JP4829674B2 - 成形条件の設定方法、プログラムおよび射出成形機 - Google Patents

成形条件の設定方法、プログラムおよび射出成形機 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂製品を射出成形法、射出圧縮成形法あるいは射出プレス成形法等によって製造する際の成形条件の設定方法に関する。
プラスチック部品の射出成形条件の選択においてCAE技術を用いた検討が一般的に行われている。しかしながら、実際の条件絞込みは、経験と勘をベースとして試行錯誤で進めることが多い。そこで、このような作業において、CAE技術とCAO技術を組合せて最適条件を探索する技術が実用化されており、一定の成果を挙げている。
従来の最適化手法において複数の目的性能を最適化する際は、通常、目的性能の各評価値に重み係数をかけて足し合せた線形和を評価関数とする手法が主に用いられる。この場合、複数の目的性能に対する評価を基準として各評価値に重み係数を与えることにより、求める目的性能を得るための射出成形条件を探索することができる。
しかしながら、各評価値の線形和を評価関数として用いると、最適な解を得られない場合も有る。また、重み係数の付与の仕方は任意的でありながら得られる結果に大きく影響する。従って、設計者の望む性能の組み合わせを得るために、評価関数の設定や重み係数を試行錯誤的に模索する必要があった。また、状況によって、複数の目的性能に対する優先度が変化した場合には、改めて計算をし直す必要が有った。
特開2005−7859号公報
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、試行錯誤的に模索する必要なく、設計者の望む性能の組み合わせを得ることができ、また、状況の変化に広く対応が可能であるような成形条件の設定方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る成形条件の設定方法は、射出成形解析と計算機支援による最適化手法の組み合わせを用いて、複数の目的性能を最適な値とするための成形条件の設定方法において、多目的遺伝的アルゴリズムを用いて前記複数の目的性能のパレート最適解を求める最適化工程と、求められたパレート最適解の中から成形条件を選択する選択工程と、を有することを特徴とする。
発明においては、多目的遺伝的アルゴリズムの機能により、評価関数の設定や重み係数を試行錯誤的に模索する必要が無く、直接的に目的性能のパレート最適解を求めることができる。
記複数の目的性能を、型締力と成形サイクルとすることとしてもよい
上記の構成においては、型締力と成形サイクルというトレードオフの関係にある2つの性能の評価を全体的に把握して、状況に応じた最適な成形条件を求めることができる。
本発明に係る成形条件の設定方法は、前記多目的遺伝的アルゴリズムを用いてパレート最適解を得る際に、事前にサンプリングしたデータを射出成形解析して作成した応答曲面を用いて前記複数の目的性能の評価関数を算出することを特徴とする。
本発明においては、最適化工程のサイクルで射出成形解析の代わりに応答曲面を用いて目的性能の評価関数を算出することで、計算の工数が大幅に軽減される。
本発明に係る成形条件の設定方法は、成形不良が発生する設計変数の範囲を予め算出し、これを前記最適化工程の範囲から除くことを特徴とする。
本発明においては、成形不良が発生するような条件が、応答曲面上の探索において形式的に最適解と判定されることを防止し、精度の高いパレート最適解を得ることができる。
なお、成形不良は、1)成形作業を阻害する工程不良、2)品質を損なう品質不良、3)双方に属するもの、が有り、例えば、キャビティ内を樹脂が完全に充填せずに終わる「ショートショット」は3)であり、製品の外観不良である「ヤケ」や「ウエルド」、「エアトラップ」、「ヒケ」、「反り」等は2)である。
形条件の設定方法は、応答曲面を用いて成形不良発生の有無を判定し、成形不良が発生すると判定した場合はその成形条件をパレート最適解の候補から外すこととしてもよい
記成形不良発生は、工程不良および品質不良のいずれかを含むこととしてもよい
記成形不良発生は、ショートショット、反り、ウエルド、エアトラップ、ヒケ、ヤケのいずれかを含むこととしてもよい
本発明に係るプログラムは、上記の各工程を実行することを特徴とする。なお、パレート最適解の中から成形条件を選択する工程は、作業者の判断や指示を受けながら実行する場合も有る。
本発明に係る成形品の製造方法は、上記の各工程を実行して得られた成形条件により、射出成形を行うことを特徴とする。
本発明に係る記憶媒体は、上記の各工程を実行するプログラムを収容したことを特徴とする。
本発明に係る射出成形機は、射出成形機本体と、上記の各工程を実行して得られた成形条件により、前記射出成形機本体を制御する制御部と有することを特徴とする。
発明によれば、試行錯誤的に模索する必要なく、設計者の望む性能の組み合わせを得ることができ、また、状況の変化に広く対応が可能であるような成形条件の設定方法を提供することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
この実施の形態では、射出成形過程を計算する数値解析と計算機支援による最適化手法の組み合わせにより、2つの目的性能が最適となるような成形条件(設計変数)を求める。
図1は、この実施の形態の成形条件の設定方法の工程を説明するフロー図である。まず、ステップ1において、射出成形過程における樹脂の流れを解析するための解析用形状モデルを作成する。この実施の形態では、図2に示すような長方形(縦横比=4/5)平板状の部材であり、平板の一隅部に、長方形の開口部が形成されており、キャビティはこれによって樹脂が均等に流れにくい形状となっている。また、製品の厚み分布を図3に示す。樹脂の注入口が、平板のほぼ中央部と、開口部に近い側端部のほぼ中央部に配置されている。各注入口には、射出機からの樹脂がホットランナー、テーパ付きスプルーを介して、あるいはさらにコールドランナーを介して、供給される。
射出成形過程を計算する数値解析には、射出成形解析ソフトウエアであるMoldflow Plastics Insight version 5.0(商品名:Moldflow Corporation製)を使用した。材料はポリプロピレン樹脂である住友ノーブレン(r)AZ564(商品名:住友化学株式会社製)を用いた。JIS-K7210に規定された方法で測定されるメルトフローレート(MFR)は30[g/10分,
230℃]であり、比重は0.9である。
次にステップ2において、目的性能を選択し評価関数を作成する。ここでは、目的性能として、型締力と成形サイクルを選択した。型締力は、射出成形機の装置規模を示す指標であり、成形サイクルは装置の生産効率を示す指標であるので、いずれも小さい方が経済的に有利である。成形サイクルは射出時間(設計変数:it)と冷却時間(応答値)と製品取出し時間(固定値:10秒)の和とした。また、冷却時間は固化時間の最大値(ランナー部を除く)とした。
次にステップ3において、設計変数を設定する。この実施の形態では、射出時間(it)と金型温度(mot)、樹脂温度(met)の3変数を選択した。設計変数に関する初期条件と制約条件を表1に示す。
Figure 0004829674
次にステップ4において、第1世代のN個の個体の初期設計変数(第1世代遺伝子)を、各制約条件の中で適宜に、例えば乱数を用いて選択する。これ以降は、多目的遺伝的アルゴリズムを用いた工程となる。この実施の形態では、最適化支援ソフトウエアとして、iSIGHT version 9.0 (商品名:Engineous Software Inc.製)を用いた。最適化手法はMOGAのアルゴリズムの一つであるNCGA(Neighborhood
Cultivation Genetic Algorithm)を用いた(個体数N=50、世代数n=50)。
すなわち、ステップ5において、解析ソフトを用いて第1世代の各個体について計算を行い、それぞれの2つの評価関数の値を求める。次にステップ6において、求められた第1世代の各個体の評価関数を評価し、多目的遺伝的アルゴリズムの手法に則り、新たな第2世代の遺伝子を持つ個体群を生成する。そして、ステップ7において第2世代の各個体について計算を行い、それぞれの2つの評価関数の値を求める。以下、同様にステップ6〜ステップ7をn−3回繰り返し、ステップ8〜ステップ9において第n世代の計算を行う。そして、ステップ10において、各世代個体の評価に基づき、パレート最適解を作成する。
最適化結果を図4と表2に示す。表2は、図3に示す点I(初期条件)、点A、点B、点Cの設計変数と評価関数を示している。
Figure 0004829674
図4より、型締力と成形サイクルは、一方を優先すれば他方が劣化する、いわゆるトレードオフの関係にあることが分かる。点Aの成形条件では、金型温度と樹脂温度が制約条件のほぼ最大値に到達しており、型締力は最も小さい。一方、点Cの成形条件では射出時間と金型温度、樹脂温度が制約条件のほぼ最小値に到達しており、成形サイクルは最小となるが、型締力は大きい。点Bの成形条件では、射出時間と金型温度が制約条件のほぼ最小値、樹脂温度が制約条件のほぼ中央値で、成形サイクルと型締力が均衡した低値となっている。
次に、ステップ11において、作業者は、得られたパレート最適解に基づいて成形条件を選択する。パレート最適解には、型締力と成形サイクルの全体的な傾向が示されており、最適な解の組み合わせを、試行錯誤することなく得ることができる。その際には、型締力と成形サイクルの優先度を考慮することができるし、一度パレート最適解を求めておけば、そのような優先度が変わった場合でも、新たに計算し直す必要が無い。
なお、図4より、25世代と50世代のパレート最適解の集合がほぼ重なっていることが分かる。従って、多目的遺伝的アルゴリズムによる最適化の過程は、25世代でほぼ収束したものと考えられるので、世代数n=25と設定することができる。また、この実施の形態では、世代数を事前に設定したが、例えば世代毎にパレート最適解を求め、世代間の差が所定値以下に収束した時に計算を終えるようにしてもよい。
図5は、解が一様に変化しない、すなわち凹凸が有る曲線の場合に、パレート最適解と従来の重み係数法において得られる解の違いを説明するための図である。すなわち、点D,E,Fはいずれもパレート最適解であるが、重み係数法では、2つの目的関数の比が規定された状態で最適値を探索するので、点D,E,Fの3つの解のうちの最小値や、最初に見つけた解のみを最適解と判断し、その他の最適解を逃してしまう場合が有る。本発明の方法では、全ての解を探索し、より正確な解を、あるいは状況に応じて採用可能な全ての解を提供することができる。
図6は、この発明の他の実施の形態の成形条件の設定方法の工程を説明するフロー図である。この実施の形態と先の実施の形態の相違点は、多目的遺伝的アルゴリズムによる最適化の過程において、評価関数の計算を射出成形解析ソフトによりその都度行う替わりに、応答曲面法に基づく近似式を用いて算出するようにした点である。すなわち、ステップ1〜ステップ3において各種の条件設定をした後、ステップ4〜ステップ5において評価関数の応答曲面近似式を計算して求め、ステップ6以下のパレート最適解の算出は、全てその近似式を用いて計算した。
この実施の形態では、応答曲面はRBF(Radial Basis Function)モデルを用いて近似した。ステップ4の解析ソフトによるサンプリング計算は、図7に示すように、設計変数の制約条件内空間を等分割し、各区分空間の代表点について実施した。この実施の形態では、サンプリングは4水準で行って、計64点について実施した。結果を図8に示す。
図8より、50世代までの最適化計算で、RSMとNCGAを組合せた方法は、RSMを用いない方法とほぼ同等のパレート最適解集合が得られることわかった。また、先の実施の形態では、個体数50×50世代で最大2500の解析が必要であり、最適化全体で約100時間を要していたが、この実施の形態では、64解析で済むので、計算時間を大幅に、すなわち、約0.026倍に短縮することができた。
図9は、この発明の他の実施の形態を説明するフロー図である。射出成形においては、キャビティ内を樹脂が完全に充填せずに終わるショートショットと呼ばれる成形不良が発生することが有る。射出成形解析ソフトにより計算を行えば、ショートショットの発生を認識するので、そのような条件について評価関数を生成することは無い。しかしながら、応答曲面近似式を用いる場合には、形式的に評価関数を生成してしまい、それがパレート最適解を構成する可能性が有る。そこで、この実施の形態は、ショートショットを発生させる条件が解を構成しないようにしたものである。
すなわち、この実施の形態では、ステップ4の解析ソフトによる各サンプリング計算において、評価関数とともに、ショートショットの発生の判定を行う。そしてステップ5において、ショートショットが1つでも発生したかどうかを判断し、ショートショットが全く発生しなかった場合には、図6のステップ5以降を行う。
一方、ショートショットが発生した場合には、ステップ6において、設計空間の分割を行う。これは、ショートショットが発生した区分空間を取り除いた部分を、それぞれが各設計変数に関して連続な直方体状の空間となるように分割する。図10は、この過程を2設計変数の場合について説明したものであり、図11は、この過程を3設計変数の場合について説明したものである。変数や発生空間が増えるほど、また、発生領域が空間の内部に有るほど、分割数は増える。
次に、ステップ7〜14において、領域AについてRSMとNCGAを組合せた手法により、領域Aにおけるパレート最適解を生成する。同様に、ステップ15で領域Bについてパレート最適解を生成し、ステップ16で領域Cについてパレート最適解を生成する。次に、ステップ17において領域A,B,Cについてのパレート最適解の中から、全体のパレート最適解を生成する。そして、ステップ18において、得られたパレート最適解に基づいて実際の成形条件を選択する。この実施の形態により、ショートショットによる不適解を排除しつつ、応答曲面法による計算過程の簡略化による計算時間の短縮という利点を享受することができた。
図12は、応答曲面法を用いつつ、ショートショットを発生させる条件が解を構成しないようにした他の実施の形態のフロー図である。先の実施の形態と同様に、ステップ4の解析ソフトによる各サンプリング計算において、評価関数とともに、ショートショットの発生の判定を行う。そして、ステップ5において評価関数とともにショートショットの判定値の応答曲面近似式を計算して求める。
図13は、応答曲面を用いてショートショットを判定する場合を説明するものである。ここでは、ショートショット値が0の場合ショートショットは発生していないことを示し、ショートショット値が2の場合はショートショットが発生していることを示す。サンプリング解析より、樹脂温度240℃で、射出時間が10.0secの場合において、金型温度が43.3℃〜70.0℃の条件についてはショートショットが発生せず、30℃の条件についてはショートショットが発生する結果が得られている。この結果に基づくことにより、型締力の応答曲面近似式と、ショートショット判定値の応答曲面近似式を作成することができる。
次にステップ6において、第1世代のN個の個体の初期設計変数(第1世代遺伝子)を選択し、以下、多目的遺伝的アルゴリズムと応答曲面近似式を組み合わせて用いる工程を行う。すなわち、ステップ7において各評価関数を応答曲面近似式により求め、ステップ8においてショートショット判定値を応答曲面近似式により求めて、判定値が2の個体は排除し、判定値が0の個体を残すようにして個体を絞り込む。
次にステップ9において、求められた第1世代の各個体の評価関数を評価し、多目的遺伝的アルゴリズムの手法に則り、新たな第2世代の遺伝子を持つ個体群を生成する。そして、ステップ10において第2世代の各個体について計算を行い、それぞれの2つの評価関数の値を求め、ステップ11においてショートショット判定値を求めて個体を絞り込む。以下、同様にステップ9〜ステップ11をn−3回繰り返した後、ステップ12〜ステップ14において第n世代の計算を行う。そして、ステップ15において、各世代個体の評価に基づき、パレート最適解を作成する。この実施の形態によれば、設計範囲の分割という作業を人手により行うことなく、ショートショットによる不適解を排除しつつ、応答曲面法による計算過程の簡略化による計算時間の短縮という利点を享受することができた。
なお、本実施例で用いた評価関数以外にも、プラスチック部品の重量や、反り量などを評価関数にしたり、充填バランス、ウエルド位置、パリ、ヒケ、ヤケ等の成形不良などの数値指標を評価関数や制約条件に設定したりすることができる。
また、本実施例ではショートショットの成形条件を排除し、最適化を行ったが、反り、ウエルド、エアトラップ、ヒケ、ヤケ等が発生する成形条件を排除する場合に適用してもよい。
反りについては、例えば、解析モデルの各節点毎に、内部応力を算出し、製品の反り量を算出し、反り量が予め設定した許容値を終えた場合の成形条件を排除対象とすることができる。
ウエルドについては、例えば、解析モデルの各節点毎に、フローフロント合流角を計算し、これに基づいてウエルドの発生を判定し、特定の領域にウエルドが発生した場合の成形条件を排除対象とするか、もしくは、特開2005−007860にあるように、特定領域内でのウエルド発生数(節点数)に対して、領域毎に設定された重み係数を掛けて足し合わせた値を評価値とし、評価値が予め設定した許容値を超えた場合の成形条件を排除対象とすることができる。
エアトラップについては、例えば、フローフロントによって囲まれた節点、もしくは金型壁面とフローフロントによって囲まれた節点をエアトラップ発生点とし、特定の領域にエアトラップが発生した場合の成形条件を排除対象とすることができる。もしくは、特定領域内でのエアトラップ発生数(節点数)に対して、領域毎に設定された重み係数を掛けて足し合わせた値を評価値とし、評価値が予め設定した許容値を超えた場合の成形条件を排除対象とすることができる。
ヒケについては、例えば、局所的に収縮率が大きい個所をヒケが発生した点とみなし、そのときの成形条件を排除対象とすることができる。また、ヤケについては、例えば、上記方法により、エアトラップ発生点を求め、エアトラップが発生する領域の大きさが予め設定した許容値を超えた場合の成形条件をヤケが発生する成形条件とし、排除することができる。
この発明の成形条件の設定方法は、例えば、設計者が特定の樹脂製品を成形する装置を設計する際に用いることができるが、さらに、稼動中の射出成形装置の制御を行うために用いることができる。図9は、そのような目的のための装置の構成を示すもので、射出成形装置10は、金型およびその付属装置、溶融樹脂注入装置等を備える成形機本体11と、本発明の方法によって得られたパレート最適解を記憶する記憶部12と、このパレート最適解および操作者の指示に基づいて成形機本体11を制御する制御部13とを有している。
操作者は、例えば、型締力と成形サイクルの優先度を示すデータを入力し、制御部はパレート最適解からその指示に沿った成形条件を選択し、成形機本体の各部を制御する。これにより、状況に応じた成形条件での運転を人手を煩わすことなく、行うことができる。なお、制御部13においてパレート最適解を求める計算工程を行うようにしてもよい。
この発明の第1の実施の形態の成形条件の設定方法を説明するフロー図である。 この発明の第1の実施の形態の射出成形条件を説明するためのキャビティを示す図である。 同じく、キャビティの厚さ分布を示す図である。 第1の実施の形態の方法を実施した結果を示すグラフである。 この発明の方法の利点を説明するグラフである。 この発明の第2の実施の形態の成形条件の設定方法を説明するフロー図である。 応答曲面方法を説明するためのグラフである。 第2の実施の形態の方法を実施した結果を示すグラフである。 この発明の第3の実施の形態の成形条件の設定方法を説明するフロー図である。 第3の実施の形態の成形条件の設定方法を説明する図である。 同じく、第3の実施の形態の成形条件の設定方法を説明する図である。 この発明の第4の実施の形態の成形条件の設定方法を説明するフロー図である。 第4の実施の形態の成形条件の設定方法を説明する図である。 この発明の実施の形態の射出成形機を模式的に示す図である。
符号の説明
10 射出成形機
11 射出成形機本体
12 記憶部
13 制御部

Claims (9)

  1. 射出成形解析と計算機支援による最適化手法の組み合わせを用いて、複数の目的性能を最適な値とするための成形条件の設定方法において、
    多目的遺伝的アルゴリズムを用いて前記複数の目的性能のパレート最適解を求める最適化工程と、
    求められたパレート最適解の中から成形条件を選択する選択工程と、
    を有し、
    前記多目的遺伝的アルゴリズムを用いてパレート最適解を得る際に、事前にサンプリングしたデータを射出成形解析して作成した応答曲面を用いて前記複数の目的性能の評価関数を算出し、
    成形不良が発生する設計変数の範囲を予め算出し、これを前記最適化工程の範囲から除くことを特徴とする成形条件の設定方法。
  2. 前記複数の目的性能を、型締力と成形サイクルとすることを特徴とする請求項1に記載の成形条件の設定方法。
  3. 応答曲面を用いて成形不良発生の有無を判定し、成形不良が発生すると判定した場合はその成形条件をパレート最適解の候補から外すことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の成形条件の設定方法。
  4. 前記成形不良発生は、工程不良および品質不良のいずれかを含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の成形条件の設定方法。
  5. 前記成形不良発生は、ショートショット、反り、ウエルド、エアトラップ、ヒケ、ヤケのいずれかを含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の成形条件の設定方法。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の各工程を実行するプログラム。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の各工程を実行して得られた成形条件により、射出成形を行うことを特徴とする成形品の製造方法。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の各工程を実行するプログラムを収容した記憶媒体。
  9. 射出成形機本体と、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の各工程を実行して得られた成形条件により、前記射出成形機本体を制御する制御部と有することを特徴とする射出成形機。
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