JP2003071983A - 放電処理ポリイミドフィルム、放電処理方法、金属薄膜付きポリイミドフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
放電処理ポリイミドフィルム、放電処理方法、金属薄膜付きポリイミドフィルムおよびその製造方法Info
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Abstract
高い接着力で一体に接合されて積層され、接着剤を使用
することなくポリイミドからなる支持体と金属薄膜とを
強固に積層できるポリイミドフィルム、そのようなポリ
イミドフィルムを与える放電処理方法および剥離強度の
大きい金属薄膜付きポリイミドフィルムを提供する。 【解決手段】ビフェニルテトラカルボン酸成分を含む高
耐熱性の芳香族ポリイミド層を中心層として有し、表面
層が主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミド層であ
るポリイミドフィルムの該柔軟性ポリイミド層表面を減
圧放電処理してなり、処理面が網目構造の凸部を有する
凹凸形状を有し、減圧放電処理面に少なくとも2層の金
属薄膜を形成してなる金属薄膜付きポリイミドフィルム
が1Kgf/cm以上の初期剥離強度を示す放電処理ポ
リイミドフィルム、前記に関する放電処理ポリイミドフ
ィルムを使用した金属薄膜付きポリイミドフィルム。
Description
ィルム、放電処理方法、金属薄膜付きポリイミドフィル
ムおよびその好適な製造方法に関し、さらに詳しくは熱
硬化性の接着剤等をまったく使用せずに直接金属薄膜を
形成して大きな接着力を示す放電処理ポリイミドフィル
ム、放電処理方法、金属薄膜付きポリイミドフィルムお
よびその好適な製造方法に関するものである。この発明
の金属薄膜付きポリイミドフィルムは、フレキシブル印
刷回路基板、TABテ−プ、多層基板等に有用である。
ムを熱硬化性の接着剤で銅箔と張合わせた複合材料が一
般的である。しかし、使用できる接着剤の耐熱性が20
0℃以下であり、ハンダ工程等で高温にさらされる場合
は使用できなかったり、電気特性がポリイミドフィルム
に比べ満足できないという問題があり、銅箔とポリイミ
ドフィルムとの張合わせ複合材料としてはより耐熱性の
あるものが期待されていた。また、この場合、銅箔の厚
さに制限があり、薄い複合材料を製造できないという問
題がある。すなわち、エッチングでファインパタ−ンの
回路を形成することが困難となり、一部の用途に適用で
きなくなる。
リイミドフィルム支持体に銅層が形成されている「無接
着剤型の複合材料」を製造する方法が提案されている。
しかし、ポリイミドフィルムは接着性が低いため、ポリ
イミドフィルムの接着性を改善するために種々の試みが
なされている。例えば、デスミア処理やアルカリ処理等
の湿式処理が挙げられるが、湿式処理後の洗浄を十分に
行う必要があり金属薄膜を形成する前に十分な乾燥が必
要なため、工程上不利でありコストも高くなる。また、
表面改質プラズマ処理としてコロナ放電処理等が知られ
ているが、表面張力の改善には効果があるものの金属薄
膜に対する十分な密着力は得られない。
く、熱収縮が小さく、吸湿が小さいビフェニルテトラカ
ルボン酸成分とフェニレンジアミン成分を使用したポリ
イミドフィルム、例えば、UPILEX−S(宇部興産
社製)をフィルム基材として金属層を無電解メッキまた
は蒸着・スパッタにより直接形成した二層フィルムの検
討されている。しかし、UPILEX−Sはその特長で
ある分子鎖の剛直性や面配向性のため、真空蒸着や無電
解メッキ等によって形成される金属層との接合性(接着
性)が悪いという問題がある。
合性の良いピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミ
ノジフェニルエ−テルから得られるポリイミド(PMD
A系ポリイミド)を上記UPILEX−Sの表面に塗
布、加熱した後、PMDA系ポリイミド層の中間層を形
成し、その上に金属蒸着層や金属メッキ層を設ける方法
(特開平6−124978号、特開平6−210794
号公報)が提案されている。しかし、この方法ではUP
ILEX−SのフィルムとPMDA系ポリイミドとの接
着強度が小さく、フィルム表面をアルカリ等で処理して
も満足出来る剥離強度の大きい金属薄膜付きポリイミド
フィルムを得ることは困難である。
ルム(カプトン)をグロ−放電プラズマ処理により表面
張力を54dyne/cm以上としたポリイミドフィルムを
使用して金属蒸着層を設け、その上に電気メッキ法で厚
膜の銅層を積層してフレキシブルプリント配線用基板を
得た例が特開平1−321687号公報に記載されてい
る。しかし、実施例によれば金属薄膜付きポリイミドフ
ィルムの初期剥離強度が0.5〜0.8Kgf/cm程
度であり実用的には不充分であり、しかも、この発明を
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物系のポリイミドフィルム、例えばユ−ピレックス−
S(宇部興産社製)に適用すると、金属薄膜付きポリイ
ミドフィルムの初期剥離強度は0.5Kgf/cm未満
と小さく、フレキシブル基板として使用できない。
熱性を有するポリイミド層と金属薄膜とが、高い接着力
で一体に接合されて積層され、接着剤を使用することな
くポリイミドからなる支持体と金属薄膜とを強固に積層
できるポリイミドフィルム、そのようなポリイミドフィ
ルムを与える放電処理方法および剥離強度の大きい金属
薄膜付きポリイミドフィルムを提供することである。
ミドフィルム表面を減圧放電処理、特に減圧プラズマ放
電処理して適当量エッチングすることによって金属薄膜
付きポリイミドフィルムの剥離強度を改善することがで
きることを見出し、この発明を完成した。すなわち、こ
の発明は、ビフェニルテトラカルボン酸成分を含む高耐
熱性の芳香族ポリイミド層を中心層として有し、表面層
が主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミド層である
ポリイミドフィルムの該柔軟性ポリイミド層表面を減圧
放電処理してなり、処理面が網目構造の凸部を有する凹
凸形状を有し、減圧放電処理面に少なくとも2層の金属
薄膜を形成してなる金属薄膜付きポリイミドフィルムが
1Kgf/cm以上の初期剥離強度を示す放電処理ポリ
イミドフィルムに関する。
ボン酸成分を含む高耐熱性の芳香族ポリイミド層を中心
層として有し、表面層が主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟
性ポリイミド層であるポリイミドフィルムの該柔軟性ポ
リイミド層表面を減圧放電処理によりエッチングして処
理面に網目構造の凸部を有する凹凸形状を形成せしめ、
金属との接着力を改善するポリイミドフィルムの放電処
理方法に関する。
ボン酸成分を含む高耐熱性の芳香族ポリイミドの層を中
心層として有し、表面層が主鎖中に屈曲性結合を含む柔
軟性ポリイミド層であるポリイミドフィルムの該柔軟性
ポリイミド層表面を減圧放電処理した、網目構造の凸部
を有する凹凸形状の減圧放電処理面に少なくとも2層の
金属薄膜を形成してなり、1Kgf/cm以上の初期剥
離強度を示す金属薄膜付きポリイミドフィルムに関す
る。
ルムの少なくとも片面に金属薄膜が、ビフェニルテトラ
カルボン酸成分を含む高耐熱性の芳香族ポリイミドの層
の少なくとも片面に主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポ
リイミド層が一体に積層されている多層ポリイミドフィ
ルムの該柔軟性ポリイミド層表面を減圧放電処理した、
網目構造の凸部を有する凹凸形状の処理面に少なくとも
2層の金属薄膜を形成してなる金属薄膜付きポリイミド
フィルムに関する。
ルムの少なくとも片面に少なくとも2層の金属蒸着層を
形成してなり、2層の金属蒸着層および金属メッキ層を
形成した金属薄膜付きポリイミドフィルムが、初期剥離
強度(90度剥離、以下同じ)が1Kgf/cm以上、
好適には1〜5Kgf/cmで、耐熱性試験(200
℃、窒素中、24時間)後の剥離強度が0.8Kgf/
cm以上、好適には0.8〜5Kgf/cmで、PCT
(120℃、2気圧、湿度80%以上、24時間)後の
剥離強度が0.5Kgf/cm以上、好適には0.6〜
3Kgf/cmである金属薄膜付きポリイミドフィルム
に関する。
ルボン酸成分を含む高耐熱性の芳香族ポリイミド層を中
心層として有し表面層が主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟
性ポリイミド層であるポリイミドフィルムの該柔軟性ポ
リイミド層表面を減圧放電処理によりエッチングして処
理面に網目構造の凸部を有する凹凸形状を形成せしめた
後、連続してあるいは一旦大気中に置いた後プラズマス
クリ−ニング処理によって清浄化した後、蒸着法によっ
て金属薄膜を形成する金属薄膜付きポリイミドフィルム
の製造方法に関する。この明細書において、処理面に網
目構造の凸部を有する凹凸形状を有しとは、処理面の少
なくとも(0.1〜90%)一部の凸部が網目構造であ
ることを意味する。
列記する。 1)ポリイミドフィルムが、ビフェニルテトラカルボン
酸成分を含む高耐熱性の芳香族ポリイミドと主鎖中に屈
曲性結合を含む柔軟性ポリイミドとの多層構造を有する
上記の金属薄膜付きポリイミドフィルム。 2)高耐熱性の芳香族ポリイミドが、10モル%以上の
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物と5モル%以上のp−フェニレンジアミンからなる
上記の金属薄膜付きポリイミドフィルム。 3)柔軟性ポリイミド層が、引張弾性率200〜700
Kg/mm2の芳香族ポリイミド層である上記の金属薄
膜付きポリイミドフィルム。
電処理である上記の金属薄膜付きポリイミドフィルム。 5)放電処理ポリイミドフィルムにレ−ザ−加工、機械
加工あるいは湿式法によって孔空加工した後、2層の金
属蒸着層または2層の金属蒸着層および金属メッキ層を
形成してなる上記の金属薄膜付きポリイミドフィルム。 6)主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミド層を両
面に有し、ポリイミドフィルムの他の面に熱伝導性を改
良するための金属蒸着層あるいはセラミック蒸着層を有
する上記の金属薄膜付きポリイミドフィルム。
て、詳しく説明する。図1は、この発明の一例であるポ
リイミドフィルムを減圧プラズマ処理して得られた網目
構造の凸部を有する凹凸形状の減圧放電処理面のSEM
観察図であり、図2は、比較例1の未処理のポリイミド
フィルムの表面SEM観察図であり、図3は比較例2の
ポリイミドフィルムを過度に減圧プラズマ処理して得ら
れた網目構造がなくなった凸部を有する凹凸形状の減圧
放電処理面のSEM観察図である。
ビフェニルテトラカルボン酸成分を含む高耐熱性の芳香
族ポリイミドの層を中心層として有し、片面あるいは両
面の表面層が主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミ
ド層であるポリイミドフィルムを挙げることができる。
このようなポリイミドフィルムとしては、例えば高耐熱
性ポリイミドを与えるビフェニルテトラカルボン酸成分
を含むポリアミック酸成分と主鎖中に屈曲性結合を含む
柔軟性ポリイミド層を与えるポリアミック酸成分との混
合物から得られるブロック共重合ポリイミドあるいはブ
レンドポリイミドからなる単一層のポリイミドフィルム
であってもよいが、好適には中心層がビフェニルテトラ
カルボン酸成分を含む高耐熱性の芳香族ポリイミド層で
表面層が主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミド層
の2層構造あるいは3層構造の多層ポリイミドフィルム
が挙げられる。
好適には多層押出ポリイミドフィルムが挙げられる。多
層押出ポリイミドフィルムは、好適にはビフェニルテト
ラカルボン酸成分を含む高耐熱性の芳香族ポリイミドの
前駆体溶液と主鎖中に屈曲性結合を有する芳香族ポリイ
ミドの前駆体溶液とを多層押出法によって押出した後、
得られた積層物を80〜200℃の範囲内の温度で乾燥
し、次いで熱300℃以上の温度、好ましくは300〜
550℃の範囲内の温度での熱処理段階を含む熱処理に
付すことにより製造した主鎖中に屈曲性結合を有する芳
香族ポリイミド層を表面に有する多層芳香族ポリイミド
フィルムが挙げられる。前記の前駆体溶液はいずれも5
00〜5000ポイズであることが好ましい。
て、10モル%以上、特に15モル%以上のビフェニル
テトラカルボン酸成分と5モル%以上、特に15モル%
以上のp−フェニレンジアミン成分とから、重合および
イミド化によって得られる芳香族ポリイミドであること
が、耐熱性、機械的強度、寸法安定性の点から好まし
い。他の残部の(もし2種類のテトラカルボン酸二無水
物および/またはジアミンを使用する場合)芳香族テト
ラカルボン酸二無水物としてはピロメリット酸二無水物
が、また芳香族ジアミンとしては4,4−ジアミノジフ
ェニルエ−テルが好ましい。
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタ
ムのアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチ
ルフォスホルアミド、ジメチルスルホン、テトラメチレ
ンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン、ピリジ
ン、エチレングリコール等を挙げることができる。
む芳香族ポリイミドは、一般式(1)
H2、C(CH3)2から選ばれた基である。)で示され
る芳香族テトラカルボン酸二無水物またはその誘導体、
あるいは一般式(2)
H2、C(CH3)2から選ばれた基であり、nは0〜4
の整数である。)で示される芳香族ジアミン化合物の少
なくても一方を必須成分として使用した芳香族ポリイミ
ドが好適である。
酸二無水物またはその誘導体としては、芳香族テトラカ
ルボン酸、およびその酸無水物、塩、エステル等を挙げ
ることができるが、特に、酸二無水物が好ましい。芳香
族テトラカルボン酸としては、例えば、3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)エ−テル、ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)チオエ−テル、ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)スルホン等を挙げることがで
き、それらを単独、あるいは混合物として使用できる。
として、一般式(2)で示される化合物が使用される場
合には、芳香族テトラカルボン酸として、さらに3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,
3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,
3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、ピロメ
リット酸等を単独あるいは混合物として使用でき、さら
に、上記一般式(1)の成分との混合物としても使用で
きる。
ン化合物としては、4,4’−ジアミノジフェニルエ−
テル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,
3’−ジアミノジフェニルエ−テル、4,4’−ジアミ
ノジフェニルチオエ−テル等のジフェニル(チオ)エ−
テル系ジアミン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、
4,4’−ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン
系ジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジア
ミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニ
ルプロパン等のジフェニルアルキレン系ジアミン、3,
3’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジア
ミノジフェニルスルフィド等のジフェニルスルフィド系
ジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン等のジフェニル
スルホン系ジアミン、1,3−ビス(3−アミノフェノ
キシ)ベンゼン等のビス(アミノフェノキシ)ベンゼン
系ジアミン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
ビフェニル等のビス(アミノフェノキシ)ビフェニル系
ジアミン、ビス〔(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルホン等のビス〔(アミノフェノキシ)フェニル〕ス
ルホン系、等を挙げることができ、それらを単独、ある
いは混合物として使用できる。
般式(1)で示される化合物が使用される場合には、ジ
アミン化合物として、さらに、1,4−ジアミノベンゼ
ン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジアミノベン
ゼン、1,2−ジアミノベンゼン等のベンゼン系ジアミ
ン、ベンチジン、3,3’−ジメチルベンチジン等のベ
ンチジン類等を単独、あるいは混合物として使用でき、
さらに上記一般式(2)のジアミン成分との混合物とし
ても使用できる。
〜100μm、特に7〜50μmが好ましい。また、主
鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミド層の厚さ(単
層)は0.1〜10μm、特に0.2〜5μmであり、
残部が高耐熱性の芳香族ポリイミド層であることが好ま
しい。
香族ポリイミドの層を中心層として有し、表面層が主鎖
中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミド層であるポリイ
ミドフィルムの該柔軟性ポリイミド層に減圧放電処理に
よりエッチングすることが必要であり、この組み合わせ
によって、処理面に網目構造の凸部を有する凹凸形状を
形成することができる。前記の減圧放電処理で使用する
ガスとしては、He、Ne、Ar、Kr、Xe、N2、
CF4、O2などの単体あるいは混合ガスが挙げられ
る。なかでもArは安価でフィルム表面の処理効果が良
好であり好ましい。圧力は0.3〜50Pa、特に6〜
27Paが好適である。温度は通常室温でよく、必要で
あれば−20〜20℃前後で冷却してもよい。この発明
においては減圧放電処理が必要であり、常圧プラズマ放
電処理やコロナ放電処理によっては、目的とする剥離強
度の大きい金属薄膜付きポリイミドフィルムを得ること
が困難である。
ラカルボン酸成分を含む高耐熱性の芳香族ポリイミド層
を中心層として有し表面層が主鎖中に屈曲性結合を含む
柔軟性ポリイミド層であるポリイミドフィルムの該柔軟
性ポリイミド層表面を減圧放電処理によりエッチングし
て処理面に網目構造の凸部を有する凹凸形状を形成せし
めた後連続して、あるいは減圧放電処理後一旦大気中に
置いた後プラズマスクリ−ニング処理によって清浄化し
た後、蒸着法によって金属薄膜を形成してもよい。この
発明の放電処理ポリイミドフィルムは、処理面が網目構
造の凸部を有する凹凸形状を形成せしめたもので、好適
には凹凸(粗さRa:平均粗さ)が0.03〜0.1μ
m、特に0.04〜0.08μmの網目の構造となって
いることが必要である。
膜としては、好適には下地金属蒸着層と、その上の銅蒸
着層からなる2層の金属蒸着層が挙げられる。また、前
記の少なくとも2層の金属薄膜として、上記の2層の金
属蒸着層に金属メッキ層として電解メッキ、または無電
解メッキおよび電解メッキを設けた金属層が挙げられ
る。
着と金属メッキ層とで金属層を形成するための金属を蒸
着する方法としては真空蒸着法、スパッタリング法など
の蒸着法を挙げることができる。真空蒸着法において、
真空度が、10−5〜1Pa程度であり、蒸着速度が5
〜500nm/秒程度であることが好ましい。スパッタ
リング法において、特にDCマグネットスパッタリング
法が好適であり、その際の真空度が13Pa以下、特に
0.1〜1Pa程度であり、その層の形成速度が0.0
5〜50nm/秒程度であることが好ましい。得られる
金属蒸着膜の厚みは10nm以上、1μm以下であり、
そのなかでも0.1μm以上、0.5μm以下であるこ
とが好ましい。この上に好適には金属メッキにより肉厚
の膜を形成することが好ましい。その厚みは、約1〜2
0μm程度である。
せが可能である。金属蒸着膜として下地層と表面蒸着金
属層を有する2層以上の構造としてもよい。下地層とし
ては、クロム、チタン、パラジウム、亜鉛、モリブデ
ン、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、鉄等の少なく
とも1種が挙げられる。表面層(あるいは中間層)とし
ては銅が挙げられる。蒸着層上に設ける金属メッキ層の
材質としては、銅、銅合金、銀等、特に銅が好適であ
る。金属メッキ層の形成方法としては、無電解メッキ法
および電解メッキ法のいずれでもよい。また、真空プラ
ズマ放電処理したポリイミドフィルムの片面に、クロ
ム、チタン、パラジウム、亜鉛、錫、モリブデン、ニッ
ケル、コバルト、ジルコニウム、鉄等の金属や合金、例
えばニッケル−銅あるいはニッケル−クロム合金などの
下地金属層を形成し、その上に中間層として銅の蒸着層
を形成した後、銅の無電解メッキ層を形成し(無電解メ
ッキ層を形成することは発生したピンホ−ルをつぶすの
に有効である。)、あるいは、金属蒸着層の厚みを大き
くして、例えば0.1〜1.0μmとして銅などの無電
解金属メッキ層を省略し、表面層として電解銅メッキ層
を形成してもよい。
ミドフィルムにレ−ザ−加工、機械加工あるいは湿式法
によって穴あけ加工した後、2層の金属蒸着層または2
層の金属蒸着層および金属メッキ層を形成してもよい。
この発明において、金属薄膜層の厚みは、蒸着用タ−ゲ
ット金属の均一部分を用いたり、電気メッキの外周部
(厚くなる)を除いたりして、5%以内の均一にするこ
とができる。また、この発明の金属薄膜付きポリイミド
フィルムは、主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミ
ド層を両面に有するポリイミドフィルムの片面に2層の
金属薄膜を形成し、他の面に熱伝導性を改良するために
金属(例えば前記の金属)を使用して金属蒸着層あるい
はセラミック蒸着層を形成したものであってもよい。
ムは、金属薄膜とポリイミドフィルムとの剥離強度が大
きく、フレキシブル印刷回路基板、TABテ−プ、多層
基板等に好適に使用することができる。
において部は重量部を示し、各例の測定は以下に示す試
験方法によって行った。 表面張力:フィルム表面の接触角をJIS K6766
に準じて測定した。フィルム表面状態:SEMにより5
0000倍にて観察し、網目構造の有無を確認した。 初期剥離強度:銅メッキ後24時間経過したサンプルを
10mm幅に切り出し、JIS6471に準じ90度剥
離強度(50mm/分の速度で剥離)を測定した。
経過後のサンプルについて、前記と同様にして90度剥
離強度を測定した。 耐熱性−2:200℃、窒素中、24時間経過後のサン
プルについて、前記と同様にして90度剥離強度を測定
した。 PCT後の剥離強度:試料を121℃、2気圧、湿度1
00%の雰囲気で24時間処理したサンプルについて、
前記と同様にして90度剥離強度を測定した。 フィルム厚み:柔軟性ポリイミド層と高耐熱性ポリイミ
ド層の厚みを、各々断面を光学顕微鏡により測定した。
ルアセトアミド(DMAc)4600部およびp−フェ
ニレンジアミン(PPD)270.35部(2.5モ
ル)を入れ、窒素中室温(約30℃)で攪拌しながら、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物735.55部(2.5モル)を添加し、6時間攪
拌して濃度18%の芳香族ポリアミック酸の溶液を得
た。この溶液の回転粘度は1600ポイズであった。
ルアセトアミド(DMAc)5600部および4,4’
−ジアミノジフェニルエ−テル(DADE)500.6
部(2.5モル)を入れ、窒素中室温(約30℃)で攪
拌しながら、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物735.55部(2.5モル)を添加
し、6時間攪拌して濃度18%の芳香族ポリアミック酸
の溶液を得た。この溶液の回転粘度は1500ポイズで
あった。
溶液として使用し、参考例2のポリアミック酸溶液を第
二のポリアミック酸溶液として使用し、3層押出ダイス
から平滑な金属性支持体の上面に押出して流延し、14
0℃の熱風で連続的に乾燥し、固化フィルム(自己支持
性フィルム、揮発物含有量:36重量%)を形成し、そ
の固化フィルムを支持体から剥離した後、加熱炉で20
0℃から450℃まで徐々に昇温して、溶媒を除去する
と共にイミド化して、3層の芳香族ポリイミドフィルム
を得た。この多層ポリイミドフィルムは、柔軟性ポリイ
ミド層/高耐熱性ポリイミド層/柔軟性ポリイミド層の
厚みが3μm/44μm/3μmの厚み構成であった。
この多層ポリイミドフィルムについて以下の条件で処理
を行った。
チング 減圧プラズマ処理装置内にポリイミドフィルムを設置
後、0.1Pa以下に減圧後、Arガスを導入しAr=
100%、圧力=13.3Pa、パワ−=5KW(40
KHz)にて2分処理を行った。
板フォルダ−に設置し、2×10−4Pa以下の真空に
排気後、Arを導入し、0.67Paとした後、ポリイ
ミドフィルムが接した電極に13.56MHzの高周波
電力300Wで1分間処理した。
パッタリングにより、150Wにて、Cr薄膜を10n
m形成後Cu薄膜を300nm形成し、大気中に取り出
した。さらに、酸性硫酸銅溶液を用いて電解メッキを行
い、金属膜を20μmとなるように銅メッキを施した。
なお、酸性硫酸銅電解メッキは、アルカリ脱脂−水洗−
酸洗−メッキ処理の手順、電流値が1A/dm2(5
分)次いで4.5A/dm2(20分)にて行った。得
られた金属薄膜付きポリイミドフィルムは、初期剥離強
度が1.5Kgf/cm、耐熱性評価の前記150℃、
200℃処理後の剥離強度がいずれも1Kgf/cm、
PCT後の剥離強度が1.3Kgf/cmであった。
1と同様に実施した。実施例2では処理面の凸部のほぼ
全部が網目構造であり、実施例3では処理面の凸部の過
半数以上が網目構造である。得られた金属薄膜付きポリ
イミドフィルムについて、前記に従って評価した。表1
に結果を示す。
実施した。得られた金属薄膜付きポリイミドフィルム
は、初期剥離強度が1.2Kgf/cmであったが、耐
熱性評価の前記200℃処理後の剥離強度が0.2Kg
f/cmと著しく低下した。表1に結果を示す。
施した。処理面の凸部には網目構造が確認できなかっ
た。得られた金属薄膜付きポリイミドフィルムは、初期
剥離強度は1.4Kgf/cmであるが、PCT後の剥
離強度が0.07Kgf/cmと著しく低下した。
行わず、直接Cu膜をDCスパッタリングにて形成し
た。得られた金属薄膜付きポリイミドフィルムは、初期
剥離強度が1.6Kgf/cmであったが、耐熱性評価
の150℃処理にて剥離強度0.3Kgf/cm、20
0℃処理後の剥離強度が0.1Kgf/cm、PCT後
の剥離強度は0.02Kgf/cmと著しく低下した。
を使用した他は実施例1と同様に実施した。得られた金
属薄膜付きポリイミドフィルムは、初期剥離強度が0.
6Kgf/cmと低く、PCT後の剥離強度は0.6K
gf/cmと初期強度と変わなかったが、耐熱性評価の
150℃処理にて剥離強度0.3Kgf/cm、200
℃処理後の剥離強度が0.02Kgf/cmと著しく低
下した。
ドフィルムを、奥野製薬社製のOPC−50(40℃、
2分)、OPC−150(25℃、5分)で処理し、さ
らに奥野製薬社製のカッパ−LP(60℃、10分)で
ポリイミドフィルムの表面に0.5μmの無電解メッキ
して銅被膜を形成した。さらにこの上に硫酸銅浴により
銅電解メッキ層10μmの厚さに形成し、金属薄膜付き
ポリイミドフィルムを得た。評価結果は実施例1と同等
であった。
より、チタン、パラジウム、モリブデン、ニッケル、ま
たはコバルトである金属膜を10nm形成し、次いで銅
を300nm形成した後、銅を電解メッキした他は実施
例1と同様に実施して、金属薄膜付きポリイミドフィル
ムを得る。評価はいずれも実施例1と同等である。
後、実施例1と同様にしてフィルム両面及び貫通孔にD
Cスパッタリング法によってクロム金属層を設けた後、
銅層を形成し、さらに銅を電解メッキして得られた金属
薄膜付きポリイミドフィルムを使用して、2層プリント
回路用基板を得た。次いで、常法によって回路パタ−ン
形成し、金メッキを形成した2層方プリント回路基板を
得ることができた。
後、実施例5〜9と同様にしてフィルム両面及び貫通孔
にDCスパッタリング法によってチタン、パラジウム、
モリブデン、ニッケル、またはコバルトの金属層を設け
た後、銅層を形成し、さらに銅を電解メッキして得られ
た金属薄膜付きポリイミドフィルムを使用して、2層プ
リント回路用基板を得る。次いで、常法によって回路パ
タ−ン形成し、金メッキを形成した2層方プリント回路
基板を得ることができる。
により、チタン、パラジウム、モリブデン、ニッケル、
またはコバルトである金属膜を10nm形成し、次いで
銅を300nm形成した後、銅を電解メッキした他は実
施例1と同様に実施して、金属薄膜付きポリイミドフィ
ルムを得る。評価はいずれも実施例1と同等である。
よりNiCr合金(組成:Ni/Cr=80/20、重
量比)をタ−ゲットとして、ポリイミドフィルム上へN
iCr薄膜を5nm形成した他は実施例1と同様に実施
して、ポリイミドフィルム上へ5nmのNiCr薄膜、
300nmのCu薄膜、20μmの銅メッキ層を順次形
成した。得られた金属薄膜付きポリイミドフィルムは、
初期剥離強度が1.45Kgf/cm、耐熱性評価の前
記150℃、200℃処理後の剥離強度がいずれも0.
77Kgf/cm、PCT後の剥離強度が0.7Kgf
/cmであった。
は、主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミド層を表
面に有する芳香族ポリイミドフィルムが、高い耐熱性、
寸法安定性および機械的物性を有していると共に、該主
鎖中に屈曲性結合を含むポリイミド層が減圧放電処理し
て処理面が網目構造の凸部を有する凹凸形状を有し、金
属蒸着層と芳香族ポリイミドフィルムとの間の接着が強
固である。
ドフィルムは、主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイ
ミド層を表面に有する芳香族ポリイミドフィルムと金属
薄膜との接合が、熱硬化性の接着剤等をまったく使用せ
ずに、主鎖中に屈曲性結合を含む芳香族ポリイミド層に
直接金属蒸着層が形成されているので、高い耐熱性を有
するものである。さらに、この発明の金属薄膜付きポリ
イミドフィルムは、金属層が金属蒸着層または金属蒸着
層と金属メッキ層とからなり、極めて薄い膜厚(0.2
〜20μm)から通常の厚さまで任意の厚さとすること
が可能であり、幅広い用途に対応が可能となる。
ルムを減圧プラズマ処理して得られた網目構造の凸部を
有する凹凸形状の減圧放電処理面のSEM観察図(50
000倍拡大)である。
ムの表面SEM観察図(50000倍拡大)である。
減圧プラズマ処理して得られた網目構造がなくなった凸
部を有する凹凸形状の減圧放電処理面のSEM観察図
(50000倍拡大)である。
Claims (12)
- 【請求項1】ビフェニルテトラカルボン酸成分を含む高
耐熱性の芳香族ポリイミド層を中心層として有し、表面
層が主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミド層であ
るポリイミドフィルムの該柔軟性ポリイミド層表面を減
圧放電処理してなり、処理面が網目構造の凸部を有する
凹凸形状を有し、減圧放電処理面に少なくとも2層の金
属薄膜を形成してなる金属薄膜付きポリイミドフィルム
が1Kgf/cm以上の初期剥離強度を示す放電処理ポ
リイミドフィルム。 - 【請求項2】ビフェニルテトラカルボン酸成分を含む高
耐熱性の芳香族ポリイミド層を中心層として有し、表面
層が主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミド層であ
るポリイミドフィルムの該柔軟性ポリイミド層表面を減
圧放電処理によりエッチングして処理面に網目構造の凸
部を有する凹凸形状を形成せしめ、金属との接着力を改
善するポリイミドフィルムの放電処理方法。 - 【請求項3】ビフェニルテトラカルボン酸成分を含む高
耐熱性の芳香族ポリイミドの層を中心層として有し、表
面層が主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミド層で
あるポリイミドフィルムの該柔軟性ポリイミド層表面を
減圧放電処理した、網目構造の凸部を有する凹凸形状の
減圧放電処理面に少なくとも2層の金属薄膜を形成して
なり、1Kgf/cm以上の初期剥離強度を示す金属薄
膜付きポリイミドフィルム。 - 【請求項4】芳香族ポリイミドフィルムの少なくとも片
面に金属薄膜が、ビフェニルテトラカルボン酸成分を含
む高耐熱性の芳香族ポリイミドの層の少なくとも片面に
主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミド層が一体に
積層されている多層ポリイミドフィルムの該柔軟性ポリ
イミド層表面を減圧放電処理した、網目構造の凸部を有
する凹凸形状の処理面に少なくとも2層の金属薄膜を形
成してなる金属薄膜付きポリイミドフィルム。 - 【請求項5】芳香族ポリイミドフィルムの少なくとも片
面に少なくとも2層の金属蒸着層を形成してなり、2層
の金属蒸着層および金属メッキ層を形成した金属薄膜付
きポリイミドフィルムが、初期剥離強度(90度剥離、
以下同じ)が1Kgf/cm以上、耐熱性試験(200
℃、窒素中、24時間)後の剥離強度が0.8Kgf/
cm以上、PCT(120℃、2気圧、湿度80%以
上、24時間)後の剥離強度が0.5Kgf/cm以上
である金属薄膜付きポリイミドフィルム。 - 【請求項6】ポリイミドフィルムが、ビフェニルテトラ
カルボン酸成分を含む高耐熱性の芳香族ポリイミドと主
鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミドとの多層構造
を有する請求項3〜5のいずれかに記載の金属薄膜付き
ポリイミドフィルム。 - 【請求項7】高耐熱性の芳香族ポリイミドが、10モル
%以上の3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物と5モル%以上のp−フェニレンジアミン
からなる請求項3〜5のいずれかに記載の金属薄膜付き
ポリイミドフィルム。 - 【請求項8】柔軟性ポリイミド層が、引張弾性率200
〜700Kg/mm2の芳香族ポリイミド層である請求
項3〜5のいずれかに記載の金属薄膜付きポリイミドフ
ィルム。 - 【請求項9】減圧放電処理が、減圧真空プラズマ放電処
理である3〜5のいずれかに記載の金属薄膜付きポリイ
ミドフィルム。 - 【請求項10】主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイ
ミド層を両面に有し、ポリイミドフィルムの他の面に熱
伝導性を改良するための金属蒸着層あるいはセラミック
蒸着層を有する請求項3〜9記載の金属薄膜付きポリイ
ミドフィルム。 - 【請求項11】請求項1記載の放電処理ポリイミドフィ
ルムにレ−ザ−加工、機械加工あるいは湿式法によって
孔空加工した後、2層の金属蒸着層または2層の金属蒸
着層および金属メッキ層を形成してなる請求項3〜9記
載の金属薄膜付きポリイミドフィルム。 - 【請求項12】ビフェニルテトラカルボン酸成分を含む
高耐熱性の芳香族ポリイミド層を中心層として有し表面
層が主鎖中に屈曲性結合を含む柔軟性ポリイミド層であ
るポリイミドフィルムの該柔軟性ポリイミド層表面を減
圧放電処理によりエッチングして処理面に網目構造の凸
部を有する凹凸形状を形成せしめた後、連続してあるい
は一旦大気中に置いた後プラズマスクリ−ニング処理に
よって清浄化した後、蒸着法によって金属薄膜を形成す
る金属薄膜付きポリイミドフィルムの製造方法。
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- 2002-06-03 JP JP2002161098A patent/JP4032831B2/ja not_active Expired - Fee Related
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