JP2003084307A - 電気光学装置、その製造方法、および投射型表示装置 - Google Patents

電気光学装置、その製造方法、および投射型表示装置

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JP2003084307A
JP2003084307A JP2001272345A JP2001272345A JP2003084307A JP 2003084307 A JP2003084307 A JP 2003084307A JP 2001272345 A JP2001272345 A JP 2001272345A JP 2001272345 A JP2001272345 A JP 2001272345A JP 2003084307 A JP2003084307 A JP 2003084307A
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thin film
film transistor
semiconductor layer
peripheral circuit
electro
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Hirotaka Kawada
浩孝 川田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一導電型の画素スイッチング用のTFTと
周辺回路用のTFTとにおいて単結晶半導体層の膜厚を
変えた場合でも、チャネルドープを1回で済ませること
により、製造工程を短縮し、低コスト化を図ることので
きる電気光学装置、その製造方法、および投射型表示装
置を提供すること。 【解決手段】 液晶装置100において、画素スイッチ
ング用のTFT30と駆動回路用のTFT80とは、同
じPチャネル型であるが、チャネル領域1a′、81の
膜厚が異なる。それでも、チャネル領域1a′、81へ
のチャネルドープ条件については同一条件で同時に行
う。このときの条件は、画素スイッチング用のトランジ
スタ30の閾値電圧を最適化する条件にしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SOI構造を備え
たトランジスタアレイ基板を用いた電気光学装置、この
電気光学装置の製造方法、および投射型表示装置に関す
るものである、さらに詳しくは、トランジスタアレイ基
板に形成する薄膜トランジスタ(以下、薄膜トランジス
タ(Thin Film Transistor)とい
う)の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】絶縁体層上に設けられた単結晶シリコン
層を半導体装置の形成に利用するSOI(Silico
n On Insulator)技術は、α線耐性、ラ
ッチアップ特性、あるいはショートチャネルの抑制効果
など、通常の単結晶シリコン基板では達成し得ない優れ
た特性を示すため、各種の電気光学装置にも用いられつ
つある。
【0003】例えば、各種の電気光学装置のうち、投射
型表示装置のライトバルブとして用いられているアクテ
ィブマトリクス型の液晶装置のTFTアレイ基板では、
支持基板上に絶縁膜を介して形成された単結晶半導体層
のうち、画像表示領域内に形成された第1の単結晶半導
体層を用いて画素スイッチング用のTFTがマトリクス
状に形成されるとともに、画像表示領域の周辺領域に形
成された第2の単結晶半導体層を用いて周辺回路用のT
FTが形成される。
【0004】ここで、画像表示領域で画素スイッチング
用のTFTを構成する単結晶シリコン層は、光リーク電
流を抑制するために極めて薄くすることが好ましい。光
リーク電流を抑制するという観点では、従来も、TFT
アレイ基板を裏面側(光入射側)からみたときに、画素
スイッチング用のTFTに重なる領域に遮光層を形成す
る対策が採られているが、単結晶シリコン層を用いて高
性能のTFTを形成すると、単結晶シリコンの高い光起
電能力に起因して、通常の遮光層だけでは防ぐことの出
来ない層間などからの迷光によりTFTに光リーク電流
が流れる。その結果、光リーク電流により、画素部の液
晶に印加される電圧が変動し、フリッカなどで表示品位
が著しく低下するという問題がある。このような光リー
ク電流の問題は、直視型に比較して強い光が入射する液
晶装置、具体的には、投射型表示装置のライトバルブと
して用いられた場合、特に顕著である。
【0005】一方、周辺回路用のTFTでは、耐電圧が
高く、かつ、大電流を流せることが求められるが、上記
の光リーク電流対策として、単結晶シリコン層を薄くし
た場合には、このような要求に対応することができな
い。
【0006】そこで、従来は、画像表示領域で画素スイ
ッチング用のTFTについては薄い単結晶シリコン層か
ら形成し、周辺回路用のTFTについては厚い単結晶シ
リコン膜から形成することが検討されている。但し、こ
のように単結晶シリコン層の膜厚を変えた場合、画素ス
イッチング用のTFTと周辺回路用のTFTの閾値電圧
を最適化するには、それぞれにチャネルドープを一度ず
つ行い、不純物イオンのドーズ量を各々に最適な条件に
設定している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は、
同一導電型のTFTであっても、チャネルドープを2回
行い、同一導電型の画素スイッチング用のTFTと周辺
回路用のTFTにおいて、チャネルドープを行う際の不
純物イオンのドーズ量を異なる条件に設定しているた
め、製造工程数が増えるという問題点がある。
【0008】また、トランジスタが絶縁膜によって分離
されたSOI構造の場合、トランジスタにおけるチャネ
ル領域を所定の電位に固定させることができず、チャネ
ル領域が電気的に浮いた状態となる。特に、電子がキャ
リアであるN型トランジスタでは、チャネル内を移動す
るキャリアの移動度が高いためにドレイン領域近傍の電
界で加速されたキャリアと結晶格子との衝突によってイ
ンパクトイオン化と呼ばれる現象が起こり、電子正孔対
が生成する。その際、N型TFTのチャネル下部に正孔
が蓄積する。このようにチャネルに正孔の電荷が蓄積す
ると、TFTのNPN(Nチャネル型の場合)構造が見
掛け上のバイポーラトランジスタとして動作するため、
異常電流により素子のソース・ドレイン耐圧が劣化する
など電気的な特性が悪化する。従って、画素スイッチン
グ用のTFTをNチャネル型とした場合、画素領域の開
口率を犠牲にしてでも、チャネルの電位を固定するボデ
ィコンタクトを設置する必要があるという問題点もあ
る。
【0009】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
同一導電型の画素スイッチング用のTFTと周辺回路用
のTFTとにおいて単結晶半導体層の膜厚を変えた場合
でも、チャネルドープを1回で済ませることにより、製
造工程を短縮し、低コスト化を図ることのできる電気光
学装置、その製造方法、および投射型表示装置を提供す
ることにある。
【0010】また、本発明の課題は、画素スイッチング
用のTFTにおいて、画素領域の開口率が犠牲になるボ
ディコンタクトを行わなくても電子正孔対の生成に起因
する不具合の発生を解消することのできる電気光学装
置、その製造方法、および投射型表示装置を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、支持基板上に絶縁膜を介して形成され
た半導体層のうち、画像表示領域内に形成された第1の
半導体層を用いて第1導電型の画素スイッチング用のT
FTがマトリクス状に形成されているとともに、前記画
像表示領域の周辺領域に形成された第2の半導体層を用
いて周辺回路用のTFTが形成されたトランジスタアレ
イ基板と、該トランジスタアレイ基板に保持された電気
光学物質とを有する電気光学装置において、前記第1の
半導体層および前記第2の半導体層は、単結晶半導体層
であり、前記周辺回路用のTFTには、前記画素スイッ
チング用のTFTと導電型が同一の第1の周辺回路用の
TFTと、導電型が異なる第2の周辺回路用のTFTと
が含まれ、前記第1の周辺回路用のTFTは、前記画素
スイッチング用のTFTと比較してチャネル領域が厚
く、かつ、閾値電圧が異なることを特徴とする。
【0012】本発明では、画像表示領域で画素スイッチ
ング用のTFTを構成する第1の半導体層を薄くして完
全空乏型のTFTとすることにより、光リーク電流を抑
制している。一方、周辺回路用のTFTを構成する第2
の半導体層を厚くして部分空乏型のTFTとすることに
より、耐電圧を高め、かつ、大電流を流せるようにして
ある。このようにTFTの用途によって半導体層の厚さ
を変えてあるが、画素スイッチング用のTFTと、第1
の周辺回路用のTFTとは、チャネルドープされた不純
物イオンのドーズ量が等しく、閾値電圧が異なる。すな
わち、不純物イオンのドーズ量を前記画素スイッチング
用のトランジスタの閾値電圧を最適化する条件に設定す
ると、周辺回路用のTFTでは最適な閾値電圧がずれる
が、それでも、本発明では、TFTを構成する半導体層
として単結晶半導体層を用いたため、トランジスタ特性
が高いので、周辺回路用のTFTの閾値電圧が最適値か
らずれていても、周辺回路を十分、駆動することができ
る。それ故、本発明によれば、同一導電型の画素スイッ
チング用のTFTと周辺回路用のTFTとにおいて単結
晶半導体層の膜厚を変えた場合でも、チャネルドープを
1回で済ませることができ、製造工程を短縮できるの
で、低コスト化を図ることができる。
【0013】本発明において、前記第1導電型はP型で
あり、前記第2導電型はN型であることが好ましい。こ
のように構成すると、半導体層がキャリアの移動度の高
い単結晶シリコン層などからなる場合であっても、P型
のトランジスタではキャリアが正孔であり、電子と比較
して1/3程度の移動度になる。従って、キャリアによ
る電子正孔対の生成を抑制することができるため、チャ
ネルの電位を固定するボディコンタクトを設置する必要
がないので、画素領域の開口率を大きく取ることができ
る。
【0014】また、本発明の別の形態では、支持基板上
に絶縁膜を介して形成された半導体層のうち、画像表示
領域内に形成された第1の半導体層を用いて第1導電型
の画素スイッチング用のTFTがマトリクス状に形成さ
れているとともに、前記画像表示領域の周辺領域に形成
された第2の半導体層を用いて周辺回路用のTFTが形
成されたトランジスタアレイ基板と、該トランジスタア
レイ基板に保持された電気光学物質とを有する電気光学
装置において、前記第1の半導体層および前記第2の半
導体層は、単結晶半導体層であり、前記周辺回路用のT
FTは、前記画素スイッチング用のTFTと導電型が同
一の周辺回路用のTFTにより構成され、前記第1の周
辺回路用のTFTは、前記画素スイッチング用のTFT
と比較してチャネル領域が厚く、かつ、閾値電圧が異な
ることを特徴とする。
【0015】本発明では、画像表示領域で画素スイッチ
ング用のTFTを構成する第1の半導体層を薄くして完
全空乏型のTFTとすることにより、光リーク電流を抑
制している。一方、周辺回路用のTFTを構成する第2
の半導体層を厚くして部分空乏型のTFTとすることに
より、耐電圧を高め、かつ、大電流を流せるようにして
ある。このようにTFTの用途によって半導体層の厚さ
を変えてあるが、画素スイッチング用のTFTと、周辺
回路用のTFTとは、チャネルドープされた不純物イオ
ンのドーズ量が等しく、閾値電圧が異なる。すなわち、
不純物イオンのドーズ量を前記画素スイッチング用のト
ランジスタの閾値電圧を最適化する条件に設定すると、
周辺回路用のTFTでは最適な閾値電圧がずれるが、そ
れでも、本発明では、TFTを構成する半導体層として
単結晶半導体層を用いたため、トランジスタ特性が高い
ので、周辺回路用のTFTの閾値電圧が最適値からずれ
ていても、周辺回路を十分、駆動することができる。そ
れ故、本発明によれば、同一導電型の画素スイッチング
用のTFTと周辺回路用のTFTとにおいて単結晶半導
体層の膜厚を変えた場合でも、チャネルドープを1回で
済ませることができ、製造工程を短縮できるので、低コ
スト化を図ることができる。さらに、周辺回路を画素ス
イッチング用のTFTと同一導電型のTFTのみで構成
することにより、製造工程を大きく短縮でき、さらなる
低コスト化を図ることができる。
【0016】本発明において、前記第1導電型はP型で
あることが好ましい。すなわち、画素スイッチング用の
TFT、および周辺回路用のTFTのいずれもが、P型
であることが好ましい。このように構成すると、半導体
層がキャリアの移動度の高い単結晶シリコン層などから
なる場合であっても、P型のトランジスタではキャリア
が正孔であり、電子と比較して1/3程度の移動度にな
る。従って、キャリアによる電子正孔対の生成を抑制す
ることができるため、チャネルの電位を固定するボディ
コンタクトを設置する必要がないので、画素領域の開口
率を大きく取ることができる。
【0017】本発明において、前記第1の半導体層の厚
さは30nmから80nmまでの範囲内であることが好
ましく、前記第2の半導体層の厚さは150nmから5
00nmまでの範囲内であることが好ましい。チャネル
領域の厚さが80nm以下であれば、チャネル領域の不
純物濃度が高くても、空乏層の拡がりよりもチャネル層
の膜厚が薄くなる結果、完全空乏型のトランジスタを得
ることが可能となる。一方、チャネル領域の厚さが30
nm以上であれば、トランジスタの閾値電圧などのばら
つきを小さくすることも可能となる。さらに、このよう
な膜厚に設定されたチャネル領域では、光励起によって
生じた電子正孔対による光リーク電流が小さいので、高
い表示品位の電気光学装置を得ることが可能となる。
【0018】本発明において、前記第1の周辺回路用の
TFTは、部分空乏型のチャネル領域を備え、前記画素
スイッチング用のTFTは、完全空乏型のチャネル領域
を備えていることが好ましい。
【0019】本発明において、前記画素スイッチング用
のTFTと、該画素スイッチング用のTFTと導電型が
同一の前記周辺回路用のTFTとは、チャネルドープさ
れた不純物イオンのドーズ量が等しい。
【0020】ここで、前記不純物イオンのドーズ量は、
前記画素スイッチング用のトランジスタの閾値電圧を最
適化する条件に設定されている。
【0021】本発明において、前記単結晶半導体層は、
例えば、単結晶シリコン層である。
【0022】本発明において、前記支持基板は、石英基
板であることが好ましい。支持基板として、石英基板を
用いれば、TFTの製造工程に対して、1150℃程度
までの高温プロセスを適用できる。このため、高性能な
TFTを得ることが可能となる。
【0023】本発明において、前記支持基板としてガラ
ス基板を用いてもよい。このようにガラス基板を用いれ
ば、液晶装置の低コスト化を図ることができる。
【0024】本発明に係る電気光学装置は、例えば、液
晶装置である。このような液晶装置では、前記電気光学
物質として、前記トランジスタアレイ基板と、該トラン
ジスタアレイ基板に対して対向配置された対向基板との
間に保持された液晶が用いられる。
【0025】本発明では、支持基板上に絶縁膜を介して
形成された半導体層のうち、画像表示領域内に形成され
た第1の半導体層を用いて第1導電型の画素スイッチン
グ用のTFTがマトリクス状に形成されているととも
に、前記画像表示領域の周辺領域に形成された第2の半
導体層を用いて周辺回路用のTFTが形成されたトラン
ジスタアレイ基板と、該トランジスタアレイ基板に保持
された電気光学物質とを有し、前記周辺回路用のTFT
には、前記画素スイッチング用のTFTと導電型が同一
の第1の周辺回路用のTFTと、導電型が異なる第2の
周辺回路用のTFTとが含まれた電気光学装置の製造方
法において、前記第1の半導体層および前記第2の半導
体層を単結晶半導体層から形成するとともに、前記第1
の周辺回路用のTFTのチャネル領域については、前記
画素スイッチング用のTFTのチャネル領域よりも厚く
し、前記第1の周辺回路用のTFTのチャネル領域、お
よび前記画素スイッチング用のTFTのチャネル領域に
対するチャネルドープは、同一の不純物イオン、および
同一のドーズ量で同時に行うことを特徴とする。
【0026】本発明では、支持基板上に絶縁膜を介して
形成された半導体層のうち、画像表示領域内に形成され
た第1の半導体層を用いて第1導電型の画素スイッチン
グ用のTFTがマトリクス状に形成されているととも
に、前記画像表示領域の周辺領域に形成された第2の半
導体層を用いて周辺回路用のTFTが形成されたトラン
ジスタアレイ基板と、該トランジスタアレイ基板に保持
された電気光学物質とを有し、前記周辺回路用のTFT
には、前記画素スイッチング用のTFTと導電型が同一
の周辺回路用のTFTにより構成された電気光学装置の
製造方法において、前記第1の半導体層および前記第2
の半導体層を単結晶半導体層から形成するとともに、前
記周辺回路用のTFTのチャネル領域については、前記
画素スイッチング用のTFTのチャネル領域よりも厚く
し、前記周辺回路用のTFTのチャネル領域、および前
記画素スイッチング用のTFTのチャネル領域に対する
チャネルドープは、同一の不純物イオン、および同一の
ドーズ量で同時に行うことを特徴とする。
【0027】この場合、前記チャネルドープを行う際の
不純物イオンのドーズ量を、前記画素スイッチング用の
TFTの閾値電圧を最適化する条件に設定することが好
ましい。
【0028】本発明に係る電気光学装置は、投射型表示
装置のライトバルブなどとして用いられる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0030】(液晶装置の全体構成)図1は、本発明が
適用される液晶装置(電気光学装置)をその上に形成さ
れた各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図であ
り、図2は、対向基板を含めて示す図1のH−H′断面
図である。
【0031】図1において、液晶装置100のTFTア
レイ基板10の上には、シール材52がその縁に沿って
設けられており、その内側領域では、遮光性材料からな
る見切り用の額縁53によって画像表示領域10aが規
定されている。画像表示領域10aの外側領域(周辺領
域)には、データ線駆動回路101および実装端子10
2がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられてお
り、走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺
に沿って形成されている。
【0032】走査線に供給される走査信号の遅延が問題
にならないのならば、走査線駆動回路104は片側だけ
でも良いことは言うまでもない。また、データ線駆動回
路101を画像表示領域10aの辺に沿って両側に配列
してもよい。例えば、奇数列のデータ線は画像表示領域
10aの一方の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路
から画像信号を供給し、偶数列のデータ線は画像表示領
域10aの反対側の辺に沿って配設されたデータ線駆動
回路から画像信号を供給するようにしてもよい。このよ
うにデータ線を櫛歯状に駆動するようにすれば、データ
線駆動回路101の形成面積を拡張することが出来るた
め、複雑な回路を構成することが可能となる。さらに、
TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域1
0aの両側に設けられた走査線駆動回路104間をつな
ぐための複数の配線105が設けられており、さらにま
た、額縁53の下などを利用して、プリチャージ回路や
検査回路が設けられることもある。また、対向基板20
のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTア
レイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとる
ための上下導通材106が形成されている。
【0033】そして、図2に示すように、図1に示した
シール材52とほぼ同じ輪郭をもつ対向基板20がこの
シール材52によりTFTアレイ基板10に固着されて
いる。なお、シール材52は、TFTアレイ基板10と
対向基板20とをそれらの周辺で貼り合わせるための光
硬化樹脂や熱硬化性樹脂などからなる接着剤であり、両
基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、
あるいはガラスビーズ等のギャップ材が配合されてい
る。
【0034】詳しくは後述するが、TFTアレイ基板1
0には、画素電極9aがマトリクス状に形成されてい
る。これに対して、対向基板20には、TFTアレイ基
板10に形成されている画素電極9aの縦横の境界領域
と対向する領域にブラックマトリクス、あるいはブラッ
クストライプなどと称せられる遮光膜23が形成され、
その上層側にはITO膜からなる対向電極21が形成さ
れている。
【0035】このように形成した液晶装置100は、た
とえば、後述する投射型液晶表示装置(液晶プロジェク
タ)において使用される。この場合、3枚の液晶装置1
00がRGB用のライトバルブとして各々使用され、各
液晶装置100の各々には、RGB色分解用のダイクロ
イックミラーを介して分解された各色の光が投射光とし
て各々入射されることになる。従って、前記した各形態
の液晶装置100にはカラーフィルタが形成されていな
い。
【0036】但し、対向基板20において各画素電極9
aに対向する領域にRGBのカラーフィルタをその保護
膜とともに形成することにより、投射型液晶表示装置以
外にも、後述するモバイルコンピュータ、携帯電話機、
液晶テレビなどといった電子機器において直視型のカラ
ー液晶表示装置として用いることができる。
【0037】さらに、対向基板20に対して、各画素に
対応するようにマイクロレンズを形成することにより、
入射光の画素電極9aに対する集光効率を高めることが
できるので、明るい表示を行うことができる。さらにま
た、対向基板20に何層もの屈折率の異なる干渉層を積
層することにより、光の干渉作用を利用して、RGB色
をつくり出すダイクロイックフィルタを形成してもよ
い。このダイクロイックフィルタ付きの対向基板によれ
ば、より明るいカラー表示を行うことができる。
【0038】次に、アクティブマトリクス型の液晶装置
の電気的構成および動作について、図3ないし図8を参
照して説明する。
【0039】図3は、液晶装置100の画像表示領域1
0aを構成するためにマトリクス状に形成された複数の
画素における各種素子、および配線などの等価回路図で
ある。図4は、データ線、走査線、画素電極などが形成
されたTFTアレイ基板において相隣接する画素の平面
図である。図5は、図4のA−A′線に相当する位置で
の断面、およびTFTアレイ基板と対向基板との間に電
気光学物質としての液晶を封入した状態の断面を示す説
明図である。なお、これらの図においては、各層や各部
材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層
や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0040】図3において、液晶装置100の画像表示
領域10aにおいて、マトリクス状に形成された複数の
画素の各々には、画素電極9a、および画素電極9aを
制御するための画素スイッチング用のTFT30が形成
されており、画素信号を供給するデータ線6aが当該T
FT30のソースに電気的に接続されている。データ線
6aに書き込む画素信号S1、S2・・・Snは、この
順に線順次に供給する。また、TFT30のゲートには
走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミン
グで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2・・
・Gmを、この順に線順次で印加するように構成されて
いる。
【0041】画素電極9aは、TFT30のドレインに
電気的に接続されており、スイッチング素子であるTF
T30を一定期間だけそのオン状態とすることにより、
データ線6aから供給される画素信号S1、S2・・・
Snを各画素に所定のタイミングで書き込む。このよう
にして画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レ
ベルの画素信号S1、S2、・・・Snは、後述する対
向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持され
る。
【0042】液晶は、印加される電圧レベルにより分子
集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、
階調表示を可能にする。ノーマリーホワイトモードであ
れば、印加された電圧に応じて入射光がこの液晶部分を
通過する際に変調され、液晶パネルの外部にある偏光フ
ィルムにより遮られ、階調表示を行う。ノーマリーブラ
ックモードであれば、印加された電圧に応じて入射光が
この液晶部分を通過する際に変調とされ、液晶パネルの
外部にある偏光フィルムにより通過する光量により、全
体として液晶装置100からは画像信号に応じたコント
ラストを持つ光が出射する。
【0043】ここで、保持された画素信号がリークする
のを防ぐことを目的に、画素電極9aと対向電極との間
に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70(キャパシ
タ)を付加することがある。この蓄積容量70によっ
て、画素電極9aの電圧は、例えば、ソース電圧が印加
された時間よりも3桁も長い時間だけ保持される。これ
により、電荷の保持特性は改善され、コントラスト比の
高い表示を行うことのできる液晶装置が実現できる。な
お、蓄積容量70を形成する方法としては、容量を形成
するための配線である容量線3bとの間に形成する場
合、あるいは前段の走査線3aとの間に形成する場合も
いずれであってもよい。
【0044】(画素の構成)図4において、液晶装置1
00のTFTアレイ基板10上には、マトリクス状に複
数の透明な画素電極9a(点線で囲まれた領域)が各画
素毎に形成され、画素電極9aの縦横の境界領域に沿っ
てデータ線6a(一点鎖線で示す)、走査線3a(実線
で示す)、および容量線3b(実線で示す)が形成され
ている。
【0045】これらの配線のうち、データ線6aは、コ
ンタクトホール5を介して単結晶シリコン層からなる半
導体層1aのうち、後述するソース領域に電気的接続さ
れており、また、画素電極9aは、コンタクトホール8
を介して半導体層1aのドレイン領域に電気的接続され
ている。さらに、半導体層1aのうち、チャネル領域に
対向するように走査線3aが配置されており、走査線3
aはゲート電極として機能する。容量線3bは、走査線
3aに沿ってほぼ直線状に伸びる本線部(即ち、平面的
に見て、走査線3aに沿って形成された第1領域)と、
データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って
前段側(図中、上向き)に突出した突出部(平面的に見
て、データ線6aに沿って延設された第2領域)とを有
する。
【0046】また、TFTアレイ基板10には、図4に
右上がりの斜線を付して示すように、遮光膜11aが形
成されている。この遮光膜11aは、各画素において、
半導体層1aのチャネル領域を含むTFT30を、TF
Tアレイ基板10の側から見て覆うように形成され、容
量線3bの本線部に対向して走査線3aに沿って直線状
に伸びる本線部と、データ線6aと交差する箇所からデ
ータ線6aに沿って隣接する段側(即ち、図中下向き)
に突出した突出部とを有する。この遮光膜11aの各段
(画素行)における下向きの突出部の先端は、データ線
6a下において次段における容量線3bの上向きの突出
部の先端と重ねられている。
【0047】図5において、TFTアレイ基板10の基
体は、後述する貼り合せ基板600からなり、対向基板
20の基体は、石英基板や耐熱性ガラス板などの透明基
板20bからなる。
【0048】TFTアレイ基板10には画素電極9aが
形成されており、その上側には、ラビング処理等の所定
の配向処理が施された配向膜16が形成されている。画
素電極9aは、たとえばITO(Indium Tin
Oxide)膜等の透明な導電性薄膜からなる。配向
膜16は、たとえばポリイミド薄膜などの有機薄膜に対
してラビング処理を行うことや、SiO等の無機物を斜
方蒸着により成膜することにより形成される。
【0049】TFTアレイ基板10の画像表示領域10
aにおいて、各画素電極9aに隣接する位置には、各画
素電極9aをスイッチング制御する画素スイッチング用
のTFT30が形成されている。
【0050】本形態において、画素スイッチング用のT
FT30は、Pチャネル型として構成されている。
【0051】また、貼り合せ基板600の内部には、T
FT30と平面的に重なる領域に遮光膜11aが形成さ
れている。従って、TFTアレイ基板10の側からの戻
り光などが画素スイッチング用TFT30のチャネル領
域1a’、低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域
1cに入射することを防ぐことができができる。なお、
遮光膜11aは、不透明な高融点金属であるTi、C
r、W、Ta、Mo、Pbの単体膜や合金膜、あるいは
金属シリサイドなどから構成される。このような材料か
ら構成すれば、TFTアレイ基板10を製造する際、遮
光膜11aの形成工程以降に行われる画素スイッチング
用のTFT30の形成工程で行う高温処理に遮光膜11
aが耐えることができる。
【0052】また、遮光膜11aの表面側には、NSG
(ノンドープトシリケートガラス)、PSG(リンシリ
ケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、
BPSG(ボロンリンシリケートガラス)などの高絶縁
性ガラスやシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜12が形
成され、この層間絶縁膜12の表面側にTFT30が形
成されている。すなわち、層間絶縁膜12は、TFT3
0を構成する半導体層1aを遮光膜11aから電気的に
絶縁するために設けられるものである。
【0053】画素スイッチング用のTFT30は、LD
D(Lightly DopedDrain)構造を有
しており、半導体層1aには、走査線3aからの電界に
よりチャネルが形成されるチャネル領域1a′、低濃度
ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1c、高濃度ソー
ス領域1d、並びに高濃度ドレイン領域1eが形成され
ている。また、半導体層1aの上層側には、この半導体
層1aと走査線3aとを絶縁するゲート絶縁膜2が形成
されている。
【0054】ここで、TFT30を構成するのに用いた
半導体層1a(第1の半導体層)は、単結晶シリコン層
であり、チャネル領域1a′には、後述する条件で不純
物イオンがドープされている。
【0055】このように構成したTFT30の表面側に
は、シリコン酸化膜などからなる層間絶縁膜4、7が形
成されている。層間絶縁膜4の表面には、データ線6a
が形成され、このデータ線6aは、層間絶縁膜4に形成
されたコンタクトホール5を介して高濃度ソース領域1
dに電気的に接続している。層間絶縁膜7の表面にはI
TO膜からなる画素電極9aが形成されている。画素電
極9aは、層間絶縁膜4、7およびゲート絶縁膜2に形
成されたコンタクトホール8を介して高濃度ドレイン領
域1eに電気的に接続している。この画素電極9aの表
面側にはポリイミド膜からなる配向膜16が形成されて
いる。
【0056】また、高濃度ドレイン領域1eからの延設
部分1f(下電極)に対しては、ゲート絶縁膜2aと同
時形成された絶縁膜(誘電体膜)を介して、走査線3a
と同層の容量線3bが上電極として対向することによ
り、蓄積容量70が構成されている。また、遮光膜11
aは、層間絶縁膜11aに形成されたコンタクトホール
13を介して容量線3bに電気的に接続して、蓄積容量
70の一部を担っている。
【0057】なお、TFT30は、好ましくは上述のよ
うにLDD構造をもつが、低濃度ソース領域1b、およ
び低濃度ドレイン領域1cに相当する領域に不純物イオ
ンの打ち込みを行わないオフセット構造を有していても
よい。また、TFT30は、ゲート電極(走査線3aの
一部)をマスクとして高濃度で不純物イオンを打ち込
み、自己整合的に高濃度のソースおよびドレイン領域を
形成したセルフアライン型のTFTであってもよい。ま
た、本形態では、TFT30のゲート電極(走査線3
a)をソース−ドレイン領域の間に1個のみ配置したシ
ングルゲート構造としたが、これらの間に2個以上のゲ
ート電極を配置してもよい。この際、各々のゲート電極
には同一の信号が印加されるようにする。このようにデ
ュアルゲート(ダブルゲート)、あるいはトリプルゲー
ト以上でTFT30を構成すれば、チャネルとソース−
ドレイン領域の接合部でのリーク電流を防止でき、オフ
時の電流を低減することが出来る。これらのゲート電極
の少なくとも1個をLDD構造或いはオフセット構造に
すれば、さらにオフ電流を低減でき、安定したスイッチ
ング素子を得ることができる。
【0058】これに対して、対向基板20には、その全
面に渡って対向電極(共通電極)21が形成されてお
り、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が
施された配向膜22が設けられている。対向電極21
は、例えば、ITO膜などの透明導電性薄膜からなる。
配向膜22は、ポリイミド薄膜などの有機薄膜に対して
ラビング処理が施された膜や、SiO等の無機物を斜方
蒸着により成膜した薄膜である。また、対向基板20に
は、各画素部の開口領域以外の領域に遮光膜23が形成
されている。このため、対向基板20の側から入射光
が、画素スイッチング用のTFT30の半導体層1aの
チャネル領域1a’、低濃度ソース領域1b、および低
濃度ドレイン領域1cに届くことはない。なお、遮光膜
23は、コントラストの向上、色材の混色防止などの機
能も有する。
【0059】このように構成したTFTアレイ基板10
と対向基板20とは、画素電極9aと対向電極21とが
対面するように配置され、かつ、これらの基板は、前記
のシール材52(図1および図6を参照)により貼り合
わされる。この状態で、シール材52より囲まれた空間
内に電気光学物質としての液晶50が封入され、挟持さ
れる。液晶50は、画素電極9aからの電界が印加され
ていない状態で配向膜により所定の配向状態をとる。液
晶50は、例えば一種または数種のネマティック液晶を
混合したものなどからなる。
【0060】なお、対向基板20およびTFTアレイ基
板10の光入射側の面あるいは光出射側には、使用する
液晶50の種類、すなわち、TN(ツイステッドネマテ
ィック)モード、STN(スーパーTN)モード等々の
動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラ
ックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィル
ム、偏光板などが所定の向きに配置される。
【0061】(周辺回路の構成)再び図1において、本
形態の液晶装置100では、TFTアレイ基板10の表
面側のうち、画像表示領域10aの周辺領域を利用して
データ線駆動回路101および走査線駆動回路104
(周辺回路)が形成されている。このようなデータ線駆
動回路101および走査線駆動回路104は、基本的に
は、図6および図7に示すように構成される。
【0062】図6は、走査線駆動回路104およびデー
タ線駆動回路101等の周辺回路を構成するPチャネル
型TFTおよびNチャネル型TFTの構成の一例として
インバーター回路を示す平面図である。図7は、この周
辺回路を構成するTFTを図6のB−B′線で切断した
ときの断面図である。なお、図7にはTFTアレイ基板
10の画像表示領域10aに形成した画素スイッチング
用TFT30も示してある。
【0063】図6および図7において、周辺回路を構成
するTFTは、Pチャネル型のTFT80とNチャネル
型のTFT90とからなる相補型TFTとして構成され
ている。これらの駆動回路用のTFT80、90を構成
する半導体層60(輪郭を点線で示す)は、貼り合せ基
板600上に形成された層間絶縁膜12を介して島状に
形成されている。
【0064】TFT80、90には、高電位線71と低
電位線72がコンタクトホール63、64を介して、半
導体層60のソース領域に電気的にそれぞれ接続されて
いる。また、入力配線66は、共通のゲート電極65に
それぞれ接続されており、出力配線67は、コンタクト
ホール68、69を介して、半導体層60のドレイン領
域に電気的にそれぞれ接続されている。
【0065】このような周辺回路領域も、画像表示領域
10aと同様なプロセスを経て形成されるため、周辺回
路領域にも、層間絶縁膜4、7およびゲート絶縁膜2が
形成されている。また、駆動回路用のTFT80、90
も、画素スイッチング用のTFT30と同様、LDD構
造を有しており、チャネル形成領域81、91の両側に
は、高濃度ソース領域82、92および低濃度ソース領
域83、93からなるソース領域と、高濃度ドレイン領
域84、94および低濃度ドレイン領域85、95から
なるドレイン領域とを備えている。
【0066】ここでは、N型トランジスタとP型トラン
ジスタによる相補型の回路の説明を行ったが、画素トラ
ンジスタと同一のP型のトランジスタのみで周辺回路を
構成することも可能である。
【0067】また、半導体層60は、半導体層1aと同
様、後述する方法で形成された単結晶シリコン層であ
り、かつ、チャネル領域81、91には、後述する条件
で不純物イオンがドープされている。
【0068】(画像表示領域と周辺回路領域との相違)
このように構成した画像表示領域10aおよび周辺回路
領域においては、図7からわかるように、画素スイッチ
ング用のTFT30を構成する半導体層1aは、駆動回
路用のTFT80、90を構成する半導体層60と比較
して薄く形成されている。例えば、画素スイッチング用
のTFT30を構成する半導体層1aは、厚さが30n
m〜80nm程度、例えば、40nmの単結晶シリコン
層であり、駆動回路用のTFT80、90を構成する半
導体層60は、厚さが150〜500nm程度、例え
ば、400nmの単結晶シリコン層である。
【0069】このように画素スイッチング用のTFT3
0では、半導体層1aの膜厚が薄いので、チャネル領域
の不純物濃度によらずゲート電極が制御する空乏層が半
導体層1aよりも大きく拡がるため、画素スイッチング
用TFT30は、完全空乏型のP型トランジスタとな
る。従って、画素スイッチング用TFT30では、単結
晶シリコンの光起電能力が高くても、半導体層1aが薄
いので、遮光層11、23やデータ線6aの遮光機能で
は防ぐことのできない迷光が届いても、光励起の電子正
孔対の生成量が小さく抑えることができるので、光リー
ク電流が流れない。従って、光リーク電流に起因するフ
リッカなどの発生を防止できるので、表示品位が高い。
それ故、本形態の液晶装置100は、直視型に比較して
強い光が入射する投射型表示装置のライトバルブに適し
ている。
【0070】また、本形態において、画素スイッチング
用TFT30は、P型トランジスタであるため、寄生バ
イポーラ効果が起こりにくい。従って、チャネル領域の
電位を固定するためのボディコンタクトが必要がないの
で、画素領域の開口率を高くできる。
【0071】これに対して、駆動回路用のTFT80、
90では、それを構成する半導体層60が厚いため、シ
ート抵抗が低い分、大電流を流せるなど、高速動作が可
能である。
【0072】なお、周辺回路において、駆動周波数を高
めたい場合、シフトレジスタは高速で駆動する必要があ
る。その際には、寄生容量を小さくすることの出来る完
全空乏型のトランジスタが相応しい。バッファは走査線
3aを駆動するために大きな電流駆動能力が必要になる
ので、部分空乏型のトランジスタが相応しい。従って、
本発明では、周辺回路に部分空乏型のトランジスタが含
まれておれば、周辺回路全体が部分空乏型のトランジス
タであってもよいし、その一部が完全空乏型のトランジ
スタであってもよい。但し、周辺回路の一部に、画素ス
イッチング用のTFT30と同様な完全空乏型のトラン
ジスタを構成する場合には、完全空乏型のトランジスタ
の全てにおいて半導体層の膜厚を一定にすることが好ま
しい。すなわち、周辺回路に含まれる完全空乏型のトラ
ンジスタを構成する半導体層を画素スイッチング用のT
FT30を構成する半導体層と同一の膜厚にすれば、製
造工程を簡素化することができる。
【0073】(チャネルドープ条件)図8は、チャネル
領域の膜厚が異なるTFTにおいて、チャネルドープを
行った際の不純物イオンのドーズ量と閾値電圧との関係
を示すグラフである。
【0074】TFTアレイ基板10を構成するにあたっ
て、本形態では、画素スイッチング用のTFT30のチ
ャネル領域1a′、および駆動回路用のTFT80、9
0のチャネル領域81、91の各々に、B+、BF2+
+不純物イオンをドープして、その閾値電圧を調整し
てある。ここで、画素スイッチング用のTFT30と駆
動回路用のTFT80とは、同じPチャネル型である
が、チャネル領域1a′、81の膜厚が異なるので、そ
れぞれの閾値電圧を最適化するには、チャネルドープを
行う際の不純物イオンのドーズ量が異なる。
【0075】しかるに本形態では、チャネル領域1
a′、81へのチャネルドープ条件については同一条件
とし、その条件は、画素スイッチング用のトランジスタ
30の閾値電圧を最適化する条件にしてある。従って、
画素スイッチング用のTFT30と駆動回路用のTFT
80とでは、閾値電圧が異なり、かつ、駆動回路用のT
FT80では、閾値電圧が最適条件からずれている。
【0076】すなわち、図8に、チャネル領域の膜厚が
40nmの画素スイッチング用のTFT30においてチ
ャネルドープを行った際の不純物イオンのドーズ量と閾
値電圧との関係を実線L1で示し、チャネル領域の膜厚
が400nmの駆動回路用のTFT80においてチャネ
ルドープを行った際の不純物イオンのドーズ量と閾値電
圧との関係を点線L2で示すように、同一のドーズ量で
チャネルドープを行っても、チャネル領域の膜厚が40
nmのTFT30と比較して、チャネル領域の膜厚が4
00nmのTFT80では閾値電圧の絶対値が高い。従
って、これら双方のTFT30、80において、最適な
閾値電圧が−1.2Vであるとすると、チャネル領域の
膜厚が40nmのTFT30ではドーズ量を3.0×1
11cm 2とし、チャネル領域の膜厚が400nmのT
FT80ではドーズ量を1.8×1011cm2とすべき
ところ、本形態では、画素スイッチング用のトランジス
タ30の閾値電圧を最適化することを優先してドーズ量
を3.0×1011cm2にしてある。このため、チャネ
ル領域の膜厚が40nmのTFT30では、閾値電圧が
−1.2Vであり、最適値になるのに対して、チャネル
領域の膜厚が400nmのTFT80では、閾値電圧が
−1.5Vであり、最適値からずれている。
【0077】それでも本形態では、TFT30、80を
構成する半導体層1a、60として単結晶シリコン層を
用いたため、トランジスタ特性が高い。従って、周辺回
路用のTFT80では閾値電圧が最適値からずれていて
も、周辺回路を十分、駆動することができる。一方、画
素スイッチング用のTFT30では、閾値電圧が最適値
であるため、品位の高い表示を行うことができる。ま
た、本形態によれば、同一導電型(P型)の画素スイッ
チング用のTFT30と駆動回路用のTFT80とにお
いて半導体層1a、80の膜厚を変えた場合でも、以下
に説明するように、チャネルドープを1回で済ませるこ
とができるため、製造工程を短縮できるので、低コスト
化を図ることができる。
【0078】(TFTアレイ基板の製造方法)図9は、
本形態のTFTアレイ基板10の製造に用いたSOI構
造の貼り合わせ基板を製造する方法の一例を示す工程断
面図である。図10ないし図12はいずれも、図9に示
す方法で製造したSOI構造の貼り合わせ基板からTF
Tアレイ基板10を製造する方法を示す工程断面図であ
る。
【0079】まず、図9(A)に示すように、石英基板
あるいは耐熱性ガラス基板などどといった透光性を備え
た支持基板500の表面全体に、タングステンシリサイ
ド膜などといった遮光膜を形成した後、この遮光膜をフ
ォトリソグラフィ技術を用いてパターニングし、遮光膜
11aを形成する。次に、支持基板500の表面全体
に、スパッタリング法、CVD法などにより、シリコン
酸化膜、NSG(ノンドープトシリケートガラス)、P
SG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケ
ートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラ
ス)などの酸化膜510を形成した後、この酸化膜51
0の表面をCMP法などの方法を用いて研磨して、表面
を平坦化しておく。ここで、酸化膜510の膜厚は、例
えば、約400〜1000nm、より好ましくは800
nm程度とする。支持基板500については、好ましく
は窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下、約850〜13
00℃、より好ましくは1000℃の高温でアニール処
理し、後に実施される高温プロセスにおいて歪みが発生
しないように前処理しておくことが望ましい。すなわ
ち、製造工程おいて処理される最高温度に合わせて、支
持基板500を同じ温度かそれ以上の温度で熱処理して
おくことが望ましい。
【0080】これに対して、単結晶シリコン基板200
の第1の面201の側にも酸化膜240を形成した後、
CMP法などの方法を用いて研磨して、表面を平坦化し
ておく。この絶縁膜240の形成方法には、特に限定さ
れるものではないが、単結晶シリコン基板200の裏面
にCVD法により酸化膜を形成する方法などがある。こ
こで、単結晶シリコン基板200が厚さ300μm〜9
00μmであれば、絶縁膜240は、例えば、400n
m〜800nmの厚さとする。
【0081】このような酸化膜240、510は、単結
晶シリコン基板200と支持基板500の密着性を確保
するために設けられるものである。
【0082】次に、図9(B)に示すように、単結晶シ
リコン基板200の第1の面501と、支持基板500
の表面とを絶縁膜240、510が接合面となるように
重ねた状態で、例えば、300℃で2時間熱処理するこ
とにより、単結晶シリコン基板200と支持基板500
とを貼り合わせ、単結晶シリコン基板200と支持基板
500とが層間絶縁膜12(酸化膜240、510)を
介して貼り合わされた、貼り合わせ基板600を形成す
る(貼り合せ工程)。
【0083】次に、単結晶シリコン基板200の第2面
202の側をCMP法などによって研磨し、単結晶シリ
コン基板200を所定の厚さ、例えば、400nmとす
る。
【0084】次に、単結晶シリコン基板200の第2の
面202の全面にシリコン酸化膜、およびシリコン窒化
膜をこの順に積層した後、シリコン酸化膜およびシリコ
ン窒化膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニン
グし、図9(C)に示すように、単結晶シリコン基板2
00の第2の面202にシリコン窒化膜からなる耐酸化
マスク層275を形成する。この耐酸化マスク層275
と単結晶シリコン基板200との間には薄いシリコン酸
化膜260が介在している。ここで、シリコン酸化膜2
60は、応力などを緩和する目的で形成されており、省
略することも可能である。
【0085】次に、図9(D)に示すように、水蒸気を
含む雰囲気での熱処理によって、結晶シリコン基板20
0の第2の面202で耐酸化マスク層275から露出し
ている部分を酸化し、シリコン酸化膜からなる犠牲酸化
膜210を形成する(犠牲酸化工程)。
【0086】次に、シリコン窒化膜からなる耐酸化マス
ク層275、および緩衝用のシリコン酸化膜260を除
去する。ここで、犠牲酸化膜210は単結晶シリコン基
板200を部分的に酸化してなるものであるため、それ
を除去した後、犠牲酸化膜210が形成されていた領域
には、膜厚が30nmから80nm、例えば、40nm
の薄い第1の単結晶半導体層220が残される。これに
対して、単結晶シリコン基板200において犠牲酸化膜
210が形成されなかった領域には、第2の単結晶シリ
コン基板200の厚さ相当(150nmから500n
m、例えば、400nm)の厚い第2の単結晶半導体層
230が形成され、その厚さは、第1の単結晶半導体層
220と比較してかなり分厚い。また、第1の単結晶半
導体層220および第2の単結晶半導体層230のいず
れにおいても、その下層側には層間絶縁膜12が形成さ
れている。
【0087】本形態では、このようにして製造した貼り
合わせ基板600において、薄い第1の単結晶半導体層
220が形成されている領域を画像表示領域10aとし
て利用し、厚い第2の単結晶半導体層230が形成され
ている領域を周辺領域として利用する。
【0088】すなわち、図10(A)に示すように、フ
ォトリソグラフィ技術を用いて、第1の単結晶半導体層
220および第2の単結晶半導体層230をパターニン
グし、画素スイッチング用のTFT30を構成する半導
体層1aと、駆動回路用のTFT80、90を構成する
半導体層60とを島状に形成する。ここで、画素スイッ
チング用のTFT30を構成する半導体層1aは、厚さ
が100nm以下の単結晶シリコン層であり、駆動回路
用のTFT80、90を構成する半導体層60は、厚さ
が200〜500nm程度の単結晶シリコン層である。
【0089】次に、図10(B)に示すように、熱酸化
法などを用いて、半導体膜1a、60の表面に、厚さが
例えば60nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜
2を形成する。
【0090】次に、図10(C)に示すように、Nチャ
ネル型の駆動回路用のTFT90を形成するための半導
体層60をレジストマスク401で覆った状態で、画素
スイッチング用のTFT30を構成する半導体層1a
と、Pチャネル型の駆動回路用のTFT90を構成する
半導体層60とに対して、P+イオンなどのN型の不純
物イオンを導入してチャネルドープを行う。このときの
条件は、加速電圧が100KeV、ドーズ量が3.0×
1011cm2であり、画素スイッチング用のトランジス
タ30の閾値電圧を最適化する条件に設定してある。こ
の際、半導体膜1aの延設部分1fにも不純物イオンを
打ち込まれ、容量線3bとの間に蓄積容量70を構成す
るための下電極が形成される。
【0091】次に、図10(D)に示すように、画素ス
イッチング用のTFT30を形成するための半導体層1
a、およびPチャネル型の駆動回路用のTFT80を形
成するための半導体層60をレジストマスク402で覆
った状態でNチャネル型の駆動回路用のTFT90を構
成する半導体層60とに対して、B+イオンなどのP型
の不純物イオンを導入してチャネルドープを行う。
【0092】次に、CVD法などにより、基板表面全体
に、走査線3a、容量線3b、およびゲート電極65を
形成するためのN型のポリシリコン単体、またはN型の
ポリシリコンとタングステン、モリブデン、チタンなど
の金属とシリコンの合金膜の積層膜からなる導電膜を3
00nm〜800nmの厚さに形成した後、図11
(A)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて
パターニングし、走査線3a、容量線3b、およびゲー
ト電極65を形成する。
【0093】次に、図11(B)に示すようにNチャネ
ル型の駆動回路用のTFT90を形成するための半導体
層60をレジストマスク301で覆った状態で、画素ス
イッチング用のTFT30を構成する半導体層1aと、
Pチャネル型の駆動回路用のTFT80を構成する半導
体層60とに対して、走査線3aやゲート電極65をマ
スクとして、約0.1×1013/cm2〜約10×10
13/cm2のドーズ量で低濃度P型の不純物イオンを打
ち込んで、走査線3aおよびゲート電極65に対して自
己整合的に低濃度ソース領域1b、85、および低濃度
ドレイン領域1c、83を形成する。ここで、走査線3
aやゲート電極65の真下に位置しているため、不純物
イオンが導入されなかった部分は半導体膜1a、60の
ままのチャネル領域1a′、81となる。
【0094】次に、図11(C)に示すように、走査線
3aおよびゲート電極65より幅が広く、かつ、Nチャ
ネル型の駆動回路用のTFT90を形成するための半導
体層60を覆うレジストマスク302を形成し、この状
態で、高濃度P型の不純物イオンを約0.1×1015
cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で打ち込み、
高濃度ソース領域1b、84、およびドレイン領域1
d、82を形成する。
【0095】なお、図示を省略するが、Pチャネル型の
TFT30、80の側を覆った状態でゲート電極65を
マスクとして、Nチャネル型の駆動回路用のTFT90
を形成するための半導体層60に対して、約0.1×1
15/cm2〜約10×101 5/cm2のドーズ量で低濃
度N型の不純物イオンを打ち込んだ後、ゲート電極65
より幅の広いマスクを形成した状態で、Nチャネル型の
駆動回路用のTFT90を形成するための半導体層60
に対して高濃度N型の不純物イオンを約0.1×1015
/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で打ち込ん
で、図12(A)に示すように、低濃度ソース領域9
5、低濃度ドレイン領域93、およびチャネル領域81
を形成するとともに、高濃度ソース領域94、および高
濃度ドレイン領域92を形成する。
【0096】次に、走査線3aの表面側にCVD法など
により、シリコン酸化膜などからなる層間絶縁膜4を形
成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてコンタクト
ホール5、63、64、68、69をそれぞれ形成す
る。
【0097】次に、図12(B)に示すように、層間絶
縁膜4の表面側に、データ線6a(ソース電極)などを
構成するためのアルミニウム膜、チタン膜、タングステ
ン膜、銅膜またはこれらの金属のいずれかを主成分とす
る合金膜からなる導電膜をスパッタ法などで300nm
〜800nmの厚さに形成した後、フォトリソグラフィ
技術を用いてパターニングし、データ線6a、高電位線
71、低電位線72、入力配線66、出力配線67を形
成する。その結果、周辺回路領域では、Pチャネル型お
よびNチャネル型のTFT80、90が完成する。
【0098】次に、図12(C)に示すように、データ
線6aなどの表面側にCVD法などにより、シリコン窒
化膜あるいはアクリル樹脂などからなる層間絶縁膜7を
形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いて、ゲート
絶縁膜2および層間絶縁膜4、7にコンタクトホール8
を形成する。
【0099】しかる後に、図7に示すように、画素電極
9aを所定パターンに形成した後、配向膜16を形成す
る。その結果、TFTアレイ基板10が完成する。
【0100】ここでは周辺回路をN型トランジスタとP
型トランジスタによる相補型の回路で構成する例を示し
たが、P型トランジスタのみで周辺回路を構成する場合
には、上記製造方法のうちN型トランジスタを形成する
工程を削減すること以外はすべて同じ工程である。
【0101】[電子機器への適用]次に、本発明を適用
した液晶装置100を備えた電子機器の一例を、図13
および図14を参照して説明する。
【0102】まず、図13には、上記形態に係る液晶装
置100と同様に構成された液晶装置を備えた電子機器
の構成をブロック図で示してある。
【0103】図13において、電子機器が、表示情報出
力源1000、表示情報処理回路1002、駆動回路1
004、液晶装置100、クロック発生回路1008、
および電源回路1010を含んで構成される。表示情報
出力源1000は、ROM(Read Only Me
mory)、RAM(Randam AccessMe
mory)、光ディスクなどのメモリ、テレビ信号の画
信号を同調して出力する同調回路などを含んで構成さ
れ、クロック発生回路1008からのクロックに基づい
て、所定フォーマットの画像信号を処理して表示情報処
理回路1002に出力する。この表示情報出力回路10
02は、たとえば増幅・極性反転回路、相展開回路、ロ
ーテーション回路、ガンマ補正回路、あるいはクランプ
回路等の周知の各種処理回路を含んで構成され、クロッ
ク信号に基づいて入力された表示情報からデジタル信号
を順次生成し、クロック信号CLKとともに駆動回路1
004に出力する。駆動回路1004は、液晶装置10
0を駆動する。電源回路1010は、上述の各回路に所
定の電源を供給する。なお、液晶装置100を構成する
TFTアレイ基板の上に駆動回路1004を形成しても
よく、それに加えて、表示情報処理回路1002もTF
Tアレイ基板の上に形成してもよい。
【0104】このような構成の電子機器としては、図1
4を参照して後述する投射型液晶表示装置(液晶プロジ
ェクタ)、マルチメディア対応のパーソナルコンピュー
タ(PC)、およびエンジニアリング・ワークステーシ
ョン(EWS)、ページャ、あるいは携帯電話、ワード
プロセッサ、テレビ、ビューファインダ型またはモニタ
直視型のビデオテープレコーダ、電子手帳、電子卓上計
算機、カーナビゲーション装置、POS端末、タッチパ
ネルなどを挙げることができる。
【0105】図14に示す投射型表示装置1100は、
前記の駆動回路1004がTFTアレイ基板上に搭載さ
れた液晶装置100を含む液晶モジュールを3個準備
し、各々RGB用の液晶モジュール962R、962
G、962Bとして用いられている。この投射型表示装
置1100の光学系には、光源装置920と、均一照明
光学系923が採用されている。そして、投射型表示装
置1100は、この均一照明光学系923から出射され
る光束Wを赤(R)、緑(G)、青(B)に分離する色
分離光学系924と、各色光束R、G、Bをそれぞれ変
調するライトバルブ925R、925G、925Bと、
変調された後の色光束を再合成する色合成プリズム91
0と、合成された光束を投射面100の表面に拡大投射
する投射手段としての投射レンズユニット906を備え
ている。また、青色光束Bを対応するライトバルブ92
5Bに導く導光系927をも備えている。
【0106】均一照明光学系923は、2つのレンズ板
921、922と反射ミラー931を備えており、反射
ミラー931を挟んで2つのレンズ板921、922が
直交する状態に配置されている。均一照明光学系923
の2つのレンズ板921、922は、それぞれマトリク
ス状に配置された複数の矩形レンズを備えている。光源
装置920から出射された光束は、第1のレンズ板92
1の矩形レンズによって複数の部分光束に分割される。
そして、これらの部分光束は、第2のレンズ板922の
矩形レンズによって3つのライトバルブ925R、92
5G、925B付近で重畳される。従って、均一照明光
学系923を用いることにより、光源装置920が出射
光束の断面内で不均一な照度分布を有している場合で
も、3つのライトバルブ925R、925G、925B
を均一な照明光で照明することが可能となる。
【0107】各色分離光学系924は、青緑反射ダイク
ロイックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー
942と、反射ミラー943とから構成される。まず、
青緑反射ダイクロイックミラー941において、光束W
に含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが直角に反
射され、緑反射ダイクロイックミラー942の側に向か
う。一方、赤色光束Rは、青緑反射ダイクロイックミラ
ー941を通過して、後方の反射ミラー943で直角に
反射されて、赤色光束Rの出射部944から色合成光学
系の側に出射される。
【0108】次に、青緑反射ダイクロイックミラー94
1により反射された青色光束B、緑色光束Gのうち、緑
色光束Gのみが、緑反射ダイクロイックミラー942に
おいて直角に反射されて、緑色光束Gの出射部945か
ら色合成光学系の側に出射される。また、緑反射ダイク
ロイックミラー942を通過した青色光束Bは、青色光
束Bの出射部946から導光系927の側に出射され
る。本例では、均一照明光学素子の光束Wの出射部か
ら、色分離光学系924における各色光束の出射部94
4、945、946までの距離が互いにほぼ等しくなる
ように設定されている。
【0109】色分離光学系924による赤色光束Rの出
射部944の出射側、および、緑色光束Gの出射部94
5の出射側には、それぞれ集光レンズ951、952が
配置されている。したがって、各出射部から出射した赤
色光束R、緑色光束Gは、これらの集光レンズ951、
952にそれぞれ入射して平行化される。
【0110】このように平行化された赤色光束R、緑色
光束Gは、ライトバルブ925R、925Gに入射して
変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。す
なわち、これらの液晶装置は、図示しない駆動手段によ
って画像情報に応じてスイッチング制御されて、これに
より、ここを通過する各色光の変調が行われる。
【0111】一方、青色光束Bは、導光系927を介し
て対応するライトバルブ925Bに導かれ、ここにおい
て、同様に画像情報に応じて変調が施される。尚、本例
のライトバルブ925R、925G、925Bは、それ
ぞれさらに入射側偏光手段960R、960G、960
Bと、出射側偏光手段961R、961G、961B
と、これらの間に配置された液晶モジュール962R、
962G、962Bとからなるものである。
【0112】ところで、導光系927は、青色光束Bの
出射部946の出射側に配置された集光レンズ954
と、入射側反射ミラー971と、出射側反射ミラー97
2と、これらの反射ミラーの間に配置した中間レンズ9
73と、ライトバルブ925Bの手前側に配置した集光
レンズ953とから構成されている。出射部946から
出射された青色光束Bは、導光系927を介して液晶モ
ジュール962Bに導かれて変調される。各色光束の光
路長、すなわち、光束Wの出射部から各液晶モジュール
962R、962G、962Bまでの距離は、青色光束
Bが最も長くなり、したがって、青色光束の光量損失が
最も多くなる。しかし、導光系927を介在させること
により、光量損失を抑制することができる。
【0113】各ライトバルブ925R、925G、92
5Bを通って変調された各色光束R、G、Bは、色合成
プリズム910に入射され、ここで合成される。そし
て、この色合成プリズム910によって合成された光が
投射レンズユニット906を介して所定の位置にある投
射面1120の表面に拡大投射されるようになってい
る。
【0114】本例では、液晶モジュール962R、96
2G、962Bには、TFTの下側に遮光層が設けられ
ているため、当該液晶モジュール962R、962G、
962Bからの投射光に基づく液晶プロジェクタ内の投
射光学系による反射光や、投射光が通過する際のTFT
アレイ基板の表面からの反射光、他の液晶装置から出射
した後に投射光学系を突き抜けてくる投射光の一部等
が、戻り光としてTFTアレイ基板の側から入射して
も、画素電極のスイッチング用のTFTのチャネルに対
する遮光を十分に行うことができる。
【0115】このため、小型化に適した色合成プリズム
910を用いても、各液晶モジュール962R、962
G、962Bと当該色合成プリズム910との間におい
て、戻り光防止用のフィルムを別途配置したり、偏光手
段に戻り光防止処理を施したりすることが不要となるの
で、構成を小型且つ簡易化する上で大変有利である。
【0116】また、本例では、戻り光によるTFTのチ
ャネル領域への影響を抑えることができるため、液晶装
置に対して、戻り光防止処理を施した偏光手段961
R、961G、961Bを貼り付けなくてもよい。すな
わち、偏光手段961R、961G、961Bを液晶モ
ジュール962R、962G、962Bから離して形成
してもよい。例えば、一方の偏光手段961R、961
G、961Bは色合成プリズム910に貼り付け、他方
の偏光手段960R、960G、960Bは集光レンズ
951、952、953に貼り付けることが可能であ
る。このように、偏光手段を色合成プリズム910ある
いは集光レンズ951、952、953に貼り付ける
と、偏光手段の熱が、色合成プリズム910あるいは集
光レンズ951、952、953に吸収されるため、液
晶装置の温度上昇を抑制して、その誤動作を未然に防止
することができる。
【0117】また、図示を省略するが、液晶モジュール
962R、962G、962Bと、偏光手段とを離間形
成することにより、液晶モジュール962R、962
G、962Bと偏光手段との間には空気層ができる。従
って、ここに冷却手段を設け、液晶モジュール962
R、962G、962Bと偏光手段との間に冷風等の送
風を送り込むことにより、液晶モジュール962R、9
62G、962Bの温度上昇を抑制すれば、液晶モジュ
ール962R、962G、962Bの温度上昇による誤
動作をより確実に防止することが可能となる。
【0118】なお、上述した説明にあっては、電気光学
装置を、液晶装置として説明したが、これに限るもので
はなく、エレクトロルミネッセンスや、プラズマディス
プレイ等の種々の電気光学装置にも本発明は適用可能で
ある。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、画像
表示領域で画素スイッチング用のTFTを構成する第1
の半導体層を薄くすることにより、光リーク電流を抑制
している一方、周辺回路用のTFTを構成する第2の半
導体層を厚くして、耐電圧を高め、かつ、大電流を流せ
るようにしてある。このようにTFTの用途によって半
導体層の厚さを変えてあるが、画素スイッチング用のT
FTと、第1の周辺回路用のTFTとは、チャネルドー
プされた不純物イオンのドーズ量が等しく、閾値電圧が
異なる。すなわち、不純物イオンのドーズ量を前記画素
スイッチング用のトランジスタの閾値電圧を最適化する
ことを優先してある。それでも本発明では、TFTを構
成する半導体層として単結晶半導体層を用いたため、ト
ランジスタ特性が高いので、周辺回路用のTFTの閾値
電圧が最適値からずれていても、周辺回路を十分、駆動
することができる。それ故、本発明によれば、同一導電
型の画素スイッチング用のTFTと周辺回路用のTFT
とにおいて単結晶半導体層の膜厚を変えた場合でも、チ
ャネルドープを1回で済ませることができるのでに、製
造工程を短縮できるので、低コスト化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液晶装置をその上に形成され
た各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図であ
る。
【図2】図1のH−H′断面図である。
【図3】液晶装置の画像表示領域において、マトリクス
状に配置された複数の画素に形成された各種素子、配線
などの等価回路図である。
【図4】液晶装置において、TFTアレイ基板に形成さ
れた各画素の構成を示す平面図である。
【図5】図1および図2に示す液晶装置の画像表示領域
の一部を図4のA−A′線に相当する位置で切断したと
きの断面図である。
【図6】図1および図2に示す液晶装置の画像表示領域
の周辺領域に形成した回路の平面図である。
【図7】図6に示す駆動回路用のTFTの断面図であ
る。
【図8】チャネル領域の膜厚が異なるTFTにおいて、
チャネルドープを行った際の不純物イオンのドーズ量と
閾値電圧との関係を示すグラフである。
【図9】(A)〜(E)は、図1および図2に示す液晶
装置に用いたTFTアレイ基板の製造方法を示す工程断
面図である。
【図10】(A)〜(D)は、図1および図2に示す液
晶装置に用いたTFTアレイ基板の製造方法を示す工程
断面図である。
【図11】(A)〜(C)は、図1および図2に示す液
晶装置に用いたTFTアレイ基板の製造方法を示す工程
断面図である。
【図12】(A)〜(C)は、図1および図2に示す液
晶装置に用いたTFTアレイ基板の製造方法を示す工程
断面図である。
【図13】本発明に係る液晶装置を表示部として用いた
電子機器の回路構成を示すブロック図である。
【図14】本発明に係る液晶装置を用いた電子機器の一
例としての投射型表示装置の光学系の構成を示す断面図
である。
【符号の説明】
1a 画像表示領域の半導体層(第1の半導体層) 1a′、81、91 チャネル領域 10 TFTアレイ基板 30 P型の画素スイッチング用のTFT 60 周辺領域の半導体層(第2の半導体層) 80 P型の駆動回路用のTFT(第1の駆動回路用の
TFT) 90 N型の駆動回路用のTFT(第2の駆動回路用の
TFT) 100 液晶装置 200 単結晶シリコン基板 220 第1の単結晶半導体層 230 第2の単結晶半導体層 500 支持基板 600 貼り合わせ基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 618F 612B Fターム(参考) 2H092 GA59 GA60 HA03 JA25 JA33 JB51 JB56 KA03 KA11 MA27 MA43 NA27 PA01 PA06 PA07 QA05 RA05 5F048 AA09 AB10 AC04 BA17 BB15 BD04 BD10 BG07 5F110 AA01 AA06 AA07 AA13 AA16 BB02 BB04 CC02 DD02 DD03 DD12 DD13 EE05 EE09 EE14 EE27 EE45 FF02 FF23 GG02 GG12 GG24 GG25 GG32 GG34 GG41 GG52 GG58 HJ01 HJ04 HJ13 HL02 HL03 HL04 HL06 HL07 HL23 HM14 HM15 NN03 NN23 NN24 NN27 NN35 NN45 NN46 NN72 NN73 NN78 QQ16 QQ19

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板上に絶縁膜を介して形成された
    半導体層のうち、画像表示領域内に形成された第1の半
    導体層を用いて第1導電型の画素スイッチング用の薄膜
    トランジスタがマトリクス状に形成されているととも
    に、前記画像表示領域の周辺領域に形成された第2の半
    導体層を用いて周辺回路用の薄膜トランジスタが形成さ
    れたトランジスタアレイ基板と、該トランジスタアレイ
    基板に保持された電気光学物質とを有する電気光学装置
    において、 前記第1の半導体層および前記第2の半導体層は、単結
    晶半導体層であり、 前記周辺回路用の薄膜トランジスタには、前記画素スイ
    ッチング用の薄膜トランジスタと導電型が同一の第1の
    周辺回路用の薄膜トランジスタと、導電型が異なる第2
    の周辺回路用の薄膜トランジスタとが含まれ、 前記第1の周辺回路用の薄膜トランジスタは、前記画素
    スイッチング用の薄膜トランジスタと比較してチャネル
    領域が厚く、かつ、前記画素スイッチング用の薄膜トラ
    ンジスタと閾値電圧が異なることを特徴とする電気光学
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1導電型はP
    型であり、前記第2導電型はN型であることを特徴とす
    る電気光学装置。
  3. 【請求項3】 支持基板上に絶縁膜を介して形成された
    半導体層のうち、画像表示領域内に形成された第1の半
    導体層を用いて第1導電型の画素スイッチング用の薄膜
    トランジスタがマトリクス状に形成されているととも
    に、前記画像表示領域の周辺領域に形成された第2の半
    導体層を用いて周辺回路用の薄膜トランジスタが形成さ
    れたトランジスタアレイ基板と、該トランジスタアレイ
    基板に保持された電気光学物質とを有する電気光学装置
    において、 前記第1の半導体層および前記第2の半導体層は、単結
    晶半導体層であり、 前記周辺回路用の薄膜トランジスタには、前記画素スイ
    ッチング用の薄膜トランジスタと導電型が同一の周辺回
    路用の薄膜トランジスタにより構成され、 前記周辺回路用の薄膜トランジスタは、前記画素スイッ
    チング用の薄膜トランジスタと比較してチャネル領域が
    厚く、かつ、前記画素スイッチング用の薄膜トランジス
    タと閾値電圧が異なることを特徴とする電気光学装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記第1導電型はP
    型であることを特徴とする電気光学装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記第1の半導体領域の厚さは30nmから80nmま
    での範囲であることを特徴とする電気光学装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記第2の半導体領域の厚さは150nmから500n
    mまでの範囲であることを特徴とする電気光学装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかにお
    いて、前記周辺回路用の薄膜トランジスタは、部分空乏
    型のチャネル領域を備え、前記画素スイッチング用の薄
    膜トランジスタは、完全空乏型のチャネル領域を備えて
    いることを特徴とする電気光学装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    前記画素スイッチング用の薄膜トランジスタ、および該
    画素スイッチング用の薄膜トランジスタと導電型が同一
    の前記周辺回路用の薄膜トランジスタは、チャネルドー
    プされた不純物イオンのドーズ量が等しいことを特徴と
    する電気光学装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記不純物イオンの
    ドーズ量は、前記画素スイッチング用のトランジスタの
    閾値電圧を最適化する条件に設定されていることを特徴
    とする電気光学装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかにおい
    て、前記半導体層は、単結晶シリコン層から構成されて
    いることを特徴とする電気光学装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかにおい
    て、前記支持基板は、石英基板であることを特徴とする
    電気光学装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし10のいずれかにおい
    て、前記支持基板は、ガラス基板であることを特徴とす
    る電気光学装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかにおい
    て、前記電気光学物質は、前記トランジスタアレイ基板
    と、該トランジスタアレイ基板に対して対向配置された
    対向基板との間に保持された液晶であることを特徴とす
    る電気光学装置。
  14. 【請求項14】 支持基板上に絶縁膜を介して形成され
    た半導体層のうち、画像表示領域内に形成された第1の
    半導体層を用いて第1導電型の画素スイッチング用の薄
    膜トランジスタがマトリクス状に形成されているととも
    に、前記画像表示領域の周辺領域に形成された第2の半
    導体層を用いて周辺回路用の薄膜トランジスタが形成さ
    れたトランジスタアレイ基板と、該トランジスタアレイ
    基板に保持された電気光学物質とを有し、前記周辺回路
    用の薄膜トランジスタには、前記画素スイッチング用の
    薄膜トランジスタと導電型が同一の第1の周辺回路用の
    薄膜トランジスタと、導電型が異なる第2の周辺回路用
    の薄膜トランジスタとが含まれた電気光学装置の製造方
    法において、 前記第1の半導体層および前記第2の半導体層を単結晶
    半導体層から形成するとともに、前記第1の周辺回路用
    の薄膜トランジスタのチャネル領域については、前記画
    素スイッチング用の薄膜トランジスタのチャネル領域よ
    りも厚くし、 前記第1の周辺回路用の薄膜トランジスタのチャネル領
    域、および前記画素スイッチング用の薄膜トランジスタ
    のチャネル領域に対するチャネルドープは、同一の不純
    物イオン、および同一のドーズ量で同時に行うことを特
    徴とする電気光学装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 支持基板上に絶縁膜を介して形成され
    た半導体層のうち、画像表示領域内に形成された第1の
    半導体層を用いて第1導電型の画素スイッチング用の薄
    膜トランジスタがマトリクス状に形成されているととも
    に、前記画像表示領域の周辺領域に形成された第2の半
    導体層を用いて周辺回路用の薄膜トランジスタが形成さ
    れたトランジスタアレイ基板と、該トランジスタアレイ
    基板に保持された電気光学物質とを有し、前記周辺回路
    用の薄膜トランジスタには、前記画素スイッチング用の
    薄膜トランジスタと導電型が同一の周辺回路用の薄膜ト
    ランジスタによって構成された電気光学装置の製造方法
    において、 前記第1の半導体層および前記第2の半導体層を単結晶
    半導体層から形成するとともに、前記周辺回路用の薄膜
    トランジスタのチャネル領域については、前記画素スイ
    ッチング用の薄膜トランジスタのチャネル領域よりも厚
    くし、 前記周辺回路用の薄膜トランジスタのチャネル領域、お
    よび前記画素スイッチング用の薄膜トランジスタのチャ
    ネル領域に対するチャネルドープは、同一の不純物イオ
    ン、および同一のドーズ量で同時に行うことを特徴とす
    る電気光学装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項14または請求項15におい
    て、前記チャネルドープを行う際の不純物イオンのドー
    ズ量を、前記画素スイッチング用の薄膜トランジスタの
    閾値電圧を最適化する条件に設定することを特徴とする
    電気光学装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし13のいずれかに規定
    する電気光学装置をライトバルブとして用いたことを特
    徴とする投射型表示装置。
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