JP2003202052A - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JP2003202052A
JP2003202052A JP2002031667A JP2002031667A JP2003202052A JP 2003202052 A JP2003202052 A JP 2003202052A JP 2002031667 A JP2002031667 A JP 2002031667A JP 2002031667 A JP2002031667 A JP 2002031667A JP 2003202052 A JP2003202052 A JP 2003202052A
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seismic isolation
sphere
support
viscoelastic
isolation target
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JP2002031667A
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Tadayoshi Koizumi
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Meiji University
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 免震機能を維持しつつ、免震対象物にかかる
外力による当該免震対象物の変位を抑制することができ
る免震装置を提供すること。 【解決手段】 免震対象物1と、当該免震対象物1を支
持する支持体2との間に、免震対象物1と支持体2とに
当接して配設された所定の径を有する球体3と、球体3
の移動範囲を制限するよう当該球体3を囲う枠体とを備
え、球体3を、所定の荷重によって圧縮変形可能な粘弾
性部材からなる粘弾性球体3Aと、当該粘弾性球体3A
よりも径の小さい所定の剛性を有する硬質球体3Bとに
より形成したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免震装置にかか
り、特に、建物と地面との間に備えられ、地震に対して
建物の崩壊等を抑制する免震装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、地震から建物の崩壊、設備の
損傷を防ぐことを目的とした免震構造の研究が進めら
れ、種々の免震装置が開示されている。そして、免震装
置に必要とされる機能として、以下の機能が挙げられ
る。建物の荷重を支え、地震時には地盤の揺れから建物
を絶縁する機能(支承機能)。地震時の揺れのエネルギ
ーを吸収し、速やかに揺れを低減させる機能(減衰機
能)。地震時の揺れによって移動した建物を元の位置に
戻す機能(復元機能)。さらに、免震装置は、設置の容
易性、低コストの観点から、より単純な構造とされるこ
とが要求されている。
【0003】このようなことから、近年では、免震装置
として、球体を用いたものが開示されている。すなわ
ち、地面と建物との間に鋼球を介装することで、地面上
を鋼球が転がり、当該地面と建物とが相対的に移動可能
となる。このようにして、地面に発生する振動が建物に
伝達することを抑制している。
【0004】さらには、免震装置として、積層されたゴ
ム部材を用いたものも開示されている。すなわち、地面
と建物との間に積層ゴムを介装することで、当該積層ゴ
ムの水平方向のせん断変形により、当該地面と建物とが
相対的に移動可能となる。さらには、ゴム部材の変形に
対する復元力により、振動に対する減衰効果を発揮した
り、建物の位置に対する復元効果を発揮することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例における免震装置には、以下のような不都合があっ
た。前者の球体を用いたものは、地面が動かない場合で
あってもわずかな外力により建物が動いてしまうという
不都合を有する。従って、強風などにより建物が水平方
向に押圧されることで当該建物が地面に対して移動して
しまうため、居住する人に不快感を与えてしまうという
問題が生じていた。
【0006】また、後者の積層ゴムを用いた場合には、
水平方向の大きな変位には対応できないという不都合が
生じる。すなわち、積層ゴムは水平方向におけるせん断
変形量が限られているため、かかる限度を超えることが
できず、大きな揺れに対処できない。また、水平方向に
かかる負荷が小さいと積層ゴムのせん断変形が抑制さ
れ、免震効果が軽減してしまうという問題が生じる。さ
らに、積層ゴムは垂直方向に対する剛性が比較的低いた
め高荷重を支えることが困難であり、大きな重量を有す
る建物に使用することが困難であるという問題が生じ
る。
【0007】
【発明の目的】本発明では、上記従来例の有する不都合
を改善し、特に、免震機能を維持しつつ、免震対象物に
かかる外力による当該免震対象物の変位を抑制すること
ができる免震装置を提供することをその目的とする。そ
して、さらには、免震装置として必要とされる支承機
能、減衰機能、復元機能の全てを兼ね備えた免震装置を
提供することを、その目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、免
震対象物と、当該免震対象物を支持する支持体との間
に、免震対象物と支持体とに当接して配設された所定の
径を有する球体を備え、球体は、所定の荷重によって圧
縮変形可能な粘弾性部材からなる粘弾性球体である、と
いう構成を取っている(請求項1)。
【0009】このような構成にすることにより、まず、
免震対象物と支持体との間に介装された粘弾性球体が、
免震対象物の自重あるいは他の装置により免震対象物に
付勢された荷重により圧縮されて略楕円形に変形する。
そして、支持体が所定の距離だけ移動した場合には、粘
弾性球体と免震対象物及び支持体との当接面に発生する
摩擦力により当該粘弾性球体には回転力が付勢され、当
該球体は回転する。これにより、支持体の移動、例えば
振動などが免震対象物に伝達することを抑制することが
でき、支持体と免震対象物との相対的な位置の変動が抑
制され、免震効果を維持することができる。
【0010】また、その一方で、粘弾性球体が回転され
るときには、粘弾性球体と支持体等との摩擦力が強いた
め、当該粘弾性球体の当接面付近は変形が生じる。そし
て、粘弾性球体には上記変形に対する抵抗力が発生する
ため、当該粘弾性球体は円滑に回転することが抑制され
る。従って、外力により免震対象物が支持体に対して移
動することを有効に抑制することができる。
【0011】さらに、粘弾性球体が回転し、免震対象物
が支持体に対して相対的に移動されたのちには、上述し
た粘弾性球体の変形による抵抗力により、免震対象物は
支持体と相対的に元の位置に戻るよう移動される。
【0012】従って、支持体に振動が生じた場合には、
粘弾性球体が回転することで免震対象物に振動が伝達す
ることを抑制することができる。そして、粘弾性球体の
変形に対する復元力により、免震対象物の位置が支持体
に対して相対的にもとの位置に戻ることができる。さら
には、免震対象物に外力が加わった場合には、当該粘弾
性球体が円滑に回転することが抑制されるため、支持体
に対する相対的な免震対象物の振動の抑制を図ることが
できる。
【0013】このとき、粘弾性球体は、当該粘弾性球体
の表面のみを圧縮変形可能な所定の厚さを有する粘弾性
部材にて形成すると共に、中心部を所定の剛性を有する
硬質部材にて形成する球体であることが望ましい(請求
項2)。これにより、球体の表面が圧縮変形すること
で、上述したような粘弾性部材の変形に対する抵抗力が
発生し、外力による余分な振動を抑制することができる
と共に、内部の硬質部材には、免震対象物の荷重を支持
することができ、安定性の向上を図ることができる。
【0014】また、本発明では、免震対象物と支持体と
の間に介装する球体を、上述した粘弾性球体と、当該粘
弾性球体よりも径の小さい所定の剛性を有する硬質球体
とにより形成することが望ましい(請求項3)。これに
より、上述したように粘弾性球体が圧縮変形すること
で、硬質球体が免震対象物と支持体とに当接する。従っ
て、免震対象物から支持体に付加される荷重を硬質球体
により安定して支持することができる。そして、支持体
に振動が生じた場合には、硬質球体及び粘弾性球体が回
転することにより免震対象物に振動が伝達することを抑
制することができ、免震機能を確保することができる。
また、当然のことながら、粘弾性球体により上述同様の
効果をも有する。
【0015】さらに、本発明では、免震対象物と支持体
との間に介装する球体を、所定の剛性を有する硬質球体
により形成すると共に、免震対象物あるいは支持体の少
なくとも一方の硬質球体と当接する面に、粘弾性部材を
敷設することが望ましい(請求項4)。これにより、ま
ず、上述したように硬質球体により免震対象物の支持体
に対する免震性が確保される。そして、硬質球体は、免
震対象物や支持体の面に備えられた粘弾性部材に当接し
ながら回転する。このとき、硬質球体により粘弾性部材
は押圧され、その当接部分の摩擦により当該粘弾性部材
に変形が生じる。従って、この変形に対する抵抗力によ
り、上述と同様に粘弾性部材が円滑に回転することが抑
制されると共に、変形に対する復元力が生じ、免震対象
物に対する外力からの影響の抑制を図ると共に、免震対
象物は支持体と相対的に元の位置に戻るよう移動されう
る。
【0016】ここで、上述した粘弾性球体あるいは免震
対象物等に敷設される粘弾性部材は、ゴム部材であるこ
とが望ましい(請求項5)。これにより、材料費の軽減
や開発コストの軽減を図ることができる。
【0017】また、本発明では、免震対象物と前記支持
体との間に、一端部が支持体に固定されると共に、他端
部が免震対象物に固定される所定の長さを有する連結部
材を備え、この連結部材を、当該連結部材の長手方向が
支持体の面に対してほぼ水平になるよう配設し、そし
て、連結部材は、支持体の面に対して水平方向に曲折可
能であると共に、当該支持体の面に対して垂直方向に所
定の剛性を有する部材であることが望ましい(請求項
6)。
【0018】このような構成にすることにより、まず、
連結部材は、その両端部がそれぞれ支持体と免震対象物
とに固定され、当該連結部材が支持体に載置されるよう
配設される。そして、支持体の振動により当該支持体と
免震対象物との相対的な水平移動が生じた場合であって
も、連結部材自体が支持体の面上で曲折することによ
り、その固定位置が相対的に移動し、支持体に対して免
震対象物の移動が許容される。特に、連結部材の端部間
の長さにゆとりを持って配設すると、免震対象物の支持
体に対する変位がより大きく許容される。一方、免震対
象物と支持体とが対向する面に対して垂直方向の衝撃が
生じた場合には、連結部材はかかる方向に所定の剛性を
有しているため、その方向への変形が拘束されるため、
免震対象物と支持体とが離間することが抑制される。従
って、免震対象物を球体を介して支持体にてより安定し
て支持することが可能となる。
【0019】さらに、本発明では、免震対象物と支持体
との間に、一端部が支持体に固定されると共に、他端部
が免震対象物に固定される所定の長さを有するコイルば
ねを備え、このコイルばねを、その伸張圧縮方向である
長手方向と支持体の面に対する垂直方向とがほぼ同一方
向になるよう配設すると望ましい(請求項7)。
【0020】これにより、支持体の振動により当該支持
体と免震対象物との相対的な水平移動が生じた場合に
は、コイルばねに当該コイルばねの長手方向とは垂直方
向の力、すなわち、せん断力が作用し、当該コイルばね
はせん断方向に変形するため、支持体に対して免震対象
物の移動が許容される。このとき、コイルばねには元の
状態に戻ろうとする復元力が作用するため、免震対象物
は支持体と相対的に元の位置に戻るよう移動される。一
方、免震対象物と支持体とが対向する面に対して垂直方
向の衝撃が生じた場合には、コイルばねに張力が作用す
るものの、この張力に抗する力が当該コイルばねに発生
して、その伸張が制限されることで、免震対象物と支持
体とが離間することが抑制される。従って、上述した粘
弾性球体により免震効果が発揮されるとともに、免震対
象物をより安定して支持することが可能となる。
【0021】このとき、コイルばねは、当該コイルばね
の長手方向に対する垂直方向の変位が大きくなるにつれ
て当該垂直方向の復元力が大きくなる特性を有するコイ
ルばねであると望ましい(請求項8)。また、コイルば
ねは、当該コイルばねの長手方向に対する垂直方向の変
位の3乗に比例して、当該垂直方向の復元力が大きくな
る特性を有するコイルばねであってもよい(請求項
9)。
【0022】このようにすることで、免震対象物が支持
体に対して大きく移動するときには、復元力が大きく作
用するため、免震対象物が支持体に対して小さい変位の
範囲内では容易に移動されるもの、大きな移動は抑制さ
れる。従って、外力に対する免震効果を維持しつつ、安
定して免震対象物を支持することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】〈第1の実施形態〉以下、本発明
の第1の実施形態を、図1乃至図6を参照して説明す
る。図1は、本発明の構成を示す概略図である。図2乃
至図6は、本実施形態における効果を立証すべく行った
実験の詳細を示す説明図である。
【0024】(全体構成)まず、図1を参照して、第1
の実施形態における免震装置の構成を説明する。図1
(a)は、第1の実施形態における構成を示す概略図で
あり、図1(b)は、その変形例の構成を示す概略図で
ある。
【0025】図1(a)に示すように、第1の実施形態
においては、免震対象物1と、当該免震対象物1を支持
する支持体2との間に、免震対象物1と支持体2とに当
接して配設された所定の径を有する球体3とを備えてい
る。そして、球体3を、所定の荷重によって圧縮変形可
能な粘弾性部材からなる粘弾性球体3Aと、当該粘弾性
球体よりも径の小さい所定の剛性を有する硬質球体3B
とにより形成している。
【0026】ここで、上記粘弾性球体3Aあるいは硬質
球体3Bの周囲には、当該各球体3の移動範囲を制限す
るよう当該球体を囲う枠体(図示せず)が備えられてい
てもよい。例えば、球体3を免震対象物1の周囲に設置
する場合である。これにより、免震対象物1の移動範囲
を制限することができ、過度の移動を抑制することがで
きる。ちなみに、免震対象物1の中央付近に球体3を備
える場合には、当該球体3が免震対象物1との当接面か
ら飛び出てしまう可能性は低いため上記枠体を備える必
要はないが、かかる場合にも枠体を備えてもよい。
【0027】そして、例えば、上記免震対象物1は所定
の建物であり、支持体2は地面である。すなわち、本発
明である免震装置は、地面(地盤)が地震によって水平
方向に振動することに対して、建物に地面からの振動が
伝達されることの抑制を図るというものである。ちなみ
に、第1の実施形態では、地面が水平方向にのみ振動す
る(移動する)ことを想定する。
【0028】ちなみに、本発明における免震装置は、上
記のように建物と地面とに介装される免震装置に限定さ
れない。構造物相互間に設けられて使用されてもよい。
そして、地面と水平方向の振動を免震するよう配設され
ることに限定されない。すなわち、例えば、地面に対し
て垂直な壁面を有する支持体2に対して、地面と水平方
向の荷重を付加されることにより支持体2に抑えつけら
れた免震対象物1を、支持体2の振動に対して免震すべ
く設けられていてもよい。かかる場合には、支持体2に
発生する地面と垂直方向の振動が、免震対象物1に伝達
することが抑制される。以下、各構成について詳述す
る。
【0029】(球体)上述したように、免震対象物1を
支持すると共に免震効果を有する支承として、球体3を
用いる。球体3は、その位置がある所定の範囲内であれ
ば自由に移動可能である。但し、上述したように、当該
球体3が所定の範囲外に移動しないよう図示しない枠体
にて囲まれていてもよい。このとき、各球体3にそれぞ
れ1つの枠体が用意されて配設されてもよいが、複数の
球体3を1つの枠体が保持するようにしてもよい。な
お、枠体については公知技術(例えば、特開平10−2
92671号公報参照)と同様のものを用いるため、そ
の説明を省略する。
【0030】本実施形態では、球体3として2種類のも
のが用いられる。一つは粘弾性球体3Aであり、一つは
硬質球体3Bである。そして、これら球体3は、それぞ
れの種類のものが複数個ずつ備えられている。但し、各
球体3A,3Bは複数個ずつ備えられていることに限定
されない。免震対象物1と支持体2との間に配設される
各球体3A,3Bは単数であってもよい。例えば、4つ
の硬質球体3Bが正方形の各頂点に位置するよう配設さ
れていて、その対角線の交点上、すなわち、正方形の中
心に1つの粘弾性球体3Aが配設されていてもよい。さ
らには、単に粘弾性球体3Aが1つ配設されていると共
に、その周囲に他のすべり支承が配設されていてもよ
い。そして、上記すべり支承にて免震対象物1の荷重が
支持されていてもよい。
【0031】(粘弾性球体)粘弾性球体3Aは、所定の
径を有する球状体である。材質は、例えば低コストで加
工が容易なゴム部材である。そして、粘弾性球体3A
は、内部が中実であってもよく、中空であってもよい。
すなわち、内部の材質はいかなるものであってもよく、
当該球体3Aの表面から所定の厚さに至るまで、粘弾性
部材であれば足りる。
【0032】また、この粘弾性球体3Aは、所定の荷重
が付加されることにより圧縮変形可能である。すなわ
ち、所定の荷重が付加されても、球体3A自体が破損し
ない程度のものである。そして、図1(a)に示すよう
に、この粘弾性球体3Aは、建物1と地面2との間に介
装され、建物1から所定の荷重を受けることにより略楕
円形に圧縮変形される。このとき、粘弾性球体3Aは建
物1及び地面2と当接するが、かかる当接部分は所定の
面積を有する面を形成する。
【0033】(硬質球体)硬質球体3Bは、上述した粘
弾性球体3A(圧縮変形しない状態)の径よりも小さな
径を有する球状体である。材質は、例えば鋼であるが、
かかる材質に限定されない。そして、所定の荷重が付加
されても、ほとんど変形しない程度の強度、剛性を有す
る材質であればよい。従って、図1(a)に示すように
建物1の免震装置に用いられる場合には、当該建物1を
支えられるほどの球体でなければならない。
【0034】そして、硬質球体3Bは、建物1と地面2
との間に介装されたときには、当該建物1あるいは地面
2とは点で当接する。従って、建物1・地面2間の距離
は、ほぼ硬質球体3Bの直径と等しい距離に保たれる。
また、当該硬質球体3Bは、建物1・地面2間を円滑に
転がることができる。あるいは、点で接しているため、
すべり摩擦が小さく、硬質球体3Bと免震対象物1等と
は、互いにすべることもありうる。
【0035】ここで、硬質球体3Bと粘弾性球体3Aと
の径の関係を、これら球体3A,3Bが建物1・地面2
間に介装されているときの状態を示す図1(a)を参照
して説明する。上述したように、粘弾性球体3Aの圧縮
変形する前の直径は、硬質球体3Bの直径よりも長い。
但し、粘弾性球体3Aが圧縮変形することができる限界
の直径、すなわち、略楕円形になったときの短軸に相当
する部分の長さが、硬質球体3Bの直径よりも短くなる
まで圧縮変形可能のものが利用される。従って、図1
(a)に示すように、建物1と地面2との間の距離は硬
質球体3Bの直径の長さに保たれるため、粘弾性球体3
Aの圧縮変形後の短軸に相当する箇所の長さも硬質球体
3Bの直径の長さとほぼ同一の長さに保たれるが、この
状態における粘弾性球体3Aの圧縮変形状態が限界の状
態ではない。これにより、粘弾性球体3Aに過剰な負荷
がかかることが抑制され、当該粘弾性球体3Aの損傷、
破壊を抑制することができる。
【0036】(動作)次に、上記粘弾性球体3A及び硬
質球体3Bを備えた免震装置の動作について、説明す
る。まず、上述したように、地面2は建物1を硬質球体
3Bを介して支持しているので、当該建物1と地面2と
の間には硬質球体3Bの直径分の長さが維持されてい
る。そして、粘弾性球体3Aは硬質球体3Bの直径の長
さにまで圧縮変形される。従って、硬質球体3Bは点で
建物1及び地面2と当接しているが、粘弾性球体3Aは
面で当接している。
【0037】そして、地震が生じた場合には、地面2が
水平方向、すなわち図1(a)の左右方向に移動する。
ここでは、地面2が図の左方向(矢印A方向)に移動し
た場合を説明する。地面2が矢印A方向に移動すると、
硬質球体3B及び粘弾性球体3Aは地面2との摩擦力に
より、矢印B及びC方向に回転する。そして、回転する
硬質球体3B及び粘弾性球体3Aと建物1との摩擦力に
より建物1は矢印D方向に移動する。但し、実際には地
面2の移動加速度が大きく、建物1の荷重も大きいた
め、これら球体3B,3A(特に硬質球体3B)の回転
にはすべりが生じ、建物1の水平方向の変位は小さいも
のとなり、もしくは、建物1は水平方向には全く移動し
ないこともある。さらには、後述する粘弾性球体3Aの
圧縮変形が大きく当該球体3Aが回転されない場合に
は、建物1は矢印A方向に移動するような場合も生じう
る。但し、これは粘弾性球体3Bの圧縮変形率など、種
々の条件により異なる。いずれにしても、地震により地
面2に対する建物1の相対的な位置は水平移動するもの
の、絶対的な位置の移動は軽減されるため、地震による
振動が建物1に伝達することを抑制することができる。
従って、本装置は免震効果を有効に発揮することができ
る。
【0038】このとき、粘弾性球体3Aが回転されると
きには、粘弾性球体3Aと地面2及び建物1との摩擦力
が強いため、当該粘弾性球体3Aの当接面付近は変形が
生じる。そして、粘弾性球体3Aには上記変形に対する
抵抗力が発生するため、当該粘弾性球体3Aは円滑に回
転することが抑制される。従って、回転を妨げる抵抗力
が、建物1が矢印D方向に移動することの減衰力として
作用することとなり、より建物1の振動を抑制すること
ができる。
【0039】また、建物1が矢印D方向に移動された場
合であっても、上記粘弾性球体3Aの変形に対する抵抗
力が建物1を元の位置に戻そうとする復元力となり、当
該建物1の位置が絶対的に移動することを抑制すること
ができる。
【0040】さらには、建物1に強風などにより水平方
向の外力が付加された場合、例えば、図1(a)にて建
物1を左方向から右方向に押圧する外力(矢印D方向)
が加えられた場合には、各球体3A,3Bがそれぞれ矢
印B,C方向回転し、建物1は矢印D方向に移動しう
る。但し、かかる場合には、粘弾性球体3Aが上述した
ように円滑に回転せず、建物1や地面2との当接面にお
ける摩擦力により当該粘弾性球体3Aの形状が変形し、
当該変形に対する抵抗力が発生する。この抵抗力によ
り、建物1が矢印D方向に移動することが抑制される。
従って、強風などによって建物1が容易に揺れることが
抑制され、当該揺れに伴う居住性の悪化の抑制を図るこ
とができる。
【0041】(実験)続いて、本装置において、上記の
ような機能を発揮することを立証すべく、主に球体3の
種々の特性を測定する実験を行った。以下に図2乃至図
6を参照して説明する。ちなみに、以下の実験にて用い
られる粘弾性球体3Aは、圧縮変形される前の直径が6
0mmの遊戯用に市販されているゴム球であり、硬質球
体3Bは、鋼球である。
【0042】まず、粘弾性球体3Aの圧縮変形特性を調
べた。図2(a)は、当該特性を調べるための実験装置
を示す概略図であり、図2(b)は、荷重と支持体2に
対する免震対象物1の距離との関係を表す線図である。
図2(c)は、粘弾性球体3Aと硬質球体3Bとの球形
比を示した図である。
【0043】本実験装置は、図2(a)に示すように、
支持体2に4つのゴム球3Aを載置し、当該ゴム球にて
免震対象物1であるプレートを支持している。このプレ
ート1の上にはゴム球3Aに垂直荷重を付加する重りW
が載置されている。そして、このときの支持体2からプ
レート1までの距離hを、重りWの荷重を変化させて測
定した。すると、図2(b)に示すように、本実験にて
用いるゴム球3Aは、距離hは20mmでほぼ一定とな
った。従って、以下の実験にて用いる鋼球3Bの直径
は、ゴム球3A直径60mmよりも小さく20mm以上
が条件となる。そこで、鋼球3Bとして、その直径が2
0,26,30,40mmの4種類を用いることとす
る。そして、鋼球3Bの直径をd、ゴム球3Aの直径を
Dとすると、球径比d/Dは図2(c)に示すようにな
る。
【0044】次に、免震対象物1に水平方向の荷重が作
用したときの当該免震対象物1の変位特性を調べる実験
を行った。すなわち、建物1に強風などにより水平方向
の外力が付加したときの状態を想定した実験である。図
3は、免震対象物1の水平方向の変位測定を行うための
実験装置の構成を示す概略図である。
【0045】図3に示すように、本実験装置は、支持体
2に4つのゴム球3Aと4つの鋼球3Bとを載置し、こ
れにより免震対象物1であるプレート1を支持してい
る。そして、プレート1上には所定の重りWが載置され
ている。さらには、プレート1に水平方向の荷重を付加
するために、当該プレート1の左右端にワイヤー11を
それぞれ係合して、各ワイヤー11に重錘受け12をそ
れぞれ備えた。そして、各重錘受け12上の重錘の重さ
を調節することで、免震対象物1であるプレート1に水
平方向の外力を付加する。具体的には、まず、プレート
1上には、垂直荷重が20kgfとなるよう、重錘W3
を載置する。そして、重錘受け12上の重錘W1,W2
をつり合せた状態から、片方のみの重錘W1(又はW
2)を増やすことでプレート1に水平荷重を付加し、こ
のときのプレート1の水平方向変位を測定する。なお、
変位は、プレート1上に設けたレーザ標的にレーザを照
射することにより測定する。すなわち、実験装置には、
レーザ式距離測定手段Lが備えられている。
【0046】図4(a)に、上記実験による測定結果を
示す。この図は、横軸に時間を示し、縦軸に水平方向の
変位を示す。また、鋼球3Bは、上述したd/D=0.
5となるもの(直径が30mmのもの)を用い、9.8
N,19.6N,29.4Nと3種類の水平荷重を付加
した。すなわち、一方の重錘受け12に所定の重錘W1
(又はW2)を追加し、所定時間プレート1の水平方向
の変位を測定した。この図より、ある値までプレート1
の変位が増加すると、時間と共に変位が緩やかに増加す
るクリープ現象が見られる。そして、水平荷重が大きく
なるにつれてクリープ現象が見られず直線的に変位が増
加するにようになる(29.4Nの実線を参照)。
【0047】次に、図3に示す実験装置を用い、水平方
向の荷重として、一方の重錘受け12に5Nずつ荷重を
加えた後、除荷をし、この作業を繰り返し行うという実
験を行った。このときの荷重と変位の関係を図4
(b)、(c)に示す。図4(b)は、d/D=0.5
となる鋼球3Bを用い、水平方向荷重に荷重を5Nずつ
10Nまで、あるいは、20Nまで加え、その荷重の加
減を5秒又は30秒間隔で行ったものである。図4
(c)は、d/Dの値を上述した4つの値に変化させ
て、すなわち、4種類の鋼球3Bを用いて、それぞれ3
0秒間間隔で5Nの荷重を20Nまで加減した場合のも
のである。
【0048】図4(b)、(c)を見ると、荷重と変位
との関係は、ヒステリシスループを形成することがわか
る。すなわち、荷重を取り除くと変位は減少し、免震対
象物であるプレート1は元の位置に戻る方向に移動す
る。従って、かかる免震装置では、復元機能が作用す
る。但し、いかなる場合も完全に元の位置に戻るわけで
はなく、残留変位を有する。そして、図4(b)、
(c)から、荷重を加える時間が増加するにつれて、ル
ープはふくらみをもち残留変位が増加し、d/Dが小さ
いほど残留変位が減少していることがわかる。従って、
免震対象物1に作用する外力の特性と、当該免震対象物
1に必要とされる免震特性とを考慮して、上記d/Dの
値を設定することで、外力の影響を有効に抑制すること
ができる。
【0049】次に、本実施形態における免震装置を用い
た場合の加速度応答を測定する。図5は、本実施権にて
用いる実験装置を示す概略図である。この図に示すよう
に、支持体2は水平方向に移動が可能となるよう所定の
ガイドレール13上に備えられている。そして、上記他
の実験装置同様に、支持体2の上にはゴム球3A及び鋼
球3Bを介してプレート1が配設されている。また、支
持体2が移動可能な方向に、当該支持体2に衝撃を与え
るハンマー14が備えられている。さらには、支持体2
及びプレート1上には、当該支持体2及びプレート1の
移動加速度を測定する加速度センサ15,16がそれぞ
れ備えられている。
【0050】実験では、上述した装置を用いて、支持体
2の加速度が0.6,1.0,1.8G(重力加速度)
となるよう、当該支持体2にハンマー14で衝撃を与え
る。このとき、d/Dを変更して、すなわち、鋼球3B
の直径を換えて各加速度の測定を行った。図6(a)
は、免震対象物1であるプレート1の加速度を示した図
である、図6(b)は、支持体2からプレート1に伝達
した加速度の割合を示した図である。その割合は、具体
的には、[(免震対象物1の加速度)/(支持体2の加
速度)×100]%にて表している。
【0051】図6(a)、(b)を見ると、d/Dが
0.33のとき30〜50%、0.43、0.50のと
き20%、0.66のとき5%の加速度が、支持体2か
らプレート1に伝わっている。すなわち、最大が50%
程度であり、免震対象物1(プレート1)の加速度はゴ
ム球3Aの圧縮変形が大きくなればなるほど増大する
が、本装置は明らかに支持体2に与えられた衝撃による
加速度の免震対象物への伝達を低減していることがわか
る。従って、本装置は、有効に免震機能を発揮している
ことがわかる。
【0052】以上説明したように、本発明である免震装
置は、粘弾性球体3Aの圧縮変形率や、免震対象物1へ
の外力の付加状況などによって免震効果が異なるため、
免震対象物1に必要とされる特性を考慮して種々の値を
設定することで、より有効な免震効果を得ることができ
る。
【0053】ここで、上記実施形態では、免震対象物1
と支持体2との間に介装される球体3は粘弾性球体3A
及び硬質球体3Bにて構成される場合を例示したが、必
ずしもこれに限定されない。図1(b)に示すように、
球体3は粘弾性球体3Aのみであってもよい。かかる場
合には、粘弾性球体3Aは所定の剛性を有することが要
求される。すなわち、多少の圧縮変形はするものの、免
震対象物1の荷重に耐えうる剛性を有するものであると
よい。特に、粘弾性球体3Aは、外周が粘弾性部材で形
成されていて、内部が硬質部材で形成されていることが
望ましい。具体的には、硬質球体の表面が所定の厚さを
有する粘弾性部材にて覆われているものである。このよ
うにしても、上述した免震装置と同様の作用、効果を有
する。
【0054】〈第2の実施形態〉以下、本発明の第2の
実施形態を、図7を参照して説明する。図7は、第2の
実施形態における免震装置の構成を示す概略図である。
本実施形態における免震装置は、上述した第1の実施形
態における免震装置とほぼ同一の構成要素を備えている
が、球体3を、所定の剛性を有する硬質球体3Bにより
形成すると共に、免震対象物1あるいは支持体2の少な
くとも一方の硬質球体3Bと当接する面に、粘弾性部材
4を敷設している点で異なる。これを詳述する。
【0055】(構成)図7に示すように、免震対象物1
と支持体2との間には、複数の硬質球体3Bが配設され
ている。そして、免震対象物1及び支持体2の相互に対
向する面、すなわち、硬質球体3Bを介装する空間を形
成する面には、それぞれ所定の厚さを有するシート状の
粘弾性部材4が所定の接着部材にて固着されている。こ
の粘弾性部材4は、例えば、上述した粘弾性球体3Aと
同一の材質であるゴム部材であり、硬質球体3Bは鋼球
である。但し、シート状の粘弾性部材4は、免震対象物
1側あるいは支持体2側のいずれか一方にのみ設けられ
ていてもよい。また、硬質球体3Bの移動範囲を限定す
る図示しない枠体に囲まれた範囲内にのみ、すなわち、
硬質球体3Bと当接する可能性のある箇所にのみ粘弾性
部材4を備えてもよい。これにより、粘弾性部材4の使
用量の低減を図ることができ、低コスト化を図ることが
できる。
【0056】(動作)上記のような構成にすると、ま
ず、免震対象物1の荷重や、他の荷重付加手段にて付加
された荷重により、硬質球体3Bが粘弾性部材4を押圧
する状態となり、当該硬質球体3Bが当接する箇所にお
いて粘弾性部材4が圧縮変形する。これにより、硬質球
体3Bと粘弾性部材4とは曲面にて当接する。そして、
免震対象物1に水平方向の外力が付加された場合には、
免震対象物1が水平方向に移動しようとするため、硬質
球体3Bに回転力が付勢される。このとき、硬質球体3
Bと粘弾性部材4とは曲面にて当接しているため、当接
面付近には当該粘弾性部材4の変形が生じる。そして、
かかる変形に対する抵抗力が粘弾性部材4に発生するた
め、硬質球体3Bの回転力が抑制されると共に、当該当
接面における摩擦力によりすべりも生じ難いため、免震
対象物1の水平移動が抑制される。一方、支持体2に水
平方向の大きな振動が生じた場合には、硬質球体3Bが
転がることで免震効果を発揮し、免震対象物1に支持体
2の振動が伝達することを抑制することができる。
【0057】従って、免震対象物1が建物1であって支
持体2が地面である場合には、地震などの振動が建物1
に伝達することが抑制され免震効果を有すると共に、強
風などの外力により当該建物1が揺れることが抑制され
るため、人間の居住性の向上を図ることができる。
【0058】〈第3の実施形態〉以下、本発明の第3の
実施形態を、図8を参照して説明する。図8(a)は、
第3の実施形態における免震装置の構成を示す上方から
見た概略図であり、図8(b)は、その側面図である。
【0059】(構成)第3の実施形態は、上述した第1
あるいは第2の実施形態と同一の構成要素を備えてい
る。そして、本実施形態では、さらに、免震対象物1と
支持体2との間に、一端部が支持体2に固定されると共
に他端部が免震対象物1に固定される所定の長さを有す
る連結部材5を備えている。そして、この連結部材5
は、当該連結部材5の長手方向が支持体2の面に対して
ほぼ水平になるよう配設されている。さらに、この連結
部材5は、支持体2の面に対して水平方向に曲折可能で
あると共に、当該支持体2の面に対して垂直方向に所定
の剛性を有する部材である。例えば、動力を伝達する際
に用いられるチェーン5が挙げられる。但し、連結部材
5はチェーンに限定されない。
【0060】図8(a)、(b)に示すように、チェー
ン5は、その一端部51が支持体2に固定されていて、
たるんだ状態でその他端部52が免震対象物1に固定さ
れている。すなわち、チェーン5は、支持体2の上面に
載置されるように配設されていて、当該支持体2と免震
対象物5とに挟まれた状態になっている。そして、この
チェーン5は、支持体2の面に対して水平方向に曲折可
能、すなわち、支持体2の面上で自由に曲折できる向き
に配設されている。従って、支持体2の面に対して垂直
方向には曲折し得ない向きにて装着されている。ここ
で、チェーン5の長さは、地震等による支持体2の振動
にて免震対象物1が移動しうる変位を十分に許容するだ
けゆとりを持った長さである。例えば、図8(a)につ
いて言えば、この図におけるチェーン5は多少たるんだ
状態になっているが、当該図で左右方向にチェーン5が
伸び縮みするよう振動が発生した場合には、当該チェー
ン5が伸びきってしまっては好ましくない。従って、免
震対象物1の支持体2に対する相対的な移動をあらかじ
め想定し、その想定される移動距離の最大値よりも長く
チェーンをたるませておくとよい。
【0061】(動作)これにより、まず、連結部材5
は、その両端部がそれぞれ支持体2と免震対象物1とに
固定されているが、免震対象物1と支持体2とが相対的
に移動した場合には、連結部材5であるチェーンが曲折
することで、当該移動が許容される。このとき、免震対
象物1と支持体2との間には粘弾性部材3A等が介装さ
れているため、上述したような免震機能及び原点復帰機
能が十分に発揮されることとなる。
【0062】一方で、免震対象物1と支持体2とが対向
する面に対して垂直方向の衝撃が生じた場合には、連結
部材5はかかる方向に所定の剛性を有しているため、そ
の方向への変形が拘束され、免震対象物1と支持体2と
が離間することが抑制される。従って、免震対象物1を
球体を介して支持体2にてより安定して支持することが
可能となる。
【0063】このようにすることにより、免震対象物1
の支持体2に対する水平方向の移動が許容されると共
に、免震対象物1の垂直方向への移動が拘束される。す
なわち、免震対象物1と支持体2とが相互に離間する方
向に移動することが抑制される。従って、球体3が常に
免震対象物1及び支持体2に当接しているため、免震装
置としての機能が十分に発揮される状態にて保持される
こととなる。
【0064】〈第4の実施形態〉以下、発明の第4の実
施形態を、図9乃至図10を参照して説明する。図9
は、第4の実施形態の構成を示す概略図である。図10
は、第4の実施形態の他の例を示す概略図である。
【0065】(構成)本実施形態では、上述した第3の
実施形態と同様に、免震対象物1と支持体2との間に、
粘弾性球体3Aや硬質球体3Bが備えられているととも
に、当該免震対象物1と支持体2とが離間しないよう拘
束するコイルばね6が備えられている。このコイルばね
6は、上記チェーン5とは異なり、その長手方向が支持
体2の面に対して垂直となるよう配設されている(図8
乃至図9参照)。さらに詳述すると、このコイルばね6
は所定の長さを有していて、そのコイルばね6の一端部
が支持体2に固定されると共に、他端部が免震対象物1
に固定される。そして、上述したように、コイルばね6
の伸張圧縮方向である長手方向が、支持体2と免震対象
物1との相互に対面する面に垂直となっている。当該コ
イルばね6を免震対象物に取り付けた一例を図9に示
す。
【0066】図9に示すような取り付け例では、支持体
2に、コイルばね6を収容するばね許容穴部21が形成
されている。このばね許容穴部21は、支持体2の免震
対象物1と対向する面に所定の深さをもって形成されて
いて、その内底面にコイルばね6の一端部が固定され
る。そして、穴部21の形状は、例えば、円柱状であ
る。但し、ばね許容穴部21は、支持体2と免震対象物
1との間にコイルばね6を介挿することができない場
合、すなわち、コイルばねの全長が支持体2と免震対象
物1との間隙よりも長い場合に形成される。従って、コ
イルばね6が支持体2と免震対象物1との間に備えられ
る程度の間隙が形成されていれば、ばね許容穴部21は
形成されていなくてもよい。また、当該穴部21に相当
するようなコイルばね6を許容する別の穴部を免震対象
物1に形成してもよい。
【0067】また、上記コイルばね6は、その伸張圧縮
方向におけるばね定数が比較的強く設定されている。例
えば、免震対象物1が支持体2から離間するような力、
すなわち、重力に逆らって上方に移動するような外力が
加わったとしても、当該免震対象物1の移動を拘束する
ような引っ張り力が作用するようなばね定数である。但
し、免震対象物1の上方への移動を拘束するようなばね
定数は、免震対象物1の質量や、当該免震対象物1に働
く外力にもよるため、これらを考慮して選定すればよ
い。
【0068】さらに、コイルばね6は、せん断変形に対
して復元力を発生する特性を有する。すなわち、コイル
ばね6がその長手方向に対してほぼ垂直方向に変形した
としても、元の状態に戻るような力が作用するようにな
っている。例えば、その復元力は、コイルばね6の長手
方向に対して垂直方向、すなわち、支持体2の面に対し
てほぼ水平方向への変形量(変位x)に比例して大きく
なるような力である。さらに、復元力は、コイルばね6
の長手方向に対して垂直方向への変位xの3乗(x
に比例するような力であってもよい。従って、本実施形
態にて用いられるコイルばね6は、用途に応じて、上述
したような復元力が発生するよう設計されたものであ
る。
【0069】ここで、支持体2の面に対して水平方向へ
の変位xの3乗に比例するような復元力が発生するよう
なコイルばねとは、Duffing方程式にて表される
復元力を当該ばねの水平方向の変位に対して発生する特
性を備えたコイルばねが考えられる。ちなみに、Duf
fing方程式とは、dx/dt=−kdx/dt
−x+Bcos(t)にて表される式である。このよ
うな特性を有するばねを用いると、当該ばねの水平方向
への変位が大きくなればなるほど復元力が大きくなるた
め、免震対象物1の支持体2に対する相対的な移動を所
定の範囲に制限することができる。
【0070】(動作)このようにすることにより、ま
ず、支持体2の振動により当該支持体2と免震対象物1
との相対的な水平移動が生じた場合には、コイルばね6
に当該コイルばね6の長手方向とは垂直方向の力、すな
わち支持体2の面に対してほぼ水平方向にせん断力が作
用し、当該コイルばね6はせん断方向に変形するため、
支持体2に対して免震対象物1の移動が許容される。こ
のとき、当然のことながら、粘弾性球体3A等によって
免震機能及び原点復帰機能、さらには、支承機能が発揮
される。
【0071】その後、変形されたコイルばね6には、当
該変形状態から元の状態に戻ろうとする復元力が作用す
るため、免震対象物1は支持体2と相対的に元の位置に
戻るよう移動される。すなわち、このコイルばね6によ
って、復元機能のさらなる向上を図ることができる。こ
のとき、コイルばね6に発生する復元力は、当該コイル
ばね6が固有に有する特性により異なるが、例えば、D
uffing方程式にて表される復元特性を有するばね
であると、そのせん断方向への変位が微小である場合に
は復元力も小さいため、免震対象物1の移動が許容され
る一方で、その変位が大きくなればなるほど、その3乗
に比例して復元力が大きくなるため、免震対象物1の移
動が抑制される。従って、結果的には免震対象物1の支
持体2に対する水平方向への移動を、所定の範囲は許容
することができるとともに、ある範囲までに制限するこ
とができる。
【0072】そして、免震対象物1と支持体2とが対向
する面に対して垂直方向の衝撃が生じた場合には、コイ
ルばね6が引っ張られるよう張力が作用するが、この張
力に抗して当該コイルばね6には圧縮方向に力が発生
し、長手方向への伸張が制限される。従って、免震対象
物1と支持体2とが離間することが抑制されるため、免
震対象物1を安定して支持することが可能となる。
【0073】ここで、上記コイルばね6は、免震装置と
して備えられる免震対象物1の質量や、当該免震対象物
1に要求される免震効果等に適合する特性を備えたもの
を選定するとよい。例えば、免震対象物1の垂直方向へ
の移動をほとんど発生させないようにするには、コイル
ばね6がほとんど伸張しないようばね定数の高いものを
選定すればよい。但し、ばね定数の高いばね、すなわ
ち、伸縮しにくいものを選定すると、一般的には水平方
向への変形もしにくいばねであり得るため、免震対象物
1の水平方向への移動が許容され難い。従って、垂直方
向への移動を制限しつつ免震効果を十分に発揮されるこ
とを臨む場合には、コイルばねを連結して用いるとよ
い。これにより、当該コイルばねの長手方向への移動は
制限される一方で、当該長手方向に対して垂直方向すな
わち支持体2の面に対して水平方向には変形されやすく
なるため、免震対象物1が水平方向に移動しやすくな
り、免震効果を期待できる。
【0074】また、上記実施形態においては、ばね許容
穴部21の形状は円柱形状であるが、必ずしもこれに限
定されない。図10(a)に示すように、穴部21の開
口部から内底面にかけて、その断面積が徐々に小さくな
るよう形成されたテーパ形状であってもよい。すなわ
ち、当該穴部21の側壁が、その中心方向に向かって突
出して沿った曲面形状になっている。
【0075】そして、図10(b)に示すように、支持
体2(地面)が地震等により移動することによって、免
震対象物1が相対的に矢印E方向の方向に移動した場合
には、コイルばね6はばね許容穴部21の内底面を支点
として変形される。このとき、コイルばね6の免震対象
物1に固定された端部は、その可動範囲が内底面に固定
された端部に比べて広い。そして、これに応じてばね許
容穴部21の開口部は内底面付近よりも広く形成されて
いるので、変形したコイルばね6が穴部21の開口部に
接触することが抑制される。従って、かかる場合には、
コイルばね6の可動範囲が広がり、大きな振動に対応で
きると共に、コイルばね6が穴部21の開口部に点接触
することが抑制され、ばね特性が十分に発揮されて良好
な原点復帰効果が得られる。すなわち、図9に示すよう
に、ばね許容穴部21の開口部の断面積が狭いとコイル
ばね6が大きく変形したときに、開口部に点で接触する
ため、当該コイルばね6の接触点にせん断力が発生し、
ばね全体の復元力が期待できないことに比べると、その
効果は大きい。
【0076】また、コイルばね6が変形するときは、図
10(b)に示すように曲線的に変形するため、その変
形が大きくばね許容穴部21の内側壁に当接してしまう
場合であっても、面で接触するため、当該ばね6の一部
の点にせん断応力がかかることが抑制され、上述したよ
うに十分な原点復帰力を発揮すると共に、その損傷を抑
制することができる。すなわち、耐久性の向上を図るこ
とができる。
【0077】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成され機能す
るので、これによると、免震対象物と支持体との間に粘
弾性球体を介装すると、免震対象物は球体を介して支持
体にて支持されているため、免震機能の維持を図ること
ができ、これと同時に、免震対象物に水平荷重が付加さ
れるときに、当該粘弾性球体に回転方向の変形が生じ、
かかる変形に対する抵抗力にて免震対象物の移動が抑制
されるため、外力による免震対象物の振動の抑制を図る
ことができる、という従来にない優れた効果を有する。
硬質球体に当接する箇所を粘弾性部材としても同様であ
る。
【0078】また、粘弾性球体内部を硬質部材にて形成
したり、粘弾性球体の他に硬質球体を免震対象物と支持
体との間に介装することで、比較的大きな重量を有する
免震対象物を安定して支持することができる。
【0079】さらに、免震対象物と支持体とを連結する
連結部材を当該免震対象物と支持体との間に介装するこ
とにより、免震対象物と支持体とが離間する方向に移動
することが拘束されるため、免震対象物及び支持体と球
体とが一体的となり、常に球体が免震対象物及び支持体
に当接しているため、免震装置の機能が十分に発揮され
る状態が維持され、さらなる免震機能の向上を図ること
ができる。
【0080】また、免震対象物と支持体との間にコイル
ばねを備えることにより、免震対象物の支持体に対する
相対的な水平移動が生じた場合には、コイルばねはせん
断方向に変形するため、支持体に対して免震対象物の移
動が許容され、免震効果が発揮されると共に、免震対象
物と支持体とが対向する面に対して垂直方向の衝撃が生
じた場合には、コイルばねに張力が作用するものの、こ
の張力に抗する力が当該コイルばねに発生してその伸張
が制限されることで、免震対象物と支持体とが離間する
ことが抑制され、上述同様に、常に球体が免震対象物及
び支持体に当接している状態が維持されるため、免震装
置としての諸機能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における構成を示す概
略図である。
【図2】図2は、粘弾性球体の圧縮変形特性を調べる実
験内容を説明する図である。図2(a)は、本実験にて
用いる実験装置を示す概略図であり、図2(b)は、荷
重と支持体に対する免震対象物の距離との関係を示す図
である。図2(c)は、粘弾性球体と硬質球体との球形
比を示した図である。
【図3】免震対象物に水平方向の荷重が作用したときの
当該免震対象物の変位特性を測定するための実験装置の
構成を示す概略図である。
【図4】図4は、図3に開示した実験装置を用いて行っ
た実験の測定結果を示す図である。図4(a)は、異な
る水平荷重を付加した場合における水平方向の変位の変
化を時間的変化として示した図である。図4(b)、
(c)は、水平荷重を加減した場合の荷重と変位との関
係を示す図である。
【図5】免震対象物及び支持体の加速度応答を測定する
ための実験装置の構成を示す概略図である。
【図6】図6は、図5に開示した実験装置を用いて行っ
た測定結果を示す図である。図6(a)は、免震対象物
の加速度を示す図であり、図6(b)は、支持体から免
震対象物に伝達した加速度の割合を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態における構成を示す概
略図である。
【図8】図8は、本発明の第3の実施形態における構成
を示す概略図である。図8(a)は、上方から見た概略
図であり、図8(b)は、その側方概略図である。
【図9】本発明の第4の実施形態における構成を示す概
略図である。
【図10】本発明の第4の実施形態における構成の他の
例を示す概略図である。図10(a)は構成を示す図で
あり、図10(b)は、その動作例を示す図である。
【符号の説明】 1 免震対象物(建物) 2 支持体(地面) 3 球体 4 粘弾性部材 5 連結部材(チェーン) 6 コイルばね 21 ばね許容穴部 51 一端部(連結部材) 52 他端部(連結部材) 3A 粘弾性球体 3B 硬質球体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04H 9/02 331 E04H 9/02 331D F16F 15/08 F16F 15/08 B

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 免震対象物と、当該免震対象物を支持す
    る支持体との間に、前記免震対象物と前記支持体とに当
    接して配設された所定の径を有する球体とを備えた免震
    装置において、 前記球体は、所定の荷重によって圧縮変形可能な粘弾性
    部材からなる粘弾性球体であることを特徴とする免震装
    置。
  2. 【請求項2】 前記粘弾性球体は、当該粘弾性球体の表
    面のみを圧縮変形可能な所定の厚さを有する粘弾性部材
    にて形成すると共に、中心部を所定の剛性を有する硬質
    部材にて形成する球体であることを特徴とする請求項1
    記載の免震装置。
  3. 【請求項3】 免震対象物と、当該免震対象物を支持す
    る支持体との間に、前記免震対象物と前記支持体とに当
    接して配設された所定の径を有する球体とを備えた免震
    装置において、 前記球体を、所定の荷重によって圧縮変形可能な粘弾性
    部材からなる粘弾性球体と、当該粘弾性球体よりも径の
    小さい所定の剛性を有する硬質球体とにより形成したこ
    とを特徴とする免震装置。
  4. 【請求項4】 免震対象物と、当該免震対象物を支持す
    る支持体との間に、前記免震対象物と前記支持体とに当
    接して配設された所定の径を有する球体とを備えた免震
    装置において、 前記球体を、所定の剛性を有する硬質球体により形成す
    ると共に、 前記免震対象物あるいは支持体の少なくとも一方の前記
    硬質球体と当接する面に、粘弾性部材を敷設したことを
    特徴とする免震装置。
  5. 【請求項5】 前記粘弾性部材を、ゴム部材にて形成し
    たことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の免震
    装置。
  6. 【請求項6】 前記免震対象物と前記支持体との間に、
    一端部が前記支持体に固定されると共に、他端部が前記
    免震対象物に固定される所定の長さを有する連結部材を
    備え、 この連結部材を、当該連結部材の長手方向が前記支持体
    の面に対してほぼ水平になるよう配設するとともに、 前記連結部材は、前記支持体の面に対して水平方向に曲
    折可能であると共に、当該支持体の面に対して垂直方向
    に所定の剛性を有する部材であることを特徴とする請求
    項1,2,3,4又は5記載の免震装置。
  7. 【請求項7】 前記免震対象物と前記支持体との間に、
    一端部が前記支持体に固定されると共に、他端部が前記
    免震対象物に固定される所定の長さを有するコイルばね
    を備え、 このコイルばねを、その伸張圧縮方向である長手方向と
    前記支持体の面に対する垂直方向とがほぼ同一方向にな
    るよう配設したことを特徴とする請求項1,2,3,4
    又は5記載の免震装置。
  8. 【請求項8】 前記コイルばねは、当該コイルばねの長
    手方向に対する垂直方向の変位が大きくなるにつれて当
    該垂直方向の復元力が大きくなる特性を有するコイルば
    ねであることを特徴とする請求項7記載の免震装置。
  9. 【請求項9】 前記コイルばねは、当該コイルばねの長
    手方向に対する垂直方向の変位の3乗に比例して、当該
    垂直方向の復元力が大きくなる特性を有するコイルばね
    であることを特徴とする請求項7記載の免震装置。
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JPWO2006090506A1 (ja) * 2005-02-23 2008-07-24 規久男 杉田 転倒防止用シート
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