JP2000260615A - セラミックス系複合材料及びその製造方法 - Google Patents

セラミックス系複合材料及びその製造方法

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JP2000260615A
JP2000260615A JP11063968A JP6396899A JP2000260615A JP 2000260615 A JP2000260615 A JP 2000260615A JP 11063968 A JP11063968 A JP 11063968A JP 6396899 A JP6396899 A JP 6396899A JP 2000260615 A JP2000260615 A JP 2000260615A
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文男 内木場
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    • H01F1/11Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials non-metallic substances, e.g. ferrites, e.g. [(Ba,Sr)O(Fe2O3)6] ferrites with hexagonal structure in the form of particles
    • H01F1/113Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials non-metallic substances, e.g. ferrites, e.g. [(Ba,Sr)O(Fe2O3)6] ferrites with hexagonal structure in the form of particles in a bonding agent

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にGHz領域のノイズ成分を減衰しうる電
子部品材料として好適な、低温焼結性と十分な体積固有
抵抗を有するセラミックス系複合材料を提供する。 【解決手段】 (A)一般式 Ba32Fe2441 (MはCo、Ni又はZn)で表わされる六方晶型フェ
ライトからなる磁性セラミックス60〜70重量%と、
(B)SrO20〜30モル%を含むSiO2、Al2
3、SrO、CaO、MgO及びB23を成分とする結
晶化ガラス40〜30重量%とからなるセラミックス系
複合材料であり、上記組成と割合の六方晶型フェライト
粉体とガラス粉体との焼成用材料を、850〜920℃
で1〜3時間焼成することにより製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス系複
合材料及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、電子
部品材料、特にGHz領域のノイズ成分を減衰しうる電
子部品材料として好適な、磁性セラミックスと結晶化ガ
ラスとからなるセラミックス系複合材料及びこのものを
効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の分野においては、素子
の搭載密度が過密になる傾向があり、その結果素子間の
相互干渉やノイズの輻射の問題が顕在化してきた。とこ
ろで、ノイズは使用する信号の高調波であるため、ノイ
ズを抑制するには、この高調波を抑制するのが有効であ
る。このようなものとしてフェライト磁性材料を用いた
ビーズがあるが、これはフェライトの高周波における吸
収作用を利用したもので、信号領域ではほとんど減衰が
なく、高調波領域でのみ吸収を起すことによってノイズ
の減衰効果を奏している。
【0003】他方、回路のある領域を金属板で遮蔽し
て、相互干渉を防止することも知られている。これは、
高調波のようなノイズ成分を他の回路ブロックから遮断
して、それへの悪影響を及ぼさないようにするものであ
る。さらに、LC共振回路によってローパスフィルター
を形成させ、それから先の段階にノイズ成分が伝播する
のを防止することも行われている。しかしながら、共振
回路によって伝播を防止されたノイズ成分は、抑制され
るわけではなく、反射されて元に戻ることになるので、
場合によっては、回路に発振などの悪影響を与える。こ
れらのノイズ抑制方法の中で、最も好ましいものは、不
要なノイズ成分を吸収させる方法すなわちフェライトビ
ーズを用いる方法である。
【0004】図1は、コイル状内部電極構造を有するフ
ェライトチップビーズの1例の斜視図であって、このチ
ップビーズは、900℃程度で焼結可能なセラミックス
磁性体と、銀内部導体を組み合わせ、これを同時焼成す
ることによって、セラミックス焼結体1,1′内部にコ
イル状銀導体2が設けられた構造となっている。このよ
うな構造にすることにより、損失に係わる線路長を長く
しうると共に、インピーダンスを大きくすることがで
き、材料における損失を効率よく利用することができる
ので、結果として素子形状を小型化しうるという利点を
有している。
【0005】しかしながら、このような目的で用いられ
るフェライトは、一般にスピネル型フェライトであっ
て、ほとんどのものが、NiCuZnFe24の組成を
有しており、このようなスピネル型フェライトにおいて
は、周波数と複素透磁率との間にいわゆるスネークの限
界線が存在し、2GHz以上では磁性が消失し、ノイズ
抑制効果が十分に発揮されないので、これよりも高い周
波数領域では、一般に金属で遮蔽するか、あるいはロー
パスフィルターを用いている。
【0006】一方、使用周波数帯域の高周波化において
は、コンピュータのCPUに顕著に見られるように、I
Cのクロック周波数が最近高くなってきており、現在で
は400MHzのものまでが登場するようになってき
た。このような高いクロック周波数においては、その高
調波ノイズは、GHz領域に対応する。また、携帯電話
などに見られるように、GHz領域においても信号とし
ての使用がごく一般的になってきている。このような状
況下では、GHzでのノイズ除去の重要性が一段と増し
てきている。
【0007】このようなスピネル型フェライトの周波数
限界を超えた高い周波数領域で使用可能なものとして、
六方晶型フェライトが知られている。この六方晶型フェ
ライトを用いたビーズとして、例えば以下に示すものが
開示されている(特開平3−161910号公報)。図
2は、六方晶型フェライトを用いたチップビーズの1例
の斜視図であって、このチップビーズは、フェライト焼
結体1,1′に貫通孔を設け、これに銀導体2を焼き付
けた構造を有し、信号が素子を通過する際に、ノイズ成
分を抑制する。この六方晶型フェライトにおいても、前
記スピネル型フェライトの場合と同様に、焼結体内部
に、前記図1に示すような巻回構造の銀導体を形成でき
れば、素子の小型化が可能となる。
【0008】しかしながら、六方晶型フェライトの標準
的な焼成温度は1250℃程度であり、銀の融点を超え
るために、同時焼成が困難である。一方、六方晶型フェ
ライトの低温焼成化も試みられているが(特開平9−1
67703号公報)、六方晶型フェライトの体積固有抵
抗は105Ω・cm程度であるので、この材料を用いた
チップ部品においては、端部電極を形成し、その部位に
電解めっきを施した場合、端子間ショートなどの不都合
を生じることが十分に考えられるが、この材料は固有抵
抗についてなんら考慮されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、六方晶型フェライトのもつGHz領域で
の磁性損失能を利用しうると共に、900℃程度の焼結
温度と十分な体積固有抵抗を有し、銀内部導体用粉体と
同時焼成してコイル状導体を内部にもつフェライトビー
ズの形成が可能であって、GHz領域のノイズ成分を減
衰しうる電子部品材料として好適なセラミックス系複合
材料を提供することを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の好ま
しい性質をもつセラミックス系複合材料を開発すべく鋭
意研究を重ね、先に六方晶型フェライトとSrOの含有
量がある範囲にある特定の組成のガラスを、所定の割合
で配合し、焼成することにより、所望のセラミックス系
複合材料が得られることを見出した。本発明者は、さら
に研究を進めた結果、上記材料において、六方晶型フェ
ライトの含有量をより多くした磁性セラミックスと結晶
化ガラスとからなるセラミックス系複合材料が、機能的
により優れていること、そして、この複合材料は、六方
晶型フェライト粉体と特定の組成のガラス粉体とを所定
の割合で含有する混合物を、特定の条件で焼成し、ガラ
ス成分を結晶化させることにより、容易に得られること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0011】すなわち、本発明は、(A)一般式 Ba32Fe2441 (I) (ただしMはCo、Ni及びZnの中から選ばれた少な
くとも1種の二価金属である)で表わされる金属酸化物
を主成分とする六方晶型フェライトからなる磁性セラミ
ックス60〜70重量%と、(B)SiO2、Al
23、SrO、CaO、MgO及びB23を成分とし、
かつSrOの含有量が20〜30モル%の範囲にある結
晶化ガラス40〜30重量%とからなるセラミックス系
複合材料を提供するものである。また、上記セラミック
ス系複合材料は、本発明に従えば、(a)前記一般式
(I)で表わされる金属酸化物を主成分とする六方晶型
フェライト粉体60〜70重量%と、(b)SiO2
Al23、SrO、CaO、MgO及びB23を成分と
し、かつSrOの含有量が20〜30モル%の範囲にあ
るガラス粉体40〜30重量%との焼成用材料を、85
0〜920℃の範囲の温度において、1〜3時間焼成
し、ガラス成分を結晶化させることにより、製造するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のセラミックス系複合材料
は、(A)磁性セラミックスと(B)結晶化ガラスとか
らなるものであって、(A)成分の磁性セラミックスと
しては、一般式 Ba32Fe2441 (I) (式中のMは前記と同じ意味をもつ)で表わされる金属
酸化物を主成分とする六方晶型フェライトが用いられ
る。すなわち、この六方晶型フェライトは、Ba3Co2
Fe2441の中のCoの一部又は全部がNi又はZnあ
るいはその両方で置換された組成をもつものである。
【0013】一方、(B)成分の結晶化ガラスは、Si
2、Al23、SrO、CaO、MgO及びB23
成分とし、SrOの含有量が20〜30モル%の範囲に
あることが必要である。このSrOは、機械的強度を向
上させるために配合される成分であり、一般にチップ部
品においては、抗折強度試験における機械的強度として
1700kg/cm2以上を必要とするが、SrOの含
有量が20モル%未満では、このような機械的強度を得
ることができない。しかしながら、SrOを30モル%
よりも多く含有させると、結晶性が著しく低下し、空孔
が多く発生する。機械的強度、結晶性及び空孔発生の抑
制などを考慮すると、このSrOの含有量は、25〜2
8モル%の範囲が好ましい。
【0014】他方、このガラスにおけるSrO以外の成
分の含有量については、特に制限はなく、通常のガラス
の場合と同じ範囲内で選ぶことができる。通常のガラス
において、SiO2は55〜70モル%、Al23は3
〜10モル%、CaOは2〜8モル%、MgOは1〜5
モル%、B23は1〜5モル%の範囲内で選ばれる。
【0015】本発明のセラミックス系複合材料において
は、前記(A)成分の六方晶型フェライトからなる磁性
セラミックスと(B)成分の結晶化ガラスとの含有割合
は、GHz領域での磁性の大きさ、低温焼結性及び体積
固有抵抗のバランスの面から、(A)成分が60〜70
重量%で、(B)成分が40〜30重量%の範囲にある
ことが必要である。(A)成分の含有量が60重量%未
満では、GHz領域での磁性が小さくなり、ノイズの吸
収が悪くなるし、70重量%を超えると低温焼結性が低
下すると共に、体積固有抵抗が低くなり、本発明の目的
が達せられない。性能バランスの点から、特に(A)成
分が60〜65重量%で、(B)成分が40〜35重量
%の範囲が好適である。
【0016】本発明のセラミックス系複合材料は、通常
六方晶型フェライトが、結晶化ガラスマトリックス中に
分散した状態を示すが、場合により六方晶型フェライト
とガラスとは一部固溶体を形成することがある。また、
本発明のセラミックス系複合材料は、通常下記の物性を
有している。すなわち、5GHzでの複素透磁率におい
て、実数項(μ′)及び虚数項(μ″)がそれぞれ2.
3以上及び1.3以上であり、十分な磁性損失を示すと
共に、比抵抗が1×1010Ω・cm以上、抗折強度が1
700kgf/cm2以上及び相対密度が90%以上で
ある。
【0017】このような性状を有する本発明のセラミッ
クス系複合材料は、以下に示す本発明方法により、効率
よく製造することができる。本発明方法においては、ま
ず、(a)前記一般式(I)で表わされる金属酸化物を
主成分とする六方晶型フェライト粉体60〜70重量
%、好ましくは60〜65重量%と、(b)SiO2
Al23、SrO、CaO、MgO及びB23を成分と
し、かつSrOの含有量が20〜30モル%、好ましく
は25〜28モル%の範囲にあるガラス粉体40〜30
重量%、好ましくは40〜35重量%との焼成用材料を
調製する。
【0018】前記(a)成分の六方晶型フェライト粉体
は、例えばBaO、MO(Mは前記と同じ意味をもつ)
及びFe23を、それぞれ所定の組成比になるように混
合して粉砕し、1000〜1300℃程度で焼成したの
ち、焼成物を粗粉砕し、さらに水中で微粉砕することに
よって得ることができる。一方、(b)成分のガラス粉
体は、例えばSiO2、Al23、SrO、CaCO3
MgO及びB23を所定の割合で混合し、1200〜1
500℃程度で焼成したのち、粗粉砕し、さらに水中で
微粉砕することによって得ることができる。
【0019】焼成用材料は、例えば前記(a)成分の粉
体と(b)成分の粉体とをそれぞれ所定の割合で用い、
ボールミルなどで十分に湿式混合したのち、乾燥処理
し、次いでポリビニルアルコールなどのバインダーを加
え、顆粒状とすることにより調製することができる。次
に、このようにして得られた焼成用材料を所望形状に成
形したのち、これを850〜920℃の温度において焼
成を行う。この焼成温度が850℃未満では結晶化が十
分に進行せず、空孔の発生が多くなるし、920℃を超
えると焼結体において一度結晶化した相が別の結晶相へ
と変化し、やはり空孔の発生が増加する。
【0020】また、焼成時間は1〜3時間の範囲で選ば
れる。この範囲の焼成時間で結晶化とち密化を十分に達
成することができる。焼成時間が1時間未満ではガラス
成分が十分に結晶化せず、ガラス質と結晶質との間に多
数の空孔が発生するし、3時間を超えると一度結晶化し
た相が、さらに別の相に変化することによって、やはり
焼結体内部に多数の空孔が発生する。
【0021】このようにして、良好な機械的強度、ち密
性及び体積固有抵抗を有すると共に、900℃程度の低
温焼結が可能であり、かつGHz領域のノイズ成分を減
衰しうる磁性セラミックスと結晶化ガラスとからなるセ
ラミックス系複合材料が効率よく得られる。
【0022】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、各例中の物性値は次の方法に
よって測定した。
【0023】(1)複素透磁率;1GHz以下の周波数
領域においては、インピーダンスアナライザー(ヒュー
レット・アンド・パッカード社製、製品記号HP429
1A)とジグ(ヒューレット・アンド・パッカード社
製、製品記号HP16454A)とを組み合わせて、ト
ロイダル試料について測定し、1GHz以上の周波数領
域については、エアラインジグにトロイダル試料を装着
し、ネットワークアナライザー(ヒューレット・アンド
・パッカード社製、製品記号HP8720C)とソフト
ウエア(ヒューレット・アンド・パッカード社製、製品
記号HP85071A)とを用いて測定した。 (2)比抵抗;一辺5mm、厚さ0.5mmの角板状試
料の両面に、真空蒸着によって銀電極を形成し、超絶縁
抵抗計(ヒューレット・アンド・パッカード社製、製品
記号4339A)を用いて測定した。 (3)抗折強度;試料について、抗折強度試験機を用い
て測定した。 (4)焼結密度;計算により求めた理論密度に対するア
ルキメデス法により求めた実測値の百分比として示し
た。
【0024】参考例1 所定の組成比になるように、BaO、CoO、Fe23
を秤量し、ボールミルを用いて水中で16時間混合粉砕
した。次いで、乾燥メッシュパスを行ったのち、120
0℃で2時間焼成した。得られた焼結体を再び水中で1
6時間粉砕し、乾燥、メッシュパスを行って六方晶型フ
ェライト粉体を得た。X線回折によって、この粉体の結
晶相を調べたところ、主相はZ相であり、このほかにY
相、W相が確認された。この粉体の比表面積は約3m2
/gであった。
【0025】参考例2 SiO2 47〜67モル%、Al23 8モル%、Sr
O 35〜15モル%、CaCO3 4モル%、MgO 3
モル%及びB23 3モル%を全量100モル%になる
ように秤量し、乳鉢を用いて混合摩砕した。次いでこの
ようにして得た粉体混合物をアルミナるつぼに移し、1
400℃まで加熱したのち、室温でキャストした。この
ようにして得たガラスを粗粉砕し、さらに水中で微粉砕
し、比表面積約2m2/gのガラス粉体を得た。
【0026】実施例1〜9 参考例1で得た六方晶型フェライト粉体と、参考例2で
得た表1に示すSrO含有量のガラス粉体とを、表1に
示すフェライト含有量になるように混合し、ボールミル
で8時間湿式粉砕した。次いでこれを乾燥後、メッシュ
パスし、これにバインダーとしてポリビニルアルコール
2重量%を水溶液として加え、さらにメッシュパスを行
って、約80μm程度の顆粒を得た。この顆粒を金型に
充填し、1ton/cm2の圧力を印加し、一辺5m
m、厚さ0.5mmの成形体を作製した。次にこの成形
体を電気炉に装入し、表1に示す温度及び時間で焼結す
ることにより表1に示す物性をもつセラミックス系複合
材料を得た。
【0027】
【表1】
【0028】また、実施例1の複合材料の周波数を変え
たときの複素透磁率を図3に示す。図中の実線は実数項
μ′、鎖線は虚数項μ″を示す。μ′、μ″は材料の大
きさを示し、素子に用いた場合の損失の大きさに対応す
る。この図から、GHz領域において損失が著しく大き
くなることが分かる。
【0029】比較例1〜8 参考例1で得た六方晶型フェライト粉体と、参考例2で
得た表2に示すSrO含有量のガラス粉体とを、表2に
示すフェライト含有量になるように用い、表2に示す焼
成条件で実施例1〜9と同様にしてセラミックス系複合
材料を製造した。このものの物性を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】この表2から明らかなように、フェライト
含有量が60重量%未満になると(比較例1)複素透磁
率が劣化するし、70重量%より多くなると(比較例
2)比抵抗が低下する。またガラス中のSrOの含有量
が20モル%未満になると(比較例3)抗折強度が低下
する。フェライト含有量が70重量%より多いものや、
ガラス中のSrOの含有量が30モル%より高いものは
相対密度が小さくなる。また、焼成条件が適切でないも
のは比抵抗が低くなったり、抗折強度が劣ったり、相対
密度が小さいものになる。
【0032】参考例3 参考例1におけるCoOの一部又は全部をZnOと置換
し、参考例1と同様にして組成式 Ba3(CoxZn1-x2Fe2441 (xは0〜0.9の数である)を有する六方晶型フェラ
イト粉体を調製した。
【0033】参考例4 SiO2 62モル%、Al23 8モル%、SrO 20
モル%、CaO 4モル%、MgO 3モル%及びB23
3モル%からなる粉体混合物を用い、参考例2と同様
にしてガラス粉体を調製した。
【0034】実施例10〜18 参考例3で得た表3に示すCo比の六方晶型フェライト
粉体と、参考例4で得たガラス粉体とを、表3に示すフ
ェライト含有量になるように混合し、ボールミルで8時
間湿式粉砕した。次いで、これをメッシュパスしたの
ち、これにバインダーとしてポリビニルアルコール2重
量%を水溶液として加えて成形し、粒径約80μmの顆
粒を得た。次いで、この顆粒を金型に充填し、1ton
/cm2の圧力でプレスし、一辺5mm、厚さ0.5m
mの板状に成形した。次に、この成形体を電気炉に装入
し、表3に示す温度及び時間で焼結することにより、表
3に示す物性をもつセラミックス系複合体を得た。
【0035】
【表3】
【0036】比較例9〜11 参考例3で得たBa3ZnCoFe2441の六方晶型フ
ェライト粉体と、参考例2で得た表4に示すSrO含有
量のガラス粉体とを、表4に示すフェライト含有量にな
るように用い、表4に示す焼成条件で、実施例10〜1
8と同様にしてセラミックス系複合材料を製造した。こ
のものの物性を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】参考例5 参考例1におけるCoOの一部又は全部をNiOと置換
し、参考例1と同様にして、組成式 Ba3(CoyNi1-y2Fe2441 (yは0〜9の数である)を有する六方晶型フェライト
粉体を調製した。
【0039】実施例19〜27 参考例5で得た表5に示すCo比の六方晶型フェライト
粉体と、参考例4で得たガラス粉体とを、表5に示すフ
ェライト含有量になるように混合し、ボールミルで8時
間湿式粉砕した。次いで、これをメッシュパスしたの
ち、これにバインダーとしてポリビニルアルコール2重
量%を水溶液として加えて成形し、粒径約80μmの顆
粒を得た。次いで、この顆粒を金型に充填し、1ton
/cm2の圧力でプレスし、一辺5mm、厚さ0.5m
mの板状に形成した。次に、この成形体を電気炉に装入
し、表5に示す温度及び時間で焼結することにより、表
5に示す物性をもつセラミックス系複合体を得た。
【0040】
【表5】
【0041】比較例12〜14 参考例5で得たBa3NiCoFe2441の六方晶型フ
ェライト粉体と、参考例2で得た表6に示すSrO含有
量のガラス粉体とを、表6に示すフェライト含有量にな
るように用い、表6に示す焼成条件で実施例19〜27
と同様にして、セラミックス系複合材料を製造した。こ
のものの物性を表6に示す。
【0042】
【表6】
【0043】
【発明の効果】本発明のセラミックス系複合材料は、9
00℃程度の焼結温度と十分な体積固有抵抗を有し、銀
内部導体用粉体と同時焼成して、コイル状導体を内部に
もつフェライトビーズの形成が可能であって、GHz領
域のノイズ成分を減衰しうる電子部品材料として好適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コイル状内部電極構造を有するフェライトチ
ップビーズの1例の斜視図。
【図2】 六方晶型フェライトを用いたチップビーズの
1例の斜視図。
【図3】 実施例1で得られた複合材料の周波数と複素
透磁率との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1,1′ セラミックス焼結体(フェライト焼結体) 2 銀導体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式 Ba32Fe2441 (ただしMはCo、Ni及びZnの中から選ばれた少な
    くとも1種の二価金属である)で表わされる金属酸化物
    を主成分とする六方晶型フェライトからなる磁性セラミ
    ックス60〜70重量%と、(B)SiO2、Al
    23、SrO、CaO、MgO及びB23を成分とし、
    かつSrOの含有量が20〜30モル%の範囲にある結
    晶化ガラス40〜30重量%とからなるセラミックス系
    複合材料。
  2. 【請求項2】 (a)一般式 Ba32Fe2441 (ただし、MはCo、Ni及びZnの中から選ばれた少
    なくとも1種の二価金属である)で表わされる金属酸化
    物を主成分とする六方晶型フェライト粉体60〜70重
    量%と、(b)SiO2、Al23、SrO、CaO、
    MgO及びB23を成分とし、かつSrOの含有量が2
    0〜30モル%の範囲にあるガラス粉体40〜30重量
    %との焼成用材料を、850〜920℃の範囲の温度に
    おいて、1〜3時間焼成し、ガラス成分を結晶化させる
    ことを特徴とする磁性セラミックスと結晶化ガラスとか
    らなるセラミックス系複合材料の製造方法。
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