JP2003074628A - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JP2003074628A
JP2003074628A JP2001267947A JP2001267947A JP2003074628A JP 2003074628 A JP2003074628 A JP 2003074628A JP 2001267947 A JP2001267947 A JP 2001267947A JP 2001267947 A JP2001267947 A JP 2001267947A JP 2003074628 A JP2003074628 A JP 2003074628A
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moving plate
isolation device
plate
elastic body
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Takehiro Masuda
武広 益田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被載置物と移動板上面との間および移動板下
面と床面との間で、段階的に滑りを発生させることによ
り、被載置物に加わる振動加速度を減衰することができ
る免震装置の提供を目的とする。 【解決手段】 免震装置1は、被載置物2の支持脚21
が移動可能に載置され、かつ、床面3上に移動可能に敷
設される移動板4と、この移動板4と被載置物2の支持
脚21とを連結し、被載置物2の移動に対して復元力を
与える弾性体5と、を具備した構成としてあり、小さな
振動に対しては、被載置物2が移動板4上を滑り、より
大きな振動に対しては、移動板4が床面3上を滑ること
により、振動加速度を減衰する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免震装置に関し、
特に、被載置物と移動板上面との間および移動板下面と
床面との間で、段階的に滑りを発生させることにより、
被載置物に加わる振動加速度を減衰することができる免
震装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、免震装置のなかには、床面に敷設
された滑り板と、被載置物が載置されかつ滑り板上を移
動可能な移動板と、移動した移動板を元の位置に戻そう
とする復元力を発生させる弾性体とからなる免震装置が
ある。また、上記免震装置は、移動板の移動構造などに
応じて、様々な技術が開発されている。
【0003】たとえば、特開平9−195575号公報
において、対向させた二枚の板(滑り板と移動板)の一
方に全方向移動のキャスターを配設することにより、二
つの板が平面内相対運動を行うように配置し、かつ、こ
の平面内相対運動に対して、復元力を有するように一方
の板の中心から放射状に他方の板にコイルばねを取り付
ける免震装置の技術が開示されている。この技術は、垂
直方向の力をキャスターで支持しているため、テーブル
が傾くことを防止することができる。
【0004】また、特開平9−89028号公報におい
て、固定ベース(滑り板)に対し摺動可能に設けられた
摺動部(移動板)を有し、入力された振動の大きさに応
じて摺動部と固定ベースとが相対変位する摺動機構が、
固定ベースに対する摺動部の摩擦力を調整する摩擦力調
整手段を備えた免震装置の技術が開示されている。この
技術は、固定ベースに対する摺動部の摩擦力を調整する
摩擦力調整手段を有するため、被載置物の重量に応じて
摺動部と固定面との間の摩擦力を任意の大きさに調整す
ることができる。
【0005】ところで、横揺れ型の地震においては、床
面の水平方向の振動振幅は、垂直方向の振動振幅より非
常に大きくなる。このため、免震装置は、移動板が地震
の水平方向の振動振幅以上に移動する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の免震装置は、滑り板を床面に固定する構造となってい
るので、たとえば、横揺れ型の大きな地震があり、水平
方向の振動振幅が移動板の移動可能距離より大きいと、
床面,滑り板,移動板及び被載置物が一緒に移動し、被
載置物への振動の伝達を減少させることができなくな
り、被載置物がロッキング(ゆれ)を起こしたりして、
ほとんど免震の効果を発揮することができなくなるとい
った問題があった。
【0007】また、被載置物は、所定の位置に位置決め
され載置されることから、免震装置は、大きな振動に対
して、確実に免震効果を発揮するとともに、小さな振動
に対しては、被載置物の位置ずれを起こさないように免
震効果を発揮する必要があった。
【0008】本発明は、上記問題を解決すべくなされた
ものであり、被載置物と移動板上面との間および移動板
下面と床面との間で、段階的に滑りを発生させることに
より、被載置物に加わる振動加速度を減衰することがで
きる免震装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の免震装置は、装置や容器などの被載置物が
移動可能に載置され、かつ、床面上に移動可能に敷設さ
れる移動板と、この移動板と前記被載置物を連結し、前
記被載置物の移動に対して復元力を与える弾性体と、を
具備した構成としてある。このようにすると、被載置物
と移動板上面との間および移動板下面と床面との間で、
滑りを発生させることができ、水平方向の振動振幅が大
きな地震に対しても、被載置物に加わる振動加速度を減
衰することができる。
【0010】また、本発明の免震装置は、前記被載置物
と前記移動板の上面との静摩擦力を、前記移動板の下面
と前記床面との静摩擦力より小さくした構成としてあ
る。このようにすると、まず被載置物と移動板上面との
間で滑りを発生させ、続いて移動板下面と床面との間で
滑りを発生させることができ、段階的に滑りを発生させ
ることにより、被載置物に加わる振動加速度を効果的に
減衰することができる。
【0011】また、本発明の免震装置は、前記移動板の
上面,及び/又は,前記移動板の上面と接触する前記被
載置物の接触面に、滑り板を形成した構成としてある。
このようにすると、被載置物と移動板の上面との静摩擦
係数を、移動板の下面と床面との静摩擦係数より容易に
小さくすることができる。
【0012】また、本発明の免震装置は、前記弾性体
を、コイルばね又は板状や紐状などの形状に成形したゴ
ムとした構成としてある。このようにすると、部品を容
易に調達することができ、また、部品費用のコストダウ
ンを図ることができる。
【0013】また、本発明の免震装置は、前記弾性体
を、前記復元力が水平方向及び垂直方向に作用するよう
に配設した構成としてある。このようにすると、被載置
物の垂直方向の振動を、弾性体の復元力により抑制する
ことができる。
【0014】また、本発明の免震装置は、前記弾性体
を、水平方向の全方向に対して、ほぼ等しい復元力が作
用するように配設した構成としてある。このようにする
と、地震の振動方向にかかわらず、振動を抑制すること
ができる。
【0015】ここで、本発明の免震装置は、前記移動体
の上面における静摩擦力,前記弾性体の復元力又は前記
移動体の下面における静摩擦力の少なくとも一つを、特
定の水平方向において、他の水平方向の前記静摩擦力又
は復元力と異ならせた構成としてある。このようにする
と、特定の方向に対する免震効果を異ならせることがで
きるので、たとえば、被載置物の形状などに応じて、効
果的な振動抑制を行うことができる。
【0016】また、本発明の免震装置は、前記弾性体を
覆うカバーを設けた構成としてあり、このようにする
と、免震装置の美観を向上させることができる。
【0017】また、本発明の免震装置は、前記移動体を
前記被載置物の支持脚ごとに設けた構成としてあり、こ
のようにすると、移動体を小型化することができ、部品
費のコストダウンを図ることができる。
【0018】また、本発明の免震装置は、前記移動体と
床面の間に、補強板を敷設した構成としてあり、このよ
うにすると、被載置物が重量物である場合などに、移動
板が床面に食い込んでしまい移動板が床面を滑ることが
できなくなるといった不具合を防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の免震装置の実施形
態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明
の実施形態にかかる免震装置の概略斜視図を示してい
る。同図において、1は免震装置であり、装置や容器な
どの被載置物2の支持脚21が移動可能に載置され、か
つ、床面3上に移動可能に敷設される移動板4と、この
移動板4と被載置物2の支持脚21とを連結し、被載置
物2の移動に対して復元力を与える弾性体5と、を具備
した構成としてある。
【0020】ここで、被載置物2は、装置や容器などの
物体であればよく、形状や大きさなどを特に限定するも
のではない。また、本実施形態の被載置物2は、支持脚
21を下面に突設した構造としてあるが、この構造に限
定するものではなく、図示してないが、たとえば、支持
脚21の代りに、ブロック状の支持部を被載置物2と一
体形成した構造であってもよい。
【0021】支持脚21は、図2に示すように、被載置
物2の筐体に溶接固定されたナット22と、ナット22
と螺合しかつ回転させるためのナット24が溶接固定さ
れたねじ23と、ねじ23の下端部が回転自在に挿入さ
れる受けごま25と、高さ調整されたねじ23の回転を
防止するための、ナット22とダブルナットを構成する
固定用ナット26とからなっている。このようにする
と、被載置物2の設置高さや水平度を精度良く調整する
ことができる。
【0022】ここで、免震装置1は、受けごま25の下
面に、移動板4との摩擦係数を小さくするための四ふっ
化エチレン樹脂等からなる滑り板27を形成してあり、
支持脚21と移動板4の上面との静摩擦力を、移動板4
の下面と床面3との静摩擦力より小さくしてある。
【0023】このように、免震装置1は、被載置物2と
移動板4の上面との静摩擦力を、移動板4の下面と床面
3との静摩擦力より小さくすることにより、まず被載置
物2と移動板4上面との間で滑りを発生させ、続いて移
動板4下面と床面3との間で滑りを発生させることがで
き、段階的に滑りを発生させることによって、被載置物
2に加わる振動加速度を効果的に減衰することができ
る。なお、滑り板27の代りに、移動板4の上面と受け
ごま25の表面粗さを小さくすることにより、静摩擦係
数を小さくしてもよいことは、勿論である。
【0024】また、本明細書において「滑り板」とは、
移動板の上面との静摩擦係数が、移動板の下面と床面と
の静摩擦係数より小さい板をいうものとし、さらに、こ
の板は、コーティング層やテープなどを含むものとす
る。したがって、滑り板27は、材料を四ふっ化エチレ
ン樹脂に限定するものではなく、移動板4の下面と床面
3との静摩擦力より小さくなる静摩擦係数を有する材料
からなる板であればよい。
【0025】また、滑り板27は、受けごま25の下面
に形成される構造に限定するものではなく、移動板4の
上面に形成したり、移動板4の上面および受けごま25
の下面の双方に形成する構造としてもよい。このよう
に、滑り板27を用いることにより、被載置物2と移動
板3の上面との静摩擦係数を、移動板3の下面と床面2
との静摩擦係数より容易に小さくすることができる。
【0026】また、図2に示すように、免震装置1は、
弾性体5としてコイルばね51を使用しており、コイル
ばね51は、一端が、受けごま25の上端部に設けられ
たコイルばね固定用リング52の係止穴(図示せず)に
係止され、他端が、ボルト53によって移動板4に固定
してある。
【0027】また、免震装置1は、弾性体5であるコイ
ルばね51を、復元力が水平方向及び垂直方向に作用す
るように配設した構成、具体的には、コイルばね51を
受けごま25の上部に向かって傾斜した状態で配設した
構成とするとよく、このようにすると、被載置物2の垂
直方向の振動を、コイルばね51の復元力により抑制す
ることができる。
【0028】なお、コイルばね51は、移動板4と平行
に配設しても、水平方向及び垂直方向の復元力を出力す
ることができるが、受けごま25の上部と移動板4を傾
斜した状態で連結させることにより、垂直方向の復元力
をより大きくすることができる。
【0029】また、免震装置1は、一つの支持脚21に
対して、四つのコイルばね51を周方向に等間隔で配設
し、すなわち、弾性体5を水平方向の全方向に対して、
ほぼ等しい復元力が作用するように、支持脚21の周方
向に配設した構成としてある。このようにすると、地震
の振動方向にかかわらず、振動を抑制することができ
る。
【0030】ここで、弾性体5は、コイルばね51に限
定するものではなく、たとえば、図3(a)に示すよう
に、ねじ23の下端が挿入される円筒状の受けごま25
aが、中心部に嵌入され、かつ、周縁部が移動板4に固
定された円形状の板ゴム51aとしてもよい。また、図
3(b)に示すように、コイルばね51の代りに、紐ゴ
ム51bとしてもよい。このようにすると、弾性体部品
を容易に調達することができ、また、部品費用のコスト
ダウンを図ることができる。
【0031】また、図示してないが、免震装置1は、弾
性体5を覆うカバーを設けた構成としてもよく、このよ
うにすると、免震装置1の美観を向上させることができ
る。なお、上記カバーは、ゴム、樹脂又は金属などの材
料を、四角錐、四角錐台、円錐形、円錐台などの形状に
加工し、コイルばね固定用リング52,コイルばね51
及びボルト53を覆う構成としてある。
【0032】移動板4は、一般的に、金属製の平板であ
り、床面3を滑りやすいように、下面端部が面取りされ
た構造としてある。また、本実施形態の移動板4は、二
本の支持脚21に対して、一枚の移動板4を使用する構
成としてあるが、この構成に限定するものではなく、図
示してないが、たとえば、移動体4を被載置物2の支持
脚21ごとに設けた構成としてもよく、このようにする
と、移動体4を小型化することができ、部品費のコスト
ダウンを図ることができる。
【0033】また、図示してないが、免震装置1は、移
動体4と床面3の間に、補強板を敷設した構成としても
よく、このようにすると、被載置物2が重量物である場
合などに、移動板4が床面3に食い込んでしまい移動板
4が床面3を滑ることができなくなるといった不具合を
防止することができる。
【0034】次に、上記構成の免震装置1の作用につい
て、図面を参照して説明する。図4は、本実施形態の免
震装置における移動板が移動しないときの動作を説明す
るための概略側面図を示している。同図において、地震
等の振動が被載置物2に加わると、免震装置1は、ま
ず、滑り板27と移動板4との間ですべりが発生し、被
載置物2への振動の伝達を減衰させる。
【0035】つまり、免震装置1は、支持脚21の滑り
板27と移動板4の上面との静摩擦力を、移動板4の下
面と床面3との静摩擦力より小さくしてあるので、まず
被載置物2と移動板4上面との間で滑りを発生させるこ
とができる。
【0036】そして、被載置物2が地震等の振動により
移動し、すなわち、四つのコイルばね51の復元力がバ
ランスする位置(適宜、原点と略称する。)から移動す
ると、免震装置1は、移動距離に応じてコイルばね51
から復元力が作用し、被載置物2を原点に戻そうとす
る。
【0037】つまり、被載置物2は、滑り板27と移動
板4との間に作用する静摩擦力より大きい加振力を受け
て移動を開始し、滑り板27と移動板4との間に作用す
る動摩擦力およびコイルばね51の復元力の和より大き
い加振力を受けている間は、移動する。
【0038】そして、被載置物2は、受ける加振力が、
滑り板27と移動板4との間に作用する動摩擦力および
コイルばね51の復元力の和と釣り合うと静止し、前記
和より小さくなると復元力により原点に戻される。つま
り、免震装置1は、小さな振動に対しては振動が止む
と、コイルばね51が被載置物2を原点に戻すので、被
載置物2の位置ずれを起こさないように免震効果を発揮
することができる。
【0039】このように、免震装置1は、地震等の振幅
が小さいときは、移動板4が静止した状態で、被載置物
2が移動板4上を滑ることにより、被載置物2への振動
加速度の伝達を減少させることができる。
【0040】図5は、本実施形態の免震装置における移
動板が移動するときの動作を説明するための概略側面図
を示している。同図において、地震等の振幅が大きく、
被載置物2が大きな加振力を受けているとき、免震装置
1は、移動板4の下面と床面3との静摩擦力が、滑り板
27と移動板4との間に作用する動摩擦力および移動板
4上を移動している被載置物2に作用する復元力との和
と等しくなると、移動板4が移動を開始し、移動板4下
面と床面3との間で滑りを発生させることができる。
【0041】つまり、免震装置1は、地震等の振動振幅
が大きいときは、受けごま25が移動板4上を移動可能
最大距離まで移動する前に、移動板4が床面3上を滑る
ことにより、被載置物2への振動加速度の伝達を減少さ
せる。
【0042】ここで、移動可能最大距離とは、受けごま
25が、移動板4から外れたり、受けごま25がボルト
53と接触したり、コイルばね51が破損したりしない
で、受けごま25が移動できる最大距離をいうものとす
る。このようにすると、免震装置1は、受けごま25が
ボルト53にぶつかってから移動板4が移動を開始する
といったことがないので、被載置物2への振動加速度の
伝達を滑らかに減少させることができる。
【0043】このように、免震装置1は、滑り板27と
移動板4上面との間および移動板4下面と床面3上面と
の間で、二段階の滑りを発生させることにより、地震等
の振動振幅が大きい場合であっても、被載置物2に加わ
る振動加速度を効果的に減衰させることができる。
【0044】また、免震装置1は、地震等の振動が水平
方向の振動成分に加え垂直方向の振動成分を含んだ振動
である場合であっても、垂直方向の振動成分に対して
は、コイルばね51が振動を抑制することができる。
【0045】上述したように、本実施形態の免震装置1
は、移動板4が、床面3上に移動可能に敷設してあるの
で、地震の振動振幅が大きくなっても床面3上を滑るよ
うに移動する。つまり、免震装置1は、水平方向の振動
振幅が大きな地震に対して、被載置物2と移動板4上面
との間および移動板4下面と床面3との間で、滑りを発
生させることができ、被載置物2に加わる振動加速度を
減衰することができる。
【0046】また、本発明の免震装置は、上記構造の免
震装置に限定するものではなく、たとえば、移動体の上
面における静摩擦力,弾性体の復元力又は移動体の下面
における静摩擦力の少なくとも一つを、特定の水平方向
において、他の水平方向の静摩擦力又は復元力と異なら
せた構成としてもよく、このようにすると、特定の方向
に対する免震効果を異ならせることができるので、たと
えば、被載置物の形状などに応じて、効果的な振動抑制
を行うことができる。
【0047】したがって、たとえば、被載置物が、本棚
のように正面方向に倒れやすい形状であっても、移動板
の下面の正面方向に対する静摩擦力を小さくすることに
より、正面方向の免震効果を向上させることができ、被
載置物が倒れるのを効果的に防止することができる。な
お、特定方向に対して静摩擦係数を異ならせる方法とし
ては、移動板の表面に細かな溝を特定方向に加工した
り、テフロン(登録商標)テープなどを特定方向に貼る
などの方法を用いることができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における免
震装置によれば、被載置物と移動板上面との間および移
動板下面と床面との間で、段階的に滑りを発生させるこ
とにより、被載置物に加わる振動加速度を減衰すること
ができ、水平方向の振動に対して、被載置物を床等に固
定する場合に比べ、被載置物に加わる振動加速度を約2
〜3分の1に減衰することができる。
【0049】また、本発明の免震装置によれば、被載置
物が振動源を有しており加振源となる場合であっても、
振動によるロッキングを防止し、被載置物や床に対する
振動を緩和することができる。さらにまた、本発明の免
震装置は、地震等により受ける振動が低減されるので、
被載置物の耐震設計を簡易にすることができ、被載置物
のコストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態にかかる免震装置の
概略斜視図を示している。
【図2】図2は、実施形態にかかる免震装置の要部の構
造を説明するための概略側面図を示している。
【図3】図3は、実施形態にかかる免震装置の弾性体の
応用例を説明するための概略図を示しており、(a)は
板ゴムの斜視図を、(b)は紐ゴムの斜視図を示してい
る。
【図4】図4は、本実施形態の免震装置における移動板
が移動しないときの動作を説明するための概略側面図を
示している。
【図5】図5は、本実施形態の免震装置における移動板
が移動するときの動作を説明するための概略側面図を示
している。
【符号の説明】
1 免震装置 2 被載置物 3 床面 4 移動板 5 弾性体 21 支持脚 22 ナット 23 ねじ 24 ナット 25 受けごま 25a 受けごま 26 固定用ナット 27 滑り板 51 コイルばね 51a 板ゴム 51b 紐ゴム 52 コイルばね固定用リング 53 ボルト

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置や容器などの被載置物が移動可能に
    載置され、かつ、床面上に移動可能に敷設される移動板
    と、 この移動板と前記被載置物を連結し、前記被載置物の移
    動に対して復元力を与える弾性体と、 を具備したことを特徴とする免震装置。
  2. 【請求項2】 前記被載置物と前記移動板の上面との静
    摩擦力を、前記移動板の下面と前記床面との静摩擦力よ
    り小さくしたことを特徴とする請求項1記載の免震装
    置。
  3. 【請求項3】 前記移動板の上面,及び/又は,前記移
    動板の上面と接触する前記被載置物の接触面に、滑り板
    を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の免震
    装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性体を、コイルばね又は板状や紐
    状などの形状に成形したゴムとしたことを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の免震装置。
  5. 【請求項5】 前記弾性体を、前記復元力が水平方向及
    び垂直方向に作用するように配設したことを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の免震装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性体を、水平方向の全方向に対し
    て、ほぼ等しい復元力が作用するように配設したことを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の免震装置。
  7. 【請求項7】 前記移動体の上面における静摩擦力,前
    記弾性体の復元力又は前記移動体の下面における静摩擦
    力の少なくとも一つを、特定の水平方向において、他の
    水平方向の前記静摩擦力又は復元力と異ならせたことを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の免震装置。
  8. 【請求項8】 前記弾性体を覆うカバーを設けたことを
    特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の免震装置。
  9. 【請求項9】 前記移動体を前記被載置物の支持脚ごと
    に設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記
    載の免震装置。
  10. 【請求項10】 前記移動体と床面の間に、補強板を敷
    設したことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載
    の免震装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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