JPH05129123A - 酸化物磁性材料及びそれを使用した電波吸収体 - Google Patents
酸化物磁性材料及びそれを使用した電波吸収体Info
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- JPH05129123A JPH05129123A JP3291712A JP29171291A JPH05129123A JP H05129123 A JPH05129123 A JP H05129123A JP 3291712 A JP3291712 A JP 3291712A JP 29171291 A JP29171291 A JP 29171291A JP H05129123 A JPH05129123 A JP H05129123A
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- Japan
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- wave absorber
- electromagnetic wave
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/12—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
- H01F1/34—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials non-metallic substances, e.g. ferrites
- H01F1/342—Oxides
- H01F1/344—Ferrites, e.g. having a cubic spinel structure (X2+O)(Y23+O3), e.g. magnetite Fe3O4
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Hard Magnetic Materials (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 電波暗室の利用空間の拡大と,設備費用を低
減するために,その手法として,電波吸収体として使用
されているフェライト材料の特性を改良すること,及び
Ni−Zn系フェライトの透磁率を更に向上し,フェラ
イト材料単独でも,電波吸収特性のfebを30MHz 以下
を達成することにより,低周波側対策のための工費や,
材料使用料の減少により,設備費の低減と暗室内空間の
拡張を実現すること。 【構成】 磁化物磁性材料において,組成比を,a(N
i(1-x) ・Cux )O・bZnO・CFe2 O3 (但
し,a+b+c=100mol %,0≦x<1)とし,a
=15.0〜18.0mol %,b=31.0〜34.5
mol %,c=49.0〜52.5mol %とした。電波吸
収体は,この組成を有する酸化物磁性材料の高透磁率焼
結体によって構成される。
減するために,その手法として,電波吸収体として使用
されているフェライト材料の特性を改良すること,及び
Ni−Zn系フェライトの透磁率を更に向上し,フェラ
イト材料単独でも,電波吸収特性のfebを30MHz 以下
を達成することにより,低周波側対策のための工費や,
材料使用料の減少により,設備費の低減と暗室内空間の
拡張を実現すること。 【構成】 磁化物磁性材料において,組成比を,a(N
i(1-x) ・Cux )O・bZnO・CFe2 O3 (但
し,a+b+c=100mol %,0≦x<1)とし,a
=15.0〜18.0mol %,b=31.0〜34.5
mol %,c=49.0〜52.5mol %とした。電波吸
収体は,この組成を有する酸化物磁性材料の高透磁率焼
結体によって構成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,酸化物磁性材料及びそ
の焼結体を使用した電波吸収体に関するものである。
の焼結体を使用した電波吸収体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年,電磁ノイズが精密機器等に及ぼす
影響が,大きな問題となっている。この電磁ノイズの測
定,評価には電波暗室が多く使用されている。現在,電
波暗室は,磁性材料と誘電材料を複合化して構成されて
いる。
影響が,大きな問題となっている。この電磁ノイズの測
定,評価には電波暗室が多く使用されている。現在,電
波暗室は,磁性材料と誘電材料を複合化して構成されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在,電波暗室に使用
されているフェライト材料は,Mn−Zn系フェライト
やMn−Mg−Zn系フェライトやNi−Zn系フェラ
イトが使用されている。この中でもNi−Zn系フェラ
イトは,他のフェライト材料に比べ,透磁率はやや低い
ものの,吸収帯域が広くとられることから,現在主に使
用されている。
されているフェライト材料は,Mn−Zn系フェライト
やMn−Mg−Zn系フェライトやNi−Zn系フェラ
イトが使用されている。この中でもNi−Zn系フェラ
イトは,他のフェライト材料に比べ,透磁率はやや低い
ものの,吸収帯域が広くとられることから,現在主に使
用されている。
【0004】しかしながら,現在市販されているNi−
Zn系フェライト材料(電波吸収体としてはNiOの一
部をCuOを置換した材質が多い。)は,最高級のもの
で100kHz における比透磁率(μ100kHz)が200
0前後である。このフェライト板を電波吸収体として,
整合厚を調節して,最適条件に設定した場合,電波の反
射率が−20dB以下となる周波数帯域で,低域側の周波
数(feb)は約50MHz となっている。したがって,こ
のフェライト材料を使用して,更に30MHz以下の周波
数帯域の電波吸収特性を得るには,形状の変化や他材料
との複合化等が必要となり,設備のコスト高及び暗室空
間が狭くなる等の不利益が生じている。
Zn系フェライト材料(電波吸収体としてはNiOの一
部をCuOを置換した材質が多い。)は,最高級のもの
で100kHz における比透磁率(μ100kHz)が200
0前後である。このフェライト板を電波吸収体として,
整合厚を調節して,最適条件に設定した場合,電波の反
射率が−20dB以下となる周波数帯域で,低域側の周波
数(feb)は約50MHz となっている。したがって,こ
のフェライト材料を使用して,更に30MHz以下の周波
数帯域の電波吸収特性を得るには,形状の変化や他材料
との複合化等が必要となり,設備のコスト高及び暗室空
間が狭くなる等の不利益が生じている。
【0005】この建物の外側寸法に比べ,電波暗室内部
の空間が著しく小さくなるため,高価な設備の割りには
利用空間が小さいという欠点は未だに解決されてはいな
い。
の空間が著しく小さくなるため,高価な設備の割りには
利用空間が小さいという欠点は未だに解決されてはいな
い。
【0006】そこで,本発明の一つの技術的課題は,電
波暗室の利用空間の拡大と,設備費用を低減するため
に,その手法として,電波吸収体として使用されている
フェライト材料の特性を改良することにある。
波暗室の利用空間の拡大と,設備費用を低減するため
に,その手法として,電波吸収体として使用されている
フェライト材料の特性を改良することにある。
【0007】本発明のもう一つの技術的課題は,Ni−
Zn系フェライトの透磁率を更に向上し,フェライト材
料単独でも,電波吸収特性のfebを30MHz 以下を達成
することにより,低周波側対策のための工費や,材料使
用料の減少により,設備費の低減と暗室内空間の拡張を
実現することにある。
Zn系フェライトの透磁率を更に向上し,フェライト材
料単独でも,電波吸収特性のfebを30MHz 以下を達成
することにより,低周波側対策のための工費や,材料使
用料の減少により,設備費の低減と暗室内空間の拡張を
実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,Ni−Z
n系フェライトの高透磁率化について種々検討した結
果,組成を極めて限定された範囲に設定することによ
り,実現されることを発見した。
n系フェライトの高透磁率化について種々検討した結
果,組成を極めて限定された範囲に設定することによ
り,実現されることを発見した。
【0009】即ち,本発明によれば,磁化物磁性材料に
おいて,組成比を, a(Ni(1-x) ・Cux )O・bZnO・CFe2 O3
(但し,a+b+c=100mol %,0≦x<1)と
し,a=15.0〜18.0mol %,b=31.0〜3
4.5mol %,c=49.0〜52.5mol %としたこ
とを特徴とする酸化物磁性材料が得られる。。
おいて,組成比を, a(Ni(1-x) ・Cux )O・bZnO・CFe2 O3
(但し,a+b+c=100mol %,0≦x<1)と
し,a=15.0〜18.0mol %,b=31.0〜3
4.5mol %,c=49.0〜52.5mol %としたこ
とを特徴とする酸化物磁性材料が得られる。。
【0010】本発明によれば,前記組成を有する酸化物
磁性材料の高透磁率焼結体によって構成されることを特
徴とする電波吸収体が得られる。
磁性材料の高透磁率焼結体によって構成されることを特
徴とする電波吸収体が得られる。
【0011】ここで,フェライト単独でfebが30MHz
以下となるのは,μ100kHz が2500以上を示す領
域である。μ100kHz が2500以上という特性は,
従来最高級とされていたNi−Zn系フェライトのμ1
00kHz が約2000であることから,顕著な特性の改
善を必要としていることが理解できる。
以下となるのは,μ100kHz が2500以上を示す領
域である。μ100kHz が2500以上という特性は,
従来最高級とされていたNi−Zn系フェライトのμ1
00kHz が約2000であることから,顕著な特性の改
善を必要としていることが理解できる。
【0012】尚,Ni−Zn系フェライト材料は,通常
焼成温度が1200℃〜1400℃程度となる。しかし
ながら,NiOの一部をCuOで置換することにより,
透磁率を低下することなく,焼結温度を低下できること
が知られている。
焼成温度が1200℃〜1400℃程度となる。しかし
ながら,NiOの一部をCuOで置換することにより,
透磁率を低下することなく,焼結温度を低下できること
が知られている。
【0013】したがって,本発明では,Ni−Zn系フ
ェライトにおけるNiOの一部を,CuOで置換した組
成系で行なっているが,このCuOの置換量は任意に変
化できるものであり,CuOが零であっても,本発明の
フェライト特性が達成できることは,明らかであるとい
える。
ェライトにおけるNiOの一部を,CuOで置換した組
成系で行なっているが,このCuOの置換量は任意に変
化できるものであり,CuOが零であっても,本発明の
フェライト特性が達成できることは,明らかであるとい
える。
【0014】また,本発明では,スピネル型Ni−Zn
系フェライト材料の組成範囲を, a(Ni(1-x) ・Cux )・bZnO・CFe2O3 ここで,a+b+c=100mol %,0≦x<1とし,
a=15.0〜18.0mol %,b=31.0〜34.
5mol %,c=49.0〜52.5mol %とすることに
より,μ100kHz が2500以上の従来にない高い特
性を達成している。
系フェライト材料の組成範囲を, a(Ni(1-x) ・Cux )・bZnO・CFe2O3 ここで,a+b+c=100mol %,0≦x<1とし,
a=15.0〜18.0mol %,b=31.0〜34.
5mol %,c=49.0〜52.5mol %とすることに
より,μ100kHz が2500以上の従来にない高い特
性を達成している。
【0015】そして,本発明において,このフェライト
材料を電波吸収体として使用することにより,30MHz
以下の周波数帯域をフェライト単独でもカバーできるこ
とになり,電波暗室の工費低減と室内空間の拡張が,容
易に実現できる。これは工業上極めて有益である。
材料を電波吸収体として使用することにより,30MHz
以下の周波数帯域をフェライト単独でもカバーできるこ
とになり,電波暗室の工費低減と室内空間の拡張が,容
易に実現できる。これは工業上極めて有益である。
【0016】尚,本発明において,Ni−Zn系フェラ
イト材料の組成を上述の範囲としたのは,この組成範囲
でのみμ100kHz が2500以上を達成でき,それ以
外では目標とする特性を達成できないからである。
イト材料の組成を上述の範囲としたのは,この組成範囲
でのみμ100kHz が2500以上を達成でき,それ以
外では目標とする特性を達成できないからである。
【0017】
【実施例】以下,本発明の実施例について説明する。
【0018】(実施例1)化学組成比をa(Ni0.7 ・
Cu0.3 )O・(49.5−a)ZnO・50.5Fe
2 O3とし,ここでaが14.5,15.0,15.
5,16.0,16.5,17.0,17.5,18.
0,18.5,19.0となるように,酸化鉄(α−F
e2 O3 )と酸化亜鉛(ZnO)と酸化ニッケル(Ni
O),酸化銅(CuO)の各粉末を原料とし,ボールミ
ルにて20時間湿式混合した。
Cu0.3 )O・(49.5−a)ZnO・50.5Fe
2 O3とし,ここでaが14.5,15.0,15.
5,16.0,16.5,17.0,17.5,18.
0,18.5,19.0となるように,酸化鉄(α−F
e2 O3 )と酸化亜鉛(ZnO)と酸化ニッケル(Ni
O),酸化銅(CuO)の各粉末を原料とし,ボールミ
ルにて20時間湿式混合した。
【0019】次に,これら原料混合粉末を大気中800
℃で2時間焼成した後,ボールミルにて3時間湿式粉砕
した。
℃で2時間焼成した後,ボールミルにて3時間湿式粉砕
した。
【0020】次に,この粉末にPVAを1wt%混合した
後,成形圧2ton /cm2 で外径16mm,内径10mm,高
さ7mmのリング状成形体を得た。これら成形体を,空気
中で徐熱,炉冷し1000℃〜1350℃で50℃毎に
それぞれ保持温度を変化し,2時間保持焼結した。
後,成形圧2ton /cm2 で外径16mm,内径10mm,高
さ7mmのリング状成形体を得た。これら成形体を,空気
中で徐熱,炉冷し1000℃〜1350℃で50℃毎に
それぞれ保持温度を変化し,2時間保持焼結した。
【0021】これらのリング状焼結体の100kHz にお
ける比較透磁率(μ100kHz)を,YHP製インピーダ
ンスアナライザーを使用し,測定した。これらの試料
中,各々の組成にて最も高いμ100kHz を示した値を
図1に示す。a=15.0〜18.0mol %の範囲でμ
100kHZ が2500以上の値となっている。
ける比較透磁率(μ100kHz)を,YHP製インピーダ
ンスアナライザーを使用し,測定した。これらの試料
中,各々の組成にて最も高いμ100kHz を示した値を
図1に示す。a=15.0〜18.0mol %の範囲でμ
100kHZ が2500以上の値となっている。
【0022】(実施例2)実施例1と同様にして,化学
組成比を16.5(Ni0.7 ・Cu0.3 )O・bZnO
・(83.5−b)Fe2 O3 とし,bが31.0,3
1.5,32.0,32.5,33.0,33.5,3
4.0,34.5,35.0なるリング状焼結体を得た
後,μ100kHz を測定した。
組成比を16.5(Ni0.7 ・Cu0.3 )O・bZnO
・(83.5−b)Fe2 O3 とし,bが31.0,3
1.5,32.0,32.5,33.0,33.5,3
4.0,34.5,35.0なるリング状焼結体を得た
後,μ100kHz を測定した。
【0023】これらの試料中,各々の組成にて最も高い
μ100kHz を示した値を図2に示す。b=31.0〜
34.5mol %の範囲でμ100kHz が2500以上の
値となっている。
μ100kHz を示した値を図2に示す。b=31.0〜
34.5mol %の範囲でμ100kHz が2500以上の
値となっている。
【0024】(実施例3)実施例1と同様にして,化学
組成比を(67.0−C)(Ni0.7 ・Cu0.3 )O・
33.0ZnO・CFe2 O3 とし,Cが48.5,4
9.0,49.5,50.0,50.5,51.0,5
1.5,52.0,52.5,53.0なるリング状焼
結体を得た後,μ100kHz を測定した。
組成比を(67.0−C)(Ni0.7 ・Cu0.3 )O・
33.0ZnO・CFe2 O3 とし,Cが48.5,4
9.0,49.5,50.0,50.5,51.0,5
1.5,52.0,52.5,53.0なるリング状焼
結体を得た後,μ100kHz を測定した。
【0025】これらの試料中,各々の組成にて最も高い
μ100kHz を示した値を図3に示す。c=49.0〜
52.5mol %の範囲で,μ100kHz が2500以上
の値となっている。
μ100kHz を示した値を図3に示す。c=49.0〜
52.5mol %の範囲で,μ100kHz が2500以上
の値となっている。
【0026】(実施例4)実施例1〜3にて作製したリ
ング状試料のμ100kHz 値と,同様の条件で作製した
フェライト板の整合厚をそれぞれ変化し,最適整合条件
での電波吸収特性を測定した。これらの材料は,数〜数
百MHz の範囲で良好な電波吸収(低反射率)を示した。
ング状試料のμ100kHz 値と,同様の条件で作製した
フェライト板の整合厚をそれぞれ変化し,最適整合条件
での電波吸収特性を測定した。これらの材料は,数〜数
百MHz の範囲で良好な電波吸収(低反射率)を示した。
【0027】電波の反射が−20dB以下となる低域側の
周波数(feb)と,リング状フェライトのμ100kHz
の関係を図4に示す。μ100kHz が2500以上で,
febが明らかに30MHz 以下となっている。
周波数(feb)と,リング状フェライトのμ100kHz
の関係を図4に示す。μ100kHz が2500以上で,
febが明らかに30MHz 以下となっている。
【0028】尚,Febが30MHz 以下を示すフェライト
材を誘電材と複合化して電波暗室を作製したところ,従
来材料(μ100kHz が約2000)を使用した場合に
比べ,室内空間を10%以上拡張することができる。
材を誘電材と複合化して電波暗室を作製したところ,従
来材料(μ100kHz が約2000)を使用した場合に
比べ,室内空間を10%以上拡張することができる。
【0029】以上の実施例からわかるように,Ni−Z
n系フェライト焼結体の組成比をa(Ni(1-x) ・Cu
x )O・bZnO・CFe2 O3 (a+b+c=100
mol%,0≦x<1)とし,a=15.0〜18.0mol
%,b=31.0〜34.5mol %,c=49.0〜
52.5mol %とし,この材料によって構成された電波
吸収体は,従来困難であった低周波数帯域での吸収効率
の向上を実現できる。したがって,本発明のフェライト
焼結体を電波吸収体として使用した電波暗室は,従来に
比べ室内空間を10%以上拡張することができる。
n系フェライト焼結体の組成比をa(Ni(1-x) ・Cu
x )O・bZnO・CFe2 O3 (a+b+c=100
mol%,0≦x<1)とし,a=15.0〜18.0mol
%,b=31.0〜34.5mol %,c=49.0〜
52.5mol %とし,この材料によって構成された電波
吸収体は,従来困難であった低周波数帯域での吸収効率
の向上を実現できる。したがって,本発明のフェライト
焼結体を電波吸収体として使用した電波暗室は,従来に
比べ室内空間を10%以上拡張することができる。
【0030】尚,本発明の実施例では,原料粉末を混合
して焼成する方法についてのみ述べているが,粉末の製
法として,共沈法,水熱合成法,噴霧熔焼法等を適用し
ても,フェライト焼結体の組成が本発明の範囲にあれ
ば,本発明に含まれるものである。
して焼成する方法についてのみ述べているが,粉末の製
法として,共沈法,水熱合成法,噴霧熔焼法等を適用し
ても,フェライト焼結体の組成が本発明の範囲にあれ
ば,本発明に含まれるものである。
【0031】また,吸収体としてフェライト板を使用し
た例について示してあるが,フェライト焼結体の形状を
変化しても,本発明はフェライト材料の電波吸収特性を
改善しているものであり,組成が本発明の範囲にあれ
ば,本発明に含まれることは明らかである。
た例について示してあるが,フェライト焼結体の形状を
変化しても,本発明はフェライト材料の電波吸収特性を
改善しているものであり,組成が本発明の範囲にあれ
ば,本発明に含まれることは明らかである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
電波暗室の利用空間の拡大と,設備費用を低減するため
に,特性が改良された電波吸収体として使用されるフェ
ライト材料を提供することができる。
電波暗室の利用空間の拡大と,設備費用を低減するため
に,特性が改良された電波吸収体として使用されるフェ
ライト材料を提供することができる。
【0033】本発明のもう一つの技術的課題は,Ni−
Zn系フェライトの透磁率を更に向上し,フェライト材
料単独でも,電波吸収特性のfebを30MHz 以下を達成
することにより,低周波側対策のための工費や,材料使
用料の減少により,設備費の低減と暗室内空間の拡張を
実現し,工業上極めて有益である。
Zn系フェライトの透磁率を更に向上し,フェライト材
料単独でも,電波吸収特性のfebを30MHz 以下を達成
することにより,低周波側対策のための工費や,材料使
用料の減少により,設備費の低減と暗室内空間の拡張を
実現し,工業上極めて有益である。
【図1】実施例1において,化学組成比,a(Ni0.7
・Cu0.3 )O・(49.5−a)ZnO・50.5F
e2 O3 におけるaとμ100kHz との関係を示したも
のである。
・Cu0.3 )O・(49.5−a)ZnO・50.5F
e2 O3 におけるaとμ100kHz との関係を示したも
のである。
【図2】実施例2において,化学組成比16.5(Ni
0.7 ・Cu0.3 )O・bZnO・(83.5−b)Fe
2 O3におけるbとμ100kHz との関係を示したもの
である。
0.7 ・Cu0.3 )O・bZnO・(83.5−b)Fe
2 O3におけるbとμ100kHz との関係を示したもの
である。
【図3】実施例3において,化学組成比(67.0−
C)(Ni0.7 ・Cu0.3 )O・33.0ZnO・CF
e2 O3におけるcとμ100kHz との関係を示したも
のである。
C)(Ni0.7 ・Cu0.3 )O・33.0ZnO・CF
e2 O3におけるcとμ100kHz との関係を示したも
のである。
【図4】実施例4において,フェライト焼結試料のμ1
00kHz と電波の反射が−20dB以下となる低域側の周
波数(feb)との関係を示したものである。
00kHz と電波の反射が−20dB以下となる低域側の周
波数(feb)との関係を示したものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 磁化物磁性材料において,組成比を, a(Ni(1-x) ・Cux )O・bZnO・CFe2 O3
(但し,a+b+c=100mol %,0≦x<1)と
し, a=15.0〜18.0mol %, b=31.0〜34.5mol %, c=49.0〜52.5mol %, としたことを特徴とする酸化物磁性材料。 - 【請求項2】 請求項1記載の組成を有する酸化物磁性
材料の高透磁率焼結体によって構成されることを特徴と
する電波吸収体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3291712A JPH05129123A (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 酸化物磁性材料及びそれを使用した電波吸収体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3291712A JPH05129123A (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 酸化物磁性材料及びそれを使用した電波吸収体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05129123A true JPH05129123A (ja) | 1993-05-25 |
Family
ID=17772425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3291712A Pending JPH05129123A (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 酸化物磁性材料及びそれを使用した電波吸収体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05129123A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR20160033036A (ko) | 2014-09-17 | 2016-03-25 | 티디케이가부시기가이샤 | 전파 흡수체용 페라이트 조성물 및 전파 흡수체 |
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1991
- 1991-11-07 JP JP3291712A patent/JPH05129123A/ja active Pending
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