JP3641030B2 - コンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法 - Google Patents

コンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンバインドサイクル発電プラントはガスタービンプラントと蒸気タービンプラントとを組み合せたもので、高効率発電プラントとして注目されている。コンバインドサイクル発電プラントは、燃料を燃焼させた燃焼ガスで駆動されるガスタービンとガスタービンからの排ガスを熱源として蒸気を発生させる排熱回収ボイラと、この発熱回収ボイラで発生した蒸気で駆動される蒸気タービンと、上記ガスタービンや蒸気タービンで駆動される発電機を主な構成機器として備える。
【0003】
一方、我国では、排熱回収ボイラ等のボイラやボイラ付属設備には、その耐圧部を保護する安全弁の設置が法律(省令)により義務付けられている。
【0004】
安全弁は、ボイラやその付属設備において、最高使用圧力が同じ箇所に、1個または複数個設けられ、その弁容量の合計は最大通過蒸気量以上で、かつ最初の1つの安全弁の作動圧力が最高使用圧力以下に設定されている。一般に、ボイラやボイラ付属設備の耐圧部の最高使用圧力は、プラント運用上起こり得る最も高い圧力に設計上の裕度を付加して決定されるので、安全弁の作動圧力は、プラント運用上の最高圧力より10〜20%程度高い圧力となっている。
【0005】
安全弁はボイラやその付属設備の耐圧部を保護するために設けられるものであり、発電プラントの建設時あるいは定期検査時に一旦安全弁を分解したら、安全性の確認と弁機能保護のために、安全弁の作動テストが行なわれる。
【0006】
従来から行なわれている安全弁の作動テストは、次の2つの方法に大別される。
【0007】
1つは、安全弁のより簡便な作動テスト方法であり、安全弁のばねを予めジャッキ等を用いて圧縮し、弁作動がし易いアシスト状態で安全弁を作動させてテストを行なう方法で、ジャッキアップ方式と呼ばれている。このジャッキアップ方式では、安全弁の作動圧力の50〜80%程度の圧力で弁作動させることができ、簡便な方法である。
【0008】
他の1つは、外的なアシストを用いず、耐圧部の圧力を実際の安全弁の作動圧力まで上昇させて弁作動テストを行なう方法であり、実圧方式と呼ばれている。実圧方式の安全弁の作動テストは耐圧部を安全弁作動圧力、すなわちほぼ最高使用圧力まで昇圧させて弁作動させるので、ジャッキアップ方式に較べ安全弁の作動環境をより正確に再現できるメリットがある。このため、実圧方式の安全弁作動テストは、ジャッキアップ方式と較べ、ジャッキの設置やこの設置に伴う諸調整が不要な上に、作動環境の再現が圧力的にほぼ完全である優れたテスト方法であるので、実圧方式の安全弁作動テストの採用が望まれる。
【0009】
実圧方式の安全弁作動テストを実施した発電プラントに、図2に示すようにガスタービンを備えない火力発電プラントがある。
【0010】
この火力発電プラントは、ボイラ1内で主バーナ2により燃料を燃焼させて蒸発器(水管)3や過熱器4で蒸気を発生させる。符号2aは点火バーナである。発生した蒸気を主蒸気系5を介して蒸気タービン6の高圧タービン7に供給して仕事をさせる一方、高圧タービン7で仕事した蒸気を再熱蒸気系8に設けられた再熱器9で加熱して再熱蒸気を生成し、この再熱蒸気を中圧タービン10、続いて低圧タービン11に案内し、蒸気タービン6を駆動している。この蒸気タービン6の駆動により発電機12で発電せしめられる一方、蒸気タービン6で仕事をした膨脹蒸気は復水器13に案内されて冷却され、復水となる。
【0011】
この火力発電プラントには主蒸気系5に安全弁15が備えられる一方、再熱蒸気系8にも再熱器9の入口側および出口側に安全弁16が備えられる。
【0012】
図1に示す火力発電プラントで安全弁15,16の作動テストを行なう場合には、初めに、主蒸気系5の主蒸気塞止弁(MSV)18と主蒸気加減弁(MCV)19および再熱蒸気系8の再熱止め弁(RSV)20とインターセプト弁(ICV)21を全閉するとともに、再熱蒸気系8の高圧タービン排気側に設けた再熱短管22を取り外し、再熱器9側と蒸気タービン6側双方を盲板等で閉止する。このようにしてボイラ1と蒸気タービン6を分離させる。
【0013】
次に、主蒸気系5に設置の過熱器4出口側の安全弁15を作動テストするときには、極低負荷でボイラ1のバーナ2を焚いて主蒸気系5を昇圧させる。このとき、ボイラ細管(熱交換管)の過熱を防ぐために、主蒸気系5のドレン弁23を開放しておき、ボイラ細管を通る必要最低限の蒸気量を確保する。過熱器4の安全弁15の作動テスト時には、再熱器9に蒸気は流れないが、再熱蒸気系8のドレン弁24も開放させておき、再熱器9の昇圧を防ぐとともに、再熱器細管等のメタル温度が許容値を超えないようにバーナ2を調節し、再熱器9を保護する。
【0014】
主蒸気系5の圧力が上昇し、安全弁15の作動圧力に達して安全弁15が作動したら、作動状態をチェックしてボイラ1のバーナ2を消火し、安全弁15の作動テストが終了する。
【0015】
次に、再熱蒸気系8の安全弁16の作動テストを行なう。この場合には、予め設置されたボイラ主蒸気系5から再熱蒸気系8への安全弁テスト用連絡管25の閉止板26を取り外し、代りに連絡短管を挿入して接続する。その後、ボイラ1のバーナ2を極低負荷で焚き、主蒸気系5からの蒸気で再熱蒸気系8を昇圧させて安全弁16の作動テストを行なう。
【0016】
従来の火力発電プラントにおける実圧方式の安全弁作動テストは、主蒸気系5の安全弁15については主蒸気系5の主蒸気塞止弁18と主蒸気加減弁19を全閉し、再熱蒸気系8の高圧タービン排気側に設けられる閉止板を併用し、ボイラ1と蒸気タービン6を分離して行なう。また、再熱蒸気系8の安全弁16については、テスト用連絡管25を用いて再熱蒸気系8を昇圧させて弁作動を行なう。これらの安全弁15,16の作動テストにおいて、再熱器9を含むボイラ細管(熱交換管)の保護のために、ボイラ1のバーナ2は極低負荷で運転し、主蒸気系5や再熱蒸気系8に適正な昇圧率を確保するために、バーナ2の点火・消火を繰り返し、火力を調整することが一般に行なわれている。
【0017】
火力発電プラントに適用される実圧方式の安全弁作動テストをコンバインドサイクル発電プラントに適用すると、図3に示すように表わされる。
【0018】
このコンバインドサイクル発電プラント30はガスタービンプラント31と蒸気タービンプラント32を組み合せたものである。
【0019】
コンバインドサイクル発電プラント30のガスタービンプラント31は空気圧縮機33で圧縮された空気を燃焼器34で燃料とともに燃焼させ、その燃焼ガスをガスタービン35に案内してガスタービン35を駆動させ、仕事をしている。ガスタービン35で仕事をし、膨脹した排気ガスは、再熱式の排熱回収ボイラ36に送られ、この排熱回収ボイラ36にて蒸気タービンプラント32の蒸気タービン37駆動用蒸気を発生させている。
【0020】
排熱回収ボイラ36の高圧蒸発器40で加熱された蒸気は高圧ドラム41を経て過熱器42で過熱され、主蒸気系43を通り、蒸気タービン37の高圧タービン44に流入して仕事をする。高圧タービン44で仕事をした蒸気は高圧タービン排気系の再熱蒸気系45を通り、再熱器46にて再び加熱され、再熱蒸気となって中圧タービン47に送られ、仕事をする一方、中圧タービン47で仕事をした蒸気は、続いて低圧タービン48に送られて仕事をし、発電機49を駆動させ、発電を行なう。
【0021】
一方、蒸気タービン37の中圧タービン47には、中圧蒸発器50で加熱された蒸気が中圧ドラム51を経て中圧過熱器52で過熱され、この加熱蒸気が中圧蒸気系53を経て高圧タービン44からのタービン排気と合流し、再熱器46で再熱されて案内されるようになっている。また、低圧タービン48には、低圧蒸発器55で加熱された蒸気が低圧ドラム56を経て低圧過熱器57で過熱され、低圧蒸気系58を経て流れ、中圧タービン47からのタービン排気と合流して案内されるようになっている。
【0022】
ところで、一軸型コンバインドサイクル発電プラントは蒸気タービン37とガスタービン35とが共通の駆動軸で相互に作動連結され、発電機49を駆動させるようになっている。多軸型コンバインドサイクル発電プラントには蒸気タービン37とガスタービン35はそれぞれ発電機49に個別に連結されている。
【0023】
蒸気タービン37の低圧タービン48で仕事をし、膨脹した蒸気は復水器60で冷却されて復水となる。この復水は図示しない復水給水系を経て排熱回収ボイラ36側に戻される。
【0024】
このコンバインドサイクル発電プラント30には、排熱回収ボイラ36の高中低圧ドラム41,51,56に安全弁61,62,63がそれぞれ設けられ、主(高圧)蒸気系43、中圧蒸気系53、低圧蒸気系58および再熱蒸気系45にも安全弁65,66,67,68がそれぞれ設けられている。
【0025】
コンバインドサイクル発電プラント30において、主(高圧)蒸気系43の安全弁61,65の作動テストを行なう場合、排熱回収ボイラ36と蒸気タービン37とを分離させるために、主蒸気系43の高圧(主)蒸気塞止弁(MSV)70、高圧(主)蒸気加減弁(MCV)71、再熱蒸気止め弁(RSV)72、インターセプト弁(ICV)73、中圧蒸気加減弁(ICV)74、低圧蒸気止め弁(LSV)75および低圧蒸気加減弁(LCV)76を全閉する。同時に高圧タービン排気側の再熱蒸気系45から再熱短管77を取り外し、火力発電プラントの主蒸気系安全弁の作動テストと同様に、両側を閉止板(図示せず)で閉止する。
【0026】
このとき、一軸型コンバインドサイクル発電プラント等で、ガスタービン35の運転中に蒸気タービン37を冷却する必要がある場合には、前述した各弁のうちいずれかを開弁させるか、あるいは独立した冷却蒸気系統を設け、蒸気タービン37に必要な冷却蒸気量を供給して冷却するようになっている。
【0027】
その際、再熱蒸気系45は再熱器46の入口側および出口側が共に閉止されるので、再熱器46の温度とその周りを流れる排ガス温度がほぼ同一となる。このため、ガスタービン35の運転は、排熱回収ボイラ36の再熱器46周辺の温度が再熱器46の温度制限値を超えないことが必要である。一般に、ガスタービン35を極低負荷あるいは無負荷で運転すれば、再熱器46のメタル温度が温度制限値を超えることがない。火力発電プラントでボイラ1内のバーナ2を極低負荷で焚いて安全弁15の作動テストを行なうのと同様である。
【0028】
コンバインドサイクル発電プラント30では、ガスタービン35を極低負荷あるいは無負荷で運転させ、従来の火力発電プラントの安全弁の作動テストと同じ要領で、主(高圧)蒸気系43を昇圧させて安全弁61,65の作動テストを行なうことができる。同様に、中圧蒸気系53または低圧蒸気系58を昇圧させることにより、それらの安全弁62,66;62,67の作動テストを行なうことができる。
【0029】
しかし、火力発電プラントの場合と異なり、コンバインドサイクル発電プラント30では、主蒸気系43等の系統内に適当な昇圧率を得るために(図2に示すボイラ1のバーナ2のように)、ガスタービン35の点火・消火を繰り返して排熱回収ボイラ36への入熱を調節することができない。
【0030】
このため、コンバインドサイクル発電プラント30では蒸気タービン37の高圧タービン44、中圧タービン47および低圧タービン48を適宜バイパスする高圧タービンバイパス回路80、中圧タービンバイパス回路81および低圧タービンバイパス回路82をそれぞれ設け、各タービンバイパス回路80,81,82に設けたタービンバイパス弁83,83,84をそれぞれ調節して、主蒸気系43、中圧蒸気系53および低圧蒸気系58の昇圧率を調節しながら、実圧方式の安全弁の作動テストを行なうようになっている。
【0031】
タービンバイパス回路80,81,82を安全弁の作動テストに用いる方法では、高圧ドラム41からの蒸気を高圧タービンバイパス回路80を経て復水器60にダンプしている。同様に中圧ドラム51からの蒸気を中圧タービンバイパス回路81を経て復水器60にダンプしており、低圧ドラム56からの蒸気は低圧タービンバイパス回路82を経て復水器60にダンプさせている。
【0032】
このため、主蒸気系43の安全弁、すなわち高圧ドラム安全弁61あるいは高圧過熱器出口安全弁65の作動テストを行なう場合には、高圧バイパス弁83を絞ることにより主蒸気系43内の圧力を上昇させ、弁作動テストを容易に行なうことができる。
【0033】
同様に、中圧蒸気系53の安全弁62,66の作動テストは、中圧バイパス弁84を、また低圧蒸気系58の安全弁63,67の作動テストは、低圧バイパス弁85をそれぞれ絞ることにより、中圧蒸気系53または低圧蒸気系58の圧力を上昇させて作動テストを行なうことができる。
【0034】
このように、コンバインドサイクル発電プラント30においても、蒸気発生源である蒸気ドラム(高圧ドラム41、中圧ドラム51、低圧ドラム56)を有する主蒸気系43、中圧蒸気系53および低圧蒸気系58に備えられた安全弁は実圧方式による弁作動テストを容易に行なうことができる。
【0035】
一方、蒸気発生源を持たない再熱蒸気系45の安全弁68の作動テストは、蒸気ドラムを備えた蒸気系統から再熱蒸気系45に蒸気を送ることで、再熱蒸気系45を昇圧させて行なうのが従来の作動テスト方法である。
【0036】
図3に示されたコンバインドサイクル発電プラントにおいて、中圧ドラム51から再熱蒸気系45に蒸気を送る場合、中圧蒸気加減弁74を開き、中圧バイパス弁84を閉じる。一方、高圧ドラム41から再熱蒸気系45に蒸気を送る場合には、主(高圧)蒸気系43と再熱蒸気系45を接続する連絡ライン87を新たに追設し、この連絡ライン87を介して再熱蒸気系45に弁テスト用蒸気を送る。両方を併用し、中圧ドラム51および高圧ドラム41から双方の蒸気を再熱蒸気系45に送る方法も考えられる。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】
コンバインドサイクル発電プラント30の安全弁の弁作動テストを行なう場合、従来の実圧方式の安全弁作動テスト方法では、排熱回収ボイラ36と蒸気タービン37とを分離させるために、高圧タービン排気側に再熱短管77を設け、仮設の閉止板を設ける必要がある。
【0038】
また、再熱蒸気系45の安全弁68の作動テストを行なうために、主(高圧)蒸気系43と再熱蒸気系45を接続する連絡ライン87の追設も必要に応じて要求される。
【0039】
さらに、一軸型コンバインドサイクル発電プラントにおいては、安全弁の作動テスト時に蒸気タービン37の冷却のために、特設の冷却蒸気系統を追設しなければならないことも考えられる。
【0040】
一般に、高圧タービン44の排気ラインである再熱蒸気系45は、高温である上に大口径であるため、安全弁の作動テスト毎に閉止板を着脱させるために面倒で大掛りな着脱作業が要求される。
【0041】
閉止板の着脱作業時には、まず保温材を取り外して取外し部分が分解可能な温度に冷えるまで待ち、充分に冷えてから(再熱短管を取り外して)閉止板を取り付ける。閉止板の取付後に再び保温材を取り付けた安全弁の作動テストを行なう。作動テスト終了後は、再び保温材を取り外し、取外し部分が冷えるのを待って閉止板を取り外す。閉止板を取り外した後(再熱短管を取り付けて)、保温材を装着させ、復旧させるまでの一連の作業に数日の期間を要し、安全弁の作動テストに長期間を要し、コスト増大を招く原因となっている。
【0042】
また、主蒸気系43と再熱蒸気系45とを接続する連絡ライン87も高温配管であるため、連絡ライン87の追設・撤去に複雑で大掛りな作業を要する。さらに、一軸型コンバインドサイクル発電プラントの場合には、蒸気タービン37の冷却蒸気系統の追設工事も必要となり、面倒で大掛りな追設工事が要求される。このように安全弁の作動テストに大掛りで日数のかかる面倒な作業を要求され、安全弁テスト作業に長時間を要し、コストアップの原因となっていた。
【0043】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、排熱回収ボイラと蒸気タービンとを分離させることなく、簡単な操作で短期間に安全弁の作動テストを能率よく行なうことができるコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法を提供することを目的とする。
【0044】
本発明の他の目的は、安全弁の作動テストに追設工事を不要にし、安全弁の作動テストを低コストで短期間に簡単かつ容易に行なうことができるコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法を提供することにある。
【0045】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法は、ガスタービンからの排ガス温度を積極的に低く保持することにより、排熱回収ボイラと蒸気タービンとを分離させることなく、安全弁の作動テストを能率よく行ない得るようにしたものである。
【0046】
請求項1に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法では、上述した課題を解決するために、燃焼器からの燃焼ガスで駆動されるガスタービンと、このガスタービンからの排ガスを熱源とする排熱回収ボイラと、このボイラで発生した蒸気で駆動される蒸気タービンとからコンバインドサイクル発電プラントを構成し、前記排熱回収ボイラと蒸気タービンを連絡する蒸気系に安全弁を設置し、この安全弁の作動テストを行なう方法において、安全弁の作動テストを行なう際、ガスタービンを無負荷あるいは極低負荷で運転させつつ蒸気系を通して蒸気タービンに蒸気を流入させた状態で蒸気系の蒸気加減弁あるいはインターセプト弁を絞り込んで蒸気系の圧力を上昇させ、安全弁を作動させる方法である。
【0047】
請求項2に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法は、上述した課題を解決するために、請求項1に加えて、ガスタービンの燃焼用空気を圧縮する空気圧縮機に入口ガイドベーンを設け、この入口ガイドベーンを安全弁の作動テストの際、予め設定された角度より開いて吸込空気量を増大させてガスタービンを運転させ、ガスタービンからの排ガス温度を下げる安全弁作動テスト方法である。
【0048】
請求項3に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法は、上述した課題を解決するために、請求項1または2に加えて、安全弁の作動テストを行なう際、ガスタービンの燃焼用空気を圧縮する空気圧縮機に吸入される空気を強制冷却させてガスタービンを運転させ、ガスタービンからの排ガス温度を下げる安全弁作動テスト方法である。
【0049】
請求項4に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法は、上述した課題を解決するために、請求項1に加えて、蒸気系は蒸気タービンの高圧タービンを駆動させる主蒸気系と、高圧タービンからのタービン排気を再加熱する再熱蒸気系とを少なくとも有し、再熱蒸気系に並設された複数のインターセプト弁を用いて再熱蒸気系の安全弁を作動テストする際、複数のインターセプト弁のうちの少なくとも1つを全閉し、残りのインターセプト弁を絞ることにより、再熱蒸気系内の圧力を上昇させ、再熱蒸気系の安全弁の作動テストを行なう安全弁作動テスト方法である。
【0050】
請求項5に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法は、上述した課題を解決するために、請求項1に加えて、安全弁の作動テストを行なう際、蒸気系の蒸気加減弁あるいはインターセプト弁を最低開度近傍で所要時間保持した後に一時的に全閉させ、蒸気系内の圧力を上昇させて安全弁の作動テストを行なう安全弁作動テスト方法である。
【0051】
請求項6に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法は、上述した課題を解決するために、請求項1に加えて、蒸気系に蒸気加減弁の上流側から蒸気タービンをバイパスするタービンバイパス回路を設け、安全弁の作動テストを行なう際、蒸気タービンバイパス回路に設けたバイパス弁と蒸気加減弁の弁操作を協働させ、蒸気タービンに流入する蒸気の大部分あるいは全部がタービンバイパス回路を通るようにした上で、前記バイパス弁の絞り込み操作を行なって蒸気系内の圧力を上昇させ、安全弁を作動させる安全弁作動テスト方法である。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0053】
図1は本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法を実施するために用いられるコンバインドサイクル発電プラントの一例を概略的に示す系統図である。このコンバインドサイクル発電プラントを説明するに当り、図3に示す代表的なコンバインドサイクル発電プラントと全体的な構成は近似しているので、対応部分には同一符号を付して説明する。
【0054】
コンバインドサイクル発電プラント30Aは、ガスタービンプラント31と再熱式蒸気タービンプラント32を組み合せて構成される。このコンバインドサイクル発電プラント30は空気圧縮機33、ガスタービン35、蒸気タービン37および発電機49から発電を行なうパワートレーンを構成している。
【0055】
ガスタービンプラント31の空気圧縮機33の入口側に入口ガイドベーン(IGV)91が設けられ、このガイドベーン91で流入空気流量が調節される。空気圧縮機33のガイドベーン91の流入側には流入空気を強制的に冷却する吸気冷却器92が設けられており、この吸気冷却器92を通って空気が空気圧縮機33に流入するようになっている。空気圧縮機33に案内された空気は、ここで圧縮され、続いて燃焼器34で燃料ガスと混合して燃焼せしめられ、高温高圧の燃焼ガスとなる。この燃焼ガスはガスタービン35に案内され、ここで仕事をした後、排ガスとなって排熱回収ボイラ36に送られる。
【0056】
排熱回収ボイラ36では、排ガスの排熱を利用して蒸気タービン37の駆動用蒸気を発生させており、再熱式ボイラとして機能する。排熱回収ボイラ36内には、上流側から下流側に向って高圧過熱器42、再熱器46、高圧蒸発器40、中圧過熱器52、低圧過熱器57、中圧蒸発器50および低圧蒸発器55等が順次熱交換可能に配置され、これらの熱交換機器で順次熱交換された排ガスは低温となり、図示しない煙突により大気中に放出される。
【0057】
一方、排熱回収ボイラ36の高圧蒸発器40で加熱された蒸気は高圧ドラム41に案内された後、続いて過熱器42に案内されて過熱され、乾き蒸気となる。この蒸気は主蒸気系37を通り主蒸気塞止弁70および主蒸気加減弁71を経て蒸気タービン37の高圧タービン44に案内されて、高圧タービン44を回転駆動させる。
【0058】
また、排熱回収ボイラ36の中圧蒸発器50で発生した蒸気は、中圧ドラム51を経て中圧過熱器52で過熱された後、中圧蒸気系53を通り、中圧蒸気加減弁74を経て高圧タービン44からのタービン排気を合流し、再熱蒸気系45の再熱器46で再加熱される。再加熱されて温度上昇した蒸気はインターセプト弁73および再熱塞止弁72を経て中圧タービン47に流入し、中圧タービン47を回転駆動させる。
【0059】
さらに、排熱回収ボイラ36の低圧蒸発器55で発生した蒸気は、低圧ドラム56を経て低圧加熱器57に案内され、ここで加熱作用を受けて低圧蒸気となる。この低圧蒸気は低圧蒸気系58を通り、低圧蒸気塞止弁75および低圧蒸気加減弁76を経て中圧タービン47からのタービン排気と合流して低圧タービン48に流入され、この低圧タービン48を回転駆動させる。
【0060】
蒸気タービン37は高圧タービン44、中圧タービン47および低圧タービン48が作動されて発電機49を駆動させ、発電を行なうようになっている。
【0061】
蒸気タービン37を駆動させて仕事をした蒸気は膨脹して低圧タービン48から復水器60に案内され、ここで冷却作用を受けて凝縮し、復水となる。この復水は図示しない復水給水系を経て排熱回収ボイラ36側に戻され、再使用に供される。
【0062】
ところで、コンバインドサイクル発電プラント30Aの再熱式蒸気タービンプラント32では、起動時等に高圧蒸気条件を確立するために、蒸気タービン37をバイパスする高圧タービンバイパス回路80が設けられ、このタービンバイパス回路80に高圧バイパス弁83が設けられる。そして、高圧バイパス弁83を開放させて高圧蒸気を復水器60に直接流すことで高圧蒸気条件を確保している。高圧(主)蒸気系43の安全弁61,65は高圧ドラム41と高圧加熱器42出口側に設置される。
【0063】
また、蒸気タービンプラント32では、中圧蒸気条件を確立するために、中圧タービン47および低圧タービン48をバイパスする中圧タービンバイパス回路81が設けられ、このタービンバイパス回路81に中圧バイパス弁84が設置される。中圧蒸気系53の安全弁62,66は、中圧ドラム51と中圧過熱器52の出口側にそれぞれ設けられ、再熱蒸気系45の安全弁68は再熱器46の入口側と出口側に設けられる。
【0064】
さらに、蒸気タービンプラント32では、低圧蒸気条件を確立するために、低圧タービン48をバイパスする低圧タービンバイパス回路82が設けられ、このタービンバイパス回路82に低圧バイパス弁85が設置される。低圧蒸気系58の安全弁63,67は低圧ドラム56と低圧過熱器57の出口側に設けられる。
【0065】
次に、コンバインドサイクル発電プラント30Aの安全弁の作動テストについて説明する。
【0066】
再熱式蒸気タービンプラント32に備えられる安全弁の作動テストを行なう場合、初めに、ガスタービンプラント31のガスタービン35を無負荷あるいは極低負荷(例えば0〜20%負荷)で運転する。このとき、高圧・中圧および低圧バイパス弁83,84,85は全閉し、排熱回収ボイラ36で発生した蒸気は全量蒸気タービン37に流れるように、排熱回収ボイラ36と蒸気タービン37の分離は行なわない。
【0067】
この状態で高圧蒸気系である主蒸気系43の安全弁61,65の作動テストを行なう場合には、主蒸気加減弁71を徐々に絞り込んでいって主蒸気系43の圧力を調整しながら、昇圧して安全弁61,65の作動テストを行なう。安全弁61,65の作動を確認したら主蒸気加減弁71の開度を元に戻し、主蒸気系43内の圧力を元に戻す。
【0068】
中圧蒸気系53の安全弁62,66の作動テストを行なう場合にも、高圧蒸気系43と同様であり、中圧蒸気加減弁74の弁制御により中圧蒸気系53内の圧力調整を行なって昇圧させ、作動テストを行なう。低圧蒸気系58の安全弁63,67の作動テストを行なう場合にも、同様にして低圧蒸気加減弁76の弁制御により作動テストを行なう。
【0069】
一方、再熱蒸気系45の安全弁68の作動テストを行なうときには、再熱蒸気系45のインターセプト弁73を絞って系内圧力を上昇させる。しかし、再熱蒸気系45の系内圧力を上昇させると、この圧力上昇に伴い、高圧タービン44の効率劣化と風損により高圧タービン44のタービン排気温度が上昇する傾向がある。このため、再熱蒸気系45の安全弁68の作動テストには注意を要する。
【0070】
ガスタービン35が無負荷あるいは極低負荷状態の運転で再熱蒸気系45の圧力を安全弁68の作動圧力まで上昇させたとき、高圧タービン44のタービン排気温度が、プラントの強度上の制限温度を超える場合には、ガスタービン35の排ガス温度を下げる作業が行なわれ、高圧タービン44のタービン排気が制限温度を超えないように調節される。
【0071】
ガスタービン35からの排ガス温度を下げる操作は、
(i)空気圧縮機33の入口ガイドベーン91のベーン操作および
(ii)吸気冷却装置92による吸入空気の強制冷却のいずれか一方により行なわれる。
【0072】
入口ガイドベーン(IGV)91のベーン操作においては、ガイドベーンのベーン角度を設定角度より若干大きく開いて吸入空気量を増大させて、ガスタービン35の排ガス温度を下げる。ガスタービン35からの排ガス温度を低下させることにより、高圧過熱器42出口の主蒸気温度を下げることができ、ひいては、高圧タービン44からのタービン排気温度を下げることができる。
【0073】
一方、吸気冷却装置92を作動させて、空気圧縮機33に吸入させる空気を強制的に冷却し、温度を下げることによってもガスタービン35からの排ガス温度を低下させることができ、同様にして主蒸気温度を下げ、蒸気タービン44からのタービン排気を下げることができる。このようにして、高圧タービン44からのタービン排気が制限温度を越えるのを未然に、しかも確実に防止することができる。
【0074】
高圧タービン44からのタービン排気が制限温度を超えないように調節して、インターセプト弁73を絞り込んでいき、再熱蒸気系45内の系内圧力を調節しながら昇圧させ、再熱蒸気系45の安全弁68の作動テストを行なう。安全弁68の作動テスト終了後にはインターセプト弁73を元の開度状態に戻す。
【0075】
ところで、コンバインドサイクル発電プラント30Aの安全弁の作動テスト時に、蒸気加減弁71,74,76あるいはインターセプト弁73を最低弁開度まで絞り込んでいっても、蒸気量の不足により、蒸気系43,45,53,58の圧力を安全弁作動圧力まで上昇させることができない場合も生じ得る。この場合には、次のいずれかあるいは双方の操作が併用されて安全弁の作動テストが行なわれる。
【0076】
(i)ガスタービンの負荷を少し上昇させて排熱回収ボイラ36で発生する蒸気量を増大させる。
【0077】
(ii)蒸気加減弁71,74,76あるいはインターセプト弁73を最低弁開度に一旦(所要時間)保持した後、一時的に全閉し、蒸気系43,45,53または58内の圧力を上昇させて安全弁61,65;68;62,66または63,67を作動させるとともに、安全弁の作動後速かに蒸気加減弁71,74,76あるいはインターセプト弁73を最低弁開度まで開けて蒸気系の圧力を整定させる。その後、蒸気加減弁71,74,76あるいはインターセプト弁73の弁開度を徐々に元に戻す。
【0078】
また、再熱蒸気系45の安全弁68の作動テストにおいて、インターセプト弁73は複数個、一般には2個並設されている。インターセプト弁73が複数個並設されている場合には、一方のインターセプト弁を全閉し、残りのインターセプト弁の通過蒸気量が増加した状態で後者のインターセプト弁を絞って再熱蒸気系45を昇圧させて安全弁68の作動テストを行なう方法もある。
【0079】
さらに、蒸気タービンプラント32に高圧・中圧および低圧のタービンバイパス回路80,81,82を設けた場合には、各蒸気系43,53,58の安全弁61,65;62,66;63,67の作動テストを行なう際に、タービンバイパス弁83,84,85を開いて蒸気系43,53,58内を昇圧し、作動テストを行なう方法もある。この場合には、各蒸気系43,53,58の昇圧を開始させる前に蒸気加減弁71,74,76を通過していた蒸気量の大部分がタービンバイパス回路80,81,82に案内されるように、蒸気加減弁とタービンバイパス弁83,84,85を協働させる。この協働弁操作は各蒸気加減弁71,74,76を閉めつつ、これらの蒸気加減弁の弁閉操作に追従させて各タービンバイパス弁83,84,85を開けてゆく。そして、大部分の蒸気が各タービンバイパス回路80,81,82を案内されるようになった後、再びタービンバイパス弁83,84,85を絞り込んでゆき、各蒸気系43,53,58内の圧力を上昇させ、安全弁61,65;62,66;63,67の作動テストを行なうこともできる。
【0080】
このように、このコンバインドサイクル発電プラントの安全弁の作動テストにおいては、蒸気タービンプラント32に連絡ラインや蒸気冷却系統を追設したり、また一切手を加えることなく、全ての安全弁の作動テストを運転操作だけで行なうことができる。
【0081】
このコンバインドサイクル発電プラントは一軸型の発電プラントだけでなく、多軸型の発電プラントにも適用することができる。さらに、蒸気タービンは高圧タービン、中圧タービンおよび低圧タービンを備えた例を説明したが、蒸気タービンは高圧タービンと低圧タービンとを組み合せたもの、あるいは中高圧タービンと低圧タービンとを組み合せたもの、その他種々の組合せが考えられる。蒸気タービンの組合せに応じて、蒸気系の主(高圧)蒸気系、中圧蒸気系および低圧蒸気系の組合せも種々変化する。
【0082】
【発明の効果】
以上に述べたように本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法においては、安全弁の作動テスト時に排熱回収ボイラと蒸気タービンとを分離させることなく、再熱短管や閉止板の付け替え工事、特設の連絡ラインや蒸気冷却系統の付設や撤去の必要がなく、実圧方式による安全弁の作動テストを安全かつ確実に行なうことができる。
【0083】
請求項1に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法においては、安全弁の作動テストを行なう際、ガスタービンを無負荷あるいは極低負荷で運転させつつ蒸気系を通して蒸気タービンに蒸気を流入させた状態で蒸気系の蒸気加減弁あるいはインターセプト弁を絞り込んで蒸気系の圧力を上昇させ、安全弁を作動させるので、簡単な構造で短期間に実圧方式による安全弁の作動テストを能率よく行なうことができる。
【0084】
請求項2に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法においては、安全弁の作動テストの際、空気圧縮機の入口ガイドベーンを設定角度より開いて吸入空気量を増大させてガスタービンを運転させ、ガスタービンからの排気ガス温度を下げたから、高圧タービンのタービン排気温度が強度上の制限温度を超えるのを未然にかつ有効的に防止でき、再熱蒸気系の安全弁の作動テストを実圧方式で行なうことができる。
【0085】
請求項3に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法においては、安全弁の作動テスト時に空気圧縮機への吸入空気を強制冷却させてガスタービンを運転させ、その排ガス温度を下げたから、請求項2の場合と同様に再熱蒸気系の安全弁の作動テストを実圧方式で行なうことができる。
【0086】
請求項4に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法においては、再熱蒸気系に並設された複数のインターセプト弁を用いて安全弁の作動テストを行なう際、少なくとも1つのインターセプト弁を全閉し、残りのインターセプト弁を絞ることにより、再熱蒸気系の圧力を下げ、その安全弁の作動テストを実圧方式で行ない得るようにしたので、再熱蒸気系の圧力上昇の調整が容易で、能率よく安全弁の作動テストを行なうことができる。
【0087】
請求項5に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法においては、蒸気系の蒸気加減弁あるいはインターセプト弁を最低弁開度近傍で所要時間保持した後一時的に全閉させ、蒸気系内の圧力を上昇させたから、蒸気系の安全弁の作動テストを能率よく行なうことができる。
【0088】
請求項6に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法においては、蒸気タービンをバイパスするタービンバイパス回路に設けたバイパス弁と蒸気系の蒸気加減弁の弁操作で協働させて蒸気系内の圧力上昇を調整しながら上昇させることができ、蒸気系の安全弁の作動テストを実圧方式で能率よく行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法の実施形態を示すもので、コンバインドサイクル発電プラントの概念を示す系統図。
【図2】従来の火力発電プラントを示す系統図。
【図3】代表的なコンバインドサイクル発電プラントを概略的に示す系統図。
【符号の説明】
30,30A コンバインドサイクル発電プラント
31 ガスタービン
32 蒸気タービンプラント
33 空気圧縮機
34 燃焼器
35 ガスタービン
36 排熱回収ボイラ(再熱式ボイラ)
37 蒸気タービン
40 高圧蒸発器
41 高圧ドラム
42 高圧過熱器
43 主蒸気系(高圧蒸気系)
44 高圧タービン
45 再熱蒸気系(高圧タービン排気系)
46 再熱器
47 中圧タービン
48 低圧タービン
49 発電機
50 中圧蒸発器
51 中圧ドラム
52 中圧過熱器
53 中圧蒸気系
55 低圧蒸発器
56 低圧ドラム
57 低圧過熱器
58 低圧蒸気系
60 復水器
61,62,63,66,66,67,68 安全弁
70 主蒸気塞止弁(MSV)
71 主蒸気加減弁(MCV)
72 再熱止め弁(RSV)
73 インターセプト弁(ICV)
74 中圧蒸気加減弁(ICV)
75 低圧止め弁(LSV)
76 低圧加減弁(LCV)
80 高圧タービンバイパス回路
81 中圧タービンバイパス回路
82 低圧タービンバイパス回路
83,84,85 タービンバイパス弁
91 入口ガイドベーン
92 吸気冷却器

Claims (6)

  1. 燃焼器からの燃焼ガスで駆動されるガスタービンと、このガスタービンからの排ガスを熱源とする排熱回収ボイラと、このボイラで発生した蒸気で駆動される蒸気タービンとからコンバインドサイクル発電プラントを構成し、前記排熱回収ボイラと蒸気タービンを連絡する蒸気系に安全弁を設置し、この安全弁の作動テストを行なう方法において、安全弁の作動テストを行なう際、ガスタービンを無負荷あるいは極低負荷で運転させつつ蒸気系を通して蒸気タービンに蒸気を流入させた状態で蒸気系の蒸気加減弁あるいはインターセプト弁を絞り込んで蒸気系の圧力を上昇させ、安全弁を作動させることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法。
  2. ガスタービンの燃焼用空気を圧縮する空気圧縮機に入口ガイドベーンを設け、この入口ガイドベーンを安全弁の作動テストの際、予め設定された角度より開いて吸込空気量を増大させてガスタービンを運転させ、ガスタービンからの排ガス温度を下げる請求項1に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法。
  3. 安全弁の作動テストを行なう際、ガスタービンの燃焼用空気を圧縮する空気圧縮機に吸入される空気を強制冷却させてガスタービンを運転させ、ガスタービンからの排ガス温度を下げる請求項1または2に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法。
  4. 蒸気系は蒸気タービンの高圧タービンを駆動させる主蒸気系と、高圧タービンからのタービン排気を再加熱する再熱蒸気系とを少なくとも有し、再熱蒸気系に並設された複数のインターセプト弁を用いて再熱蒸気系の安全弁を作動テストする際、複数のインターセプト弁のうちの少なくとも1つを全閉し、残りのインターセプト弁を絞ることにより、再熱蒸気系内の圧力を上昇させ、再熱蒸気系の安全弁の作動テストを行なう請求項1に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法。
  5. 安全弁の作動テストを行なう際、蒸気系の蒸気加減弁あるいはインターセプト弁を最低開度近傍で所要時間保持した後に一時的に全閉させ、蒸気系内の圧力を上昇させて安全弁の作動テストを行なう請求項1に記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法。
  6. 蒸気系に蒸気加減弁の上流側から蒸気タービンをバイパスするタービンバイパス回路を設け、安全弁の作動テストを行なう際、蒸気タービンバイパス回路に設けたバイパス弁と蒸気加減弁の弁操作を協働させ、蒸気タービンに流入する蒸気の大部分あるいは全部がタービンバイパス回路を通るようにした上で、前記バイパス弁の絞り込み操作を行なって蒸気系内の圧力を上昇させ、安全弁を作動させる請求項1記載のコンバインドサイクル発電プラントの安全弁作動テスト方法。
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