JP2003080575A - 射出成形品の設計パラメータ決定方法およびその装置 - Google Patents

射出成形品の設計パラメータ決定方法およびその装置

Info

Publication number
JP2003080575A
JP2003080575A JP2001277490A JP2001277490A JP2003080575A JP 2003080575 A JP2003080575 A JP 2003080575A JP 2001277490 A JP2001277490 A JP 2001277490A JP 2001277490 A JP2001277490 A JP 2001277490A JP 2003080575 A JP2003080575 A JP 2003080575A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
design
condition
injection
design parameter
gate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001277490A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihito Okawa
彰人 大川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2001277490A priority Critical patent/JP2003080575A/ja
Publication of JP2003080575A publication Critical patent/JP2003080575A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形に関する圧力や型締め力等を容易に
低減することを可能とする、射出成形品の設計パラメー
タ決定方法および装置を提供する。 【解決手段】 射出成形品の設計パラメータ決定におい
て、射出成形時の圧力状態に影響する設計パラメータ、
該設計パラメータの設計条件、圧力状態に関する目的関
数、および、目的条件をそれぞれ設定すると共に、成形
品の形状を複数の微小要素に分割した計算用モデルを作
成し、成形条件および計算用モデルを用いた解析とこの
解析結果における目的関数の解析値の算出を、設計パラ
メータを変更しながら、目的関数の解析値が所望の範囲
内に収まって、射出成形に関する圧力状態が適正である
と判定されるまで繰り返し計算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形における
材料充填圧力または型締め力の低減を目的とする、射出
成形品の設計パラメータ決定方法、設計パラメータ決定
装置、射出成形品製造方法、プログラムおよび記憶媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形においては、ゲート点数、ゲー
ト形状、ゲート位置、ランナー形状、ランナー位置、ス
プルー形状、スプルー位置等によって決まるゲート・ラ
ンナーレイアウトが、樹脂を充填する際に必要な充填圧
力に対して大きな影響力を持っている。
【0003】この充填圧力が増えると、成形機に大型の
物が必要となってコストがかかり、金型を損傷させる可
能性も高くなり、危険な成形となる。つまり、充填圧力
が高くなると型を開こうとする力が大きくなるため、必
要な型締め力も大きくなる。そして、この型締め力が不
十分な場合には、金型の合わせ面から樹脂が漏れ出し、
バリと呼ばれる成形不良が発生することになるので、こ
の型締め力を大きくする必要があるが、この型締め力を
大きくするためには、大型の成形機が必要となるため、
製造コストが増加するという問題がある。
【0004】これらの充填圧力および型締め力を低減す
る手段としては、前記ゲート・ランナーレイアウトの変
更が挙げられるが、その中でも有効な対策として、ゲー
ト点数の増加が挙げられる。一般にゲート点数を増やす
と材料の充填が容易になるため、充填圧力と型締め力は
減少する。
【0005】しかし、ゲート配置が適正でない場合に
は、圧力の減少量が不十分になったり、逆に圧力が上昇
してしまうこともある。また、ゲート点数を多くする
と、それだけ金型の加工費用も増加し、ランナー部分の
体積も増えるため、材料の損失量も増える。よって、た
だゲート点数を増やすだけでは成形は望むような状態に
ならないことが多い。
【0006】従来、充填圧力や型締め力が低いゲート・
ランナーレイアウトを決定するためには、実際の試作か
シミュレーションによる仮想試作を繰り返し行ってい
た。このシミュレーションを用いた場合には、実際の試
作と比較して試行錯誤がコンピュータ上で可能になると
いう大きな利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このシ
ミュレーションによる仮想試作を行う場合においても、
実際の試作と同様、設計パラメータの調整は人が行って
おり、繰り返し計算で得られた結果から、もとのパラメ
ータが最適な成形品の形状や成形条件を示すパラメータ
であるか否かの判断についても、結局のところは技術者
に頼って行っているのが現状である。
【0008】また、前述したような多点ゲートの適正配
置を探索する場合は、多数の異なるパターンで試行錯誤
を行う必要があるため、シミュレーションを用いても多
くの時間が掛かり、コストが非常に大きくなってしまう
という問題がある。
【0009】そのため、複数のゲートを射出圧力や型締
め力が最も低くなるように配置し、更にゲート点数を必
要最小限にするような条件を満たすゲート・ランナーレ
イアウトを探索することは、従来のシミュレーションを
用いた方法では到底不可能であるという問題があった。
【0010】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、必要最小限のゲート点
数で射出成形に関する圧力値を所望の値に低減させるこ
とができるゲート配置を容易に探索できる、射出成形品
の設計パラメータ決定方法、設計パラメータ決定装置、
および、射出成形品の製造方法等を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の射出成形品の設計パラメータ決定方法で
あって、射出成形品の設計パラメータ決定方法は、
(1)前記射出成形品を最適化する設計パラメータを選
択する設計パラメータ設定工程と、(2)前記設計パラ
メータの設計条件を設定する設計条件設定工程と、
(3)射出成形シミュレーションで得られる解析値を目
的関数として設定する目的関数設定工程と、(4)前記
圧力に関する目的関数が適正となる目的条件を設定する
目的条件設定工程と、(5)前記成形品およびランナー
の形状を複数の微小要素に分割した計算用モデルを作成
する計算用モデル作成工程と、(6)前記設計パラメー
タおよび前記計算用モデルを用いて、前記目的関数の解
析値を算出する射出成形シミュレーション工程と、
(7)前記目的関数の解析値が前記目的条件を満たして
いるか否かを判定する判定工程と、(8)前記目的関数
の解析値が前記目的条件を満たしていない場合に、前記
設計パラメータを前記設計条件の範囲内で変更する設計
パラメータ制御工程と、(9)初期に設定したゲート点
数において、前記目的関数の解析値が前記目的条件を満
たしておらず、且つ、所望する計算回数または計算時間
を超えた場合に、この工程までに得られている前記設計
パラメータの中で最も前記目的条件に近いものを選択す
る仮最適条件選択工程と、(10)前記選択した仮最適
条件を用いた射出成形シミュレーションで得られる、成
形時の金型内圧力分布において、圧力が低い領域の中心
付近に新たにゲートを追加するゲート追加工程と、(1
1)前記ゲート追加工程で追加したゲートを前記設計パ
ラメータに追加する設計パラメータ再設定工程と、(1
2)前記選択した仮最適条件を用いた射出成形シミュレ
ーションで得られる成形時の金型内圧力分布の圧力が低
い領域を、前記ゲート追加工程で追加したゲートの位置
探索範囲として採用して、前記設計条件を再設定する設
計条件再設定工程とを含み、前記判定工程において前記
解析値が前記目的条件を満たしていると判定されるまで
(6)〜(12)の各工程を繰り返すことを特徴とする
ものである。
【0012】また、計算用モデルの変更が必要な場合
に、前記判定工程において前記解析値が前記目的条件を
満たしていると判定されるまで、少なくとも前記(5)
〜(12)の各工程を繰り返すことを特徴とするもので
ある。
【0013】前記設計パラメータとして、金型内の圧力
状態を変化させるパラメータのうちの少なくとも一つを
採用することが好ましい。この金型内の圧力状態を変化
させるパラメータとしては、使用する樹脂の種類、充填
時間、射出圧力、樹脂温度、金型温度、ゲート点数、ゲ
ート形状、ゲート位置、ランナー形状、ランナー位置、
スプルー形状、スプルー位置、成形品形状、金型冷却管
配置等のパラメータがある。
【0014】また、前記目的関数のパラメータとして、
金型内の圧力状態に関係する解析値のうちの少なくとも
一つを採用することが好ましい。この金型内の圧力状態
に関係する解析値としては、ノズル圧力、ゲート圧力、
ランナ内圧力、金型内圧力、型締め力等のパラメータが
ある。このパラメータの関数として目的関数が設定され
るが、単純な目的関数としては、1個のパラメータ(例
えば、型締め力)で、しかも、関数が一次の場合(型締
め力が目的関数となる)があるが、幾つかの圧力パラメ
ータ(例えば、ノズル圧力とゲート圧力)を組合わせた
関数を目的関数にしてもよい。
【0015】そして、本発明の設計パラメータ決定装置
は、上記の射出成形品の設計パラメータ決定方法を実行
する手段を備えて、次のように構成される。
【0016】本発明の設計パラメータ決定装置は、射出
成形品の設計パラメータ決定装置であって、(1)前記
射出成形品を最適化する設計パラメータを選択する設計
パラメータ設定手段と、(2)前記設計パラメータの設
計条件を設定する設計条件設定手段と、(3)射出成形
シミュレーションで得られる解析値を目的関数として設
定する目的関数設定手段と、(4)前記圧力に関する目
的関数が適正となる目的条件を設定する目的条件設定手
段と、(5)前記成形品およびランナーの形状を複数の
微小要素に分割した計算用モデルを作成する計算用モデ
ル作成手段と、(6)前記設計パラメータおよび前記計
算用モデルを用いて、前記目的関数の解析値を算出する
射出成形シミュレーション手段と、(7)前記目的関数
の解析値が前記目的条件を満たしているか否かを判定す
る判定手段と、(8)前記目的関数の解析値が前記目的
条件を満たしていない場合に、前記設計パラメータを前
記設計条件の範囲内で変更する設計パラメータ制御手段
と、(9)初期に設定したゲート点数において、前記目
的関数の解析値が前記目的条件を満たしておらず、且
つ、所望する計算回数または計算時間を超えた場合に、
既に得られている前記設計パラメータの中で最も前記目
的条件に近いものを選択する仮最適条件選択手段と、
(10)前記選択した仮最適条件を用いた射出成形シミ
ュレーションで得られる、成形時の金型内圧力分布にお
いて、圧力が低い領域の中心付近に新たにゲートを追加
するゲート追加手段と、(11)前記ゲート追加手段で
追加したゲートを前記設計パラメータに追加する設計パ
ラメータ再設定手段と、(12)前記選択した仮最適条
件を用いた射出成形シミュレーションで得られる成形時
の金型内圧力分布の圧力が低い領域を、前記ゲート追加
手段で追加したゲートの位置探索範囲として採用して、
前記設計条件を再設定する設計条件再設定手段と、(1
3)前記各手段の実行順序および実行回数を制御する工
程制御手段とを含み、前記工程制御手段は、前記判定手
段において前記解析値が前記目的条件を満たしていると
判定されるまで、少なくとも前記(6)〜(12)の各
手段を繰り返す制御を行うように構成される。
【0017】また、上記の射出成形品の設計パラメータ
決定装置において、前記工程制御手段は、前記計算用モ
デルの変更が必要な場合に、前記判定手段において前記
解析値が前記目的条件を満たしていると判定されるま
で、少なくとも前記(5)〜(12)の各手段を繰り返
す制御を行うことを特徴とするものである。
【0018】また、上記の射出成形品の設計パラメータ
決定装置において、前記設計パラメータ設定手段が、前
記設計パラメータとして、金型内の圧力状態を変化させ
るパラメータのうちの少なくとも一つを採用することを
特徴とするものである。
【0019】更に、上記の射出成形品の設計パラメータ
決定装置において、前記目的関数設定手段が、前記目的
関数のパラメータとして、金型内の圧力状態に関係する
解析値のうちの少なくとも一つを採用することを特徴と
するものである。
【0020】そして、本発明の射出成形品の製造方法
は、上述した射出成形品の設計パラメータ決定方法や設
計パラメータ決定装置のいずれかによって、設計パラメ
ータを決定し、該決定された設計パラメータにより射出
成形品を製造することを特徴とするものである。
【0021】本発明の射出成形品は、上述した射出成形
品の製造方法によって製造されたことを特徴とするもの
である。
【0022】また、本発明のプログラムは、上述した射
出成形品の設計パラメータ決定方法をコンピュータに実
行させるためのプログラムである。
【0023】更に、本発明のコンピュータ読み取り可能
な記憶媒体は、上述した射出成形品の設計パラメータ決
定方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプロ
グラムを記録したものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の射出成形品の設計
パラメータ決定方法、設計パラメータ決定装置、およ
び、射出成形品の製造方法、プログラム、記憶媒体の好
ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明す
る。
【0025】最初に、射出成形品の設計パラメータ決定
装置について説明する。
【0026】図1に、本実施の形態のノズル圧力、ゲー
ト圧力、ランナ内圧力、金型内圧力、型締め力等の射出
成形に関する重要な圧力値を所望の状態にする、射出成
形の設計パラメータ決定装置のハードウェア構成を示
す。
【0027】この射出成形の設計パラメータ決定装置
は、補助記憶装置2、入力装置3および表示装置4が接
続されたコンピュータ1で構成されており、このコンピ
ュータ1のメモリ上には、計算用モデル作成手段を含む
計算用モデル作成ソフト5、最適化ソフト6、射出成形
シミュレーション手段等の流動解析手段を含む射出成形
解析ソフト7および工程制御手段を含む工程制御ソフト
8が記憶されている。
【0028】この計算用モデル作成ソフト5の計算用モ
デル作成手段は、射出成形品やランナーの形状を複数の
微小な要素に分割した計算用モデルを作成し、そのデー
タを補助記憶装置2に格納する。
【0029】そして、最適化ソフト6には、設計パラメ
ータ設定手段61、設計条件設定手段62、目的関数設
定手段63、目的条件設定手段64、判定手段65、設
計パラメータ制御手段66、仮最適条件選択手段67、
ゲート追加手段68、設計パラメータ再設定手段69、
設計条件再設定手段70が含まれている。
【0030】この設計パラメータ設定手段61は、オペ
レータの入力操作により、ゲート点数、ゲート径、ゲー
ト位置、ランナー径、ランナー位置、スプルー位置等、
金型設計段階でしか変更が難しく、射出成形に関する圧
力への影響が大きいパラメータの、いずれか一つ若しく
は複数を、成形品を最適化する設計パラメータとして設
定し、そのデータを補助記憶装置2に格納する。
【0031】また、設計条件設定手段62は、オペレー
タからの入力を受けて、設計パラメータの設計条件を設
定し、そのデータを補助記憶装置2に格納し、目的関数
設定手段63は、オペレータからの入力を受けて、射出
成形シミュレーションで得られるノズル圧力、ゲート圧
力、ランナ内圧力、金型内圧力、型締め力等の、成形性
や品質やコスト等に大きく影響する圧力値の解析値のい
ずれか一つ若しくは複数を目的関数として設定し、その
データを補助記憶装置2に格納する。
【0032】目的条件設定手段64は、オペレータから
の入力を受けて、例えば、前記圧力や型締め力に関する
目的関数に対して、その値を低減することを目的条件と
して設定し、つまり、前記圧力に関する目的関数が適正
となる目的条件を設定し、そのデータを補助記憶装置2
に格納する。
【0033】判定手段65は、目的関数の解析値が目的
条件を満たしているか否かを判定し、設計パラメータ制
御手段66は、目的関数の解析値が目的条件を満たして
いない場合に、設計パラメータを設計条件の範囲内で変
更する。
【0034】仮最適条件選択手段67は、初期に設定し
たゲート点数において、目的関数の解析値が目的条件を
満たしておらず、さらに、所望の計算回数または計算時
間を超えた場合に、この工程までに得られている設計パ
ラメータの中で最も目的条件に近い目的関数の解析値を
与える仮最適条件を選択する。
【0035】ゲート追加手段68は、前記仮最適条件を
用いた射出成形シミュレーションで得られる、成形時の
金型内圧力分布において、圧力が低い領域の中心付近に
新たにゲートを追加する。
【0036】設計パラメータ再設定手段69は、追加し
たゲートの位置を設計パラメータに加える。ここで、他
の設計パラメータの再設定を行なっても良い。また、設
計パラメータ中の追加されたゲート以外のゲート位置
は、設計パラメータから外して仮最適条件で求めた位置
に固定する方が好ましい。この方法により、ゲート追加
前の最適化計算を無駄にせず、最適化するゲート点数の
増加を押さえ計算時間を大幅に低減することが可能とな
り、必要最小限のゲート点数で最適解を求めることが可
能となる。
【0037】設計条件再設定手段70は、設計パラメー
タに追加されたゲートの位置の位置変更可能範囲を、前
記仮最適条件を用いた射出成形シミュレーションで得ら
れる成形時の金型内圧力分布の圧力が低い領域とする。
つまり、選択した仮最適条件を用いた射出成形シミュレ
ーションで得られる成形時の金型内圧力分布の圧力が低
い領域を、ゲート追加手段68で追加したゲートの位置
探索範囲として採用して、設計条件を再設定する。ここ
で、他の設計パラメータの設計条件を再設定しても良
い。
【0038】また、流動解析ソフト7の流動解析手段
は、射出成形シミュレーション手段を有して、設計パラ
メータ、成形条件および計算用モデルを用いて、目的関
数の解析値を算出する。
【0039】また、工程制御ソフト8の工程制御手段
は、各手段の実行順序および実行回数を制御する。
【0040】そして、コンピュータ1は、工程制御手段
の管理および制御に従って、これらの各手段によって、
計算モデルと最適化手法から計算された設計パラメータ
を、コンピュータ内部のランダムアクセスメモリ(RA
M)に読み込んで、計算および解析を行い、目的関数が
所望の範囲内に収まるまで繰り返し行う最適化計算を実
行する。
【0041】この最適化計算の結果は、表示装置4によ
り表示される。また、最適化計算結果の出力は、別途用
意したプリンタ装置に対して行っても良く、補助記憶装
置2に格納しても良い。
【0042】そして、最適化計算の結果次第であるが、
必要に応じて最適化条件を変更して再び最適化計算を行
うことができる。
【0043】次に、上記の構成の射出成形品の設計パラ
メータ決定装置における動作、即ち、射出成形品の設計
パラメータ決定方法について、図2のフローチャートに
沿って説明する。
【0044】この図2のフローチャートは、本発明の設
計パラメータ決定のために最適化計算を実行する際の手
順と大筋で合致するように配列されているが、必ずしも
実行順を規定するものではなく、実状に応じた手順で実
行することができるものである。
【0045】先ず、ステップS100の計算用モデル作
成工程において、射出成形品やランナーの二次元的また
は三次元的な形状を作成し、この形状を複数の微小な要
素に分割して計算モデルを作成する。この微小な要素
は、計算における空間的な単位となる要素であり、図3
(a)〜(e)に示すような、棒要素101、三角形要
素102、四角形要素103、四面体要素104、六面
体要素105等の様々な形状をした要素があり、この各
要素の頂点は、節点と呼ばれる。この計算モデル作成作
業には、汎用の計算用モデル作成ソフト(例えば「MS
C社」の「PATRAN」)を用いることができる。
【0046】ステップS200の設計パラメータ入力フ
ァイル作成工程において、初期設計パラメータを入力し
て設計パラメータ入力ファイルを作る。この初期設計パ
ラメータとしては、類似した成形品で用いられているよ
うな常識的なパラメータを使用することが好ましい。こ
の設計パラメータとしては、例えば、樹脂の種類、充填
時間、射出圧力、樹脂温度、金型温度、ゲート点数、ゲ
ート径、ゲート位置、ランナー径、ランナー位置、スプ
ルー位置、成形品形状、金型冷却管配置等があり、これ
ら全てを含んでいる必要はないが、一般的にはこれら全
てを含んでいる方が好ましい。
【0047】ステップS300の最適化計算条件設定開
始工程において、最適化手法(最適化ソルバー)と射出
成形の流動解析ソフトウェアとのリンクを行い、最適化
条件の設定を行う。また、最大計算回数、最大計算時間
等の時間的計算終了条件の設定も行なう。
【0048】この最適化手法の技術は、特定の設計条件
下で目的の条件を最も満足するような設計パラメータ
を、コンピュータにより自動的に求める技術であり、例
えば、局所勾配を利用して最適解となる極小、極大点を
探索する2次計画法(「最適化の手法」:茨木俊秀ら:
共立出版発行)、生物の進化過程をまねて、再生、交
差、突然変異という過程を繰り返しながら最適な解を探
索する遺伝的アルゴリズム(「遺伝的アルゴリズムと最
適化」:三宮信夫ら:朝倉書店発行)等がある。
【0049】そして、この流動解析ソフトウェアとして
は、射出成形シミュレーション(例えば「東レ株式会社
製TIMON」)を用いることができる。また、これら
の最適化手法と射出成形シミュレーションとのリンク、
最適化計算条件の設定、および最適化計算には、汎用最
適化ソフト(例えば「Engineous社」の「iS
IGHT」)を用いることができる。
【0050】ステップS400の設計条件設定工程にお
いて、成形品を最適化する設計パラメータを選択して設
定する。この設計パラメータとしては、ゲート点数、ゲ
ート径、ゲート位置、ランナー径、ランナー位置、スプ
ルー位置等の、金型設計段階においては変更ができる
が、他の段階では変更が難しく、しかも、射出成形に関
する圧力への影響が大きいパラメータのいずれか一つ若
しくは複数を選択することが好ましい。
【0051】ステップS500の設計条件設定工程にお
いて、ステップS400で選択した設計パラメータの変
化可能範囲、即ち、設計条件を設定する。
【0052】ステップS600の目的関数設定工程にお
いて、目的関数を設定する。この目的関数には、射出成
形に関係する圧力の解析値を設定するが、この圧力とし
ては、ノズル圧力、ゲート圧力、ランナ内圧力、金型内
圧力、型締め力等の、成形性や品質やコストに大きく影
響する圧力値のいずれか一つ若しくは複数を選択するこ
とが好ましい。つまり、射出成形シミュレーションで得
られる解析値を目的関数として設定する。
【0053】ステップS700の目的条件設定工程にお
いて、上記の圧力に関する目的関数に対して、その値を
低減することを目的条件にして、目的条件を設定する。
つまり、圧力に関する目的関数が適正となる目的条件を
設定する。
【0054】ステップS800の最適化計算開始工程に
おいて、最適化手法によって目的条件を最も良く満足さ
せる設計パラメータを探索する最適化計算を開始する。
【0055】ステップS900の射出成形シミュレーシ
ョン工程において、設計パラメータおよび計算モデルを
用いて、目的関数の解析値を算出する射出成形シミュレ
ーションを実行する。
【0056】ステップS1000の判定工程において、
目的関数の解析値が設定された目的条件を満足している
か否かを判定する。この判定で目的条件を満足している
場合には、ステップS1100の最適設計パラメータ算
出工程において、最適設計パラメータが得られ、また、
目的条件を満足していない場合は、ステップS1200
において、最大計算回数、最大計算時間等の時間的計算
終了条件を満たしているか否かを判定する。
【0057】このステップS1200において、時間的
計算終了条件を満足していない場合には、ステップS1
300の設計パラメータ制御工程において、最適化手法
の数値理論に基づいて設計パラメータを変更する。
【0058】そして、ステップS1400において、計
算用モデルの変更の必要があるか否か判定し、計算用モ
デルの変更が必要でない場合は、そのままステップS8
00の最適化計算開始工程に戻り、計算用モデルの変更
が必要である場合は、ステップS1500において、計
算用モデルの変更を行った後に、ステップS800に戻
る。
【0059】また、ステップS1200において、時間
的計算終了条件を満足した場合には、ステップS160
0の仮最適条件選択工程において、この工程までに得ら
れている設計パラメータの中で、目的条件に最も近い目
的関数の解析値を与えるものを仮最適条件として選択す
る。
【0060】ステップS1700のゲート追加工程にお
いて、ステップS1600の仮最適条件選択工程で選択
された設計パラメータを用いた射出成形シミュレーショ
ンで得られた成形時の金型内圧力分布において、圧力が
低い領域の中心付近に新たにゲートを追加する。
【0061】ステップS1800の設計パラメータ再設
定工程において、追加したゲートの位置を設計パラメー
タに加える。なお、ここで、他の設計パラメータの再設
定を行なっても良い。
【0062】ステップS1900の設計条件再設定工程
において、設計パラメータに追加されたゲートの位置変
更可能範囲を、仮最適条件を用いた射出成形シミュレー
ションで得られる成形時の金型内圧力分布において圧力
が低い領域に設定し、これを設計条件とする。つまり、
選択した仮最適条件を用いた射出成形シミュレーション
で得られる成形時の金型内圧力分布の圧力が低い領域
を、ゲート追加工程で追加したゲートの位置探索範囲と
して採用して、設計条件を再設定する。なお、ここで、
他の設計パラメータの設計条件の再設定を行なっても良
い。
【0063】この設計条件再設定工程の後で、ステップ
S800の最適化計算開始工程に戻り、射出成形シミュ
レーションと最適化を繰り返す。
【0064】そして、この繰り返しにおいて、ステップ
S1000の判定工程において、設定された目的条件を
満足するものを得て、ステップS1100の最適設計パ
ラメータ算出工程において、最適設計パラメータを得
る。
【0065】なお、上記の例では三次元的な計算モデル
を使用したが、二次元的な計算モデルを用いても良い。
【0066】そして、上述のとおり、本実施の形態の射
出成形品の設計パラメータ決定装置は、コンピュータに
よって構成され、射出成形品の設計パラメータ決定方法
は、このコンピュータにロードされたプログラムによっ
て実現されている。かかるプログラムは、フレキシブル
ディスク、CD−ROM等の有形記憶媒体に記録され、
これらの有形記憶媒体や有線若しくは無線のネットワー
ク等の電送線路を通じて流通される。
【0067】
【実施例】次に、上述した射出成形品の設計パラメータ
決定装置および射出成形品の設計パラメータ決定方法を
用いて、図4に示すような枠型射出成形品Xの設計パラ
メータを決定した実施例について説明する。
【0068】この実施例では、設計パラメータとしてゲ
ート位置を、また、圧力に関係する目的関数として型締
め力(必要型締め力)を採用し、目的条件として型締め
力を1.47×106 N(150tf)以下に低減する
ことを設定している。
【0069】まず、図2のステップS100において、
計算用モデル作成ソフト(「MSC社」の「PATRA
N」)で射出成形品Xの形状を作成し、この形状を複数
の要素に分割し、これによって、図4に示すような計算
モデルを構築した。
【0070】続いて、ステップS200において、初期
設計パラメータ(使用材料:ナイロン樹脂、材料射出温
度:280℃、型温度:80℃、材料射出時間:1s、
初期ゲート点数:3点、ゲート位置の座標)を入力して
設計パラメータ入力ファイルを作成した。
【0071】続いて、ステップS300において、汎用
最適化ソフト上に設計パラメータ入力ファイルを読み込
み、設計パラメータの書き換えを可能にした。さらに最
適化手法に遺伝的アルゴリズムを選択した。また、最大
計算回数を200回、最大計算時間を20時間とした。
【0072】続いて、ステップS400において、設計
パラメータとしてゲート位置の座標を選択し、流動解析
ソフト(「東レ株式会社製TIMON」)の設計パラメ
ータ入力ファイル内のゲート位置の座標を書き換えるこ
ととした。
【0073】続いて、ステップS500において、設計
条件のゲート位置変化可能範囲を成形品全体とし、ステ
ップS600において、型締め力を射出成形シミュレー
ションの流動解析結果ファイルから目的関数として読み
込むこととし、ステップS700において、型締め力を
1.47×106 N(150tf)以下とすることを目
的条件として設定した。
【0074】続いて、ステップS800において汎用最
適化ソフト(「Engineous社製iSIGH
T」)により最適化計算を開始し、ステップS900に
おいて、流動解析ソフトによる射出成形シミュレーショ
ンを行った。
【0075】続いて、ステップS1000において、目
的条件を満たしているか(型締め力が1.47×106
N(150tf)以下となっているか)判定を行い、こ
の判定で、型締め力が1.96×106 N(200t
f)であったため、ステップS1200に進んだ。
【0076】続いて、ステップS1200において、最
大計算回数、最大計算時間を超えているか判定を行い、
両条件を超えていなかったため、ステップS1300に
進み、ステップS1300において、遺伝的アルゴリズ
ムの理論に基づいて、ゲート位置を変化させた。
【0077】続いて、ステップS1400において、計
算モデルの変更が必要か判定した。ゲート位置を変化さ
せたことにより計算モデルの変更が必要となったためス
テップS1500に進み、ステップS1500におい
て、計算モデルの変更を計算用モデル作成ソフト(「M
SC社のPATRAN」)で行なった。
【0078】このステップS800〜S1500を繰り
返して最適化計算を行なったが、200回計算を繰り返
しても目的条件を満たす設計パラメータを算出できなか
った。
【0079】続いて、ステップS1200において、最
大計算回数、最大計算時間を超えているか否かの判定を
行なって、最大計算回数を超えたため、ステップS16
00に進み、このステップS1600において、ここま
での最適化計算で得られているゲート位置の中で、目的
条件に最も近い1.67×106 N(170tf)の型
締め力を与える図4(a)のG1 、G2 、G3 のゲート
位置を仮最適条件として採用した。
【0080】続いて、ステップS1700において、図
4(a)のゲート位置で得られる図4(b)の充填完了
時の圧力分布図から低圧部分R1 、R2 、R3 を判断
し、その中心付近に1点づつゲートを追加し、ステップ
S1800において、追加したゲートの位置を設計パラ
メータに加えた。また、ステップS400で選択されて
いた3点のゲート位置は、設計パラメータから削除し、
仮最適条件である図4(a)のゲート位置に固定した。
【0081】ステップS1900において、設計条件と
して追加したゲートの位置変更可能範囲を再設定した。
このゲート位置変更可能範囲は図4(a)のゲート位置
で得られる図4(b)の充填完了時の圧力分布図におけ
る低圧部分R1 、R2 、R3とした。
【0082】続いて、再度ステップS800〜S150
0を繰り返して最適化計算を行ない、ステップS100
0において、目的条件を満たしているものを得て、ステ
ップS1100の最適設計パラメータ算出工程におい
て、最適設計パラメータを得た。この最適設計パラメー
タを使用したステップS900の最適化計算の結果か
ら、型締め力が1.18×106 N(120tf)とな
る図4(c)のG1 〜G6のゲート位置を得た。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、射
出成形時の圧力状態に影響する設計パラメータ、該設計
パラメータの設計条件、圧力状態に関する目的関数、目
的条件をそれぞれ設定すると共に、成形品の形状を複数
の微小要素に分割した計算用モデルを作成し、成形条件
および計算用モデルを用いた目的関数の解析値の算出
と、設計パラメータの変更とを、射出成形に関する圧力
状態が適正であると判定されるまで繰り返すので、所望
する圧力状態となる射出成形品の設計パラメータを安定
して精度良く自動的に計算することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態からなる射出成形品の設計パ
ラメータ決定装置のハードウェア構成を示すブロック図
である。
【図2】本発明の射出成形品の設計パラメータ決定方法
の一例を示すフローチャートである。
【図3】計算モデルにおける要素と節点を示す図で、
(a)は棒要素の図で、(b)は三角形要素の図で、
(c)は四角形要素の図で、(d)は四面体要素の図
で、(e)は六面体要素の図である。
【図4】枠型成形品を示す図で、(a)は計算開始時の
要素分割とゲート位置G1 、G 2 、G3 を示す図で、
(b)は充填完了時の圧力分布を示す図で、(c)は最
適化計算で得られたゲート位置G1 〜G6 を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 コンピュータ 2 補助記憶装置 3 入力装置 4 表示装置 5 計算用モデル作成ソフト 6 最適化ソフト 7 流動解析ソフト(流動解析手段) 8 工程制御ソフト(工程制御手段) 61 設計パラメータ設定手段 62 設計条件設定手段 63 目的関数設定手段 64 目的条件設定手段 65 判定手段 66 設計パラメータ制御手段 67 仮最適条件選択手段 68 ゲート追加手段 69 設計パラメータ再設定手段 70 設計条件再設定手段

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形品の設計パラメータ決定方法で
    あって、(1)前記射出成形品を最適化する設計パラメ
    ータを選択する設計パラメータ設定工程と、(2)前記
    設計パラメータの設計条件を設定する設計条件設定工程
    と、(3)射出成形シミュレーションで得られる解析値
    を目的関数として設定する目的関数設定工程と、(4)
    前記圧力に関する目的関数が適正となる目的条件を設定
    する目的条件設定工程と、(5)前記成形品およびラン
    ナーの形状を複数の微小要素に分割した計算用モデルを
    作成する計算用モデル作成工程と、(6)前記設計パラ
    メータおよび前記計算用モデルを用いて、前記目的関数
    の解析値を算出する射出成形シミュレーション工程と、
    (7)前記目的関数の解析値が前記目的条件を満たして
    いるか否かを判定する判定工程と、(8)前記目的関数
    の解析値が前記目的条件を満たしていない場合に、前記
    設計パラメータを前記設計条件の範囲内で変更する設計
    パラメータ制御工程と、(9)初期に設定したゲート点
    数において、前記目的関数の解析値が前記目的条件を満
    たしておらず、且つ、所望する計算回数または計算時間
    を超えた場合に、この工程までに得られている前記設計
    パラメータの中で最も前記目的条件に近いものを選択す
    る仮最適条件選択工程と、(10)前記選択した仮最適
    条件を用いた射出成形シミュレーションで得られる、成
    形時の金型内圧力分布において、圧力が低い領域の中心
    付近に新たにゲートを追加するゲート追加工程と、(1
    1)前記ゲート追加工程で追加したゲートを前記設計パ
    ラメータに追加する設計パラメータ再設定工程と、(1
    2)前記選択した仮最適条件を用いた射出成形シミュレ
    ーションで得られる成形時の金型内圧力分布の圧力が低
    い領域を、前記ゲート追加工程で追加したゲートの位置
    探索範囲として採用して、前記設計条件を再設定する設
    計条件再設定工程とを含み、前記判定工程において前記
    解析値が前記目的条件を満たしていると判定されるま
    で、少なくとも前記(6)〜(12)の各工程を繰り返
    すことを特徴とする射出成形品の設計パラメータ決定方
    法。
  2. 【請求項2】 前記計算用モデルの変更が必要な場合
    に、前記判定工程において前記解析値が前記目的条件を
    満たしていると判定されるまで、少なくとも前記(5)
    〜(12)の各工程を繰り返すことを特徴とする請求項
    1に記載の射出成形品の設計パラメータ決定方法。
  3. 【請求項3】 前記設計パラメータとして、金型内の圧
    力状態を変化させるパラメータのうちの少なくとも一つ
    を採用することを特徴とする請求項1または2に記載の
    射出成形品の設計パラメータ決定方法。
  4. 【請求項4】 前記目的関数のパラメータとして、金型
    内の圧力状態に関係する解析値のうちの少なくとも一つ
    を採用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の射出成形品の設計パラメータ決定方法。
  5. 【請求項5】 射出成形品の設計パラメータ決定装置で
    あって、(1)前記射出成形品を最適化する設計パラメ
    ータを選択する設計パラメータ設定手段と、(2)前記
    設計パラメータの設計条件を設定する設計条件設定手段
    と、(3)射出成形シミュレーションで得られる解析値
    を目的関数として設定する目的関数設定手段と、(4)
    前記圧力に関する目的関数が適正となる目的条件を設定
    する目的条件設定手段と、(5)前記成形品およびラン
    ナーの形状を複数の微小要素に分割した計算用モデルを
    作成する計算用モデル作成手段と、(6)前記設計パラ
    メータおよび前記計算用モデルを用いて、前記目的関数
    の解析値を算出する射出成形シミュレーション手段と、
    (7)前記目的関数の解析値が前記目的条件を満たして
    いるか否かを判定する判定手段と、(8)前記目的関数
    の解析値が前記目的条件を満たしていない場合に、前記
    設計パラメータを前記設計条件の範囲内で変更する設計
    パラメータ制御手段と、(9)初期に設定したゲート点
    数において、前記目的関数の解析値が前記目的条件を満
    たしておらず、且つ、所望する計算回数または計算時間
    を超えた場合に、既に得られている前記設計パラメータ
    の中で最も前記目的条件に近いものを選択する仮最適条
    件選択手段と、(10)前記選択した仮最適条件を用い
    た射出成形シミュレーションで得られる、成形時の金型
    内圧力分布において、圧力が低い領域の中心付近に新た
    にゲートを追加するゲート追加手段と、(11)前記ゲ
    ート追加手段で追加したゲートを前記設計パラメータに
    追加する設計パラメータ再設定手段と、(12)前記選
    択した仮最適条件を用いた射出成形シミュレーションで
    得られる成形時の金型内圧力分布の圧力が低い領域を、
    前記ゲート追加手段で追加したゲートの位置探索範囲と
    して採用して、前記設計条件を再設定する設計条件再設
    定手段と、(13)前記各手段の実行順序および実行回
    数を制御する工程制御手段とを含み、前記工程制御手段
    は、前記判定手段において前記解析値が前記目的条件を
    満たしていると判定されるまで、少なくとも前記(6)
    〜(12)の各手段を繰り返す制御を行うように構成さ
    れる射出成形品の設計パラメータ決定装置。
  6. 【請求項6】 前記工程制御手段は、前記計算用モデル
    の変更が必要な場合に、前記判定手段において前記解析
    値が前記目的条件を満たしていると判定されるまで、少
    なくとも前記(5)〜(12)の各手段を繰り返す制御
    を行うことを特徴とする請求項5に記載の射出成形品の
    設計パラメータ決定装置。
  7. 【請求項7】 前記設計パラメータ設定手段が、前記設
    計パラメータとして、金型内の圧力状態を変化させるパ
    ラメータのうちの少なくとも一つを採用することを特徴
    とする請求項5または6に記載の射出成形品の設計パラ
    メータ決定装置。
  8. 【請求項8】 前記目的関数設定手段が、前記目的関数
    のパラメータとして、金型内の圧力状態に関係する解析
    値のうちの少なくとも一つを採用することを特徴とする
    請求項5〜7のいずれかに記載の射出成形品の設計パラ
    メータ決定装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜4のいずれかに記載の射出成
    形品の設計パラメータ決定方法のいずれかにより、前記
    設計パラメータを決定し、該決定された設計パラメータ
    によって射出成形品を製造することを特徴とする射出成
    形品製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の射出成形品の製造方
    法によって製造された射出成形品。
  11. 【請求項11】 請求項1〜4のいずれかに記載の射出
    成形品の設計パラメータ決定方法をコンピュータに実行
    させるためのプログラム。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のプログラムを記録
    したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
JP2001277490A 2001-09-13 2001-09-13 射出成形品の設計パラメータ決定方法およびその装置 Pending JP2003080575A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001277490A JP2003080575A (ja) 2001-09-13 2001-09-13 射出成形品の設計パラメータ決定方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001277490A JP2003080575A (ja) 2001-09-13 2001-09-13 射出成形品の設計パラメータ決定方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003080575A true JP2003080575A (ja) 2003-03-19

Family

ID=19102007

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001277490A Pending JP2003080575A (ja) 2001-09-13 2001-09-13 射出成形品の設計パラメータ決定方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003080575A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004314624A (ja) * 2003-03-31 2004-11-11 Sumitomo Chem Co Ltd 樹脂製品の設計方法及び製造方法
JP2007144979A (ja) * 2005-11-04 2007-06-14 Sumitomo Chemical Co Ltd 成形条件の設定方法、プログラムおよび射出成形機
US7571641B2 (en) 2006-06-12 2009-08-11 Hitachi, Ltd. Flow measure instrument, passage of flow measure and production method
JP2018114615A (ja) * 2017-01-16 2018-07-26 富士ゼロックス株式会社 ゲート位置設定装置及びプログラム
KR20200056703A (ko) * 2018-11-15 2020-05-25 한밭대학교 산학협력단 비정형부재의 영역분할과 스팟사이즈 조절이 가능한 3d 프린팅 장치 및 그 방법
CN113165243A (zh) * 2018-11-16 2021-07-23 科思创知识产权两合公司 用于改进物理生产过程的方法和系统

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000211005A (ja) * 1999-01-27 2000-08-02 Hitachi Ltd 射出成形品の欠陥予測・評価方法及び欠陥予測・評価装置
JP2001205683A (ja) * 2000-01-26 2001-07-31 Canon Inc 射出成形プロセスのシミュレーション装置、方法および記憶媒体

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000211005A (ja) * 1999-01-27 2000-08-02 Hitachi Ltd 射出成形品の欠陥予測・評価方法及び欠陥予測・評価装置
JP2001205683A (ja) * 2000-01-26 2001-07-31 Canon Inc 射出成形プロセスのシミュレーション装置、方法および記憶媒体

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004314624A (ja) * 2003-03-31 2004-11-11 Sumitomo Chem Co Ltd 樹脂製品の設計方法及び製造方法
JP4676713B2 (ja) * 2003-03-31 2011-04-27 住友化学株式会社 樹脂製品の設計方法及び製造方法
JP2007144979A (ja) * 2005-11-04 2007-06-14 Sumitomo Chemical Co Ltd 成形条件の設定方法、プログラムおよび射出成形機
US7571641B2 (en) 2006-06-12 2009-08-11 Hitachi, Ltd. Flow measure instrument, passage of flow measure and production method
JP2018114615A (ja) * 2017-01-16 2018-07-26 富士ゼロックス株式会社 ゲート位置設定装置及びプログラム
KR20200056703A (ko) * 2018-11-15 2020-05-25 한밭대학교 산학협력단 비정형부재의 영역분할과 스팟사이즈 조절이 가능한 3d 프린팅 장치 및 그 방법
KR102191316B1 (ko) 2018-11-15 2020-12-15 한밭대학교 산학협력단 비정형부재의 영역분할과 스팟사이즈 조절이 가능한 3d 프린팅 장치 및 그 방법
CN113165243A (zh) * 2018-11-16 2021-07-23 科思创知识产权两合公司 用于改进物理生产过程的方法和系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Dang et al. Design of U-shape milled groove conformal cooling channels for plastic injection mold
US5812402A (en) Injection mold design system and injection mold design method
KR20050039750A (ko) 디자인 구성 시험 주기 단축
JP2003080575A (ja) 射出成形品の設計パラメータ決定方法およびその装置
JP4829674B2 (ja) 成形条件の設定方法、プログラムおよび射出成形機
Nasir et al. Warpage optimization on ultra thin plate in three plate mold for PP, ABS & ABS+ PC materials by using Taguchi method
JP2005169766A (ja) 金型最適化装置、金型最適化プログラム、及び、金型最適化制御プログラム
CN106777561A (zh) 一种涡轮叶片精铸蜡型陶芯夹紧元件的布局方法
CN110502779A (zh) 一种基于模糊推理的注塑成型模具的智能设计方法
JP4785587B2 (ja) 成形条件の設定方法、プログラムおよび射出成形機
JP2002192589A (ja) 射出成形品の設計パラメータ決定方法およびその装置
US6871109B2 (en) Die design support method and die design support system
Lee et al. Automated design for the runner system of injection molds based on packing simulation
KR100980781B1 (ko) 주조 방안 해석 자동화 장치 및 방법
JP5237015B2 (ja) 成形条件の設定方法および多目的最適化方法
JP4829672B2 (ja) 成形条件の設定方法、プログラムおよび射出成形機
CN112818488B (zh) 一种结构加强筋分布的几何-尺寸协同优化设计方法
KR20090072465A (ko) 주조 방안 해석 자동화 장치 및 방법
JPH0999472A (ja) 製品の設計支援装置、設計方法および製造方法
Singh et al. Effect of injection moulding process parameter on warpage of using Taguchi method
JP3629439B2 (ja) 型設計支援方法
JP2004268428A (ja) そり影響領域分析方法およびその装置ならびにプログラムおよびその記憶媒体ならびに射出成形品の製造方法
JP6601401B2 (ja) タイヤモデルの作成方法、タイヤモデルの作成装置、タイヤのシミュレーション方法、及び非一時的なコンピュータが読み取り可能な媒体
US20240119191A1 (en) Generating cooling channels for cooling molds
JP2006015696A (ja) 金型設計支援方法、プログラム、記憶媒体、及び金型設計支援装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050606

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050630

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050606

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110426