JPH0516679B2 - - Google Patents
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- JPH0516679B2 JPH0516679B2 JP61133108A JP13310886A JPH0516679B2 JP H0516679 B2 JPH0516679 B2 JP H0516679B2 JP 61133108 A JP61133108 A JP 61133108A JP 13310886 A JP13310886 A JP 13310886A JP H0516679 B2 JPH0516679 B2 JP H0516679B2
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Description
【発明の詳細な説明】
発明の背景
技術分野
本発明は、電波吸収体に関し、特に高周波領域
の電波を良好に吸収する電波吸収体に関する。 先行技術とその問題点 反射板に電波吸収体材料を含む層を設層した電
波吸収体において、上記層の厚さをdとすると吸
収体の反射板と反対側の面(前面)のインピーダ
ンスZ・は、 の関係で表され、反射係数Γ・はΓ・=z〓−1/z〓+
1の関係 から求められる。電波吸収体は理想的にはΓ・=0
(z・=1)であることが望ましいが、実用的には
|Γ・≦0.1、すなわち−20dB以下の反射量である
ことが要求され、一応の基準とされている。 従来の電波吸収体材料としては、例えばフエラ
イト粉末を樹脂等の高分子マトリツクスに混合分
散したものが知られている。これは、フエライト
の自然共鳴もしくは磁壁の共鳴による磁気損失を
利用して電波を吸収するものである。磁気損失は
複素比透磁率μr=μr′−jμr″のうちμr″の存在に
よ
つて生じるため、μr″が大きい範囲、すなわち自
然共鳴周波数付近の周波数が使用周波数範囲であ
ることが望ましい。 従来、用いられてきたフエライトは、スピネル
フエライトであるMn−ZnフエライトもしくはNi
−Znフエライトであり、その自然共鳴周波数は
4GHz以下であり、電波吸収体としての使用限界
は12GHz程度までである。また帯域幅も狭い。 従つて、より高周波数において電波吸収体とし
て使用でき、従来のものに比べて広帯域のものの
開発が望まれている。 発明の目的 本発明の目的は、8〜12GHzの周波数では広帯
域化および薄型化が実現でき、かつ12GHz以上の
周波数でも使用できる電波吸収体を提供すること
にある。 発明の開示 このような目的は、下記の本発明によつて達成
される。 すなわち、本発明は、下記式()または
()で示される組成のフエライトの少なくとも
1種をモル比で総計10/12以上含むフエライト粉
体とマトリツクスとを含有する電波吸収材料と反
射板とを有することを特徴とする電波吸収体であ
る。 式() CoxMez-xBaFe16O27 式() CoyMez-yBa2Fe12O22 [上記式()および()において、Meは2
価の金属の1種または2種以上であり、0.6≦x
≦0.7、0.6≦y≦1.6である。] 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明
する。 本発明の電波吸収体は電波吸収材料および反射
板を有する。 電波吸収材料は、少なくとも1種のフエライト
粉末を含む。フエライトとしては、下記式()、
()で示される組成を有するW型ないしY型フ
エライトを用いる。 式() Cox1Mex2BaFe16O27 式()において、Meは2価の金属イオン状
態となりうる金属、例えばFe、Zn、Mn、Ni、
MgおよびCuの1種または2種以上である。ま
た、x1+x2=2、0.6≦x1≦1.7であり、このもの
はW型フエライトと称されるので、以下
BaFe16O27をWと略すことがある。 x1<0.6、x1>1.7では高周波特性が低下してし
まう。このW型の例としては、 Cox1Znx3Me′x4BaFe16O27(ここでx1+x3+x4
=2、0.6≦x1≦1.7、x3≦1.4、0<x4≦1.3であ
る。); Cox1Znx3BaFe16O27(ここでx1+x3=2、0.6≦
x1≦1.7、0<x3≦1.4である。); Cox1Me″x4BaFe16O27(ここでx1+x4=2、0.6
≦x1≦1.7、0<x4≦1.4である。)が挙げられる。 ただし、Me″は2価の金属イオン状態をとりう
るFe、Mn、Ni、MgおよCuの1種または2種以
上である。 式() Coy1Mey2Ba2Fe12O22 式()において、y1+y2=2、0.6≦y1≦1.6
であり、Meは上記式()におけるものと同義
であり、このものはY型フエライトと称されるの
で、以下Ba2Fe12O22をYと略すことがある。 y1<0.6、y1>1.6では高周波特性が低下してし
まう。 このY型の例としては、 Coy1Zny3Me′y4Ba2Fe12O22(ここでy1+y3+y4
=2、0.6≦y1≦1.6、0<y3=≦1.4、0<y4≦
1.4、0.4≦y3+y4≦1.4である。); Coy1Zny3Ba2Fe12O22(ここで、y1+y3=2、
0.6≦y1≦1.6、0.4≦y3≦2である。); Coy1Me′y4Ba2Fe12O2(ここで、y1+y4=2、
0.6≦y1≦1.6、0.4≦y4<1.4である。); が挙げられる。なお、Me′は上記と同義である。 なお、特公昭55−886号公報には、Cu0.5Zn1.5
Ba2Fe12O22のCuZnYのY型フエライトを用いて
4.2〜5.1GHz帯の電波吸収板とした旨が記載され
ているが、このものはCoy1、Mey2にてy1/(y1
+y2)≧0.6/2のCoを含有しないため高周波特性
が低い。より具体的には、従来の実施例からも明
らかなように、y1<0.6では、例えば50体積%の
割合でゴムと混合したときの自然共鳴周波数frは
5MHz以下となつてしまい、また、12.25MHzでの
μr″は0.6未満となつてしまう。 また、上記公報や特公昭54−16038号公報には、
co0.9Zn1.1Ba3Fe24O41やCO2Ba3Fe24O41のCoZや
CoZnZのZ型フエライトを電波吸収体に用いる
旨が開示されているが、このものも上記のfr5M
Hz以下、μr″0.6未満である。 上記式()、()のW型およびY型フエライ
トは、上記のfrが6MHz以上15MHzにも及び、ま
た上記のμr″が0.6以上、特に1以上にも及び、こ
の結果、高周波帯域での反射量減退が増大し、ま
た、その帯域が広がり、膜厚との設計の自由度が
拡大される。 より具体的には、8GHz以上の周波数において、
電波吸収体として要求される−20dB以下の反射
量と1GHz以上の帯域幅が得られる。 この組成範囲をW型およびY型についてそれぞ
れ第1図および第2図にCo2+、Zn2+、Me2+に関
する3元図として示す。 なお、反射量(dB)は送信アンテナから電波
を発射し、試料によつて反射される電波を受信ア
ンテナで検出することにより求めるが、完全反射
体である金属板の反射量を0dBとする。 このような組成をもつフエライトのなかでも特
に好ましい例を以下に示す。 W 型 Co1.5Zn0.5W、Co Zn W Y 型 Co0.8Zn1.2Y Co Zn Y、Co1.2Zn0.8 Co1.5Zn0.5Y このようなフエライト粉末は、六方晶のもので
ある。そして、通常、平均粒径1〜50μm程度で
ある。そして、これらの晶粒体ないし破砕片とし
て含有される。 なお、本発明においては、上記のW型、Y型の
フエライトの単一相あるいは混合相の粉体を用い
るが、α−Fe2O3(αと略す)、Z型、BaFe12O19
(Mと略す)、BaFe2O4(Fと略す)、CoFe2O4(S
と略す)等が混在していてもよい。 α−Fe2O3、BaFe2O4は、非磁性体であり、ま
たZ型BaFe12O19、CoFe2O4等も特性を劣化させ
るので、これらの含有量は少ない方が望ましい
が、具体的にはW型、Y型のフエライト1モルあ
たり0.2モル程度含まれていても、特性を決定的
に悪化させることはない。 すなわち、用いる粉体は、10/12モル以上の上
記組成のW型フエライトおよび/またはY型フエ
ライトを含むものである。 本発明の電波吸収材料はマトリツクスを含むこ
とが好ましい。 マトリツクスとしてはゴム、樹脂またはセメン
トが用いられる。これらのものとしては、特に制
限はなく、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の各種
樹脂、または各種ゴム、さらにはポルトランドセ
メント等の各種セメントの1種もしくは2種以上
を組み合せて用いればよい。 本発明において、フエライト粉末は、マトリツ
クスに対して30〜70体積%、好ましくは35〜55体
積%の割合で混合する。 このような割合とするのは、このような割合未
満の混合比では反射量が大きくなり、本発明の実
効がなく、また70体積%を越えると成形性、強度
などが低下してくるからである。 なお、マトリツクス中には、さらに別の導電性
材料や磁性材料(例えば、上記Z、M、F、S
等)のパウダー、フレーク、フアイバー等が含ま
れていてもよい。 本発明の電波吸収体は電波吸収材料が積層され
る反射板を有する。 反射板としては鉄、アルミニウム、銅、ステン
レス鋼等の金属板が使用される。厚さは0.1mm以
上あればよい。 本発明においては、このような反射板に前記し
た電波吸収材料からなる層を設層するわけである
が、この場合の層の厚さdは電波吸収体の 条件|Γ・1≦0.1 Γ・=z/・−1/z/・+1 により決まり、各材料のε・r μ・rおよび対象周
波数fにより異なるが、通常8GHz以上では1〜
4mm程度である。 本発明の電波吸収体の製造方法について述べ
る。 まず、フエライト粉末は通常、所定の原料を混
合し、焼成し、粉砕して得られる。 この場合の焼成温度としては、100〜500℃/hr
の割合で昇温し、1000〜1400℃で所定時間保ち、
100〜300℃/hrの割合で冷却する。また、焼成雰
囲気としては、空気、窒素などを用いる。 この場合、前述のように、W型、Yのフエライ
トを単相あるいはW相、Y相が混在した組成で生
成させることが好ましいが、粒子全体として本発
明の組成の範囲内にあれば、α−Fe2O3、Z型、
BaFe2O4、BaFe12O19、CoFeO4等の相が若干量、
通常、W相およびY相の総計1モルに対し0.2モ
ル以下含まれていてもよい。 その後、通常、フエライト粉末はマトリツクス
に30〜70体積%、好ましくは35〜55体積%の割合
で混練し、成形した後、加工してシート化する。 このように作製した電波吸収材料を反射板に設
層する。設層に際しては、シート化したものを接
着してもよく、あるいは塗料化したものを塗設し
てもよい。 発明の具体的作用効果 本発明によれば、8〜12GHzの周波数では広帯
域化および薄型化が実現でき、かつ12GHz以上の
以上の周波数でも使用できる電波吸収体が得られ
る。 発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明を
さらに詳細に説明する。 実施例 電波吸収体(試料1〜13および試料a〜fの製
造方法について述べる。 (1) スピネルフエライト(Ni−Zn系)を含む試
料(比較) 試料
フエライト組成 1(比較)
(NiO)31(ZnO)20 (Fe2O3)49 2(比較)
(NiO)31(ZnO)20 (Fe2O3)49 上記のフエライト組成となるように所定の原
料を秤量し、ボールミルで湿式混合して圧縮成
形後、焼成した。焼成温度としては300℃/hr
の割合で昇温し、1000℃で2時間保ち、その後
300℃/hrの割合で冷却した。焼成雰囲気は空
気中とした。 これをボールミルにて湿式で平均粒径2μm
に粉砕し、乾燥した。 この粉末をゴムロールで、クロロプレンゴム
と混練し、熱プレスして加硫した後、切断、研
磨などして加工した。なお、フエライト粉末は
ゴムに対して40体積%の割合で混合した。 以上のように作製した電波吸収材料を反射板
(金属;アルミニウム、厚さ;2mm)に接着設
層した。この場合層の厚さがそれぞれ3.0mm
(試料1)、2.5mm(試料2)のものを作つた。 (2) W型フエライト(平均粒径9μm)を含む試
料(本発明) 試料
フエライト組成 3(本発明)
(BaO)(CoO)1.5 (ZnO)0.5 (Fe2O3)8(Co1.5Zn0.5W) 4(本発明)
(BaO)(CoO)(ZnO) (Fe2O3)8(CoZnW) (1)の場合と同様にして作製した。ただし、焼
成の際温度を1350℃で6時間保つた。また、試
料3の場合はゴムに対する混合割合を42体積
%、層の厚さを1.9mmとし、試料4の場合はそ
れぞれ35体積%、2.6mmとした。 (3) Y型フエライト(平均粒径4μm)を含む試
料(本発明および比較) 試料
フエライト組成 5(比較)
(BaO)2(CoO)0.5 (ZnO)1.5 (Fe2O3)6(Co0.5Zn1.5Y) 6(本発明)
(BaO)2(CoO)0.6 (ZnO)1.4 (Fe2O3)6(Co0.6Zn1.4Y) 7(本発明)
(BaO)2(CoO)0.8 (ZnO)1.2 (Fe2O3)6(Co0.8Zn1.2Y) 8(本発明)
(BaO)2(CoO)1.2(ZnO)0.8 (Fe2O3)6(Co1.2Zn0.8Y) 9(比較)
(BaO)2(CoO)0.5 (ZnO)1.0(MgO)0.5 (Fe2O3)6 (Co0.5Zn1.0Mg0.5Y) (1)の場合と同様にして作製した。ただし、焼
成の際温度を1200℃で12時間保つた。また、試
料5〜8の場合はゴムに対する混合割合を40体
積%、層の厚さを2.3mmとし、試料9の場合は
それぞれ38体積%、2.6mmとした。 (4) Z型フエライト(平均粒径4μm)を含む試
料(比較) 試料
フエライト組成 10(比較)
(BaO)3(CoO)2 (Fe2O3)12(Co2Z) 11(比較)
(BaO)3(CoO)2 (Fe2O3)12(Co2Z) 12(比較)
(BaO)3(CoO)2 (Fe2O3)12(Co2Z) 13(比較)
(BaO)3(CoO)(ZnO) (Fe2O3)12(CoZnZ) (3)の場合と同様にして作製した。ただし、試
料10、11の場合はゴムに対する場合割合を36.5
体積%、層の厚さをそれぞれ2.7mm、2.5mmとし
た。また、試料12、13の場合はともに混合割合
を40体積%、層の厚さを2.7mmとした。 (5) 試料(本発明および比較) 試料
フエライト組成 a(比較)
(BaO)14(CoO)7 (ZnO)7(Fe2O3)72 b(本発明)
(BaO)19(CoO)7 (ZnO)7(Fe2O3)67 c(本発明)
(BaO)14(CoO)9.5 (ZnO)9.5(Fe2O3)67 d(比較)
(BaO)16(CoO)8 (ZnO)8(Fe2O3)68 (1)の場合と同様に作製した。ただし、焼成の
際、温度を1200℃で12時間保ち、焼成雰囲気は
空気中とした。 これらの試料a〜dは平均粒径5μmとした。 これらの試料a〜dについてX線回折したと
ころ、下記の結晶相が生じていることがわかつ
た。 試 料 a(比較) Y相とW相とZ相とが混在(Z相
2/12モル以上)。 b(本発明) ほぼY単相(若干M相が含まれ
る)。 c(本発明) Y相とW相とが混在(若干S相
が含まれる)。 d(比較) Y相とW相とZ相とが混在(Z相
2/12モル以上)。 (6) 比較の試料 試料
フエライト組成 e(比較)
(CoO)50(Fe2O3)50 f(比較)
(CoO)30(ZnO)20 (Fe2O3)50 (1)の場合と同様に作製した。ただし、焼成の
際、温度を1250℃で2時間保ち、焼成雰囲気は
空気中とした。 これらの試料e、fは平均粒径5μmとした。 以上のように作製した試料1〜13について8G
Hz以上の周波数において反射量(dB)を測定し
た。 この場合、送信アンテナから電波を発射し、試
料によつて反射される電波を受信アンテナで検出
した。 なお、試料と同形状の完全反射体である金属板
(金属;アルミニウム)の反射量を0dBとした。 この結果を第3図〜第5図に示す。 第3図には、従来のNi−Znフエライトを用い
た試料1、2について、第4図にはW型フエライ
ト(Co2-xZnxW)を用いた試料3(x=1.5)、試
料4(x=1.0)について、第5図にはY型フエラ
イト(Co2-xZnxY)を用いた試料(5x=0.5)、試
料6(x=0.6)、試料7(x=1.2)、試料8(x=
0.8)についての反射量(dB)がそれぞれ示され
ている。 8〜12GHzの周波数において、従来のNi−Zn
フエライトを用いた試料では帯域幅が1.5GHz程
度であるのに、本発明のフエライトを用いた試料
では、いずれにおいても帯域幅が2GHz以上であ
り、層の厚さも薄くできることがわかる。また、
12GHz以上では従来のものでは帯域幅が1.0GHz以
下であり、吸収特性について実用レベルでないの
に対し、本発明のものでは帯域幅が広く、実用レ
ベルに達していることがわかる。 さらに、試料1〜13および試料a〜fに含まれ
るフエライトを用いて、それぞれについて50体積
%の割合でゴムに対し混合したものの自然共鳴周
波数frと12.25GHzにおけるμr″とを測定した。結
果を表に示す。
の電波を良好に吸収する電波吸収体に関する。 先行技術とその問題点 反射板に電波吸収体材料を含む層を設層した電
波吸収体において、上記層の厚さをdとすると吸
収体の反射板と反対側の面(前面)のインピーダ
ンスZ・は、 の関係で表され、反射係数Γ・はΓ・=z〓−1/z〓+
1の関係 から求められる。電波吸収体は理想的にはΓ・=0
(z・=1)であることが望ましいが、実用的には
|Γ・≦0.1、すなわち−20dB以下の反射量である
ことが要求され、一応の基準とされている。 従来の電波吸収体材料としては、例えばフエラ
イト粉末を樹脂等の高分子マトリツクスに混合分
散したものが知られている。これは、フエライト
の自然共鳴もしくは磁壁の共鳴による磁気損失を
利用して電波を吸収するものである。磁気損失は
複素比透磁率μr=μr′−jμr″のうちμr″の存在に
よ
つて生じるため、μr″が大きい範囲、すなわち自
然共鳴周波数付近の周波数が使用周波数範囲であ
ることが望ましい。 従来、用いられてきたフエライトは、スピネル
フエライトであるMn−ZnフエライトもしくはNi
−Znフエライトであり、その自然共鳴周波数は
4GHz以下であり、電波吸収体としての使用限界
は12GHz程度までである。また帯域幅も狭い。 従つて、より高周波数において電波吸収体とし
て使用でき、従来のものに比べて広帯域のものの
開発が望まれている。 発明の目的 本発明の目的は、8〜12GHzの周波数では広帯
域化および薄型化が実現でき、かつ12GHz以上の
周波数でも使用できる電波吸収体を提供すること
にある。 発明の開示 このような目的は、下記の本発明によつて達成
される。 すなわち、本発明は、下記式()または
()で示される組成のフエライトの少なくとも
1種をモル比で総計10/12以上含むフエライト粉
体とマトリツクスとを含有する電波吸収材料と反
射板とを有することを特徴とする電波吸収体であ
る。 式() CoxMez-xBaFe16O27 式() CoyMez-yBa2Fe12O22 [上記式()および()において、Meは2
価の金属の1種または2種以上であり、0.6≦x
≦0.7、0.6≦y≦1.6である。] 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明
する。 本発明の電波吸収体は電波吸収材料および反射
板を有する。 電波吸収材料は、少なくとも1種のフエライト
粉末を含む。フエライトとしては、下記式()、
()で示される組成を有するW型ないしY型フ
エライトを用いる。 式() Cox1Mex2BaFe16O27 式()において、Meは2価の金属イオン状
態となりうる金属、例えばFe、Zn、Mn、Ni、
MgおよびCuの1種または2種以上である。ま
た、x1+x2=2、0.6≦x1≦1.7であり、このもの
はW型フエライトと称されるので、以下
BaFe16O27をWと略すことがある。 x1<0.6、x1>1.7では高周波特性が低下してし
まう。このW型の例としては、 Cox1Znx3Me′x4BaFe16O27(ここでx1+x3+x4
=2、0.6≦x1≦1.7、x3≦1.4、0<x4≦1.3であ
る。); Cox1Znx3BaFe16O27(ここでx1+x3=2、0.6≦
x1≦1.7、0<x3≦1.4である。); Cox1Me″x4BaFe16O27(ここでx1+x4=2、0.6
≦x1≦1.7、0<x4≦1.4である。)が挙げられる。 ただし、Me″は2価の金属イオン状態をとりう
るFe、Mn、Ni、MgおよCuの1種または2種以
上である。 式() Coy1Mey2Ba2Fe12O22 式()において、y1+y2=2、0.6≦y1≦1.6
であり、Meは上記式()におけるものと同義
であり、このものはY型フエライトと称されるの
で、以下Ba2Fe12O22をYと略すことがある。 y1<0.6、y1>1.6では高周波特性が低下してし
まう。 このY型の例としては、 Coy1Zny3Me′y4Ba2Fe12O22(ここでy1+y3+y4
=2、0.6≦y1≦1.6、0<y3=≦1.4、0<y4≦
1.4、0.4≦y3+y4≦1.4である。); Coy1Zny3Ba2Fe12O22(ここで、y1+y3=2、
0.6≦y1≦1.6、0.4≦y3≦2である。); Coy1Me′y4Ba2Fe12O2(ここで、y1+y4=2、
0.6≦y1≦1.6、0.4≦y4<1.4である。); が挙げられる。なお、Me′は上記と同義である。 なお、特公昭55−886号公報には、Cu0.5Zn1.5
Ba2Fe12O22のCuZnYのY型フエライトを用いて
4.2〜5.1GHz帯の電波吸収板とした旨が記載され
ているが、このものはCoy1、Mey2にてy1/(y1
+y2)≧0.6/2のCoを含有しないため高周波特性
が低い。より具体的には、従来の実施例からも明
らかなように、y1<0.6では、例えば50体積%の
割合でゴムと混合したときの自然共鳴周波数frは
5MHz以下となつてしまい、また、12.25MHzでの
μr″は0.6未満となつてしまう。 また、上記公報や特公昭54−16038号公報には、
co0.9Zn1.1Ba3Fe24O41やCO2Ba3Fe24O41のCoZや
CoZnZのZ型フエライトを電波吸収体に用いる
旨が開示されているが、このものも上記のfr5M
Hz以下、μr″0.6未満である。 上記式()、()のW型およびY型フエライ
トは、上記のfrが6MHz以上15MHzにも及び、ま
た上記のμr″が0.6以上、特に1以上にも及び、こ
の結果、高周波帯域での反射量減退が増大し、ま
た、その帯域が広がり、膜厚との設計の自由度が
拡大される。 より具体的には、8GHz以上の周波数において、
電波吸収体として要求される−20dB以下の反射
量と1GHz以上の帯域幅が得られる。 この組成範囲をW型およびY型についてそれぞ
れ第1図および第2図にCo2+、Zn2+、Me2+に関
する3元図として示す。 なお、反射量(dB)は送信アンテナから電波
を発射し、試料によつて反射される電波を受信ア
ンテナで検出することにより求めるが、完全反射
体である金属板の反射量を0dBとする。 このような組成をもつフエライトのなかでも特
に好ましい例を以下に示す。 W 型 Co1.5Zn0.5W、Co Zn W Y 型 Co0.8Zn1.2Y Co Zn Y、Co1.2Zn0.8 Co1.5Zn0.5Y このようなフエライト粉末は、六方晶のもので
ある。そして、通常、平均粒径1〜50μm程度で
ある。そして、これらの晶粒体ないし破砕片とし
て含有される。 なお、本発明においては、上記のW型、Y型の
フエライトの単一相あるいは混合相の粉体を用い
るが、α−Fe2O3(αと略す)、Z型、BaFe12O19
(Mと略す)、BaFe2O4(Fと略す)、CoFe2O4(S
と略す)等が混在していてもよい。 α−Fe2O3、BaFe2O4は、非磁性体であり、ま
たZ型BaFe12O19、CoFe2O4等も特性を劣化させ
るので、これらの含有量は少ない方が望ましい
が、具体的にはW型、Y型のフエライト1モルあ
たり0.2モル程度含まれていても、特性を決定的
に悪化させることはない。 すなわち、用いる粉体は、10/12モル以上の上
記組成のW型フエライトおよび/またはY型フエ
ライトを含むものである。 本発明の電波吸収材料はマトリツクスを含むこ
とが好ましい。 マトリツクスとしてはゴム、樹脂またはセメン
トが用いられる。これらのものとしては、特に制
限はなく、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の各種
樹脂、または各種ゴム、さらにはポルトランドセ
メント等の各種セメントの1種もしくは2種以上
を組み合せて用いればよい。 本発明において、フエライト粉末は、マトリツ
クスに対して30〜70体積%、好ましくは35〜55体
積%の割合で混合する。 このような割合とするのは、このような割合未
満の混合比では反射量が大きくなり、本発明の実
効がなく、また70体積%を越えると成形性、強度
などが低下してくるからである。 なお、マトリツクス中には、さらに別の導電性
材料や磁性材料(例えば、上記Z、M、F、S
等)のパウダー、フレーク、フアイバー等が含ま
れていてもよい。 本発明の電波吸収体は電波吸収材料が積層され
る反射板を有する。 反射板としては鉄、アルミニウム、銅、ステン
レス鋼等の金属板が使用される。厚さは0.1mm以
上あればよい。 本発明においては、このような反射板に前記し
た電波吸収材料からなる層を設層するわけである
が、この場合の層の厚さdは電波吸収体の 条件|Γ・1≦0.1 Γ・=z/・−1/z/・+1 により決まり、各材料のε・r μ・rおよび対象周
波数fにより異なるが、通常8GHz以上では1〜
4mm程度である。 本発明の電波吸収体の製造方法について述べ
る。 まず、フエライト粉末は通常、所定の原料を混
合し、焼成し、粉砕して得られる。 この場合の焼成温度としては、100〜500℃/hr
の割合で昇温し、1000〜1400℃で所定時間保ち、
100〜300℃/hrの割合で冷却する。また、焼成雰
囲気としては、空気、窒素などを用いる。 この場合、前述のように、W型、Yのフエライ
トを単相あるいはW相、Y相が混在した組成で生
成させることが好ましいが、粒子全体として本発
明の組成の範囲内にあれば、α−Fe2O3、Z型、
BaFe2O4、BaFe12O19、CoFeO4等の相が若干量、
通常、W相およびY相の総計1モルに対し0.2モ
ル以下含まれていてもよい。 その後、通常、フエライト粉末はマトリツクス
に30〜70体積%、好ましくは35〜55体積%の割合
で混練し、成形した後、加工してシート化する。 このように作製した電波吸収材料を反射板に設
層する。設層に際しては、シート化したものを接
着してもよく、あるいは塗料化したものを塗設し
てもよい。 発明の具体的作用効果 本発明によれば、8〜12GHzの周波数では広帯
域化および薄型化が実現でき、かつ12GHz以上の
以上の周波数でも使用できる電波吸収体が得られ
る。 発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明を
さらに詳細に説明する。 実施例 電波吸収体(試料1〜13および試料a〜fの製
造方法について述べる。 (1) スピネルフエライト(Ni−Zn系)を含む試
料(比較) 試料
フエライト組成 1(比較)
(NiO)31(ZnO)20 (Fe2O3)49 2(比較)
(NiO)31(ZnO)20 (Fe2O3)49 上記のフエライト組成となるように所定の原
料を秤量し、ボールミルで湿式混合して圧縮成
形後、焼成した。焼成温度としては300℃/hr
の割合で昇温し、1000℃で2時間保ち、その後
300℃/hrの割合で冷却した。焼成雰囲気は空
気中とした。 これをボールミルにて湿式で平均粒径2μm
に粉砕し、乾燥した。 この粉末をゴムロールで、クロロプレンゴム
と混練し、熱プレスして加硫した後、切断、研
磨などして加工した。なお、フエライト粉末は
ゴムに対して40体積%の割合で混合した。 以上のように作製した電波吸収材料を反射板
(金属;アルミニウム、厚さ;2mm)に接着設
層した。この場合層の厚さがそれぞれ3.0mm
(試料1)、2.5mm(試料2)のものを作つた。 (2) W型フエライト(平均粒径9μm)を含む試
料(本発明) 試料
フエライト組成 3(本発明)
(BaO)(CoO)1.5 (ZnO)0.5 (Fe2O3)8(Co1.5Zn0.5W) 4(本発明)
(BaO)(CoO)(ZnO) (Fe2O3)8(CoZnW) (1)の場合と同様にして作製した。ただし、焼
成の際温度を1350℃で6時間保つた。また、試
料3の場合はゴムに対する混合割合を42体積
%、層の厚さを1.9mmとし、試料4の場合はそ
れぞれ35体積%、2.6mmとした。 (3) Y型フエライト(平均粒径4μm)を含む試
料(本発明および比較) 試料
フエライト組成 5(比較)
(BaO)2(CoO)0.5 (ZnO)1.5 (Fe2O3)6(Co0.5Zn1.5Y) 6(本発明)
(BaO)2(CoO)0.6 (ZnO)1.4 (Fe2O3)6(Co0.6Zn1.4Y) 7(本発明)
(BaO)2(CoO)0.8 (ZnO)1.2 (Fe2O3)6(Co0.8Zn1.2Y) 8(本発明)
(BaO)2(CoO)1.2(ZnO)0.8 (Fe2O3)6(Co1.2Zn0.8Y) 9(比較)
(BaO)2(CoO)0.5 (ZnO)1.0(MgO)0.5 (Fe2O3)6 (Co0.5Zn1.0Mg0.5Y) (1)の場合と同様にして作製した。ただし、焼
成の際温度を1200℃で12時間保つた。また、試
料5〜8の場合はゴムに対する混合割合を40体
積%、層の厚さを2.3mmとし、試料9の場合は
それぞれ38体積%、2.6mmとした。 (4) Z型フエライト(平均粒径4μm)を含む試
料(比較) 試料
フエライト組成 10(比較)
(BaO)3(CoO)2 (Fe2O3)12(Co2Z) 11(比較)
(BaO)3(CoO)2 (Fe2O3)12(Co2Z) 12(比較)
(BaO)3(CoO)2 (Fe2O3)12(Co2Z) 13(比較)
(BaO)3(CoO)(ZnO) (Fe2O3)12(CoZnZ) (3)の場合と同様にして作製した。ただし、試
料10、11の場合はゴムに対する場合割合を36.5
体積%、層の厚さをそれぞれ2.7mm、2.5mmとし
た。また、試料12、13の場合はともに混合割合
を40体積%、層の厚さを2.7mmとした。 (5) 試料(本発明および比較) 試料
フエライト組成 a(比較)
(BaO)14(CoO)7 (ZnO)7(Fe2O3)72 b(本発明)
(BaO)19(CoO)7 (ZnO)7(Fe2O3)67 c(本発明)
(BaO)14(CoO)9.5 (ZnO)9.5(Fe2O3)67 d(比較)
(BaO)16(CoO)8 (ZnO)8(Fe2O3)68 (1)の場合と同様に作製した。ただし、焼成の
際、温度を1200℃で12時間保ち、焼成雰囲気は
空気中とした。 これらの試料a〜dは平均粒径5μmとした。 これらの試料a〜dについてX線回折したと
ころ、下記の結晶相が生じていることがわかつ
た。 試 料 a(比較) Y相とW相とZ相とが混在(Z相
2/12モル以上)。 b(本発明) ほぼY単相(若干M相が含まれ
る)。 c(本発明) Y相とW相とが混在(若干S相
が含まれる)。 d(比較) Y相とW相とZ相とが混在(Z相
2/12モル以上)。 (6) 比較の試料 試料
フエライト組成 e(比較)
(CoO)50(Fe2O3)50 f(比較)
(CoO)30(ZnO)20 (Fe2O3)50 (1)の場合と同様に作製した。ただし、焼成の
際、温度を1250℃で2時間保ち、焼成雰囲気は
空気中とした。 これらの試料e、fは平均粒径5μmとした。 以上のように作製した試料1〜13について8G
Hz以上の周波数において反射量(dB)を測定し
た。 この場合、送信アンテナから電波を発射し、試
料によつて反射される電波を受信アンテナで検出
した。 なお、試料と同形状の完全反射体である金属板
(金属;アルミニウム)の反射量を0dBとした。 この結果を第3図〜第5図に示す。 第3図には、従来のNi−Znフエライトを用い
た試料1、2について、第4図にはW型フエライ
ト(Co2-xZnxW)を用いた試料3(x=1.5)、試
料4(x=1.0)について、第5図にはY型フエラ
イト(Co2-xZnxY)を用いた試料(5x=0.5)、試
料6(x=0.6)、試料7(x=1.2)、試料8(x=
0.8)についての反射量(dB)がそれぞれ示され
ている。 8〜12GHzの周波数において、従来のNi−Zn
フエライトを用いた試料では帯域幅が1.5GHz程
度であるのに、本発明のフエライトを用いた試料
では、いずれにおいても帯域幅が2GHz以上であ
り、層の厚さも薄くできることがわかる。また、
12GHz以上では従来のものでは帯域幅が1.0GHz以
下であり、吸収特性について実用レベルでないの
に対し、本発明のものでは帯域幅が広く、実用レ
ベルに達していることがわかる。 さらに、試料1〜13および試料a〜fに含まれ
るフエライトを用いて、それぞれについて50体積
%の割合でゴムに対し混合したものの自然共鳴周
波数frと12.25GHzにおけるμr″とを測定した。結
果を表に示す。
【表】
本発明の試料3、4、6〜8が、従来の試料
1、2と比較して特性が優れている原因の一つと
して、従来のものに比べ、frが7〜15GHzと高く
また高周波におけるμr″が0.65〜1.04と大きいこと
があげられる。本発明の試料b、cは単相の組成
ではないが、表に示したように、frが6〜7GHz
高く、12.25GHzにおけるμr″も0.61〜0.65と高いこ
とから、試料3、4、6、7、8と同様に良い特
性の周波数吸収体材料として機能する。 これに対し、本発明の組成の範囲外にある比較
用の試料5、6(Co0.6/2未満)や、試料10〜13
(Z型)や、試料a、d(Z相混在)、試料e、f
(スピネル型)はfr、12.25GHzの一方ないし両者
の点で満足でもない。 特に、本発明の試料3、4、6、7、8、b、
cは、従来のCo2z、CoZnZ(試料10〜13)と比較
して、20%以上向上し、最高3倍にも及ぶfrの向
上と、約10%以上向上し、最高約2倍にも及ぶ
μr″の向上を実現している。この結果、帯域幅が
向上する。 また、このような高い特性はCo0.6/2〜1.7/
2のW型と、Co0.6/2〜1.6/2のY型のみによ
つて実現することもわかる。 従つて、8GHz以上の周波数で所望とする周波
数における電波吸収体を得るためには、フエライ
トの組成を本発明の範囲内で変更したり、またフ
エライトとマトリツクスの混合割合をかえたり、
さらには反射板に設層されるその層の厚さをかえ
たりすればよく、電波吸収体設計上の自由度が大
きい。 以上より本発明の効果は明らかである。
1、2と比較して特性が優れている原因の一つと
して、従来のものに比べ、frが7〜15GHzと高く
また高周波におけるμr″が0.65〜1.04と大きいこと
があげられる。本発明の試料b、cは単相の組成
ではないが、表に示したように、frが6〜7GHz
高く、12.25GHzにおけるμr″も0.61〜0.65と高いこ
とから、試料3、4、6、7、8と同様に良い特
性の周波数吸収体材料として機能する。 これに対し、本発明の組成の範囲外にある比較
用の試料5、6(Co0.6/2未満)や、試料10〜13
(Z型)や、試料a、d(Z相混在)、試料e、f
(スピネル型)はfr、12.25GHzの一方ないし両者
の点で満足でもない。 特に、本発明の試料3、4、6、7、8、b、
cは、従来のCo2z、CoZnZ(試料10〜13)と比較
して、20%以上向上し、最高3倍にも及ぶfrの向
上と、約10%以上向上し、最高約2倍にも及ぶ
μr″の向上を実現している。この結果、帯域幅が
向上する。 また、このような高い特性はCo0.6/2〜1.7/
2のW型と、Co0.6/2〜1.6/2のY型のみによ
つて実現することもわかる。 従つて、8GHz以上の周波数で所望とする周波
数における電波吸収体を得るためには、フエライ
トの組成を本発明の範囲内で変更したり、またフ
エライトとマトリツクスの混合割合をかえたり、
さらには反射板に設層されるその層の厚さをかえ
たりすればよく、電波吸収体設計上の自由度が大
きい。 以上より本発明の効果は明らかである。
第1図および第2図は、それぞれ
Cox1Znx3Me″x4W(x1+x3+x4=2)および
Coy1Zny3Me″y4Y(y1+y3+y4=2)で示される
組成のうち、本発明のフエライト組成を示す3元
図である。第3図、第4図および第5図はそれぞ
れNi−Znフエライト(試料1、2)、Co2-xZnxW
(試料3;X=0.5、試料4;X=1.0)および
Co2-xZnxY(試料5;X=1.5、試料6;X=1.4、
試料7;X=1.2、試料8;X=0.8)について8G
Hz以上の周波数領域について周波数(GHz)と反
射量(dB)との関係を示すグラフである。
Cox1Znx3Me″x4W(x1+x3+x4=2)および
Coy1Zny3Me″y4Y(y1+y3+y4=2)で示される
組成のうち、本発明のフエライト組成を示す3元
図である。第3図、第4図および第5図はそれぞ
れNi−Znフエライト(試料1、2)、Co2-xZnxW
(試料3;X=0.5、試料4;X=1.0)および
Co2-xZnxY(試料5;X=1.5、試料6;X=1.4、
試料7;X=1.2、試料8;X=0.8)について8G
Hz以上の周波数領域について周波数(GHz)と反
射量(dB)との関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記式()または()で示される組成の
フエライトの少なくとも1種をモル比で総計10/
12以上含むフエライト粉体と、マトリツクスとを
含有する電波吸収材料と、反射板とを有すること
を特徴とする電波吸収体。 式() CoxMez-xBaFe16O27 式() CoyMez-yBa2Fe12O22 [上記式()および()において、Meは2
価の金属の1種または2種以上であり、0.6≦x
≦0.7、0.6≦y≦1.6である。]
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60-130434 | 1985-06-15 | ||
JP13043485 | 1985-06-15 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6289747A JPS6289747A (ja) | 1987-04-24 |
JPH0516679B2 true JPH0516679B2 (ja) | 1993-03-05 |
Family
ID=15034143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13310886A Granted JPS6289747A (ja) | 1985-06-15 | 1986-06-09 | 電波吸収体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6289747A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009059726A (ja) * | 2007-08-29 | 2009-03-19 | Tdk Corp | 電波吸収体 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR930011547B1 (ko) * | 1991-08-13 | 1993-12-10 | 한국과학기술연구원 | 전파흡수체의 제조방법 |
JP2663409B2 (ja) * | 1992-05-28 | 1997-10-15 | 富士電気化学株式会社 | 積層型電波吸収体 |
JP5391414B2 (ja) * | 2005-12-02 | 2014-01-15 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | 電波吸収体用磁性粉体 |
JP4905713B2 (ja) * | 2007-08-29 | 2012-03-28 | Tdk株式会社 | 電波吸収体 |
JP4826819B2 (ja) * | 2007-08-29 | 2011-11-30 | Tdk株式会社 | 電波吸収体 |
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JPS5416038A (en) * | 1977-07-05 | 1979-02-06 | Kubota Ltd | Starting auxiliary equipment of diesel engine |
JPS55886A (en) * | 1979-04-20 | 1980-01-07 | Tanabe Kakoki Co | Continuous preheater for small metal chips |
-
1986
- 1986-06-09 JP JP13310886A patent/JPS6289747A/ja active Granted
Patent Citations (2)
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6289747A (ja) | 1987-04-24 |
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