JP2003083003A - ガスタービン及びガスタービン複合発電プラントの運転方法 - Google Patents

ガスタービン及びガスタービン複合発電プラントの運転方法

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JP2003083003A JP2001278824A JP2001278824A JP2003083003A JP 2003083003 A JP2003083003 A JP 2003083003A JP 2001278824 A JP2001278824 A JP 2001278824A JP 2001278824 A JP2001278824 A JP 2001278824A JP 2003083003 A JP2003083003 A JP 2003083003A
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gas turbine
temperature
turbine
cooling
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Chikanori Momotake
慎徳 百武
Yasuhiro Fujita
泰弘 藤田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 起動から短い時間で定格運転に移行できるガ
スタービンを提供すること。 【解決手段】 車室空気温度Taと蒸気温度Tsとを測
定し(ステップS102)、両者の差分の絶対値ΔTが
所定の温度(ここでは10℃)に収まったら(ステップ
S103)、ガスタービンを併入する(ステップS10
5)。ガスタービンの併入が完了したら、負荷を徐々に
高くするが(ステップS106)、このときに重ねて処
理部110からコントローラ120に冷却媒体切替え信
号を送る。そして、動翼蒸気制御弁、圧力調整弁および
排気弁を制御して冷却媒体を蒸気に切替えて(ステップ
S107)、ガスタービン500の併入および冷却媒体
の切替えが完了する(ステップS108)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高温部の冷却に
空気または蒸気冷却システムを用いたガスタービンに関
し、さらに詳しくは、ガスタービンの起動から短い時間
で定格運転のできる高温部に対して空気または蒸気冷却
を用いたガスタービン及びガスタービン複合発電プラン
トの運転方法、並びにガスタービン複合発電プラントに
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ガスタービン複合サイクルにおい
て熱効率を高めるため、空気の代わりに蒸気を冷却媒体
として使用して、ガスタービンの動翼や静翼といった高
温部を蒸気冷却する技術が使用されつつある。ここで、
乾き蒸気の低圧比熱は基準状態の下でcp=1.86k
J/kgKであり、空気の低圧比熱cp=1.00kJ/
kgKの2倍近い値を持っている。このため、蒸気は同
じ質量の空気と比較して熱容量が大きく吸熱効果も高く
なる。また、湿り蒸気を冷却媒体として利用すれば湿り
分の蒸発潜熱も冷却に利用できるので、さらに吸熱効果
が高くなる。このように、冷却媒体に蒸気を使用する
と、空気を使用した場合よりも冷却効率が高くできるの
で、燃焼ガスのタービン入口温度も高くでき、その結果
熱効率を向上させることができる。
【0003】また、従来タービン動静翼の冷却には圧縮
機からの空気が使用されていたが、この圧縮空気が冷却
に使用されるとタービンから取り出すことのできる仕事
が少なくなってしまう。そこで、空気の代わりに蒸気を
使用すれば、動静翼の冷却空気が省略でき、その分ター
ビンで回収できる仕事は多くなるので、発電効率が向上
する。
【0004】図9は、動静翼に蒸気冷却を適用したガス
タービンの部分断面図である。また、図10は、高温部
に蒸気冷却を採用したガスタービン複合プラントを示す
概略図である。このガスタービン複合発電プラントで
は、HRSG370(Heat Recovery Steam Generato
r:排熱回収ボイラー)によって、ガスタービンの排気
ガスが持っている熱エネルギーを回収する。回収された
ガスタービン排気ガスの熱エネルギーによって蒸気が作
られて、この高温・高圧の蒸気はまず高圧蒸気タービン
350に供給されてこれを駆動し、これに接続された発
電機355によって電力を発生する。
【0005】高圧蒸気タービン350で仕事をした蒸気
は、ガスタービンのタービン主軸310内に設けられた
蒸気供給管311を通って動翼321に導かれる。ま
た、ガスタービンのケーシング外側に設けられた蒸気供
給口330から静翼325へ蒸気が供給される。ここ
で、動翼321および静翼325内部には冷却流路が設
けられており、動翼321および静翼325に導かれた
蒸気はこの冷却流路を通過する間に流路内壁面から燃焼
ガスの熱を吸収して流路外へ排出される。その後、動翼
321を冷却した蒸気はタービン主軸310内に設けら
れた蒸気回収管312を通って、また、静翼325を冷
却した蒸気は蒸気回収口331からガスタービンの外部
へ取り出される。
【0006】この冷却蒸気は混合器360に導かれて、
燃焼器尾筒等を冷却した冷却蒸気等と混合された後、中
圧蒸気タービン351や低圧蒸気タービン352を駆動
するための作動流体として使用される。中圧蒸気タービ
ン351や低圧蒸気タービン352を駆動した蒸気は復
水器365によって水に戻った後、ポンプによってHR
SG370へ供給されて、再び上記の過程を繰り返す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高温部材に
対して蒸気冷却システムを採用したガスタービン複合プ
ラントにおいては動翼や静翼等の高温部材を効率よく冷
却できる結果、タービン入口温度をより高くすることが
できる。これによって、ガスタービンの熱効率も向上
し、プラント全体の熱効率も向上する。しかしながら、
蒸気冷却システムを使用したガスタービンにおいては、
起動から定格運転までの間に動翼の冷却媒体を空気から
蒸気へ、静翼および燃焼器尾筒の冷却媒体を工場の補助
ボイラー蒸気からHPSH(High Pressure Super Heat
er:高圧過熱器)の蒸気へ冷却媒体を切替える必要があ
る。これは次の理由による。
【0008】ガスタービン複合プラントに設置されてい
るHRSGは熱容量が大きいため、ガスタービンの起動
からしばらくの間は、蒸気タービンの駆動および動翼等
の冷却媒体として使用するための必要な蒸気量を発生で
きない。したがって、HRSGから十分な蒸気を発生で
きるようになるまでの間、工場の予備ボイラー等から供
給される蒸気やガスタービンの空気を冷却媒体として使
用する必要がある。そして、HRSGから十分な蒸気量
が供給できるようになってから、高温部材の冷却媒体を
予備ボイラーの蒸気やガスタービンの空気からHRSG
から供給される蒸気へ切替える必要があるからである。
【0009】ここで、例えば、ガスタービンの併入と同
時に動翼冷却空気を切替えると、冷却空気と冷却蒸気と
の密度差や比熱差によってガスタービン内部に温度分布
が発生してガスタービンの振動を引き起こし、ガスター
ビンのトリップ(停止)を招く場合があった。したがっ
て、安定してガスタービンを運転するために、上記冷却
媒体の切替えは、必ず一の操作が終了して状態が安定し
てから次の操作をする必要があり、二以上の操作を同時
にすることはなかった。このため、蒸気冷却システムを
使用したガスタービン複合プラントにおいては、ガスタ
ービンの起動から定格運転までに時間を要し燃料や蒸気
の消費が増える結果、起動損失が大きくなるという問題
があった。また、ある時間から定格出力を得ようとする
と、起動から定格運転までの時間を考慮してその分早く
起動を開始する必要があり、プラントを運転する要員の
人件費も余計に必要となっていた。
【0010】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、ガスタービンの起動から短い時間で定
格運転に移行できる蒸気冷却を用いたガスタービン及び
ガスタービン複合発電プラントの運転方法、並びにガス
タービン複合発電プラントを提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に係るガスタービンの運転方法は、ガス
タービンの高温部材を冷却する冷却媒体を車室空気から
蒸気へ切替えるにあたって、前記車室空気と前記蒸気と
の温度を測定し、両者の温度を比較する工程と、この比
較結果に基づき、前記車室空気または前記蒸気のうち少
なくとも一方の温度を調整することで、前記車室空気温
度と前記蒸気温度とを揃える工程と、前記車室空気温度
と前記蒸気温度とを揃えた後、ガスタービンの併入期間
に重ねて前記高温部材の冷却媒体を車室空気から蒸気へ
切替える工程と、を有することを特徴とする。
【0012】このガスタービンの運転方法は、ガスター
ビンの併入期間に重ねて、動翼やタービン主軸といった
ガスタービン高温部材の冷却媒体を、車室空気から蒸気
へ切替えるようにしてある。このようにするために、車
室空気温度と蒸気温度とを揃えてから冷却媒体を切替え
るようにしてある。これまでは、ガスタービンの併入と
同時に動翼冷却空気を切替えると、冷却空気と冷却蒸気
との密度差や比熱差によってガスタービン内部に温度分
布が発生してガスタービンの振動を引き起こし、ガスタ
ービンのトリップ(停止)を招く場合があった。そし
て、実際の発電プラントでこのようなガスタービンのト
リップが発生すると、発電プラントの運用上大きな障害
となるので、これまでは、冷却媒体を蒸気に切替えてか
ら、ガスタービンを併入していた。
【0013】タービン主軸の軸振動は、タービン主軸の
周方向に温度分布が生じたり、タービン主軸に連結され
ているローターディスクの周方向に温度分布が生じたり
することによって発生する。ここで、切替え対象である
車室空気と蒸気との温度を揃えれば、この温度分布が小
さくなり、タービン主軸の軸振動を許容値以内に収める
ことができる。これによって、ガスタービンの併入期間
に重ねて冷却媒体を切替えても、タービン主軸の軸振動
は許容値の範囲内なのでガスタービンのトリップを回避
できる。その結果、ガスタービンの起動から定格運転ま
でに要する時間を短縮できるので、起動損失を低減でき
る。また、このガスタービンの運転方法をコンピュータ
に実行させるためのプログラム(請求項5)によって、
このガスタービンの運転方法がコンピュータを利用して
実現できる。なお、併入とは、それまで単独で運転され
ていたガスタービンや蒸気タービン等に、発電機をつな
ぐことをいう。
【0014】ここで、車室空気と蒸気との温度を揃える
とは、理想的には両者の温度が等しくなることをいう
が、実際の運用上は両者の温度差が15℃以内であれ
ば、タービン主軸の軸振動を許容値に収めることができ
る。ただし、温度差が15℃以内という条件は、軸振動
の許容限界に近い。したがって、より安定して冷却媒体
を切替えるには12〜13℃以内が好ましく、さらに安
全を見込むと両者の温度差は10℃以内であることが望
ましい。また、ガスタービンの高温部材には、動翼、タ
ービン主軸、ローターディスクあるいは静翼等がある
が、この発明においては温度分布に起因する回転系の不
釣合いによる振動が問題となる。このため、本発明にお
ける高温部材としては、特に動翼、タービン主軸、ある
いはローターディスク等が対象となる(以下同様)。
【0015】また、請求項2に係るガスタービンの運転
方法は、ガスタービンの高温部材を冷却する冷却媒体を
車室空気から蒸気へ切替えるにあたって、前記車室空気
と前記蒸気との温度を測定し、両者の温度を比較する工
程と、この比較結果に基づき、前記車室空気または前記
蒸気のうち少なくとも一方の温度を調整することで、前
記車室空気温度と前記蒸気温度とを揃える工程と、前記
ガスタービンがその排ガスによって自己の高温部材を冷
却するのに十分な蒸気を発生できる程度まで、前記ガス
タービンの負荷が上昇した状態であるときに、前記高温
部材の冷却媒体を車室空気から前記ガスタービンの排ガ
スによって発生した蒸気へ切替える工程と、を備えたこ
とを特徴とする。
【0016】このガスタービンの運転方法は、部分負荷
時に動翼の冷却媒体を車室空気から蒸気へ切替えるもの
である。動翼やタービン主軸といったガスタービン高温
部材の冷却媒体を車室空気から蒸気へ切替える際に、両
者の温度を揃えれば軸振動は許容値以内に収まる。この
ようにすれば、ガスタービンの部分負荷時に動翼等の冷
却媒体を車室空気から蒸気へ切替えてもガスタービンの
トリップは発生しない。このため、ガスタービンに負荷
が加わった状態で、動翼やタービン主軸等の冷却媒体を
切替えることができるので、ガスタービンの起動から定
格負荷まで移行する時間を短縮でき、これにともなって
起動損失も抑えることができる。
【0017】なお、動翼等のガスタービンの高温部材を
冷却する媒体を切替える期間は、ガスタービンの負荷を
限定する必要はなく、車室空気と蒸気との温度を揃える
時期は問わない。例えば、ガスタービンの併入前から両
者の温度を揃える制御をしてもよいし、併入に移行して
から両者の温度を揃える制御をしてもよい。また、この
ガスタービンの運転方法をコンピュータに実行させるた
めのプログラム(請求項5)によって、このガスタービ
ンの運転方法がコンピュータを利用して実現できる。
【0018】また、請求項3に係るガスタービン複合発
電プラントの運転方法は、ガスタービンに定格負荷が加
わる前の運転期間であって、且つ燃焼器を冷却する工場
ボイラーその他のガスタービン複合プラント外から供給
される蒸気をガスタービン複合プラント内に備えられた
排熱回収ボイラーからの蒸気に切替える期間に、蒸気タ
ービンを併入することを特徴とする。
【0019】このガスタービン複合発電プラントの運転
方法は、燃焼器の冷却媒体を工場等の補助ボイラー蒸気
からガスタービンの排熱によって蒸気を発生する排熱回
収ボイラーの蒸気へ切替えるときに、蒸気タービンを併
入するものである。これにより、蒸気タービンの併入
後、ガスタービンの出力が安定するまで待たずに燃焼器
の冷却蒸気を切替えることができるので、定格運転まで
に要する時間を短縮でき、起動損失も低減できる。ま
た、このガスタービン複合発電プラントの運転方法をコ
ンピュータに実行させるためのプログラム(請求項5)
によって、このガスタービンの運転方法がコンピュータ
を利用して実現できる。なお、この発明にいう燃焼器に
は、燃焼器そのものだけでなく燃焼器尾筒も含む。
【0020】また、請求項4に係るガスタービン複合発
電プラントの運転方法は、ガスタービンの起動時から一
定の期間静翼を冷却するために供給される蒸気を、補助
ボイラーその他のガスタービンの排ガス以外を熱源とし
て生成される補助蒸気からガスタービンの排ガスによっ
て蒸気を発生する排熱回収ボイラーで生成される蒸気に
切替える期間に重ねて、ガスタービンの負荷を上昇させ
ることを特徴とする。
【0021】このガスタービン複合発電プラントの運転
方法は、静翼の冷却媒体を工場等の補助ボイラー蒸気か
らHRSGの蒸気に切替える期間と、ガスタービンの負
荷を部分負荷から定格負荷まで上昇させる期間とを重複
させるものである。従来は、温度差や密度差のある冷却
媒体を切替えると、ガスタービン内部に温度分布が発生
してガスタービンの運転に不具合があると考えられてお
り、必ず一の操作が終了して、その後の状態が安定して
から次の操作をしていた。
【0022】しかし、この問題は動翼やタービン主軸等
の回転系における問題であり、静止系である静翼や燃焼
器あるいは燃焼器尾筒は、多少温度差や密度差のある冷
却媒体を切替えても、回転系にはほとんど影響を与えな
い。このため、ガスタービンの負荷上昇とともに静翼の
冷却蒸気を切替えてもガスタービンのトリップは起こら
ないので定格負荷運転までに要する時間を短縮でき、起
動損失もその分低減できる。また、このガスタービン複
合発電プラントの運転方法をコンピュータに実行させる
ためのプログラム(請求項5)によって、このガスター
ビンの運転方法がコンピュータを利用して実現できる。
【0023】また、請求項6に係るガスタービン複合発
電プラントは、動翼、静翼、燃焼器または燃焼器尾筒そ
の他の高温部を空気または蒸気で冷却し、かつ発電機に
接続されて電力を発生させるガスタービンと、当該ガス
タービンの排熱を回収し、ここから回収した熱によって
蒸気を生成する排熱回収ボイラーと、前記高温部材の冷
却媒体を車室空気から前記排熱回収ボイラーの蒸気へ切
替える際に、両者の温度を揃えるように制御する温度調
整手段と、前記ガスタービンの併入期間に重ねて、前記
高温部の冷却媒体を車室空気から前記排熱回収ボイラー
で生成される蒸気に切替える制御手段と、を備えたこと
を特徴とする。
【0024】このガスタービン複合発電プラントは、動
翼等の冷却媒体を車室空気から蒸気へ切替える際に、両
者の温度を揃えてからガスタービンの併入期間に重ねて
切替えるようにしてある。このため、タービン主軸の軸
振動を許容値以内に収めることができ、ガスタービンの
トリップも回避できる。その結果、ガスタービンの起動
から定格運転までに要する時間を短縮できるので、起動
損失を低減できる。また、起動から定格負荷運転までに
要する時間が短いので、運転員の人件費も抑えることが
できる。そして、ガスタービンの起動開始時間が同じで
あれば、従来の運転方法と比較して長時間定常運転がで
きる。さらに、定常運転まで時間を要さないため、運転
と停止とを頻繁に繰り返す場合でも素早く定常出力を得
ることができる。このため、電力の需要に対してこれま
でよりも細かく対応できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき図面を参照
しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。また、下記実施の形
態における構成要素には、当業者が容易に想定できるも
のが含まれるものとする。
【0026】(実施の形態1)図1は、この発明に係る
ガスタービン複合発電プラントを示す説明図である。こ
のガスタービン複合発電プラント900は、ガスタービ
ン500とこれにつながれる発電機600、蒸気タービ
ン200とこれにつながれる発電機610、およびガス
タービンの排ガスによって蒸気を生成するHRSG(排
熱回収ボイラー)400を備えている。
【0027】ガスタービン500は、圧縮機60と、燃
焼器46と、タービン50とを備えており、圧縮機60
で圧縮された高温・高圧の空気が燃焼器46に導かれ
る。燃焼器46では、この高温・高圧の空気に、天然ガ
ス等のガス燃料や、軽油、軽重油等の液体燃料を噴射し
て燃焼させて高温の燃焼ガスを発生させる。燃焼ガスは
燃焼器尾筒45を通ってタービン50へ噴射され、ター
ビン50で高温高圧の燃焼ガスが持つ熱エネルギーを回
転エネルギーに変換する。この回転エネルギーによって
圧縮機60が駆動され、圧縮機60を駆動した残りの回
転エネルギーによって発電機600が駆動されて電力を
発生する。
【0028】ガスタービン500を起動する際には、発
電機600をモーターとして回転させることで起動した
後、ガスタービン用クラッチユニット650によって発
電機600から切り離される。そして、回転数を徐々に
高めて、定格回転数(3000または3600rpm)
で定速運転に入り、車室3から抽気される車室空気によ
って動翼1、タービン主軸2等を暖機する。暖機終了
後、ガスタービン500の併入期間に重ねて動翼1の冷
却媒体を車室空気からHP−SH422の蒸気へ切替え
るが、このときには、車室空気と蒸気との温度を揃え
て、具体的には両者の温度差を10℃以内に合わせてか
ら切替える。この詳細は後述する。
【0029】タービン50を駆動した燃焼ガスは、その
熱エネルギーを回収するためHRSG400へ導かれ
る。ここで、HRSG400はガスタービン500の排
ガスによって蒸気を生成するので、ガスタービン500
の排ガス温度が十分高くないと蒸気タービン200を駆
動するだけの蒸気を発生できない。ここで、HRSG4
00に蒸気タービン200を駆動できるだけの蒸気を発
生させる熱量を与えるためには、ガスタービン500に
定格負荷のおよそ20〜30%の負荷が加えられている
ことが必要である。この状態におけるガスタービン50
0の排ガスをHRSG400に与えれば、蒸気タービン
200を駆動できるだけの蒸気を発生できる。したがっ
て、ガスタービン500の併入後、一定の負荷が加わっ
た状態(定格負荷の20〜30%)でガスタービン50
0が運転されている状態で蒸気タービン200を起動す
る。
【0030】上記負荷状態であれば、HRSG400は
蒸気タービン200を駆動するのに十分な蒸気を発生で
きる。そこで、高圧蒸気弁31、IP−GV32等を開
けて、HRSG400で生成した蒸気を蒸気タービン2
00の高圧蒸気タービン210や中圧蒸気タービン22
0等に供給する。蒸気タービン200が駆動されて一定
の回転数(3000または3600rpm)まで昇速す
ると、蒸気タービン200を併入する。このときには、
蒸気タービン用クラッチユニット660を作動させ、発
電機610と蒸気タービン200とを連結する。この
後、動翼1や燃焼器尾筒45あるいは燃焼器46等の冷
却用蒸気を順次高圧蒸気タービン210の排気蒸気に切
替えて、これらの切替えが終了したらガスタービン50
0および蒸気タービン200の負荷を上昇させて、定格
負荷運転に入る。
【0031】このように、ガスタービン複合発電プラン
ト900では、ガスタービン500の排熱をHRSG4
00で回収するため、燃焼ガスの持つ熱エネルギーを効
率よく回収できる。また、HRSG400や高圧蒸気タ
ービン210等によってさまざまな温度レベルを持つ蒸
気が生成されるので、その中から最も適した温度レベル
を持つ蒸気をガスタービン500の動翼1や燃焼器尾筒
45あるいは燃焼器46等を冷却する媒体として使用で
きる。このため、冷却蒸気の温度調節が必要最小限で済
むので、温度調節に余分なエネルギーを消費せず、プラ
ント全体としての熱効率をより高くできる。また、この
ガスタービン複合発電プラント900では、つぎに説明
する運転方法を採用しているので、ガスタービンの起動
から定格負荷運転までの期間を短くできる。このため、
起動損失を低減でき、経済的な運転ができる。
【0032】図2は、この発明の実施の形態1に係るガ
スタービンの運転方法を示すフローチャートである。ま
た、図3は、この運転方法に適用できる制御装置を示す
説明図である。この運転方法は、ガスタービンの併入期
間に重ねて動静翼等の冷却に使用されている冷却空気を
バックアップ蒸気に切替える点に特徴がある。まず、ガ
スタービンを起動してガスタービンの運転を開始し、定
格回転数(3000または3600rpm)まで昇速す
る。定格回転数までガスタービンの回転が上昇すると、
定速運転に入る。
【0033】ガスタービンの起動直後における定速運転
の段階では、HRSGから十分に蒸気が発生していない
ので、動翼の冷却にはガスタービンの車室空気を使用し
て動翼、タービン主軸、ローターディスク、あるいは静
翼の暖機をする(ステップS101)。その後、HRS
Gから蒸気が十分に発生してきたら、ガスタービンの併
入期間に重ねて動翼等の冷却媒体を空気から蒸気に切替
える。しかし、それに先立ち、動翼等を冷却していた車
室空気の温度と、HRSG400内に備えられているH
P−SH(High Pressure-Super Heater:高圧過熱器)
422(図1参照)からのバックアップ蒸気の温度とを
揃える必要がある。これは次の理由による。
【0034】冷却空気として使用する車室空気温度と蒸
気温度との差が大きいと、ローターディスクやタービン
主軸等の回転系に熱膨張あるいは収縮を生ずる。特にタ
ービン主軸に生ずる周方向の温度分布が大きくなると、
軸振動が大きくなってその許容値を超えてしまい、ガス
タービンの運転を継続できずにトリップ(停止)してし
まう。ここで、車室空気温度と蒸気温度とをほぼ等しく
揃えれば、タービン主軸の振動を許容値以内に収めるこ
とができるので、ガスタービンがトリップするほどの軸
振動は発生しない。このため、軸振動を抑制し、ガスタ
ービンのトリップを招かないようにするため望ましくは
両者の温度を揃える必要があるからである。
【0035】車室空気温度と蒸気温度とを揃える程度
は、理想的には両者の温度が等しくなるようにすること
が望ましいが、少なくとも両者の温度差を15℃以内に
すれば、軸振動を許容値内に収めることができる。ただ
し、温度差が15℃以内という条件は、軸振動の許容限
界に近い。したがって、より安定して冷却媒体を切替え
るには12〜13℃以内が好ましく、さらに安全を見込
むと両者の温度差は10℃以内であることが望ましい。
【0036】車室空気温度Taと蒸気温度Tsとを揃え
るために、まず両者を測定して(ステップS102)、
両者の温度を比較する工程として両者の差分を取り、そ
の絶対値ΔTが所定の温度(ここでは10℃)に収まっ
たら(ステップS103)、ガスタービンを併入する
(ステップS105)。ΔTが10℃よりも大きい場合
には、例えば、つぎに説明する方法で車室空気温度Ta
または蒸気温度Tsのうち少なくとも一方を調整するこ
とで両者の温度を揃える(ステップS104)。
【0037】ここで、車室空気温度Taと蒸気温度Ts
との温度を揃えるために、動翼1とHP−SH422と
の間には、水を高圧蒸気に噴射して高圧蒸気の温度を下
げるための水噴射スプレー34が備えられている(図1
参照)。この水噴射スプレー34には高圧給水ポンプ3
7が接続されており、HP−SH422から供給される
高圧蒸気に水を噴射する。高圧蒸気に噴射された水は微
粒子となって高圧蒸気中に拡散するので、高圧蒸気の温
度を急速に下げることができる。このため、蒸気温度と
車室空気温度とを素早く揃えることができる。
【0038】また、車室空気温度を調整して、蒸気温度
との温度差を10℃以内に収めるようにすることもでき
る。図4は、車室空気温度の調整手段を示した説明図で
ある。同図に示すように、車室空気の温度は、流量調整
弁23によってTCAクーラー20で冷却する空気量を
変化させたり、あるいは作動させるファン24の個数を
変化させたり、ファン24の回転数を変化させることで
調整できる。
【0039】蒸気温度Tsおよび車室空気温度Taは温
度計40および41で測定される(ステップS10
2)。この測定結果は測定器131および132へ取り
込まれて電気信号に変換される。この電気信号は測定器
131および132でA/D変換された後、制御装置1
00へ送られて、この内部に備えられている処理部11
0の減算器111によって両者の差分が計算される。そ
して、例えば、この差分の絶対値ΔT=|Ta−Ts|
が所定の回数(ここでは10回)連続して10℃以内に
収まったとき、車室空気温度Taと蒸気温度Tsとの差
が10℃以内に収まったと判断する。そして、処理部1
10に備えられた演算器112から制御部であるコント
ローラ120にガスタービン併入のための制御信号を発
信してガスタービンを併入するが、そうでない場合には
両者の温度を10℃以内に収めるように調整する。この
調整方法についてつぎに述べる。
【0040】差分の絶対値ΔTが10℃以内に収まらな
い場合には、演算器112からコントローラ120に温
度調整のための制御信号を送る。そして、コントローラ
120によってTCAクーラー20または水噴射スプレ
ー34を作動させ、TaまたはTsを調整して、ΔTを
10℃以内に収めるように制御する(ステップS10
4)。このとき、車室空気または冷却蒸気の比熱から、
どの程度の空気をバイパスさせれば、あるいはどの程度
の水を噴射すればどのくらい温度が下がるのかを計算で
きる。したがって、この計算値を温度のフィードバック
とともに使用すると、より早くΔTを所定の温度範囲に
収めることができる。なお、TCAクーラー20または
水噴射スプレー34は両方同時に作動させてもよいし、
どちらか一方のみを作動させて、ΔTを10℃以内に収
めるようにしてもよい。
【0041】ここで、蒸気温度を上昇させるには、HR
SG400に入力される熱エネルギーを大きくする必要
があるが、HRSG400は熱容量が大きいため短時間
で蒸気温度を上昇させることは困難である。このため、
車室空気温度Taの方が蒸気温度Tsよりも高い場合に
は、TCAクーラー20を通過する空気温度を増やす等
して冷却空気の温度を下げて、ΔTを10℃以内に収め
る。一方、車室空気温度Taよりも蒸気温度Tsの方が
高い場合には、水噴射スプレー34によって蒸気に水噴
射することで蒸気温度Tsを下げつつTCAクーラー2
0を通過する冷却空気の量を少なくすることで、車室空
気温度Taを高くする。このようにすると、車室空気温
度Taと蒸気温度Tsとが同時に接近するので、より短
い時間でΔTを10℃以内に収めることができる。
【0042】車室空気温度Taと蒸気温度Tsとの差が
10℃以内に収まったら、処理部110の演算器112
からコントローラ120にガスタービン併入のための制
御信号を発信してガスタービンを併入する(ステップS
105)。この制御信号を受けて、コントローラ120
はまず発電機600を起動して、その回転数をガスター
ビン500の回転数と同期させる。これは、静止してい
る発電機600に高速回転しているガスタービン500
をつなぐと、ガスタービン用クラッチユニット650や
タービン軸(図示せず)が破損するからである。
【0043】ガスタービン500と発電機600との回
転数が同期したら、処理部110からコントローラ12
0にクラッチ接続信号を送り、コントローラ120がガ
スタービン用クラッチユニット650を作動させてガス
タービン500と発電機600とをつないで併入が完了
する。ガスタービンの併入が完了したら、負荷を徐々に
高くするが(ステップS106)、このときに重ねて処
理部110からコントローラ120に冷却媒体切替え信
号を送る。なお、併入が完了してから冷却媒体を切替え
てもよいし、併入と同時に冷却媒体を切替えてもよい。
そして、動翼蒸気制御弁10、圧力調整弁11および排
気弁13を制御して冷却媒体を蒸気に切替えて(ステッ
プS107)、ガスタービン500の併入および冷却媒
体の切替えが完了する(ステップS108)。
【0044】従来は、併入中あるいは併入後の昇負荷中
に動翼等の冷却媒体を切替えると、負荷の与えられた状
態で回転系に振動の原因となる熱膨張や収縮を与えるこ
とになるので、ガスタービンのトリップを招いていた。
このため、冷却媒体の切替えが終了して回転系の温度分
布が安定してからガスタービンを併入していた。その結
果、定格負荷運転に入るまでに長時間を要する結果、計
画通りにプラントを運転するためにはそれだけ早い時間
にガスタービンを起動する必要があった。また、定格負
荷運転まで運転し続ける結果、高価な冷却蒸気を余分に
使用したり、燃料を余分に消費したりする結果、運転費
用のコストアップを招き、いわゆる起動損失が増加して
いた。
【0045】しかし、実施の形態1に係るガスタービン
の運転方法では、併入および冷却媒体の切替え時には、
車室空気と蒸気との温度差が10℃以内に調整されてい
る。したがって、タービン主軸の振動等は許容値内に収
まり、ガスタービンの併入中であってもトリップは発生
しない。このため、ガスタービンの併入期間中に冷却媒
体を空気からバックアップ蒸気に切替えることができる
ので、定格負荷運転に入るまでの時間を従来よりも大幅
に短縮できる。その結果、冷却蒸気や燃料の消費、すな
わち起動損失を低減させることができ、さらに運転員の
人件費も抑えることができる。また、ガスタービンの起
動開始時間が同じであれば、従来の運転方法と比較して
長時間定格負荷運転ができる。さらに、定格負荷運転ま
で時間を要さないため、運転と停止とを頻繁に繰り返す
場合でも素早く定負荷出力を得ることができる。このた
め、電力の需要に対してこれまでよりも細かく対応でき
る。
【0046】なお、上記処理部110は専用のハードウ
エアにより実現されるものであってもよく、また、この
処理部110はメモリおよびCPU(中央演算装置)に
より構成され、処理部110の機能を実現するためのプ
ログラム(図示省略)をメモリにロードして実行するこ
とによりその機能を実現させるものであってもよい(以
下同様)。また、この制御装置100には、周辺機器と
して入力装置、表示装置など(いずれも図示省略)をメ
モリにロードして実行することによりその機能を実現さ
せるものであってもよい(以下同様)。
【0047】(変形例)図5は、実施の形態1の変形例
に係るガスタービンの運転方法を示すフローチャートで
ある。この運転方法は、ガスタービンの併入後、部分負
荷運転時に動静翼等の冷却に使用されている冷却空気を
バックアップ蒸気に切替える点に特徴がある。実施の形
態1に係るコンバインドサイクルの運転方法では、ガス
タービンの併入期間に重ねて冷却空気をバックアップ蒸
気に切替えていたが、この変形例に示すように、ガスタ
ービンの部分負荷時にこの切替えをしてもよい。
【0048】ここで、部分負荷の意味について説明す
る。図6は、ガスタービンの負荷とガスタービンの排ガ
ス熱量および発生蒸気量との関係を示した説明図であ
る。同図(a)は、ガスタービンの負荷と一時間当たり
に発生する蒸気量との関係を表している。ここで、横軸
に示す負荷は、定格負荷を100%としたときの割合を
表している。また、縦軸に示す発生蒸気量Vは、ガスタ
ービンが定格負荷で運転しているときにHRSGで一時
間あたりに発生する蒸気量を100%としたときの割合
を表している。図6(b)の縦軸は、ガスタービンの排
ガス熱量Qを表し、ガスタービンが定格負荷で運転して
いるときの排ガス熱量Qを100%としたときの割合で
表示してある。
【0049】冷却媒体を蒸気に切替える前は、車室空気
によって動翼等の高温部分を冷却する。これに対して、
冷却媒体切替え後の蒸気は、ガスタービン自身の排気ガ
スが持つ熱エネルギーをHRSGで回収することによっ
て生成される。そして、冷却空気を冷却蒸気に切替える
場合には、ガスタービン自身の排気ガスによって、動翼
等の高温部分を冷却するために必要な蒸気量をHRSG
で作り出していることが必要である。
【0050】純粋にエネルギーバランスのみを考慮すれ
ば、例えば図6(a)でいうガスタービンの負荷が15
%程度でも、時間をかければこの必要蒸気量を確保でき
る。しかし、これは発電プラントの起動に時間を要する
ということになり、起動損失を大きくする。したがって
現実的には、起動から短時間で冷却に必要な蒸気量をま
かなうには、純粋にエネルギーバランスを考慮した負荷
よりも大きい負荷が、ガスタービンに加わっていること
が必要である。このときの負荷が部分負荷であり、プラ
ントにもよるがHRSGで一時間当たりに発生する蒸気
量Vが定格負荷時における蒸気量の20%以上必要であ
り、図6(b)からそのときの負荷は定格負荷の20%
以上となる。つぎに、この変形例に係る運転方法につい
て、図5を参照しながら説明する。
【0051】まず、ガスタービンを起動し、車室空気に
よって動翼やタービン主軸等を暖機した後、車室空気温
度Taと蒸気温度Tsとの差が10℃以内に収まったら
(ステップS201)、ガスタービンを併入する(ステ
ップS202)。そして、ガスタービンの負荷を部分負
荷状態まで上昇させる(ステップS203)。一方、蒸
気温度Tsと車室空気温度Taとの温度差の絶対値ΔT
が10℃以下かどうかを判断する(ステップS20
4)。そして、ΔTが10℃よりも大きい場合にはTC
Aクーラー20や水噴射スプレー34によって、ΔTが
10℃以下になるように調整する(ステップS20
5)。部分負荷時において、ΔTが10℃以下になった
ら、制御装置100の処理部110(図3参照)からコ
ントローラ120に冷却媒体切替え信号を送り、動翼蒸
気制御弁10、圧力調整弁11および排気弁13(図1
参照)を制御して、冷却媒体を蒸気に切替えて(ステッ
プS206)、冷却媒体の切替えが完了する(ステップ
S207)。
【0052】なお、動翼等の冷却媒体切替えにあたり、
車室空気温度と蒸気温度とを揃えておく必要があるの
は、上記例と同様である。また、そのときの制御につい
ては、上記例の制御が適用できる。この変形例に係るガ
スタービンの運転方法は、部分負荷時に冷却媒体を空気
から冷却蒸気へ切替えるので、ガスタービンの起動から
定格負荷に移行するまでの時間を短縮できるので起動損
失を低減でき、経済的な運転ができる。
【0053】(実施の形態2)図7は、実施の形態2の
変形例に係るガスタービンの運転方法を示す説明図であ
る。この運転方法は、燃焼器尾筒の冷却媒体を切替える
期間に、蒸気タービンを併入する点に特徴がある。図7
に示すように、まず、燃焼器尾筒45および燃焼器46
の冷却媒体を、工場補助ボイラー480の蒸気からHR
SG400内に備えられたIP−SH(Intermediate P
ressure-Super Heater:中圧過熱機)423の蒸気に切
替える(ステップS301)。このときには、制御装置
150内に備えられた処理部153からの切替え信号を
受けて、コントローラ155が切替え弁180を工場蒸
気側からIP−SH423側に切替える。この切替え弁
180は必要な弁を組み合わせて構成される。なお、蒸
気タービン200の併入と同時に切替え信号を発しても
よいし、切替え信号を発するタイミングをずらしてもよ
い。
【0054】つぎに、処理部153からコントローラ1
55に蒸気タービン併入信号を送る(ステップS30
2)。するとコントローラ155は発電機610を起動
して蒸気タービン200と同期させる。両者の回転が同
期したら、処理部153がコントローラ155に蒸気タ
ービン用クラッチの接続信号を発し、コントローラ15
5が蒸気タービン用クラッチユニット660を操作す
る。すると、発電機610と蒸気タービン200とが連
結されて蒸気タービン200の併入が完了する(ステッ
プS303)。
【0055】蒸気タービン200を併入すると、その
分、蒸気タービン200に加わる負荷が大きくなり、併
入前よりも多くの蒸気を消費するので、HRSG400
の蒸気消費量も増加する。したがって、燃焼器および燃
焼器尾筒冷却媒体の切替えと蒸気タービン200の併入
とが重なると、HRSG400の蒸気消費量がより多く
なる。そして、より多くの蒸気を発生させるためガスタ
ービン500の負荷も上昇する結果、プラント全体の安
定性が低くなると考えられていた。このため、従来蒸気
タービン200の併入と尾筒冷却蒸気の切替えとは同時
にできないと考えられていた。
【0056】しかし、HRSG400は熱容量が大きい
ので、ガスタービン500の負荷はHRSG400の負
荷変動にはほとんど影響を受けない。このため、たとえ
燃焼器および燃焼器尾筒冷却蒸気の切替え期間に蒸気タ
ービン200を併入しても、発電プラント全体の安定性
に与える影響はわずかであることが判明した。なお、燃
焼器尾筒45および燃焼器46の冷却媒体を切替える際
には、工場補助ボイラー480の蒸気温度とIP−SH
423からの蒸気温度とをできるだけ同じ温度に揃える
ことが望ましい。両者の温度差があまり大きいと、熱衝
撃等によって燃焼器尾筒45等が損傷を受ける場合があ
るからである。
【0057】実施の形態2に係るガスタービンの運転方
法によれば、ガスタービンの燃焼器および燃焼器尾筒冷
却蒸気を切替える期間に重ねて蒸気タービンの併入がで
きるようになった。このため、燃焼器および燃焼器尾筒
冷却蒸気を切替えつつ、蒸気タービンを併入できるの
で、定格運転までの時間が短縮でき、起動損失も低減で
きる。
【0058】(実施の形態3)図8は、この発明の実施
の形態3に係るコンバインドサイクルの運転方法の一例
を示す説明図である。この運転方法は、静翼の冷却媒体
を工場補助ボイラーの蒸気から高圧タービン排気蒸気に
切替えるときと、ガスタービンの負荷を定格負荷まで上
昇させるときとを重複させる点に特徴がある。図8
(c)に示すように、ガスタービン500および蒸気タ
ービン200の負荷を定格負荷まで上昇させるととも
に、静翼4の冷却蒸気を工場補助ボイラー480の蒸気
から高圧蒸気タービン210の排気蒸気に切替える。
【0059】つぎは、図8(a)および(c)を参照し
て説明する。まず、制御装置160の処理部163から
コントローラ165に負荷上昇信号を発して、コントロ
ーラ165がガスタービン500および蒸気タービン2
00の負荷を定格負荷まで上昇させる(ステップS40
1)。具体的には、ガスタービン500に供給する燃料
および空気を増やしたり、蒸気タービン200に供給す
る蒸気量を増やしたりすることで、負荷を上昇させる。
つぎに、前記負荷上昇信号の発信と同時に、または負荷
上昇中に、処理部163からコントローラ165に、静
翼4の冷却媒体切替え信号を発する(ステップS40
2)。するとコントローラ165が、この信号を受けて
切替え弁182を操作して、静翼4を冷却する蒸気を工
場補助ボイラー蒸気から高圧蒸気タービン排気蒸気に切
替えて、静翼4の冷却媒体切替えが完了する(ステップ
S403)。なお、この切替え弁182は、必要な弁を
組み合わせて構成される。
【0060】ガスタービン動翼等の高温部材に温度の異
なる冷却媒体を流した場合には、熱膨張等によってガス
タービンに不具合が発生し、トリップにつながるおそれ
がある。このため、従来負荷上昇中に冷却蒸気の切替え
はできないと考えられていた。しかし、冷却媒体の密度
差や温度差あるいは比熱差によって不具合を起こすの
は、主に動翼、タービン主軸あるいはローターディスク
といったガスタービンの回転系である。このため、静止
系に設置されている静翼4の冷却媒体を切替えても直接
回転系には影響を与えないので、切替える冷却媒体の温
度差が極端に大きい場合を除いて、運転上支障となる不
適合は発生しない。なお、切替える冷却媒体の温度差が
極端に大きいと、熱衝撃によって静翼4等に不具合を与
えるおそれがあるので、この温度差はあまり大きくなら
ないようにする方が望ましい。このガスタービンの運転
方法では、負荷上昇とともに静翼の冷却蒸気を切替える
ことができるので、定格運転までの時間が短縮でき、起
動損失も低減できる。
【0061】なお、実施形態3においては静翼の冷却蒸
気を工場蒸気から高圧蒸気タービン排気蒸気に切替えて
いるが、同時に動翼1の冷却蒸気を高圧過熱器421の
バックアップ蒸気から高圧蒸気タービン210の排気蒸
気に切替えてもよい。このときには、動翼1やタービン
主軸2といった回転系の冷却媒体を切替えるので、切替
え前後で冷却媒体の温度差が大きいと軸振動を発生し、
ガスタービン500のトリップを招く。このため、高圧
過熱器421の蒸気と高圧蒸気タービン210の排気蒸
気との温度を揃えるように制御する必要がある。このよ
うにすれば、軸振動を許容値内に収めることができ、ガ
スタービンのトリップも防止できる。なお、このときの
温度を揃える制御については、上記実施の形態1におい
て説明した制御方法が適用できる。このように、この運
転方法ではガスタービンの負荷上昇とともに動翼の冷却
蒸気を切替えることができるので、定格負荷運転までの
時間が短縮でき、起動損失も低減できる。
【0062】これまで説明した実施の形態1〜3に係る
制御方法を単独で使用しても、ガスタービンの起動から
定格負荷運転までの時間を短縮する作用はある。しか
し、二以上の上記運転方法を組み合わせると、さらにガ
スタービンの起動から定格負荷運転までの時間を短縮で
きるので、起動損失をさらに低減できる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るガ
スタービンの運転方法(請求項1)では、ガスタービン
の併入期間に重ねて、動翼やタービン主軸といったガス
タービン高温部材の冷却媒体を、車室空気から蒸気へ切
替えるようにした。そして、この切替を実現するため
に、車室空気温度と蒸気温度とを揃えてから冷却媒体を
切替えるようにした。このため、冷却媒体の切替え時に
おいてタービン主軸やローターディスクに生ずる周方向
の温度分布を小さくし、タービン主軸の軸振動を許容値
以内に収めることができる。これによって、ガスタービ
ンの併入期間に重ねて冷却媒体を切替えても、タービン
主軸の軸振動は許容値の範囲内なのでガスタービンのト
リップを回避できる。その結果、ガスタービンの起動か
ら定格運転までに要する時間を短縮できるので、起動損
失を低減できる。また、このガスタービンの運転方法を
コンピュータに実行させるためのプログラム(請求項
5)によって、このガスタービンの運転方法がコンピュ
ータを利用して実現できる。
【0064】また、この発明に係るガスタービンの運転
方法(請求項2)では、いわゆるガスタービンの部分負
荷時に、車室空気温度と蒸気温度とを揃えてから動翼の
冷却媒体を車室空気から蒸気へ切替えるようにした。動
翼やタービン主軸といったガスタービン高温部材の冷却
媒体を車室空気から蒸気へ切替える際には、両者の温度
を揃えれば軸振動を許容値以内に収めることができる。
このため、ガスタービンに負荷が加わった状態でも動翼
等の冷却媒体を切替えることができるので、ガスタービ
ンの起動から定格負荷まで移行する時間を短縮でき、こ
れにともなって起動損失も抑えることができる。また、
このガスタービンの運転方法をコンピュータに実行させ
るためのプログラム(請求項5)によって、このガスタ
ービンの運転方法がコンピュータを利用して実現でき
る。
【0065】また、この発明に係るガスタービン複合発
電プラントの運転方法(請求項3)では、燃焼器の冷却
媒体を、工場等の補助ボイラー蒸気からガスタービンの
排熱によって蒸気を発生する排熱回収ボイラーの蒸気へ
切替えるときに、蒸気タービンを併入するようにした。
これにより、燃焼器の冷却蒸気を切替える時期に合わせ
て蒸気タービンを併入できるので、定格負荷運転までに
要する時間を短縮でき、起動損失も低減できる。また、
このガスタービン複合発電プラントの運転方法をコンピ
ュータに実行させるためのプログラム(請求項5)によ
って、このガスタービンの運転方法がコンピュータを利
用して実現できる。
【0066】また、この発明に係るガスタービン複合発
電プラントの運転方法(請求項4)では、静翼の冷却媒
体を工場等の補助ボイラー蒸気からHRSGの蒸気に切
替える期間と、ガスタービンの負荷を部分負荷から定格
負荷まで上昇させる期間とを重複させるようにした。静
止系である静翼や燃焼器あるいは燃焼器尾筒は、多少温
度差や密度差のある冷却媒体を切替えても、回転系には
ほとんど影響を与えず、ガスタービンのトリップも起こ
らない。このため、ガスタービンの負荷上昇とともに静
翼の冷却蒸気を切替えることができるので、定格負荷運
転までに要する時間を短縮でき、起動損失もその分低減
できる。また、このガスタービン複合発電プラントの運
転方法をコンピュータに実行させるためのプログラム
(請求項5)によって、このガスタービンの運転方法が
コンピュータを利用して実現できる。
【0067】また、この発明に係るガスタービン複合発
電プラント(請求項6)では、動翼等の冷却媒体を車室
空気から蒸気へ切替える際に、両者の温度を揃えてから
ガスタービンの併入期間に重ねて切替えるようにした。
このため、ガスタービンの起動から定格運転までに要す
る時間を短縮できるので、起動損失を低減できる。ま
た、起動から定格負荷運転までに要する時間が短いの
で、運転員の人件費も抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るガスタービン複合発電プラント
を示す説明図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係るガスタービンの
運転方法を示すフローチャートである。
【図3】この運転方法に適用できる制御装置を示す説明
図である。
【図4】車室空気温度の調整手段を示した説明図であ
る。
【図5】実施の形態1の変形例に係るコンバインドサイ
クルの運転方法を示すフローチャートである。
【図6】ガスタービンの負荷とガスタービンの排ガス熱
量および発生蒸気量との関係を示した説明図である。
【図7】実施の形態2の変形例に係るガスタービンの運
転方法を示す説明図である。
【図8】この発明の実施の形態3に係るコンバインドサ
イクルの運転方法の一例を示す説明図である。
【図9】動静翼に蒸気冷却を適用したガスタービンの部
分断面図である。
【図10】高温部に蒸気冷却を採用したガスタービン複
合プラントを示す概略図である。
【符号の説明】
1 動翼 2 タービン主軸 3 車室 4 静翼 10 動翼蒸気制御弁 11 圧力調整弁 13 排気弁 20 TCAクーラー 23 流量調整弁 24 ファン 31 高圧蒸気弁 34 水噴射スプレー 37 高圧給水ポンプ 40、41 温度計 45 燃焼器尾筒 46 燃焼器 50 タービン 60 圧縮機 100、150、160 制御装置 110、153、163 処理部 111 減算器 112 演算器 120、155、165 コントローラ 131 測定器 180、182 切替え弁 200 蒸気タービン 210 高圧蒸気タービン 220 中圧蒸気タービン 480 工場補助ボイラー 500 ガスタービン 600、610 発電機 650 ガスタービン用クラッチユニット 660 蒸気タービン用クラッチユニット 900 ガスタービン複合発電プラント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G071 AB01 BA10 BA11 CA01 CA04 FA06 HA05 JA03 3G081 BA02 BA11 BB00 BC07 BD00 DA06 DA23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンの高温部材を冷却する冷却
    媒体を車室空気から蒸気へ切替えるにあたって、 前記車室空気と前記蒸気との温度を測定し、両者の温度
    を比較する工程と、 この比較結果に基づき、前記車室空気または前記蒸気の
    うち少なくとも一方の温度を調整することで、前記車室
    空気温度と前記蒸気温度とを揃える工程と、 前記車室空気温度と前記蒸気温度とを揃えた後、ガスタ
    ービンの併入期間に重ねて前記高温部材の冷却媒体を車
    室空気から蒸気へ切替える工程と、 を有することを特徴とするガスタービンの運転方法。
  2. 【請求項2】 ガスタービンの高温部材を冷却する冷却
    媒体を車室空気から蒸気へ切替えるにあたって、 前記車室空気と前記蒸気との温度を測定し、両者の温度
    を比較する工程と、 この比較結果に基づき、前記車室空気または前記蒸気の
    うち少なくとも一方の温度を調整することで、前記車室
    空気温度と前記蒸気温度とを揃える工程と、 前記ガスタービンがその排ガスによって自己の高温部を
    冷却するのに十分な蒸気を発生できる程度まで、前記ガ
    スタービンの負荷が上昇した状態であるときに、前記高
    温部材の冷却媒体を車室空気から前記ガスタービンの排
    ガスによって発生した蒸気へ切替える工程と、 を備えたことを特徴とするガスタービンの運転方法。
  3. 【請求項3】 ガスタービンに定格負荷が加わる前の運
    転期間であって、且つ燃焼器を冷却する工場ボイラーそ
    の他のガスタービン複合プラント外から供給される蒸気
    をガスタービン複合プラント内に備えられた排熱回収ボ
    イラーからの蒸気に切替える期間に、蒸気タービンを併
    入することを特徴とするガスタービン複合発電プラント
    の運転方法。
  4. 【請求項4】 ガスタービンの起動時から一定の期間静
    翼を冷却するために供給される蒸気を、補助ボイラーそ
    の他のガスタービンの排ガス以外を熱源として生成され
    る補助蒸気からガスタービンの排ガスによって蒸気を発
    生する排熱回収ボイラーで生成される蒸気に切替える期
    間に重ねて、ガスタービンの負荷を上昇させることを特
    徴とするガスタービン複合発電プラントの運転方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つに記載した
    ガスタービンまたはガスタービン複合発電プラントの運
    転方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴
    とするコンピュータプログラム。
  6. 【請求項6】 動翼、静翼、燃焼器または燃焼器尾筒そ
    の他の高温部を空気または蒸気で冷却し、かつ発電機に
    接続されて電力を発生させるガスタービンと、 当該ガスタービンの排熱を回収し、ここから回収した熱
    によって蒸気を生成する排熱回収ボイラーと、 前記高温部材の冷却媒体を車室空気から前記排熱回収ボ
    イラーの蒸気へ切替える際に、両者の温度を揃えるよう
    に制御する温度調整手段と、 前記ガスタービンの併入期間に重ねて、前記高温部の冷
    却媒体を車室空気から前記排熱回収ボイラーで生成され
    る蒸気に切替える制御手段と、 を備えたことを特徴とするガスタービン複合発電プラン
    ト。
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