JP2003073075A - フック吊下長さ保持装置 - Google Patents

フック吊下長さ保持装置

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JP2003073075A
JP2003073075A JP2001267873A JP2001267873A JP2003073075A JP 2003073075 A JP2003073075 A JP 2003073075A JP 2001267873 A JP2001267873 A JP 2001267873A JP 2001267873 A JP2001267873 A JP 2001267873A JP 2003073075 A JP2003073075 A JP 2003073075A
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boom
winch
hydraulic motor
hydraulic cylinder
pressure
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JP2001267873A
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Teruo Ito
輝男 伊藤
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Furukawa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吊荷の負荷の大小に左右されずフック吊下長
さを一定に保持する。 【解決手段】 ブームとウインチとを備えたクレーンに
おいて、ブーム伸縮用油圧シリンダ8を操作するブーム
伸縮用油圧シリンダ切換弁20のスプール21の変位を
検出する位置検出器23と、ウインチ用油圧モータ10
を操作するウインチ用油圧モータ切換弁50のスプール
51を切換えるピストン52、電磁弁54、55と、位
置検出器23の検出データに基づきフック吊下長さが一
定になるようウインチ用油圧モータ10を操作するため
の所要制御量を求め、電磁弁54、55に制御信号を送
る演算部40とを設けるとともに、クレーンの吊荷の負
荷の大小によりブーム伸縮用油圧シリンダ8とウインチ
用油圧モータ10の作動圧の変動が生じたときブーム伸
縮用油圧シリンダ8とウインチ用油圧モータ10への圧
油の流量を一定に保つ圧力補償弁33、63を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、クレーンのブーム
を伸縮させるときフックの吊下長さを一定に保持するた
めのフック吊下長さ保持装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図4に示すように、クレーン1は、左右
にアウトリガ用油圧シリンダ3L、3Rを備えたアウト
リガ2によって支持されるベース4上に、旋回用油圧モ
ータ5によって旋回されるコラム6が設けられ、このコ
ラム6の上端部にブーム7の基端部が枢着されている。
このブーム7は、ブーム伸縮用油圧シリンダ8によって
伸縮され、ブーム起伏用油圧シリンダ9によって起伏さ
れる。 【0003】また、コラム6にはウインチ用油圧モータ
10で巻上巻下作動されるウインチ11が設けられてお
り、このウインチ11から繰出し、繰込みされるワイヤ
ロープ12をブーム7の先端部に導いて、ブーム7の先
端部の滑車(図示略)を介してフック13に掛回すこと
により、フック13をブーム7の先端部から吊下してい
る。 【0004】このため、ブーム7の伸縮に伴ってフック
吊下長さ(ブーム先端下部とフック上端間の距離)Lが
変化する。即ち、ブーム7を伸長させると、フック吊下
長さLが短くなり、ブーム7を縮小させればフック吊下
長さLが長くなる。従って、ブーム7を伸長させた場合
に、誤ってフック13をブーム7の先端部に衝突させた
り、ブーム7を縮小させた場合に、気付かないでフック
13を着地させてしまい、ウインチ11のドラムに巻か
れているワイヤロープ12が弛んで乱巻等が発生し、ド
ラムにワイヤロープ12を巻き直さなければならない等
の不具合を生ずることがあった。 【0005】そこで、オペレータの操作を容易にするた
めに、ブーム7を伸縮させるときにフック吊下長さLを
一定に保持したい場合には、ブーム7の伸長又は縮小操
作を行ったときに、ウインチ11の巻下又は巻上操作が
同時に行われるような回路構成を、個々の単独操作回路
構成とは別に設けたフック吊下長さ保持装置が用いられ
ている(特開2000−344472号参照)。 【0006】このフック吊下長さ保持装置において、回
路構成は図5に示すようになっている。即ち、ブーム伸
縮用油圧シリンダ8を操作するブーム伸縮用油圧シリン
ダ切換弁20に、スプリング30で中立位置に保持され
るスプール21と、そのスプール21を切換えるピスト
ン22と、ピストン22の変位を検出する位置検出器2
3とが設けられ、ウインチ用油圧モータ10を操作する
ウインチ用油圧モータ切換弁50には、スプリング30
で中立位置に保持されるスプール51と、そのスプール
51を切換えるピストン52と、ピストン52の変位を
検出する位置検出器53とが設けられている。 【0007】ピストン22の制御を行う電磁弁24、2
5のソレノイド24S、25Sには、演算部40からデ
ジタル・アナログコンバーター26、36を介して制御
信号が送られ、スプール24R又はスプール25Rを作
動させて、ピストン22の弁室31又は弁室32への圧
油の供給制御を行う。ピストン52の制御を行う電磁弁
54、55のソレノイド54S、55Sにも、演算部4
0からデジタル・アナログコンバーター56、66を介
して制御信号が送られ、スプール54R又はスプール5
5Rを作動させて、ピストン52の弁室61又は弁室6
2への圧油の供給制御を行う。 【0008】位置検出器23は、アナログ・デジタルコ
ンバーター29を介して演算部40に検出信号を送る。
位置検出器53も、アナログ・デジタルコンバーター5
9を介して演算部40に検出信号を送る。クレーン作業
においてブーム7を伸長させるときには、演算部40か
らの制御信号により、図6に示すように電磁弁25を切
換えてピストン22を左方へ移動させ、ブーム伸縮用油
圧シリンダ切換弁20のスプール21を伸長側へ切換え
ると、圧油がブーム伸縮用油圧シリンダ8の伸油路14
に供給され、ブーム伸縮用油圧シリンダ8が伸長するの
で、ブーム7が伸長する。 【0009】このとき、位置検出器23は、ピストン2
2の左方への変位を検出し、演算部40に検出信号を送
る。演算部40はその検出データに基づいて、フック吊
下長さLが一定になるように予め定められた所要の制御
量を求め、制御信号を電磁弁55に送る。すると、ピス
トン52が左方へ移動してウインチ用油圧モータ切換弁
50のスプール51を巻下側へ切換えるので、ウインチ
用油圧モータ10の巻下油路16へ圧油が供給され、ウ
インチ11が巻下側へ回転してワイヤロープ12を繰出
し、フック吊下長さLを一定に保持するよう伸長作動す
る。 【0010】また、ブーム7を縮小させるときには、演
算部40からの制御信号により、電磁弁24を切換えて
ピストン22を右方へ移動させ、ブーム伸縮用油圧シリ
ンダ切換弁20のスプール21を縮小側へ切換えると、
圧油がブーム伸縮用油圧シリンダ8の縮油路15に供給
され、ブーム伸縮用油圧シリンダ8が縮小するので、ブ
ーム7が縮小する。 【0011】このとき、位置検出器23は、ピストン2
2の右方への変位を検出し、演算部40に検出信号を送
る。演算部40ではその検出データに基づいて、フック
吊下長さLが一定になるように予め定められた所要の制
御量を求め、制御信号を電磁弁54に送る。すると、ピ
ストン52が右方へ移動してウインチ用油圧モータ切換
弁50のスプール51を巻上側へ切換えるので、ウイン
チ用油圧モータ10の巻上油路17へ圧油が供給され、
ウインチ11が巻上側へ回転してワイヤロープ12を繰
込み、フック吊下長さLを一定に保持するよう縮小作動
する。 【0012】ピストン52の右若しくは左への変位は常
に位置検出器53で検出され、演算部40にフィードバ
ックされるので、演算部40は、ウインチ用油圧モータ
切換弁50のスプール51の変位量が、フック吊下長さ
Lを一定に保持するよう予め定められた変位量となるよ
うに制御することができる。ブーム伸縮用油圧シリンダ
切換弁20は、上述のように演算部40からの制御信号
によって電気的に切換える他、操作レバー28を手動操
作して切換えることもできるが、手動操作の際にも、位
置検出器23でピストン22の移動の方向と変位を検出
し、演算部40に検出信号を送り、演算部40からの制
御信号でウインチ用油圧モータ切換弁50を制御するこ
とでフック吊下長さLを一定に保持することができる。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】ところで、クレーン1
は、吊荷の負荷の大小によって、ブーム伸縮用油圧シリ
ンダ8とウインチ用油圧モータ10の作動に必要な圧油
量が変化する。ブーム伸縮用油圧シリンダ8、ウインチ
用油圧モータ10は、負荷が大きい場合には、作動圧が
高くなり必要な推力を確保するため多量の圧油を必要と
する。ブーム伸縮用油圧シリンダ8、ウインチ用油圧モ
ータ10は、負荷が小さい場合には、作動圧が低くなり
いずれも少量の圧油で十分作動することができる。 【0014】例えば、吊荷の負荷が大きい場合に、フッ
ク吊下長さLを一定に保ちながらブーム7を伸長させる
ときには、ブーム伸縮用油圧シリンダ8にかかる負荷が
大きいため伸長作動圧は高くなる。このとき、ウインチ
用油圧モータ10は巻下げられるため負荷がかからず、
巻下作動圧はブーム伸縮用油圧シリンダ8の伸長作動圧
より低くなる。 【0015】このため、油圧ポンプ(図示略)から吐出
された圧油は、作動圧が低く流れやすいウインチ用油圧
モータ10の巻下油路16側へ流れてしまい、大油量を
必要とするブーム伸縮用油圧シリンダ8の伸油路14側
への圧油の流れが少なくなって、ブーム伸縮用油圧シリ
ンダ8の伸長作動のための圧油量が不足する。従って、
フック吊下長さLが長くなり、フック吊下長さLを一定
に保持することができなくなる。 【0016】また、吊荷の負荷が大きい場合に、フック
吊下長さLを一定に保ちながらブーム7を縮小させると
きには、ブーム伸縮用油圧シリンダ8にかかる負荷が伸
長時より小さいため縮小作動圧は低くなる。このとき、
ウインチ用油圧モータ10は巻上げられるため負荷が大
きく、巻上作動圧はブーム伸縮用油圧シリンダ8の縮小
作動圧より高い。 【0017】このため、油圧ポンプ(図示略)から吐出
された圧油は、作動圧が低く流れやすいブーム伸縮用油
圧シリンダ8の縮油路15側へ流れてしまい、大油量を
必要とするウインチ用油圧モータ10の巻上油路17側
への圧油の流れが少なくなって、ウインチ用油圧モータ
10の巻上作動のための圧油量が不足する。従って、フ
ック吊下長さLが長くなり、フック吊下長さLを一定に
保持することができなくなる。 【0018】本発明は、クレーンのフック吊下長さ保持
装置における上記問題を解決するものであって、吊荷の
負荷の大小に左右されず、フック吊下長さを一定に保持
することが可能なフック吊下長さ保持装置を提供するこ
とを目的とする。 【0019】 【課題を解決するための手段】本発明のフック吊下長さ
保持装置では、ブーム伸縮用油圧シリンダによって伸縮
作動を行うブームと、ウインチ用油圧モータによってフ
ックの巻上巻下作動を行うウインチとを備えたクレーン
において、ブーム伸縮用油圧シリンダを操作するブーム
伸縮用油圧シリンダ切換弁のスプールの変位を検出する
変位検出手段と、ウインチ用油圧モータを操作するウイ
ンチ用油圧モータ切換弁のスプールを切換える切換手段
と、変位検出手段の検出データに基づいてフック吊下長
さが一定になるようにウインチ用油圧モータを操作する
ための所要制御量を求め、前記切換手段に制御信号を送
る演算部とを設けるとともに、クレーンの吊荷の負荷の
大小によりブーム伸縮用油圧シリンダとウインチ用油圧
モータの作動圧の変動が生じたときもブーム伸縮用油圧
シリンダとウインチ用油圧モータへの圧油の流量を一定
に保つ圧力補償手段を設けることにより上記課題を解決
している。 【0020】このフック吊下長さ保持装置では、クレー
ン作業の際に、ブーム伸縮用油圧シリンダ切換弁のスプ
ールを切換えてブーム伸縮用油圧シリンダを伸縮させる
と、ブーム伸縮用油圧シリンダ切換弁のスプールの変位
が変位検出手段で検出され、検出信号が演算部に送られ
る。演算部は、変位検出手段の検出データに基づいてフ
ック吊下長さが一定になるようにウインチ用油圧モータ
を操作するための所要制御量を求め、切換手段に制御信
号を送る。この制御信号でウインチ用油圧モータ切換弁
が制御されるので、ブームの伸縮に対応してウインチの
巻下、巻上が行われる。 【0021】吊荷の負荷が大きい場合に、フック吊下長
さを一定に保ちながらブームを伸長させるときには、ブ
ーム伸縮用油圧シリンダにかかる負荷が大きいため伸長
作動圧は高くなる。このとき、ウインチ用油圧モータは
巻下げられるため負荷がかからず、巻下作動圧はブーム
伸縮用油圧シリンダの伸長作動圧より低い。しかし、圧
力補償手段が作動圧が低く流れやすいウインチ用油圧モ
ータの巻下油路側への圧油の流れを規制して、大油量を
必要とするブーム伸縮用油圧シリンダの伸油路側への圧
油の流れを増加させるので、ブーム伸縮用油圧シリンダ
の伸長作動のための圧油量が不足することはなく、フッ
ク吊下長さを一定に保持することができる。 【0022】また、吊荷の負荷が大きい場合に、フック
吊下長さを一定に保ちながらブームを縮小させるときに
は、ブーム伸縮用油圧シリンダにかかる負荷が伸長時よ
り小さいため縮小作動圧は低くなる。このときウインチ
用油圧モータは巻上げられるため負荷が大きく、巻上作
動圧はブーム伸縮用油圧シリンダの縮小作動圧より高
い。 【0023】しかし、圧力補償手段が作動圧が低く流れ
やすいブーム伸縮用油圧シリンダの縮油路側への圧油の
流れを規制し、大油量を必要とするウインチ用油圧モー
タの巻上油路側への圧油の流れを増加させるので、ウイ
ンチ用油圧モータの巻上作動のための圧油量が不足する
ことはなく、フック吊下長さLを一定に保持することが
できる。 【0024】このように、本発明のフック吊下長さ保持
装置は、吊荷の負荷の大小によってフック吊下長さが左
右されることがなく、常にフック吊下長さが一定に保持
される。 【0025】 【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施の一形態で
あるフック吊下長さ保持装置の構成を示す回路図であ
る。このフック吊下長さ保持装置は、図4と同様のブー
ム伸縮用油圧シリンダ8とウインチ用油圧モータ10を
備えたクレーン1に用いられるものであり、その基本的
な構成は図5に示す従来のフック吊下長さ保持装置と同
様である。 【0026】即ち、ブーム伸縮用油圧シリンダ8を操作
するブーム伸縮用油圧シリンダ切換弁20に、スプリン
グ30で中立位置に保持されるスプール21と、そのス
プール21を切換えるピストン22と、ピストン22の
変位を検出する位置検出器23とが設けられ、ウインチ
用油圧モータ10を操作するウインチ用油圧モータ切換
弁50には、スプリング30で中立位置に保持されるス
プール51と、そのスプール51を切換えるピストン5
2と、ピストン52の変位を検出する位置検出器53と
が設けられている。 【0027】ピストン22の制御を行う電磁弁24、2
5のソレノイド24S、25Sには、演算部40からデ
ジタル・アナログコンバーター26、36を介して制御
信号が送られ、スプール24R又はスプール25Rを作
動させて、ピストン22の弁室31又は弁室32への圧
油の供給制御を行う。ピストン52の制御を行う電磁弁
54、55のソレノイド54S、55Sにも、演算部4
0からデジタル・アナログコンバーター56、66を介
して制御信号が送られ、スプール54R又はスプール5
5Rを作動させて、ピストン52の弁室61又は弁室6
2への圧油の供給制御を行う。 【0028】位置検出器23は、アナログ・デジタルコ
ンバーター29を介して演算部40に検出信号を送る。
位置検出器53も、アナログ・デジタルコンバーター5
9を介して演算部40に検出信号を送る。また、このフ
ック吊下長さ保持装置では、ブーム伸縮用油圧シリンダ
切換弁20、およびウインチ用油圧モータ切換弁50の
それぞれのポンプポートP側に、圧力補償弁33、63
が設けられている。圧力補償弁33は、スプール34と
スプリング35を内蔵しており、スプリング35側にブ
ーム伸縮用油圧シリンダ8の伸油路14又は縮油路15
からのパイロット油路18が接続されるようになってい
る。圧力補償弁63は、スプール64とスプリング65
を内蔵しており、スプリング65側にウインチ用油圧モ
ータ10の巻下油路16又は巻上油路17からのパイロ
ット油路19が接続されるようになっている。 【0029】ブーム伸縮用油圧シリンダ切換弁20内の
スプール21には、伸長側に切換えたとき、伸油路14
とパイロット油路18とを連通させるための油路21R
と、縮小側に切換えたとき、縮油路15とパイロット油
路18とを連通させるための油路21Lとが設けられて
いる。ウインチ用油圧シリンダ切換弁50内のスプール
51には、巻下側に切換えたとき、巻下油路16とパイ
ロット油路19とを連通させるための油路51Rと、巻
上側に切換えたとき、巻上油路17とパイロット油路1
9とを連通させるための油路51Lとが設けられてい
る。 【0030】クレーン作業においてブーム7を伸長させ
るときには、図2に示すように、電磁弁25を切換えて
ピストン22を左方へ移動させ、ブーム伸縮用油圧シリ
ンダ切換弁20のスプール21を伸長側へ切換える。す
ると、ブーム伸縮用油圧シリンダ切換弁20のポンプポ
ートPとサービスポートB、及びサービスポートAとタ
ンクポートTがそれぞれ連通して、圧油がブーム伸縮用
油圧シリンダ8の伸油路14に供給され、ブーム伸縮用
油圧シリンダ8が伸長するので、ブーム7が伸長する。 【0031】このとき、位置検出器23は、ピストン2
2の左方への変位を検出し、演算部40に検出信号を送
る。演算部40は位置検出器23の検出データに基づい
て、フック吊下長さLが一定になるように予め定められ
た所要の制御量を求め、制御信号を電磁弁55に送る。
ピストン52は左方へ移動してウインチ用油圧モータ切
換弁50のスプール51を巻下側へ切換える。すると、
ウインチ用油圧モータ切換弁50のポンプポートPとサ
ービスポートB、及びサービスポートAとタンクポート
Tがそれぞれ連通して、ウインチ用油圧モータ10の巻
下油路16へ圧油が供給され、ウインチ11が巻下側へ
回転してワイヤロープ12を繰出す。 【0032】吊荷の負荷が大きい場合には、ブーム伸縮
用油圧シリンダ8の伸長作動とウインチ用油圧モータ1
0の巻下作動に必要な圧油を得るため、油圧ポンプ(図
示略)からの圧油が増えていく。ウインチ用油圧モータ
切換弁50は、演算部40によってフック吊下長さLを
一定に保持するようスプール51の変位量が予め定めら
れ、必要な流量分しかウインチ用油圧モータ10に流入
しないようスプール51と巻下油路16との開口面積が
制御されているが、作動圧の低いウインチ用油圧モータ
10側に圧油が過大に流入していくため、ウインチ用油
圧モータ切換弁50のポンプポートP側の圧力Pllは、
巻下油路16側の圧力P2lより高くなる。 【0033】この圧力差ΔPl =Pll−P2lとウインチ
用油圧モータ10に流入する圧油の流量Qとの関係は次
式に示される。 Q=CA(2ΔPl /ρ)1/2 A:スプール開口面積 C:定数 ρ:圧油密度 よって、スプール51により圧油量を制御しているにも
かかわらず、ウインチ用油圧モータ10に流入する圧油
の流量Qが増加することになる。 【0034】しかし、ウインチ用油圧モータ切換弁50
のポンプポートP側の圧力Pllが高くなると、圧力補償
弁63のスプール64がスプリング65に抗して下方に
移動して、ウインチ用油圧モータ10に流入する圧油の
流量Qを規制する。従って、圧力差ΔPl は減少してウ
インチ用油圧モータ切換弁50に流入する圧油の流量は
一定に保たれる。即ち、ウインチ用油圧モータ切換弁5
0のポンプポートPと巻下油路16の圧力差ΔPl が圧
力補償弁63によって規制されることにより、吊荷の負
荷に影響されることなく一定の流量がブーム伸縮用油圧
シリンダ8およびウインチ用油圧モータ10へ供給さ
れ、フック吊下長さLが一定に保持される。 【0035】また、ウインチ用油圧モータ切換弁50の
ポンプポートP側の圧力Pllが低くなる、即ちサービス
ポートB側の圧力P2lが高くなると、サービスポートB
側の圧油はスプール50内の油路51Rを通ってパイロ
ット油路19に流入しておりスプリング65に対して付
勢するので、圧力補償弁63のスプール64が上方に移
動してウインチ用油圧モータ10に流入する圧油の流量
Qを増加させる。 【0036】従って、圧力差ΔPl は減少してウインチ
用油圧モータ切換弁50に流入する圧油の流量は一定に
保たれる。即ち、ウインチ用油圧モータ切換弁50のポ
ンプポートPと巻下油路16の圧力差ΔPl が圧力補償
弁63によって規制されることにより、吊荷の負荷に影
響されることなく一定の流量がブーム伸縮用油圧シリン
ダ8およびウインチ用油圧モータ10へ供給され、フッ
ク吊下長さLが一定に保持される。 【0037】ブーム7を縮小させるときには、図3に示
すように、電磁弁24を切換えてピストン22を右方へ
移動させ、ブーム伸縮用油圧シリンダ切換弁20のスプ
ール21を縮小側へ切換える。すると、ブーム伸縮用油
圧シリンダ切換弁20のポンプポートPとサービスポー
トA、及びサービスポートBとタンクポートTがそれぞ
れ連通して、圧油がブーム伸縮用油圧シリンダ8の縮油
路15に供給され、ブーム伸縮用油圧シリンダ8が縮小
するので、ブーム7が縮小する。 【0038】このとき、位置検出器23は、ピストン2
2の右方への変位を検出し、演算部40に検出信号を送
る。演算部40は位置検出器23の検出データに基づい
て、フック吊下長さLが一定になるように予め定められ
た所要の制御量を求め、制御信号を電磁弁54に送る。
ピストン52は右方へ移動してウインチ用油圧モータ切
換弁50のスプール51を巻上側へ切換える。すると、
ウインチ用油圧モータ切換弁50のポンプポートPとサ
ービスポートA、及びサービスポートBとタンクポート
Tがそれぞれ連通して、ウインチ用油圧モータ10の巻
上油路17へ圧油が供給され、ウインチ11が巻上側へ
回転してワイヤロープ12を繰込む。 【0039】吊荷の負荷が大きい場合には、ブーム伸縮
用油圧シリンダ8の縮小作動とウインチ用油圧モータ1
0の巻上作動に必要な圧油を得るため、油圧ポンプ(図
示略)からの圧油が増えていく。ウインチ用油圧モータ
切換弁50は、演算部40によってフック吊下長さLを
一定に保持するようスプール51の変位量が予め定めら
れ、必要な流量分がウインチ用油圧モータ10に流入す
るようスプール51と巻下油路16との開口面積が制御
されているが、圧油は作動圧の低いブーム伸縮用油圧シ
リンダ8側に過大に流入するようになる。 【0040】そこで、ブーム伸縮用油圧シリンダ切換弁
20のポンプポートP側の圧力Pl2は、縮油路15側の
圧力P22より高くなる。そして、その圧力差ΔP2 =P
l2−P22が大きくなるほど、ブーム伸縮用油圧シリンダ
8に流入する圧油の量が増加することになる。しかし、
ブーム伸縮用油圧シリンダ切換弁20のポンプポートP
側の圧力Pl2が高くなると、圧力補償弁33のスプール
34がスプリング35に抗して下方に移動して、ブーム
伸縮用油圧シリンダ8に流入する圧油の流量を規制す
る。 【0041】従って、圧力差ΔP2 は減少してブーム伸
縮用油圧シリンダ8への圧油の流量が少なくなり、ウイ
ンチ用油圧モータ切換弁50に流入する圧油の流量は一
定に保たれる。即ち、ブーム伸縮用油圧シリンダ切換弁
20のポンプポートPと縮油路15の圧力差ΔP2 が圧
力補償弁33によって規制されることにより、吊荷の負
荷に影響されることなく一定の流量がブーム伸縮用油圧
シリンダ8およびウインチ用油圧モータ10へ供給さ
れ、フック吊下長さLが一定に保持される。 【0042】また、ブーム伸縮用油圧シリンダ切換弁2
0のポンプポートP側の圧力Pl2が低くなる、即ちサー
ビスポートA側の圧力P22が高くなると、サービスポー
トA側の圧油はスプール20内の油路21Lを通ってパ
イロット油路18に流入しており、スプリング35に対
して付勢するので、圧力補償弁33のスプール34が上
方に移動してブーム伸縮用油圧シリンダ8に流入する圧
油の流量Qを増加させる。 【0043】従って、圧力差ΔP2 は減少してブーム伸
縮用油圧シリンダ切換弁20に流入する圧油の流量は一
定に保たれる。即ち、ブーム伸縮用油圧シリンダ切換弁
20のポンプポートPと縮油路15との圧力差ΔP2
圧力補償弁33によって規制されることにより、吊荷の
負荷に影響されることなく一定の流量がブーム伸縮用油
圧シリンダ8およびウインチ用油圧モータ10へ供給さ
れ、フック吊下長さLが一定に保持される。 【0044】 【発明の効果】以上説明したように、この発明のフック
吊下長さ保持装置によれば、ブーム伸縮用油圧シリンダ
によって伸縮作動を行うブームと、ウインチ用油圧モー
タによってフックの巻上巻下作動を行うウインチとを備
えたクレーンにおいて、吊荷の負荷の大小に左右され
ず、フック吊下長さを一定に保持することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の一形態であるフック吊下長さ保
持装置の構成を示す回路図である。 【図2】フック吊下長さ保持装置のブーム伸長状態を示
す回路図である。 【図3】フック吊下長さ保持装置のブーム縮小状態を示
す回路図である。 【図4】クレーンの正面図である。 【図5】従来のフック吊下長さ保持装置の構成を示す回
路図である。 【図6】従来のフック吊下長さ保持装置のブーム伸長状
態を示す回路図である。 【符号の説明】 1 クレーン 7 ブーム 8 ブーム伸縮用油圧シリンダ 10 ウインチ用油圧モータ 11 ウインチ 12 ワイヤロープ 13 フック 14 伸油路 15 縮油路 16 巻下油路 17 巻上油路 18、19 パイロット油路 20 ブーム伸縮用油圧シリンダ切換弁 21 スプール 21L、21R 油路 22 ピストン 23 位置検出器 24、25 電磁弁 24S、25S ソレノイド 24R、25R スプール 33、63 圧力補償弁 34、64 スプール 35、65 スプリング 40 演算部 50 ウインチ用油圧モータ切換弁 51 スプール 51L、51R 油路 52 ピストン 53 位置検出器 54、55 電磁弁 54S、55S ソレノイド 54R、55R スプール

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ブーム伸縮用油圧シリンダによって伸縮
    作動を行うブームと、ウインチ用油圧モータによってフ
    ックの巻上巻下作動を行うウインチとを備えたクレーン
    において、 ブーム伸縮用油圧シリンダを操作するブーム伸縮用油圧
    シリンダ切換弁のスプールの変位を検出する変位検出手
    段と、ウインチ用油圧モータを操作するウインチ用油圧
    モータ切換弁のスプールを切換える切換手段と、変位検
    出手段の検出データに基づいてフック吊下長さが一定に
    なるようにウインチ用油圧モータを操作するための所要
    制御量を求め、前記切換手段に制御信号を送る演算部と
    を設けるとともに、 クレーンの吊荷の負荷の大小によりブーム伸縮用油圧シ
    リンダとウインチ用油圧モータの作動圧の変動が生じた
    ときもブーム伸縮用油圧シリンダとウインチ用油圧モー
    タへの圧油の流量を一定に保つ圧力補償手段を設けたこ
    とを特徴とするフック吊下長さ保持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105217470A (zh) * 2015-10-26 2016-01-06 中联重科股份有限公司 起重机、液压控制系统和卷扬控制系统
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