JP2003072365A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2003072365A
JP2003072365A JP2001263160A JP2001263160A JP2003072365A JP 2003072365 A JP2003072365 A JP 2003072365A JP 2001263160 A JP2001263160 A JP 2001263160A JP 2001263160 A JP2001263160 A JP 2001263160A JP 2003072365 A JP2003072365 A JP 2003072365A
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filter
air
insertion hole
vehicle
air conditioning
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JP2001263160A
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Tadashi Okamoto
忠 岡本
Takao Morimoto
隆雄 森本
Toshiki Hakata
俊樹 伯方
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Japan Climate Systems Corp
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Japan Climate Systems Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空調ユニット4へ送風する送風ユニット3
に、空調用空気を濾過するフィルタ20を設ける場合
に、該フィルタ20の製造コストを低減し、かつ使用後
の廃棄を容易にしながら、濾過性能を所期のものとす
る。 【解決手段】 送風ユニット3の空気導入部7の下方に
フィルタ収容部21を形成し、このフィルタ収容部21
に濾過材を成形してなるフィルタ20をその空気通過面
が略水平となるようにして収容する。フィルタ収容部2
1の後壁部21aには、フィルタ挿入孔80を設けると
ともに、該フィルタ挿入孔80の開口部下側に連なる断
面コ字状の凹部81を設ける。フィルタ収容部21の左
壁部21b、右壁部21c及び前壁部に、それぞれリブ
85〜87を形成して前記凹部81の上壁部84ととも
に矩形枠状の下側フィルタ支持部88を構成し、その上
面にフィルタ20の下面外周部を接合して保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調用空気を送風
する送風ユニットに設けるフィルタの配設構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平9−12374
8号公報に開示されるように、この種の空調装置を自動
車の車室に設ける場合に、冷却用及び加熱用の2つの熱
交換器を収容した空調ユニットと、該空調ユニットへ空
調用空気を送風する送風ユニットとに分割して、それぞ
れインストルメントパネル内において車幅方向略中央部
とその助手席側とに配設したものが知られている。前記
送風ユニットは、空気の導入口から空調ユニットの内部
まで連続した空気通路を備えていて、その中間部分に設
けられた送風ファンによって空気導入口から取り入れた
空気を空調ユニット内へ送るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した空
調装置においては、空調用空気を濾過するためのフィル
タを送風ユニットの空気通路に設ける場合がある。この
フィルタは、一般に、例えば濾紙等の比較的、柔軟な材
料からなる濾過材を所定の形状に成形し、この成形後の
濾過材に樹脂材料からなる保持枠を装着することで、空
調用空気が通過する際の濾過材の変形を防止して、所期
の濾過性能を維持するようにしている。
【0004】しかしながら、そのような保持枠を設ける
と、部品点数が増加するのでフィルタの製造コストが増
大する。また、フィルタは使用限度に達した時に新しい
ものと交換されるが、その際に、廃棄方法が異なる濾紙
と保持枠とをユーザ側で分解してから、それぞれを適正
な方法で廃棄しなければならないので、工数がかかり廃
棄コストが増加するという問題がある。
【0005】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、送風ユニットに空調
用空気を濾過するフィルタを設ける場合に、該フィルタ
を濾過材のみからなるものとして、製造コストを低減
し、かつ使用後の廃棄を容易にするとともに、該フィル
タの配設構造に工夫を凝らして、フィルタの濾過性能を
所期のものとすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、濾過材のみからなるフィル
タを送風ユニットのフィルタ収容部に収容し、そのフィ
ルタの下流側端面の外周側を支持するようにした。
【0007】具体的には、請求項1の発明では、調和空
気を生成する空調ユニットへ空調用の空気を送風する送
風ユニットと、該送風ユニットのフィルタ収容部に収容
され、空調用の空気を濾過する濾過材のみからなるフィ
ルタとを備え、該フィルタを、その空気通過面が空気の
流れる方向と略直交するように配置するとともに、フィ
ルタ収容部には、前記フィルタにおける空気流の下流側
端面に沿って、かつ該下流側端面の外周側に略全周に亘
るように第1フィルタ支持部を設けるものとする。
【0008】前記の構成によれば、送風ユニットのフィ
ルタ収容部に、濾過材のみからなるフィルタが、その空
気通過面を空気の流れと略直交するようにして収容され
ていて、このフィルタによって濾過された空調用空気が
空調ユニットに供給されるようになる。この空調用空気
がフィルタを通過する際、該フィルタは風圧により空気
流の下流側に向かって変形しようとするが、フィルタ収
容部に、フィルタにおける空気流の下流側端面の外周側
略全周を支持するフィルタ支持部が設けられているの
で、別途、フィルタの保持枠を設けなくてもフィルタを
安定的に支持することができ、変形が防止される。つま
り、この発明によると、フィルタを濾過材のみからなる
ものとして製造コストを低減し、さらに廃棄を容易にし
ながら、そのフィルタの濾過性能を所期のものとするこ
とができる。
【0009】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、前記フィルタを囲むフィルタ収容部の側壁部に
は、該フィルタを挿入するための略矩形のフィルタ挿入
孔を設け、前記側壁部の外面に開口するフィルタ挿入孔
の開口部周縁には、少なくとも一部分が該開口部に連な
るように凹部を形成するものとする。
【0010】このことで、まず、フィルタはフィルタ挿
入孔からフィルタ収容部に挿入されることで送風ユニッ
トに装着される一方、使用限度に達するとフィルタ挿入
孔から取り出されて交換される。ここで、濾過材のみか
らなるフィルタは変形しやすく、挿入孔から取り出し難
いと考えられるが、この発明では、側壁部の外面に開口
したフィルタ挿入孔の開口部に連なるように凹部が形成
されているので、この凹部に指を挿入して、装着状態に
あるフィルタを容易に掴んで取り出すことができる。こ
のことで、フィルタの交換作業性を向上できる。
【0011】請求項3の発明では、請求項2の発明にお
いて、前記フィルタを、略矩形板状に形成し、前記第1
フィルタ支持部は、フィルタ挿入孔の一側縁部に沿って
延びる挿入孔側の部分と、この部分の両端からそれぞれ
フィルタの挿入方向に延びる挿入ガイド部とを備えてい
るものとする。
【0012】この構成によると、フィルタをフィルタ挿
入孔へ挿入する際、まず、そのフィルタが前記第1フィ
ルタ支持部の挿入孔側の部分に支持され、次いで、その
挿入方向に延びる挿入ガイド部に支持されて、スムーズ
に収容される。言い換えると、柔らかくて変形し易いフ
ィルタを挿入開始から挿入完了まで第1フィルタ支持部
によって支持しながら、挿入方向へ導くことができ、こ
れにより、挿入途中のフィルタの変形を防止して、フィ
ルタを容易にかつ確実に挿入できる。
【0013】請求項4の発明では、請求項2の発明にお
いて、前記フィルタ挿入孔が開口する側壁部に取り付け
られて、フィルタの端部を保持する蓋部材を備え、該蓋
部材には、前記フィルタ挿入孔周縁の凹部に収容され
て、該凹部内の係合部と係合する係合固定部を設けるも
のとする。
【0014】このことで、蓋部材によってフィルタの端
部が保持されるので、該フィルタの変形及び位置ずれを
確実に防止できる。この際、蓋部材は、その係合固定部
が凹部に収容された状態で固定されるので、送風ユニッ
トの側壁部から外方へ突出することがなく、よって、蓋
部材を設けたことによる送風ユニットの寸法の増大を防
止できる。
【0015】請求項5の発明では、請求項1〜4のいず
れか1つの発明において、前記フィルタ収容部には、前
記フィルタの外周部を空気流の上流側から支持する第2
フィルタ支持部を形成するものとする。このことで、第
2フィルタ支持部によってフィルタの外周部が空気流の
上流側からも支持されるので、フィルタの変形がより確
実に防止される。また、前記第1フィルタ支持部及び第
2フィルタ支持部によりフィルタをフィルタ収容部にお
ける所定の位置に保持することができ、振動による異音
の発生やフィルタの位置ずれをより確実に防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0017】図1〜図3は、本発明の実施形態に係る空
調装置1の外観を示すものであり、この空調装置1は、
図4に示すように、自動車の車室に配設されているイン
ストルメントパネル2の内方に収容されている。この自
動車は、運転席及び助手席がそれぞれ車体右側及び左側
に設けられている、いわゆる右ハンドル車であり、さら
に前部のエンジンルームと、車室の前側とはダッシュパ
ネルP(図8にのみ示す)によって仕切られている。
尚、この明細書では、空調装置1の車体前側及び車体後
側を、それぞれ単に前側及び後側とも呼ぶものとする。
【0018】前記空調装置1は、図3に示すように、送
風ユニット3と、該送風ユニット3からの空気を冷却し
た後、温度調節して車室へ供給する空調ユニット4とか
らなるものである。空調ユニット4は車幅方向の略中央
部に配置される一方、送風ユニット3は該空調ユニット
4の車体左側、即ち助手席の前方に配置されている。ま
た、該送風ユニット3の下端は、空調ユニット4の下端
よりも上方に位置付けられていて、助手席乗員の足元ス
ペースを広く確保している。
【0019】前記送風ユニット3は、送風機を収容した
ケーシング6と、送風機からの空調用空気を空調ユニッ
ト4に送る中間ダクト5とを備えていて、該ケーシング
6は、図5及び図6に示すように、その車幅方向の略中
央部において左右に2つに分割されており、それらはフ
ァスナ等を用いて一体化されている。そのケーシング6
の上側には空調装置1へ空気を取り入れるための空気取
入部7が設けられる一方、下側には取り入れた空気を前
記空調ユニット4へ送風するための送風部8が設けられ
ている。空気取入部7の上部には、図示しないダクトを
介して車室外の空気を取り入れるための外気取入口10
と、車室内の空気を取り入れるための内気取入口11と
が形成されていて、さらに、これらのうちのいずれか一
方を閉状態とするとともに、他方を開状態とするように
作動する内外気切替ダンパ12(図2のみに示す)が、
該空気取入部7の内方に設けられている。
【0020】詳しくは、前記空気取入部7の上部は、前
後に隣接する2つの矩形状の傾斜面が互いに差し掛けら
れた屋根のような形状をなし、その前面部が後側ほど上
方に位置し、また、後面部は前側ほど上方に位置し、そ
れらの上縁同士が連繋していて、車幅方向から見て、略
三角形の断面を有するように形成されている。前記前面
部及び後面部にそれぞれ前記外気取入口10及び内気取
入口11が矩形状に開口していて、さらに内気取入口1
1にはグリル13が一体成形されている。一方、前記空
気取入部7の側面部は、前面部及び後面部の対応する側
縁同士を連繋するように設けられている。前記内外気切
替ダンパ12は、各取入口10、11よりも大きい矩形
状とされていて、その上縁に車幅方向に延びる軸を有
し、この両端がそれぞれ前記空気取入部7の一対の側面
部の上端側に支持されている。
【0021】前記内外気切替ダンパ12の車幅方向右端
部には、空気取入部7の側面部に取り付けられたアクチ
ュエータ15の出力軸が連結されるように、該側面部を
貫通する連結部(図示せず)が設けられている。また、
該側面部には、アクチュエータ15をねじ等により締結
するためのボス部が一体成形されている。該アクチュエ
ータ15は、車体に配設されている空調制御部(図示せ
ず)からの信号を受けて作動するように構成されてい
て、空調制御部からの信号線は、アクチュエータ15の
カプラ17に結線されるようになっている。
【0022】そして、前記アクチュエータ15によって
内外気切替ダンパ12がその軸周りに回動されて、外気
取入口10を全開とする位置にされると内気取入口11
が全閉とされて、外気のみを取り入れる外気取入モード
となる。一方、該内外気切替ダンパ12が外気取入モー
ドとされている状態から逆方向に回動されて、外気取入
口10を全閉とする位置にされると、内気取入口11が
全開とされて、内気循環モードとなる。
【0023】前記空気取入部7の下部には、図7に示す
ように、取り入れた空気を濾過するためのフィルタ20
が収容されるフィルタ収容部21が設けられている。該
フィルタ20は、全体として厚肉な矩形板状に形成され
ていて、例えば濾紙等の濾過材を所定の形状に裁断し
て、それを波状に連続的に折り曲げて成形されている。
すなわち、フィルタ20の厚さは、波状部の高さ方向の
寸法とされており、また、フィルタ20の空気通過面
は、波状部分が連続する方向に延びている。このフィル
タ20は、空気通過面が略水平になり、かつ、波状部分
が連続する方向を車幅方向に向けて配置されていて、前
記空気取入部7からの空気は、その流れの方向が空気通
過面に略直交して通過するようになる。
【0024】前記フィルタ収容部21は、前記フィルタ
20の形状に対応していて、前記したように配置された
フィルタ20の周囲を囲むように矩形箱状に成形されて
いる。このフィルタ収容部21の後壁部21a(側壁
部)には、前記フィルタ20をフィルタ収容部21に挿
入するための矩形のフィルタ挿入孔80が、該後壁部2
1aの外面に開口を有するように形成されている。この
後壁部21aの外面には、フィルタ挿入孔80の開口部
の下縁に沿って、該開口部と連なるように凹部81が形
成されている。
【0025】前記凹部81は、前記フィルタ挿入孔80
の車幅方向全体に亘って形成されていて、車体後側が開
放したコ字状断面を有している。すなわち、図5に示す
ように、フィルタ収容部21の後壁部21aにおけるフ
ィルタ挿入孔80の下縁よりも下方へ所定距離離れた部
位に、そこから車体前方へ略水平に延びる下壁部82が
設けられ、この下壁部82の前縁から上方へ略鉛直に前
記所定距離延びる縦壁部83が設けられていて、この上
縁が前記フィルタ挿入孔80の開口部の下縁に対応して
いる。さらに、この縦壁部83の上縁から車体後方へ略
水平に延びる上壁部84が設けられていて、これら下壁
部82、縦壁部83及び上壁部84によって凹部81が
形成されている。また、該上壁部84の車体前後方向の
寸法は、下壁部82よりも短くされていて、該上壁部8
4の後縁は後壁部21aよりもフィルタ収容部21の内
方に位置付けられている。このことで、フィルタ収容部
21に収容されたフィルタ20の下面における後端部
は、前記上壁部84の後縁よりも車体後方に位置し、凹
部81内に臨むようになる。
【0026】また、前記フィルタ収容部21の車体左側
の壁部21b及び右側の壁部21cには、図5のみに示
すが、それぞれ前記凹部81の上壁部84の車幅方向両
端と連続して、車体前方へ略水平に長く延びる左側リブ
85及び右側リブ86が形成されている。さらに、前記
フィルタ収容部21の車体前側の壁部には、前記左側リ
ブ85及び右側リブ86の前端同士を連繋するように略
水平に延びる前側リブ87が形成されている。言い換え
ると、前記凹部81の上壁部84と、左側及び右側リブ
85、86と、前側リブ87とは、略同一面上で矩形の
枠状をなす下側フィルタ支持部88とされており、該下
側フィルタ支持部88の上面にフィルタ20の下面にお
ける外周側が全周に亘って接合することで、フィルタ2
0が安定的に支持されて、空調用空気が通過する際の風
圧による空気流の下流側への変形が防止される。
【0027】一方、前記フィルタ収容部21の左壁部2
1b及び右壁部21cのそれぞれの車体前後方向の略中
央部と後端側とには、前記左側リブ85及び右側リブ8
6から上方へ前記フィルタ20の厚さ分だけ離れた部位
に、略水平に短く延びる上側リブ89,89,…がそれ
ぞれ形成されて、上側のフィルタ支持部とされている。
この上側フィルタ支持部89の下面に、前記フィルタ2
0の上面における外周側の対応する部分が接合して、フ
ィルタ20の上方への移動が規制される。従って、フィ
ルタ20は、上面及び下面のそれぞれが支持されてフィ
ルタ収容部21の所定の位置に保持されるので、振動等
による異音の発生が防止されるとともに、フィルタ収容
部21内で所定の位置から外れることはない。また、フ
ィルタ20は、上面及び下面の外周側が支持されるだけ
なので、該支持構造を設けたことによる送風抵抗の増加
がわずかなものである。
【0028】また、前記フィルタ収容部21の後壁部2
1aには、図1〜3に示すように、前記フィルタ挿入孔
80を塞ぐ矩形の蓋部材90が取り付けられるようにな
っている。該蓋部材90の固定構造について説明する
と、該後壁部21aには、前記フィルタ挿入孔80の上
端に連なって車幅方向に離間した2つの切欠部91,9
1が設けられ、また、前記凹部81の下壁部82には、
車幅方向に離間した2つの孔部92,92が、凹部81
内に臨むように形成されている。
【0029】一方、前記蓋部材90には、上端に前記後
壁部21aの切欠部91,91と係合する上側爪部9
3,93(図2及び図3のみに示す)が設けられる一
方、下端には前記凹部81に収容されるとともに、前記
孔部92,92に挿入されて係合する下側爪部94,9
4(図2及び図3のみに示す)が形成されている。そし
て、蓋部材90の上側爪部93,93及び下側爪部9
4,94がそれぞれ前記後壁部21aの切欠部91,9
1及び孔部92,92に係合することで、蓋部材90が
後壁部21aに対して固定され、この固定状態において
該蓋部材90の裏面、即ち車体前側の面がフィルタ20
の車体後側の面に接合してフィルタ20を保持するよう
になっている。また、前記蓋部材90の下側爪部94,
94は、孔部92,92との係合の際に凹部81に収容
されるので、蓋部材90はケーシング6の後壁部21a
から外方へ突出することを小さく抑えられ、この蓋部材
90の設定による送風ユニット3の寸法増大を抑制でき
る。
【0030】次に、前記フィルタ20の装着について説
明すると、まず、フィルタ20の前端部をフィルタ挿入
孔80の車体後側に位置付け、そこから挿入を開始す
る。こうすると、該フィルタ20の前端部の下面が前記
凹部81の上壁部84に支持され、その後、前記したよ
うに車体前後方向、即ち、フィルタ20の挿入方向に延
びる前記左側及び右側のリブ85、86によって、該フ
ィルタ20下面の左右両端側が支持された状態でフィル
タ収容部21内に案内されて挿入を完了する。このよう
に、上壁部84及び左右のリブ85、86によって挿入
時のフィルタ20の下面が支えられてスムーズに挿入さ
れるので、装着作業を容易にできるとともに、柔らかい
フィルタ20が変形することなく、フィルタ収容部21
に確実に装着できる。その後、前記蓋部材90を後壁部
21aに取り付けて、フィルタ挿入孔80を塞ぎかつフ
ィルタ20の後端部を保持する。
【0031】一方、前記フィルタ20を清掃あるいは交
換するためにフィルタ収容部21から取り出す際には、
まず、前記蓋部材90を後壁部21aから取り外し、そ
の後、フィルタ20の後端部を掴んで車体後方へ引き出
す。この際、前記の如くフィルタ20の下面における後
端部は凹部81内に臨んでいるので、その凹部81に指
を挿入することでフィルタ20の後端部を掴むことがで
き、フィルタ20の取り出しを容易に行うことができ
る。このようにして取り出したフィルタ20は、金属や
硬質樹脂等の保持枠を有さず、全体が同じ材料の濾過材
のみからなるため、ユーザ側で分解することなく容易に
廃棄できる。
【0032】また、前記凹部81を構成する各壁部82
〜84は、前記したケーシング6の左右の分割構造に対
応して分割され、その向かい合う端部にはそれぞれ上壁
部84から下壁部82に亘って略鉛直に延びる接合壁部
96,96が一体形成されていて、前記左右のケーシン
グ6を一体化することで2つの接合壁部96,96の向
かい合う面同士が互いに接合するようになっている。こ
のことで、前記各壁部82〜84の向かい合う端部が互
いに所定の位置に保持されるようになるので、フィルタ
収容部21の後壁部21aの倒れを防止できる。
【0033】前記フィルタ20によって濾過された空気
は、図7の矢印で示すように、その下方に設けられた送
風部8に導入される。この送風部8には、送風ファン2
3である遠心式多翼ファンがその回転軸を上下方向に向
けて配設され、さらにこの送風ファン23の下方にファ
ン駆動モータ24が配設されている。この送風ファン2
3は、送風部8の外形状を構成するファンハウジング2
2に収容されていて、そのファンハウジング22には、
送風ファン23の外周を囲んで該送風ファン23からの
空気を中間ダクト5へ流出させる空気流出通路28が形
成されている。この空気流出通路28は、その上流側が
送風ファン23の車体右側における前後方向の略中央部
に対応する部分に位置付けられ、ここから送風ファン2
3の車体前側、左側へと順に回り込んで、該送風ファン
23の後側で空調ユニット4側へ略直線的に延びてい
て、その上流側から下流側へ向かって徐々に断面積が大
きくなる渦巻き状の通路である。また、空気流出通路2
8の下流端は、ファンハウジング22の右側壁部の後側
に開口していて、その開口が空気吹出口29とされ、こ
こに前記中間ダクト5の左端部が接続されている。
【0034】そして、送風ファン23からその外周に向
かって送り出される空気は、前記の如く渦巻き状に形成
された空気流出通路内28で集合してから中間ダクト5
に向かうことになるが、該空気流出通路28の外周側で
相対的に風量の多い流れとなり、この結果として中間ダ
クト5内でも、空気流出通路28の外周側に対応する後
側において相対的に風量の多い流れとなる。
【0035】前記中間ダクト5は、その左端部から空調
ユニット4の下端側へ向かって斜め下方へ延びるように
形成されていて、その右端部が、空調ユニット4の車体
左側の下側に形成された空気導入口25を介して、該空
調ユニット4の内部空間と連通している。すなわち、送
風ファン23からの空気は、図7の矢印で示すように、
この中間ダクト5内を通過してスムーズに空調ユニット
4へ送られるようになっている。
【0036】前記空調ユニット4は、全体として上下方
向に長く、かつ前記送風ユニット3のケーシング6より
も大型の矩形箱状に形成されたケーシング30を備えて
おり、該ケーシング30は底壁部31と、この底壁部3
1よりも上側の本体部32とに分割されていて、さら
に、該本体部32は前記送風ユニット3と同様に、その
車幅方向の略中央部において2つに分割されている。こ
のケーシング30の内部には、図8に示すように、前記
中間ダクト5が接続される空気導入口25よりも上方に
冷凍サイクルの一要素であるエバポレータ33が配設さ
れ、さらにその上方にはヒータコア34が配設されてい
る。また、この空調ユニット4のケーシング30の上部
には、調和空気の吹出口が複数形成されており、前記図
7に矢印で示すように、前記送風ユニット3からの空気
の流れはこの空調ユニット4内で上方へ向かう流れとな
る。
【0037】前記空調ユニット4の空気導入口25は、
全体として略台形状とされ、下縁は略水平に延びる一
方、上縁は後側ほど上方に位置するように傾斜して直線
的に延びている。すなわち、空気導入口25は、後述す
るエバポレータ33の傾斜配置に対応して、できるだけ
大きな開口面積を確保できるような形状とされている。
また、この空気導入口25の周縁には、その全周から車
体左側へ略水平に延出したダクト接続部59が一体に設
けられていて、このダクト接続部59に前記中間ダクト
5の右端部が嵌合されている。従って、中間ダクト5の
右端部の上縁は、後側ほど上方に位置するように傾斜し
て延びる一方、左端部の上縁は前記の如く略水平に延び
ている。そして、これら中間ダクト5の右端部及び左端
部の上縁同士を連繋するように上壁66が設けられてい
て、この上壁66に前記ファン駆動モータ24の回転数
を制御するパワートランジスタ等の配設された制御回路
26が取り付けられている。また、該制御回路26の上
部には、前記空調制御部からの信号線と接続されるカプ
ラ27が配設されている。
【0038】前記中間ダクト5から空調ユニット4へ導
入された空気は、まず、前記エバポレータ33を通過す
る。このエバポレータ33は、送風ユニット3からの空
気を冷却する冷却用の熱交換器であり、例えばアルミニ
ウム等の金属薄板から形成されたチューブを互いに同方
向に延びるように多数積層して、隣り合うチューブの間
に、同じく金属薄板から形成された波形のフィンを介在
させたものである。このエバポレータ33のチューブ内
には、冷凍サイクルにより生成される低温の冷媒が循環
して、該エバポレータ33を通過する空気を冷却するよ
うになっている。すなわち、このエバポレータ33に
は、図示しないが、チューブの両端側にそれぞれ該チュ
ーブと連通するタンクが設けられていて、一方のタンク
はチューブの積層方向の中央部分に配設された仕切板に
よって流入タンク部と流出タンク部とに区画されてい
る。そして、流入タンク部に流入した冷媒は、この流入
タンク部に接続された上流側チューブを介して他方のタ
ンクに流れ、その後、この他方のタンクから下流側チュ
ーブを介して前記一方のタンクの流出タンク部に至る。
【0039】前記エバポレータ33は、チューブの延び
る方向を車体前後方向に向け、かつ車幅方向に見て、該
エバポレータ33の下端と前記空気導入口25の上縁と
が略一致するように、傾斜した状態で配設されている。
言い換えると、エバポレータ33の前端側は、空調ユニ
ット4の下端部近傍に位置し、該エバポレータの後側が
前側よりも上方に位置している。そして、空調ユニット
4の下側の内部空間に導入された送風ユニット3からの
空気は全てエバポレータ33を通過するようになってい
る。前記エバポレータ33の流入タンク部と流出タンク
部とには、それぞれクーラパイプ(図示せず)が接続さ
れていて、各クーラパイプは空調ユニット4のケーシン
グ30における左側壁部30aからケーシング30の外
方へ延出した後、車体前方へ延びるように成形されてい
る。
【0040】また、エバポレータ33が前記の如く傾斜
配置されているために、空気の冷却時に該エバポレータ
33のチューブやフィンに発生した凝縮水は、そのチュ
ーブを伝わって前端側の部分まで流れ、そこから前記ケ
ーシング30の底壁部31に落下するようになり、凝縮
水をスムーズに排水できる。そして、底壁部31に落下
した凝縮水は、該底壁部31のドレン部35を介して車
外へ排出される。詳しくは、このドレン部35は、底壁
部31の前端側における車体左側の部分に、該底壁部3
1と一体に形成されたドレン通路(図示せず)を備えて
いて、このドレン通路の上流端はケーシング30内に臨
んで開口し、そこからケーシング30の左側壁部30a
よりも車体左側へ突出するように延びて、さらに下流側
の部分は前記クーラパイプと同様に車体前方へ延びてお
り、その下流端が開口している。このように底壁部31
の前端側にドレン部35が設けられているので、前記の
如くエバポレータ33の前端側から落下した凝縮水は、
素早く排出されるようになり、底壁部31の保水量を少
なくすることができる。
【0041】また、前記エバポレータ33の上方のヒー
タコア34は、該エバポレータ33を通過した空気を加
熱する加熱用の熱交換器であり、該エバポレータ33と
同様に積層されたチューブ及びフィンとからなるものと
され、該チューブ内にはエンジンからの高温の冷却水が
循環して、該ヒータコア34を通過する空気を加熱する
ようになっている。このヒータコア34にも、前記エバ
ポレータ33の各クーラパイプと同様に、エンジン冷却
水を流入及び流出させる各ヒータパイプ(図示せず)が
設けられていて、それぞれが、ケーシング30の左側壁
部30aから外方へ延出した後、車体前方へ延びるよう
に成形されている。従って、各ヒータパイプは、前記中
間ダクト5の上方に位置することになるので、助手席乗
員が接触することはなく、該ヒータパイプへの断熱部材
の取り付けを省略できる。
【0042】前記エバポレータ33とヒータコア34と
の間には、調和空気の温度を調節するための2つのエア
ミックスダンパ36、37が設けられている。このエア
ミックスダンパ36、37による温度調節は、エバポレ
ータ33を通過した空気のうち、ヒータコア34を通過
する空気量と該ヒータコア34をバイパスさせるバイパ
ス通路38を通過する空気量との比率を変更することに
よって行われる。
【0043】詳しくは、図8に示すように、空調ユニッ
ト4の内部は、ケーシング30の内側に一体成形された
隔壁部40によってエバポレータ33の配設空間41
と、ヒータコア34の配設空間42とに区画されてい
る。この隔壁部40は、車幅方向から見ると、車体前側
で略水平に延びる前側隔壁40aと、車体後側で逆V字
状をなす後側隔壁40bとからなり、その前側隔壁40
aと後側隔壁40bとには、それぞれ、エバポレータ配
設空間41とヒータコア配設空間42とを連通させる2
つの開口部43、44が形成されていて、前記エアミッ
クスダンパ36、37により開閉されるようになってい
る。さらに、前記隔壁部40の後側隔壁部40bには、
ヒータコア配設空間42の後側で前記バイパス通路38
とエバポレータ配設空間41とを連通させる開口部48
が形成されている。
【0044】前記2つのエアミックスダンパ36、37
は、内外気切替ダンパ12と同様に、各々が車幅方向に
延びる軸を有しており、その両端がケーシング30に支
持されていて、それぞれの車体左側の軸端に対して、前
記ケーシング30の左側壁部30aに配設されたアクチ
ュエータ45の出力軸がリンク機構46を介して連結さ
れている。該アクチュエータ45は、内外気切替ダンパ
12のアクチュエータ15と同様に、ケーシング左側壁
部30aに突設されたボス部に固定されている。
【0045】前記2つのエアミックスダンパ36、37
は、前記したリンク機構46により連動しており、アク
チュエータ45により前側及び後側開口部43、44の
それぞれを全開とする位置から、全閉とする位置まで回
動するようになっている。この際、後側のエアミックス
ダンパ37は、前記後側開口部44を全開とする位置ま
で回動すると、前記バイパス通路38の上流端開口部4
8を全閉とするようになっていて、略全ての空気がヒー
タコア34を通過するようになる。尚、このエアミック
スダンパ36、37のアクチュエータ45も前記内外気
切替ダンパ12のアクチュエータ15と同様に、空調制
御部の信号線が結線されるカプラ49(図3にのみ示
す)を有している。
【0046】尚、図示しないが、前記エバポレータ33
には、その表面の温度を検出する温度センサが配設され
る一方、ヒータコア34にはその内部のエンジン冷却水
の温度を検出する水温センサが配設されている。これら
各センサの信号線は、空調ユニット4の左側壁部30a
を貫通して延びていて、前記空調制御部に接続されるよ
うになっている。
【0047】さらに、前記空調ユニット4のケーシング
30の上部には、車体後側の傾斜した部分にベント吹出
口50,50,…が形成され、その前側の略水平な部分
にデフロスト吹出口51,51が形成されている。ま
た、該ケーシング30の上部における左側壁部30a及
び右側壁部30bには、それぞれフット吹出口52(図
8に右側のもののみ示す)が形成されている。前記ベン
ト吹出口50,50,…は、ベントダクト(図示せず)
を介して図4に示すインストルメントパネル2に設けら
れたベントグリル53,53,…に接続されており、各
ベント吹出口50からの調和空気は主に乗員の上半身へ
吹き出すようになっている。
【0048】一方、前記デフロスト吹出口51,51
は、デフロストダクト(図示せず)を介してインストル
メントパネル2の前端側に設けられたデフロストグリル
54,54に接続されており、各デフロスト吹出口51
からの調和空気はフロントウインドの内面に向かって吹
き出すようになっている。また、前記左右のフット吹出
口52,52には、それぞれ下方へ延びるダクト56、
57が接続されていて、両ダクト56、57は、インス
トルメントパネル2の下側における運転席乗員及び助手
席乗員の足元近傍で開口しており、フット吹出口52,
52からの調和空気を乗員の足元に向かって吹き出すよ
うになっている。
【0049】前記フット吹出口52,52に接続された
ダクト56、57のうち、運転席側のダクト56は、ケ
ーシング30の右側壁部30bから後側の壁部に回り込
むように、該ケーシング30と一体的に設けられたもの
で、比較的、大きい断面積を有しており、後席乗員への
調和空気も一緒に通過する後席用との兼用のダクトとさ
れている。この兼用ダクト56のケーシング右側壁部3
0bに対応する部分の前側には、前記したように運転席
乗員への調和空気の吹出用開口55,55が形成される
一方、ケーシング30の後壁部に対応する部分の下端側
には後席乗員へ調和空気を導くためのフロアダクト(図
示せず)の上端部が接続される接続部58,58が形成
されている。
【0050】また、前記空調ユニット4のケーシング3
0内部には、前記吹出口50、51、52を開閉して調
和空気の吹出方向を変更する2つの吹出方向切替ダンパ
60、61が、前記エアミックスダンパ36、37と同
様に設けられていて、これらは空調ユニット4のケーシ
ング30における左側壁部30aに配設されたリンク機
構62及び該左側壁部30aのボス部に固定されたアク
チュエータ63により作動するようになっている。
【0051】前記吹出方向切替ダンパ60、61のうち
の前側のものは前記デフロスト吹出口51,51を開閉
するデフロストダンパ60とされ、後側のものはベント
吹出口50,50,…を開閉するベントダンパ61とさ
れている。それぞれのダンパ60、61は前記リンク機
構62により連動するようになっており、前記アクチュ
エータ63によって駆動されることで、それぞれが各吹
出モードに対応した開度とされる。すなわち、この空調
ユニット4は、2つのダンパ60、61の開閉状態によ
ってベントモード、デフロストモード、フットモード、
ベント及びフットの各吹出口50、52から吹き出すバ
イレベルモード等の各吹出モードに切り替え可能とされ
ている。尚、この吹出方向切替ダンパ60、61のアク
チュエータ63も前記内外気切替ダンパ12のアクチュ
エータ15と同様に、空調制御部の信号線が結線される
カプラ65(図3にのみ示す)を有している。
【0052】次に、前記空調装置1の車体への取り付け
について、まず、送風ユニット3及び空調ユニット4の
それぞれの取付部について説明する。送風ユニット3の
送風部8の左右両側には、それぞれ一対の取付脚68,
68が設けられ、また、前記フィルタ収容部21の空調
ユニット4側から車体右側に向かって斜めに突出する取
付脚69が設けられている。一方、空調ユニット4の取
付部は、前記ドレン部35に一体成形された取付脚70
と、ケーシング30上部の左右両側にそれぞれ設けられ
た一対の取付脚71,71とからなる。
【0053】また、前記送風ユニット3及び空調ユニッ
ト4の取付部68〜71には貫通孔が形成される一方、
前記ダッシュパネルPには、図示しないが、各貫通孔の
位置に対応するように、スタッドボルトが取り付けられ
ている。また、該ダッシュパネルPには、前記クーラパ
イプ及びヒータパイプと、ドレン通路との配設位置に対
応して貫通孔が形成されている。そして、各ユニット
3、4の取付部68〜71における貫通孔にスタッドボ
ルトを挿通させるように空調装置1を車体に位置決めす
ると、前記クーラパイプ及びヒータパイプはダッシュパ
ネルPの貫通孔からエンジンルームに臨むようになる。
この状態で、スタッドボルトにナットを螺合させること
によって空調装置1を車体に対して強固に固定すること
ができ、また、各パイプにはエンジンルーム内の配管を
接続して、ドレン通路には排水パイプを接続する。
【0054】したがって、この実施形態に係る空調装置
によると、送風ユニット3に濾過材のみからなるフィル
タ20を配設するとともに、該フィルタ20の下流側端
面における外周側略全周を枠状の下側フィルタ支持部8
8によって支持するようにしたので、フィルタ20を低
コストで廃棄が容易なものとしながら、空調用空気を濾
過する際のフィルタ20の変形を防止して所期の濾過性
能を維持することができる。
【0055】さらに、フィルタ収容部21の上側フィル
タ支持部89及び蓋部材90によって、フィルタ20が
所定の位置に確実に保持されるので、振動等による異音
の発生やフィルタの位置ずれを防止できる。
【0056】(他の実施形態)尚、本発明は前記実施形
態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、
フィルタ20の空気通過面を略水平に配置しているが、
これに限らず、送風ユニット3内での空気の流れが略水
平な場所に配設する場合は、フィルタ20の空気通過面
を略鉛直に配置すればよい。
【0057】また、前記実施形態では、上側フィルタ支
持部89をフィルタフィルタ収容部21の車体前後方向
の略中央部と後端側とに分割して設けているが、これに
限らず、下側フィルタ支持部88のように連続して形成
してもよい。
【0058】また、前記実施形態では、フィルタ収容部
21の後壁部21aの凹部81をフィルタ挿入孔80の
下側に形成したが、これに限らず、フィルタ挿入孔80
の上側、左側ないし右側に形成してもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係る車両用空調装置によると、送風ユニットのフィルタ
収容部に収容された濾過材のみからなるフィルタを、そ
の空気通過面が空気の流れる方向と略直交するように配
置し、フィルタ収容部に、フィルタにおける空気流の下
流側端面の外周側に略全周に亘って第1フィルタ支持部
を設けたので、フィルタを低コストで廃棄が容易なもの
としながら、そのフィルタの濾過性能を所期の状態で維
持することができる。
【0060】請求項2記載の発明によると、前記フィル
タを囲むフィルタ収容部の側壁部にフィルタ挿入孔を設
け、該側壁部の外面におけるフィルタ挿入孔の開口部周
縁に、少なくとも一部分が該開口部に連なるように凹部
を形成したので、装着状態にあるフィルタを掴んで容易
に取り出せるようになり、これにより、フィルタの交換
作業性を向上できる。
【0061】請求項3記載の発明によると、第1フィル
タ支持部がフィルタ挿入孔側の部分と、フィルタの挿入
方向に延びる挿入ガイド部とを備えているので、濾過材
のみからなる柔らかいフィルタを挿入開始から完了まで
第1フィルタ支持部によって案内して、容易にかつ確実
に挿入できる。
【0062】請求項4記載の発明によると、フィルタ挿
入孔が開口する側壁部にフィルタの端部を保持する蓋部
材を取り付けたので、濾過材のみの柔らかいフィルタを
所定の位置に保持することができるとともに変形を防止
できる。また、蓋部材の係合固定部を前記フィルタ挿入
孔周縁の凹部に収容するようにしたので、送風ユニット
の寸法増大を抑制できる。
【0063】請求項5記載の発明によると、フィルタ収
容部に、フィルタの外周部を空気流の上流側から支持す
る第2フィルタ支持部を形成したので、フィルタが所定
の位置に確実に保持されて、振動による異音の発生やフ
ィルタの外れを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用空調装置の外観
を示す左側後方からの斜視図である。
【図2】空調装置の外観を示す右側後方からの斜視図で
ある。
【図3】空調装置の外観を示す後面図である。
【図4】空調装置の配設状態を示す説明図である。
【図5】送風ユニットの上方からの斜視図である。
【図6】送風ユニットの下方からの斜視図である。
【図7】空調装置の構造を示す図3相当図である。
【図8】空調ユニットの内部構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 空調装置 3 送風ユニット 4 空調ユニット 20 フィルタ 21 フィルタ収容部 21a 後壁部(側壁部) 80 フィルタ挿入孔 81 凹部 84 上壁部(挿入孔側の部分) 85、86 左側リブ、右側リブ(挿入ガイド部) 88 下側フィルタ支持部(第1フィルタ支持部) 89 上側フィルタ支持部(第2フィルタ支持部) 90 蓋部材 92 孔部(係合部) 1 下側爪部(係合固定部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伯方 俊樹 広島県東広島市吉川工業団地3番11号 株 式会社日本クライメイトシステムズ内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調和空気を生成する空調ユニットへ空調
    用の空気を送風する送風ユニットと、 前記送風ユニットのフィルタ収容部に収容され、空調用
    の空気を濾過する濾過材のみからなるフィルタとを備
    え、 前記フィルタは、その空気通過面が空気の流れる方向と
    略直交するように配置され、 前記フィルタ収容部には、前記フィルタにおける空気流
    の下流側端面に沿って、かつ該下流側端面の外周側に略
    全周に亘るように第1フィルタ支持部が設けられている
    ことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記フィルタを囲むフィルタ収容部の側壁部には、該フ
    ィルタを挿入するための略矩形のフィルタ挿入孔が設け
    られるとともに、 前記側壁部の外面に開口するフィルタ挿入孔の開口部周
    縁には、少なくとも一部分が該開口部に連なるように凹
    部が形成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記フィルタは、略矩形板状に形成され、 前記第1フィルタ支持部は、フィルタ挿入孔の一側縁部
    に沿って延びる挿入孔側の部分と、この部分の両端から
    それぞれフィルタの挿入方向に延びる挿入ガイド部とを
    備えていることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 前記フィルタ挿入孔が開口する側壁部に取り付けられ
    て、フィルタの端部を保持する蓋部材を備え、 前記蓋部材には、前記フィルタ挿入孔周縁の凹部に収容
    されて、該凹部内の係合部と係合する係合固定部が設け
    られていることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つにおいて、 前記フィルタ収容部には、前記フィルタの外周部を空気
    流の上流側から支持する第2フィルタ支持部が形成され
    ていることを特徴とする車両用空調装置。
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