JP2003081904A - シクロブタノンの製造方法 - Google Patents

シクロブタノンの製造方法

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JP2003081904A
JP2003081904A JP2001296023A JP2001296023A JP2003081904A JP 2003081904 A JP2003081904 A JP 2003081904A JP 2001296023 A JP2001296023 A JP 2001296023A JP 2001296023 A JP2001296023 A JP 2001296023A JP 2003081904 A JP2003081904 A JP 2003081904A
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Japan
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cyclobutanone
mol
cyclobutanol
reaction
carbonyl compound
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JP2001296023A
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English (en)
Inventor
Katsuji Ujita
克爾 宇治田
Shingo Ueyama
真吾 植山
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シクロブタノンを安価に、工業的に有利に製
造し得る方法を提供すること。 【解決手段】 シクロブタノールをアルミニウムアルコ
キシドの存在下にカルボニル化合物と反応させることを
特徴とするシクロブタノンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シクロブタノンの
製造方法に関する。本発明により得られるシクロブタノ
ンは、医・農薬の合成中間体などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】シクロブタノンをシクロブタノールの酸
化により合成する方法として、例えば、酢酸中、次亜
塩素酸ナトリウムを用いて酸化する方法[WO00/5
3553号公報参照]、三酸化クロムを用いて酸化す
る方法[オーガニック・シンセシス・コレクション・ボ
リュウム(Org.Synth.Coll.Vol.)
第7巻、114頁(1990年)参照]、アルミナと
クロラールを用いて酸化する方法[シンセシス(Syn
thesis)第8巻、555頁(1977)参照]な
どが知られている。また、その他に、ジケテンとエチ
レンを用いて高圧下で環化させる方法[US36461
50参照]、メタリルクロライドよりオキサスピロペ
ンタンを経由する方法[オーガニック・シンセシス(O
rg.Synth.)第57巻、36頁(1977年)
参照]などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法では、次
亜塩素酸ナトリウムの水溶液を用いるため、基質濃度が
低くなり反応の効率が悪く、しかも生成したシクロブタ
ノンと水の沸点が近いため、反応混合物からシクロブタ
ノンを蒸留により分離することは困難である。方法で
は、環境負荷の大きいクロム化合物を使用するため、廃
棄物の処理が必要であり、方法では、シクロブタノー
ルに対して大過剰のアルミナを使用するため生成物の単
離・精製時の処理が煩雑である。方法では、高圧対応
の特種設備が必要であり、方法では、中間体であるオ
キサスピロペンタンの合成の際、工業的に取り扱いが困
難な有機過酸化物を用いる必要がある。これらの方法は
いずれもシクロブタノンの工業的に有利な製造方法では
ない。
【0004】しかして、本発明の目的は、シクロブタノ
ンを安価に、工業的に有利に製造し得る方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、シクロブタノ
ールをアルミニウムアルコキシドの存在下にカルボニル
化合物と反応させることを特徴とするシクロブタノンの
製造方法である。好ましい実施態様において、上記のカ
ルボニル化合物は芳香族アルデヒドである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるアルミニウム
アルコキシドとしては、例えばアルミニウムイソプロポ
キシド、アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムト
リエトキシド、アルミニウムトリ−n−ブトキシドなど
が挙げられる。アルミニウムアルコキシドの使用量は、
シクロブタノール1モルに対して0.001〜1モルの
範囲であるのが好ましく、0.01〜0.1モルの範囲
であるのがより好ましい。
【0007】カルボニル化合物としては、例えばクロト
ンアルデヒド、セネシアルデヒドなどの脂肪族アルデヒ
ド;ベンズアルデヒド、ナフチルアルデヒド、アニスア
ルデヒド、フルフラール、ホルミルチオフェン、ホルミ
ルピリジンなどの芳香族アルデヒド;シクロヘキサノ
ン、2−メトキシシクロヘキサノンなどの環状ケトンな
どが使用される。これらの中でも芳香族アルデヒドを用
いるのが好ましい。カルボニル化合物の使用量は、シク
ロブタノール1モルに対して1〜100モルの範囲であ
るのが好ましく、1.2〜10モルの範囲であるのがよ
り好ましい。
【0008】反応は、溶媒の存在下または不存在下に行
うことができる。使用する溶媒としては、反応に悪影響
を与えない限り特に制限はなく、例えばヘキサン、ヘプ
タン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トル
エン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素;ジ
イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなどのエーテルなどが挙げられる。溶媒を使用する場
合、その使用量は特に制限されないが、シクロブタノー
ルに対して1〜100倍重量の範囲であるのが好まし
く、1〜10倍重量の範囲であるのがより好ましい。
【0009】反応温度は、0〜100℃の範囲であるの
が好ましく、60〜100℃の範囲であるのがより好ま
しい。反応時間は、アルミニウムアルコキシド、カルボ
ニル化合物および溶媒の種類や使用量などによって異な
るが、10分〜5時間の範囲であるのが好ましい。
【0010】反応は、例えばシクロブタノール、アルミ
ニウムアルコキシド、カルボニル化合物および必要に応
じて溶媒を混合し、減圧下または常圧下に所定温度で攪
拌することにより行う。
【0011】このようにして得られたシクロブタノン
は、有機化合物の単離・精製において通常行われる方法
により単離・精製することができる。例えば、反応混合
物を水にあけ、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素;トルエ
ンなどの芳香族炭化水素;ジクロロメタンなどのハロゲ
ン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエー
テルなどのエーテルなどで抽出し、得られた抽出液を濃
縮した後、蒸留、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
などにより精製する。また、抽出操作を行わず反応混合
物をそのまま蒸留して精製することもできる。得られた
シクロブタノンは、安定性の面から不活性ガス中で保存
するのが好ましい。
【0012】なお、本発明で用いられるシクロブタノー
ルは、シクロプロピルメタノールを、塩酸中、還流下で
反応させることにより製造することができる[オーガニ
ック・シンセシス・コレクション・ボリュウム(Or
g.Synth.Coll.Vol.)第7巻、114
頁(1990年)参照]。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例により何ら制限されるもの
ではない。
【0014】参考例1 シクロブタノールの合成 冷却器、温度計および攪拌機を備えた内容積1000m
lの三ツ口フラスコに、水600g、濃塩酸57.5m
l(塩化水素0.68mol)およびシクロプロピルメ
タノール57.7g(0.80mol)を入れ、還流下
で3時間攪拌した。得られた反応液を室温まで冷却した
後、水酸化ナトリウム24g(0.60mol)を加
え、次いで、炭酸ソーダで中和した。得られた反応混合
物をジエチルエーテル50mlを用いて5回抽出し、抽
出液を飽和食塩水50mlで水洗した後、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、濃縮した。残渣を減圧下に蒸留し、9
0〜93℃(210mmHg)の留分として下記の物性
を有するシクロブタノール32.7g(0.45mo
l,収率66.8%)を得た。
【0015】H−NMR(270MHz、CDC
、TMS、ppm):δ=4.35−4.15(1
H,m),2.45−1.35(6H,m)
【0016】実施例1 シクロブタノンの合成 冷却器、温度計および攪拌機を備えた内容積500ml
の三ツ口フラスコに、参考例1と同様にして得られたシ
クロブタノール36g(0.5mol)を入れ、さら
に、アルミニウムイソプロポキシド5g(25mmo
l)およびフルフラール200g(2.1mol)を加
えた後、80℃で1時間攪拌した。得られた反応液をガ
スクロマトグラフィーを用いて内部標準法により分析
し、シクロブタノン33.6g(0.48mol,反応
収率96%)を含有していることを確認した。該反応液
を減圧下に蒸留し、下記の物性を有するシクロブタノン
27.2g(0.39mol,収率78%)を得た。
【0017】H−NMR(270MHz、CDC
、TMS、ppm):δ=3.20−3.05(4
H,m),2.10−1.95(2H,m)
【0018】実施例2 シクロブタノンの合成 実施例1において、フルフラール200g(2.1mo
l)に代えて、ベンズアルデヒド300g(2.8mo
l)を用いた以外は同様の操作を行った。得られた反応
液にはシクロブタノン31.4g(0.45mol,反
応収率90%)が含まれており、該反応液を減圧下に蒸
留することにより、シクロブタノン25.2g(0.3
6mol,収率72%)を得た。
【0019】実施例3 シクロブタノンの合成 実施例1において、フルフラール200g(2.1mo
l)に代えて、2−ホルミルチオフェン300g(2.
7mol)を用いた以外は同様の操作を行った。得られ
た反応液にはシクロブタノン32.6g(0.47mo
l,反応収率93%)が含まれており、該反応液を減圧
下に蒸留することにより、シクロブタノン25.9g
(0.37mol,収率74%)を得た。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、シクロブタノンを安価
に、工業的に有利に製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シクロブタノールをアルミニウムアルコ
    キシドの存在下にカルボニル化合物と反応させることを
    特徴とするシクロブタノンの製造方法。
  2. 【請求項2】 カルボニル化合物が芳香族アルデヒドで
    ある請求項1に記載の製造方法。
JP2001296023A 2001-07-06 2001-09-27 シクロブタノンの製造方法 Pending JP2003081904A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111138252A (zh) * 2019-12-26 2020-05-12 海门华祥医药科技有限公司 一种环丁酮的合成方法

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