JP2003081631A - 高比表面積消石灰とその製造方法およびその用途 - Google Patents

高比表面積消石灰とその製造方法およびその用途

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JP2003081631A JP2001273638A JP2001273638A JP2003081631A JP 2003081631 A JP2003081631 A JP 2003081631A JP 2001273638 A JP2001273638 A JP 2001273638A JP 2001273638 A JP2001273638 A JP 2001273638A JP 2003081631 A JP2003081631 A JP 2003081631A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】新規で反応性の高い高比表面積消石灰、及び高
比表面積消石灰を効率的、効果的、且つ経済的に得るこ
とができる方法、そしてこの高比表面積消石灰を廃棄物
等の燃焼排ガス中に含まれる酸性物質の除去に用いる方
法を提供する。 【解決手段】主成分が水酸化カルシウムで、アルカノー
ルアミン類化合物とアルキレングリコール類化合物を含
有し、且つ比表面積が20m2/g以上である高比表面
積消石灰、その製法および、この高比表面積消石灰を廃
棄物等の燃焼排ガス中に含まれる酸性物質除去に用いる
方法を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な高比表面積
消石灰とその製造方法及び該消石灰を用いた廃棄物等の
燃焼排ガス中に含まれる酸性物質の除去に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】廃棄物の焼却により排出される燃焼排ガ
ス中の有害物質の除去剤としては消石灰の他に、苛性ソ
ーダや水酸化マグネシウム、重曹などが一部用いられて
いるが、その取り扱い易さやコスト面から、大部分は消
石灰である。この消石灰の製造方法は、生石灰との反応
に用いる水の量によって二つに大別される。大量の水を
使って石灰乳を得る湿式消化法と、生石灰に対して当量
から2倍量の水を使って直接消石灰を得る乾式消化法で
ある。これらの内、粉末消石灰を工業的に得る方法は、
通常乾式消化法であり、そこで得られる消石灰の比表面
積は15m2/g前後である。
【0003】ところで、紙類、油類、衣類、プラスチッ
ク類の廃棄物を燃焼させると燃焼排ガス中に有害物質で
ある酸性ガス、例えば塩化水素が発生する。環境保全の
面からこの酸性ガスを除去する必要がある。除去剤とし
て、従来の消石灰では反応効率が低く、発生する酸性ガ
スに対して2〜3倍当量の消石灰を必要とした。そこ
で、塩化水素等の酸性ガスを効率良く除去する為に、消
石灰の比表面積を大きくする試みがなされた。
【0004】例えば、特公平6−8194号公報には、
酸化カルシウムを水30〜50容量部及びメタノール等
の有機溶剤50〜70容量部よりなる消化水で、一定温
度で消化することにより、36〜48m2/gの高比表
面積消石灰が得られることが開示されている。この高比
表面積消石灰の効果は確かに大きく、酸性ガスを効率良
く除去できる。しかし、該方法は可燃性の有機溶媒を大
量に使用すること、その加熱や回収等の操作が別に必要
であること、そして、防爆設備対応が必要になるなど、
製造面、安全面において問題が多い。
【0005】特開平10−25112号公報には、アル
コール類及び第1級、第2級アミン類を生石灰に対して
0.1〜20wt%含む氷点から30℃の消化水を用い
て高比表面積消石灰を製造する方法が開示されている
が、該方法では、比表面積が28〜60m2/gの高比
表面積消石灰が製造でき、酸性ガスの除去作用も大き
い。またここで示されているアミン化合物は分子内にア
ミノ基を一つもつモノアミン化合物である。米国特許第
5173279号明細書にはエチレングリコールやジエ
チレングリコールのようなグリコール類や、トリエタノ
ールアミンのようなエタノールアミン類を添加した消化
水によって生石灰を消化して、比表面積25m2/g以
上の高比表面積消石灰を製造する方法が開示されてい
る。
【0006】米国特許第5232678号明細書には、
トリエタノールアミン、マンニトール、ジエタノールア
ミン、ビシン、モルホリン、tri−イソプロパノール
アミン、N−エチルジエタノールアミンなどの存在下に
生石灰を消化し、20〜47m2/gの高比表面積消石
灰を得ることが開示されている。
【0007】また、特開平9−110423号公報に
は、アルカノールアミン類の他に、オキシカルボン酸及
びその塩、糖類、グリコール類、コハク酸、金属コハク
酸塩、リグニンスルホン酸塩などを0.5〜20重量部
含む14〜26m2/gの高比表面積消石灰の製造法が
開示されている。
【0008】特開平10−101331号公報には、水
に可溶な2価、3価のアルコール、第一級アミン類、第
二級アミン類及び第三級アミン類、または、糖類を添加
する事が、具体的にはジエチレングリコール、トリエタ
ノールアミン、ショ糖のみが記載され、これを生石灰に
対して0.02〜50wt%添加し、消化することで2
3〜40m2/gの高比表面積消石灰を得ることが開示
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来技術
において、生石灰の消化時に添加剤を存在させることで
比表面積の大きな消石灰が得られることが示されている
が、より少量で効果的な添加剤が要望されている。
【0010】本発明は、新規で高反応性の高比表面積消
石灰の提供、及び該消石灰をシンプルで工業的に製造で
きる方法の提供、そして該高比表面積消石灰を廃棄物等
の燃焼排ガス中に含まれる酸性物質の除去に用いること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記目的を
達成する手段について鋭意検討した。その結果、生石灰
の消化時に、生石灰に対してアルカノールアミン類化合
物とアルキレングリコール類化合物の両物質の存在下に
消化することで相乗的に比表面積の増大した消石灰が得
られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0012】即ち、本発明は、主成分が水酸化カルシウ
ムで、アルカノールアミン類化合物とアルキレングリコ
ール類化合物を含有し、且つ比表面積が20m2/g以
上であることを特徴とする高比表面積消石灰である。ま
た、水による生石灰の消化時に、アルカノールアミン類
化合物とアルキレングリコール類化合物を存在させ比表
面積が20m2/g以上である高比表面積消石灰を製造
する方法、そして、該高比表面積消石灰を廃棄物の燃焼
排ガス中の酸性物質除去に用いる高比表面積消石灰の用
途である。
【0013】
【発明の構成】以下本発明を更に詳細に説明する。
【0014】本発明の高比表面積消石灰は、主成分が水
酸化カルシウムで、アルカノールアミン類化合物とアル
キレングリコール類化合物を含有し、且つ比表面積が2
0m 2/g以上であることを必須とする。ここで、アル
カノールアミン類化合物とアルキレングリコール類化合
物の両者を同時に含有することが従来技術と異なる本発
明の最大の特徴であり骨子である。
【0015】アルカノールアミン類化合物は、例えば、
メタノールアミン類やエタノールアミン類、そしてプロ
パノールアミン類などが挙げられる。これらの内、高比
表面積化の作用が大きく、取り扱いが容易なことから、
エタノールアミン類が好ましく、より好ましくはトリエ
タノールアミンである。
【0016】アルキレングリコール類化合物としては、
エチレングリコール類やプロピレングリコール類が挙げ
られる。これらの内、高比表面積化の作用が大きく、取
り扱いが容易なことから、ポリエチレングリコールを含
むエチレングリコール類が好ましく、更にはエチレング
リコール、ジエチレングリコールがより好ましい。
【0017】高比表面積消石灰中のアルカノールアミン
類化合物とアルキレングリコール類化合物の総含有量は
特に制限しないが、通常100wtppm以上好ましく
は300wtppm以上である。これらは、ガスクロマ
トグラムや液体クロマトグラム等で定量できる。また、
この時、アルカノールアミン類化合物とアルキレングリ
コール類化合物の含有比は制限しない。
【0018】また、本発明の高比表面積消石灰の主成分
は水酸化カルシウムである。この水酸化カルシウム含量
は特に制限しないが、高い程、反応原料、中和剤、脱酸
剤としての作用は大きくなる。通常、水酸化カルシウム
含量が90wt%以上、好ましくは95wt%以上であ
る。水酸化カルシウム以外の成分は元原料の石灰石に由
来する成分が主であり、炭酸カルシウム、水酸化マグネ
シウム、二酸化けい素、水酸化鉄、水酸化アルミニウ
ム、遊離水分等が挙げられる。そして、これらの合計は
通常10wt%以下、好ましくは5wt%以下である。
【0019】また、本発明の高比表面積消石灰は比表面
積が窒素吸着法によるBET値で20m2/g以上であ
る。比表面積が大きい程、消石灰としての反応速度は大
きく、脱酸剤としての効果も大きくなる。好ましい比表
面積は25m2/g以上、より好ましくは25〜55m2
/gである。55m2/gよりも大きいと、その製造が
やや難しくなるだけでなく、活性が高すぎて長期間の貯
蔵で比表面積の低下が起こる場合がある。
【0020】本発明の高比表面積消石灰の製造方法は、
特に制限しないが、好ましい方法は、アルカノールアミ
ン類化合物とアルキレングリコール類化合物の両者の存
在下、生石灰に水を加えて得る方法である。
【0021】ここでの生石灰は特に限定されず、例えば
石灰石を仮焼した塊状の生石灰、または、これを乾式粉
砕した粒状生石灰が使用できる。消石灰を焼成しても生
石灰は得られるが、石灰石利用が経済的であり、工業的
である。生石灰の主成分は酸化カルシウムである。この
酸化カルシウム含量は特に制限しないが、高い程、得ら
れる高比表面積消石灰の純度を高めることができ、その
用途である反応原料、中和剤、脱酸剤としての作用は大
きくなる。通常、90重量%以上、好ましくは93重量
%以上である。酸化カルシウム以外の成分は、原料の石
灰石に由来する成分が主であり、二酸化けい素、酸化ア
ルミニウム、酸化第二鉄、酸化マグネシウムなどが挙げ
られる。これらの合計は通常10重量%以下、好ましく
は7重量%以下である。
【0022】この生石灰粒径は特に制限しないが、生石
灰の消化で得られる消石灰の粒径は生石灰の粒径にも関
係しており、微細程、比表面積の大きい高比表面積消石
灰が得られ易い。その為、好ましい粒径は20mm以
下、更に好ましくは5mm以下である。アルカノールア
ミン類化合物は、例えば、メタノールアミン類やエタノ
ールアミン類、そしてプロパノールアミン類が好まし
い。これらの内、高比表面積化の作用が大きく、取り扱
いが容易なことから、モノ、ジ、トリのエタノールアミ
ン類が好ましく、より好ましくはトリエタノールアミン
である。このアルカノールアミン類化合物は、1種類で
も2種類以上混合して使用しても良い。その時の混合比
は特に制限しない。
【0023】アルキレングリコール類化合物としては、
エチレングリコール類やプロピレングリコール類が挙げ
られる。これらの内、高比表面積化の作用が大きく、取
り扱いが容易なことから、ポリエチレングリコールを含
むエチレングリコール類が好ましく、更にはエチレング
リコール、ジエチレングリコールがより好ましい。この
アルキレングリコール類化合物は、1種類でも2種類以
上混合して使用しても良い。その時の混合比は特に制限
しない。
【0024】添加するアルカノールアミン類化合物とア
ルキレングリコール類化合物は、生石灰と混合した後、
水で消化しても、消化時に水とアルカノールアミン類化
合物とアルキレングリコール類化合物を別々に添加して
も、また、水に予めアルカノールアミン類化合物とアル
キレングリコール類化合物を混合溶解し、これを生石灰
の消化に用いても良い。要するに、生石灰の消化時にア
ルカノールアミン類化合物とアルキレングリコール類化
合物が存在していれば良い。しかし、操作が容易で、効
果も大きいことから、水に予め混合溶解する方法が好ま
しい。
【0025】添加剤の使用量は、特に限定はないが、ア
ルカノールアミン類化合物とアルキレングリコール類化
合物を合わせて、生石灰に対して0.3〜20重量%で
あることが好ましい。より好ましくは0.5〜10重量
%である。添加量が0.3重量%より少ないと高比表面
積化の効果が小さい。また20重量%を越えて加えても
その効果の増加はそれほど大きくなく、むしろ添加剤の
回収等を考慮しなければならず、経済性が低下する。添
加量0.5〜10重量%の時、高比表面積化の効果も大
きく、経済的にも有利となる。
【0026】アルカノールアミン類化合物とアルキレン
グリコール類化合物が共存する時の消石灰の比表面積に
対する作用は不明であるが、それぞれの単独系と比べて
共存時の高比表面積化の効果が著しく大きく、相乗効果
を示すことから、消化時にこれらが結晶表面に吸着し相
互作用しており成長を効果的に抑制し、微細化すると推
察される。
【0027】アルカノールアミン類化合物とアルキレン
グリコール類化合物の混合割合は特に限定されず任意で
ある。しかし、添加剤比率1:4〜4:1(重量比)、
更には1:2〜2:1(重量比)で混合した場合が最も
大きな相乗効果が得られ好ましい。
【0028】生石灰を消化する時の水量は、特に制限し
ないが、工業的に乾式法で実施する場合には生石灰に対
して32〜100wt%が好ましく、更には40〜70
wt%がより好ましい。生石灰との反応に消費される以
外の余剰の水は、消化反応時の発熱により蒸発し、製品
中に適度な水分が残る。32重量%未満では生石灰を十
分に消化することができず、100wt%を越えると残
存水分が多くなり、後で余剰水分除去操作が必要とな
る。消化反応は従来の一般的な混合機を用いれば良い。
また得られる高比表面積消石灰は粉砕、分級等の後処理
を行っても、乾燥を行っても良い。
【0029】このようにして得られる消石灰の比表面積
は、水のみの消化で得られた消石灰よりはるかに大き
く、また、これは添加剤としてアルカノールアミン類化
合物やアルキレングリコール類化合物を単独で用いて得
られた消石灰より更に大きく、20m2/g以上、更に
は25m2/g以上に容易にできる。そして、より好ま
しくは25〜55m2/gの高比表面積消石灰である。
【0030】このように、少量の添加剤を使用すること
で、特別な装置を必要とせず、従来の消化設備を利用し
て高品質の高比表面積消石灰を得ることができる。又、
この消石灰は高度さらし粉、塩化カルシウム、酢酸カル
シウム等のカルシウム塩合成原料や酸の中和剤等に好適
に使用されるが、廃棄物等の燃焼排ガス中に含まれる酸
性物質と接触させて除去する脱酸剤に特に有効である。
この時、従来の消石灰に対して40〜70%の使用量で
済み経済効果は高い。
【0031】以下に本発明の方法を実施例により具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。なお、消石灰の比表面積は窒素吸着法により
BET比表面積を測定した値である。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0033】実施例1 粒径1.4〜5mmに粉砕した工業用生石灰200g
に、トリエタノールアミンを5gとジエチレングリコー
ルを5gを水100gに溶解したものを消化水とし、室
温で加え攪拌混合した。その結果、生石灰は消化して消
石灰の粉末が生成した。30分熟成後、消石灰を取り出
し、110℃で30分間、窒素気流下で乾燥した。この
消石灰を島津製作所製マイクロメリティックス フロー
ソーブII2300で窒素吸着法によりBET比表面積
を測定したところ45m2/gであった。粉体の流動性
も良好であった。
【0034】実施例2 実施例1と同じ生石灰200gに、トリエタノールアミ
ンを8gとジエチレングリコールを2gを水100gに
溶解したものを消化水とし、室温で加え攪拌した。その
結果、生石灰は消化して消石灰の粉末が生成した。実施
例1と同様の処理後、比表面積を測定したところ41m
2/gであった。
【0035】比較例1 実施例1と同じ生石灰200gに、トリエタノールアミ
ン10gを水100gに溶解したものを消化水とし、室
温で加え攪拌した。その結果、生石灰は消化して消石灰
の粉末が生成した。実施例1と同様の処理後、比表面積
を測定したところ37m2/gであった。
【0036】比較例2 実施例1と同じ生石灰200gに、ジエチレングリコー
ル10gを水100gに溶解したものを消化水とし、室
温で加え攪拌した。その結果、生石灰は消化して消石灰
の粉末が生成した。実施例1と同様の処理後、比表面積
を測定したところ32m2/gであった。
【0037】実施例1、2、比較例1、2の結果を表1
に示す。表1より、本発明の効果が明らかである。
【0038】
【表1】 実施例3 実施例1と同じ生石灰200gに、ジエタノールアミン
5gとジエチレングリコール5gを水100gに溶解し
たものを消化水とし、室温で加え攪拌した。その結果、
生石灰は消化して消石灰の粉末が生成した。実施例1と
同様の処理後、比表面積を測定したところ37m2/g
であった。
【0039】比較例3 実施例3と同じ生石灰200gに、ジエタノールアミン
10gを水100gに溶解したものを消化水とし、室温
で加え攪拌した。その結果、生石灰は消化して消石灰の
粉末が生成した。実施例1と同様の処理後、比表面積を
測定したところ27m2/gであった。
【0040】実施例3、比較例2、3の結果を表2に示
す。表2より本発明の効果が明らかである。
【0041】
【表2】 実施例4 実施例1と同じ生石灰200gに、モノエタノールアミ
ン5gとジエチレングリコール5gを水100gに溶解
したものを消化水とし、室温で加え攪拌混合した。その
結果、生石灰は消化して消石灰の粉末が生成した。同様
の処理後、比表面積を測定したところ44m2/gであ
った。
【0042】比較例4 実施例4と同じ生石灰200gに、モノエタノールアミ
ン10gを水100gに溶解したものを消化水とし、室
温で加え攪拌した。その結果、生石灰は消化して消石灰
の粉末が生成した。同様の処理後、比表面積を測定した
ところ32m2/gであった。
【0043】実施例4、比較例2、4の結果を表3に示
す。表3より本発明の効果が明らかである。
【0044】
【表3】 実施例5 実施例1と同じ生石灰200gに、トリエタノールアミ
ン5gとジプロピレングリコール5gを水100gに溶
解したものを消化水とし、室温で加え攪拌した。その結
果、生石灰は消化して消石灰の粉末が生成した。同様の
処理後、比表面積を測定したところ40m2/gであっ
た。
【0045】比較例5 実施例5と同じ生石灰200gに、ジプロピレングリコ
ール10gを水100gに溶解したものを消化水とし、
室温で加え攪拌した。その結果、生石灰は消化して消石
灰の粉末が生成した。同様の処理後、比表面積を測定し
たところ34m 2/gであった。
【0046】実施例5、比較例1、5の結果を表4に示
す。表4より本発明の効果が明らかである。
【0047】
【表4】 実施例6 実施例1と同じ生石灰200gに、トリエタノールアミ
ン5gとプロピレングリコール5gを水100gに溶解
したものを消化水とし、室温で加え攪拌した。その結
果、生石灰は消化して消石灰の粉末が生成した。同様の
処理後、比表面積を測定したところ38m2/gであっ
た。
【0048】比較例6 実施例6と同じ生石灰200gに、プロピレングリコー
ル5gを水100gに溶解したものを消化水とし、室温
で加え攪拌した。その結果、生石灰は消化して消石灰の
粉末が生成した。同様の処理後、比表面積を測定したと
ころ32m2/gであった。
【0049】実施例6、比較例1、6の結果を表5に示
す。表5より本発明の効果が明らかである。
【0050】
【表5】 実施例7 実施例1と同じ生石灰200gに、モノエタノールアミ
ン5gとジプロピレングリコール5gを水100gに溶
解したものを消化水とし、室温で加え攪拌した。その結
果、生石灰は消化して消石灰の粉末が生成した。同様の
処理後、比表面積を測定したところ41m2/gであっ
た。
【0051】実施例7、比較例4、5の結果を表6に示
す。表6より本発明の効果が明らかである。
【0052】
【表6】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
依れば、高比表面積消石灰を効率的、効果的、且つ経済
的に得ることができる。以下その効果を列記する。
(1)汎用のアルカノールアミン類化合物とアルキレン
グリコール類化合物を組合せることにより、それぞれの
単独では得られなかった相乗効果が得られ、より少量の
添加で高比表面積消石灰が得られる。(2)プロセスが
シンプルであり、従来の消化設備を利用して高品質の高
比表面積消石灰が得られる。(3)該高比表面積消石灰
により廃棄物等の燃焼排ガス中に含まれる酸性物質が効
率良く除去できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 2/06 B01D 53/34 ZAB

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主成分が水酸化カルシウムで、アルカノー
    ルアミン類化合物とアルキレングリコール類化合物を含
    有し、且つ比表面積が20m2/g以上であることを特
    徴とする高比表面積消石灰。
  2. 【請求項2】アルカノールアミン類化合物がモノエタノ
    ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
    ンより選ばれた1種以上である請求項1記載の高比表面
    積消石灰。
  3. 【請求項3】アルキレングリコール類化合物が、エチレ
    ングリコール及び/又はジエチレングリコールである請
    求項1又は請求項2記載の高比表面積消石灰。
  4. 【請求項4】比表面積が25〜55m2/gである請求
    項1〜3のいずれかに記載の高比表面積消石灰。
  5. 【請求項5】アルカノールアミン類化合物とアルキレン
    グリコール類化合物の存在下、生石灰に水を加えて比表
    面積が20m2/g以上の消石灰を得ることを特徴とす
    る高比表面積消石灰の製造方法。
  6. 【請求項6】アルカノールアミン類化合物がモノエタノ
    ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
    ンからなる群より選ばれた1種以上である請求項5記載
    の高比表面積消石灰の製造方法。
  7. 【請求項7】アルキレングリコール類化合物が、エチレ
    ングリコール及び/又はジエチレングリコールである請
    求項5又は請求項6記載の高比表面積消石灰の製造方
    法。
  8. 【請求項8】比表面積が25〜55m2/gである請求
    項5〜7のいずれかに記載の高比表面積消石灰の製造方
    法。
  9. 【請求項9】アルカノールアミン類化合物とアルキレン
    グリコール類化合物の存在量が、生石灰に対して0.3
    〜20重量%である請求項5〜8のいずれかに記載の高
    比表面積消石灰の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の高比表
    面積消石灰を、廃棄物の燃焼排ガス中の酸性物質除去に
    用いることを特徴とする高比表面積消石灰の用途。
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