JP2003077639A - 誘導加熱装置 - Google Patents
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Abstract
加熱装置を提供する。 【解決手段】 第1及び第2の半導体スイッチの直列接
続体に並列接続される第1及び第2の整流ダイオードの
直列接続体と、第1または第2の半導体スイッチの端子
間に接続される加熱コイル及び共振コンデンサの直列接
続体と、第1及び第2の整流ダイオードに各々並列に接
続される第1及び第2のクランプコンデンサとを有し、
第1及び第2の半導体スイッチの接続点と第1及び第2
の整流ダイオードの接続点間に、商用電源及びチョーク
コイルの直列回路を接続し、第1、第2の半導体スイッ
チを所定の駆動周波数で駆動するとともに、加熱コイル
と共振コンデンサで形成される共振回路の共振電流の周
波数を駆動周波数の2倍以上の周波数に設定すること
で、被加熱物に供給する電力を平滑化し、かつ素子責務
を等分して、冷却構成を簡易化できる誘導加熱装置を実
現できる。
Description
誘導加熱を利用して被加熱物の加熱を行う電磁調理器な
どの誘導加熱装置に関するものである。
面を用いて説明する。図15は、力率及び波形歪みを改
善し、かつ被加熱物13に電圧変動が少ない形で電力を
供給できる従来の誘導加熱装置の回路構成を示す図であ
る。商用電源1は、整流ダイオード20を介して、高周
波電流を供給する供給源として働く平滑コンデンサ21
に接続される。チョークコイル3は、平滑コンデンサ2
1の正極と第1の半導体スイッチ6と第2の半導体スイ
ッチ7の直列接続体の接続点に一端が接続される。ここ
で、第2の半導体スイッチ7のエミッタ端子は平滑コン
デンサ21の負極に接続される。第1及び第2の半導体
スイッチ6、7の直列接続体には、第5のクランプコン
デンサ22が並列に接続され、被加熱物13と磁気的に
結合している加熱コイル12と共振コンデンサ10の直
列接続体は、第2の半導体スイッチ7に並列に接続され
る。また、第1及び第2の半導体スイッチ6、7には、
それぞれ逆並列にダイオードが接続されており、制御手
段14は必要な電力を確保するため、第1及び第2の半
導体スイッチ6、7のオン時間を所定の駆動周波数で制
御することになる。共振コンデンサ10の容量は、加熱
コイル12のインピーダンスとで決まる共振周波数が、
第1及び第2の半導体スイッチ6、7の駆動周波数の2
倍以上になるように設定される。
が流れる経路を示した図であり、図17はそれに対応し
た動作波形図である。商用電源1は整流ダイオード20
で整流され、平滑コンデンサ21に電力を供給する。平
滑コンデンサ21は高周波動作における電源として働く
ことになる。
第2の半導体スイッチ7がオン状態から説明をはじめ
る。この状態では図16(a)に示す様に平滑コンデン
サ21→チョークコイル3→第2の半導体スイッチ7の
経路で電流が流れチョークコイル3にエネルギーを蓄え
る。また、共振コンデンサ10→加熱コイル12→第2
の半導体スイッチ7の経路で電流が流れ、加熱コイル1
2と磁気的に結合している被加熱物13に電力を供給す
る動作が同時に行われることになる。ここで、加熱コイ
ル12と共振コンデンサ10により決定される共振電流
の周波数を第1及び第2の半導体スイッチ7の駆動周波
数の2倍以上に設定しているため、図16(b)に示す
様に加熱コイル12を流れる電流は反転して共振コンデ
ンサ10→半導体スイッチ7内のダイオード→加熱コイ
ル12のループ経路を流れるモードに移行することにな
る。
オフするまで続き、図16(a)と(b)の動作を交互
に繰り返すことになる。つまり、図17のI7に示すよ
うに半導体スイッチ7の駆動周波数の数倍の周波数の共
振電流が第2の半導体スイッチ7に流れることになる。
つまり加熱コイル12には駆動周波数の数倍の共振電流
が供給され、更に加熱コイル12を通じて共振電流と同
じ周波数の高周波磁界が被加熱物13に供給されること
になる。よって被加熱物がアルミ鍋などの非磁性かつ導
電率の高い、駆動周波数では加熱困難な負荷に電力を供
給する場合に、第1及び第2の半導体スイッチ6、7の
スイッチング損失を増加させずに、駆動周波数の数倍の
周波数の高周波磁界を被加熱物13に供給できる特徴を
持つ。つまり、被加熱物13が浸透深さの大きな材質で
あっても、表皮効果を高め、より高い抵抗値を持った領
域で、高周波磁界を受けることが可能になり、アルミ鍋
などの誘導加熱困難な被加熱物13を加熱することが可
能になるものである。
間でかつこの半導体スイッチに順方向に電流が流れてい
るタイミングでオフすると、図16(c)に示すよう
に、平滑コンデンサ21→チョークコイル3→第1の半
導体スイッチ6内のダイオード→第5のクランプコンデ
ンサ22の経路で電流が流れ、第5のクランプコンデン
サ22にチョークコイル3のエネルギーを伝達する動作
と、加熱コイル12→第1の半導体スイッチ6内のダイ
オード→第5のクランプコンデンサ22→共振コンデン
サ10の経路で電流が流れ、加熱コイル12に蓄えられ
たエネルギーを、共振コンデンサ10に蓄える動作が同
時に行われる。
ードが導通している間に第1の半導体スイッチ6を導通
状態にしておくことにより、図16の(d)に示すよう
に共振コンデンサ10→第5のクランプコンデンサ22
→第1の半導体スイッチ6→加熱コイル12の経路で加
熱コイル12と結合している被加熱物に電力を供給する
動作と、平滑コンデンサ21→チョークコイル3→加熱
コイル12→共振コンデンサ10の経路でチョークコイ
ル3にエネルギーを供給する動作が同時に行われる。こ
こで、加熱コイル12と共振コンデンサ10により決定
される共振電流の周波数を第1及び第2の半導体スイッ
チ7の駆動周波数の2倍以上に設定しているため、図1
6(c)に示す様な電流経路で再び電流が流れることに
なる。この図16の(c)のモードと(d)のモードを
繰り返すことになり、図17のI6に示す電流が第1の
半導体スイッチ6に流れる。そして所定の時間かつ第1
の半導体スイッチ6に電流が流れている区間で第1の半
導体スイッチ6をオフすることにより、図16の(b)
に示す様に電流が流れ、更に第2の半導体スイッチ7内
の逆並列ダイオードに電流が流れている間に第2の半導
体スイッチ7をオン状態にしておくことにより図16
(a)のモードに移行する。以後上記の一連の動作を継
続することになる。ここで、第1及び第2の半導体スイ
ッチ6、7の駆動周波数としては20〜30kHzが用
いられ、共振電流の周波数としては40〜100kHz
程度が用いられる。
数を上昇させることなく、駆動周波数の数倍の周波数の
電流を加熱コイルに供給し、かつ加熱コイルを通じて高
周波磁界を被加熱物13に供給することが可能となるた
め、アルミなどの材料自体の抵抗値が小さい材料であっ
ても加熱が可能になる。また、図18に示す様に、加熱
コイル12には、第5のクランプコンデンサ22の働き
により、商用電源1の電圧変化に対し、ある程度平滑さ
れた形で電力供給することが可能となる。このことによ
り、被加熱物13の重量が軽い場合に生じる被加熱物1
3の振動音を抑えることが可能になる利点も有すること
になる。また、商用電源1からの入力電流は、第2の半
導体スイッチ7の動作を工夫することにより、力率の改
善され、電源高調波成分の少ない電流を流すことが可能
になる。
来の高周波電源装置においては、第2の半導体スイッチ
7が、チョークコイル3と第5のクランプコンデンサ2
2に対する昇圧動作と加熱コイル12と共振コンデンサ
10に対するインバータ動作を同時に行うため、素子責
務が多大になる。一方、第1の半導体スイッチ6は昇圧
動作に関わる補助スイッチとして使われるため、素子責
務は第2の半導体スイッチ7に比べかなり小さいものと
なる。このように素子責務が偏ることにより、冷却設計
が難しくなるとともに、一方素子のみ大電流素子を使う
必要が生じ、価格的にも高価なものになる課題が生じる
ことになる。
子責務を均一にできる構成を取ることにより、冷却設計
を簡易なものとすることができるアルミ鍋などの加熱可
能な誘導加熱装置を提供することを目的としている。
に本発明は、第1及び第2の半導体スイッチの直列接続
体と、前記第1及び第2の半導体スイッチの直列接続体
に並列接続される第1及び第2の整流ダイオードの直列
接続体と、前記1及び第2の整流ダイオードに各々並列
に接続される第1及び第2のクランプコンデンサと、前
記第1及び第2の半導体スイッチの接続点と第1及び第
2の整流ダイオードの接続点間に接続され、互いに直列
に接続される商用電源及びチョークコイルと、第1また
は第2の半導体スイッチの端子間に接続され、互いに直
列に接続される加熱コイルと共振コンデンサからなる高
周波インバータと、前記高周波インバータから高周波磁
界を受け加熱される被加熱物と、所定の出力が得られる
様に前記第1、第2の半導体スイッチを制御する制御手
段を備え、前記加熱コイルと前記共振コンデンサで形成
される共振回路の共振電流の周波数を駆動周波数の2倍
以上の周波数になるように設定したことを特徴とする誘
導加熱装置としている。
界を被加熱物に供給することができ、かつ供給電力を平
滑化することでアルミ加熱ができる利点を有した状態
で、素子責務を等分することができる構成をとるがで
き、冷却構成が簡易化できる誘導加熱装置を実現できる
ものである。
び第2の半導体スイッチの直列接続体と、前記第1及び
第2の半導体スイッチの直列接続体に並列接続される第
1及び第2の整流ダイオードの直列接続体と、前記1及
び第2の整流ダイオードに各々並列に接続される第1及
び第2のクランプコンデンサと、前記第1及び第2の半
導体スイッチの接続点と第1及び第2の整流ダイオード
の接続点間に接続され、互いに直列に接続される商用電
源及びチョークコイルと、第1または第2の半導体スイ
ッチの端子間に接続され、互いに直列に接続される加熱
コイルと共振コンデンサからなる高周波インバータと、
前記高周波インバータから高周波磁界を受け加熱される
被加熱物と、所定の出力が得られる様に前記第1、第2
の半導体スイッチを制御する制御手段を備え、前記加熱
コイルと前記共振コンデンサで形成される共振回路の共
振電流の周波数を駆動周波数の2倍以上の周波数になる
ように設定したことを特徴とする誘導加熱装置としてい
る。
界を被加熱物に供給することができ、かつ供給電力を平
滑化することでアルミ加熱ができる利点を有した状態
で、素子責務を等分することができる構成をとるがで
き、冷却構成が簡易化できる誘導加熱装置を実現できる
ものである。
に記載の第1及び第2のクランプコンデンサの容量を数
μF〜数十μFのフィルムコンデンサで構成したことに
より、価格的に安価のものとすることができる。
または2に記載の第1及び第2のクランプコンデンサの
容量を略等しくしたことにより、商用電源の極性により
シンメトリックな動作をさせることができる。
〜3のいずれか1項に記載の第1または第2の半導体ス
イッチを通過する共振電流の数を変えることにより電力
制御を行うことにより、電力調整の範囲が広くなり制御
性の優れた誘導加熱装置を実現できるものである。
に記載の第1及び第2の半導体スイッチを通過する共振
電流の数の和が一定になるようにすることにより、一定
駆動周波数を保ったまま電力調整が可能になり複数の誘
導加熱装置を動作させた場合の互いの周波数の差により
生じる被加熱物間の音を防止することが可能になり、騒
音の少ない誘導加熱装置を実現できるものである。
〜5のいずれか1項に記載の第1及び第2の半導体スイ
ッチの切り替えを半導体スイッチに電流が流れている間
に行うことにより、半導体スイッチでターンオン時の損
失が生じないため、半導体スイッチの発熱を抑えること
が可能となり冷却構成を簡易にできる誘導加熱装置を実
現できるものである。
または2に記載の第1または第2の半導体スイッチに並
列にコンデンサを配置したことにより、半導体スイッチ
のターンオフ時の損失を低く抑えることが可能となるた
め半導体スイッチの発熱を抑えることが可能となり、冷
却構成を簡易にできる誘導加熱装置を実現できるもので
ある。
〜7のいずれか1項に記載の第1及び第2のクランプコ
ンデンサを被加熱物の種類に応じて切り替え手段により
切り替えることにより、被加熱物が軽い場合にはクラン
プコンデンサの容量を大きくし被加熱物の振動を抑え、
被加熱物が重い場合にはクランプコンデンサの容量を小
さくすることで制御性を良くすることで、被加熱物の状
態に応じた最適な制御をすることが可能となり、制御性
に優れた誘導加熱装置を実現できるものである。
図面を参照しながら説明する。本実施例は請求項1〜3
に係わる。
を示す図である。第1及び第2の半導体スイッチ6、7
の直列接続体は、第1及び第2のダイオード4、5のカ
ソードがそれぞれ高電位側となるようにして接続された
直列接続体を並列接続している。第1のダイオード4に
は第1のクランプコンデンサ8が、第2のダイオード5
には第2のクランプコンデンサ9がそれぞれ並列に接続
されており、第1及び第2のダイオードの4、5の接続
点と第1及び第2の半導体スイッチ6、7の接続点の間
には、商用電源1、フィルタ2及びチョークコイル3の
直列回路が接続されている。第1の半導体スイッチ6に
は、第1の共振コンデンサ10と加熱コイル12の直列
回路が並列に接続されている。第1及び第2の半導体ス
イッチ6、7は制御手段14からの信号を受け動作する
ことになる。加熱コイル12は被加熱物13が結合して
おり、加熱コイル12に流れる高周波電流により生じる
高周波磁界により渦電流が流れ、被加熱物13のもつ抵
抗値と渦電流により発熱することになる。ここで、第1
の共振コンデンサ10の容量は、この容量と加熱コイル
12のインピーダンスとで決まる共振電流の周波数を第
1及び第2の半導体スイッチ6、7の駆動周波数の2倍
以上になるように設定されている。制御手段14は、入
力電圧や供給電力に応じた指令値に従い、第1及び第2
の半導体スイッチ6、7の駆動を行うものである。ま
た、本実施例では第1及び第2の半導体スイッチ6、7
は順方向に導通するIGBTとこれに逆並列に接続した
ダイオードで記載しているが、MOSFETのように素
子内部にダイオードを構成した素子を用いても問題な
い。
流経路を示した図であり、図3は図2に対応した波形図
である。また、図4は商用電源1の周期で見た場合の波
形図である。商用電源1の極性が図2の示す状態の時
で、第1の半導体スイッチがオン状態から説明する。こ
の状態では図2(a)に示すように商用電源1→チョー
クコイル3→第1のダイオード4→第1の半導体スイッ
チ6の経路でチョークコイル3に電力を供給するモード
と第1の共振コンデンサ10→第1の半導体スイッチ6
→加熱コイル12の経路で被加熱物13に電力を供給す
るモードを同時に行う。
第1の共振コンデンサ10を流れる共振電流の周波数が
第1及び第2の半導体スイッチ6、7の駆動周波数の2
倍以上に設定されているため、図2(b)に示すよう
に、加熱コイル12には第1の共振コンデンサ10→加
熱コイル12→第1の半導体スイッチ6内のダイオード
の経路で電流が流れ被加熱物13に電力を供給するモー
ドと、商用電源1→チョークコイル3→第1のダイオー
ド4→第1の共振コンデンサ10→加熱コイル12の経
路で電流が流れチョークコイル3に電力を蓄えるモード
を同時に行うことになる。この図2(a)、(b)の状
態を繰り返すことで駆動周波数の数倍の電流を被加熱物
13に流すことが可能になる。これは被加熱物13に例
えばアルミなどを用いるときに特に有効であり、第1及
び第2の半導体スイッチ6、7のスイッチング損失を増
加させることなく、駆動周波数の数倍の渦電流を被加熱
物13に流すことが可能となる。これは、表皮効果によ
り被加熱物13の抵抗値が周波数が高いほど大きくなる
性能を利用しており、効率よくアルミを加熱することが
可能な方法である。
れる電流を示すとともに、I3にチョークコイルに流れ
る電流を示す。所定のオン時間が経過した後、第1の半
導体スイッチ6をオフすると、図2(c)に示すよう
に、商用電源1→チョークコイル3→第2のクランプコ
ンデンサ9→第2の半導体スイッチ7内のダイオードの
経路でチョークコイル3に蓄えられた電力を第2のクラ
ンプコンデンサ9に蓄えるモードと、加熱コイル12→
第1の共振コンデンサ10→第1のクランプコンデンサ
8→第2のクランプコンデンサ9の経路で負荷12のイ
ンダクタンス成分に蓄えた電力を第1の共振コンデンサ
10に放出するモードを同時に行う様に動作する。ここ
で、第2のクランプコンデンサ9は、チョークコイル3
と第2の半導体スイッチ7内のダイオードにより昇圧回
路が形成されるため、商用電源が図2の極性の間は図4
のV9に示す様にほぼ一定電圧に保つことが可能とな
る。第2の半導体スイッチ7内のダイオードが導通して
いる区間で第2の半導体スイッチ7が導通状態にしてお
くと、図2(d)のモードに遷移することになる。この
モードでは、第1の共振コンデンサ10→加熱コイル1
2→第2の半導体スイッチ7→第2のクランプコンデン
サ9→第1のクランプコンデンサ8の経路で電力を加熱
コイル12に供給する経路と、商用電源1→チョークコ
イル3→第1のクランプコンデンサ8→第1の共振コン
デンサ10→加熱コイル12の経路で、電力を加熱コイ
ル12に供給する経路が同時に起こる。
が第1の共振コンデンサ10を流れる共振電流の周波数
が第1及び第2の半導体スイッチ6、7の駆動周波数の
2倍以上に設定されているため、図2(c)に示す経路
で再び電流が流れることになる。この図2(c)及び
(d)の状態を繰り返すことで駆動周波数の数倍の電流
を加熱コイル12及び被加熱物13に流すことになる。
図3のI7に第2の半導体スイッチ6に流れる電流を示
すとともに、I3にチョークコイルに流れる電流を示
す。所定のオン時間が経過した後、第2の半導体スイッ
チ7をオフすると、再び図2(b)の状態に戻ることに
なる。
うことにより、加熱コイル12に図3のI12の様な電
流を流し、必要な電力を被加熱物13に供給している。
電源電圧1の極性が逆の場合には、第2の半導体スイッ
チ7が昇圧動作とインバータ動作を同時に行うための主
スイッチとして働き、第1の半導体スイッチ6はサブス
イッチとして働くことになる。この動作により、図4に
示すように第1のクランプコンデンサ8は、V8の様に
ほぼ一定電圧に保たれることになる。よって、負荷には
図4のV12の様な定電圧に近い電圧が供給され、軽量
負荷での音の発生の抑制が可能になる利点が生じる。
チ6と第2の半導体スイッチ7が商用電源1の極性に対
しシンメトリックに動作することで、半導体スイッチの
損失もほぼ同一になり、冷却構成が簡素化されることに
なる。また、使用される素子数も整流ダイオードが2個
少なく構成されているため、価格の大きな部分をしめる
パワー素子の使用数を軽減でき安価な電源を実現できる
ことになる。
8、9は、被加熱物13への電力供給を完全平滑する必
要がないため、数μF〜数十μFのフィルムコンデンサ
で十分であり、価格的にも安価ですませることが可能で
ある。
8、9の容量は、極性によりシンメトリックな動作をさ
せるため、同容量であることが望ましい。
熱コイル12と第2の共振コンデンサ11の直列回路が
並列に接続された構成を、図6には第1及び第2の共振
コンデンサ10、11が第1及び第2の半導体スイッチ
6、7の直列回路に並列に接続され、各々の中点に加熱
コイル12が接続される構成を示している。基本的な動
作は、図1と同様であるが、図6の構成では共振コンデ
ンサ10、11の容量は共振コンデンサ一個で実現して
いる図1、図6の構成の1/2になる。
7の導通時間を商用電源1の電圧に応じて変化させるこ
とで、入力電流を正弦波状に流すことが可能になり、力
率の良い制御を行うことが可能になる。
数の数倍の高周波磁界を被加熱物に供給することがで
き、かつ供給電力を平滑化することでアルミ加熱ができ
る利点を有した状態で、素子責務を等分することができ
る構成をとるができ、冷却構成が簡易化できる誘導加熱
装置を実現できるものである。
の実施例について図面を参照しながら説明する。本実施
例は請求項4に係わる。
構成をとるため省略する。
実施例の動作波形を示す図である。本実施例の基本動作
は実施例1と同様であるが、入力電力の設定を共振電流
の波数を変えることで行っている。この共振電流の個数
を変える方法としては、電流が零点を通過する回数を数
える方法や、あらかじめ被加熱物13の種類が分かって
いる場合にはあらかじめ決められたオン時間を離散的変
える方法などがあるが特に限定するものではない。この
方法では駆動周波数に対し共振電流の波数が多いほど制
御性が良くなることになる。また、入力電力の設定とし
ては、第1または第2の半導体スイッチ6、7がメイン
に働いている場合には波数を増加させた方が、またサブ
で働いている場合ほ波数を減らした方が入力電力を増や
すことができる。この組み合わせにより、様々な入力電
力の設定を作り出すことが可能になる。
は第2の半導体スイッチ6、7を通過する共振電流の数
を変えることにより、電力調整の範囲が広くなり制御性
の優れた誘導加熱装置を実現できるものである。
て図面を参照しながら説明する。本実施例は請求項5に
係わる。
構成をとるため省略する。
本実施例の動作波形を示す図である。本実施例の基本動
作は実施例1と同様であるが、入力電力の設定を行う際
第1及び第2の半導体を通過する共振電流の波数の和が
同一になるように制御手段14で制御している点が異な
る。つまり、制御手段14は、入力電力を減らす際に
は、第1または第2の半導体スイッチ6、7の内主スイ
ッチで働いている方の共振電流の波数を減らすととも
に、従スイッチとして働いている方の共振電流の数を増
やす様に制御する。このように制御することで、常に一
定の周波数で第1及び第2の半導体スイッチ6、7を動
作させることができ、2台以上の誘導加熱装置を近接さ
せて使う場合に互いの駆動周波数の差により生じる干渉
音を防止することが可能になる。なお、入力電力調整に
関しては共振電流が同一波数の場合でも、主スイッチの
オン時間を短く、従スイッチのオン時間を長くすること
で、一定周波数で入力電力を低下させることも可能であ
る。但し、共振電流の波数を変えた方がダイナミックに
入力電力を調整できる利点はある。
第2の半導体スイッチ6、7を通過する共振電流の数の
和が一定になるようにすることにより、一定駆動周波数
を保ったまま電力調整が可能になり複数の誘導加熱装置
を動作させた場合の互いの周波数の差により生じる被加
熱物間の音を防止することが可能になり、騒音の少ない
誘導加熱装置を実現できるものである。
て図面を参照しながら説明する。本実施例は請求項6に
係わる。
とるため省略する。
例の基本動作は実施例1と同様であるが、制御手段14
は第1及び第2の半導体スイッチ6、7をオフするタイ
ミンを第1及び第2の半導体スイッチ6、7の順方向に
電流が流れているタイミングで行っている。このような
タイミングで動作させることで、第1及び第2の半導体
スイッチ6、7がターンオフした際に第1及び第2の半
導体スイッチ6、7に内蔵されたダイオードに電流が流
れるモードに確実に移行するため、第1及び第2の半導
体スイッチ6、7には位相が遅れた電流が流れることに
なり、ターンオンによる損失が発生しないことになる。
このことは、第1及び第2の半導体スイッチ6、7から
の発熱を減少させることになり、冷却ファン、冷却フィ
ンの小型化が可能なる利点が生じることになる。図9に
入力電力と第1または第2の半導体スイッチ6、7が主
スイッチとして働いた場合のオン時間との関係を示して
いる。制御手段14が第1及び第2の半導体スイッチ
6、7のダイオード導通期間にオフを禁止する禁止期間
を設けることで、同じ共振電流区間ではオン時間の増加
が入力電力の増加につながることになる制御性も良くな
る利点を有することになる。
第2の半導体スイッチ6、7の切り替えを半導体スイッ
チに電流が流れている間に行うことにより、半導体スイ
ッチでターンオン時の損失が生じないため、半導体スイ
ッチの発熱を抑えることが可能となり冷却構成を簡易に
できる誘導加熱装置を実現できるものである。
て図面を参照しながら説明する。本実施例は請求項7に
係わる。
が実施例1と異なるのは第1のコンデンサ15が第1の
半導体スイッチ6の両端に接続されている点である。
は本実施例の動作を示す動作図である。本実施例が実施
例4と異なるのは、第1及び第2の半導体スイッチ6、
7がオフする際に第1のコンデンサ15の働きにより第
1及び第2の半導体スイッチ6、7のコレクタ−エミッ
タ間電圧が上昇するスピードが図11V6、V7に示す
ように緩やかになる点である。このため、コレクタ電流
I6、I7の減少とコレクタ電圧V6、V7の上昇の重
なりにより生じるターンオフ損失を減少させることが可
能となる。このことにより、第1及び第2の半導体スイ
ッチ6、7からの発熱を減少させることになり、冷却フ
ァン、冷却フィンの小型化が可能なる利点が生じること
になる。なお、この第1のコンデンサ15を接続する際
には、第1及び第2の半導体スイッチ6、7のオフは順
方向に電流が流れている際に行う必要があり、ダイオー
ドに電流が流れている区間に行うとターンオンによる損
失が増加することになる。また、図12に第2の半導体
スイッチ7の両端に第2のコンデンサ16を配置した場
合を、図13に第1及び第2の半導体スイッチ6、7の
両端に第1及び第2のコンデンサ15、16を配置した
場合の構成を示す。効果に関しては、どの位置に配置し
ても同じであるが、図13の配置ではコンデンサの容量
は1/2づつになる点が異なっている。
第2の半導体スイッチに並列にコンデンサを配置するこ
とにより、半導体スイッチのターンオフ時の損失を低く
抑えることが可能となるため半導体スイッチの発熱を抑
えることが可能となり、冷却構成を簡易にできる誘導加
熱装置を実現できるものである。
て図面を参照しながら説明する。本実施例は請求項8に
係わる。
が実施例1の構成と異なるのは、第3のクランプコンデ
ンサ17と第1の切り替えスイッチ25の直列回路を第
1のクランプコンデンサ8の両端に備え、第4のクラン
プコンデンサ18と第2の切り替えスイッチ26の直列
回路を第2のクランプコンデンサ9の両端に備えている
点である。
例の動作は基本動作は実施例1と同一であるが、被加熱
物13の種類により第1及び第2の切り替え手段25、
26によりクランプコンデンサの容量を変化させる点が
異なる。本実施例ではまず、図示していない被加熱物1
3の判定手段により被加熱物の重量、材質などを判定
し、第1及び第2の切り替えスイッチ25、26の導通
・非導通の状態を決定する。被加熱物13がが軽い場合
特にアルミの場合にはクランプコンデンサの容量を大き
く、鉄などの重い場合には、容量が小さくなるように、
第1及び第2の切り替えスイッチ25、26を用いて設
定することになる。これは、クランプコンデンサの容量
の大きい場合には、鍋の振動が抑えられる利点があるも
のの入力電流を正弦波にするための制御が複雑になる場
合があり、特に振動の心配のない鉄などの重い被加熱物
の場合には、クランプコンデンサの容量は小さい方が制
御が簡単ですむ利点が大きくなるためである。第1及び
第2のスイッチ25、26の切り替えは、制御手段14
が第1及び第2の半導体スイッチ6、7に駆動信号を送
る前に行うことが望ましい。
クランプコンデンサの容量を被加熱物13の材質や重量
などを判別して、第1及び第2の切り替えスイッチ2
5、26を用いて切り替えることにより、被加熱物13
が軽い場合にはクランプコンデンサの容量を大きくし被
加熱物の振動を抑え、被加熱物13が重い場合にはクラ
ンプコンデンサの容量を小さくすることで制御性を良く
することにより、被加熱物13の種類に応じた最適な制
御をすることが可能となり、制御性に優れた誘導加熱装
置を実現できるものである。
項1〜3の本発明によれば、加熱コイルに供給する電力
を平滑化できかつ入力電流の力率を良くできるととも
に、第1及び第2の半導体スイッチ責務を等分し、冷却
構成を簡素化できるアルミ加熱可能な誘導加熱装置を実
現できるものである。
整の範囲が広くなり制御性の優れた誘導加熱装置を実現
できるものである。
スイッチのターンオフ時の損失を低く抑えることが可能
となり、冷却構成を簡易にできる誘導加熱装置を実現で
きるものである。
物の種類に応じた最適な制御をすることが可能となり、
制御性に優れた誘導加熱装置を実現できるものである。
成を示す図
ードを示す図
示す図
示す図
成を示す図
成を示す図
形を示す図
形を示す図
力特性を示す図
構成を示す図
を示す動作図
構成を示す図
構成を示す図
構成を示す図
Claims (8)
- 【請求項1】 第1及び第2の半導体スイッチの直列接
続体と、前記第1及び第2の半導体スイッチの直列接続
体に並列接続される第1及び第2の整流ダイオードの直
列接続体と、前記第1または第2の半導体スイッチの端
子間に接続される加熱コイル及び共振コンデンサの直列
接続体と、前記第1及び第2の整流ダイオードに各々並
列に接続される第1及び第2のクランプコンデンサとを
有し、前記第1及び第2の半導体スイッチの接続点と前
記第1及び第2の整流ダイオードの接続点間に、商用電
源及びチョークコイルの直列回路を接続し、前記第1及
び第2の半導体スイッチを所定の駆動周波数で駆動する
とともに、前記加熱コイルと前記共振コンデンサで形成
される共振回路の共振電流の周波数を前記駆動周波数の
2倍以上の周波数になるように設定して、前記加熱コイ
ルに高周波電流を供給し高周波磁界により被加熱物を加
熱することを特徴とする誘導加熱装置。 - 【請求項2】 第1及び第2のクランプコンデンサの容
量を数μF〜数十μFのフィルムコンデンサで構成した
請求項1に記載の誘導加熱装置。 - 【請求項3】 第1及び第2のクランプコンデンサの容
量を略等しくした請求項1または2に記載の誘導加熱装
置。 - 【請求項4】 第1または第2の半導体スイッチを通過
する共振電流の波数を変えることにより電力制御を行う
請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。 - 【請求項5】 第1及び第2の半導体スイッチを通過す
る共振電流の数の和が一定になるようにする請求項4に
記載の誘導加熱装置。 - 【請求項6】 第1及び第2の半導体スイッチの切り替
えを半導体スイッチに順方向の電流が流れている間に行
うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載
の誘導加熱装置。 - 【請求項7】 第1または第2の半導体スイッチに並列
にコンデンサを配置した請求項6記載の誘導加熱装置。 - 【請求項8】 第1及び第2のクランプコンデンサを被
加熱物を判別して切り替える請求項1〜7のいずれか1
項に記載の誘導加熱装置。
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JP2001268460A JP4867110B2 (ja) | 2001-09-05 | 2001-09-05 | 誘導加熱装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010259313A (ja) * | 2009-04-02 | 2010-11-11 | Fuji Denki Thermosystems Kk | 電力変換装置 |
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-
2001
- 2001-09-05 JP JP2001268460A patent/JP4867110B2/ja not_active Expired - Fee Related
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