JP2003074833A - 石炭燃焼制御システム - Google Patents

石炭燃焼制御システム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石炭灰中未燃分の最適化制御をリアルタイム
で行い、燃焼効率を向上すること。 【解決手段】 リアルタイム計測が可能なLIBS装置
6によりボイラ2の灰中未燃分を計測し、その計測に基
づき制御装置9がミル1の回転分級機回転数を制御す
る。ミル1の回転分級機回転数を上げると石炭の微粉度
が上がり、ボイラ2において効率よく燃焼して未燃分が
減少する。一方、ミル1の回転分級機回転数を下げると
石炭の微粉度が下がり、過度な燃焼が抑制されて未燃分
が増加する。このように未燃分の最適化制御をリアルタ
イムで行うことで、燃焼効率を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、微粉炭や高濃度
石炭水スラリ(CWM)などの石炭を燃料として使用す
る石炭焚ボイラの燃焼効率を向上できる石炭燃焼制御シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】石炭燃焼に伴い発生する石炭灰のうちの
約7割は未燃分の少ない石炭灰であるため、セメント原
料や混和材として再利用され、残りは埋立てなどにより
廃棄処分されているのが現状である。一方、石炭灰中の
未燃分が多くなるとセメント混和材としての再利用が不
可能となり、埋立処分する灰の量が多くなる。このた
め、石炭灰中の未燃分が少なくなるように燃焼を制御
し、再利用できる石炭灰が得られるようにすることが従
来から望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は石炭灰中の未燃分値を測定することで燃焼状態を把握
するにあたり、排ガスから試料を採取して手作業により
分析を行うため、計測値の時間遅れが大きく、最適な燃
焼を得られるように制御することは困難であった。具体
的には、排ガスから試料を採取して手分析結果を得られ
るまでには約20分〜120分が必要となり、この手分
析結果に基づいて所定の燃焼条件を制御しても、好適な
燃焼状態は得られないのが現状であった。また、燃焼状
態を把握するために排ガスラインにCOガス分析計を設
けて監視を行う方式が知られているが、COガス分析計
の計測値の精度が低いため、制御に用いるには適当では
なかった。
【0004】係る問題に対して、近年では特開平9−1
55293号公報にて本願出願人により提案されたレー
ザ誘起ブレークダウン方法(Laser Induced Breakdown
Spectroscopy:LIBS)が有力な計測手段として知ら
れるようになっている。このLIBS方法の原理は、図
3に示すように、レーザ光201を気体、液体、固体中
に集中して計測場202をプラズマ化させ、レーザ光2
01により生成したプラズマ光203を検出して計測場
202の成分濃度を計測すると共に、石炭灰の組成成分
であるSi、Al、Fe、Ca、Cの信号強度を検出
し、主成分であるSi、Al、Fe、CaとCとの強度
比を計算することで石炭灰中の未燃分を算出するもので
ある。
【0005】図4は、そのようなLIBS装置の一例を
示す構成図である。このLIBS装置300は、パルス
レーザ装置301と、集光用のレンズ302と、配管3
03に設けた計測窓304と、プラズマ光を反射するミ
ラー305と、プラズマ光を集光するレンズ306と、
分光器307およびCCDカメラ308と、コンピュー
ター309とから構成されている。パルスレーザ装置3
01から出力されたレーザ光201は、レンズ302お
よび計測窓304を介して配管303内の計測場202
に集光される。配管303内には微粉炭やファライアッ
シュ等の測定対象物が流れており、レーザ光201の集
光により、計測場202に存在する微粒子が高温加熱さ
れてプラズマ化し、プラズマ化した成分物質からプラズ
マ光203が発生する。
【0006】発生したプラズマ光203は計測場202
の計測窓304から外部に出力され、ミラー305で反
射され、更にレンズ306で集光されて分光器307に
入射される。この分光器307は、波長が190nm〜
500nmのプラズマ光203を分光すると共に当該分
光した光成分をCCDカメラ308に入力する。CCD
カメラ308は高速ゲートが可能であり、分光器307
にて分光された分光プラズマ光203を検出し、この分
光プラズマ光203に応じた信号をコンピューター30
9に転送する。なお、CCDカメラ308は、同期ライ
ン310を介してパルスレーザ装置301と接続され、
これによりCCDカメラ308のゲート制御とパルスレ
ーザ装置301との発振とが同期される。
【0007】コンピューター309は、各成分の発光強
度情報を有する信号を情報処理して、計測場202に存
在する微粉炭等の発熱量、未燃分、成分組成等をリアル
タイムで算出する。このように、LIBS装置300
は、測定対象物の組成成分の計測をリアルタイムで行う
ことができるので、当該計測結果に基づいてプラント等
の運転制御を行うことが可能となる。
【0008】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、未燃分の最適化制御をリアルタイムで
行い、燃焼効率を向上できる石炭燃焼制御システムを提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に係る石炭燃焼制御システムは、ミルで
微粉化した石炭を燃焼させるボイラから排出される石炭
灰中の未燃分をレーザ法により計測する計測手段と、計
測手段により計測した石炭灰中の未燃分に基づいて前記
ミルの運転状態を制御して微粉度を調整する制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0010】すなわち、この発明では、レーザ法による
未燃分の計測結果に基づきミルの運転状態を制御し微粉
度を調整する。微粉度が上がれば石炭が燃焼し易くなり
石炭灰中の未燃分が減少する。一方、微粉度が下がれば
過度な燃焼を抑制して未燃分を増加でき、この結果、石
炭灰中の未燃分の最適化制御をリアルタイムで行うこと
ができる。なお、ミルの運転状態を制御する場合、ミル
回転分級機の回転数を制御することが好ましく、この他
にミルロール荷重油圧を制御するようにしてもよい。ま
た、レーザ法としてはLIBS法を用いるのが好ましい
が、レーザ誘起蛍光法(Laser Induced Fluorescence:
LIF)等の他のレーザ法を用いることもできる。更
に、制御手段は、下記実施の形態に示すような未燃分偏
差を入力することで制御するが、未燃分に基づいて制御
するものであればこれに限定されない。
【0011】また、請求項2に係る石炭燃焼制御装置
は、ミルで微粉化した石炭を燃焼させるボイラから排出
される石炭灰中の未燃分をレーザ法により計測する計測
手段と、計測手段により計測した石炭灰中の未燃分に基
づいて、ボイラ出口ガスO2設定値を増減することによ
り、ボイラに空気を供給するファンの動翼開度を制御
し、前記ボイラに対する空気流量を調整する制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0012】すなわち、計測手段による未燃分の計測結
果に基づいて、ボイラ出口ガスO2設定値を増減するこ
とにより、ファンの動翼開度を制御し、ボイラに対する
空気流量を調整することで未燃分の最適化を行う。空気
流量が増加すれば燃焼が促進されて未燃分を減少でき、
空気流量を減少させれば過渡な燃焼を抑制して未燃分を
増加でき、排ガス損失の低減、更にファン動力の低減に
よりランニングコストを抑えることができる。この結
果、石炭灰中の未燃分値の最適化制御をリアルタイムで
行うことができ、ボイラの燃焼効率を向上できる。ま
た、再利用可能な灰を増やすことができる。
【0013】また、上記石炭燃焼制御システムによれ
ば、ミルで微粉化した石炭を燃焼させるボイラから排出
される石炭灰中の未燃分をレーザ法により計測して、計
測手段により計測した石炭灰中の未燃分を適正値に調整
する事で、結果的にボイラに供給する石炭燃料の流量を
適正に保つことができる。
【0014】すなわち、計測手段による石炭灰中未燃分
の計測結果に基づいて石炭灰中の未燃分を制御すること
で燃料流量の最適化が行われ、具体的には、未燃分を減
少させるように制御すれば結果的に燃料流量を減少で
き、ボイラの燃焼効率が向上する。また、再利用可能な
灰を増やすことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき図面を参照
しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。図1は、この発明の
実施の形態1に係る蒸気発生・石炭灰処理装置を示す構
成図である。図2は、図1に示した制御装置のブロック
図である。この蒸気発生・石炭灰処理装置100は、ミ
ル1、ボイラ2、電気集塵装置(EP)3および回転式
分級機4から構成され、輸送管5にはLIBS装置6が
接続されている。ボイラ2には、ファン8を含む空気供
給系が設けられている。ミル1の運転、空気供給系のフ
ァン8の動翼ピッチは、制御装置9により制御される。
【0016】LIBS装置6は、上記図4に示した構成
と同様であるから詳細な説明は省略する。LIBS装置
6は制御装置9に接続され、計測結果の信号を制御装置
9に送出する。制御装置9は、ミル回転数制御部51、
ミルロール荷重油圧制御部52、空気流量制御部53を
備え、これらの制御対象を選択する選択部55、未燃分
目標値設定部56、多炭種対応制御部57を更に備えて
いる。また、この制御装置9は、専用のハードウエアに
より実現されるものであっても良いし、メモリおよびC
PU(中央演算装置)により構成され、各部の機能を実
現するためのプログラム(図示省略)をメモリにロード
して実行することによりその機能を実現させるものであ
っても良い。なお、前記プログラムは、図示しないハー
ドディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモ
リ等の不揮発性のメモリや、CD−ROM等のような読
み出しのみが可能な記憶媒体、RAMのような揮発性の
メモリに記憶され得る。
【0017】ミル1から供給された微粉炭がボイラ2で
燃焼することにより石炭灰が生じ、この石炭灰は輸送管
5を流れてEP3に至り集塵される。EP3で集塵され
た石炭灰は、輸送管10を経て回転式分級機4に送ら
れ、細粉石炭灰と粗粉石炭灰とに分別される。
【0018】輸送管5を流れる石炭灰の未燃分はLIB
S装置6により計測され、その計測値は信号ライン11
を介して制御装置9に送られる。制御装置9は、未燃分
値に基づいてミル回転分級機(図示省略)の回転数を制
御する。未燃分目標値設定部56では、石炭の種類毎に
好ましい未燃分値を設定して記憶しており、LIBS装
置6での計測値と比較して偏差を求め、補正信号をミル
回転数制御部51に送る。ミル回転数制御部51は、補
正信号に基づいてミル回転分級機の回転数を制御する
が、具体的には未燃分が多い場合は燃焼が効率良く行わ
れていないものとしてミル回転分級機の回転数を上げ、
石炭の微粉度を小さくして良く燃焼できるように制御す
る。一方、未燃分が少ない場合は燃焼が過度に行われて
おり、ミル動力を必要以上に消費しているものとして、
ミル回転分級機の回転数を下げて目標値に近づくように
制御する。
【0019】また、灰中未燃分とミル回転分級機の回転
数との関係は、実測によりその相関関係を求め、ミル回
転数制御部51にてテーブル化して格納しておく。発明
者らの試験研究によれば、例えばミル回転分級機の回転
数を5rpm変化させたときの未燃分の変化量は約0.
5%となるものと推定できており、ミル回転分級機の回
転数を±5rpmの範囲で変化させてもミル負荷の許容
範囲内に収まること等から、ミル回転分級機の回転数制
御により未燃分の最適化を効果的に行うことが可能であ
ると結論できた。この蒸気発生・石炭灰処理装置100
では、石炭灰中未燃分値の最適化を行うことで、燃焼効
率を向上できると共に灰の再利用を促進できる。なお、
ミル回転分級機の回転数を上げることでミル電動機の動
力が増加することになるが、ボイラ効率が向上するため
トータルのランニングコストを低減できる。
【0020】また、未燃分値の最適化制御はミル回転分
級機の回転数の制御のみならず、ミルロール荷重油圧の
制御、空気流量の制御によっても可能である。上記同
様、発明者らの試験研究により、灰中未燃分とミルロー
ル荷重油圧との相関関係を推定したところ、例えばミル
ロール荷重油圧を2MPa変化させると、未燃分の変化
量が0.1%程度になることから、適正なミルロールリ
フトの確保を条件として未燃分の最適化が可能であると
判った。なお、ミルロール荷重油圧制御は、未燃分の変
化量を稼ぐために油圧を大きく変化させる必要があるた
め、上記ミル回転分級機の回転数制御の方が未燃分値の
最適化制御に好適である。
【0021】ミルロール荷重油圧制御部52は、未燃分
目標値設定部56の目標値とLIBS装置6の未燃分値
とから求めた偏差の補正信号に基づき油圧系統(図示省
略)を制御し、未燃分が多い場合はミルロール荷重を増
加させて石炭の微粉度を小さくし、良く燃焼できるよう
にする。一方、未燃分が少ない場合は燃焼が過度に行わ
れており、ミル動力を必要以上に消費しているものとし
て、ミルロール荷重を下げて目標値に近づくように制御
する。このようにしても、燃焼効率を向上できると共に
灰の再利用を促進できる。
【0022】次に、ボイラ出口ガスO2設定値を増減す
ることにより、空気流量の制御により未燃分値の最適化
を行う場合、空気流量制御部53は、同じく未燃分値と
目標値との偏差に基づいて空気流量を制御する。具体的
には、ファン8の動翼のピッチを変更する等してボイラ
2内に流入する空気量を調整する。未燃分が多いときは
良好な燃焼が行われていないものとして空気流量を増加
し、酸素量を増やして燃焼を促進させる。一方、未燃分
が少ないときは空気流量を減少させて適正な燃焼状態と
する。ここで排ガス損失、ファン動力による損失は相当
大きく、従来から問題となっていたため、未燃分が少な
い場合にボイラ出口O2設定値を下げて排ガス損失とフ
ァン動力を低減することで、蒸気発生・石炭灰処理装置
100のランニングコストを効果的に低減できるように
なる。
【0023】また、未燃分値を適正値に制御することに
より結果的に燃料である石炭の流量を最適化できる。未
燃分が多いときは、未燃分値を下げることにより結果的
に燃料流量を減少させて燃焼状態を向上させることがで
き、一方、未燃分が少ないときは良好な燃焼が行われて
いるが、必要十分な未燃分値とすることでミル負荷を下
げ、補機動力の低減を行うようにできる。これにより、
蒸気発生・石炭灰処理装置100のランニングコストを
低減できる。
【0024】選択部55は、上記ミル回転数制御部5
1、ミルロール荷重油圧制御部52、空気流量制御部5
3のいずれか又は二つ以上を用いることで、制御対象を
選択できる。制御対象の選択は、石炭灰の品質、ランニ
ングコスト、ボイラ効率等の観点から適宜行うことがで
きる。また、制御対象の選択は、所定のプラグラムに基
づいて自動的に行うようにしても、ユーザの手動で行う
ようにしても良い。
【0025】また、選択部55により二つ以上の制御対
象を選択し、これらを両方同時または順番で制御して未
燃分値を最適化するようにしても良い。これにより目標
値への追従性が高まり、より再利用に適した石炭灰を得
ることができる。
【0026】また、制御装置には多炭種対応制御部57
が備えられており、図示しないが当該多炭種対応制御部
57の補正信号によりミル1の負荷が常に制御されてい
る。多炭種対応制御部57は、ミル電流が高い場合、ミ
ル1が過負荷になるのを避けるためにミル回転分級機の
回転数を下げ、ミル電流が低い場合、ミル負荷に余裕が
あるためミル回転分級機の回転数を上げるように制御
し、微粉度を高くしようとするものである。
【0027】ここで、未燃分値が低い場合、未燃分値偏
差に基づきミル回転数制御部51がミル回転分級機の回
転数を減少させる補正信号を出力することになるが、回
転数の減少によりミル電流が低下するため多炭種対応制
御部57はミル負荷に余裕があるものと判断してミル回
転分級機の回転数を増加させる補正信号を出力する。こ
の結果、ミル回転数制御部51の補正信号と、多炭種対
応制御部57の補正信号とが干渉するおそれが生じる
が、補正信号の干渉によって問題が生じない場合は、そ
のまま両方の制御を行えば良い。
【0028】一方、補正信号が干渉して看過できない状
態となる場合等は、各補正信号の効き具合(補正量の強
弱)を選択部55で調整するか、または選択部55によ
って制御対象をミル回転数制御から別のものに切り替え
るようにできる。例えばミル回転数制御部51の補正信
号と多炭種対応制御部57の補正信号とが干渉して、未
燃分値の最適化が進まないと判断した場合は、選択部5
5によって空気流量制御部53による空気流量制御に切
り替える。これにより、ミル1に対する補正信号の干渉
問題を回避しつつ、未燃分値の最適化制御を行うことが
できる。
【0029】以上、この蒸気発生・石炭灰処理装置10
0によれば、LIBS装置6により灰中未燃分をリアル
タイムで計測し、制御装置9がこの計測結果に基づきミ
ル回転分級機の回転数を制御して石炭の微粉度を調整す
るから、石炭焚きボイラの燃焼状態を未燃分値に基づい
てリアルタイムで制御することが可能となり、従来不可
能であった最適化制御を実現することができる。これに
伴い、灰中未燃分が適正値となるため、灰の有効利用に
貢献できるといった利点がある。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の石炭燃
焼制御システム(請求項1)では、ミルで微粉化した石
炭を燃焼させるボイラから排出される石炭灰中の未燃分
をレーザ法により計測し、この未燃分に基づいて前記ミ
ルの運転状態を制御して微粉度を調整することで、リア
ルタイムで灰中未燃分の最適化制御を行うことができ
る。この結果、ボイラの燃焼効率を向上でき、再利用で
きる灰を増やすことができる。
【0031】また、この発明の石炭燃焼制御システム
(請求項2)では、ミルで微粉化した石炭を燃焼させる
ボイラから排出される石炭灰中の未燃分をレーザ法によ
り計測し、その未燃分に基づいて、ボイラ出口ガスO2
設定値を増減することにより、ボイラに空気を供給する
ファンの動翼開度を制御し、前記ボイラに対する空気流
量を調整するので、リアルタイムで灰中未燃分の最適化
制御を行うことができる。この結果、ボイラの燃焼効率
を向上でき、再利用できる灰を増やすことができる。
【0032】また、この発明の石炭燃焼制御システムに
よれば、ミルで微粉化した石炭を燃焼させるボイラから
排出される石炭灰中の未燃分をレーザ法により計測し、
その未燃分を適正値に調整することにより結果的にボイ
ラに供給する燃料流量を適正に保つことができる。この
結果、ボイラの燃焼効率を向上でき、再利用できる灰を
増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る蒸気発生・石炭
灰処理装置を示す構成図である。
【図2】図1に示した制御装置のブロック図である。
【図3】LIBSの原理を示す説明図である。
【図4】LIBS装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
100 蒸気発生・石炭灰処理装置 1 ミル 2 ボイラ 3 電気集塵装置 4 回転式分級機 5 輸送管 6 LIBS装置 8 ファン 9 制御装置 10 輸送管 11 信号ライン 51 ミル回転数制御部 52 ミルロール荷重油圧制御部 53 空気流量制御部 55 選択部 56 未燃分目標値設定部 57 多炭種対応制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 幸治 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 出口 祥啓 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 樽井 仁 宮城県仙台市青葉区一番町3丁目7番1号 東北電力株式会社本店火力部内 (72)発明者 九萬原 崇史 宮城県仙台市青葉区一番町3丁目7番1号 東北電力株式会社本店火力部内 (72)発明者 渡辺 徳雄 福島県原町市金沢字大船サク54 東北電力 株式会社原町火力発電所内 (72)発明者 小川 富弘 福島県原町市金沢字大船サク54 東北電力 株式会社原町火力発電所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミルで微粉化した石炭を燃焼させるボイ
    ラから排出される石炭灰中の未燃分をレーザ法により計
    測する計測手段と、 計測手段により計測した石炭灰中の未燃分に基づいて前
    記ミルの運転状態を制御して微粉度を調整する制御手段
    と、を備えたことを特徴とする石炭燃焼制御システム。
  2. 【請求項2】 ミルで微粉化した石炭を燃焼させるボイ
    ラから排出される石炭灰中の未燃分をレーザ法により計
    測する計測手段と、 計測手段により計測した石炭灰中の未燃分に基づいてボ
    イラに空気を供給するファンの動翼開度を制御し、前記
    ボイラに対する空気流量を調整する制御手段と、を備え
    たことを特徴とする石炭燃焼制御システム。
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