニルピロリドン及びソルビトールと芳香族
アルデヒドとの縮合生成物を含有する最表層が水性イン
クに対する高い前進接触角を得るため好ましい。
これらの化合物に対する溶媒として用いられるのはス
ルホラン、テトラヒドロフラン、ホルムアミド、メチル
エチルケトン、ジオクチルフタレート、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、2−
エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、ジエチレン
グリコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブ
チルセロソルブ、ジオキサン、モルホリン、ピリジン、
シクロヘキシルアミン、アニリン、ニトロベンゼンが挙
げられる。
本発明における接触角の測定方法は以下の通りであ
る。
20℃で記録する水性インクを2μの液滴で静かに所
望のインク吸収層に落とし、3秒後の前進接触角を接触
角計(協和界面科学社製 型式FACE CA−D)を用いて
測定する。
この製造方法によれば、最表層に溶媒を作用させるこ
とにより、最表層のインク吸収性が改善され、更に水性
インクの接触角も調整することができる。そして以上の
ようにして形成される態様の被記録材は、充分な透光性
を有している透光性被記録材である。
本発明で言う十分な透光性とは、被記録材のヘイズが
50%以下、好ましくは20%以下を言う。
ヘイズが50%以下であればOHPにより記録画像をスク
リーンへ投影して観察することが可能であり、更に記録
画像の細部が鮮明に観察される。
更に、本発明においては、以上の如き各種の態様の被
記録材において、その記録面に有機または無機の微細な
粉体を、約0.01〜約1.0g/m2の割合で付与することによ
って、得られる被記録材のプリンター内における搬送性
や積層ね時の耐ブロッキング性、耐指紋性等を更に向上
させることができる。
以上、本発明の被記録材の代表的な態様を例示して本
発明を説明したが、勿論本発明の被記録材はこれらの態
様に限定されるものではない。尚、いずれの態様の場合
においても、インク受容層には、分散剤、蛍光染料、pH
調節剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤等の公知の各種添加剤
を包含させることができる。
なお、本発明の被記録材は必ずしも無色である必要は
なく、着色された被記録材であってもよい。
以上の如き本発明の被記録材は、優れたインク受容性
を示し、優れた鮮明性の記録画像を与える。
従って、モノカラーは勿論、フルカラー画像の記録に
おいて、異色のインクが短時間内に同一箇所に重複して
付着した場合にも、インクの流れ出しや、しみ出し現象
がなく、ビーディング、ブリーディングの生じない高解
像度の鮮明な記録画像が得られる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。な
お、文中、部または%とあるのは特に断わりの無い限り
重量基準である。
下記実施例、比較例及び参考例によって製造した被記
録材につき、下記4種のインクを用いて、インクの発泡
によりインクを吐出させるバブルジェット記録ヘッド
(吐出ドロプレット体積24p、ヘッド密度16pel/mm、
単色最大吐出量6nl/mm2、最大色重ね数3色、吐出周波
数4kHz)を有する記録装置を使用してインクジェット記
録を実施した。
記録に用いた水性インクは以下の通りである。
イエローインク(組成) C.I.アシッドイエロー23 3重量% ジエチレングリコール 15重量% イソプロピルアルコール 2重量% 水 80重量% シアンインク(組成) C.I.ダイレクトブルー86 3重量% ジエチレングリコール 15重量% イソプロピルアルコール 2重量% 水 80重量% マゼンタインク(組成) C.I.アシッドレッド35 3重量% ジエチレングリコール 15重量% イソプロピルアルコール 2重量% 水 80重量% ブラックインク(組成) C.I.ダイレクトブラック19 3重量% ジエチレングリコール 15重量% イソプロピルアルコール 2重量% 水 80重量% 各評価項目の測定は下記の方法に従った。
(1)インク吸収性はイエロー、シアン、マゼンタの3
色フルドットを25℃/50%RH環境下で記録し3分間放置
した後、シルボン紙(レンズクリーナーペーパー)で10
g/cm2の圧力でこすり、画像の乱れの有無を観察した。
画像の乱れが全くなく、インクの転位もないものを○、
若干画像の乱れ、もしくはインクの転位が若干生じるも
のを△、画像の乱れが生じたり、インクの転位が生じる
ものを×とした。
(2)Hazeは、東洋精機社製の直流ヘイズメーターを用
いて測定した。
(3)耐ビーディンク性はイエロー、シアン、マゼンタ
の3色のフルドットを記録実施後、目視にて判定し、ビ
ーディングを生じていないものを○、生じているものを
×、その中間を△とした。
(4)耐ブロッキング性はイエロー、シアン、マゼンタ
の3色のフルドットを記録実施後の被記録材を25℃/50
%RH下で24時間放置した後、記録画像に40g/cm2の圧力
でポリエチレンテレフタレートフィルムを積層したとき
に、前記フィルムが容易に剥離ができるか否かを判断し
た。容易に剥離できる場合を○、剥離にかなりの力を要
求する場合を×、そして、その中間を△とした。
(5)カール量は、イエロー、シアン、マゼンタの3色
のフルドットを記録実施後の被記録材を25℃/50%RH下
に24時間放置した後、3M社製反射型OHP(タイプ007)上
に同環境下で5分間のせ、最大カール時の四隅の浮き上
がり量の平均値をカール量とした。
(6)高温高湿下での画像の保存性はイエロー、シア
ン、マゼンタの3色フルドットを記録実施後の被記録材
を25℃/50%RH下で24時間放置した後、35℃/90%RHで24
時間放置したものを目視で観察した。画像のにじみ、白
化等のないものを○、画像がにじんだり白化したものを
×、その中間のものを△とした。
(7)接触角は20℃の所定の水性インクを2μの液滴
で静かに所定のインク吸収層に落とし、3秒後の前進接
触角を接触角計(協和界面科学社製型式FACE CA−D)
用いて測定した。
[実施例1] 基材として厚さ100μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルム(東レ社製商品名ルミラーT−100)を使用
し、このフィルムの両面に下記の塗工組成物A−1を、
乾燥状態のとき6μmになるようにバー・コーター法に
より塗工し、140℃で5分間乾燥し、これにより他層を
形成した。更に下記の塗工組成物B−1を前記他層のイ
ンク吸収層の両面に乾燥後5μmになるようにバー・コ
ーター法で塗工し、110℃で5分間乾燥した。次に、下
記の溶媒C−1を前記インク吸収層B−1の両面に50g/
m2付与した後室温下に20秒放置した後70℃で5分間の条
件で溶媒Cを乾燥した。
塗工組成物A−1 (他層のインク吸収層の塗料) ポリビニルアルコール 10部 純水 90部 塗工組成物B−1 (再表層のインク吸収層の塗料) ポリビニルピロリドン 60部 1,3−2,4−ジベンジリデンD−ソルビトール 40部 DMF(ジメチルホルムアミド) 400部 溶媒C−1 イソプロピルアルコール 10部 水 90部 [実施例2] 塗工組成物A−1をA−2に、塗工組成物B−1をB
−2に溶媒C−1をC−2に変えた他は全て同様の操作
を行なった。実施例3以降についても同様である。
塗工組成物A−2 (他層のインク吸収層の塗料) カチオン化ポリビニルアルコール 10部 純水 90部 塗工組成物B−2 (最表層のインク吸収層の塗料) ポリビニルピロリドン 50部 (前記) 1,3−2,4−ジベンジリデンD−ソルビノール 50部 (前記) DMF(ジメチルホルムアミド) 400部 溶媒C−2 純水 40部 エチルアルコール 60部 [実施例3] 溶媒C−2の代りに下記C−3を用いた他は、全て実
施例2と同様の操作を行なった。
溶媒C−3 メチルセロソルブ 100部 [実施例4] 実施例1における塗工組成物B−1の代りに下記B−
3を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。
塗工組成物B−3 (最表層のインク吸収層の塗料) ヒドロキシプロピルセルロース 水溶性樹脂 日本曹達社製 分子量4万 商品名 HPL−SC 70部 1,3−2,4−ジベンジリデンD−ソルビトール 30部 (前記) DMF 400部 [参考例1] 実施例1で溶媒C−1を付与しないほかすべて同様な
操作を行なった。
[実施例6] 実施例1における塗工組成物B−1の代りに下記B−
4を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。
塗工組成物B−4 (最表層のインク吸収層の塗料) ポリビニルピロリドン(前記) 70部 3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン 水不溶性低分子化合物 三菱瓦斯化学社製 商品名ス
プログリコール 30部 DMF 400部 [実施例7] 塗工組成物A−1の代りに下記A−4を用いた他はす
べて実施例1と同様の操作を行なった。
塗工組成物A−4 N−メトキシメチル化ナイロン 帝国化学産業社製 メトキシメチル化度約30% 商品
名トレジンF30 20部 水 24部 メタノール 56部 [実施例8] 塗工組成物A−1を実施例1と同じように設けた後、
下記塗工組成物を60℃に加温しながら前記下層のインク
受容層の両面に乾燥後5μmになるようにバー・コータ
ー法により塗工し、110℃で3分間の条件で乾燥した。
塗工組成物B−5 ポリビニルピロリドン 60部 1,3・2,4−ジベンジリデンD−ソルビトール 40部 メチルセロソルブ 1300部 [参考例2] 実施例7と同様に塗工組成物A−4を塗工乾燥した
後、下記塗工組成物B−6を前記下層のインク吸収層の
両面に乾燥後6μmになるようにバー・コーター法によ
り塗工し、140℃で5分間の条件で乾燥した。
塗工組成物B−6 ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達社製、商品
名HPC−L) 12部 水 88部 [比較例1] 塗工組成物A−1のみを両面塗工した。
[比較例2] 塗工組成物B−1のみを両面塗工した。
[比較例3] 塗工組成物B−1のみを厚みを支えて両面塗工した。
[比較例4] 実施例1で用いた、他層の塗工組成物B−1を基材の
両面に塗工し、媒体C−1を50g/m2の割合で塗工し乾燥
した。
次いで実施例1で用いた下層の塗工組成物A−1を最
表層として塗工した。
[効果] 本発明においては、基材と該基材上に設けられたイン
ク受容層とを有する被記録材において少なくとも基材の
片面にインク受容層が2層以上に形成してなり、最表層
が下層のインク吸収層よりも水性インクの吸収性の高い
透光性の被記録材を用いるよう構成したので、高密度で
高速にフルカラー画像を記録する際にインク吸収性、耐
ブロッキング性に優れ、かつカール量が極めて小さい記
録が可能となる。
さらに画像の長期保存あるいは高湿下での保存後も、
安定した記録画像が得られる。
また、最表層を形成した後、媒体を含浸、乾燥させる
方法、及び最表層を形成する際に溶媒を選択する方法に
より、更に上記の好ましい性質を被記録材に付与するこ
とができる等の特長を有する。

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の少なくとも一面にインク吸収層と、
    該インク吸収層よりインク吸収性の高い最表層を有する
    透光性被記録材の製造方法において、 基材の少なくとも一面にインク吸収層を形成し、次いで
    水溶性樹脂と水不溶性低分子量化合物を含む少なくとも
    2種の成分を共通良溶媒を用いて前記インク吸収層上に
    塗布して最表層を形成し、その後前記最表層の構成成分
    のいずれか一方に対して貧溶媒でありかつ他方に対して
    良溶媒である溶媒を前記最表層に含浸させた後、最表層
    に含浸させた溶媒を乾燥除去することを特徴とする被記
    録材の製造方法。
  2. 【請求項2】水溶性樹脂が、ポリビニルピロリドン、ヒ
    ドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
    ース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキ
    サイド、ポリ(エチレン−プロピレン)オキサイド、ポ
    リアクリル酸ソーダもしくはポリアクリルアミドである
    請求項1に記載の被記録材の製造方法。
  3. 【請求項3】水不溶性低分子量化合物が、D−ソルビト
    ールと芳香族アルデヒドとの縮合生成物、3,9−ビス
    (1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10
    −テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンもしくは2,2−
    ビス(4′−オキシフェニル)プロパンである請求項1
    に記載の被記録材の製造方法。
  4. 【請求項4】水溶性樹脂がポリビニルピロリドンであ
    り、水不溶性低分子量化合物がD−ソルビトールと芳香
    族アルデヒドとの縮合生成物である請求項1に記載の被
    記録材の製造方法。
  5. 【請求項5】インク吸収層が、ポリビニルアルコール、
    アラビアゴム、親水性ナイロン、親水性ウレタンもしく
    は親水性ポリエステルを含む請求項1に記載の被記録材
    の製造方法。
  6. 【請求項6】インク吸収層が、ポリビニルアルコールを
    含む請求項1に記載の被記録材の製造方法。
  7. 【請求項7】最層表に含浸させる溶媒が、水、エチルア
    ルコール、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ
    からなる群より選ばれる溶媒である請求項1に記載の被
    記録材の製造方法。
  8. 【請求項8】最表層に含浸させる溶媒が水を50〜100重
    量%含有してなる請求項1に記載の被記録材の製造方
    法。
  9. 【請求項9】最表層に含浸させる溶媒の乾燥温度が50〜
    170℃である請求項1に記載の被記録材の製造方法。
  10. 【請求項10】被記録材が透光性である請求項1乃至9
    のいずれかに記載の被記録材の製造方法。
  11. 【請求項11】被記録材がインクジェット記録用である
    請求項1乃至10のいずれかに記載の被記録材の製造方
    法。
  12. 【請求項12】基材の少なくとも1面にインク吸収層
    と、該インク吸収層よりインク吸収性の高い最表層を有
    する透光性被記録材の製造方法において、 基材の少なくとも一面にインク吸収層を形成し、次いで
    水溶性樹脂と水不溶性低分子量化合物を含む少なくとも
    2種の成分と、一方の成分に対して貧溶媒であり、かつ
    他方の成分に対して良溶媒である溶媒を含む加熱溶液を
    前記インク吸収層上に塗布し、その後前記溶媒中の溶媒
    を乾燥除去して最表層を形成することを特徴とする被記
    録の製造方法。
  13. 【請求項13】水溶性樹脂が、ポリビニルピロリドン、
    ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
    ロース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオ
    キサイド、ポリ(エチレン−プロピレン)オキサイド、
    ポリアクリル酸ソーダもしくはポリアクリルアミドであ
    る請求項12に記載の被記録材の製造方法。
  14. 【請求項14】水不溶性低分子量化合物が、D−ソルビ
    トールと芳香族アルデヒドとの縮合生成物、3,9−ビス
    (1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10
    −テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンもしくは2,2−
    ビス(4′−オキシフェニル)プロパンである請求項12
    に記載の被記録材の製造方法。
  15. 【請求項15】水溶性樹脂がポリビニルピロリドンであ
    り、水不溶性低分子量化合物がD−ソルビトールと芳香
    族アルデヒドとの縮合生成物である請求項12に記載の被
    記録材の製造方法。
  16. 【請求項16】インク吸収層が、ポリビニルアルコー
    ル、アラビアゴム、親水性ナイロン、親水性ウレタンも
    しくは親水性ポリエステルを含む請求項12に記載の被記
    録材の製造方法。
  17. 【請求項17】インク吸収層が、ポリビニルアルコール
    を含む請求項12に記載の被記録材の製造方法。
  18. 【請求項18】インク吸収層に塗布する溶液の温度が50
    〜150℃である請求項12に記載の被記録材の製造方法。
  19. 【請求項19】溶媒がメチルセロソルブである請求項12
    に記載の被記録材の製造方法。
  20. 【請求項20】被記録材が透光性である請求項12乃至19
    のいずれかに記載の被記録材の製造方法。
  21. 【請求項21】被記録材がインクジェット記録用である
    請求項12乃至20のいずれかに記載の被記録材の製造方
    法。
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