JPH07173065A - 速溶性の医療用アルギン酸ナトリウム造粒物およびその製造法 - Google Patents

速溶性の医療用アルギン酸ナトリウム造粒物およびその製造法

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JPH07173065A
JPH07173065A JP34953493A JP34953493A JPH07173065A JP H07173065 A JPH07173065 A JP H07173065A JP 34953493 A JP34953493 A JP 34953493A JP 34953493 A JP34953493 A JP 34953493A JP H07173065 A JPH07173065 A JP H07173065A
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sodium alginate
surfactant
granule
acid ester
fatty acid
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JP34953493A
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Fumio Okumura
文男 奥村
Shinichiro Yokoi
慎一郎 横井
Tetsuo Shirai
徹夫 白井
Junko Yamamoto
淳子 山本
Yoichi Toshima
洋一 戸島
Taizen Sakakibara
大全 榊原
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OTA SEIYAKU KK
Fuji Chemical Industries Co Ltd
Original Assignee
OTA SEIYAKU KK
Fuji Chemical Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 速溶性の医療用アルギン酸ナトリウム造粒物
およびその製造法を提供する。 【構成】 アルギン酸ナトリウム粉末粒子またはアルギ
ン酸含有粉末粒子に薬理学上経口投与可能な界面活性剤
を噴霧することにより得られる界面活性剤で被覆された
速溶性の医療用アルギン酸ナトリウム造粒物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、胃・十二指腸潰瘍、び
らん性胃炎、逆流性食道炎あるいは胃生検の出血時の止
血など消化器疾患の治療に内服で使用される医療用アル
ギン酸ナトリウム造粒物およびその製造法に関する。
【0002】従来、前述のごとき疾患等に用いられる医
療用アルギン酸ナトリウム内服用製剤は、総て液剤であ
り、アルギン酸ナトリウムを水剤として処方し、甘味
剤、矯味剤、香料等を配合したものである。
【0003】このアルギン酸ナトリウム液剤は、室温が
高いと、貯蔵中に沈澱が生成し、変質し易く、製造に際
し、滅菌操作、防腐剤の添加等の格別の措置が必要とさ
れ、保存、輸送、保管上の問題として収納容器に由来す
る製造費、包装費、運送費等によりコスト高を招くこと
等の点において多くの問題があり、また、患者にとって
は、上記液剤は1回当たりの服用量が多いため、携帯性
の点において問題があった。
【0004】さらに、アルギン酸ナトリウム粉末粒子
は、水を加えると粒子表面のみが溶け、いわゆる「まま
こ」状態となり、完全に溶解するには長時間を要すると
いう性質を有するものであるため、速溶性の医療用アル
ギン酸ナトリウム製剤の開発が強く望まれていた。
【0005】このように、服用時に水に溶解させて医療
用に供することが可能な剤型として、安定性がよく、か
つ溶解が速やかである粉末状のアルギン酸ナトリウム製
剤が要望されている。
【0006】
【発明の開示】本発明の目的は、服用時に水に溶解させ
て医療用に供することが可能な剤型として、安定性がよ
く、かつ用時に溶解が速やかであるアルギン酸ナトリウ
ム製剤を提供することにある。
【0007】本発明者らは、従来技術における課題を解
決すべく内服用アルギン酸ナトリウム製剤の製造に関し
鋭意研究した結果、アルギン酸ナトリウム粉末粒子また
はアルギン酸ナトリウム含有粉末粒子に薬理学上経口投
与可能な界面活性剤を噴霧することによって得られる界
面活性剤で被覆されたアルギン酸ナトリウム造粒物が上
記目的を達成し得ることを見出した。本発明はかかる知
見に基づくものである。
【0008】本発明の速溶性の医療用アルギン酸ナトリ
ウム造粒物は、アルギン酸ナトリウム粉末粒子またはア
ルギン酸ナトリウム含有粉末粒子に薬理学上経口投与可
能な界面活性剤を噴霧することにより得られるものであ
る。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。前述の薬
理学上許容される公知の界面活性剤は、好適には非イオ
ン性または両性の界面活性剤である。非イオン性界面活
性剤の例としては、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン
脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリ
セリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などをあげること
ができる。
【0010】上記のショ糖脂肪酸エステルとしては、シ
ョ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステ
ル等、ソルビタン脂肪酸エステルとしては、モノステア
リン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、モノ
パルミチン酸ソルビタン等、グリセリン脂肪酸エステル
としては、グリセリンステアリン酸エステル、グリセリ
ンカプリン酸エステル等、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ルとしては、デカオレイン酸デカグリセリン、ペンタオ
レイン酸デカグリセリン、モノミリスチン酸デカグリセ
リン等をあげることができる。両性界面活性剤として
は、例えば、精製大豆レシチン、精製卵黄レシチンまた
は、酵素分解レシチン(例えば酵素分解大豆レシチン)
等のレシチン類をあげることができる。
【0011】本発明に係るアルギン酸ナトリウム造粒物
中の界面活性剤の含有量は、使用する界面活性剤の種
類、噴霧方法等により異なり特定されないが、通常、製
造する造粒物の重量あたり、0.1〜5.0重量%が好
適であり、より好適には0.5〜3・0重量%である。
【0012】本発明に係る医療用アルギン酸ナトリウム
造粒物の製法としては、下記の如き方法が例示される。
【0013】第1の方法として、アルギン酸ナトリウム
粉末を流動層造粒(以下、予備造粒という)によって造
粒物とし、次に、得られた造粒物に界面活性剤の水溶液
を噴霧しながら流動層造粒を行うことにより製造するこ
とができる。
【0014】上記の流動層造粒においては、造粒の際の
給気温度、給気量、スプレーエアー圧等については用い
る界面活性剤、賦形剤等の量によるが、例えば小型流動
乾燥機を用いる場合には、給気温度は約70℃、給気量
は0.5m/分、スプレーエアー圧は0.6kg/c
が好適である。
【0015】上記の予備造粒は、アルギン酸ナトリウム
粉末粒子に適宜な結合剤の水溶液または懸濁液を噴霧さ
せながら行うのが好ましい。
【0016】上記の結合剤の例としては、後述するスタ
ーチ誘導体、セルロース誘導体またはアルギン酸ナトリ
ウムなどをあげることができる。これらの結合剤は、
水、エタノールなどの溶媒、若しくはこれらの混合溶媒
などを用い、それらの溶媒に溶解させて用いることがで
きるが、水、エタノール若しくはこれらの混合溶媒その
ものを結合剤として用いることもできる。
【0017】上記の方法において、アルギン酸ナトリウ
ム粉末に代えて、アルギン酸ナトリウムの水分散液を噴
霧乾燥造粒することにより得たアルギン酸ナトリウム含
有粉末を予備造粒し、得られた造粒物に上記界面活性剤
の水溶液または懸濁液を噴霧しながら流動層造粒するこ
とによっても製造できる。
【0018】上記の噴霧乾燥造粒においてはその造粒に
際し、必要ならば結合剤、賦形剤、薬理学上経口投与可
能な界面活性剤等を添加することもできる。
【0019】第2の方法として、本発明に係るアルギン
酸ナトリウム造粒物は、アルギン酸ナトリウム粉末に、
薬理学上経口投与可能な界面活性剤の水溶液を噴霧しな
がら流動層造粒を行うことにより製造することができ
る。
【0020】上記流動層造粒の条件は、第1の方法と同
様である。また、第1の方法と同様、アルギン酸ナトリ
ウム粉末に代えて、噴霧乾燥造粒法により得られるアル
ギン酸ナトリウム含有粉末を用いてもよい。
【0021】さらに、上記第2の方法において、流動層
内蔵型噴霧造粒機を使用することにより、噴霧乾燥と流
動層造粒とを同時に行うことができる。より具体的に
は、流動層内蔵型噴霧造粒機の一方のノズルよりアルギ
ン酸ナトリウムの水溶液または懸濁液を噴霧し、他方の
ノズルより薬理学上経口投与可能な界面活性剤の水溶液
または懸濁液を噴霧しながら流動層造粒し、界面活性剤
で被覆された速溶性の医療用アルギン酸ナトリウム造粒
物を製造することができる。
【0022】上記流動層造粒は常法に従って行うことが
でき、乾燥条件は用いるアルギン酸ナトリウムの形態、
界面活性剤、溶媒等により異なるが、好適には入口温度
150℃、出口温度50℃、スプレー圧2.0kg/c
である。
【0023】造粒装置としては、流動層造粒機、例えば
流動層型、噴流流動層型、噴流層型等の回分式、流動層
型、噴流流動層型、噴流層型等の半連続式、流動層型
(横型多室、円筒型)、噴流流動層型、噴流層型等の連
続式、または複合型造粒装置および流動層内蔵型噴霧乾
燥機等をあげることができる。
【0024】本発明に係るアルギン酸ナトリウム造粒物
は、所望により添加剤、例えば結合剤、賦形剤、矯味
剤、着色剤 香料、緩衝剤または抗酸化剤等を含有して
いてもよい。
【0025】結合剤の例としては、アルギン酸ナトリウ
ム、デンプン類、デキストリン、ヒドロキシプロピルス
ターチ、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース
ナトリウム(CMC−Na)、メチルセルロース、カル
ボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセ
ルロース類等をあげることができる。
【0026】賦形剤の例としては、マンニトール、乳
糖、デンプン、砂糖、炭酸カルシウム、リン酸カルシウ
ム、結晶セルロース等、矯味剤としては、ショ糖、アス
パルテーム、サッカリン、食塩、還元麦芽糖水飴等、着
色料としては銅クロロフィリンナトリウム等、香料とし
てはメントール等をあげることができる。
【0027】本発明に係るアルギン酸ナトリウム造粒物
は、後述の試験結果からも明らかなように、溶解に際
し、いわゆる、「ままこ」となることがなく、しかも速
溶性である。この造粒物1gは、通常、水10ml中に
1分以内に溶解する。
【0028】本発明に係るアルギン酸ナトリウム造粒物
は、水に速やかに均一に溶解させることができる。一
方、対照群として用いた(1)市販のアルギン酸ナトリ
ウム粉末または(2)界面活性剤を使用しないで流動層
造粒により製造した造粒物は水に対して溶解するに際
し、速溶性でなく、また粘稠なコロイド状の溶液とな
る。また、「ままこ」が発生し、完全に溶解するには長
時間を必要とした。
【0029】本発明に係るアルギン酸ナトリウム造粒物
は、経時的に安定であり、例えば40℃密封条件下で6
ヶ月間経過した場合、造粒物の溶解性は製造直後の造粒
物の溶解性と何ら変わらない。
【0030】本発明に係るアルギン酸ナトリウム造粒物
は、胃・十二指腸潰瘍、びらん性胃炎、逆流性食道炎に
おける自覚症状の改善、胃生検の出血時の止血剤等とし
て服用時に水に溶解させて用いることができる。本発明
に係るアルギン酸ナトリウム造粒物は、任意の濃度で水
に溶解させることができるが、通常は5乃至8重量%の
濃度になるようにして用いる。このアルギン酸ナトリウ
ム造粒物には、使用時以前に予め、甘味剤、香料その他
の添加剤を含有させておくことができ、または使用時に
その適量を加えて用いることもできる。
【0031】
【実施例】以下に実施例および試験例を挙げて本発明を
更に具体的に説明する。
【0032】実施例1 小型流動層造粒機(フローコーターMINI、フロイン
ト社製)中に、アルギン酸ナトリウム粉末105g、デ
キストリン10gを入れ、給気温度70℃、給気量0.
5m/分、スプレーエアー圧0.6kg/cmの条
件で、結合剤としてのアルギン酸ナトリウム3g、銅ク
ロロフィルナトリウム0.3g、アスパルテーム0.2
gからなる20v/v%エタノール水溶液100mlを
60分間で噴霧し予備造粒を行った。次に給気温度70
℃、給気量0.5m/分、スプレーエアー圧0.6k
g/cmの条件で、精製大豆レシチン1.2gを含む
30v/v%エタノール水溶液40mlを噴霧すること
により、上記レシチンで被覆された造粒物120gを得
た。得られた造粒物のアルギン酸ナトリウム含量は81
%、平均粒子径は約450μm、嵩密度は0.18であ
った。
【0033】実施例2 アルギン酸ナトリウム粉末5.5kg、D−マンニトー
ル3.5kg、アドソリダー101(賦形薬;商標名)
1.0kgからなる混合物を70℃の水130Lに分散
した。この分散液を噴霧乾燥機(型式S−50N/R、
ニロ・アシザワ社製)を用いて人口温度180℃、出口
温度110℃、アトマイザー回転数12000rpm、
原液供給量1時間当たり100kgの条件で噴霧し、ア
ルギン酸ナトリウム含有粉末8.6kgを得た。このア
ルギン酸ナトリウム含有粉末120gを実施例1に記載
の小型流動層造粒機に入れ、結合液として20v/v%
エタノール水溶液100ml、被覆液としてデカグリセ
リンペンタオレイン酸エステル1.2gを含む30v/
v%エタノール水溶液90mlを用いた以外は実施例1
と同様に操作することにより被覆された造粒物118g
を得た。得られた造粒物のアルギン酸ナトリウム含量は
53%、平均粒子径は約400μm、嵩密度は0.20
であった。
【0034】実施例3 流動層内蔵型噴霧乾燥機(型式L−8型、大川原製作所
製)のノズルの1つよりアルギン酸ナトリウム粉末32
5g、D−マンニトール125g、アドソリダー101
(商標名)の50gを70℃の水6.5Lに分散した原
液を1時間当たり1.4kgの流量で噴霧し、一方、他
のノズルよりショ糖パルミチン酸エステル20gを含有
する20v/v%エタノール水溶液1Lを噴霧した。そ
の際の乾燥条件としては、人口温度150℃、出口温度
50℃、スプレー圧1.0kg/cmで行った。造粒
物は450g得られた。アルギン酸ナトリウムの含量は
61%、平均粒子径は約400μm、嵩密度は0.21
であった。
【0035】実施例4 小型流動層造粒機(型式フロコーターMULTI、大川
原製作所製)中にアルギン酸ナトリウム粉末920g、
デキストリン140g、D−マンニトール100gおよ
びD−ソルビトール100gを入れ、給気温度70℃、
スプレー圧1.0kg/cmの条件で、アルギン酸ナ
トリウム30g、銅クロロフィルナトリウム2.4g、
アスパルーム2.0gを含む10v/v%エタノール水
溶液1Lを50分間で噴霧し、予備造粒を行った。次
に、この造粒物に対し、給気温度60℃、スプレー圧
1.0kg/cmの条件で、精製大豆レシチン13g
を含む25v/v%エタノール水溶液400mlを噴霧
することにより造粒物1,300gを得た。得られた造
粒物のアルギン酸ナトリウムの含量は66%、平均粒子
径は約500μm、嵩密度は0.13であった。
【0036】実施例5 流動層造粒機(フローコーターWSG−30R、フロイ
ント社製)中に、アルギン酸ナトリウム粉末5,200
g、粉末還元麦芽糖水飴1,400gおよびD−マンニ
トール80gを入れ、給気温度60℃、スプレーエアー
圧1.5kg/cm、排気温度42℃の条件で、結合
剤としてのアルギン酸ナトリウム180g、銅クロロフ
ィルナトリウム4g、アスパルテーム14gからなる水
溶液6Lを60分間で噴霧し、予備造粒を行った。得ら
れた造粒物に対し上記と同じ造粒条件下で、精製大豆レ
シチン85gを含む20v/v%エタノール水溶液1.
7Lを15分間噴霧することにより、造粒物7.2kg
を得た。得られた顆粒のアルギン酸ナトリウム含量は6
7%、平均粒子径は約850μm、嵩密度は0.15で
あった。
【0037】実施例6 実施例1で使用した小型流動層造粒機中にアルギン酸ナ
トリウム粉末88.8g、粉末還元麦芽糖水飴24gを
入れ、給気温度70℃、給気量0.5m/分スプレー
エアー圧0.6kg/cmの条件で精製大豆レシチン
(サンソフトL−6)3.0gを含む30v/v%エタ
ノール水溶液150mlを噴霧することにより、レシチ
ンで被覆された造粒物115gを得た。得られた造粒物
のアルギン酸ナトリウム含量は69%、平均粒子径は約
400μm、嵩密度は0.26であった。
【0038】実施例7〜18 実施例1で使用した小型流動層造粒機中にアルギン酸ナ
トリウム粉末88.8g、粉末還元麦芽糖水飴24g、
D−マンニトール2gを入れ、結合液として銅クロロフ
ィルナトリウム0.06gとアスパルテーム0.24g
を含む水溶液80mlを用い、被覆液として下記表1に
記載した界面活性剤の2w/v%濃度の20v/v%エ
タノール水溶液を50℃で加温して溶解させて用いた以
外は実施例1と同様に操作することにより、実施例7〜
18の造粒物を得た。
【0039】
【表1】
【0040】下記表2において実施例番号で示した各実
施例で得られた造粒物を試料として、アルギン酸ナトリ
ウム含有量3gに相当する造粒物を使用し、これを25
℃の水60mlに入れ、撹拌し、溶解時間を測定した。
表2において、A欄には製造直後、B欄には40℃密封
6ヶ月経過後の試料造粒物の溶解に要した時間が示され
ている。対照例1は市販のアルギン酸ナトリウムを用い
て行った結果であり、対照例2は、実施例1においてレ
シチン処理を行わなかった場合の造粒物についての結果
を示す。
【0041】
【表2】
【0042】実施例7〜18の各造粒物について、実施
例1の造粒物の溶解性を◎してその溶解性を溶解に要し
た時間によりクラス分けして◎>○で表した結果を表3
に示す。
【0043】なお、表3においては、界面活性剤の添加
量は、各実施例について変えて行った場合を含めて示さ
れている。
【表3】
【0044】
【発明の効果】本発明により、速溶性の医療用アルギン
酸ナトリウム造粒物およびその製造法が提供される。本
発明に係わるアルギン酸ナトリウム造粒物は、溶解に際
し、「ままこ」を生ずることなく、かつ速溶性である。
本発明のアルギン酸ナトリウム造粒物は、経時的に安定
であり、例えば40℃密封条件下で6ヶ月間経過した場
合においても製造直後の造粒物の速溶性は保持されてい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08B 37/04 7433−4C (72)発明者 山本 淳子 富山県魚津市仏田3861の2番地 (72)発明者 戸島 洋一 埼玉県浦和市南浦和3丁目37番地18棟204 号室 (72)発明者 榊原 大全 埼玉県久喜市青葉1丁目2番2−504号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルギン酸ナトリウム粉末粒子またはア
    ルギン酸ナトリウム含有粉末粒子に対し、薬理学上経口
    投与可能な界面活性剤を噴霧することにより調製された
    界面活性剤で被覆された速溶性の医療用アルギン酸ナト
    リウム造粒物。
  2. 【請求項2】 前記の界面活性剤として、ショ糖脂肪酸
    エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪
    酸エステル、ホリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチ
    レングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソ
    ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマ
    シ油またはレシチン類から選択される1種または2種以
    上である請求項1記載の造粒物。
  3. 【請求項3】 前記の界面活性剤が造粒物の全量基算で
    0.1〜5.0重量%使用されていることを特徴とする
    請求項1記載の造粒物。
  4. 【請求項4】 アルギン酸ナトリウム粉末を流動造粒す
    ることによって造粒物とし、次に、該造粒物に界面活性
    剤の水溶液を噴霧しながら流動層造粒することを特徴と
    する界面活性剤で被覆された速溶性の医療用アルギン酸
    ナトリウム造粒物の製造方法。
  5. 【請求項5】 アルギン酸ナトリウム粉末に、界面活性
    剤の水溶液を噴霧しながら流動層造粒を行うことを特徴
    とする界面活性剤で被覆された速溶性の医療用アルギン
    酸ナトリウム造粒物の製造方法。
JP34953493A 1993-12-16 1993-12-16 速溶性の医療用アルギン酸ナトリウム造粒物およびその製造法 Pending JPH07173065A (ja)

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