JP2003078277A - 電磁波吸収体 - Google Patents

電磁波吸収体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高周波回路用パッケージの内部に装着される電
磁波吸収体において、電磁波吸収特性の優れた電磁波吸
収体を得る。 【解決手段】電磁波吸収体が金属磁性体粒子を含有し、
この金属磁性体粒子の表面の少なくとも一部に酸化物が
存在するとともに、電磁波吸収体に含まれる炭素化合物
の含有量を1重量%未満とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波回路用パッ
ケージの内部に装着される電磁波吸収体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】通常、高周波回路用パッケージでは、直
方体状に形成された金属またはセラミックス等からなる
蓋体をパッケージベースに取り付けることにより気密封
止が行われている。従って、前記高周波回路用パッケー
ジの内部には直方体状の空洞が形成されることから、高
周波回路用パッケージ自体は空洞の寸法によって定まる
遮断周波数より高い周波数帯域で空洞共振を生じる。前
記遮断周波数より低い周波数帯域で動作する高周波半導
体素子やその他の回路素子(以下、高周波半導体素子や
その他の回路素子を単に素子という。)を高周波回路用
パッケージに実装する場合には、前記空洞の寸法を小さ
くすることで、遮断周波数を前記素子が動作する周波数
帯域よりも十分に高くし、空洞共振が発生する周波数帯
域を狭めている。しかしながら、素子の動作周波数が高
周波化するに伴い、空洞の寸法を小さくすることには限
界があり、前記素子が動作する周波数帯域より空洞共振
が生じる周波数の方が低くなるという問題を解決するこ
とができなかった。この問題を解決するために、近年、
電磁波吸収体を高周波回路用パッケージの内部に装着し
て、空洞共振時の電界エネルギーや磁界エネルギーを吸
収することにより、空洞共振を抑制する方法が提案され
るようになっている。
【0003】例えば、高周波回路用パッケージの内部に
装着される電磁波吸収体としては、図4に示す高周波回
路用パッケージ40のように、高周波回路用パッケージ
40内に合成樹脂と磁性体粒子とからなる電磁波吸収体
41を装着したものが提案されている(特願2001−
197530号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示す電磁波吸収体41は、合成樹脂と磁性体粒子とから
形成されているため、電磁波吸収体41を150℃まで
加熱する過程で合成樹脂より腐食性の脱離ガスが発生
し、高周波回路用パッケージ40の内部に実装される半
導体素子や伝送線路等に悪影響を及ぼすという課題があ
った。
【0005】また、高周波回路用パッケージ40のダウ
ンサイジングに伴い、電磁波吸収体41の厚みも薄くな
り、そのため強度を高くすることが要求されるようにな
りつつあるが、合成樹脂の存在により、強度を高くする
ことができないという課題もあった。
【0006】本発明の目的は、電磁波吸収体としての本
来の特性、即ち電磁波吸収特性を向上させるとともに、
150℃まで加熱する過程で脱離ガスを発生せず、しか
も高い強度が得られる電磁波吸収体を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題に対し
て検討を重ねた結果、本発明に係る高周波回路用パッケ
ージの内部に装着される電磁波吸収体は、金属磁性体粒
子を含有し、この金属磁性体粒子の表面の少なくとも一
部に酸化物が存在するとともに、電磁波吸収体に含まれ
る炭素化合物の含有量が1重量%未満であることを特徴
とする。
【0008】また、本発明の電磁波吸収体は、金属磁性
体粒子を成形した後、成形体を500℃以上の温度で加
熱処理したことにより得られることを特徴とする。
【0009】また、本発明の電磁波吸収体は、上記金属
磁性体粒子がNi、Feまたはその合金のいずれか1種
であることを特徴とする。
【0010】また、本発明の電磁波吸収体は、上記金属
磁性体粒子の平均粒径が50μm以下であることを特徴
とする。
【0011】さらに、高周波回路用パッケージの内部に
装着される電磁波吸収体において、該電磁波吸収体を1
50℃まで加熱する過程で発生するガスは腐食性を有す
る化合物および炭化水素系化合物を実質的に含まないガ
スであることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態として、
高周波回路用パッケージの内部に装着される電磁波吸収
体について説明する。
【0013】本発明の電磁波吸収体は、例えば図1に示
すように、金属磁性体粒子11から形成され、この金属
磁性体粒子11の表面の少なくとも一部に酸化物が存在
するとともに、電磁波吸収体10に含まれる炭素化合物
の含有量が1重量%未満であることが重要である。
【0014】本発明の電磁波吸収体10を形成する金属
磁性体粒子11としては、例えば、カーボニル鉄、パー
マロイ、フェロシリコン、センダスト、アモルファス合
金、電磁ステンレス鋼等があり、本発明においてはこれ
らのうち1種類以上を混合して用いることができる。
【0015】この金属磁性体粒子11の表面の少なくと
も一部に酸化物を存在させることで、酸化物が存在しな
い場合より電磁波吸収体10の体積固有抵抗率を大きく
することができる。その結果、電磁波吸収体10に入射
した電磁波は反射しにくくなるため、電磁波吸収特性が
向上する。
【0016】さらに、この金属磁性体粒子11の表面に
存在する酸化物が金属磁性体粒子11を覆う膜として形
成される場合には、隣接する膜同士で強固に結合するた
め、強度も向上する。
【0017】ここで、金属磁性体粒子11の表面に存在
する酸化物は、例えば、NiO、NiFe24、Ni2
Mo38、CaO、SiO2、ZnO等である。
【0018】また、前記炭素化合物の含有量を1重量%
未満としたのは1重量%以上であると、例えば光パッケ
ージ内部に電磁波吸収体10を配設する場合、光パッケ
ージを加熱する過程で、電磁波吸収体10より発生する
脱離ガスが光パッケージ内のレンズ等に付着し光を吸収
するためである。上記炭素化合物の含有量の好ましい範
囲は0.5重量%以下、より好ましい範囲は0.05重
量%以下である。
【0019】ここで言う炭素化合物とは、例えば、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド
樹脂、ポリビニルアルコール等の合成樹脂、炭素、炭化
水素系化合物、アセトアルデヒド、ベンゼン、トルエ
ン、遊離フェノール、DOP等である。
【0020】なお、上記金属磁性体粒子11の中でも、
減衰量が大きいという点からNi、Fe、またはその合
金の一種であるパーマロイが好ましく、パーマロイの中
でも減衰量の大きいMoパーマロイが一層好適である。
【0021】ここで、上記減衰量とは、高周波伝送線路
の伝送特性、すなわち、4端子回路をインピーダンスが
較正された高周波電源に接続したときの電力反射係数
(S11)と透過係数(S21)より、以下の数式を用いて
算出したものである。
【0022】減衰量(dB)=20log|S21/1−S11| さらに、金属磁性体粒子11の平均粒径は50μm以下
であることが好ましい。金属磁性体粒子11の平均粒径
が50μm以上を超えると、100MHz以上の高周波
帯域における電磁波吸収特性が低下するからである。
【0023】なお、金属磁性体粒子11の平均粒径は1
GHz以上の高周波帯域では15μm以下であることが
好ましく、さらに、10GHz以上の高周波帯域では5
μm以下であることが好ましく、金属磁性体粒子11の
製造コストを考慮すると1μm以上であることが好まし
い。
【0024】また、金属磁性体粒子11の最大粒径は5
00μm以下とすることが好ましい。最大粒径を500
μmより大きくすると、例えば、合成樹脂を使って造粒
する場合、金属磁性体粒子11の分散性が悪いため、強
度を十分に確保することができず、後述する粉末加圧成
形後の離型時に欠けが発生し易くなるからである。
【0025】なお、金属磁性体粒子11の平均粒径と
は、金属磁性体粒子11を100〜200個抜き取り、
その断面の左右、上下の寸法を各々測定した値の平均値
をいい、最大粒径とは、その断面の左右、上下の寸法を
測定した値のうちの最大長をいう。上記金属磁性体粒子
11の平均粒径や最大粒径を求める場合、便宜的に電磁
波吸収体10の任意の断面を画像解析装置によって測定
すればよい。
【0026】また、本発明に係る電磁波吸収体10は、
150℃まで加熱する過程に発生する脱離ガス成分中に
腐食性を有する化合物および炭化水素系化合物が含まれ
ないことが重要である。ここで、腐食性の脱離ガスと
は、F、Cl、Br元素等を含むハロゲン系ガスやS元
素を含むガスをいう。
【0027】例えば、図2に示すように電磁波吸収体1
0は、パッケージ蓋体21に装着されることから、電磁
波吸収体10から脱離ガスが発生すると、パッケージベ
ース22に形成された伝送線路23、パッケージベース
22上に実装された半導体素子24、ワイヤー25等が
腐食され、伝送特性の劣化の原因となる。
【0028】また、例えば光パッケージ内部に電磁波吸
収体10を配設する場合、光パッケージを加熱する過程
で、電磁波吸収体10より発生する脱離ガスが光パッケ
ージ内のレンズ等に付着し光を吸収し、感度低下の原因
となる。
【0029】これに対して、本発明の電磁波吸収体10
は150℃まで加熱する過程で発生するガス中に腐食性
を有する化合物および炭化水素系化合物が含まれないた
め、上記の伝送特性の劣化、感度低下を防止することが
できる。尚、このようにガス中に腐食性を有する化合物
および炭化水素系化合物が含まれないようにするには、
例えば、上述したように電磁波吸収体10の炭素化合物
の含有量を1重量%未満とすれば良い。
【0030】次に、本発明の電磁波吸収体10の製造方
法について説明する。
【0031】例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリビニルアルコール
等の合成樹脂から選ばれる少なくとも1種の合成樹脂と
金属磁性体粒子とを所定の比率、合成樹脂2.5〜7.
5重量%、金属磁性体粒子92.5〜97.5重量%に
なるようにミキサー等を用いて混合する。ここで、合成
樹脂を金属磁性体粒子と混合させたのは、後述の混練を
しやすくするためである。
【0032】さらに、上記添加剤以外にも本発明の要旨
を逸脱しない限り、公知の硬化剤、硬化助剤、滑材、可
塑剤、分散剤、離型剤、着色剤、増量剤(無機材)を添
加しても何ら差し支えない。
【0033】次に、混合した合成樹脂及び金属磁性体粒
子を混練機で混練するか、加熱ロールで溶融混練した
後、ミル等で粉砕する。ここで、粉砕を一層容易にする
ためにCaO、ZnO、SiO2等の粉体を少なくとも
いずれか1種添加してもよい。また、必要に応じて所定
の粒度となるように乾燥噴霧機等で造粒してもよい。ま
た、金属磁性体粒子の流れ性、成形性が良好で有れば、
合成樹脂を用いなくても何ら差し支えない。
【0034】その後、粉末加圧成形法により成形圧0.
1〜10ton/cm2で成形し、大気雰囲気中500
℃以上の温度で加熱処理する。
【0035】ここで、大気中500℃以上で加熱処理し
たのは、合成樹脂を焼失させ、炭素化合物の含有量を1
重量%未満とするためであり、かつ金属磁性体粒子の表
面の少なくとも一部に酸化物を存在させるためである。
保持時間は0時間でも良いが、合成樹脂を十分に焼失さ
せる点から1時間以上が好ましい。
【0036】また、一般的に合成樹脂の熱分解温度は3
00〜500℃であるため、500℃未満の温度で加熱
処理すると、合成樹脂が焼失せずに1重量%を超える炭
素化合物として残留し、腐食性ガス、炭化水素系化合物
を含むガスの発生原因となる。加えて金属磁性体粒子の
表面に酸化物が十分に形成されないため必要な強度が得
られない。
【0037】上記のようにして得られた電磁波吸収体1
0の形状は、直方体に限らず、三角柱、三角錐、円柱あ
るいはそれらの組み合わせでも良い。また、電磁波吸収
体10を装着する位置は高周波回路用パッケージ20の
特性に影響が無く、且つ空洞共振、発振等を抑制できれ
ば、高周波回路用パッケージ20内のどこでも良い。
【0038】このような電磁波吸収体10は、空洞共振
や半導体素子24より発生する不要輻射波、発振、結合
等を抑制することができ、また、電磁波吸収体10から
腐食性の脱離ガスの発生がないことから、信頼性の高い
高周波回路用パッケージ20を得ることができる。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定され
るものではない。
【0040】先ず、表1に示す金属磁性体粒子及び合成
樹脂をミキサーで混合し、混練機で混練、粉砕した後、
粉末加圧成形法にて成形し、得られた成形体を表1に示
す加熱処理温度の条件に従い、所定形状の電磁波吸収体
を得た。
【0041】次に、上記電磁波吸収体に含有される金属
磁性体粒子表面上の酸化物の有無、電磁波吸収体に含ま
れる炭素量の重量及び電磁波吸収体の体積固有抵抗率を
測定した。
【0042】金属磁性体粒子表面上の酸化物の有無につ
いては、X線回折法を用い、電磁波吸収体に含まれる炭
素化合物量の測定については、炭素分析装置(堀場製作
所(製)EMIA―511型)を用いた。
【0043】また、電磁波吸収体の体積固有抵抗率につ
いては、上記電磁波吸収体の作製条件と同一条件で作製
した外径50mm、厚み2mmの円盤状の試料を用い、
JIS C 2141−1992に準拠して測定した。
【0044】また、減衰量の測定については、図3に示
すように電磁波吸収体10を外径7mm×4mm、高さ
0.7mmの直方体に加工した後、伝送線路32が印刷
されたセラミックス基板31上に載せた。また、電力反
射係数(S11)及び入力信号に対する透過係数(S21
の測定については、ネットワークアナライザーを用いて
100MHzから40.1GHzの帯域で測定した後、
減衰量を算出した。
【0045】また、室温から150℃まで加熱する過程
に発生する脱離ガス中の腐食性ガスあるいは炭化水素系
化合物を含むガスの有無については、ガスクロマトグラ
フ質量分析装置(GC−MS:Gas Chromat
ograph―Mass Spectrometer)
により、コールドラップ法にて測定した。
【0046】上記酸化物の有無、炭素量及び体積固有抵
抗率の測定結果を表1に示す。表1の測定結果より、金
属磁性体粒子の表面に酸化物がないもの、すなわち試料
No.13、14については、金属磁性体粒子間の接触
により体積固有抵抗率が低下し、十分な減衰量が得られ
ないため使用できない。また、試料No.15〜17に
ついては、炭素化合物が金属磁性体粒子間の接触を防い
でいることから十分な減衰量が得られているが、金属磁
性体粒子の表面に酸化物がないため、強度が非常に低く
使用できない。さらに脱離ガスの発生があるため使用で
きない。
【0047】一方、本発明の範囲内の試料、すなわち試
料No.1〜12については、金属磁性体粒子表面に酸
化物があり、かつ炭素化合物の含有量が1重量%未満で
あることから、十分な強度、減衰量が得られ、脱離ガス
の発生もないため、好適に使用できる。
【0048】また、表1の結果から明らかなように、試
料No.15〜17は加熱処理温度が500℃未満であ
ることから、合成樹脂を十分に焼失することが出来ない
ため、脱理ガスの発生があり使用することができない。
一方、試料No.1〜12については加熱処理温度が5
00℃以上であることから、合成樹脂を十分に焼失する
ことができるため脱離ガスの発生が無く、また金属磁性
体粒子表面に酸化物が形成されているため十分な強度が
得られ、好適に使用することができる。
【0049】さらに表1の結果から明らかなように、金
属磁性体粒子がNi、Feまたはその合金のいずれかで
あるもの(No.1〜12)は良好な減衰特性が得られ
ている。
【0050】また、表1の結果から明らかなように、試
料No.4〜6は平均粒径が小さくなるに従い減衰特性
が良好になり、特に平均粒径50μm以下の試料No.
1〜5、試料No.7〜12は、良好な減衰特性が得ら
れている。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】以上詳述した通り、高周波回路用パッケ
ージの内部に装着される電磁波吸収体において、該電磁
波吸収体が金属磁性体粒子から形成され、この金属磁性
体粒子の表面の少なくとも一部に酸化物が存在するとと
もに、電磁波吸収体に含まれる炭素化合物の含有量を1
重量%未満とすることにより、十分な強度を有し、かつ
腐食性を有する化合物および炭化水素系化合物を実質的
に含まない電磁波吸収体を得ることができる。
【0053】また、合成樹脂と金属磁性体粒子とを混
合、成形した後、成形体を500℃以上の温度で加熱処
理することにより、残留炭素を少なくすることができる
とともに、強度の高い電磁波吸収体を得ることができ
る。
【0054】また、上記金属磁性体粒子をNi、Feま
たはその合金のいずれか1種とすることで、電磁波吸収
体の減衰量が大きくなるため、電磁波吸収体の電磁波吸
収特性は著しく向上する。
【0055】また、上記金属磁性体粒子の平均粒径を5
0μm以下とすることで、上記電磁波吸収体の減衰量を
大きくすることができるため、100MHzを超える周
波数帯域において電磁波吸収体の電磁波吸収特性は著し
く向上する。
【0056】また、本発明の電磁波吸収体を150℃ま
で加熱する過程で腐食性の脱離ガスを発生させないこと
により、パッケージベースに形成された伝送線路、パッ
ケージベース上に実装された半導体素子及びワイヤー等
が腐食されず、信頼性に優れた高周波回路用パッケージ
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波吸収体の断面図である。
【図2】本発明の電磁波吸収体を用いた高周波回路用パ
ッケージの断面図である。
【図3】本発明の電磁波吸収体の減衰量を測定するため
の装置の断面図である。
【図4】従来の電磁波吸収体を用いた高周波回路用パッ
ケージの断面図である。
【符号の説明】
10・・・電磁波吸収体 11・・・磁性体粒子 20・・・高周波回路用パッケージ 21・・・パッケージ蓋体 22・・・パッケージベース 23・・・伝送線路 24・・・半導体素子 25・・・ワイヤー 30・・・減衰量測定装置 31・・・セラミック基板 32・・・伝送線路 40・・・高周波回路用パッケージ 41・・・フェライトと合成樹脂とからなる電磁波吸収

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波回路用パッケージの内部に装着され
    る電磁波吸収体において、該電磁波吸収体が金属磁性体
    粒子を含有し、この金属磁性体粒子の表面の少なくとも
    一部に酸化物が存在するとともに、炭素化合物の含有量
    が1重量%未満であることを特徴とする電磁波吸収体。
  2. 【請求項2】金属磁性体粒子を成形した後、成形体を5
    00℃以上の温度で加熱処理することにより得られるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電磁波吸収体。
  3. 【請求項3】上記金属磁性体粒子がNi、Feまたはそ
    の合金のいずれか1種であることを特徴とする請求項1
    または2に記載の電磁波吸収体。
  4. 【請求項4】上記金属磁性体粒子の平均粒径が50μm
    以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の電磁波吸収体。
  5. 【請求項5】高周波回路用パッケージの内部に装着され
    る電磁波吸収体において、該電磁波吸収体を150℃ま
    で加熱する過程で発生するガスは腐食性を有する化合物
    および炭化水素系化合物を実質的に含まないガスである
    ことを特徴とする電磁波吸収体。
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