JP3919966B2 - コンバインドサイクル発電プラントの運転方法 - Google Patents

コンバインドサイクル発電プラントの運転方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンおよびその排気ガスにより蒸気を発生する熱回収蒸気発生装置(HRSG)ならびにその蒸気を用いて発電する蒸気タービンからなるコンバインドサイクル発電プラントの運転方法に係り、特にガスタービンの高温部部品の冷却媒体として蒸気を使用する場合についての起動から定格負荷運転あるいはその後の停止に至るまでの冷却媒体の切替え運用を確立する運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の火力発電プラントでは、プラント熱効率の向上を図るため、ガスタービンプラント、蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組合せたコンバインドサイクル発電プラントが数多く実機として運転されている。このコンバインドサイクル発電プラントのプラント熱効率は、ガスタービンプラント、蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラの各プラントの入熱の総和に対する各プラントの出熱の総和の比率から算出される。
【0003】
プラント熱効率の向上の観点から蒸気タービンプラント、排熱回収ボイラおよびガスタービンプラントを見直した場合、蒸気タービンおよび排熱回収ボイラは既に限界に達しており、ガスタービンプラントの熱効率の改善がコンバインドサイクル発電プラントのプラント熱効率の向上に繋ると期待されている。
【0004】
ガスタービンプラントは、ガスタービンの入口燃焼ガス温度が高いほど熱効率を向上させることができ、最近の耐熱材料の開発と相俟って冷却技術の進歩により、ガスタービンの入口燃焼ガス温度は従前の1000℃から最近では1300℃まで高められつつあり、さらに今後は1500℃以上に移行する傾向となっている。
【0005】
ガスタービンの入口燃焼ガス温度を1500℃以上にする場合、耐熱材料が開発されていると言えども、ガスタービン高温部、例えば燃焼ガスに直接晒されるガスタービン静翼、ガスタービン動翼、燃焼器のライナ・トラジションピース等の許容メタル温度は既に限界に達しており、起動・停止回数の多い運転や、長時間に亘る連続運転のときに材料の破損・溶融など事故に繋る危険性が出る。
【0006】
このため、ガスタービンの出口燃焼ガス温度を上昇させても、ガスタービン高温部の各部品の許容メタル温度以内に維持できる技術として上記耐熱材料の開発と並行して、空気を用いてガスタービン高温部を冷却する開発が進められ、既に実用機として実現している。
【0007】
しかし、空気を用いてガスタービン高温部を冷却する場合、その供給源は、ガスタービンに直結した空気圧縮機から求めているために、空気圧縮機からガスタービンに供給される数十%の高圧空気がガスタービン高温部の冷却用に廻され、タービン翼を冷却後に高温ガス中に吹き出されるため、作動ガスの温度低下、ミキシングロスが生じ、プラント熱効率の改善上、好ましくない。
【0008】
最近、ガスタービン高温部、例えばガスタービン静翼、ガスタービン動翼などに冷却媒体として蒸気の活用が見直されており、既にアメリカ機械学会誌(ASME論文、92−GT−240)や特開平5−163961号公報などに公表されている。
【0009】
蒸気は、空気に比べ、比熱が約2倍で、伝熱性能も優れるため、閉ループの冷却が可能となり、作動ガスの温度低下およびそのミキシングロスがなくなるため、プラント効率の改善に寄与するため実用機への適用が期待されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
入口ガス温度が、1500℃以上のガスタービンで、その高温部を蒸気冷却する場合、コンバインドサイクル発電プラントの各運転状態において、高温部部品冷却に先立つ系統配管ウォーミング、ガスタービン運転状態に応じた冷却蒸気の供給、停止時の系統からの蒸気パージを適正に実施する必要がある。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、プラントの起動から一定負荷運転まで、または一定負荷運転から負荷降下運転までの各ステージで、ガスタービンの高温部部品、例えば、ガスタービン動翼・静翼の各部の温度を許容メタル温度以内に維持し得るように、プラントから発生する圧縮機吐出空気,熱回収蒸気発生装置の発生蒸気ならびに蒸気タービン排気蒸気を利用し、起動から連続定格負荷運転まで、またはその後の負荷降下運転までに亘り、連続的かつ自動的にガスタービン高温部を効果的に冷却することができるコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、請求項1の発明では、ガスタービン、このガスタービンの排気ガスにより蒸気を発生する熱回収蒸気発生装置、その蒸気を用いて駆動力を得る蒸気タービンおよびこれらタービンにより駆動される発電機を備えたコンバインドサイクル発電プラントの運転方法であって、ガスタービン、蒸気タービン、発電機および熱回収蒸気発生装置を起動準備完了とした状態で、前記ガスタービンの高温部冷却用の高温部冷却蒸気流入ラインおよび高温部冷却蒸気流出ラインにそれぞれ設置された蒸気流入弁と蒸気流出弁とを全閉する一方、前記蒸気流入弁と前記蒸気流出弁とを連携するバイパス弁を全開とし、この状態からガスタービンの着火および昇速を行った後、前記冷却蒸気流出弁の上流側から分岐した前記高温部冷却蒸気流出ラインに設けられたガスタービン排気ダクトに連通する冷却空気調整弁を開き、圧縮機吐出空気を、圧縮機吐出端と冷却蒸気流入弁の下流側とを繋ぐ圧縮機吐出空気ラインに設置された逆止弁およびガスタービン高温部を経由させて、前記冷却空気調整弁からガスタービン排気に流して前記ガスタービン高温部を冷却し、このとき、前記冷却空気調整弁により冷却空気圧をガスタービン排気圧力よりも高い圧力に制御して、前記ガスタービンの高温部部品の冷却媒体を、前記ガスタービンの圧縮機吐出空気、前記熱回収蒸気発生装置の発生蒸気、さらに前記蒸気タービンの高圧部出口蒸気へと切替えることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0014】
請求項の発明では、請求項記載の操作により、ガスタービンが定格速度に到達した後、初負荷を取り、熱回収蒸気発生装置で発生した蒸気を蒸気タービンの高圧タービンを迂回する高圧タービンバイパスラインに流し、そのラインに設けた高圧タービンバイパス弁の開度が所定開度以上になった時点で、前記熱回収蒸気発生装置の高圧第1過熱器抽気ラインに設けた流量調整弁と前記熱回収蒸気発生装置の高圧第3過熱器抽気ラインに設けた温度調整弁とを微開の状態として、バイパス弁から中圧タービンバイパスラインの中圧タービンバイパス弁を経由して蒸気タービンの復水器に蒸気を流し、このとき、高温部冷却蒸気流入ラインおよび流出ラインの系統の冷却蒸気圧力を、前記中圧タービンバイパス弁により圧縮機吐出空気圧より高く制御することを特徴とする冷却蒸気ラインウォーミング時におけるコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0015】
請求項の発明では、請求項記載の操作の後、ガスタービン高温部に所定の温度・流量の冷却蒸気を供給するため、熱回収蒸気発生装置の高圧第1過熱器抽気ラインの流量調整弁による流量制御、および前記熱回収蒸気発生装置の高圧第3過熱器抽気ラインの温度調整弁による温度制御を行うことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0016】
請求項の発明では、請求項記載の操作により、熱回収蒸気発生装置で発生する蒸気が、ガスタービン高温部の冷却に必要な流量および温度に達した後、高温部冷却蒸気流入ラインの蒸気流入弁を中間開度まで開くとともに、バイパス弁を中間開度まで閉め、冷却蒸気を前記ガスタービン高温部に流すことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0017】
請求項の発明では、請求項記載の操作に続いて、ガスタービン高温部に流れる冷却蒸気により、圧縮機吐出空気の高温部冷却蒸気流入ラインへの流入は逆止弁で阻止し、前記高温部冷却蒸気ライン中の空気は冷却空気調整弁を通してガスタービン排気側にパージさせ、このパージが完了した時点で、閉鎖されていた高温部冷却蒸気流出ラインの蒸気流出弁を開いて、冷却蒸気を中圧タービンバイパスラインに流し、さらに高温部冷却蒸気流入弁を全開するとともに、バイパス弁を全閉することを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0018】
請求項の発明では、請求項記載の操作完了後、ガスタービン排気ダクト側に繋っている冷却蒸気調整弁を全閉し、ガスタービングランド蒸気シール隔離弁を開き、蒸気冷却に移行することを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0019】
請求項の発明では、請求項記載の操作の後、蒸気タービンの高圧タービン排気側に設置された調整弁全閉の状態から、蒸気タービン通気条件を成立させ、高圧タービン通気および逆止弁開にて高圧タービン排気をガスタービン冷却蒸気としての使用を開始し、その後、前記高圧タービンの排気流量が増加し、高圧第1過熱抽気ラインに設けた流量調整弁の開度が一定開度以下となったとき、その流量調整弁から前記高圧タービン排気側に設置された調整弁に冷却蒸気流量の制御を移行することを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0020】
請求項の発明では、請求項記載の操作の後、冷却蒸気量が所定流量流れていることを確認した後、熱回収蒸気発生装置の高圧第1過熱器抽気ラインの流量調整弁を閉め、前記熱回収蒸気発生装置の高圧第3過熱器抽気ラインの温度制御弁を全閉とすることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0021】
請求項の発明では、請求項記載の操作完了後、高圧タービンバイパス弁および中圧タービンバイパス弁を閉じ、その後、ガスタービン負荷を上昇させることを特徴するコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0022】
請求項10の発明では、ガスタービン、このガスタービンの排気ガスにより蒸気を発生する熱回収蒸気発生装置、その蒸気を用いて駆動力を得る蒸気タービンおよびこれらタービンにより駆動される発電機を備えたコンバインドサイクル発電プラントの運転方法であって、定格運転状態からの通常負荷降下に当り、まず、ガスタービンの可変静翼が一定開度以上であることを確認し、蒸気タービンの高圧タービンの入口蒸気ラインに設けられた高圧加減弁を所定の割合で閉め、この高圧タービン加減弁による圧力制御から高圧タービンバイパス弁による圧力制御に移行して、前記ガスタービンの高温部部品の冷媒媒体を、前記ガスタービンの高圧部出口蒸気、前記熱回収蒸気発生装置の発生蒸気、さらに前記ガスタービンの圧縮機吐出空気へと切替ることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0024】
請求項11の発明では、請求項10記載の操作の後、中圧タービンの入口ラインに設けられた中圧加減弁を所定の割合で閉め、この中圧タービンバイパス弁の圧力設定を圧縮機吐出空気圧以上に上げ、前記中圧タービン加減弁による圧力制御から中圧タービンバイパス弁による圧力制御に移行することを特徴するコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0025】
請求項12の発明では、請求項11記載の操作に続いて、高圧タービンの排気側に設置した調整弁の開度が所定開度以下になったら、熱回収蒸気発生装置の高圧第1過熱器抽気ラインの流量調整弁と、高圧第3過熱器抽気蒸気ラインの温度制御弁を所定の最低開度まで開くことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0026】
請求項13の発明では、請求項12記載の操作に続いて、高圧タービンの排気側に設置した調整弁の開度が上記所定開度より低開度である所定値以下になったら、熱回収蒸気発生装置の高圧第1過熱器抽気ラインの流量調整弁と、高圧第3過熱器抽気ラインの温度制御弁との制御に切替えることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0027】
請求項14の発明では、ガスタービン、このガスタービンの排気ガスにより蒸気を発生する熱回収蒸気発生装置、その蒸気を用いて駆動力を得る蒸気タービンおよびこれらタービンにより駆動される発電機を備えたコンバインドサイクル発電プラントの運転方法であって、ガスタービン定格負荷運転からガスタービン停止に至るまでの運転中に、ガスタービンの排気温度が538℃以下になったら、前記ガスタービンの負荷を保持した状態で、高圧タービンの入口蒸気ラインの加減弁を全閉し、その後再びガスタービンの負荷降下を続けて数%負荷の位置で発電機遮蔽器を開き、その後、タービン回転数が95%以下になったら、冷却空気調整弁を開き、それとともに、ガスタービングランド蒸気の弁類を閉鎖して、前記ガスタービンの高温部部品の冷媒媒体を前記ガスタービンの高圧部出口蒸気、前記熱回収蒸気発生装置の発生蒸気、さらに前記ガスタービンの圧縮機吐出空気へと切替えることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0028】
請求項15の発明では、請求項14記載の操作により、冷却空気調整弁が開いたら、ガスタービン高温部への冷却蒸気流入弁を閉める一方、バイパス弁を開け、冷却流出弁を閉めることにより、ガスタービン高温部に圧縮機吐出空気を流すことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法を提供する。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
【0030】
図1は、本実施形態によるコンバインドサイクル発電プラントの運転方法が適用されるプラントの構成例を示している。
【0031】
なお、図1においては、蒸気冷却運転中に使用する主要な機器、主要弁のみを示し、コンバインドサイクル発電プラント運転上の一般の設備あるいは弁類等は省略してある。
【0032】
図1に示すように、ガスタービン1は、タービン1a、圧縮機1bおよび燃焼器1cを備えた構成とされている。このガスタービン1の高温部、例えば動翼、静翼等を冷却するため、圧縮機1bからの吐出空気を流通させる圧縮機吐出空気系統と、冷却用蒸気を流通させる冷却蒸気系とが設けられている。
【0033】
圧縮機吐出空気系統は、圧縮機吐出口と後述する熱回収蒸気発生装置8で発生した蒸気をガスタービン高温部に導くための高温部冷却蒸気流入ライン(S−A)とを接続する圧縮機吐出空気ライン(C−A)と、ガスタービン高温部から冷却に供した蒸気を流出するための高温部冷却蒸気流出ライン(S−B)の一部と、このライン(S−B)をガスタービン排気ダクトライン(D)へ接続する排気ダクト連通ライン(C−B)とからなり、圧縮機吐出空気ライン(C−A)には逆止弁2が設置され、排気ダクト連通ライン(C−B)には冷却空気調整弁3が設置されている。
【0034】
一方、冷却蒸気系は高温部冷却蒸気流入ライン(S−A)と高温部冷却蒸気流出ライン(S−B)とを備えた構成とされ、高温部冷却蒸気流入ライン(S−A)には冷却蒸気流入弁(調整弁)4が、また高温部冷却蒸気流出ライン(S−B)には冷却蒸気流出弁(調整弁)5がそれぞれ設けられるとともに、両ライン(S−A),(S−B)は、それらの間を遮断できるバイパス弁(調整弁)6を介して接続されている。高温部冷却蒸気流入ライン(S−A)の冷却蒸気流入弁4上流側には逆止弁7が設けられ、この逆止弁7の上流側において、熱回収蒸気発生装置8の高圧第1過熱器9途中からの抽気蒸気ライン(以下、「高圧第1過熱器抽気ライン」という)10と、高圧第3過熱器11の出口抽気蒸気ライン(以下、「高圧第3過熱器抽気ライン」という)12とにより蒸気供給を受けるようになっている。
【0035】
高圧第3過熱器抽気ライン12は、高圧タービンバイパスライン(S−C)に設けられた温度調整弁13と高圧タービンバイパス弁14との間に、止め弁15を介して繋れている。また、高圧第1過熱器抽気ライン10は、流量調整弁16を介して、逆止弁7と温度調整弁13との間に繋れている。
【0036】
高温部冷却蒸気流出ライン(S−B)の調整弁5の下流側は、熱回収蒸気発生装置8の再熱器18および中圧タービンバイパス弁19が設けられている中圧タービンバイパスライン(S−D)に繋っている。
【0037】
蒸気タービン20は、高圧タービン21、中圧タービン22および低圧タービン23を備えた構成とされている。40は発電機50を電力系統に接続するための発電機遮断器である。そして、高圧タービン21の入口蒸気ライン(S−E)は、高圧タービンバイパスライン(S−C)の高圧タービンバイパス弁14入口側と高圧タービン21の入口とを結び、高圧タービン21の入口には高圧加減弁24が設置されている。
【0038】
また、高圧タービン21の排気ライン(S−F)は、逆止弁25を介して高温部冷却蒸気流入ライン(S−A)に接続されるとともに、調整弁26を介して、中圧タービンバイパスライン(S−D)および熱回収蒸気発生装置8の再熱器18を経由して中圧タービン22の入口ライン(S−G)に繋っている。
【0039】
この中圧タービン22の入口ライン(S−G)には中圧加減弁27が設置され、また中圧タービン21の出口ライン(S−H)は低圧タービン23の入口に繋っている。さらに、中圧タービン22の出口ライン(S−H)に続く低圧蒸気ライン(S−I)は、低圧加減弁28、止め弁29,30および低圧タービンバイパス弁31を介してタービン復水器32に接続されるとともに、熱回収蒸気発生装置8の低圧過熱蒸気ライン(LP−SH)に接続されている。
【0040】
次に、このように構成されたコンバインドサイクル発電プラントの運転方法について、図2〜5を用いて説明する。
【0041】
図2は、プラントの起動・停止特性図であり、実線Aはガスタービン回転数、鎖線Bはガスタービン負荷を示している。図3は、プラントの起動から定格負荷までに至る構造に対応する各弁の開閉状態を示す図であり、図4〜図9は、図3に対応する起動時から定格負荷までの弁の開閉、ならびに冷却用空気および蒸気の流れを示す図である。
【0042】
本実施形態では、まずガスタービン1、熱回収蒸気発生装置8および蒸気タービン20を一般的な手順で始動スタンバイ状態とする。スタンバイ状態の完了を確認したら、ガスタービン1への高温部冷却蒸気流入ライン(S−A)に設置された冷却蒸気流入弁4と冷却蒸気流出弁5とを全閉するとともに、これらの冷却蒸気流入弁4と冷却蒸気流出弁5とを連携するバイパス弁6を蒸気流通準備用として全開する。この状態から図示しない起動装置を始動し(図2「A1 」)、ガスタービン1を昇速し、ある一定速度に達してガスタービンパージ運転が完了した後(図2「A2 」)、冷却空気調整弁3を開く。これにより、図4に示すように、圧縮機1bからの吐出空気は、圧縮機吐出空気ライン(C−A)および逆止弁2を通り、高温部冷却蒸気流入ライン(S−A)を経てガスタービン1の高温部に流入した後、高温部冷却蒸気流出ライン(S−B)および冷却空気調整弁3から排気ダクトライン(D)に流れ、その間にガスタービン高温部を冷却する。このとき、冷却空気調整弁3によって冷却空気がガスタービン1のガス側の圧力より高い所定の圧力に制御される。
【0043】
上記の操作中、ガスタービン1の速度がガスタービン燃料着火速度に達した時点で、着火を行い、ガスタービン1のウォーミングをする。着火完了後に加速し、速度が所定値(例えば50%、図2「A3 」)以上に達したら、熱回収蒸気発生装置8の図示しない過熱防止用の補助蒸気止め弁を開く。続いて、蒸気タービン20の低圧加減弁28を冷却位置、即ち中間開度位置まで開く一方、ガスタービン1の可変静翼を定格速度の位置に制御して、図示しない放風弁を閉じた後、タービン速度を定格速度まで上昇させ、発電機遮断器40を同期併入して発電機50を電力系統に接続することにより初負荷を取る(図2「A4 」,「B1 」)。
【0044】
このような操作によりガスタービン1が定格速度に到達し、初負荷を取った後、高圧タービンバイパスライン(S−C)の高圧バイパス弁14の開度が所定開度(例えば15%)以上になった時点で、熱回収蒸気発生装置8の高圧第1過熱器抽気ライン10に設けた流量調整弁16と熱回収蒸気発生装置8の高圧第3過熱器抽気ライン12に設けた温度調整弁13とを微開の状態とする。これにより冷却蒸気は、閉鎖されている冷却蒸気流入弁4および冷却蒸気流出弁5によりガスタービン1側への流入を阻止され、図5に示すように、バイパス弁6を経て中圧タービンバイパスライン(S−D)の中圧バイパス弁14を通って蒸気タービン20の復水器32に流される。このとき、系統の冷却蒸気圧力は、低圧タービンバイパス弁31により圧縮機吐出空気圧+α(例えば+3.5kg/cm2 )に制御される。以上の操作により冷却蒸気ラインのウォーミングが行われる。
【0045】
上記の状態で、高圧タービンバイパス弁14と中低圧タービンバイパス弁19からのバイパス流量がガスタービン1の高温部の冷却に必要な流量以上になると、熱回収蒸気発生装置8の高圧第1過熱器抽気ライン10の流量調整弁16と高圧第3過熱器抽気ライン12の温度調整弁13とによるガスタービン1の流量ならびに温度制御を行う。
【0046】
上記の運転で、ガスタービン1の高温部の冷却に必要な流量ならびに温度に達したら、ガスタービン1の冷却蒸気流入弁4を中間開度まで開くとともに、バイパス弁6を中間開度まで閉め、冷却蒸気をガスタービン1の高温部に流す。
【0047】
上記で流入した冷却用蒸気により、圧縮機吐出空気は逆止弁2で阻止され、図6に示すように、排気ダクト連通ライン(C−B)の空気は冷却空気調整弁3を通してガスタービン1の排気側にパージされる。
【0048】
空気パージが完了したら、閉鎖されている冷却蒸気流出弁5を開き、図7に示すように、冷却蒸気を中圧タービンバイパス弁19に流すとともに、冷却蒸気流入弁4を全開し、バイパス弁6を全閉する。
【0049】
上記でバイパス弁6の全閉、冷却蒸気流入弁4および冷却蒸気流出弁5の全開を確認したら、ガスタービン1の排気ダクトラインに繋っている冷却空気調整弁3を閉じる。これにより、ガスタービン1の高温部は全て蒸気冷却の状態となり、冷却に供された蒸気は中圧タービンバイパスライン(S−D)を介して復水器32に流される。
【0050】
上記の操作が完了した後、ガスタービン1のグランド蒸気シール隔離弁33,34,35を開き、完全に蒸気冷却に移行するとともに、高圧蒸気タービン21の起動条件を整えるべく、ガスタービン1で負荷を取るか、または負荷を上げずに可変静翼により、高圧蒸気タービン21のケーシングの温度に蒸気温度を合せる蒸気タービンメタルマッチング操作を行う。
【0051】
上記の操作によって主蒸気ラインの通気条件が整うと、蒸気タービン20の応力条件に対応したレートで高圧蒸気タービン21により負荷を取っていく(図2「B2 」)。高圧加減弁24の開度が所定開度(例えば5%)以上になると、高圧蒸気タービン21の排気側に設置した調整弁26に冷却蒸気流量の制御を移行する。
【0052】
そして、冷却蒸気量に充分見合う蒸気が高圧加減弁24を流れることを確認した後、図8に示すように、熱回収蒸気発生装置8の高圧第1過熱器抽気ライン10の流量調整弁16を全閉とし、高圧第3過熱器抽気ライン12の温度制御弁13も全閉とする。
【0053】
高圧加減弁24による高圧蒸気タービン21の負荷上昇に伴い、高圧タービンバイパス弁14の開度が、所定開度(例えば15%)以下になったら、高圧加減弁24の上流側の蒸気圧力制御を高圧加減弁24に移行するとともに、高圧タービンバイパス弁14の設定値を上げてスタンバイ状態に置く。
【0054】
上記と並行して、中圧蒸気タービン22の上流側の蒸気条件を確認し、中圧蒸気タービン22の応力条件に対応したレートで中圧蒸気タービン22により負荷を取っていく。中圧タービンバイパス弁19の開度が所定開度(例えば15%)以下になったら、中圧加減弁27に蒸気圧力制御を移行し、中圧タービンバイパス弁19は設定値を上げ、スタンバイの状態とする。この後、図9に示すように、高圧タービンバイパス弁14および中圧タービンバイパス弁19の全閉によって、ガスタービン1は負荷上昇を開始する。
【0055】
上記の運転と並行して、低圧タービンバイパス弁31の開度が所定開度(例えば20%)以上なら、低圧加減弁28で低圧蒸気タービン23の負荷を取る。低圧蒸気タービン23への蒸気流量が増え、低圧タービンバイパス弁31への蒸気が減少すると、圧力制御を低圧加減弁28に移行する。低圧タービンバイパス弁31は設定値を上げ、スタンバイの状態とする。上記までの一連の操作により、コンバインドサイクル発電は、定格負荷運転に達する。
【0056】
次に、図3の右側に示した特性に沿い、コンバインドサイクル発電プラントの負荷降下について説明する。
【0057】
定格運転状態(図9)からの通常負荷降下に当っては、まず、ガスタービン1の可変静翼が、ある一定開度以上であることを確認し、高圧加減弁24を所定の割合(例えば20%/min )で閉め、高圧加減弁の上流側の圧力制御を高圧タービンバイパス弁14に移行する。
【0058】
上記の後、中圧加減弁27を所定の割合(例えば20%/min )で閉め、中圧タービンバイパス弁19の圧力設定を圧縮機吐出空気圧+α(例えば+3.5kg/cm2 )とし、中圧加減弁の上流側の圧力制御を中圧タービンバイパス弁19に移行する(図8)。
【0059】
上記に続いて、高圧蒸気タービン21の排気側に設置した調整弁26の開度が所定開度(例えば15%)以下になったら、熱回収蒸気発生装置8の高圧第1過熱器抽気ライン10の流量調整弁16と、熱回収蒸気発生装置8の高圧第3過熱器抽気ライン12の温度制御弁13を所定開度(対応10%)開度まで開く。
【0060】
続いて、高圧蒸気タービン21の排気側に設置した調整弁26の開度が所定開度(例えば11%)以下になったら、熱回収蒸気発生装置8の高圧第1過熱器抽気ライン10の流量調整弁16と、高圧第3過熱器抽気ライン12の温度制御弁13を開として、これらの制御に移行する(図7)。
【0061】
ガスタービン1の排気温度が538℃以下になったら、ガスタービン1の負荷を保持した状態で、高圧加減弁24を全閉し、その後再びガスタービン1の負荷降下を続け、数%負荷の位置で発電機遮断器40を開く。その後、タービン回転数が所定値(例えば95%)以下になると、冷却空気調整弁3を開き、それとともに、ガスタービン1のグランド蒸気シール隔離弁33,34,35を閉鎖する。
【0062】
上記により、冷却空気調整弁3が開いたら、冷却蒸気流入弁4を閉める一方(図6)、バイパス弁6を開け、冷却蒸気流出弁5を閉めることにより(図5)、ガスタービン1の高温部に圧縮機吐出空気を流し、ガスタービン1停止前に冷却蒸気をパージする。
【0063】
さらに、タービン回転数が所定値(例えば60%)以下になったら、低圧加減弁27を所定の割合(例えば20%/min )で閉め、引き続いて高圧タービンバイパス弁14を閉める。
【0064】
高圧タービンバイパス弁14が閉まると、高圧隔離弁を閉め、中圧タービンバイパス弁19が閉まると、中圧隔離弁を閉め、ユニットを停止状態にする(図4)。
【0065】
以上の一連の運転操作はコンピュータ制御され、各ステップにて、運転継続確認がされるとともに、必要に応じて、マニュアルによる修正動作が可能な機能を備えた制御装置から、操作指令信号が出る。
【0066】
したがって、本実施形態によれば、始動時の空気による配管ウォーミング(あるいは冷却)、高温部部品の蒸気冷却、停止時の蒸気パージまでの一連の操作を適正に実施することが可能となる。さらに、プラントの起動から一定負荷運転、負荷降下運転と各ステージで、ガスタービン1の高温部部品各部の温度を許容メタル温度以内に維持し得るように、プラントから発生する圧縮機吐出圧縮機、熱回収蒸気発生装置発生蒸気および蒸気タービン20の排気蒸気を利用し、起動から連続定格負荷運転、負荷降下までのガスタービン1の高温部の冷却運転を、連続的かつ自動的に、しかも効果的に行うことが可能となる。
【0067】
【発明の効果】
以上で説明したように、本発明の運転方法によれば、ガスタービン入口のガス温度が1500℃クラスのコンバインドサイクル発電プラントの運転において、プラント起動から、定格運転、さらに運転停止まで、系統に設けた各種調整弁、止め弁、逆止弁等を適切なタイミングで運転操作することにより、ガスタービン高温部の部品を、効果的かつ連続して蒸気冷却し、ガスタービン高温部部品の信頼性を高めることができる。
【0068】
また、コンバインドサイクル発電プラントの始動から、定格負荷運転、停止操作において、配管ウォーミング、ガスタービン高温部の冷却、蒸気パージを自己完結形で、他の設備の助けを必要とすることなく運転することができる。
【0069】
さらに、本発明の運転方法によれば、圧縮機吐出空気から、熱回収蒸気発生装置蒸気冷却、蒸気タービン排気蒸気冷却と3フェーズをスムーズに切替運転でき、コンバインドサイクル発電プラントの起動時間を従来形に比べ延ばすことなく、同レベルで運転することができる。
【0070】
さらにまた、熱回収蒸気発生装置の高圧部から直接蒸気を導入する運転により、蒸気冷却運転に入る前に蒸気冷却系のウォーミングが適切に行われ、冷却系の配管損傷等のトラブルを未然防止することができ、しかも、ガスタービン低負荷時に自前の蒸気によってガスタービン高温部の冷却が可能となり、補助ボイラの必要供給圧力低減等コストダウンの効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するためのコンバインドサイクル発電プラントの構成例を示す系統図。
【図2】前記プラントの起動から停止までに至るガスタービンの回転数および負荷の変化状況を示す特性図。
【図3】前記プラントの起動運転から定格負荷運転までに至る弁の開閉状態を示す図。
【図4】図1に示した系統における空気冷却時の空気の流れを示す図。
【図5】図1に示した系統における空気冷却−蒸気冷却移行時の空気および蒸気の流れを示す図。
【図6】図1に示した系統における空気パージ運転時における空気および蒸気の流れを示す図。
【図7】図1に示した系統における熱回収蒸気による冷却運転の時の蒸気の流れを示す図。
【図8】図1に示した系統における熱回収蒸気による冷却運転および蒸気タービン起動時の蒸気の流れを示す図。
【図9】図1に示した系統における蒸気タービン排気による蒸気冷却運転時の蒸気の流れを示す図。
【符号の説明】
1 ガスタービン
1a タービン
1b 圧縮機
1c 燃焼器
2 逆止弁
3 冷却空気調整弁
4 冷却蒸気流入弁(調整弁)
5 冷却蒸気流出弁(調整弁)
6 バイパス弁(調整弁)
7 逆止弁
8 熱回収蒸気発生装置
9 高圧第1過熱器
10 抽気蒸気ライン(高圧第1過熱器抽気ライン)
11 高圧第3過熱器
12 出口抽気蒸気ライン(高圧第3過熱器抽気ライン)
13 温度調整弁
14 高圧タービンバイパス弁
15 止め弁
16 流量調整弁
18 再熱器
19 中圧タービンバイパス弁
20 蒸気タービン
21 高圧タービン
22 中圧タービン
23 低圧タービン
24 高圧加減弁
25 逆止弁
26 調整弁
27 中圧加減弁
28 低圧加減弁
29,30 止め弁
31 低圧タービンバイパス弁
32 タービン復水器
33,34,35 グランド蒸気シール隔離弁
40 発電機遮断器
50 発電機
S−A 高温部冷却蒸気流入ライン
S−B 高温部冷却蒸気流出ライン
S−C 高圧タービンバイパスライン
S−D 中圧タービンバイパスライン
S−E 入口蒸気ライン
S−F 排気ライン
S−G 入口ライン
S−H 出口ライン
S−I 低圧蒸気ライン
C−A 圧縮機吐出空気ライン
C−B 排気ダクト連通ライン
D ガスタービン排気ダクトライン
LP−SH 低圧過熱蒸気ライン

Claims (15)

  1. ガスタービン、このガスタービンの排気ガスにより蒸気を発生する熱回収蒸気発生装置、その蒸気を用いて駆動力を得る蒸気タービンおよびこれらタービンにより駆動される発電機を備えたコンバインドサイクル発電プラントの運転方法であって、ガスタービン、蒸気タービン、発電機および熱回収蒸気発生装置を起動準備完了とした状態で、前記ガスタービンの高温部冷却用の高温部冷却蒸気流入ラインおよび高温部冷却蒸気流出ラインにそれぞれ設置された蒸気流入弁と蒸気流出弁とを全閉する一方、前記蒸気流入弁と前記蒸気流出弁とを連携するバイパス弁を全開とし、この状態からガスタービンの着火および昇速を行った後、前記冷却蒸気流出弁の上流側から分岐した前記高温部冷却蒸気流出ラインに設けられたガスタービン排気ダクトに連通する冷却空気調整弁を開き、圧縮機吐出空気を、圧縮機吐出端と冷却蒸気流入弁の下流側とを繋ぐ圧縮機吐出空気ラインに設置された逆止弁およびガスタービン高温部を経由させて、前記冷却空気調整弁からガスタービン排気に流して前記ガスタービン高温部を冷却し、このとき、前記冷却空気調整弁により冷却空気圧をガスタービン排気圧力よりも高い圧力に制御して、前記ガスタービンの高温部部品の冷却媒体を、前記ガスタービンの圧縮機吐出空気、前記熱回収蒸気発生装置の発生蒸気、さらに前記蒸気タービンの高圧部出口蒸気へと切替えることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  2. 請求項記載の操作により、ガスタービンが定格速度に到達した後、初負荷を取り、熱回収蒸気発生装置で発生した蒸気を蒸気タービンの高圧タービンを迂回する高圧タービンバイパスラインに流し、そのラインに設けた高圧タービンバイパス弁の開度が所定開度以上になった時点で、前記熱回収蒸気発生装置の高圧第1過熱器抽気ラインに設けた流量調整弁と前記熱回収蒸気発生装置の高圧第3過熱器抽気ラインに設けた温度調整弁とを微開の状態として、バイパス弁から中圧タービンバイパスラインの中圧タービンバイパス弁を経由して蒸気タービンの復水器に蒸気を流し、このとき、高温部冷却蒸気流入ラインおよび流出ラインの系統の冷却蒸気圧力を、前記中圧タービンバイパス弁により圧縮機吐出空気圧より高く制御することを特徴とする冷却蒸気ラインウォーミング時におけるコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  3. 請求項記載の操作の後、ガスタービン高温部に所定の温度・流量の冷却蒸気を供給するため、熱回収蒸気発生装置の高圧第1過熱器抽気ラインの流量調整弁による流量制御、および前記熱回収蒸気発生装置の高圧第3過熱器抽気ラインの温度調整弁による温度制御を行うことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  4. 請求項記載の操作により、熱回収蒸気発生装置で発生する蒸気が、ガスタービン高温部の冷却に必要な流量および温度に達した後、高温部冷却蒸気流入ラインの蒸気流入弁を中間開度まで開くとともに、バイパス弁を中間開度まで閉め、冷却蒸気を前記ガスタービン高温部に流すことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  5. 請求項記載の操作に続いて、ガスタービン高温部に流れる冷却蒸気により、圧縮機吐出空気の高温部冷却蒸気流入ラインへの流入は逆止弁で阻止し、前記高温部冷却蒸気ライン中の空気は冷却空気調整弁を通してガスタービン排気側にパージさせ、このパージが完了した時点で、閉鎖されていた高温部冷却蒸気流出ラインの蒸気流出弁を開いて、冷却蒸気を中圧タービンバイパスラインに流し、さらに高温部冷却蒸気流入弁を全開するとともに、バイパス弁を全閉することを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  6. 請求項記載の操作完了後、ガスタービン排気ダクト側に繋っている冷却蒸気調整弁を全閉し、ガスタービングランド蒸気シール隔離弁を開き、蒸気冷却に移行することを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  7. 請求項記載の操作の後、蒸気タービンの高圧タービン排気側に設置された調整弁全閉の状態から、蒸気タービン通気条件を成立させ、高圧タービン通気および逆止弁開にて高圧タービン排気をガスタービン冷却蒸気としての使用を開始し、その後、前記高圧タービンの排気流量が増加し、高圧第1過熱抽気ラインに設けた流量調整弁の開度が一定開度以下となったとき、その流量調整弁から前記高圧タービン排気側に設置された調整弁に冷却蒸気流量の制御を移行することを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  8. 請求項記載の操作の後、冷却蒸気量が所定流量流れていることを確認した後、熱回収蒸気発生装置の高圧第1過熱器抽気ラインの流量調整弁を閉め、前記熱回収蒸気発生装置の高圧第3過熱器抽気ラインの温度制御弁を全閉とすることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  9. 請求項記載の操作完了後、高圧タービンバイパス弁および中圧タービンバイパス弁を閉じ、その後、ガスタービン負荷を上昇させることを特徴するコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  10. ガスタービン、このガスタービンの排気ガスにより蒸気を発生する熱回収蒸気発生装置、その蒸気を用いて駆動力を得る蒸気タービンおよびこれらタービンにより駆動される発電機を備えたコンバインドサイクル発電プラントの運転方法であって、定格運転状態からの通常負荷降下に当り、まず、ガスタービンの可変静翼が一定開度以上であることを確認し、蒸気タービンの高圧タービンの入口蒸気ラインに設けられた高圧加減弁を所定の割合で閉め、この高圧タービン加減弁による圧力制御から高圧タービンバイパス弁による圧力制御に移行して、前記ガスタービンの高温部部品の冷媒媒体を、前記ガスタービンの高圧部出口蒸気、前記熱回収蒸気発生装置の発生蒸気、さらに前記ガスタービンの圧縮機吐出空気へと切替ることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  11. 請求項10記載の操作の後、中圧タービンの入口ラインに設けられた中圧加減弁を所定の割合で閉め、この中圧タービンバイパス弁の圧力設定を圧縮機吐出空気圧以上に上げ、前記中圧タービン加減弁による圧力制御から中圧タービンバイパス弁による圧力制御に移行することを特徴するコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  12. 請求項11記載の操作に続いて、高圧タービンの排気側に設置した調整弁の開度が所定開度以下になったら、熱回収蒸気発生装置の高圧第1過熱器抽気ラインの流量調整弁と、高圧第3過熱器抽気蒸気ラインの温度制御弁を所定の最低開度まで開くことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  13. 請求項12記載の操作に続いて、高圧タービンの排気側に設置した調整弁の開度が上記所定開度より低開度である所定値以下になったら、熱回収蒸気発生装置の高圧第1過熱器抽気ラインの流量調整弁と、高圧第3過熱器抽気ラインの温度制御弁との制御に切替えることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  14. ガスタービン、このガスタービンの排気ガスにより蒸気を発生する熱回収蒸気発生装置、その蒸気を用いて駆動力を得る蒸気タービンおよびこれらタービンにより駆動される発電機を備えたコンバインドサイクル発電プラントの運転方法であって、ガスタービン定格負荷運転からガスタービン停止に至るまでの運転中に、ガスタービンの排気温度が538℃以下になったら、前記ガスタービンの負荷を保持した状態で、高圧タービンの入口蒸気ラインの加減弁を全閉し、その後再びガスタービンの負荷降下を続けて数%負荷の位置で発電機遮蔽器を開き、その後、タービン回転数が95%以下になったら、冷却空気調整弁を開き、それとともに、ガスタービングランド蒸気の弁類を閉鎖して、前記ガスタービンの高温部部品の冷媒媒体を前記ガスタービンの高圧部出口蒸気、前記熱回収蒸気発生装置の発生蒸気、さらに前記ガスタービンの圧縮機吐出空気へと切替えることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
  15. 請求項1記載の操作により、冷却空気調整弁が開いたら、ガスタービン高温部への冷却蒸気流入弁を閉める一方、バイパス弁を開け、冷却流出弁を閉めることにより、ガスタービン高温部に圧縮機吐出空気を流すことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの運転方法。
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