JP2003073253A - 美容方法 - Google Patents

美容方法

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JP2003073253A
JP2003073253A JP2001267547A JP2001267547A JP2003073253A JP 2003073253 A JP2003073253 A JP 2003073253A JP 2001267547 A JP2001267547 A JP 2001267547A JP 2001267547 A JP2001267547 A JP 2001267547A JP 2003073253 A JP2003073253 A JP 2003073253A
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carbon dioxide
skin
water
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minutes
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JP2001267547A
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Masaya Tanaka
田中雅也
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Neochemir Inc
Original Assignee
Neochemir Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二酸化炭素の形状形態が気体状であるか、組
成物に含有されているか等を問わず、簡便な方法で二酸
化炭素の美容効果が強力に得られる美容方法を提供す
る。 【解決手段】 二酸化炭素投与時もしくは前に皮膚粘膜
を湿らせ、もしくは/かつ皮膚粘膜を冷やすことにより
二酸化炭素の経皮経粘膜吸収を増大させることにより、
二酸化炭素が気体状であるか、組成物等に含有されてい
るかを問わずに二酸化炭素の美容効果を増強する。ま
た、含水外用組成物やクラスターを小さくした水を用い
ることにより、効率的に皮膚粘膜を湿らせるとともに、
これらを冷やして使うことにより、同時に皮膚粘膜を冷
やすことができ、一層強力な美容効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化炭素の皮膚
粘膜への投与による、しみやそばかすを減少ないし目立
たなくさせる効果、美白効果、肌の若返り効果、肌の引
き締め効果、顔、大腿、腕、腹などの部分肥満改善効
果、肌質改善効果、及び除毛後の再発毛抑制効果などの
美容効果を増強し、短期間で所望の効果が得られる美容
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より炭酸泉が様々な医療効果、美容
効果を示すことが知られている。これらの効果は二酸化
炭素の経皮経粘膜吸収により得られることから、これら
の効果を簡便に得ようと、人工炭酸泉浴剤が開発され、
家庭で手軽に利用できるものの、炭酸ガス濃度が低いな
どの問題があるため(萬秀憲ら.人工炭酸泉に関する研
究(第3報):人工炭酸泉調製の基礎的問題と飛散炭酸
ガス濃度の影響について、日温気物医誌48:79−8
5,1985)、充分な美容効果等は得られない。
【0003】気泡状二酸化炭素を含有する組成物によ
り、除毛後の再発毛抑制、そばかす、肌荒れ、肌のくす
み、肌の張りや肌の艶の衰え、髪の艶の衰えなどの皮膚
や毛髪などの美容上の問題及び部分肥満に対する美容効
果が得られることが特開2000−319187号広報
に開示されている。これらの美容効果の中でも、特に部
分肥満改善は、皮膚粘膜に投与した二酸化炭素の示す特
徴的美容効果の一つであるが、例えば小顔効果を得るた
めには、二酸化炭素含有外用組成物を1日1回2週間以
上使用しなければならず、長期間の連続使用が必要であ
った。
【0004】前記の皮膚粘膜に投与した二酸化炭素の美
容効果を得るには、特開2000−319187号広報
に開示されている、気泡状二酸化炭素を含有する組成物
のごとき二酸化炭素含有外用組成物が必ずしも必要とさ
れるのではなく、何らかの方法で二酸化炭素が経皮経粘
膜投与されればよい。例えば特開平8−281087号
広報には卓上型炭酸泉製造装置が開示されており、該装
置によって製造される炭酸泉がにきび等皮膚の炎症を改
善する医療効果があることを開示している。しかし、炭
酸泉は製造に手間がかかること、投与は基本的に所望部
位を炭酸泉につけることになるため、所望部位以外の部
位も炭酸泉につけなければならないこと、そのため多量
の水と炭酸ガスを使用し、美容効果を得るのに必要とす
る以上の炭酸泉を製造しなければならないなどの問題点
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、二酸化炭素
の形状形態が気体状であるか、組成物に含有されている
か等を問わず、簡便な方法で二酸化炭素の美容効果が強
力に得られる美容方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の美容方法は、二
酸化炭素投与時もしくは前に、美容効果を得たい部分の
皮膚粘膜を湿らせることを特徴としている(請求項
1)。二酸化炭素は経皮経粘膜吸収されることが知られ
ているが、一般にその吸収量はわずかである。二酸化炭
素が経皮経粘膜吸収される場合、通常は最初に角質層を
通過しなければならない。二酸化炭素は水に溶けやすい
性質があるため、皮膚粘膜の含水量が多ければ二酸化炭
素の経皮経粘膜吸収が増大する。皮膚粘膜の最外部であ
る角質層は元々ある程度の水分を保持しているが、生き
た細胞ではないために能動的水分維持機能に欠け、通常
は常に外気にさらされているために水分を喪失しやすい
反面、外部から与えられた水分を比較的吸収しやすい。
角質層以下の皮膚粘膜組織は体液で満たされていて含水
量が角質層より多いため、二酸化炭素の経皮経粘膜吸収
を増大させて二酸化炭素の美容効果を増強するために
は、角質層の含水量を増やせばよい。皮膚粘膜を湿らせ
る、すなわち角質層の含水量を増やす方法としては、特
に限定されないが、例えば美容効果を得たい部分を水に
つけたり、霧吹きなどで水を吹き付けてもよいが、濡れ
タオルやウェットティッシュなどで覆う方法が、水が垂
れたりせずに、より簡便であまり部位を選ばないため好
ましい。皮膚粘膜を湿らせる程度は、湿らせる方法や対
象者の皮膚の状態等により異なるものの、湿らせる時間
におおよそ比例し、湿らせる時間は10秒〜20分、好
ましくは2〜10分、より好ましくは3〜5分である。
10秒より短ければ皮膚粘膜が十分湿らず、20分より
長くしてもそれ以上の効果が得られない。なお、本発明
でいう二酸化炭素とは、特に指定しない限り気体状二酸
化炭素と、水などの溶媒に溶解した二酸化炭素を含み、
気体状二酸化炭素とは、全体積の5%以上が二酸化炭素
である気体を意味する。この美容方法によれば、気体状
二酸化炭素を吹きつけるだけでは得られない、二酸化炭
素の経皮経粘膜吸収によるしみやそばかすを減少ないし
目立たなくさせる効果、美白効果、肌の若返り効果、肌
の引き締め効果、顔、大腿、腕、腹などの部分肥満改善
効果、肌質改善効果、及び除毛後の再発毛抑制効果など
の美容効果が得られるだけでなく、二酸化炭素含有外用
組成物を普通に投与したときと比較して二酸化炭素の美
容効果を増強し、短期間で所望の効果が得られる。
【0007】本発明の美容方法は更に、二酸化炭素投与
時もしくは前に皮膚粘膜を湿らせ、かつ皮膚粘膜温を下
げることを特徴としている(請求項2)。二酸化炭素の
経皮経粘膜吸収を増大させるためには、角質層の含水量
を増やすか、もしくは皮膚粘膜組織中水分の温度を低く
すればよいが、これらを同時に達成すれば二酸化炭素の
経皮経粘膜吸収は更に増大する結果、より強力な二酸化
炭素の美容効果が得られる。皮膚粘膜を湿らせ、かつ皮
膚粘膜温を下げる方法としては、前述の各々の方法を組
み合わせることなどにより可能である。この美容方法に
よれば、気体状二酸化炭素を吹きつけるだけでは得られ
ない、二酸化炭素の経皮経粘膜吸収によるしみやそばか
すを減少ないし目立たなくさせる効果、美白効果、肌の
若返り効果、肌の引き締め効果、顔、大腿、腕、腹など
の部分肥満改善効果、肌質改善効果、及び除毛後の再発
毛抑制効果などの美容効果が得られるだけでなく、二酸
化炭素含有外用組成物を普通に投与したときと比較して
二酸化炭素の美容効果を増強し、短期間で所望の効果が
得られるのはもちろん、二酸化炭素投与時もしくは前に
皮膚粘膜を湿らせるのみ、もしくは皮膚粘膜温を下げる
のみの場合に比べても二酸化炭素の美容効果は更に強力
に得られる。
【0008】本発明の美容方法では、含水外用組成物を
投与(塗布もしくは貼付など)して皮膚粘膜を湿らせて
もよい(請求項3)。本発明でいう含水外用組成物と
は、水を含み、その水に二酸化炭素が溶解でき、皮膚粘
膜に投与したとき皮膜状に該皮膚粘膜を覆い、含まれた
水に溶解した二酸化炭素を皮膚粘膜内に放出できるもの
であれば特に制限されず、例えば増粘剤水溶液もしくは
懸濁液、及び含水高分子膜などがあげられる。この美容
方法によれば、複雑な形状の皮膚粘膜も比較的容易に湿
らせることができ、かつ湿った状態を持続できるだけで
なく、該組成物自体が二酸化炭素透過膜として角質層の
二酸化炭素吸収性の低さを補うため、二酸化炭素の美容
効果は更に強力に得られる。本発明の美容方法で用いる
含水外用組成物は、二酸化炭素の吸収性を増大するため
にできるだけ含水量は多い方が好ましく、全組成物に対
して15重量%以上、好ましくは30重量%以上、より
好ましくは50重量%以上の水を含む。含水量の上限
は、用いる含水外用組成物により異なるが、該組成物に
期待される物性が損なわれない程度の含水量があればよ
い。また、本発明の美容方法で用いる含水外用組成物に
は、通常化粧料に用いられる原料、例えば香料、色素、
界面活性剤、油分、保湿剤、アルコール類、防腐剤、酸
化防止剤、金属イオン封鎖剤、着色防止剤、紫外線吸収
・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、アルブチン、コウ
ジ酸、栄養剤、抗炎症剤、血管拡張剤、ホルモン剤、収
斂剤、抗ヒスタミン剤、殺菌剤、角質剥離・溶解剤、抗
脂漏剤、皮脂抑制剤、鎮痒剤などの薬剤などが配合され
ていてもよい。
【0009】本発明の美容方法では、皮膚粘膜を湿らせ
るための水として、水の分子集団であるクラスターを磁
気、高周波、遠赤外線などの電磁波や、超音波、水の高
速回転などを用いる公知の方法により小さくした水を用
いてもよい(請求項4)。クラスターを小さくした水
は、皮膚粘膜浸透性が通常の水より強く、短時間で皮膚
粘膜を湿らせることができ、角質層の深部まで到達しや
すい。その結果、皮膚粘膜の含水量が増加しやすく、二
酸化炭素の溶け込み量が多くなるため、二酸化炭素の美
容効果が増強される。クラスターを小さくした水を冷や
して用いると皮膚粘膜を湿らせると同時に冷やすことが
でき、一層効果的である。
【0010】本発明の美容方法は、二酸化炭素投与時も
しくは前に皮膚粘膜温を下げるだけであってもよい(請
求項5)。二酸化炭素は主に皮膚粘膜組織中の水分に溶
け込むことにより経皮経粘膜吸収される。二酸化炭素が
水に溶ける際、水温が低いほど多く溶けることが知られ
ているため、二酸化炭素投与時もしくは前に皮膚粘膜温
を下げることにより、皮膚粘膜組織中水分の温度が下が
るため、二酸化炭素の経皮経粘膜吸収が増大する結果、
二酸化炭素の美容効果は増強される。皮膚粘膜温を下げ
る方法としては、特に限定されないが、例えば皮膚粘膜
に氷や凍らせた保冷剤などを押しあてる方法や、冷気を
あてる方法、アルコールなどの気化性物質を投与し、蒸
発する際に皮膚粘膜から気化熱を奪うことにより皮膚粘
膜温を下げる方法などがある。皮膚粘膜温を下げる程度
は個人の体質や室温などによって異なるものの、おおむ
ね皮膚粘膜温が二酸化炭素投与前の皮膚粘膜温より低
く、15℃以上、好ましくは28〜18℃、更に好まし
くは25〜20℃である。二酸化炭素投与時の皮膚粘膜
温が二酸化炭素投与前より低ければ、二酸化炭素の経皮
経粘膜吸収は増加し、皮膚粘膜温を下げない場合と比較
してより強力な美容効果が得られるが、皮膚温を15℃
より低くすると皮膚に痛みを感じ、低温による障害が生
じる可能性がある。この美容方法によれば、気体状二酸
化炭素を吹きつけるだけでは得られない、二酸化炭素の
経皮経粘膜吸収によるしみやそばかすを減少ないし目立
たなくさせる効果、美白効果、肌の若返り効果、肌の引
き締め効果、顔、大腿、腕、腹などの部分肥満改善効
果、肌質改善効果、及び除毛後の再発毛抑制効果などの
美容効果が得られるだけでなく、二酸化炭素含有外用組
成物を普通に投与したときと比較して二酸化炭素の美容
効果を増強し、短期間で所望の効果が得られる。
【0011】本発明の美容方法では、皮膚粘膜温より低
い温度の含水外用組成物を投与して皮膚粘膜を湿らせ、
かつ皮膚粘膜温を下げてもよい(請求項6)。この美容
方法によれば、複雑な形状の皮膚粘膜も湿らせ、湿った
状態を持続できるだけでなく、該組成物自体が二酸化炭
素透過膜として角質層の二酸化炭素吸収性の低さを補う
ことに加え、二酸化炭素が温度の低い水に溶けやすいこ
とから、皮膚粘膜への溶解を促進するため、二酸化炭素
の美容効果は更に強力に得られる。
【0012】本発明の美容方法で用いる含水外用組成物
は、天然高分子、半合成高分子、合成高分子、無機物か
らなる群より選ばれる1種以上の増粘剤を必須成分とす
ることができる(請求項7)。増粘剤は水溶液もしくは
懸濁液とし、そのまま皮膚粘膜に塗布してもよいし、織
布や不織布などに含浸させて貼付剤として用いても良
い。増粘剤水溶液もしくは懸濁液は皮膚粘膜上に薄い皮
膜を作り、角質層に水分を補給するとともに、それ自体
が二酸化炭素透過膜としての機能を持つため、角質層の
二酸化炭素吸収性の低さを補う。また増粘剤にはヒアル
ロン酸やアルギン酸塩のように保湿機能を持つものが多
いため、持続的に皮膚粘膜を湿らせることができるだけ
でなく、皮膚粘膜の保護や保湿等の美容効果も期待でき
る。増粘剤の全組成物に対する含量は、増粘剤により異
なるが、増粘剤水溶液もしくは懸濁液を皮膚粘膜に投与
したときに、直ちに垂れてこない程度の粘度を示す含量
であればよい。
【0013】増粘剤に用いる天然高分子としてはアラビ
アゴム、カラギーナン、ガラクタン、寒天、クインスシ
ード、グアガム、トラガントガム、ペクチン、マンナ
ン、ローカストビーンガム、小麦澱粉、米澱粉、トウモ
ロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉などの植物系高分子、カードラ
ン、キサンタンガム、サクシノグルカン、デキストラ
ン、ヒアルロン酸、プルランなどの微生物系高分子、ア
ルブミン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、フィブロ
インなどの蛋白系高分子などがあげられる。
【0014】増粘剤に用いる半合成高分子としてはエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びその塩
類、カルボキシメチルエチルセルロース及びその塩類、
カルボキシメチルスターチ及びその塩類、クロスカルメ
ロース及びその塩類、結晶セルロース、酢酸セルロー
ス、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースフタレート、粉末セルロース、メチルセルロー
ス、メチルヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロ
ース系高分子、アルファー化澱粉、部分アルファー化澱
粉、カルボキシメチル澱粉、デキストリン、メチル澱粉
などの澱粉系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン
酸プロピレングリコールエステルなどのアルギン酸系高
分子、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナ
トリウムなどのその他の多糖類系高分子があげられる。
【0015】増粘剤に用いる合成高分子としては、カル
ボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポ
リビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メタアクリル
酸−アクリル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸−メ
タアクリル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸エチル
・メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチルコ
ポリマー、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル・メタ
アクリル酸メチルコポリマーなどがあげられる。
【0016】増粘剤に用いる無機物としては含水二酸化
ケイ素、軽質無水ケイ酸、コロイダルアルミナ、ベント
ナイト、ラポナイトなどがあげられる。
【0017】本発明の美容方法で用いる含水外用組成物
には、含水高分子膜を用いることができる(請求項
8)。含水高分子膜は皮膚粘膜に貼付するだけで角質層
に持続的に水分を補給でき、簡単に皮膚粘膜を湿らせる
ことができて便利である。また、含水高分子膜自体が二
酸化炭素透過膜の機能を持つため、角質層の二酸化炭素
吸収性の低さを補う。含水高分子膜の含水量は多い方が
好ましく、全組成物に対して15重量%以上、好ましく
は30重量%以上、より好ましくは50%重量以上の水
を含む。含水量の上限は、用いる高分子膜により異なる
が、高分子膜の柔軟性などの物性が損なわれない範囲で
多く含まれることが好ましい。また、本発明の含水高分
子膜を冷やして皮膚粘膜温より低くしておけば、皮膚粘
膜を湿らせるとともに、皮膚粘膜温を下げることができ
て便利である。
【0018】含水高分子膜に用いる高分子としては、天
然高分子、半合成高分子、合成高分子からなる群より選
ばれる1種以上を用いることができ、例えばアクリル、
カゼイン樹脂、セルロース、セロハン、デンプン・アク
リル酸グラフト重合ポリマー、ナイロン、ビスコースレ
ーヨン、ビニロン、ポリビニアルコール、ポリビニルア
セタール、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミ
ド、レーヨンなどが挙げられる。もちろん、含水高分子
膜に増粘剤水溶液もしくは懸濁液が含まれてもよいし、
通常化粧料に用いられる原料、例えば香料、色素、界面
活性剤、油分、保湿剤、アルコール類、防腐剤、酸化防
止剤、金属イオン封鎖剤、着色防止剤、紫外線吸収・散
乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、アルブチン、コウジ
酸、栄養剤、抗炎症剤、血管拡張剤、ホルモン剤、収斂
剤、抗ヒスタミン剤、殺菌剤、角質剥離・溶解剤、抗脂
漏剤、皮脂抑制剤、鎮痒剤などの薬剤などが含有されて
いてもよい。
【0019】本発明の美容方法では、気体状二酸化炭素
を用いて二酸化炭素を皮膚粘膜に投与してもよい(請求
項9)。気体状二酸化炭素は、扱いが容易で、安全であ
り、比較的安価である。気体状二酸化炭素は、例えば炭
酸ガスボンベとして大容量ボンベはもちろんのこと、水
草飼育用やビール用の小型ボンベとして容易に入手でき
るし、炭酸塩と有機酸の反応で発生させることも可能で
ある。気体状二酸化炭素は、皮膚粘膜にそのまま吹きつ
けても良いが、皮膚粘膜を密閉容器で覆って該容器内部
を気体状二酸化炭素で満たすか、あるいは皮膚粘膜を容
器等で覆い、該容器内を連続的に気体状二酸化炭素を通
過させてもよい。気体状二酸化炭素の投与量はその濃度
や対象者の皮膚の状態等により異なるものの投与時間と
おおよそ比例し、例えば気体状二酸化炭素が二酸化炭素
100%よりなる場合、投与時間は5分〜6時間、好ま
しくは10分〜3時間、より好ましくは15分〜1時間
である。投与時間が5分より短いと十分な美容効果が得
られず、6時間より長くしてもそれ以上の効果が得られ
ない。
【0020】本発明の美容方法では、二酸化炭素含有外
用組成物を用いて二酸化炭素を皮膚粘膜に投与してもよ
い(請求項10)。本発明でいう二酸化炭素含有外用組
成物とは、二酸化炭素を含み、皮膚粘膜に投与したとき
に、該組成物に含まれる二酸化炭素が経皮経粘膜吸収さ
れる組成物を意味し、ドライアイスの煙のように二酸化
炭素が水に溶けて霧状になったものなども含む。二酸化
炭素含有外用組成物は二酸化炭素を比較的大量に保持で
きるため、少量で効率的かつ持続的に二酸化炭素を投与
することが可能であり、持ち運びにも便利である。ま
た、該組成物自体を冷やすことにより、二酸化炭素投与
時に皮膚粘膜温を下げることができて便利である(請求
項11)。二酸化炭素含有外用組成物としては、例えば
特開2000−319187号広報に開示されている、
気泡状二酸化炭素を含有する組成物などを用いることが
できる。これらの組成物をそのまま皮膚粘膜に投与する
場合に比べて、本発明の美容方法に従って二酸化炭素投
与時もしくは前に皮膚粘膜を湿らせるか、もしくは皮膚
粘膜温を下げるか、もしくは皮膚粘膜を湿らせかつ皮膚
粘膜温を下げることにより、二酸化炭素の経皮経粘膜吸
収が増大するため、該組成物の美容効果を増強でき、短
期間で所望の美容効果が得られる。また、ドライアイス
の煙を浴びて痩せたり肌が白くなるなどの美容効果はこ
れまで知られていなかったが、本発明の美容方法に従え
ば、比較的安価かつ容易に入手できるドライアイスを用
いて、簡便に二酸化炭素の美容効果を得ることができ
る。二酸化炭素含有外用組成物の投与量は二酸化炭素含
有濃度や対象者の皮膚の状態等により異なるものの投与
時間とおおよそ比例し、投与時間は5分〜6時間、好ま
しくは10分〜4時間、より好ましくは15分〜3時間
である。投与時間が5分より短いと十分な美容効果が得
られず、6時間より長くしてもそれ以上の効果が得られ
ない。二酸化炭素含有外用組成物塗布後に上から樹脂フ
ィルムなどの気体不透過性フィルムなどを貼付する密閉
療法を行えば、該組成物から大気中への二酸化炭素発散
を防げるために効果が更に強まる。
【0021】本発明の美容方法では、含水外用組成物や
二酸化炭素含有外用組成物の調製に用いる水として、水
の分子集団であるクラスターを磁気、高周波、遠赤外線
などの電磁波や、超音波、水の高速回転などを用いる公
知の方法により小さくした水を用いてもよい(請求項1
2)。クラスターを小さくした水は溶解能が高く、含水
外用組成物や二酸化炭素含有外用組成物の調製が短時間
に行えるだけでなく、該水には二酸化炭素も溶解しやす
いために、これら組成物を皮膚粘膜に投与したとき、通
常の水で調製した組成物と比較して、二酸化炭素の溶解
(含有)量が増える分、皮膚粘膜に放出される二酸化炭
素も増加して経皮経粘膜吸収が増大し、二酸化炭素の美
容効果が強力になる。更に、該水は通常の水と比較して
皮膚粘膜浸透性が強いために、該水で調製したこれら組
成物を皮膚粘膜に投与したとき、皮膚粘膜の湿る速度が
通常の水の場合より早まるため、二酸化炭素の美容効果
の発現が早い。
【0022】
【実施例】次に実施例をあげて本発明の美容方法につい
て具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
【0023】実施例1(湿らせた手の甲の気体状二酸化
炭素による美白試験) 22歳の女性の右手を36℃の水に5分間つけさせ、手
を湿らせた。左手はそのままにしておき、各々の手を長
さ25cm、幅20cmの透明なビニール袋に入れ、手
首の部分をゴムひもで縛って密閉状態とし、中の空気を
抜いた。各々のビニール袋のゴムひもで縛った部分から
ビニールチューブを挿入して炭酸ガスボンベの気体状二
酸化炭素を吹き込み、ビニール袋を気体状二酸化炭素で
可能な限り膨らませたところ、右手甲は直ちに赤くな
り、血行促進が観察されたが、左手甲にはまったく変化
が見られなかった。20分後に各々のビニール袋をはず
したところ、右手甲は約2分後に赤みがひいた後、左手
甲と比較して肌が白く、艶が良くなり、血管が少し浮き
出ていたが、左手甲には本試験前と比較してほとんど変
化が認められなかった。
【0024】実施例2(湿らせた手の甲の二酸化炭素含
有外用組成物による美白試験) 1)二酸化炭素含有外用組成物の調製 特開2000−319187号広報の実施例18に従
い、炭酸水素ナトリウム2.4重量部、アルギン酸ナト
リウム2.0重量部、カルボキシメチルスターチナトリ
ウム2.0重量部、カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム2.0重量部、精製水91.6重量部、クエン酸
2.0重量部を用いて二酸化炭素含有外用組成物Aを調
製した。 2)手の甲の美白試験 22歳の女性の右手を36℃の水に5分間つけさせ、手
を湿らせた。左手はそのままにしておき、両手の甲に二
酸化炭素含有外用組成物Aを各々15g塗布し、15分
間放置した。15分後に各々の組成物除去後、両手甲と
もに全体が赤くなり、血行促進が観察されたが約2分後
には赤みは完全に消えた。赤みが完全に消えた後、右手
甲は左手甲と比較して肌が白く、艶が良くなり、血管が
少し浮き出ていたが、左手甲には血管の浮き出しは見ら
れなかった。
【0025】実施例3(冷やした手の甲の気体状二酸化
炭素による美白試験) 22歳の女性の右手甲に凍った保冷剤をタオルで包んで
あてて全体を冷やし、皮膚温を20℃に下げた。左手は
そのままにしておき、各々の手を長さ25cm、幅20
cmの透明なビニール袋に入れ、手首の部分をゴムひも
で縛って密閉状態とし、中の空気を抜いた。各々のビニ
ール袋のゴムひもで縛った部分からビニールチューブを
挿入して炭酸ガスボンベの気体状二酸化炭素を吹き込
み、ビニール袋を気体状二酸化炭素で可能な限り膨らま
せたところ、右手甲は直ちに赤くなり、血行促進が観察
されたが、左手甲にはまったく変化が見られなかった。
20分後に各々のビニール袋をはずしたところ、右手甲
は約2分後に赤みがひいた後、左手甲と比較して肌が白
く、艶が良くなり、血管が少し浮き出ていたが、左手甲
には本試験前と比較してほとんど変化が認められなかっ
た。
【0026】実施例4(冷やした手の甲の二酸化炭素含
有外用組成物による美白試験) 22歳の女性の右手甲に凍った保冷剤をタオルで包んで
あてて全体を冷やし、皮膚温を20℃に下げた。左手は
そのままにしておき、両手の甲に二酸化炭素含有外用組
成物Aを各々15g塗布し、15分間放置した。15分
後に各々の組成物除去後、両手甲ともに全体が赤くな
り、血行促進が観察されたが約2分後には赤みは完全に
消えた。赤みが完全に消えた後、右手甲は左手甲と比較
して肌が白く、艶が良くなり、血管が少し浮き出ていた
が、左手甲には血管の浮き出しは見られなかった。
【0027】実施例5(冷やした二酸化炭素含有外用組
成物による上腕の部分肥満改善試験) 上腕の太さが気になるという21才の女性の右上腕全体
に、4℃に冷やした二酸化炭素含有外用組成物A100
gを、左上腕全体に36℃の二酸化炭素含有外用組成物
A100gを塗布し、各々食品包装用フィルムをその上
からまいて30分間放置した。各々の組成物除去後、右
上腕中央部の周囲長は二酸化炭素含有外用組成物A投与
前と比較して28.5cmから27.0cmに減少した
が、該左上腕の周囲長に変化は認められなかった。ま
た、右上腕皮膚は周囲の皮膚や左上腕などと比較して白
く、艶が良くなった。
【0028】実施例6(湿らせかつ冷やした手の甲の気
体状二酸化炭素による美白試験) 22歳の女性のを4℃の水に3分間つけさせて全体を湿
らせると同時に冷やし、皮膚温を20℃に下げた。左手
はそのままにしておき、各々の手を長さ25cm、幅2
0cmの透明なビニール袋に入れ、手首の部分をゴムひ
もで縛って密閉状態とし、中の空気を抜いた。各々のビ
ニール袋のゴムひもで縛った部分からビニールチューブ
を挿入して炭酸ガスボンベの気体状二酸化炭素を吹き込
み、ビニール袋を気体状二酸化炭素で可能な限り膨らま
せたところ、右手甲は直ちに赤くなり、血行促進が観察
されたが、左手甲にはまったく変化が見られなかった。
20分後に各々のビニール袋をはずしたところ、右手甲
は約2分後に赤みがひいた後、左手甲と比較して肌が白
く、艶が良くなり、血管が少し浮き出ていたが、左手甲
には本試験前と比較してほとんど変化が認められなかっ
た。
【0029】実施例7(湿らせかつ冷やした顔の二酸化
炭素含有外用組成物による部分痩せ試験) 1)二酸化炭素含有外用組成物の調製 特開2000−319187号広報の実施例309に従
い、水200ml、炭酸水素ナトリウム2g、アルギン
酸ナトリウム6g、CMC−ナトリウム8g、1,3−
ブチレングリコール2g、銅クロロフィリンナトリウム
微量を用いて塩基性組成物218gを得た。同じく該広
報の実施例309に従い、クエン酸13.5kg、7%
HPC−Lエタノール溶液5.4kg、精製白糖顆粒6
7kgを用いて顆粒剤80kgを得た。該塩基性組成物
25gと該顆粒剤1.2gを顆粒剤が完全に溶けるまで
混合攪拌して二酸化炭素含有外用組成物Bを得た。 2)顔の部分痩せ試験 ふっくらした頬が気になるという30才の女性の右頬に
冷蔵庫で4℃に冷やしたおしぼりを3分間あてて皮膚を
湿らせるとともに皮膚温を20℃に下げ、その後顔全体
に二酸化炭素含有外用組成物Bを塗布したところ、塗布
後4分で右の口角が上がり始め、右頬が左頬に比べて小
さくなり始めた。塗布20分後に二酸化炭素含有外用組
成物Bを完全に取り去ったところ、明らかに右の口角が
上がり、右頬が左頬に比べて小さくなった。被験者の女
性自身も右頬が引きつるような部分痩せと肌の引き締め
効果を認めた。また、右頬は他の顔の部分に比較して白
く、艶が良くなった。二酸化炭素含有外用組成物B塗布
前後に撮影した頬の皮膚の50倍拡大写真を比較したと
ころ、右頬の皮膚は塗布前に比較して塗布後の皮溝、皮
丘が非常に明瞭になり、明白な若返りのパターンを示し
た。一方、左頬の皮膚は該外用剤塗布前後で皮溝、皮丘
が明瞭になったものの、その程度は右頬ほどではなかっ
た。
【0030】実施例8(クラスターを小さくした水で湿
らせた手の甲の気体状二酸化炭素による美白試験) 1)クラスターを小さくした水の調製 発振周波数2450MHzの電子レンジの高周波を精製
水に10分間照射してクラスターを小さくした水Aを調
製した。 2)手の甲の美白試験 クラスターを小さくした36℃の水Aをカット綿にしみ
込ませ、24歳の女性の右手甲全体を覆うように5分間
乗せて手の甲を湿らせた。左手甲はそのままにしてお
き、各々の手を長さ25cm、幅20cmの透明なビニ
ール袋に入れ、手首の部分をゴムひもで縛って密閉状態
とし、中の空気を抜いた。各々のビニール袋のゴムひも
で縛った部分からビニールチューブを挿入して炭酸ガス
ボンベの気体状二酸化炭素を吹き込み、ビニール袋を気
体状二酸化炭素で可能な限り膨らませたところ、右手甲
は直ちに赤くなり、血行促進が観察されたが、左手甲に
はまったく変化が見られなかった。10分後に各々のビ
ニール袋をはずしたところ、右手甲は約2分後に赤みが
ひいた後、左手甲と比較して肌が白く、艶が良くなり、
血管が少し浮き出ていたが、左手甲には本試験前と比較
してほとんど変化が認められなかった。
【0031】実施例9(クラスターを小さくした水で湿
らせかつ冷やした手の甲の気体状二酸化炭素による美白
試験) 1)クラスターを小さくした水の調製 発振周波数2450MHzの電子レンジの高周波を精製
水に10分間照射してクラスターを小さくした水Aを調
製した。 2)手の甲の美白試験 22歳の女性の右手を4℃のクラスターを小さくした水
Aに3分間つけさせて全体を湿らせると同時に冷やし、
皮膚温を20℃に下げた。左手はそのままにしておき、
各々の手を長さ25cm、幅20cmの透明なビニール
袋に入れ、手首の部分をゴムひもで縛って密閉状態と
し、中の空気を抜いた。各々のビニール袋のゴムひもで
縛った部分からビニールチューブを挿入して炭酸ガスボ
ンベの気体状二酸化炭素を吹き込み、ビニール袋を気体
状二酸化炭素で可能な限り膨らませたところ、右手甲は
直ちに赤くなり、血行促進が観察されたが、左手甲には
まったく変化が見られなかった。20分後に各々のビニ
ール袋をはずしたところ、右手甲は約2分後に赤みがひ
いた後、左手甲と比較して肌が白く、艶が良くなり、血
管が少し浮き出ていたが、左手甲には本試験前と比較し
てほとんど変化が認められなかった。
【0032】実施例10(クラスターを小さくした水で
湿らせた顔の二酸化炭素含有外用組成物による肌質改善
と除毛後の再発毛抑制試験) 1)二酸化炭素含有外用組成物の調製 乳糖40重量部、クエン酸30重量部、デキストリン1
5重量部、馬鈴薯澱粉15重量部を用い、湿式押し出し
造粒法により長さ約4mm、径約1mmの多孔性柱状顆
粒を調製した。精製水91.5重量部に炭酸水素ナトリ
ウム4.0重量部を溶かし、60℃まで徐々に加温しな
がらアルギン酸ナトリウム1.5重量部、CMC−Na
3.0重量部を徐々に加えて攪拌しながら溶かし、溶解
後一夜放置し、室温まで冷まして粘性組成物を調製し
た。該多孔性柱状顆粒1重量部に対し該粘性組成物25
重量部を組み合わせて該多孔性柱状顆粒が完全に溶ける
まで混合攪拌し、二酸化炭素含有外用組成物Cを得た。 2)クラスターを小さくした水の調製 発振周波数2450MHzの電子レンジの高周波を精製
水に10分間照射してクラスターを小さくした水Aを調
製した。 3)肌質改善と除毛後の再発毛抑制 にきびが出やすく化粧のりが悪い肌質に悩む23才の女
性に対し、最初に顔剃りを行い、4℃に冷やしたクラス
ターを小さくした水Aに浸したカット綿を顔の右半分を
覆うように、4℃に冷やした通常の精製水に浸したカッ
ト綿を顔の左半分を覆うように5分間あてて皮膚を湿ら
せるとともに、皮膚温を19℃に下げ、その後顔全体に
二酸化炭素含有外用組成物C30gを塗布し、10分間
パックさせた。このパックと顔剃りを3日に1回、10
回続けさせたところ、右頬では化粧のりが非常に良くな
り、顔のうぶげが左頬に比較して非常に少なくなったの
に対し、左頬は化粧のりが良くなったものの、右頬ほど
ではなかった。また、右頬のにきびが左頬に比べて出に
くくなるとともに、右頬が左頬に比べて小さくなり、肌
の色が白くなった。
【0033】実施例11(湿らせかつ冷やした顔の冷た
い二酸化炭素含有外用組成物による部分痩せ試験) 38歳の女性の顔全体を4℃に冷やしたおしぼりを3分
間あてて皮膚を湿らせるとともに皮膚温を21℃に下
げ、顔の右半分に4℃に冷やした二酸化炭素含有外用組
成物C15gを、顔の左半分に36℃の二酸化炭素含有
外用組成物C15gを塗布し、10分間放置した。塗布
10分後に二酸化炭素含有外用組成物Cを完全に取り去
ったところ、右の口角が上がり、右頬が左頬に比べて小
さくなった。被験者の女性自身は両頬が引きつるような
感じと肌の引き締め効果を認めたが、右の頬が強く引っ
張られる感覚を覚えた。また、顔全体が白く、艶が良く
なったが、右側が左側に比べて特に白く、艶が良くなっ
た。
【0034】実施例12(含水外用組成物で湿らせた上
腕の気体状二酸化炭素による部分肥満改善試験) 1)含水外用組成物の調製 精製水99gにアルギン酸ナトリウム1gを加えてとか
し、pH6.43の半合成高分子からなる含水外用組成
物Aを得た。 2)上腕の部分肥満改善試験 上腕の太さに悩んでいた40才の女性の左上腕全体に
0.5gの含水外用組成物Aを塗布し10分間放置して
湿らせた。右上腕には何も塗布せず、周囲長38cm、
長さ15cmの筒状のビニールを左右の上腕各々の全体
が覆われるようにかぶせ、両端をゴムひもでとめて密閉
状態とし、中の空気を抜いた。各々のビニールのゴムひ
もで縛った部分からビニールチューブを挿入して炭酸ガ
スボンベの気体状二酸化炭素を吹き込み、ビニールを気
体状二酸化炭素で可能な限り膨らませたところ、左上腕
皮膚は直ちに赤くなり、血流増加が認められたが、右上
腕には変化が認められなかった。30分後に各々のビニ
ールをはずし、各上腕中央部の周囲長を計ったところ、
左上腕は気体状二酸化炭素投与前の33cmから32c
mに減少していたが、右上腕の周囲長には全く変化が認
められなかった。また、左上腕皮膚の赤みは該ビニール
をはずした後約2分後に消失し、副作用は一切認められ
なかったとともに、周囲皮膚や右上腕と比較して白く、
艶が良くなった。
【0035】実施例13(含水高分子膜で湿らせた腹部
の冷たい二酸化炭素含有外用組成物による部分肥満改善
試験) 1)含水高分子膜の調製 20cm×40cmのセルロース膜に蒸留水を十分しみ
こませ、含水高分子膜Aを調製した。 2)冷たい二酸化炭素含有外用組成物(ドライアイスの
煙)の調製 200gのドライアイスを内径1cmのビニールチュー
ブがついた閉じた容器に入れ、適時水をかけてドライア
イスの煙を発生させた。 3)腹部の部分肥満改善試験 腹部肥満が気になるという37才の男性の腹部に含水高
分子膜Aを貼付して皮膚を5分間湿らせ、ドライアイス
のスモークをビニールチューブから含水高分子膜の上に
40分間浴びせ続けたところ、皮膚温は35.2℃から
22.4℃に下がり、ウェストが91.5cmから9
0.0cmに減少した。また、含水高分子膜の貼付部位
の皮膚が他の腹部皮膚に比較して白く、艶が良くなっ
た。同じく腹部肥満が気になるという34才の男性に、
ドライアイスのスモークをビニールチューブから腹部上
に40分間浴びせ続けたが、ウェストの減少や肌が白く
なるなどの効果は認められなかった。
【0036】実施例14(冷たい含水高分子膜で湿らせ
かつ冷やした手の甲の気体状二酸化炭素によるシミの改
善試験) 1)含水高分子膜の調製 10cm×20cmのセルロース膜に蒸留水を十分しみ
こませ、含水高分子膜Bを調製した。 2)シミの改善試験 手の甲のシミが目立つと訴える69才の女性に対し、4
℃に冷やした含水高分子膜Bを右手甲に5分間あてて皮
膚を湿らせるとともに皮膚温を21℃に下げた。左手甲
はそのままにしておき、各々の手を長さ25cm、幅2
0cmの透明なビニール袋に入れ、手首の部分をゴムひ
もで縛って密閉状態とし、中の空気を抜いた。各々のビ
ニール袋のゴムひもで縛った部分からビニールチューブ
を挿入して炭酸ガスボンベの気体状二酸化炭素を吹き込
み、ビニール袋を気体状二酸化炭素で可能な限り膨らま
せ15分間放置した。これを1週間繰り返したところ、
右手甲全体が左手甲に比較して白くなるとともに、シミ
が目立たなくなった。また右手甲は血管が少し浮き出た
が、左手甲には本試験前と比較してほとんど変化が認め
られなかった。
【0037】実施例15(クラスターを小さくした水で
調製した含水外用組成物で湿らせかつ冷やした大腿の気
体状二酸化炭素による部分肥満改善試験) 1)含水外用組成物の調製 クラスターを小さくするために発振周波数2450MH
zの電子レンジの高周波を10分間照射した精製水9
9.5重量部にカラギーナン0.5重量部を加えて溶か
し、pH6.45の天然高分子よりなる含水外用組成物
Bを得た。なお、通常の精製水を用いた場合、カラギー
ナン0.5重量部を精製水99.5重量部に溶かすには
50℃加熱1時間を要したが、精製水にクラスターを小
さくした水を用いた場合は50℃30分で完全に溶解し
た。 2)大腿の部分肥満改善試験 大腿の太さを気にしていた40才の女性の右大腿全体に
4℃に冷やした3gの含水外用組成物Bを塗布し、3分
間放置して湿らせるとともに皮膚温を21.5℃に下げ
た。左大腿には何も塗布せず、周囲長45cm、長さ2
0cmの筒状のビニールを左右の大腿各々の全体が覆わ
れるようにかぶせ、両端をゴムひもでとめて密閉状態と
し、中の空気を抜いた。該ビニールの端からビニールチ
ューブを挿入して炭酸ガスボンベの気体状二酸化炭素を
吹き込み、該ビニールを気体状二酸化炭素で可能な限り
膨らませたところ、右大腿皮膚は直ちに赤くなり、血流
増加が認められたが、左大腿には変化が認められなかっ
た。20分後に両大腿を覆った各々のビニールをはず
し、各大腿中央部の周囲長を計ったところ、右大腿は気
体状二酸化炭素投与前の41cmから40cmに減少し
ていたが、左大腿の周囲長には全く変化が認められなか
った。また、右大腿皮膚の赤みは該ビニールをはずした
後約2分後に消失し、副作用は一切認められなかったと
ともに、周囲皮膚や左大腿と比較して白く、艶が良くな
った
【0038】実施例16(冷たい含水外用組成物で湿ら
せかつ冷やした顔の気体状二酸化炭素によるシミとそば
かすの改善試験) 顔のシミとそばかすが目立つと訴える41才の女性に対
し、4℃に冷やした含水外用組成物Aに浸したカット綿
を顔の右半分を覆うように、4℃に冷やした通常の精製
水に浸したカット綿を顔の左半分を覆うように5分間あ
てて皮膚を湿らせるとともに、皮膚温を21℃に下げ、
その後顔全体に二酸化炭素含有外用組成物A30gを塗
布し、10分間パックさせた。このパックを毎日12日
間続けさせたところ、顔の右側は左側より白くなり、シ
ミとそばかすはほとんど目立たなくなった。顔の左側は
本試験前より白くなったものの、シミとそばかすは改善
されず、肌が白くなった分かえって目立つ結果となっ
た。
【0039】実施例17(クラスターを小さくした水で
調製した冷たい二酸化炭素含有外用組成物による手の甲
の美白試験) 1)二酸化炭素含有外用組成物の調製 精製水がクラスターを小さくした水Aである以外は特開
2000−319187号広報の実施例18に従い、二
酸化炭素含有外用組成物Dを調製した。 2)手の甲の美白試験 41歳の女性の右手甲に4℃に冷やした二酸化炭素含有
外用組成物Dを、左手甲に36℃の二酸化炭素含有外用
組成物Aを各々15g塗布し、10分間放置した。10
分後に各々の組成物除去後、両手甲ともに全体が赤くな
り、血行促進が観察されたが約2分後には赤みは完全に
消えた。赤みが完全に消えた後、右手甲は左手甲と比較
して肌が白く、艶が良くなり、血管が少し浮き出ていた
が、左手甲には血管の浮き出しは見られなかった。
【発明の効果】本発明の美容方法によれば、二酸化炭素
の形状形態にかかわらず、二酸化炭素の経皮経粘膜投与
による、しみやそばかすを減少ないし目立たなくさせる
効果、美白効果、肌の若返り効果、肌の引き締め効果、
顔、大腿、腕、腹などの部分肥満改善効果、肌質改善効
果、及び除毛後の再発毛抑制効果などの美容効果が、炭
酸泉などに比較して簡便に得られるとともに強力であ
り、通常の使用方法による二酸化炭素含有外用組成物な
どと比較して増強され、短期間で所望の効果が得られ
る。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化炭素を皮膚粘膜に投与する美容方法
    において、二酸化炭素投与時もしくは前に皮膚粘膜を湿
    らせることを特徴とする美容方法。
  2. 【請求項2】二酸化炭素投与時もしくは前に皮膚粘膜温
    を下げることを特徴とする請求項1に記載の美容方法。
  3. 【請求項3】含水外用組成物の投与により皮膚粘膜を湿
    らせることを特徴とする請求項1に記載の美容方法。
  4. 【請求項4】クラスターを小さくした水を用いて皮膚粘
    膜を湿らせることを特徴とする請求項1に記載の美容方
    法。
  5. 【請求項5】二酸化炭素を皮膚粘膜に投与する美容方法
    において、二酸化炭素投与時もしくは前に皮膚粘膜温を
    下げることを特徴とする美容方法。
  6. 【請求項6】皮膚粘膜温より低い温度の含水外用組成物
    の投与により皮膚粘膜を湿らせ、かつ皮膚粘膜温を下げ
    ることを特徴とする請求項2もしくは5に記載の美容方
    法。
  7. 【請求項7】含水外用組成物が天然高分子、半合成高分
    子、合成高分子、無機物からなる群より選ばれる1種以
    上の増粘剤を必須成分とする請求項3もしくは6に記載
    の美容方法。
  8. 【請求項8】含水外用組成物が含水高分子膜である請求
    項3もしくは6に記載の美容方法。
  9. 【請求項9】気体状二酸化炭素を用いて二酸化炭素を皮
    膚粘膜に投与することを特徴とする請求項1もしくは5
    に記載の美容方法。
  10. 【請求項10】二酸化炭素含有外用組成物を用いて二酸
    化炭素を皮膚粘膜に投与することを特徴とする請求項1
    もしくは5に記載の美容方法。
  11. 【請求項11】皮膚粘膜温より低い温度の二酸化炭素含
    有外用組成物を用いて二酸化炭素を皮膚粘膜に投与する
    ことを特徴とする請求項2もしくは5に記載の美容方
    法。
  12. 【請求項12】クラスターを小さくした水を用いて前記
    組成物を調製することを特徴とする請求項7もしくは1
    0に記載の美容方法。
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