JP2003081882A - 硫酸バリウムx線造影剤 - Google Patents

硫酸バリウムx線造影剤

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耕三 原
Manabu Yamamoto
学 山本
Mitsuhiro Narita
光洋 成田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消化管への付着性がよく、しかも低粘性化し
うる硫酸バリウムX線造影剤を提供する。 【解決手段】 薬理学上経口投与可能な懸濁化剤で被覆
された硫酸バリウム粒子を含む硫酸バリウムX線造影
剤。造影剤の形態は粉末状でもゾル状でもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、胃や大腸などの消
化管のX線撮影に使用される硫酸バリウム造影剤に関
し、より詳しくは、高付着性であり、かつ低粘性化しう
るX線造影剤に関する。
【0002】
【従来の技術】消化管用の、硫酸バリウムを主剤とする
X線造影剤には、使用時に水を加えて硫酸バリウムを懸
濁させる粉末タイプと、予め硫酸バリウムを精製水中に
所定濃度で懸濁させてあるゾル状タイプがある。
【0003】従来の粉末タイプは、硫酸バリウム粒子に
懸濁化剤および慣用の添加剤などを添加混合して作製し
たものであり、使用時に水を加えて懸濁液として用い
る。ゾル状タイプは、予め硫酸バリウム粉末に懸濁化剤
および精製水などを添加して作製した水懸濁液の形で製
剤化されているものである。
【0004】いずれのタイプにおいても、消化管への硫
酸バリウムの付着性を良くするための方法としては、懸
濁化剤の分子量を大きくして懸濁液の粘度を高くする
か、硫酸バリウムの粒子径を1〜4μm 程度に調整する
方法が一般的である。
【0005】一方、造影剤の使用時には、硫酸バリウム
の濃度が高いほどX線吸収が大きく、より鮮明な画像が
得られるため、撮影部位によっては硫酸バリウムの濃度
が高い造影剤が望まれる。しかしながら、硫酸バリウム
濃度を高くするにつれて懸濁液の粘度が高くなるため、
消化管内に付着する硫酸バリウムの層が厚くなりすぎ、
消化管の微細な病変を示現することが困難となりがちで
ある。また、粘度が高すぎると、飲用しにくく、さら
に、消化管内の流動性が悪くなるため扱いにくいという
欠点が生じる。
【0006】そこで、懸濁化剤や硫酸バリウムの粒子径
を例えば約4μm 以上に調整して粘度を低くすると、流
動性がよくなり、飲用し易く、また消化管内で扱い易く
なるが、消化管への付着性が悪くなり、付着むらを生じ
るなど均一な付着が得られにくい。
【0007】このように、従来のX線造影剤では、消化
管への硫酸バリウムの付着性と、製剤の低粘性化とは両
立し難い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
X線造影剤の欠点を解消し、付着性と低粘性の両方の性
質を併せ持ったX線造影剤を提供することを目的とす
る。すなわち、消化管への硫酸バリウムの付着性が良好
であり、低粘性化可能な硫酸バリウムX線造影剤の提供
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、懸濁化剤
を硫酸バリウム粒子と単に混合するのではなく、硫酸バ
リウム粒子表面に懸濁化剤を被覆処理しておくことによ
り、上記課題を解決しうることを見出した。硫酸バリウ
ム粒子の表面に懸濁化剤を付着させておくと、この硫酸
バリウム粒子を水に懸濁した場合、硫酸バリウム粒子表
面が高粘性の粘稠状となり、この粘稠性が硫酸バリウム
粒子の消化管表面への付着性を向上させることができ
る。その一方、懸濁液全体の粘度は低く抑えることがで
きる。例えば、同一の懸濁化剤量を使用した場合、硫酸
バリウム粒子表面に懸濁化剤を被覆処理した方が、単に
硫酸バリウムに懸濁化剤を混合したものより、懸濁液の
粘度を1割り程度減少させることができた。本発明者等
はこれらの知見から、本発明を完成させたものである。
【0010】すなわち、本発明は、薬理学上経口投与可
能な懸濁化剤で被覆処理された硫酸バリウム粒子を含む
硫酸バリウムX線造影剤である。この硫酸バリウムX線
造影剤は、粉末状あるいはゾル状のいずれでもよい。
【0011】上記硫酸バリウムX線造影剤においては、
懸濁化剤で被覆された硫酸バリウム粒子が、造影剤中の
硫酸バリウムの総量の10〜100 質量%であるのが好まし
く、また、懸濁化剤で被覆された粒径4μm以上の硫酸
バリウム粒子が、造影剤中の硫酸バリウムの総量の20〜
80質量%であるのが好ましい。
【0012】粒子表面に被覆する懸濁化剤の好適例とし
ては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボ
キシメチルセルロースカルシウム、アルギン酸ナトリウ
ム、カラギーナン、アラビアガム、キサンタンガム、ト
ラガントガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ポリビ
ニルアルコールおよびメチルセルロースから選択される
1種又は2種以上が例示される。
【0013】懸濁化剤の総量は造影剤中の硫酸バリウム
100 質量部に対して0.1 〜10質量部であるのが好まし
い。硫酸バリウム粒子の懸濁化剤による被覆処理は、噴
霧乾燥装置、練合機または攪拌混合機により行うのが好
ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の硫酸バリウムX線造影剤
は、硫酸バリウム粒子に薬理学上経口投与可能な懸濁化
剤を被覆処理したものを含有することを特徴とする。被
覆処理された硫酸バリウムは、造影剤中の硫酸バリウム
の全部であっても一部であってもよい。被覆処理された
硫酸バリウムの割合は、好ましくは、10〜100 質量%で
ある。
【0015】製剤の形態としては、粉末状またはゾル状
のいずれでも良い。粉末状の造影剤を製造するには、懸
濁化剤を被覆した硫酸バリウム粒子に、慣用の添加剤を
加えて混和することにより行うことができる。あるい
は、懸濁化剤を被覆した硫酸バリウム粒子に、被覆処理
していない硫酸バリウム、慣用の添加剤、必要に応じ懸
濁化剤を添加して混和することにより、粉末状硫酸バリ
ウムX線造影剤を製造することができる。
【0016】ゾル状の硫酸バリウムX線造影剤は、上記
粉末状硫酸バリウムX線造影剤に精製水、必要に応じて
懸濁化剤を添加して作製することができる。以下に、本
発明の造影剤に使用する、懸濁化剤で被覆された硫酸バ
リウム粒子について説明する。
【0017】硫酸バリウム粒子に被覆する懸濁化剤とし
ては、カルボキシメチルセルロースナトリウム(カルメ
ロースナトリウム)、カルボキシメチルセルロースカル
シウム(カルメロースカルシウム)、アルギン酸ナトリ
ウム、カラギーナン、アラビアガム、キサンタンガム、
トラガントガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ポリ
ビニルアルコール、メチルセルロースなどが例示される
が、糊状の粘着性を有するものであればこれらに限定さ
れるものではない。懸濁化剤は1 種類もしくは2 種類以
上を使用することができる。
【0018】硫酸バリウム粒子に被覆する懸濁化剤の量
は、使用する懸濁化剤の種類や使用時の硫酸バリウム濃
度によっても異なるが、消化管への付着性および低粘性
化の点から、硫酸バリウム100 質量部に対して0.1 〜10
質量部が好適であり、より好ましくは0.5 〜5 質量部で
ある。
【0019】硫酸バリウム粒子表面に懸濁化剤を被覆処
理する方法としては、噴霧乾燥機を用いる方法あるい
は、攪拌混合機や練合機などの混合機を用いる方法が使
用できる。
【0020】噴霧乾燥機を用いる方法によれば、所定量
の懸濁化剤を水に溶解させた水溶液に硫酸バリウムを入
れ、攪拌機又はホモミキサーにて混合均一化した後、噴
霧乾燥機により硫酸バリウム乾燥粒子を得ることができ
る。より具体的には、例えば、所定量の懸濁化剤を精製
水にて溶解した水溶液に被覆する硫酸バリウムを入れ、
濃度を100 〜250w/v% になるように精製水で均一調製す
る。この硫酸バリウム懸濁液を噴霧乾燥機により乾燥温
度180 〜250 ℃で噴霧乾燥して、懸濁化剤で被覆された
硫酸バリウム粒子を得ることができる。
【0021】また、混合機を用いる方法は、攪拌混合機
や練合機に硫酸バリウムを入れ、所定量の懸濁化剤を水
に溶解した水溶液を添加して均一にした後、乾燥、粉砕
処理する手法が好適である。より具体的には、例えば、
混合機に被覆処理される硫酸バリウムを入れ、懸濁化剤
を精製水にて溶解した水溶液を加えて混合機にて均質に
する。この状態は泥状でも粒子状態でも良い。泥状にす
る場合は、懸濁化剤を溶解する水の量を多くすればよ
い。造粒状態にするためには、懸濁化剤を溶解した水溶
液を噴霧しながら加えると得やすい。その後、乾燥操作
を行ない、水分を除去した後、粉砕機により、架橋して
大きくなった粒子の結合を離して均一な粒子を得る。
【0022】被覆処理される硫酸バリウム粒子の粒子径
は特に限定されないが、4μm以上の大粒径の粒子に懸
濁化剤を被覆した粒子を、造影剤中の硫酸バリウムの総
量の20〜80質量%の割合で含有していると、消化管の微
細な表面状態を示現する点でより効果的である。
【0023】以上のようにして得られる被覆処理された
硫酸バリウムを用いて本発明の硫酸バリウムX線造影剤
を製造する。被覆処理された硫酸バリウム、または必要
に応じこれに被覆処理していない硫酸バリウムを加えた
ものに、X線造影剤に通常使用されている添加剤を適宜
配合して粉末状の硫酸バリウムX線造影剤を製造するこ
とができる。使用できる添加剤の例としては、プロピレ
ングリコールやポリエチレングリコールなどの溶解補助
剤、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プ
ロピル、パラオキシ安息香酸エチル、デヒドロ酢酸ナト
リウムなどの防腐剤、シリコーン樹脂などの消泡剤、慣
用の矯味剤、甘味料、香料などが挙げられる。粘度や懸
濁化調整のため、被覆処理に用いた懸濁化剤以外に、さ
らに同じまたは別の種類の懸濁化剤を配合してもよい。
さらに懸濁化剤を添加する場合、懸濁化剤の総量が、造
影剤中の硫酸バリウム100 質量部に対して0.1 〜10質量
部、より好ましくは0.5 〜5 質量部となるように添加す
る。
【0024】ゾル状の造影剤とするためには、上記粉末
状の造影剤にさらに精製水を加え、必要に応じさらに懸
濁化剤を添加して混合すればよい。消化管用硫酸バリウ
ムX線造影剤は、使用時に、撮影部位よって30w/v%から
300w/v% 程度までの硫酸バリウムの濃度が必要とされ
る。また、粘度については、流動性や飲用しやすさの点
から、20℃、B型回転粘度計2号ローター、30rpm で測
定して10〜1000mPa ・s が好ましく、流れすぎず、厚の
り付着しない状態を考慮すると20〜500mPa・s がより好
ましい。
【0025】本発明の硫酸バリウムX線造影剤は、懸濁
化剤で被覆された硫酸バリウム粒子を含むので、粉末状
の製剤を水に懸濁して用いる場合、あるいは予め水に懸
濁してゾル状としてある場合のいずれも、この硫酸バリ
ウム粒子表面が高粘性の粘稠状となり、消化管表面への
付着性がよくなる。また、従来の造影剤に比べ、懸濁化
剤の量が同じであっても、懸濁液の粘度を減少させるこ
とができ、典型的には1割程度減らすことができる。従
って、これまで両立が困難であった付着性と低粘性化の
両方を達成することができる。すなわち、消化管への硫
酸バリウムの付着性に優れ、しかも低粘性化可能な硫酸
バリウムX線造影剤を提供しうる。
【0026】
【実施例】
【0027】
【実施例1】硫酸バリウム( 日本薬局方、粒径4μm以
上の粒子を50% 含有) 、カルメロースナトリウム( 日
本薬局方、懸濁化剤) 、デヒドロ酢酸ナトリウム( 薬添
規防腐剤) 、 サッカリンナトリウム( 日本薬局方 甘
味料) 、シリコーン樹脂(食品添加物 消泡剤) 、スト
ロベリーエッセンス(食品添加物 香料) 、還元麦芽糖
水飴( 食品添加物 賦形剤) を用いて下記処方の粉末状
の硫酸バリウムX線造影剤を調製した。処方 (総量100g) 硫酸バリウム 98.0 g カルメロースナトリウム 1.0g デヒドロ酢酸ナトリウム 0.1 g サッカリンナトリウム 0.01g シリコーン樹脂 0.1g ストロベリーエッセンス 0.1g 還元麦芽糖水飴 0.69g ───────────────────────── 総 量 100g ───────────────────────── 精製水26mLにカルメロースナトリウム1.0 gを溶解し、
ついで硫酸バリウム98.0gを入れ均一とし、全体濃度を
200w/v% とした。これを噴霧乾燥機(LT-8,大河原化工機
入口200 ℃、出口90℃) で噴霧乾燥して、懸濁化剤を
被覆した硫酸バリウム99gを得た。これにデヒドロ酢酸
ナトリウム、サッカリンナトリウム、シリコーン樹脂、
ストロベリーエッセンス、還元麦芽糖水飴を上記量加え
て混合混和して、懸濁化剤を被覆した硫酸バリウム粒子
を含む、本発明の粉末状硫酸バリウムX線造影剤を得
た。
【0028】
【実施例2〜10】懸濁化剤を下の表1に記載したもの
変更した( 添加量は1.0 gで同じ) 以外は実施例1と同
様にして、実施例2〜10の本発明粉末状硫酸バリウム
X線造影剤を得た。
【0029】[表1]実施例番号 用いた懸濁化剤 実施例1 カルメロースナトリウム 実施例2 カルメロースカルシウム 実施例3 アルギン酸ナトリウム 実施例4 カラギーナン 実施例5 アラビアガム 実施例6 キサンタンガム 実施例7 トラガントガム 実施例8 コンドロイチン硫酸ナトリウム 実施例9 ポリビニルアルコール 実施例10 メチルセルロース
【0030】
【比較例1】実施例1と同じ組成を持つ、硫酸バリウム
粒子に被覆処理をしていない、従来の粉末状硫酸バリウ
ムX線造影剤を製造した。すなわち、硫酸バリウム98.0
gにカルメロースナトリウム1.0 gを混合し、次いでデ
ヒドロ酢酸ナトリウム、サッカリンナトリウム、シリコ
ーン樹脂、ストロベリーエッセンス、還元麦芽糖水飴を
実施例1と同じ量加えて混合混和して粉末状硫酸バリウ
ムX線造影剤を得た。
【0031】
【比較例2 〜10】懸濁化剤を表1のそれぞれ実施例2
〜10に記載したものに変更した以外は比較例1と同様
にして、比較例2〜10の粉末状硫酸バリウムX線造影
剤を得た。
【0032】上記で得られた実施例1〜10、比較例1
〜10のそれぞれについて、精製水を26mL添加して硫酸
バリウム濃度200w/v% の試験液を調製し、物性試験を行
なった。
【0033】(物性試験)粘度試験 試験液を20℃に保温し、B 型回転粘度計を用いて2 号ロ
ーター、30 rpmの条件下で粘度を測定した結果を表2に
示す。
【0034】
【表2】
【0035】表2から明らかなように、実施例1〜10
の造影剤は、比較例1〜10の造影剤に比べて粘度が8
〜11%も減少している。このように、硫酸バリウム粒子
表面に懸濁化剤を被覆することにより粘度を下げること
ができ、硫酸バリウムX線造影剤の流動性を改善するこ
とができる。付着試験 硫酸バリウムの付着性を測定するために次の試験を行っ
た。直径75mm φのガラス製シャーレにメンブランを貼
りつけ、20℃の試験液を1cmの深さまで満たし、シャー
レを水平から角度80℃に傾斜させて硫酸バリウムを流出
させ、10秒後におけるガラス製シャーレ中心部のメンブ
ラン上の硫酸バリウムの厚みをレーザー変位計( キーエ
ンス LBP-080 センサー,LB-1100アンプユニット) で測
定した。得られた結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】表3より、実施例1〜10の造影剤を使用
すると、比較例1〜10の造影剤に比べて付着厚みが5
〜10%程度増加したことが分かる。すなわち、硫酸バリ
ウム粒子表面を懸濁化剤で被覆することにより、被覆し
ない場合に比べ、粒子表面の近傍の粘性が高くなり流動
性が悪くなるために、付着厚みが厚くなると考えられ
る。実施例1〜10の造影剤で得られる程度の付着厚みの
増加は、X線の吸収率が増加して造影能が向上するのに
適している。造影能の向上率は、付着厚みからみて約5
〜10%である。
【0038】以上、表2、表3に示す実験結果より、硫
酸バリウム粒子表面を懸濁化剤で被覆処理した硫酸バリ
ウムX線造影剤は、被覆処理をしない硫酸バリウムX線
造影剤よりも粘度を1割程度下げることができ、かつ付
着厚みを1割程度上げることができたことが判る。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る懸濁化剤で被覆された硫酸
バリウム粒子を含む硫酸バリウムX線造影剤は、被覆処
理を行わない従来の造影剤に比べ、懸濁液の粘度を低く
することができるため、消化管内における流動性に富
み、且つ従来品よりも付着性が良いため、造影能が向上
し、消化管内の微細な病変を示現することが可能とな
る。このように、本発明によれば、付着性が良好で、か
つ低粘性化可能なX線造影剤を提供することができる。
フロントページの続き (72)発明者 成田 光洋 北海道小樽市奥沢1丁目25番18号 共成製 薬株式会社内 Fターム(参考) 4C085 GG02 HH05 JJ03 KB26 LL05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬理学上経口投与可能な懸濁化剤で被覆
    処理された硫酸バリウム粒子を含む硫酸バリウムX線造
    影剤。
  2. 【請求項2】 粉末状である請求項1記載の造影剤。
  3. 【請求項3】 ゾル状である請求項1記載の造影剤。
  4. 【請求項4】 懸濁化剤で被覆処理された硫酸バリウム
    粒子が、造影剤中の硫酸バリウムの総量の10〜100 質量
    %である請求項1〜3のいずれかに記載の造影剤。
  5. 【請求項5】 懸濁化剤で被覆処理された粒径4μm以
    上の硫酸バリウム粒子が、造影剤中の硫酸バリウムの総
    量の20〜80質量%である請求項1〜3のいずれかに記載
    の造影剤。
  6. 【請求項6】 懸濁化剤が、カルボキシメチルセルロー
    スナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウ
    ム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、アラビアガ
    ム、キサンタンガム、トラガントガム、コンドロイチン
    硫酸ナトリウム、ポリビニルアルコールおよびメチルセ
    ルロースから選択される1種又は2種以上である請求項
    1〜5のいずれかに記載の造影剤。
  7. 【請求項7】 懸濁化剤の総量が造影剤中の硫酸バリウ
    ム100 質量部に対して0.1 〜10質量部である、請求項1
    〜6のいずれかに記載の造影剤。
  8. 【請求項8】 被覆処理が、噴霧乾燥装置、練合機また
    は攪拌混合機によるものである請求項1〜7のいずれか
    に記載の造影剤。
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