JP3964709B2 - ガスタービンの燃料ガス供給システムとその運転方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンの運転に最適な温度および圧力の燃料ガスを燃焼器に供給可能にした燃料ガス供給システムとその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にガスタービンのガス燃焼器に燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統においては、燃料ガス供給源から送られてくる燃料ガスを減圧または圧縮してガスタービン燃焼器に供給しているものである。
【0003】
また、従来のいずれの燃料ガス供給系統においても、燃料ガス供給源のガス圧力がガスタービンの燃焼器にとって最適な圧力よりも高い場合か、低い場合の対策だけであり、燃料ガス供給圧力が変化する場合において、前述の両方についての対応が実施されてはいない。また、ガスタービンへ供給する燃料ガス温度についても特に規制のないものであり、ガスタービンへ供給する燃料ガス温度制御は実施していないものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は燃料ガス供給源から送られてくる燃料ガス圧力がガスタービンの燃焼器にとって最適な圧力、温度であり、且つ万一のガス漏洩に対しても安全に対応することを目的としている。
【0005】
本発明が解決しようとしていることは、まず燃料ガス圧力の最適な制御であり、燃料ガス供給源から送られてくる燃料ガス圧力がガスタービンの燃焼器にとって最適な圧力よりも高い場合及び低い場合の双方に対応できることである。
【0006】
次に、燃料ガス温度については、ガスタービン起動時にガスタービンの燃焼器にとって最適な温度に制御し、且つ露点温度を下回らないようにし、さらにガスタービン定常運転時のガスタービンの燃焼器にとって最適な温度に制御することにある。
【0007】
最後に万一のガス漏洩に対しても安全に対応するために、それぞれの燃料加温器において、燃料ガス圧力よりも温水圧力を高く保つことにある。これによって、万一の燃料ガス漏洩時においても燃料ガス中に温水が混合してガスタービンが停止することとしている。このような対策が実施されていない場合は、漏洩した燃料ガスが温水系統に流入し、温度が上昇することによって爆発する可能性がある。本発明はこのような危険防止もあわせて解決しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するため、次のような手段によりガスタービンの燃料供給システムを構成し、この燃料供給システムを次のような方法で運転するものである。
【0009】
請求項1に対応する発明は、燃料ガス供給源よりガスタービンの燃焼器に燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統において、前記燃料ガス供給源より流入する燃料ガスの圧力が前記ガスタービンの運転に最適な圧力よりも低いとき燃料ガスを圧縮する燃料ガス圧縮機と、この燃料ガス圧縮機の出力側に設けられ、該燃料ガス圧縮機で圧縮された燃料ガスを冷却する冷却器と、前記燃料ガス供給源より流入する燃料ガスの圧力が前記ガスタービンの運転に最適な圧力よりも高いとき前記燃料ガス圧縮機及び前記冷却器をバイパスするバイパスラインと、前記ガスタービンの起動時に前記冷却器より流入する燃料ガスをバイパスするバイパス路を有し、且つ前記バイパスラインを通って流入する燃料ガスを温水により加温する第1の加温器と、この第1の加温器の出力側に設けられ、前記ガスタービンの運転時に燃料ガスを最適な圧力に減圧する減圧弁と、この減圧弁の出力側に設けられ、前記ガスタービンの起動時に前記減圧弁より流入する燃料ガスをバイパスするバイパス路を有し、且つ定常運転時に前記減圧弁により減圧された燃料ガスを温水により最適な温度に加温する第2の加温器とを備え、前記ガスタービンの起動運転時及び定常運転時に最適な温度及び圧力の燃料ガスを前記燃焼器に供給可能にする。
【0011】
請求項2に対応する発明は、請求項1に対応する発明のガスタービンの燃料ガス供給システムにおいて、前記第2の加温器で燃料ガスを加温する温水は、排熱回収ボイラの節炭器出口から供給され、熱交換を終えた温水を給水系へ戻すようにしたものである。
【0012】
請求項3に対応する発明は、請求項1に対応する発明のガスタービンの燃料ガス供給システムにおいて、前記第1の加温器で燃料ガスを加温する温水は、排熱回収ボイラの給水系から第3の加温器を介して供給され、熱交換を終えた温水を給水系へ戻すようにしたものである。
【0013】
請求項4に対応する発明は、請求項3に対応する発明のガスタービンの燃料ガス供給システムにおいて、補助蒸気を発生させる補助ボイラを更に備えるとともに、第3の加温器は、第1の加温器に供給される温水を前記補助ボイラからの補助蒸気により加温するようにしたものである。
【0014】
請求項5に対応する発明は、請求項3又は請求項4に対応する発明のガスタービンの燃料ガス供給システムにおいて、前記排熱回収ボイラの給水系から前記第1の加温器に温水を供給する系統に温水を燃料ガスの圧力よりも高い圧力に加圧する加圧ポンプを設ける。
【0016】
請求項6に対応する発明は、燃料ガス供給源よりガスタービンのガス燃焼器に燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統に、燃料ガスを圧縮する燃料ガス圧縮機、燃料ガスを減圧する減圧弁、燃料ガスを加温する第1の燃料ガス加温器及び第2の燃料ガス加温器を備えたガスタービンの燃料ガス供給システムの運転方法において、ガスタービンの通常運転時に前記燃料ガス供給源より流入する燃料ガスの圧力がガスタービンの運転に最適なガス燃料の圧力よりも低いとき前記燃料ガス圧縮機により燃料ガスを圧縮した後、前記第1の燃料ガス加温器により加温し、また前記燃料ガス供給源より流入する燃料ガスの圧力がガスタービンの運転に最適なガス燃料の圧力よりも高いとき前記第1のガス燃料加温器により加温した後、前記減圧弁により燃料ガスを減圧し、さらにこの減圧によって温度低下した燃料ガスを前記第2の燃料ガス加温器により加温して前記ガスタービンの通常運転時に最適な圧力及び温度の燃料ガスを前記燃焼器に供給する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
図1は本発明によるガスタービンの燃料供給システムの実施の形態を示す系統構成図である。
【0019】
図1において、1は燃料ガス供給源より送られてくる燃料ガスを加圧する燃料ガス圧縮機で、この燃料ガス圧縮機1の入力側および出力側には、開閉弁2a,2bがそれぞれ設けられ、また、5はガス圧縮機1より流入する燃料ガスを所定の温度に冷却する冷却器である。入力側の開閉弁2aの上流側と冷却器5の下流側との間にバイパス弁3及び逆止弁4を直列に設けてバイパスラインが形成されている。
【0020】
なお、燃料ガス圧縮機1には図示しないフィルタにより水分やサビなどが除去された燃料ガスが送られる。
【0021】
一方、6は冷却器5より流入する燃料ガスをガスタービンの起動時に加温する起動用燃料ガス加温器(第1の加温器)で、この第1の加温器6の入力側および出力側には、開閉弁7a,7bがそれぞれ設けられ、さらに入力側の開閉弁7aの上流側と開閉弁7bの下流側との間にバイパス弁8を設けてバイパス路が形成されている。
【0022】
上記第1の加温器6は一次側を通して流れる燃料ガスを、二次側を通して流れる温水により加温するもので、二次側を流れる温水は、図示しない給水系から開閉弁9を介して供給される温水を起動用燃料ガス加温器用温水加温器(第3の加温器)10で加温した後、加圧ポンプ11により一次側を流れる燃料ガス圧よりも高い圧力になるように加圧して開閉弁12を介して供給される。
【0023】
そして、第1の加温器6を通過した温水は制御弁13を介して給水系に戻される。
【0024】
ここで、上記第3の加温器10は、一次側が第1の加温器6に流れる温水を、二次側を通して流れる補助蒸気により加温するもので、この二次側を通して流れる補助蒸気は図示しない補助ボイラから供給され、熱交換を終えて水は開閉弁14を介して補助ボイラに戻される。
【0025】
また、15は第1の加温器6又はバイパス弁8を介してバイパス路より流出する燃料ガスを減圧する減圧弁である。
【0026】
さらに、16は減圧弁15で減圧された燃料ガスをガスタービンの通常(定格)運転時に必要な最適温度に加温してガスタービンの燃焼器に供給する燃料ガス加温器(第2の加温器)で、この第2の加温器16の入力側および出力側には、開閉弁17a,17bがそれぞれ設けられ、さらに入力側の開閉弁17aの上流側と開閉弁17bの下流側との間にバイパス弁18を設けてバイパス路が形成されている。
【0027】
上記第2の加温器16は、一次側を通して流れる燃料ガスを、二次側を通して流れる温水により加温するもので、二次側を流れる温水は、排熱回収ボイラの節炭器から開閉弁19を介して供給される温水により加温した後、給水系に制御弁20を介して戻される。
【0028】
なお、前述した構成は1系統に相当する燃料ガス供給システムであるが、実際には上記と全く同一構成の燃料ガス供給システムが複数系統設けられ、各系統の燃料ガス供給システムに対して燃料ガス供給源より燃料ガスが供給されるようになっている。
【0029】
次に上記のように構成されたガスタービンの燃料供給システムの作用について述べる。
【0030】
ガスタービンの運転時に燃焼器に供給する最適な燃料ガス圧力に対して、燃料ガス供給源から供給される燃料ガスの圧力が燃料ガス供給先のプラントの数により低い場合と高い場合がある。
【0031】
一方、ガスタービンを運転する場合、燃料ガス供給源より流入する燃料ガスの温度をAとしたとき、ガスタービンの起動時に燃焼器に供給する最適な燃料ガスの温度B及びガスタービンの通常運転時に最適な燃料ガスの温度Cは、
A<B<C
の関係にある。
【0032】
ここで、ガスタービンの起動時に最適な燃料ガスの温度Bが通常運転時に最適な燃料ガスの温度Cよりも低いのは、燃焼振動を小さく抑えるためである。
【0033】
以上のような前提条件を踏まえて、本燃料ガス供給システムの運転方法を詳細に説明する。
【0034】
(1)ガスタービンの運転時に燃焼器に供給する最適な燃料ガス圧力に対して、燃料ガス供給源から供給される燃料ガスの圧力が低い状態で、ガスタービンを起動する場合
このとき燃料ガス圧縮機1の入力側及び出力側の開閉弁2a,2bは開き、バイパス弁3は閉じている。また、第1の加温器6の入力側及び出力側の開閉弁7a,7bが閉じ、バイパス弁8が開き、さらに第2の加温器16の入力側及び出力側の開閉弁17a,17bが閉じ、バイパス弁18が開いている。
【0035】
このような状態で、燃料ガス供給源より温度Aの燃料ガスが燃料ガス圧縮機1に流入すると、この燃料ガスは所定の圧力に加圧され、温度がガスタービンの起動時に最適な燃料ガスの温度Bよりも高い温度に上昇する。この温度上昇した燃料ガスは冷却器5によりガスタービンの起動時に最適な燃料ガスの温度Bにまで冷却される。
【0036】
この冷却器5により冷却された燃料ガスは、第1の加温器6のバイパス路を通って、第2の加温器16のバイパス路を通って燃焼器へ供給される。
【0037】
従って、燃料ガス供給源から供給される燃料ガスの圧力が低い場合でも、ガスタービンの起動時に最適な温度Bの燃料ガスが最適な圧力で燃焼器に供給されるので、ガス燃焼器を燃焼振動を小さく抑えることができる。
【0038】
(2)ガスタービンの運転に最適な燃料ガス圧力に対して、燃料ガス供給源から流入する燃料ガスの圧力が低い状態で、ガスタービンを定常運転する場合
このとき燃料ガス圧縮機1の入力側及び出力側の開閉弁2a,2bは開き、バイパス弁3は閉じている。また、第1の加温器6の入力側及び出力側の開閉弁7a,7bが閉じ、バイパス弁8が開き、さらに第2の加温器16の入力側及び出力側の開閉弁17a,17bが開き、バイパス弁18が閉じている。
【0039】
このような状態で、燃料ガス供給源より温度Aの燃料ガスが燃料ガス圧縮機1に流入すると、この燃料ガスは所定の圧力に加圧され、温度が上昇するが、このときの燃料ガスの温度はガスタービンの定常運転時に最適な燃料ガスの温度Cよりも低い温度である。第2の加温器16の一次側を流れる燃料ガスは、その二次側に排熱回収ボイラの節炭器出口から供給される温度の高い温水によりガスタービンの定常運転時に最適な温度Cにまで加温されて燃焼器へ供給される。
【0040】
従って、燃料ガス供給源から流入する燃料ガスの圧力が低い場合でも、ガスタービンの定常運転時に最適な温度Cの燃料ガスが最適な圧力で燃焼器に供給されるので、ガスタービンを効率良く運転することができる。
【0041】
(3)ガスタービンの運転に最適な燃料ガス圧力に対して、燃料ガス供給源から流入する燃料ガスの圧力が高い状態で、ガスタービンを起動する場合
このとき燃料ガス圧縮機1の入力側及び出力側の開閉弁2a,2bは閉じ、バイパス弁3は開いている。また、第1の加温器6の入力側及び出力側の開閉弁7a,7bが開き、バイパス弁8が閉じ、さらに第2の加温器16の入力側及び出力側の開閉弁17a,17bが閉じ、バイパス弁18が開いている。
【0042】
このような状態で、燃料ガス供給源より温度Aの燃料ガスが送られてくると、この燃料ガスは燃料ガス圧縮機1のバイパスラインを通って冷却器5の下流側に流入する。この場合、冷却器5は燃料ガスの冷却を行なわず、温度Aの燃料ガスが第1の加温器6に流入する。
【0043】
この第1の加温器6の一次側を流れる燃料ガスは、その二次側に給水系統より第3の加温器10で加温されて供給される温水によりガスタービンの起動時に最適な燃料ガスの温度Bよりも高い温度に加温される。
【0044】
この第1の加温器6で加温された燃料ガスは、減圧弁15によりガスタービンの運転時に最適な圧力まで減圧された後、第2の加温器16のバイパス路を通って燃焼器に供給される。
【0045】
この場合、上記第1の加温器6の二次側には、給水系統より供給される温水を第3の加温器10で補助ボイラから供給される補助蒸気により加温され、且つ加圧ポンプ11により燃料ガスの圧力よりも高い圧力に加圧された温水が供給され、一次側を流れる燃料ガスを加温した後、給水系統に戻される。
【0046】
従って、燃料ガス供給源から供給される燃料ガスの圧力が高い場合でも、ガスタービンの起動時に最適な温度Bの燃料ガスが最適な圧力でガス燃焼器に供給されるので、燃焼振動を小さく抑え、且つ燃焼効率を向上させることができる。
【0047】
また、第1の加温器6の一次側を流れる燃料ガスの圧力に対して、二次側を流れる温水の圧力を高くしているので、万一第1の加温器6内の一次側と二次側とを仕切る伝熱管が破損した場合でも燃料ガスが温水側に流入することはない。
【0048】
これとは逆に燃料ガスの圧力が温水の圧力より高い場合には、伝熱管が破損により燃料ガスが温水側に流入すると発電所の水系統に燃料ガスが流入し、最悪の場合には爆発事故を発生する恐れがあるが、温水が燃料ガス側に流入してもタービンが停止することになり、事故を誘発することはない。
【0049】
(4)ガスタービンの運転に最適な燃料ガス圧力に対して、燃料ガス供給源から流入する燃料ガスの圧力が高い状態で、ガスタービンを定常運転する場合
このとき燃料ガス圧縮機1の入力側及び出力側の開閉弁2a,2bは閉じ、バイパス弁3は開いている。また、第1の加温器6の入力側及び出力側の開閉弁7a,7bが開き、バイパス弁8が閉じ、さらに第2の加温器16の入力側及び出力側の開閉弁17a,17bが開き、バイパス弁18が閉じている。
【0050】
このような状態で、燃料ガス供給源より温度Aの燃料ガスが送られてくると、この燃料ガスは燃料ガス圧縮機1のバイパスラインを通って冷却器5の下流側に流入する。この場合、冷却器5は燃料ガスの冷却を行なわず、温度Aの燃料ガスが第1の加温器6に流入する。
【0051】
この第1の加温器6の一次側を流れる燃料ガスは、その二次側に給水系統より第3の加温器10で加温されて流れる温水によりガスタービンの定常運転時に最適な燃料ガスの温度Cよりも低い温度に加温される。
【0052】
この第1の加温器6により加温された燃料ガスは、減圧弁15によりガスタービンの運転に最適な圧力に減圧された後、第2の加温器16に流入する。
【0053】
すると、この第2の加温器16の一次側を流れる燃料ガスは、その二次側に排熱回収ボイラの節炭器出口から供給される温度の高い温水によりガスタービンの定常運転時に最適な温度Cにまで加温されてガス燃焼器へ供給される。
【0054】
なお、上記温度Aの燃料ガスを減圧弁15により減圧しても露点温度以下にならない場合には、第1の加温器6をバイパスして第2の加温器16に減圧弁15により減圧された燃料ガスを流入させるようにしてもよい。
【0055】
従って、燃料ガス供給源から流入する燃料ガスの圧力が高い場合でも、ガスタービンのガスタービンの定常運転時に最適な温度Cの燃料ガスを最適な圧力でガス燃焼器に供給される。
【0056】
このように本実施の形態によれば、燃料ガス供給源からガスタービンのガス燃焼器に燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統に、燃料ガスを加圧する燃料ガス圧縮機1、燃料ガスを減圧する減圧弁15、蒸気タービンの低圧給水系及び中圧給水系の排熱回収ボイラから供給される温水を利用して燃料ガスを加温する第1の加温器6、第3の加温器10、第2の加温器16を設けることにより、燃料ガス供給源より流入する燃料ガスの圧力が変動しても、ガスタービンの起動及び定常運転時に最適な温度及び圧力の燃料ガスを燃焼器に供給できるとともに、安全性を十分確保することができる。
【0057】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、ガスタービンの起動及び定常運転時に最適な温度及び圧力の燃料ガスを燃焼器に供給することができる安全性の高いガスタービンの燃料供給システムとその運転方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガスタービンの燃料供給システムの実施の形態を示す系統構成図。
【符号の説明】
1:燃料ガス圧縮機
2a,2b,7a,7b,9,12,14,17a,17b:開閉弁
3,8,18:バイパス弁
5:冷却器
6:第1の加温器
10:第3の加温器
11:加圧ポンプ
15:減圧弁
16:第2の加温器
Claims (6)
- 燃料ガス供給源よりガスタービンの燃焼器に燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統において、
前記燃料ガス供給源より流入する燃料ガスの圧力が前記ガスタービンの運転に最適な圧力よりも低いとき燃料ガスを圧縮する燃料ガス圧縮機と、
この燃料ガス圧縮機の出力側に設けられ、該燃料ガス圧縮機で圧縮された燃料ガスを冷却する冷却器と、
前記燃料ガス供給源より流入する燃料ガスの圧力が前記ガスタービンの運転に最適な圧力よりも高いとき前記燃料ガス圧縮機及び前記冷却器をバイパスするバイパスラインと、
前記ガスタービンの起動時に前記冷却器より流入する燃料ガスをバイパスするバイパス路を有し、且つ前記バイパスラインを通って流入する燃料ガスを温水により加温する第1の加温器と、
この第1の加温器の出力側に設けられ、前記ガスタービンの運転時に燃料ガスを最適な圧力に減圧する減圧弁と、
この減圧弁の出力側に設けられ、前記ガスタービンの起動時に前記減圧弁より流入する燃料ガスをバイパスするバイパス路を有し、且つ定常運転時に前記減圧弁により減圧された燃料ガスを温水により最適な温度に加温する第2の加温器とを備え、
前記ガスタービンの起動運転時及び定常運転時に最適な温度及び圧力の燃料ガスを前記燃焼器に供給可能にしたことを特徴とするガスタービンの燃料ガス供給システム。 - 請求項1記載のガスタービンの燃料ガス供給システムにおいて、前記第2の加温器で燃料ガスを加温する温水は、排熱回収ボイラの節炭器出口から供給され、熱交換を終えた温水を給水系へ戻すようにしたことを特徴とするガスタービンの燃料ガス供給システム。
- 請求項1記載のガスタービンの燃料ガス供給システムにおいて、前記第1の加温器で燃料ガスを加温する温水は、排熱回収ボイラの給水系から第3の加温器を介して供給され、熱交換を終えた温水を給水系へ戻すようにしたことを特徴とするガスタービンの燃料ガス供給システム。
- 請求項3記載のガスタービンの燃料ガス供給システムにおいて、補助蒸気を発生させる補助ボイラを更に備えるとともに、第3の加温器は、第1の加温器に供給される温水を前記補助ボイラからの補助蒸気により加温することを特徴とするガスタービンの燃料ガス供給システム。
- 請求項3又は請求項4記載のガスタービンの燃料ガス供給システムにおいて、前記排熱回収ボイラの給水系から前記第1の加温器に温水を供給する系統に温水を燃料ガスの圧力よりも高い圧力に加圧する加圧ポンプを設けたことを特徴とするガスタービンの燃料ガス供給システム。
- 燃料ガス供給源よりガスタービンのガス燃焼器に燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統に、燃料ガスを圧縮する燃料ガス圧縮機、燃料ガスを減圧する減圧弁、燃料ガスを加温する第1の燃料ガス加温器及び第2の燃料ガス加温器を備えたガスタービンの燃料ガス供給システムの運転方法において、ガスタービンの通常運転時に前記燃料ガス供給源より流入する燃料ガスの圧力がガスタービンの運転に最適なガス燃料の圧力よりも低いとき前記燃料ガス圧縮機により燃料ガスを圧縮した後、前記第1の燃料ガス加温器により加温し、また前記燃料ガス供給源より流入する燃料ガスの圧力がガスタービンの運転に最適なガス燃料の圧力よりも高いとき前記第1のガス燃料加温器により加温した後、前記減圧弁により燃料ガスを減圧し、さらにこの減圧によって温度低下した燃料ガスを前記第2の燃料ガス加温器により加温して前記ガスタービンの通常運転時に最適な圧力及び温度の燃料ガスを前記燃焼器に供給することを特徴とするガスタービンの燃料ガス供給システムの運転方法。
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