JP2003073489A - プリプレグ及び成形物 - Google Patents

プリプレグ及び成形物

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JP2003073489A
JP2003073489A JP2001263575A JP2001263575A JP2003073489A JP 2003073489 A JP2003073489 A JP 2003073489A JP 2001263575 A JP2001263575 A JP 2001263575A JP 2001263575 A JP2001263575 A JP 2001263575A JP 2003073489 A JP2003073489 A JP 2003073489A
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fibers
resin
phenol
prepreg
molding
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JP2001263575A
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English (en)
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Tomoaki Oya
倫明 大宅
Tadayuki Inoue
唯之 井上
Kunio Mori
邦夫 森
Chieko Hirota
ちえ子 廣田
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性高分子繊維としてパラ系
アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、PBI(ポリベン
ゾイミダゾール)、PBT、ピッチ系炭素繊維、タール
系炭素繊維、フッ素繊維、PPS等が知られている。こ
れらの基材を用いて、高強度の成型体を得る場合、結合
剤としてフェノールホルムアルデヒド樹脂、ユリアメラ
ミン樹脂、ユリアホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹
脂を含浸または塗布し乾燥、熱処理して用いる際に、高
温空気中下で使用しても、基材が酸化劣化せずに、引張
強さ、耐屈折性等の物性値が低下しない成形物を提供す
ること。 【解決手段】 アルカリ性のフェノール樹脂組成
物を合成繊維に含浸又は塗布した後、乾燥してなること
を特徴とするプリプレグ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボンネットインシ
ュレーター、オイルフィルター、クラッチフェーシン
グ、ブレーキライニング、ガスケット等の高耐熱性が必
要な成形物を製造するのに好適なプリプレグ及びこれを
硬化した成形体に関する。
【0003】
【従来の技術】耐熱性高分子繊維としてパラ系アラミド
繊維、メタ系アラミド繊維、PBI(ポリベンゾイミダ
ゾール)、PBT、ピッチ系炭素繊維、タール系炭素繊
維、フッ素繊維、PPS等が知られている。これらの基
材を用いて、高強度の成型体を得る場合、結合剤として
フェノールホルムアルデヒド樹脂、ユリアメラミン樹
脂、ユリアホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂を含
浸または塗布し乾燥、熱処理して用いる。なかでもフェ
ノールホルムアルデヒド樹脂は耐熱性が良好であり多用
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、結合剤とし
てフェノールホルムアルデヒド樹脂を用いた場合でも、
これらの成型体を高温空気中下で使用する場合、基材が
酸化劣化し、引張強さ、耐折性等が低下することがあ
る。
【0005】従って、本発明の課題は、高温空気中下で
使用しても、基材が酸化劣化せずに、引張強さ、耐屈折
性等の物性値が低下しない成形物を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、アルカリ型のフェノー
ル樹脂を繊維に含浸或いは塗布したプリプレグを用いる
ことが効果的であることを見出した。
【0007】即ち、本発明は、アルカリ性のフェノール
樹脂組成物を合成繊維に含浸又は塗布した後、乾燥して
なることを特徴とするプリプレグ、該プリプレグを硬化
した成形体を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
【0009】本発明で用いられるアルカリ性フェノール
樹脂組成物(以下樹脂という)は、アルカリ性の反応触媒
下で、フェノール類とアルデヒド類とを反応させて得ら
れるレゾール型フェノール樹脂あるいは酸触媒又は金属
塩触媒下で、フェノール類とアルデヒド類とを反応させ
て得られるノボラック型フェノール樹脂である。
【0010】前記のレゾール樹脂及びノボラック樹脂の
製造に用いられるフェノール類としては特に限定されな
いが、例えば、フェノール、クレゾール等の(アルキ
ル)フェノール類、レゾルシノール、カテコール等の芳
香族ジオール、ビスフェノールA等のビスフェノール類
が挙げられ、特にフェノール、クレゾールが好ましい。
また、アルデヒド類としてはホルムアルデヒド、パラホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。中
でも、ホルムアルデヒドが好ましい。
【0011】アルカリ性の反応触媒下で、フェノール類
とアルデヒド類とを反応させて得られる高アルカリ性レ
ゾール型フェノール樹脂の製造方法について説明する。
前記の触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸
ナトリウム、アンモニア、ヘキサメチレンテトラミン等
が挙げられる。また、アルデヒドとフェノールとの反応
比率(モル比)は、〔(アルデヒド)/(フェノー
ル)〕=1/(1.0〜3.5)が好ましい。中でも貯
蔵安定性良好、ホルムアルデヒド放出量が少ない等の点
から〔(アルデヒド)/(フェノール)〕(モル比)=
1.5〜2.5が特に好ましい。
【0012】また、前述のノボラック型フェノール樹脂
の製造方法としては、触媒としては硫酸、シュウ酸、パ
ラトルエンスルホン酸等の酸類や酢酸カルシウム、酢酸
マグネシウム、酢酸亜鉛等の多価金属塩類が挙げられ
る。アルデヒドとフェノールとの反応比率(モル比)
は、〔(アルデヒド)/(フェノール)〕=1/(0.
3〜1.0)が好ましい。
【0013】本発明の樹脂を製造する際のアルデヒド/
フェノールの比率は、レゾール樹脂の場合は〔(アルデ
ヒド)/(フェノール)〕のモル比として、1.0〜
3.5が好ましい。中でも貯蔵安定性良好、ホルムアル
デヒド放出量が少ない等の点から〔(アルデヒド)/
(フェノール)〕(モル比)=1.5〜2.5が特に好
ましい。
【0014】またフェノール樹脂自体の速硬化性を改良
するためにレゾルシノール、アミノフェノール等の変性
剤を一部共縮合した樹脂を併用することができる。前記
変性剤を併用する場合の変性量は樹脂分質量全体に対し
て0.1〜20質量%で共縮合することが望ましい。速
硬化性の効果は、0.1質量%以状で得られ、また、2
0質量%以上では効果は得られるもののコスト高にな
る。
【0015】本発明のアルカリフェノール樹脂に含有す
るアルカリ量は、レゾール樹脂の場合、反応触媒として
用いる場合はフェノールに対しモル比で0.11〜1.
0が好ましい。また、少ない量のアルカリ触媒で反応さ
せて得られたレゾール樹脂の場合は、反応終了後アルカ
リを添加すればよく、低アルカリレゾール樹脂、高アル
カリ樹脂のいずれの場合も、固形分に対し2〜20質量
%となるように添加量を調整することが好ましい。ま
た、ノボラック樹脂に配合する場合にも固形分に対し2
〜20質量%が好ましい。
【0016】本発明の成形体は、ボンネットインシュレ
ーター、オイルフィルター、クラッチフェーシング、ブ
レーキライニング、ガスケット等に使用される。
【0017】
【実施例】以下、本発明に関して実施例、比較例により
説明する。なお、以下に記載の部及び%は、特に断りの
ない限り質量基準である。
【0018】製造例1 フェノール1000グラム、40%ホルムアルデヒド水
溶液1596グラム、イオン交換水900グラムを還流
装置の付いたフラスコに入れ攪拌を開始、水酸化ナトリ
ウムの50%水溶液400グラムを徐々に加えながら8
0℃迄昇温して、80℃で5時間反応させ水溶性のアル
カリレゾール樹脂を得た。得られたレゾールの濃度は4
0%、粘度は120mPa・s、pHは11.0であっ
た。
【0019】製造例2 フェノール1000グラム、40%ホルムアルデヒド水
溶液1596グラム、イオン交換水900グラムを還流
装置の付いたフラスコに入れ攪拌を開始、水酸化ナトリ
ウムの50%水溶液40グラムを徐々に加えながら80
℃迄昇温し80℃で3時間反応させ水溶性のアルカリレ
ゾールを得た。得られたレゾール樹脂は濃度38.9
%、pHは8.9であった。
【0020】製造例3 フェノール1000グラムを、還流装置の付いたフラス
コに入れ75℃に昇温した。攪拌を開始し98%硫酸1
0グラムを加えた。40%ホルムアルデヒド水溶液51
8グラムを滴下しながら加え85℃に保った。85℃で
5時間反応させた後減圧下で水を300グラムを蒸留除
去、更に170℃迄昇温しながら常圧下で水を蒸留除去
した。得られたノボラック樹脂の軟化点は80℃であっ
た。
【0021】実施例1 製造例1で得られた樹脂を目付量150グラム/mのP
PS不織布に固形分として50グラムを含浸させ200
℃で5分乾燥させB化状態とした。次いで、200℃の
熱プレスに0.25mmのスペーサーを挟み0.5MPa
の圧力で1分間加熱し成型した。得られた成型体は厚さ
0.25mm、密度0.79グラム/cm3であった。この
成型体を自動車エンジンのガスケット用としての性能を
判断するために、200℃の空気雰囲気中で30、6
0、90日間熱処理した。引張り強さ、破断伸度は、J
IS P−8113記載の紙及び板紙引張り強さ測定方
法に基づいて測定した。また、JIS P−8115記
載の紙及び板紙のMIT型試験機による耐折強さ試験方
法に基づいて耐折度を測定し、シートの可撓性を見た。
比較に熱処理無しのものも測定した。得られた結果を表
1に示す。
【0022】実施例2 製造例2で得られた樹脂100部に50%水酸化ナトリ
ウム水溶液10部を加え含浸用配合液とした。この配合
液の濃度は39.1%、粘度は130mPa・s、pHは1
1.2であった。この配合液を用い実施例1と同様の方
法で成型した。得られた成型体は厚さ0.24mm、密度
0.81グラム/cm3であった。これを実施例1と同様
の方法で耐熱性を調べた。得られた結果を表1に示す。
【0023】実施例3 製造例3で得られた樹脂90部を粉砕しブロック状と
し、これにヘキサメチレンテトラミン10部を加え混合
し、更に平均粒子径30μmになるように粉砕した。こ
れを10%水酸化ナトリウム水溶液200部に加え溶解
させ配合液とした。この配合液を用い実施例1と同様の
方法で成型した。得られた成型体は厚さ0.26mm、密
度0.76グラム/cm3であった。これを実施例1と同
様の方法で耐熱性を調べた。得られた結果を表1に示
す。
【0024】比較例1 製造例2で得られた樹脂100部を用い実施例1と同様
の方法で成型した。得られた成型体は厚さ0.25mm、
密度0.79グラム/cm3であった。これを実施例1と
同様の方法で耐熱性を調べた。得られた結果を表1に示
す。
【0025】比較例2 製造例3で得られた樹脂90部を粉砕しブロック状と
し、これにヘキサメチレンテトラミン10部を加え混合
し、更に平均粒子径30μmになるように粉砕した。こ
れをメタノール150部に加え溶解させ配合液とした。
この配合液を用い実施例1と同様の方法で成型した。得
られた成型体は厚さ0.26mm、密度0.76グラム/
cm3であった。これを実施例1と同様の方法で耐熱性を
調べた。得られた結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、高温空気中下で使用し
ても、基材が酸化劣化せずに、引張強さ、耐折性等の物
性値が低下しない成形物を提供することできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣田 ちえ子 千葉県市原市国分寺台中央6−11−5 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB02 AB06 AB29 AD13 AH03 AH22 AJ04 AK05 AL02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ性のフェノール樹脂組成物を合
    成繊維に含浸又は塗布した後、乾燥してなることを特徴
    とするプリプレグ。
  2. 【請求項2】 アルカリ性フェノール樹脂組成物がアル
    カリ性レゾール型フェノール樹脂、または、高アルカリ
    性ノボラック樹脂にアルカリを加えた樹脂である請求項
    1記載のプリプレグ。
  3. 【請求項3】 合成繊維がPPS又はアラミドである請
    求項1または2記載のプリプレグ。
  4. 【請求項4】 合成繊維100重量部に対してアルカリ
    性フェノール樹脂組成物の固形分を5〜50重量部、含
    浸又は塗布した請求項1〜4のいずれか一つに記載のプ
    リプレグ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜5のいずれか一つに記載のプ
    リプレグを硬化してなる成形物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019151829A (ja) * 2018-03-02 2019-09-12 スターライト工業株式会社 摺動用複合材料及びこれを備えた摺動部材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019151829A (ja) * 2018-03-02 2019-09-12 スターライト工業株式会社 摺動用複合材料及びこれを備えた摺動部材
JP7165298B2 (ja) 2018-03-02 2022-11-04 スターライト工業株式会社 摺動用複合材料及びこれを備えた摺動部材

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