JP2003072294A - 彫刻装置における切削片の排出構造 - Google Patents

彫刻装置における切削片の排出構造

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JP2003072294A
JP2003072294A JP2001270093A JP2001270093A JP2003072294A JP 2003072294 A JP2003072294 A JP 2003072294A JP 2001270093 A JP2001270093 A JP 2001270093A JP 2001270093 A JP2001270093 A JP 2001270093A JP 2003072294 A JP2003072294 A JP 2003072294A
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cutting
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cutting tool
rotary shaft
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Hironobu Suzuki
広信 鈴木
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Roland DG Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】切削ツールが被彫刻物を切削する際に生じる切
削片を、吸引装置を用いることなしに、被彫刻物の表面
付近から除去することができるようにする。 【解決手段】切削ツールの切削部により被彫刻物を切削
する彫刻装置における切削片の排出構造において、筒状
体に形成された主軸と、上記主軸の内周側に回動自在に
支持された回転軸と、上記回転軸に固定された切削ツー
ルと、上記切削ツールを内挿して上記回転軸の下端部に
配設されたフィンと、上記主軸の下端部に外挿され、内
部に上記フィンが位置する凹部と、上記凹部の底面側に
おいて外部と連通し内部に上記切削ツールが位置する第
1の通路と、上記凹部の側面側において外部と連通し上
記第1の通路の延長方向と略直交する方向に延長される
第2の通路とを有するカバーとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、彫刻装置における
切削片の排出構造に関し、さらに詳細には、2次元彫刻
装置などの数値制御による2次元形状の加工装置におい
て、被彫刻物の切削片を排出するために用いて好適な彫
刻装置における切削片の排出構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、マイクロ・コンピューター
と、熱可塑性樹脂材料や軽金属材料などの被彫刻物を切
削するカッターと、上記したマイクロ・コンピューター
の制御によって上記したカッターを2次元方向に移動す
るモーターなどの駆動装置を備え、所定のプログラムに
従ったマイクロ・コンピューターの制御によって当該駆
動装置を用いて当該カッターを2次元方向に任意に移動
させることにより、熱可塑性樹脂材料や軽金属材料など
の被彫刻物に任意の文字や図形などを彫り込んで、所望
の名札や表示札などを制作することができるようにした
2次元彫刻装置が知られている。
【0003】上記したような2次元彫刻装置において
は、切削ツールたるカッターが被彫刻物を切削する際に
生じる切削片を排出するために、カッターの刃部側の周
囲を覆うカバーと、当該カバーとダクトを介して接続さ
れる吸引装置とを配設するようになされている。
【0004】そして、被彫刻物を切削する際に生じた切
削片は、吸引装置による吸引力によって、カバー内から
ダクトへと吸引されて、被彫刻物の表面付近から除去さ
れることになる。
【0005】しかしながら、上記した従来の2次元彫刻
装置においては、切削片を排除するために吸引装置を配
設しなければならず、装置が高価なものになるという問
題点があった。また、吸引装置やダクトなどの構成によ
り切削片を排除するための機構が大型化してしまうとい
う問題点もあった。
【0006】そして、吸引装置が切削片を吸引して被彫
刻物の表面付近から除去する際には、吸引装置による騒
音が発生してしまうという問題点があった。
【0007】さらに、カバーと吸引装置とがダクトを介
して接続されているので、当該カバーが被覆されている
カッターを2次元方向に任意に移動させるためのキャリ
ッジ機構の負荷が大きくなってしまうという問題点があ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、切削ツールが被
彫刻物を切削する際に生じる切削片を、吸引装置を用い
ることなしに、被彫刻物の表面付近から除去することが
できるようにした彫刻装置における切削片の排出構造を
提供しようとするものである。
【0009】また、本発明の目的とするところは、簡単
な構成であって、省スペース化が可能であり、切削ツー
ルの移動の負荷とならずに、しかも安価な彫刻装置にお
ける切削片の排出構造を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、切削ツール
の切削部により被彫刻物を切削する彫刻装置における切
削片の排出構造において、筒状体に形成された主軸と、
上記主軸の内周側に回動自在に支持された回転軸と、上
記回転軸に固定された切削ツールと、上記切削ツールを
内挿して上記回転軸の下端部に配設されたフィンと、上
記主軸の下端部に外挿され、内部に上記フィンが位置す
る凹部と、上記凹部の底面側において外部と連通し内部
に上記切削ツールが位置する第1の通路と、上記凹部の
側面側において外部と連通し上記第1の通路の延長方向
と略直交する方向に延長される第2の通路とを有するカ
バーとを有するようにしたものである。
【0011】従って、本発明のうち請求項1に記載の発
明によれば、回転軸の回転に伴って回転軸の下端部に配
設されたフィンが回転して、カバーの内部に気流が生起
されるので、この気流によって切削ツールが被彫刻物を
切削する際に生じる切削片を、被彫刻物の表面付近から
除去することができる。
【0012】このため、吸引装置を用いることなしに、
簡単な構成により切削片を被彫刻物の表面付近から除去
することができ、装置を安価なものとし、また、切削片
を排除するための機構を小型化することができ、切削ツ
ールの移動の妨げともならない。
【0013】また、本発明のうち請求項2に記載の発明
は、請求項1に記載の発明において、上記第1の通路の
内径は、上記第2の通路の内径に比べて小さいものであ
るようにしたものである。
【0014】従って、本発明のうち請求項2に記載の発
明によれば、フィンの回転によって生起されるカバー内
の気流に従って効率良く切削片を排除することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づいて、本
発明による彫刻装置における切削片の排出構造の実施の
形態の一例を詳細に説明するものとする。
【0016】図1には、本発明による彫刻装置における
切削片の排出構造の実施の形態の一例を備えた2次元彫
刻装置の主軸ヘッドの一部断面構成説明図が示されてお
り、図2には、図1に示す2次元彫刻装置の主軸ヘッド
の分解斜視構成説明図が示されており、図3には、図1
に示す2次元彫刻装置の主軸ヘッドの要部を拡大して示
した一部断面構成説明図が示されている。
【0017】ここで、後述するカッター12を支持する
主軸ヘッド10は、略円筒状体に形成された主軸14
と、ベアリング16を介して主軸14の内周側に回動自
在に支持された回転軸18と、刃部12aを備えるとと
もに回転軸18に対してネジ(図示せず)を用いて固定
されたカッター12と、回転軸18の下端部18aに配
設されたフィン20と、主軸14の下端部14aに外挿
されたカバー22とを有して構成されている。
【0018】なお、主軸ヘッド10は、本発明による彫
刻装置における切削片の排出構造の実施の形態の一例を
備えた2次元彫刻装置において、キャリッジ機構(図示
せず)により所定の方向に移動自在となされているもの
である。
【0019】また、回転軸18には図示しないプーリー
が配設されており、ベルト(図示せず)を介してモータ
ー(図示せず)の回転力をプーリーに伝達してプーリー
を回転すると、プーリーの回転に伴い回転軸18は軸線
回りに矢印A方向(図2参照)で回転するものである。
【0020】なお、この実施の形態においては、回転軸
18の矢印A方向の回転速度は、およそ8000rpm
となされている(この回転速度は、4000rpm乃至
20000rpmの範囲で任意に可変して設定できるも
のである)。
【0021】カッター12は、熱可塑性樹脂材料や軽金
属材料などの被彫刻物を切削する切削ツールであり、鋭
く尖らせられた切削部として刃部12aを備えている。
そして、カッター12の軸線方向が主軸14ならびに回
転軸18の軸線方向と一致するようにして、カッター1
2は回転軸18に固定されている。従って、回転軸18
の回転に伴い、カッター12は軸線回りに回転軸18の
回転方向と等しい矢印B方向(図2参照)で回転するも
のである。
【0022】なお、この実施の形態においては、カッタ
ー12の軸線方向に対して垂直な方向における断面の直
径R(図1ならびに図3参照)は、およそ3.175
mmとなされている。
【0023】フィン20は、例えば、ポリアセタール
(または、アルミ)から形成されている。このフィン2
0は、略円筒状体の基部20aと、基部20aの外周面
20bに突設された同一の構成の8つの翼部20cとか
らなるものである。
【0024】より詳細には、翼部20cは湾曲した板状
体であり凹面からなる内面20dと凸面からなる外面2
0eとを備えている。そして、凹状の内面20dと基部
20aの外周面20bとのなす角が鋭角になるようにし
てそれぞれの翼部20cは斜めに傾いた状態で、かつ、
8つの翼部20cが互いに等間隔を有して基部20aの
外周面20bに配設されている。
【0025】このフィン20は、基部20aの内径側、
即ち、丸孔20f内に回転軸18の下端部18aが位置
するようにして、図示しないセットスクリューにより、
回転軸18の下端部18aの外周面側に固定的に配設さ
れる。このため、カッター12の外周側には回転軸18
の下端部18aが位置し、さらに、回転軸18の下端部
18aの外周側にはフィン20が位置するようになる。
【0026】次に、カバー22は、例えば、ポリアセタ
ールから形成されている。このカバー22は、主軸14
の下端部14aに外挿される先細の集塵体22aと、集
塵体22aの周壁部に突出形成された略円筒状体の集塵
管22bとにより構成されている。
【0027】そして、集塵体22aは、集塵体22aの
上部22cの取り付け開口部22dにおいて開口する略
円柱状体の凹部22eと、凹部22eの底面22fの開
口部22gと集塵体22aの下部22hの吸引開口部2
2iとにおいて開口する通路22jとを備えており、集
塵管22bは、凹部22eの側面22kの開口部22m
と集塵管22bの端部22nの排出開口部22pとにお
いて開口する通路22rを備えているものである。
【0028】通路22jならびに通路22rはいずれ
も、直線的に延長された略丸孔状体である。そして、通
路22jの開口部22gは凹部22eの略円形形状の底
面22fの略中央部位において開口しており、通路22
rの開口部22mは凹部22eの側面22kにおいて開
口しているので、開口部22gと開口部22mとの位置
関係は互いに略直交している。従って、通路22jの延
長方向と略直交する方向に通路22rは延長されてい
る。
【0029】また、通路22jの略円形形状の開口部2
2gは略円形形状の吸引開口部22iと略同一の内径を
有しており、通路22rの略円形形状の開口部22mは
略円形形状の排出開口部22pの直径と略同一の内径を
有している。そして、通路22jの開口部22gならび
に吸引開口部22iの内径Rは、通路22rの開口部
22mならびに排出開口部22pの内径Rに比べて小
さくなるようにして寸法設定されている。
【0030】なお、この実施の形態においては、通路2
2jの開口部22gならびに吸引開口部22iの内径R
はおよそ4mm、通路22rの開口部22mならびに
排出開口部22pの内径Rはおよそ6.5mmとなさ
れている。
【0031】そして、このカバー22は、取り付け開口
部22d近傍の凹部22eの側面22k上に形成された
カバーネジ部22sと、主軸14の下端部14aの外周
面上に形成された主軸ネジ部14bとをネジ結合させ
て、主軸14の下端部14aに外挿される。
【0032】これにより、カバー22の凹部22eが内
部空間22aaを形成し、当該内部空間22aaには回
転軸18の下端部18aに配設されているフィン20が
位置する。また、通路22jの内部22bbには回転軸
18に固定されているカッター12が位置するようにな
る。
【0033】この際、通路22jと通路22rとはそれ
ぞれ、開口部22gならびに開口部22mを介して内部
空間22aaと連通するとともに、吸引開口部22iな
らびに排出開口部22pを介してカバー22の外部と連
通している。
【0034】また、カッター12とカバー22との位置
関係は、カッター12の刃部12aがカバー22の通路
22jの吸引開口部22iから下方へ突出するような位
置関係となされている。
【0035】なお、凹部22eの形状や大きさは、内部
空間22aaに位置するようになるフィン20の大きさ
に応じて寸法設定されており、通路22jの開口部22
gならびに吸引開口部22iの内径Rは内部22bb
に位置するカッター12の直径Rに応じて寸法設定さ
れている。
【0036】以上の構成において、上記した2次元彫刻
装置において被彫刻物100の表面100aを切削する
際には、まず、ベルト(図示せず)を介してモーター
(図示せず)の回転力をプーリー(図示せず)に伝達し
てプーリーを回転すると、プーリーの回転に伴い回転軸
18が矢印A方向(図2参照)で回転し、回転軸18の
回転に伴いカッター12が軸線回りに矢印B方向(図2
参照)で回転する。
【0037】こうしてカッター12を回転させた状態
で、図示しないキャリッジ機構によって主軸ヘッド10
を2次元方向に平行移動させるとともに垂直方向に移動
させることにより、カッター12の刃部12aによって
被彫刻物100が切削されて、被彫刻物100に文字や
図形が彫り込まれることになる。
【0038】この際、図3に示すようにして、カバー2
2の集塵体22aの下部22h、即ち、通路22jの吸
引開口部22i側が被彫刻物100の表面100aに当
接している状態で、カッター12の刃部12aが被彫刻
物100を切削していくことになる。
【0039】こうしてカッター12の刃部12aが被彫
刻物100を切削するときには、カッター12を回転さ
せるために回転軸18が軸線回りに回転している。この
際、回転軸18の矢印A方向(図2参照)での回転に伴
って、回転軸18の下端部18aに配設されたフィン2
0も、回転軸18の回転方向と等しい矢印C方向(図2
参照)で回転する。
【0040】その結果、カバー22の凹部22eの内部
空間22aaをはじめ、通路22jの内部22bbなら
びに通路22rの内部22ccには気流(図3に示す点
線矢印参照)が発生する。
【0041】即ち、気流は、通路22jの内部22bb
においては、吸引開口部22iから開口部22gに向か
って上昇し、凹部22eの内部空間22aaにおいては
開口部22gから開口部22mに向かい、通路22rの
内部22ccにおいては、開口部22mから排出開口部
22pに向かう。そして、気流は排出開口部22pから
カバー22の外部へ排気される。
【0042】こうしたフィン20の回転によって生起さ
れたカバー22内部の気流によって、カッター12の刃
部12aが被彫刻物100を切削する際に生じた切削片
は、被彫刻物100の表面100aに当接している吸引
開口部22iから通路22jの内部22bbに吸引され
る。そして、さらに通路22jの内部22bbから開口
部22gを介して凹部22eの内部空間22aaに至
り、開口部22mから通路22rの内部空間22ccに
至って、集塵管22bの端部22nの排出開口部22p
からカバー22の外部へと排出され、被彫刻物100の
表面100a付近から除去される。
【0043】また、カッター12の刃部12aにより被
彫刻物100を切削する際には、カバー22の集塵体2
2aの下部22hが被彫刻物100の表面100aと当
接することになるので、吸引開口部22iから突出して
いるカッター12の刃部12aの長さH(図1参照)
以上には、カッター12の刃部12aが被彫刻物100
内に入り込むことはない。このためカッター12の刃部
12aが被彫刻物100内に入り込む切削深さ(以下、
「彫刻深度」と称する。)H(図3参照)は、吸引開
口部22iから突出しているカッター12の刃部12a
の長さHに等しくなる。
【0044】ここで、カバー22の吸引開口部22iか
ら突出するカッター12の刃部12aの長さHの調節
は、主軸14の主軸ネジ部14bに対してカバー22の
カバーネジ部22sをネジ結合する際のネジ込み量を調
整することにより行うことができる。
【0045】つまり、主軸14に対するカバー22のネ
ジ込み量を変化させると、主軸14に対するカバー22
の吸引開口部22iの高さ位置が主軸14の軸線方向に
おいて上下に変化して、カバー22の吸引開口部22i
から突出するカッター12の刃部12aの長さHが変
化する。
【0046】従って、主軸14に対するカバー22のネ
ジ込み量を調節することによって彫刻深度Hを所望の
値に設定することができることになり、所望の値に設定
された彫刻深度Hを維持しながらカッター12の刃部
12aにより被彫刻物100を切削することができるも
のである。
【0047】上記したようにして、本発明による彫刻装
置における切削片の排出構造の実施の形態の一例を備え
た2次元彫刻装置においては、主軸ヘッド10の回転軸
18の下端部18aにフィン20を配設するようにした
ため、フィン20が回転軸18の回転に伴って回転する
とカバー22内部に気流が生起され、当該気流によって
切削ツールたるカッター12が被彫刻物100を切削す
る際に生じた切削片が被彫刻物100の表面100a付
近から除去される。
【0048】ここで、本発明による彫刻装置における切
削片の排出構造のカバー22においては、小さい内径R
の流路22jの略直交する方向に大きい内径Rの通
路22rが位置しているので、フィン20の回転によっ
て生起されるカバー22内の気流に従って効率良く切削
片を排除することができる。
【0049】そして、本発明による彫刻装置における切
削片の排出構造によれば、回転軸18に配設されたフィ
ン20という簡単な構成によって、吸引装置を用いるこ
となしに、切削片を被彫刻物100の表面100a付近
から除去することができる。従って、装置を安価なもの
とすることができ、また、切削片を排除するための機構
を小型化することができる。さらに、フィン20が回転
するだけなので、吸引装置による切削片の吸引のように
騒音が発生することもない。
【0050】また、本発明による彫刻装置における切削
片の排出構造によれば、カバーと吸引装置とを接続する
ダクトも配設されないので、カバー22が被覆されてい
るカッター12を任意に移動させるための主軸ヘッド1
0のキャリッジ機構の負荷は少なく、切削ツールの移動
の妨げとはならない。
【0051】さらにまた、本発明による彫刻装置におけ
る切削片の排出構造のカバー22は、フィン20による
気流が生起される内部空間22aaを形成するだけでは
なく、カッター12の刃部12aにより被彫刻物100
を切削する際には、カバー22の集塵体22aの下部2
2hが被彫刻物100の表面100aと当接して、カッ
ター12の刃部12aによる被彫刻物100の切削が所
望の値に設定された彫刻深度Hで維持されるようにす
る。つまり、カバー22を配設することにより、切削片
の排出のための機能と、切削ルーツによる切削の深度の
調節維持のため機能とを実現することができる。このた
め、これらの機能を達成するための部材をそれぞれ配設
する必要がなくなり、主軸ヘッド20の構成をより簡素
化することができコストの低減と省スペース化とを実現
することができる。
【0052】そして、本発明による彫刻装置における切
削片の排出構造によれば、回転軸18にフィン20を配
設した簡単な構成なので、フィン20が劣化するなどし
た場合には、回転軸18の下端部18a側からフィン2
0の交換作業を容易に行うことができる。
【0053】より詳細には、カバー22を主軸14の下
端部14aから取り外した後、カッター12の外周側に
位置する回転軸18の下端部18aに外挿された古いフ
ィン20を、回転軸18の下端部18a側から取り外
す。
【0054】それから、フィン20の丸孔20f内に回
転軸18の下端部18aが位置するようにして、新しい
フィン20を回転軸18の下端部18a側から当該下端
部18aに外挿し、図示しないセットスクリューでフィ
ン20を回転軸18の下端部18aに取り付ける。この
後、カバー22を改めて主軸14の下端部14aにネジ
結合させるだけで、図1に示す主軸ヘッド10が構成さ
れることになる。
【0055】なお、上記した実施の形態は、以下の
(1)乃至(4)に説明するように変形することができ
る。
【0056】(1)上記した実施の形態においては、8
つの翼部20cを有するフィン20を用いるようにした
が、これに限られるものではないことは勿論であり、翼
部の数や形状、あるいは、フィン全体の形状やその材質
などは、回転軸18の回転に伴って気流の生起が可能な
範囲内で適宜変更するようにしてもよい。また、回転軸
18の下端部18aとフィンとを一体的に成形するよう
にしてもよい。
【0057】(2)上記した実施の形態においては、カ
バー22は図1乃至図3に示すような形状としたが、こ
れに限られるものではないことは勿論であり、カバー2
2の形状やその材質などは、カバー22の内部に生起さ
れる気流が乱されない範囲で適宜変更するようにしても
よい。例えば、気流を誘導するようにしてカバー22の
凹部22eの底面22fと側面22kとを曲面で緩やか
に繋げるようにしたり、通路22jと通路22rとの位
置関係や大きさを変更したり、あるいは、凹部22eと
連通する開口部22gや開口部22mの形状を変更した
りしてもよい。
【0058】また、カバー22は主軸14にネジ結合し
て配設されるようにしたが、これに限られるものではな
いことは勿論であり、カバー22の取り付け開口部22
dが単に主軸14の外周に嵌合してカバー22を主軸1
4に配設するようにしてもよい。
【0059】(3)上記した実施の形態においては、本
発明による彫刻装置における切削片の排出構造が2次元
彫刻装置において備えられるようにしたが、これに限ら
れるものではないことは勿論であり、例えば、3次元の
彫刻装置など、数値制御による各種の彫刻装置に本発明
による彫刻装置における切削片の排出構造を備えるよう
にしてよい。
【0060】また、上記した実施の形態においては、鋭
く尖らせられた切削部たる刃部12aを備えたカッター
12(図1参照)を切削ツールとして用いるようにした
が、これに限られるものではないことは勿論であり、例
えば、下端部に傾斜状の刃先を有するカッターやその他
の種類の切削ツールを用いるようにしてもよい。
【0061】(4)上記した実施の形態ならびに上記
(1)乃至(3)に示す変形例は、適宜に組み合わせる
ようにしてもよい。
【0062】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、切削ツールが被彫刻物を切削する際に生じ
る切削片を、吸引装置を用いることなしに、被彫刻物の
表面付近から除去することができるようになるという優
れた効果を奏する。
【0063】また、本発明は、以上説明したように構成
されているので、簡単な構成であって、省スペース化が
可能であり、切削ツールの移動の負荷とならずに、しか
も安価な彫刻装置における切削片の排出構造を提供する
ことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による彫刻装置における切削片の排出構
造の実施の形態の一例を備えた2次元彫刻装置の主軸ヘ
ッドを示す一部断面構成説明図である。
【図2】本発明による彫刻装置における切削片の排出構
造の実施の形態の一例を備えた2次元彫刻装置の主軸ヘ
ッドを示す分解斜視構成説明図である。
【図3】本発明による彫刻装置における切削片の排出構
造の実施の形態の一例を備えた2次元彫刻装置の主軸ヘ
ッドの要部を拡大して示した一部断面構成説明図であ
る。
【符号の説明】
10 主軸ヘッド 12 カッター 12a 刃部 14 主軸 14a 下端部 14b 主軸ネジ部 16 ベアリング 18 回転軸 18a 下端部 20 フィン 20a 基部 20b 外周面 20c 翼部 20d 内面 20e 外面 20f 丸孔 22 カバー 22a 集塵体 22b 集塵管 22c 上部 22d 取り付け開口部 22e 凹部 22f 底面 22g 開口部 22h 下部 22i 吸引開口部 22j 通路 22k 側面 22m 開口部 22n 端部 22p 排出開口部 22r 通路 22s カバーネジ部 100 被彫刻物 100a 表面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切削ツールの切削部により被彫刻物を切
    削する彫刻装置における切削片の排出構造において、 筒状体に形成された主軸と、 前記主軸の内周側に回動自在に支持された回転軸と、 前記回転軸に固定された切削ツールと、 前記切削ツールを内挿して前記回転軸の下端部に配設さ
    れたフィンと、 前記主軸の下端部に外挿され、内部に前記フィンが位置
    する凹部と、前記凹部の底面側において外部と連通し内
    部に前記切削ツールが位置する第1の通路と、前記凹部
    の側面側において外部と連通し前記第1の通路の延長方
    向と略直交する方向に延長される第2の通路とを有する
    カバーとを有する彫刻装置における切削片の排出構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の彫刻装置における切削
    片の排出構造において、 前記第1の通路の内径は、前記第2の通路の内径に比べ
    て小さいものである彫刻装置における切削片の排出構
    造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU174356U1 (ru) * 2016-08-05 2017-10-11 Михаил Сергеевич Терехов Ударно-гравировальное устройство
US11383340B2 (en) * 2017-02-03 2022-07-12 Nikken Kosakusho Europe Limited Device for the extraction of machining dust

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