JP2003071665A - 工作機械 - Google Patents

工作機械

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JP2003071665A JP2001257530A JP2001257530A JP2003071665A JP 2003071665 A JP2003071665 A JP 2003071665A JP 2001257530 A JP2001257530 A JP 2001257530A JP 2001257530 A JP2001257530 A JP 2001257530A JP 2003071665 A JP2003071665 A JP 2003071665A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パラレルリンク機構の剛性を向上させ、位置
決め精度を高め得る工作機械を提供する。 【解決手段】 本実施形態のパラレルリンク機構では、
一の一組のガイドに対応する2本一組のロッドRaU、R
auの他端に連結されるジョイントJaU、Jau同士を結ぶ
仮想線LaUと、この一の一組のガイドに隣り合う他の一
組のガイドに対応する2本一組のロッドRaV、Rav(R
aW、Raw)の他端に連結されるジョイントJaV、Jav
(JaW、Jaw)同士を結ぶ仮想線LaV(LaW)とが、3
組6本のガイドに対応してロッドRaU、Rau、RaV、R
av、RaW、Rawにそれぞれ連結されるジョイントJaU、
Jau、JaV、Jav、JaW、Jawのうちの各組ごと1つ以
上のジョイントJaU…Jawを周上に含む円内で交差する
関係にあるように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パラレルリンク機
構を用いた工作機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パラレルリンク機構を用いた工作機械と
して、例えば本出願人に係る特開平9−106684号
公報や特開平11−114777号公報等に開示される
ものがある。このような工作機械では、例えば図27に
示すように、工作物Wを載置するテーブル152を有し
た門型のフレーム150の天井に支持柱151を介して
取り付けられたパラレルリンク機構110に、工具Tを
取り付けることにより、当該工具Tを所望の位置に移動
して工作物Wを加工する。
【0003】ここで、かかる工作機械に従来より用いら
れてきたパラレルリンク機構110の構成等を図28お
よび図29を参照して説明する。図28に示すように、
パラレルリンク機構110は、主に、支持柱151によ
って外部に固定される基台111と、工具Tを駆動する
工具ユニットUを載置するトラベリングプレート112
と、基台111およびトラベリングプレート112を連
結する6本のロッド115とから構成されている。
【0004】基台111は六角形状をなす部材であり、
周囲に3つの支持部が等間隔で設けられており、この支
持部にアクチュエータユニット120を介してロッド1
15が2本ずつ合計6本連結されている。
【0005】アクチュエータユニット120は、ガイド
122、スライダ126、アクチュエータとしてのボー
ルねじ124およびサーボモータ125U、125u、
125V、125v、125W、125w(以下、これ
ら6個のモータを総称して「モータ125U…125
w」という。)から構成されている。このモータ125
U…125wには、それぞれモータ位置検出用エンコー
ダ131U、131u、131V、131v、131
W、131w(以下、これら6個のモータ位置検出用エ
ンコーダを総称して「エンコーダ131U…131w」
という。)が取り付けられている。
【0006】ガイド122は断面形状がコ型をした部材
であり、それぞれのガイド122は基台111に対して
所定角度(例えば45度)に傾斜して放射状に基台11
1に固定されている。これらのガイド122にはその長
手方向にスライダ126が摺動可能に支持されている。
またガイド122には、スライダ126に螺合可能なボ
ールねじ124が回動可能に支持されており、このボー
ルねじ124の一旦側にそれぞれのスライダ126に対
応するモータ125U…125wが連結されている。こ
れにより、ボールねじ124に連結されるモータ125
U…125wを駆動することにより、それぞれのボール
ねじ124を回動させ、その結果としてスライダ126
をガイド122の長手方向に移動させ得るようになって
いる。
【0007】上述したスライダ126には、例えば2個
のベアリングジョイント116a、116bを介してそ
れぞれロッド115一端側が連結される。これにより、
ロッド115はスライダ126に対して3次元方向に揺
動可能となっている。一方、各ロッド115の他端は、
例えば3個のベアリングジョイント117a、117
b、117cを介してトラベリングプレート112の同
一平面上に連結される。これにより、ロッド115はト
ラベリングプレート112に対して3次元方向に揺動可
能となっている。
【0008】トラベリングプレート112は、基台11
1と同様に六角形状をなす部材であり、基台111より
も小型形状に形成されている。そして、その周囲には、
基台111の支柱部に対応する位置に、ロッド115の
他端側が2本ずつ合計6本連結されている。トラベリン
グプレート112の下部には、ドリルやエンドミル等の
工具Tを駆動する工具ユニットUが取り付けられてい
る。
【0009】以上の構成により、図29に示す制御装置
170より動作指令を与えることによって、アクチュエ
ータユニット120のモータ125U…125wを個別
に駆動して6本のロッド115をそれぞれ独立して揺動
させる。即ち、各支持部に支持された2本一組のロッド
115を同期して3組のロッド115を個別に駆動する
ことによりトラベリングプレート112の位置を決定
し、各支持部に固定された2本一組のロッド115のう
ちの各1本(合計3本のロッド115)を駆動すること
によりトラベリングプレート112の姿勢を決定するこ
とができるようになっている。つまり、トラベリングプ
レート112を6自由度制御(位置および姿勢制御)す
ることができるので、トラベリングプレート112に取
り付けられた工具Tを所望の位置および姿勢に移動し、
工作物の加工を行うようになっている。
【0010】図29に示すように、制御装置170は、
CPU171、メモリ172、インタフェイス173、
174から構成されている。メモリ172には実加工処
理を実行するためのプログラムが記憶されている。イン
タフェイス174には、加工データ等を入力するキーボ
ード176、加工データや現在のパラレルリンク機構1
10の状態等を表示する画像表示装置(CRT)17
7、加工データを記憶する外部記憶装置(例えばハード
ディスク)173が接続されている。
【0011】インタフェイス173には、上述したモー
タ125U…125wを駆動するデジタルサーボユニッ
ト181、182、183、184、185、186
(以下、これら6個のデジタルサーボユニットを総称し
て「サーボユニット181…186」という。)が接続
されている。各デジタルサーボユニット181…186
は、CPU171からのサーボ調整指令に基づいて、サ
ーボ値を調整するとともに、CPU171からの指令値
(目標値)に基づいてモータ125U…125wをそれ
ぞれ駆動し、各エンコーダ131U…131wからの出
力によってフィードバック制御を行う。そして、モータ
125U…125wによって駆動されるそれぞれのスラ
イダ126を所望の位置にそれぞれ移動することによ
り、6本のロッド115を介して連結されるトラベリン
グプレート112を所望の位置および姿勢に制御するよ
うになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本願発
明者らの解析により上述したようなパラレルリンク機構
110を用いた工作機械には、次に述べる3つの問題の
あることがわかった。
【0013】(1) パラレルリンク機構の剛性が低下する
問題 図30および図31に示すように、RL、SA1 、SA2 、BO
1 、BO2 、BO3 、SL、SO、JO、TO、TPO1、TPO2、TPO3等
のパラレルリンク機構110の幾何学的な寸法を表すパ
ラメータ(以下「機構パラメータ」という)が最適に設
定されたうえで、モータ125U…125wに対する指
令値が決定されていないと、工具Tの先端に作用する外
力に対し各パラレルリンクに大きな力がかかることにな
る。そのため、1つ1つの機構部品の剛性は同じであっ
ても工具Tの先端から見た剛性が低下するという問題が
ある。
【0014】(2) パラレルリンク機構に生じた誤差が拡
大する問題 パラレルリンク機構110を構成する機構部品同士等に
ガタツキ等があった場合には、このようなガタツキ等に
よる誤差が工具Tの先端に対する位置決め精度の誤差に
直結するという問題がある。また当該誤差は、キャリブ
レーションや指令値の補償では取り除くことは困難であ
る一方で、図30および図31に示す各機構パラメータ
が最適に設定されていないと、当該誤差が拡大され、工
具Tの先端の位置誤差が増大して位置決め精度をさらに
低下させるという問題を招く。
【0015】(3) 工具の先端速度が低下する問題 パラレルリンク機構110を一例とするパラレルメカニ
ズムでは、アクチュエータ軸の速度と工具Tの先端速度
が一致しない。そのため、上述したような各機構パラメ
ータが最適に設定されていないと、アクチュエータユニ
ット120によりアクチュエータ軸が高速に動いても工
具Tの先端では、移動速度が低速になるという問題があ
る。
【0016】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、パラレ
ルリンク機構の剛性を向上させ、位置決め精度を高め得
る工作機械を提供することにある。また、本発明の別の
目的は、工具先端の速度を高め得る工作機械を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段および発明の作用・効果】
上記目的を達成するため、請求項1の工作機械では、外
部に固定される基台と、2本を一組として前記基台に放
射状3方向に配設される3組6本のガイドと、前記6本
のガイドにそれぞれ設けられ前記ガイドの長手方向に移
動可能な6つのスライダと、前記6つのスライダを個別
に独立して駆動可能なアクチュエータと、前記6つのス
ライダのそれぞれに一端が一の対偶により連結された6
本のロッドと、前記ロッドのそれぞれの他端を他の対偶
により連結されるとともに工具を装着可能なトラベリン
グプレートと、を備えた工作機械であって、一の一組の
ガイドに対応する2本一組の前記ロッドの他端に連結さ
れる前記他の対偶同士を結ぶ第1仮想線またはその延長
線と、この一の一組のガイドに隣り合う他の一組のガイ
ドに対応する2本一組の前記ロッドの他端に連結される
前記他の対偶同士を結ぶ第2仮想線またはその延長線と
が、前記3組6本のガイドに対応して前記ロッドにそれ
ぞれ連結される他の対偶のうちの各組ごと1つ以上の該
他の対偶を周上に含む最大円内で交差または該円周上で
接する関係にあることを技術的特徴とする。
【0018】請求項1の発明では、一の一組のガイドに
対応する2本一組のロッドの他端に連結される他の対偶
同士を結ぶ第1仮想線またはその延長線と、この一の一
組のガイドに隣り合う他の一組のガイドに対応する2本
一組のロッドの他端に連結される他の対偶同士を結ぶ第
2仮想線またはその延長線とが、3組6本のガイドに対
応してロッドにそれぞれ連結される他の対偶のうちの各
組ごと1つ以上の該他の対偶を周上に含む最大円内で交
差または該円周上で接する関係にある。即ち、一の一組
のガイドに対応する2本一組のロッドの他端に連結され
る他の対偶の一方が、この一の一組のガイドに隣り合う
他の一組のガイドに対応する2本一組のロッドの他端に
連結される他の対偶の一方を超えて当該他の一組のガイ
ド方向に位置する。これにより、トラベリングプレート
を平面視したときのトラベリングプレートの面中心から
一の一組のガイドが放射状に延びる方向をx軸、トラベ
リングプレートの面中心からこのx軸に直交する方向を
y軸とした場合、一の一組のガイドに対応する2本一組
のロッドの他端に連結される他の対偶の一方がy軸に近
づくため、y軸と、一の一組のガイドに対応する2本一
組のロッドの他端に連結される他の対偶と、の間隔を小
さく設定することができ、また一の一組のガイドに対応
する2本一組のロッドの他端に連結される他の対偶の一
方が当該他の対偶の他方から離れるため、当該両対偶の
間隔を大きく設定することができる。そのため、トラベ
リングプレートに装着された工具の先端から見たパラレ
ルリンク機構の剛性を高めることができるとともに、パ
ラレルリンク機構に生じた誤差の拡大を抑制することが
できる。またアクチュエータ軸速度を小さくすることも
できる。したがって、パラレルリンク機構の剛性を向上
させ、位置決め精度を高め得る効果があり、工具先端の
速度を高め得る効果がある。
【0019】上記目的を達成するため、請求項2の工作
機械では、外部に固定される基台と、2本を一組として
前記基台に放射状3方向に配設される3組6本のガイド
と、前記6本のガイドにそれぞれ設けられ前記ガイドの
長手方向に移動可能な6つのスライダと、前記6つのス
ライダを個別に独立して駆動可能なアクチュエータと、
前記6つのスライダのそれぞれに一端が一の対偶により
連結された6本のロッドと、前記ロッドのそれぞれの他
端を他の対偶により連結されるとともに工具を装着可能
なトラベリングプレートと、を備えた工作機械であっ
て、前記一組のガイドに対応する2本一組のロッドのう
ちの一方のロッドの他端に連結される第1の対偶と、該
2本一組のロッドのうちの他方のロッドの他端に連結さ
れる第2の対偶と、を前記トラベリングプレートの面中
心を中心に80゜以上210゜以下の角度範囲内に位置
させることを技術的特徴とする。
【0020】請求項2の発明では、一組のガイドに対応
する2本一組のロッドのうちの一方のロッドの他端に連
結される第1の対偶と、該ロッドのうちの他方のロッド
の他端に連結される第2の対偶と、をトラベリングプレ
ートの面中心を中心に80゜以上210゜以下の角度範
囲内に位置させる。即ち、一組のガイドに対応する2本
一組のロッドのうちの一方のロッドの他端に連結される
第1の対偶と、該ロッドのうちの他方のロッドの他端に
連結される第2の対偶と、の間隔がトラベリングプレー
トの面中心を中心に80゜以上210゜以下の角度範囲
内で拡がることにより、当該第1の対偶がこの第1の対
偶側に隣り合う「第1の対偶側の他の一組のガイド」方
向に位置し、当該第2の対偶がこの第2の対偶側に隣り
合う「第2の対偶側の他の一組のガイド」方向に位置す
る。これにより、トラベリングプレートを平面視したと
きのトラベリングプレートの面中心から一の一組のガイ
ドが放射状に延びる方向をx軸、トラベリングプレート
の面中心からこのx軸に直交する方向をy軸とした場
合、第1の対偶および第2の対偶がそれぞれy軸に近づ
くため、y軸と第1の対偶との間隔、および、y軸と第
2の対偶との間隔をそれぞれ小さく設定することがで
き、また第1の対偶と第2の対偶との間隔は、トラベリ
ングプレートの面中心を中心に80゜以上210゜以下
の角度範囲内で拡がることから、当該両対偶の間隔を大
きく設定することができる。そのため、トラベリングプ
レートに装着された工具の先端から見たパラレルリンク
機構の剛性を高めることができるとともに、パラレルリ
ンク機構に生じた誤差の拡大を抑制することができる。
またアクチュエータ軸速度を小さくすることもできる。
したがって、パラレルリンク機構の剛性を向上させ、位
置決め精度を高め得る効果があり、また工具先端の速度
を高め得る効果がある。
【0021】また、請求項3の工作機械では、請求項1
または2において、前記基台を平面視したときの前記基
台の面中心から前記一組のガイドが放射状に延びる方向
をx軸、前記基台の面中心からこのx軸に直交する方向
をy軸とした場合において、前記一組のガイドは、前記
x軸を挟んで前記x軸に近づくように位置し、この一組
のガイドに対応する一組のロッドは、前記x軸を挟んで
前記基台から離れるに従って前記x軸に近づくように位
置することを技術的特徴とする。
【0022】請求項3の発明では、基台を平面視したと
きの基台の面中心から一組のガイドが放射状に延びる方
向をx軸、基台の面中心からこのx軸に直交する方向を
y軸とした場合において、一組のガイドは、x軸を挟ん
でx軸に近づくように位置し、この一組のガイドに対応
する一組のロッドは、x軸を挟んで基台から離れるに従
ってx軸に近づくように位置する。これにより、当該一
組のガイドに対応する一組のロッドは、x軸を挟んで基
台から離れるに従ってx軸に近づくように位置しても、
この一組のガイドは、x軸を挟んでx軸に近づくように
位置するので、当該一組のロッドの他端に連結される両
対偶同士の間隔を大きくしながら、ガイドとx軸との間
隔を小さく設定することができる。そのため、トラベリ
ングプレートに装着された工具の先端から見たパラレル
リンク機構の剛性を高めることができるとともに、パラ
レルリンク機構に生じた誤差の拡大を抑制することがで
きる。したがって、パラレルリンク機構の剛性を向上さ
せ、位置決め精度を高め得る効果がある。
【0023】さらに、請求項4の工作機械では、請求項
1または2において、前記基台を平面視したときの前記
基台の面中心から前記一組のガイドが放射状に延びる方
向をx軸、前記基台の面中心からこのx軸に直交する方
向をy軸とした場合において、前記一組のガイドは、前
記x軸を挟んで前記基台から離れるに従って前記x軸に
近づくように位置することを技術的特徴とする。
【0024】請求項4の発明では、基台を平面視したと
きの基台の面中心から一組のガイドが放射状に延びる方
向をx軸、基台の面中心からこのx軸に直交する方向を
y軸とした場合において、一組のガイドは、x軸を挟ん
で基台から離れるに従ってx軸に近づくように位置す
る。これにより、一組のガイドを構成する2本のガイド
は、それぞれが基台から離れるに従って両者の間隔が狭
くなるように設定することができる。そのため、トラベ
リングプレートに装着された工具の先端から見たパラレ
ルリンク機構の剛性を高めることができるとともに、パ
ラレルリンク機構に生じた誤差の拡大を抑制することが
できる。したがって、パラレルリンク機構の剛性を向上
させ、位置決め精度を高め得る効果がある。
【0025】さらにまた、請求項5の工作機械では、請
求項1または2において、前記一組のガイドに対応する
2本一組のロッドのうちの一方のロッドの他端に連結さ
れる一方の対偶と、この2本一組のロッドのうちの他方
のロッドの他端に連結される他方の対偶とは、前記トラ
ベリングプレートの面中心を中心とした異なる径の円周
上にそれぞれ位置すること技術的特徴とする。
【0026】請求項5の発明では一組のガイドに対応す
る2本一組のロッドのうちの一方のロッドの他端に連結
される一方の対偶と、この2本一組のロッドのうちの他
方のロッドの他端に連結される他方の対偶とは、トラベ
リングプレートの面中心を中心とした異なる径の円周上
にそれぞれ位置する。これにより、当該一方の対偶と他
方の対偶とはトラベリングプレートの面中心を中心とし
た同一の円周上に位置することがないため、当該両対偶
が、当該一組のガイドに隣り合う他の一組のガイドに対
応する2本一組のロッドの他端側に連結される対偶と、
干渉し合うような事態を防止することができる。したが
って、請求項1または2に係る工作機械の発明を比較的
容易に具現化し得る効果がある。
【0027】また、請求項6の工作機械では、請求項1
または2において、前記一組のガイドに対応する2本一
組のロッドのうちの一方のロッドの他端に連結される一
方の対偶と、この2本一組のロッドのうちの他方のロッ
ドの他端に連結される他方の対偶とは、前記トラベリン
グプレートの面中心軸方向の異なる位置に設けられるこ
と技術的特徴とする。
【0028】請求項6の発明では、一組のガイドに対応
する2本一組のロッドのうちの一方のロッドの他端に連
結される一方の対偶と、この2本一組のロッドのうちの
他方のロッドの他端に連結される他方の対偶とは、トラ
ベリングプレートの中心軸軸方向の異なる位置に設けら
れる。これにより、当該一方の対偶と他方の対偶とはト
ラベリングプレートの外周同一円上に位置することがな
いため、当該両対偶が、当該一組のガイドに隣り合う他
の一組のガイドに対応する2本一組のロッドの他端側に
連結される対偶と、干渉し合うような事態を防止するこ
とができる。したがって、請求項1または2に係る工作
機械の発明を比較的容易に具現化し得る効果がある。
【0029】さらに、請求項7の工作機械では、請求項
1〜6のいずれか一項において、前記一組のガイドを構
成する2本のガイドは、前記基台の面中心軸方向に互い
に変位して位置することを技術的特徴とする。
【0030】請求項7の発明では、一組のガイドを構成
する2本のガイドは、基台の中心軸軸方向に互いに変位
して位置する。これにより、当該2本のガイドが交差す
るような位置関係にあっても互いに干渉するような事態
を防止することができる。したがって、請求項1〜6の
いずれか一項に係る工作機械の発明を比較的容易に具現
化し得る効果がある。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の工作機械の実施形
態について図を参照して説明する。まず、図1〜図6に
基づいて本発明の実施形態に係る工作機械を構成するパ
ラレルリンク機構の概念を説明する。なお、本実施形態
では、U軸、V軸、W軸の各軸のうち、主に、U軸を代
表して説明するが、他のV軸、W軸についてもU軸と同
様の構成を採る。
【0032】図1(A) 〜図1(D) は、本実施形態のパラ
レルリンク機構の構成を特徴づけるトラベリングプレー
ト、ロッドやジョイント等の位置関係を第1〜第4の構
成例として概念的に表したものである。本実施形態のパ
ラレルリンク機構の基本的な構成は、既に図28〜図3
1を参照して説明した従来のパラレルリンク機構110
の構成をベースにする。したがって、図1に示す本実施
形態のパラレルリンク機構を構成するトラベリングプレ
ートTa,Tb,Tc 、ロッドRaU,RbU,RcU等、ジョイン
トJaU,JbU,JcU等、ガイドGaU,GbU,GcU等の各部材
は、従来のパラレルリンク機構110を構成するトラベ
リングプレート112、ロッド115、ジョイント11
7a、117b、ガイド122にそれぞれ相当するの
で、これら各部材の説明は省略する。
【0033】一般に、従来のパラレルリンク機構110
を代表例とする6自由度のパラレルメカニズムでは、基
台111を中心に6本のガイド122、ロッド115等
からなるリンク機構により、可動部であるトラベリング
プレート112を支える構成を採用している(図28参
照)。そのため、基台111やトラベリングプレート1
12の周囲には、120゜間隔に放射状に2本ずつのロ
ッド115が3組配置されていると考えることができ
る。
【0034】そして、このようなパラレルリンク機構の
構成において、各組のロッドのトラベリングプレート側
端(他端)に連結されるジョイントがトラベリングプレ
ートの面中心を中心に150゜以上210゜以下の角度
範囲で配置されるもの、つまり図1(A) および図2に示
すような構成を採るものが、本実施形態のパラレルリン
ク機構の第1の構成例として挙げられる。
【0035】即ち、図1(A) および図2に示すように、
一の一組のガイドに対応する2本一組のロッドRaU、R
auの他端に連結されるジョイントJaU、Jau同士を結ぶ
仮想線LaUと、この一の一組のガイドに隣り合う他の一
組のガイドに対応する2本一組のロッドRaV、Rav(R
aW、Raw)の他端に連結されるジョイントJaV、Jav
(JaW、Jaw)同士を結ぶ仮想線LaV(LaW)とが、3
組6本のガイドに対応してロッドRaU、Rau、RaV、R
av、RaW、Raw(以下「RaU…Raw」という)にそれぞ
れ連結されるジョイントJaU、Jau、JaV、Jav、Ja
W、Jaw(以下「JaU…Jaw」といい、「’」、「”」
が付くものも同様に表す)のうちの各組ごと1つ以上の
ジョイントJaU…Jawを周上に含む円(点Oを中心とす
るトラベリングプレートTa 、Tb 、Tc の外周)内で
交差する関係にあるように構成されるものである。
【0036】例えば、図2(A) に示す構成では、ロッド
RaU、Rauの他端に連結されるジョイントJaU、Jau同
士を結ぶ仮想線LaU、ロッドRaV、Ravの他端に連結さ
れるジョイントJaV、Jav同士を結ぶ仮想線LaV、およ
び、ロッドRaW、Rawの他端に連結されるジョイントJ
aW、Jaw同士を結ぶ仮想線LaWが、ジョイントJaU…J
awを周上にすべて含む円(点Oを中心とするトラベリン
グプレートTa の外周)の中心点Oで、それぞれ交差す
る関係、つまりトラベリングプレートTa の面中心Oを
中心とする角θ11が180゜に設定される位置、に各組
の「ジョイントJaU、Jau」、「ジョイントJaV、Ja
v」、「ジョイントJaW、Jaw」を配置する。
【0037】また、図2(B) に示す構成では、ロッドR
aU、Rauの他端に連結されるジョイントJaU’、Jau’
同士を結ぶ仮想線LaU’、ロッドRaV、Ravの他端に連
結されるジョイントJaV’、Jav’同士を結ぶ仮想線L
aV’、および、ロッドRaW、Rawの他端に連結されるジ
ョイントJaW’、Jaw’同士を結ぶ仮想線LaW’が、ジ
ョイントJaU’…Jaw’を周上にすべて含む円(点Oを
中心とするトラベリングプレートTa の外周)内で、そ
れぞれ交差する関係、つまりトラベリングプレートTa
の面中心Oを中心とする角(中心角)θ12が150゜に
設定される位置、に各組の「ジョイントJaU’、Ja
u’」、「ジョイントJaV’、Jav’」、「ジョイント
JaW’、Jaw’」を配置する。
【0038】さらに、図2(C) に示す構成では、ロッド
RaU、Rauの他端に連結されるジョイントJaU”、Ja
u”同士を結ぶ仮想線LaU”、ロッドRaV、Ravの他端
に連結されるジョイントJaV”、Jav”同士を結ぶ仮想
線LaV”、および、ロッドRaW、Rawの他端に連結され
るジョイントJaW”、Jaw”同士を結ぶ仮想線LaW”
が、ジョイントJaU”…Jaw”を周上にすべて含む円
(点Oを中心とするトラベリングプレートTa の外周)
内で、それぞれ交差する関係、つまりトラベリングプレ
ートTa の面中心Oを中心とする角θ13が210゜に設
定される位置、に各組の「ジョイントJaU”、Ja
u”」、「ジョイントJaV”、Jav”」、「ジョイント
JaW”、Jaw”」を配置する。
【0039】このように、U軸、V軸、W軸の各組のガ
イドに対応する2本一組の「ロッドRaU、Rau」、「ロ
ッドRaV、Rav」、「ロッドRaW、Raw」のぞれぞれの
トラベリングプレート側端(他端)に連結される「ジョ
イントJaU、Jau」、「ジョイントJaV、Jav」、「ジ
ョイントJaW、Jaw」を、トラベリングプレートの中心
角150゜以上210゜以下の範囲でそれぞれ配置する
ことによって、各ジョイントJaU…Jawに関する機構パ
ラメータ(TPO1、TPO2)の値を次述のように設定するこ
とができる。
【0040】即ち、図31に示す従来のパラレルリンク
機構110の機構パラメータを例に説明すると、トラベ
リングプレートTa (112)を平面視したときのトラ
ベリングプレートTa (112)の面中心Oから一の一
組のガイドが放射状に延びる方向をx軸、トラベリング
プレートTa (112)の面中心Oからこのx軸に直交
する方向をy軸とした場合、上述したような各ジョイン
トJaU…Jawの配置を採ることにより、一の一組のガイ
ドに対応する2本一組のロッドRaU、Rau(115)の
他端に連結されるジョイントJaU、Jau(117a、1
17b)がy軸に近づく。そのため、y軸とジョイント
JaU、Jau(117a、117b)との間隔を小さく設
定することができる。つまり、ジョイントJaU、Jau
(117a、117b)からトラベリングプレートTa
(112)の中心までのx方向の距離(TPオフセッ
ト)を示す機構パラメータTPO1の値を0(ゼロ)に近づ
けることができる(図31(B) 参照)。
【0041】また、一の一組のガイドに対応する2本一
組のロッドRaU、Rau(115)の他端に連結される一
方のジョイントJaU(117a、117b)が他方のジ
ョイントJau(117a、117b)から離れるため、
ジョイントJaUとジョイントJauとの間隔を大きく設定
することができる。つまり、ジョイントJaU、Jau(1
17a、117b)からトラベリングプレートTa (1
12)の中心までのy方向の距離(TPオフセット)を
示す機構パラメータTPO2の値を大きくすることができる
(図31(B) 参照)。
【0042】このような機構パラメータTPO1、TPO2の設
定によって、後述する計算機シミュレーション結果から
判断できるように、トラベリングプレートTa に装着さ
れた工具の先端から見たパラレルリンク機構の剛性を高
めることができるとともに、パラレルリンク機構に生じ
た誤差の拡大を抑制することができる。またアクチュエ
ータ軸速度を小さくすることもできる。したがって、パ
ラレルリンク機構の剛性を向上させ位置決め精度を高め
得る効果があり、工具先端の速度を高め得る効果があ
る。
【0043】また、前述したパラレルリンク機構の構成
において、各組のロッドのトラベリングプレート側端
(他端)に連結されるジョイントがトラベリングプレー
トの面中心を中心に80゜以上150゜以下の角度範囲
で配置されるものであっても、各ジョイントJaU…Jaw
に関する機構パラメータTPO1の値を0(ゼロ)に近づ
け、TPO2の値を大きく設定することができる。そこで次
は、このようなパラレルリンク機構の構成を第2の構成
例として図1(B) および図3に基づいて説明する。
【0044】図1(B) および図3に示すように、本実施
形態のパラレルリンク機構の第2の構成例は、前述した
第1の構成例によるものの角度範囲を変更したものであ
る。即ち、U軸、V軸、W軸の各組のガイドに対応する
2本一組の「ロッドRbU、Rbu」、「ロッドRbV、Rb
v」、「ロッドRbW、Rbw」のぞれぞれのトラベリング
プレート側端(他端)に連結される「ジョイントJbU、
Jbu」、「ジョイントJbV、Jbv」、「ジョイントJb
W、Jbw」を、トラベリングプレートの中心角80゜以
上150゜以下の範囲でそれぞれ配置するものである。
【0045】例えば図3(A) に示す構成は、中心角θ21
を120゜に設定した場合である。この場合では、ロッ
ドRbU、Rbuの他端に連結されるジョイントJbU、Jbu
同士を結ぶ仮想線LbU、ロッドRbV、Rbvの他端に連結
されるジョイントJbV、Jbv同士を結ぶ仮想線LbV、お
よび、ロッドRbW、Rbwの他端に連結されるジョイント
JbW、Jbw同士を結ぶ仮想線LbWが、ジョイントJbU、
Jbu、JbV、Jbv、JbW、Jbw(以下「JbU…Jbw」と
いい、「’」、「”」が付くものも同様に表す)を周上
にすべて含む円(点Oを中心とするトラベリングプレー
トTb の外周)周上でそれぞれ接する位置関係に、各組
の「ジョイントJbU、Jbu」、「ジョイントJbV、Jb
v」、「ジョイントJbW、Jbw」を配置する。
【0046】つまり、一の一組のガイドに対応する2本
一組のロッドRbU、Rbuの他端に連結される一方のジョ
イントJbuと、この一の一組のガイドの反時計回り方向
に隣り合う他の一組のガイドに対応する2本一組のロッ
ドRbV、Rbvの他端に連結されるジョイントJbVと、を
点Oを中心とするトラベリングプレートTb の外周上で
一致した位置に配置し、また同ロッドRbU、Rbuの他端
に連結される他方のジョイントJbUと、当該一の一組の
ガイドの時計回り方向に隣り合う他の一組のガイドに対
応する2本一組のロッドRbW、Rbwの他端に連結される
ジョイントJbwとを、点Oを中心とするトラベリングプ
レートTb の外周上で一致した位置に配置する。
【0047】また、図3(B) に示す構成では、ロッドR
bU、Rbuの他端に連結されるジョイントJbU’、Jbu’
同士を結ぶ仮想線LbU’、ロッドRbV、Rbvの他端に連
結されるジョイントJbV’、Jbv’同士を結ぶ仮想線L
bV’、および、ロッドRbW、Rbwの他端に連結されるジ
ョイントJbW’、Jbw’同士を結ぶ仮想線LbW’が、ジ
ョイントJbU’…Jbw’を周上にすべて含む円(点Oを
中心とするトラベリングプレートTb の外周)内で、そ
れぞれ交差する関係、つまりトラベリングプレートTb
の面中心Oを中心とする角(中心角)θ22が150゜に
設定される位置、に各組の「ジョイントJbU’、Jb
u’」、「ジョイントJbV’、Jbv’」、「ジョイント
JbW’、Jbw’」を配置する。
【0048】なお、図3(C) に示す構成では、ロッドR
bU、Rbuの他端に連結されるジョイントJbU”、Jbu”
同士を結ぶ仮想線LbU”、ロッドRbV、Rbvの他端に連
結されるジョイントJbV”、Jbv”同士を結ぶ仮想線L
bV”、および、ロッドRbW、Rbwの他端に連結されるジ
ョイントJbW”、Jbw”同士を結ぶ仮想線LbW”が、ジ
ョイントJbU”…Jbw”を周上にすべて含む円(点Oを
中心とするトラベリングプレートTb の外周)内で、そ
れぞれ交差する関係にはない。しかし、トラベリングプ
レートTb の面中心Oを中心とする角θ23が80゜に設
定される位置に各組の「ジョイントJbU”、Jbu”」、
「ジョイントJbV”、Jbv”」、「ジョイントJbW”、
Jbw”」を配置した場合であっても、各ジョイントJbU
…Jbwに関する機構パラメータTPO1の値を0(ゼロ)に
近づけ、TPO2の値を大きく設定することができるので、
図3(A) および図3(B) に示す構成を採るものと同様の
作用・効果を奏することができる。
【0049】このように、U軸、V軸、W軸の各組のガ
イドに対応する2本一組の「ロッドRbU、Rbu」、「ロ
ッドRbV、Rbv」、「ロッドRbW、Rbw」のぞれぞれの
トラベリングプレート側端(他端)に連結される「ジョ
イントJbU、Jbu」、「ジョイントJbV、Jbv」、「ジ
ョイントJbW、Jbw」を、トラベリングプレートの中心
角80゜以上150゜以下の範囲でそれぞれ配置するこ
とによって、各ジョイントJbU…Jbwに関する機構パラ
メータTPO1の値を0(ゼロ)に近づけ、TPO2の値を大き
く設定することができるので、前述した第1の構成例と
同様、トラベリングプレートTb に装着された工具の先
端から見たパラレルリンク機構の剛性を高めることがで
きるとともに、パラレルリンク機構に生じた誤差の拡大
を抑制することができる。またアクチュエータ軸速度を
小さくすることもできる。したがって、パラレルリンク
機構の剛性を向上させ、位置決め精度を高め得る効果が
あり、工具先端の速度を高め得る効果がある。
【0050】次に、図1(C) に示す本実施形態のパラレ
ルリンク機構の第3の構成例について説明する。図1
(C) に示すように、第3の構成例では、トラベリングプ
レートTc (基台)を平面視したときのトラベリングプ
レートTc (基台)の面中心Oから一組のガイドGcU、
Gcuが放射状に延びる方向をx軸、トラベリングプレー
トTc (基台)の面中心Oからこのx軸に直交する方向
をy軸とした場合において、一組のガイドGcU、Gcu
は、x軸を挟んでx軸に近づくように位置し、この一組
のガイドGcU、Gcuに対応する一組のロッドRcU、Rcu
は、x軸を挟んでトラベリングプレートTc (基台)か
ら離れるに従ってx軸に近づくように構成する。
【0051】これにより、一組のガイドGcU、Gcuに対
応する一組のロッドRcU、Rcuは、x軸を挟んでトラベ
リングプレートTc (基台)から離れるに従ってx軸に
近づくように位置しても、この一組のガイドGcU、Gcu
は、x軸を挟んでx軸に近づくように位置するので、一
組のロッドRcU、Rcuの他端に連結されるジョイントJ
cU、Jcu同士の間隔を大きくしながら、ガイドGcU、G
cuとx軸との間隔を小さく設定することができる。
【0052】即ち、図31に示す従来のパラレルリンク
機構110の機構パラメータを例に説明すると、ロッド
の位置にかかわらず、一組のガイドGcU、Gcu(12
2)は、x軸を挟んでx軸に近づくように位置するの
で、一組のロッドRcU、Rcu(115)の他端に連結さ
れるジョイントJcU、Jcu(117a、117b)同士
の間隔を大きくしながら、ガイドGcU、Gcu(122)
とx軸との間隔を小さく設定することができる。つま
り、ガイドGcU、Gcu(122)の起点から基台111
の中心までのy方向の距離(ベースオフセット)を示す
機構パラメータBO2 の値を小さくすることができる(図
31(A) 参照)。
【0053】このような機構パラメータBO2 の設定によ
って、後述する計算機シミュレーション結果から判断で
きるように、トラベリングプレートTc に装着された工
具の先端から見たパラレルリンク機構の剛性を高めるこ
とができるとともに、パラレルリンク機構に生じた誤差
の拡大を抑制することができる。したがって、パラレル
リンク機構の剛性を向上させ、位置決め精度を高め得る
効果がある。
【0054】続いて、図1(D) に示す本実施形態のパラ
レルリンク機構の第4の構成例について説明する。図1
(D) に示すように、第4の構成例では、トラベリングプ
レートTd (基台)を平面視したときのトラベリングプ
レートTd (基台)の面中心から一組のガイドGdU、G
duが放射状に延びる方向をx軸、トラベリングプレート
Td (基台)の面中心からこのx軸に直交する方向をy
軸とした場合において、一組のガイドGdU、Gduは、x
軸を挟んでトラベリングプレートTd (基台)から離れ
るに従ってx軸に近づくように構成する。
【0055】これにより、一組のガイドGdU、Gduを構
成する2本のガイドGdU、Gduは、それぞれがトラベリ
ングプレートTd (基台)から離れるに従って両者の間
隔が狭くなるように設定することができる。即ち、図3
1に示す従来のパラレルリンク機構110の機構パラメ
ータを例に説明すると、ロッドの位置にかかわらず、2
本のガイドGdU、Gdu(122)は、それぞれがトラベ
リングプレートTd (基台111)から離れるに従って
両者の間隔が狭くなるように設定することができる。つ
まり、x−z平面に対するガイドGdu、GdU(122)
の取付角度を示す機構パラメータSA2 が、一方のガイド
Gduについては時計回り方向に負の角度θ41を有し、ま
た他方のガイドGdUについては時計回り方向に正の角度
θ42を有するように設定することができる(図31(A)
参照)。
【0056】このような機構パラメータSA2 の設定によ
って、後述する計算機シミュレーション結果から判断で
きるように、トラベリングプレートTd に装着された工
具の先端から見たパラレルリンク機構の剛性を高めるこ
とができるとともに、パラレルリンク機構に生じた誤差
の拡大を抑制することができる。したがって、パラレル
リンク機構の剛性を向上させ、位置決め精度を高め得る
効果がある。
【0057】次に、前述したパラレルリンク機構の第
1、第2の構成例について、トラベリングプレートTa
と各ジョイントJaU…Jawとの具体的な構成を図4およ
び図5に基づいて説明する。図1(A) および図2(A) を
参照して説明した第1の構成例は、トラベリングプレー
トTa の面中心Oを中心とする角θ11が180゜に設定
される位置、に各組の「ジョイントJaU、Jau」、「ジ
ョイントJaV、Jav」、「ジョイントJaW、Jaw」を配
置したものである。したがって、各ジョイントJaU…J
awに連結されるロッドRaU…Rawは、それぞれ隣り合う
組のロッドとの間において互いに交差する関係に位置す
るため相互に干渉する可能性がある。そこで、このよう
なロッド同士の相互干渉を防止するため、図4に示すよ
うな構成を採る。
【0058】例えば図4(A) に示すように、一組のガイ
ドに対応する2本一組のロッドRaU、Rauのうちの一方
のロッドRaUの他端に連結される一方のジョイントJaU
と、他方のロッドRauの他端に連結される他方のジョイ
ントJauとは、トラベリングプレートTa の面中心Oを
中心とした異なる径の円(点Oを中心とするトラベリン
グプレートTa の外周Taa、Tab)周上にそれぞれ位置
するように、例えば、トラベリングプレートTa の外径
を軸方向位置で異なるように設定する。
【0059】これにより、一方のジョイントJaUと他方
のジョイントJauとは、トラベリングプレートTa の面
中心Oを中心とした同一の円周上に位置することがない
ため、両ジョイントJaU、Jauが、隣り合う他の一組の
ガイドに対応する2本一組のロッドRaV、Ravの他端側
に連結されるジョイントJaV 、Jav と、干渉し合うよ
うな事態を防止することができる。したがって、前述し
たパラレルリンク機構の第1の構成例を比較的容易に具
現化し得る効果がある。
【0060】また例えば図4(B) に示すように、一組の
ガイドに対応する2本一組のロッドRaU、Rauのうちの
一方のロッドRaUの他端に連結される一方のジョイント
JaUと、他方のロッドRauの他端に連結される他方のジ
ョイントJauとは、トラベリングプレートTa の面中心
軸(z軸)方向の異なる位置に設けられるように構成す
る。
【0061】これにより、ジョイントJaUと他方のジョ
イントJauとは、トラベリングプレートTa の外周同一
円上に位置することがないため、両ジョイントJaU、J
auが、隣り合う他の一組のガイドに対応する2本一組の
ロッドRaV、Ravの他端側に連結されるジョイントJaV
、Jav と、干渉し合うような事態を防止することがで
きる。したがって、このような構成によっても、前述し
たパラレルリンク機構の第1の構成例を比較的容易に具
現化し得る効果がある。
【0062】また、図1(B) および図3(A) を参照して
説明した第2の構成例は、トラベリングプレートTb の
面中心Oを中心とする角θ21が120゜に設定される位
置、に各組の「ジョイントJaU、Jau」、「ジョイント
JaV、Jav」、「ジョイントJaW、Jaw」を配置したも
のである。したがって、図1(B) および図3(A) に示す
ように、2本一組のロッドRbU、Rbuの他端に連結され
る一方のジョイントJbuとこれに隣り合うジョイントJ
bVとは、トラベリングプレートTb の外周上で一致した
位置に配置され、また同ロッドRbU、Rbuの他端に連結
される他方のジョイントJbUとこれ隣り合うジョイント
Jbwとも、トラベリングプレートTb の外周上で一致し
た位置に配置される。つまり、隣り合うジョイント同士
が同一円周上の同一位置に配置されることになる。そこ
で、このようなジョイント同士の相互干渉を防止するた
め、図5に示すような構成を採る。
【0063】例えば図5(A) に示すように、一組のガイ
ドに対応する2本一組のロッドRbU、Rbuのうちの一方
のロッドRbUの他端に連結される一方のジョイントJbU
と、他方のロッドRbuの他端に連結される他方のジョイ
ントJbuとは、トラベリングプレートTb の面中心Oを
中心とした異なる径の円(点Oを中心とするトラベリン
グプレートTb の外周Tba、Tbb)周上にそれぞれ位置
するように、例えば、トラベリングプレートTb の外径
を軸方向位置で異なるように設定する。
【0064】これにより、一方のジョイントJbUと他方
のジョイントJbuとは、トラベリングプレートTb の面
中心Oを中心とした同一の円周上に位置することがない
ため、両ジョイントJbU、Jbuが、隣り合う他の一組の
ガイドに対応する2本一組のロッドRbV、Rbvの他端側
に連結されるジョイントJbV 、Jbv と、干渉し合うよ
うな事態を防止することができる。したがって、前述し
たパラレルリンク機構の第2の構成例を比較的容易に具
現化し得る効果がある。
【0065】また例えば図5(B) に示すように、一組の
ガイドに対応する2本一組のロッドRbU、Rbuのうちの
一方のロッドRbUの他端に連結される一方のジョイント
JbUと、他方のロッドRbuの他端に連結される他方のジ
ョイントJbuとは、トラベリングプレートTb の面中心
軸(z軸)方向の異なる位置に設けられるように構成す
る。
【0066】これにより、ジョイントJbUと他方のジョ
イントJbuとは、トラベリングプレートTb の外周同一
円上に位置することがないため、両ジョイントJbU、J
buが、隣り合う他の一組のガイドに対応する2本一組の
ロッドRbV、Rbvの他端側に連結されるジョイントJbV
、Jbv と、干渉し合うような事態を防止することがで
きる。したがって、このような構成によっても、前述し
たパラレルリンク機構の第2の構成例を比較的容易に具
現化し得る効果がある。
【0067】なお、図5(A) に示す構成では、ロッドR
bU、Rbuのうちの一方のロッドRbUの他端に連結される
一方のジョイントJbUと、他方のロッドRbuの他端に連
結される他方のジョイントJbuとは、トラベリングプレ
ートTb の面中心Oを中心とした異なる径の円(点Oを
中心とするトラベリングプレートTb の外周Tba、Tb
b)周上にそれぞれ位置するように、トラベリングプレ
ートTb の外径を軸方向位置で異なるように設定されて
いる。そのため、各ジョイントJbU…Jbwを周上にすべ
て含む円は存在しない。
【0068】しかし、このような場合であっても、ロッ
ドRbU、Rbuの他端に連結されるジョイントJbU、Jbu
同士を結ぶ仮想線LbUまたはその延長線LxU、ロッドR
bV、Rbvの他端に連結されるジョイントJbV、Jbv同士
を結ぶ仮想線LbVまたはその延長線LxV、および、ロッ
ドRbW、Rbwの他端に連結されるジョイントJbW、Jbw
同士を結ぶ仮想線LbWまたはその延長線LxWが、ジョイ
ントJbU…Jbwのうちの各組ごと1つ以上のジョイント
JbU、JbV、JbWを周上に含む最大円(点Oを中心とす
るトラベリングプレートTb の外周Tba)内で、それぞ
れ交差する関係に各組の「ジョイントJbU、Jbu」、
「ジョイントJbV、Jbv」、「ジョイントJbW、Jbw」
を配置する。
【0069】したがって、このような場合であっても、
図1(A) 、図1(B) 、図2および図3に示す各構成例と
同様、機構パラメータTPO1の値を0(ゼロ)に近づける
ことができ、また機構パラメータTPO2の値を大きくする
ことができるので、トラベリングプレートTb に装着さ
れた工具の先端から見たパラレルリンク機構の剛性を高
めることができるとともに、パラレルリンク機構に生じ
た誤差の拡大を抑制することができる。またアクチュエ
ータ軸速度を小さくすることもできる。したがって、パ
ラレルリンク機構の剛性を向上させ位置決め精度を高め
得る効果があり、工具先端の速度を高め得る効果があ
る。
【0070】次に、前述したパラレルリンク機構の第4
の構成例について、各ガイドGaU、Gau、GaV、Gav、
GaW、Gaw(以下「GaU…Gaw」という)と各ロッドR
dU、Rdu、RdV、Rdv、RdW、Rdw(以下「RdU…Rd
w」という)との具体的な構成を図6に基づいて説明す
る。図1(D) を参照して説明した第4の構成例は、前述
したように、一組のガイドGdU、Gduが、x軸を挟んで
トラベリングプレートTd (基台)から離れるに従って
x軸に近づくように構成したものである。したがって、
各ロッドRdU…Rdwに連結されるスライダSdU、Sdu、
SdV、Sdv、SdW、Sdw(以下「SdU…Sdw」という)
を摺動可能に支持するガイドGaU…Gawは、それぞれ隣
り合う組のガイドとの間において互いに交差する関係に
位置するため相互に干渉する可能性がある。そこで、こ
のようなガイド同士の相互干渉を防止するため、図6に
示すような構成を採る。
【0071】例えば図6に示すように、一組のガイドを
構成する2本のガイドGaU、Gauは、基台Bd の面中心
軸(z軸)方向に互いに変位した位置に設けられるよう
に構成する。つまり、基台Bd に対する各ガイドGaU…
Gawの取付位置を基台Bd のz軸方向に異なるように設
定する。
【0072】これにより、各ガイドGaU…Gawが交差す
るような位置関係にあっても互いに干渉するような事態
を防止することができる。したがって、前述したパラレ
ルリンク機構の第4の構成例を比較的容易に具現化し得
る効果がある。
【0073】次に、上述したパラレルリンク機構の第1
〜第4の構成例による各概念が、パラレルリンク機構の
剛性を向上させるとともに位置決め精度を高め、さらに
は工具先端の速度を高め得るために、極めて有効である
ことを裏付ける計算機シミュレーションおよびその結果
を図7〜図23に基づいて説明する。
【0074】本実施形態のパラレルリンク機構は、図2
8〜図31を参照して説明した従来のパラレルリンク機
構110と同様、アクチュエータ方向の力およびロッド
方向の力について、所定のシミュレーションソフトウェ
アにより計算機シミュレーションを行い、種々の機構パ
ラメータに関する力の分配比率を計算することができ
る。そのため、ここでは次の4項目について機構パラメ
ータを数種類変化させて計算シミュレーションを行うこ
とにより、パラレルリンク機構の剛性等に対する影響等
を評価した。
【0075】(1) トラベリングプレートのジョイントの
取付位置 (2) ガイドの位置と角度 (3) 工具先端位置のトラベリングプレートからの突出し
量 (4) ロッドの長さ
【0076】図7に示すように、評価する位置は、トラ
ベリングプレートTPに装着された工具先端の可動範囲内
から任意に選択したもので、黒丸(●)で示す7ポイン
トとした(図7(A) )。またこの7ポイントにおける姿
勢は、A軸、B軸をそれぞれ+30゜、−30゜傾けた
場合および水平である場合の5パターンとした。なお、
図7(A) 中に記載された数値の単位はmmである。図7
(B) には、トラベリングプレートTPとU、u、V、v、
W、w、x、y、zの各軸との関係が示されている。ま
た図7(B) 中に示す符号JU、Ju、JV、Jv、J
W、Jwは、各軸に対応するロッドRU、Ru、RV、
Rv、RW、Rwの他端に連結されるジョイントを示す
ものである。
【0077】図8には、変化させる機構パラメータTPO
1、TPO2、BO2 およびSA2 が示されている。これらの機
構パラメータは、既に図31を参照して説明したものと
同様であるので、ここでは説明を省略する。なお、図8
(A) 、図8(B) に示される数値は、各機構パラメータの
デフォルト値である。また、図8(B) に中に示す符号G
U、Gu、GV、Gv、GW、Gwは、各軸に対応する
ロッドRU、Ru、RV、Rv、RW、Rwの一端に連
結されるスライダを摺動自在に支持するガイドを示すも
のである。
【0078】(1) 各機構パラメータの値と負荷変動との
関係 図9に示す計算機シミュレーションによる評価結果は、
機構パラメータTPO1を3種類の値に変化させた場合にお
ける、U、u、V、v、W、wの各軸の負荷についてシ
ミュレーションを行ったもので、図9(A) はTPO1の値を
デフォルト値(185mm)、図9(B) はTPO1の値を15
5mm、図9(C) はTPO1の値を215mm、にそれぞれ設定
したものである。この結果から、デフォルト値(185
mm)における負荷の最大値は約3500Nであるのに対
し、TPO1の値を155mmに設定した場合では約2700
Nと負荷が減少していることがわかる。反対にTPO1の値
を215mmに設定した場合には、約4500Nに負荷が
増加している。このことから、U、u、V、v、W、w
の各軸の負荷を小さくするためには、機構パラメータTP
O1の値をできる限り小さくすることが有効であることが
わかった。なお、図9の各特性図の横軸は、1番〜35
番(7ポイント×5パターン)の測定点番号を表してい
る。また縦軸の力(N)が正である場合には重力に対抗
する方向に力が働き、負である場合には正の反対方向に
力が働くことを示している。
【0079】図10に示す計算機シミュレーションによ
る評価結果は、機構パラメータTPO1を変化させた場合に
おける負荷比率をU軸について示したものである。図1
0(A) および図10(B) は、横軸に機構パラメータTPO1
の値をデフォルト値に設定したときの負荷、縦軸に機構
パラメータTPO1の値を155mm、215mmに変更したと
きの負荷、をそれぞれとったもので、これによりそれぞ
れの負荷の相関が高く、どのような測定点においても比
例的に負荷が増減することがわかる。なお、各プロット
による近似曲線の傾きが負荷比率を示す。例えば、図1
0(A) では、TPO1の値を155mmに設定した場合におけ
る負荷比率が近似曲線の傾き0.7971として、図1
0(B) では、TPO1の値を215mmに設定した場合におけ
る負荷比率が近似曲線の傾き1.2343として、それ
ぞれ表されている。
【0080】図10(C) は、機構パラメータTPO1の値を
−185mm、−155mm、0mm、+155mm、+185
mm、+215mmにそれぞれ変更したときの負荷比率を表
したものである。この結果から、機構パラメータTPO1の
値が0(ゼロ)に近いほど負荷が小さいことがわかる。
また負(−185mm、−155mm)の値では、逆に増大
することもわかった。
【0081】図11に示す計算機シミュレーションによ
る評価結果は、機構パラメータTPO1と同様に、機構パラ
メータTPO2について解析したもので、図11(A) には、
機構パラメータTPO2の値を−90mm〜0mm〜+200mm
に変更したときの負荷比率を表したものである。この結
果から、機構パラメータTPO2の値は、大きいほど負荷が
小さいことがわかり、また機構パラメータTPO2の値が+
43mmの近傍においては、負荷比率が無限大をとる双曲
線になることがわかった。なお、図11(B) は、図11
(A) の楕円内を拡大したものである。
【0082】図12(A) に示す計算機シミュレーション
による評価結果は、機構パラメータTPO1、TPO2と同様
に、機構パラメータBO2 について解析したもので、また
図12(B) に示す計算機シミュレーションによる評価結
果は、同様に機構パラメータSA2 について解析したもの
である。
【0083】図12(A) の評価結果からは、機構パラメ
ータBO2 の値は小さくなるにつれて負荷比率が減少し、
負の値をとっても減少し続けることがわかった。また、
図12(B) の評価結果からは、機構パラメータSA2 は、
ガイドの上側を狭く設定、即ち基台またはトラベリング
プレートから離れるに従ってガイドの間隔を狭くするよ
うに(U軸、u軸の場合にはx軸を挟んで基台またはト
ラベリングプレートから離れるに従ってx軸に近づくよ
うに)ガイドの取付角度を設定した方が負荷比率が小さ
くなることがわかった。
【0084】以上、図9〜図12に示す計算機シミュレ
ーションの結果から、トラベリングプレートTPに連結さ
れるジョイントJU、Ju、JV、Jv、JW、Jwの
配置は、機構パラメータTPO1の値を0(ゼロ)に近づ
け、機構パラメータTPO2の値を可能な限り大きく設定
し、機構パラメータBO2 の値を可能な限り小さく設定
し、機構パラメータSA2 は、基台またはトラベリング
プレートから離れるに従ってガイドの間隔を狭くするよ
うに設定することにより、U、u、V、v、W、wの各
軸における負荷を減少させ、負荷バランスを均等に設定
し得ることが判明した。つまり、このように各機構パラ
メータTPO1、TPO2、BO2 、SA2 を設定することによっ
て、トラベリングプレートに装着された工具の先端から
見たパラレルリンク機構の剛性を高められることが確認
された。
【0085】(2) アクチュエータ軸速度の比較 パラレルリンク機構の構成を変更することによって、工
具先端に同じ速度を発生させる場合でも、アクチュエー
タ軸の速度として、より速い速度が必要になる場合があ
る。そこで、パラレルリンク機構の構成を変更した場合
の工具先端速度に対するアクチュエータ軸速度を計算シ
ミュレーションにより求め、デフォルト値を設定した機
構パラメータによるアクチュエータ軸速度と比較した。
ここで、工具先端位置の速度とアクチュエータ軸速度と
の関係は、次の式(1)〜式(3)により表される。な
お、式(2)は工具先端速度、式(3)はアクチュエー
タ軸速度をそれぞれ表す。また6×6ヤコビ行列(J)
は順変換に用いられるものと同様である。
【0086】
【数1】
【0087】この関係から、ある速度を工具先端に与え
たときのアクチュエータ軸速度を計算しその比を求め、
これを前述した図7に示す7つのポイントおよび5パタ
ーンの姿勢において評価し、その最大値を各機構パラメ
ータについて比較した。なおここでは、機構パラメータ
の値をデフォルト値に設定した場合の最大速度で、機構
パラメータの値を変更した場合の最大速度を割った値
を、最大速度比と定義している。この最大速度比が小さ
いほど最大アクチュエータ軸速度が小さくなる。
【0088】図13(A) に示す計算機シミュレーション
による評価結果は、機構パラメータTPO1の値に対するア
クチュエータ軸の最大速度比の変化を表したものであ
る。この結果から、x軸、y軸、z軸の各方向である並
進最大速度比からは、機構パラメータTPO1の値が小さい
方が低い速度で良いことがわかった。一方、A軸、B
軸、C軸の回転方向である回転最大速度比からは、機構
パラメータTPO1の値が100mm付近に設定されている場
合には極小値をとることがわかった。したがって、この
両者の結果を合わせて評価すると、−50mm〜+50mm
の値を機構パラメータTPO1の値に設定するのが有効ある
ことがわかった。なお、同図中、デフォルト値と記載さ
れているものは、機構パラメータTPO1の値を185mmに
設定した場合である。
【0089】図13(B) に示す計算機シミュレーション
による評価結果は、機構パラメータTPO2の値に対するア
クチュエータ軸の最大速度比の変化を表したものであ
る。この結果から、並進最大速度比からは、機構パラメ
ータTPO2の値を大きく設定すると必要なアクチュエータ
軸速度が若干高くなる傾向にあることがわかった。これ
に対し、回転最大速度比からは、機構パラメータTPO2の
値を大きく設定すると、必要なアクチュエータ軸速度も
高くなることがわかった。なお、同図中、デフォルト値
と記載されているものは、機構パラメータTPO2の値を9
0mmに設定した場合である。
【0090】図14(A) に示す計算機シミュレーション
による評価結果は、機構パラメータBO2 の値に対するア
クチュエータ軸の最大速度比の変化を表したものであ
る。この結果から、機構パラメータTPO2の場合と、丁
度、正負逆の様相を示し、機構パラメータBO2 の値を小
さく設定した方が、必要なアクチュエータ軸速度は大き
くなることがわかった。但し、その寄与率は小さく、機
構パラメータBO2 の変更は殆ど影響しないこともわかっ
た。なお、同図中、デフォルト値と記載されているもの
は、機構パラメータBO2 の値を90mmに設定した場合で
ある。
【0091】図14(B) に示す計算機シミュレーション
による評価結果は、機構パラメータSA2 の値に対するア
クチュエータ軸の最大速度比の変化を表したものであ
る。この結果から、機構パラメータSA2 の場合、その値
の変化によって並進速度、回転速度のいずれにも殆ど影
響しないことがわかった。したがって、機構パラメータ
SA2 の値は、どのような値をとっても殆ど問題にならな
いと考えられる。なお、同図中、デフォルト値と記載さ
れているものは、機構パラメータSA2 の値を0mmに設定
した場合である。
【0092】以上、図13および図14に示す計算機シ
ミュレーションの結果から、トラベリングプレートTPに
連結されるジョイントJU、Ju、JV、Jv、JW、
Jwの配置は、構パラメータTPO1の値を−50mm〜+
50mm、特に0(ゼロ)に近づけるように設定すること
により、アクチュエータ軸の最大速度比を小さくし得る
ことが判明した。つまり、機構パラメータTPO1を0(ゼ
ロ)に近づけるように設定することによって、トラベリ
ングプレートに装着された工具先端の速度を高めること
ができることが確認された。
【0093】(3) 誤差拡大率の比較 パラレルリンク機構に存在する誤差は、工具先端の位置
誤差として現れるため、極力小さいことが望ましい。こ
こで「パラレルリンク機構に存在する誤差」とは、例え
ばロッドの長さによる誤差である。一般に、動的に変化
しない誤差は、機構パラメータのキャリブレーションに
より取り除くことができる。また弾性変形のように位置
・姿勢によって一意的に定まる変動も弾性変形補償によ
り取り除くことができる。しかし、例えばベアリングの
摩擦等によりロッド長にヒステリシスが生じる場合に
は、直接、これを取り除くことは困難である一方、パラ
レルリンク機構に存在する誤差は工具先端の位置誤差と
して拡大されて現れてくる。したがって、ベアリングの
摩擦等を減少させる他、このようなヒステリシスを工具
先端の位置誤差として拡大させないパラレルリンク機構
が求められる。そこで、図15に示すような誤差拡大率
の計算機シミュレーション方法により、パラレルリンク
機構に存在する誤差と各機構パラメータとの関係から、
誤差拡大率を評価した。
【0094】図15に示すように、誤差拡大率の計算機
シミュレーションは、ステップS10、S12、S1
4、S16、S18からなるアルゴリズムにより処理さ
れる。具体的には、ステップS10による工具先端座標
指令値Xの入力、ステップS12による誤差の無いパラ
レルリンク機構での逆変換、ステップS14によるアク
チュエータ座標指令位置の算出、ステップS16による
誤差を含むパラレルリンク機構での順変換、ステップS
18による工具先端座標X’の算出である。
【0095】ここで、図16に示すように、誤差を与え
る機構パラメータは、ベアリングの摩擦によって変動
し、影響が大きいことが予想されるロッド長RLとする。
なおここでは、ベアリングのアキシャル方向のロストモ
ーションを想定し、それによってロッド長にヒステリシ
スが生じるものとする。また図16には、U軸に対応す
るロッドRU、その一端側のジョイントKUおよびその
他端側のジョイントJUが図示されている。
【0096】誤差拡大率の比較は、パラレルリンク機構
の誤差による工具先端位置誤差を、ロッド長RLに0.0
1mmの誤差がある場合と、トラベリングプレート側のジ
ョイント位置(TPO1)に誤差がある場合とについて計算
機シミュレーションを行い評価した。図17(A) に示す
計算機シミュレーションによる評価結果は、機構パラメ
ータTPO1の値をデフォルト値に設定した場合に生じた工
具先端位置誤差を各測定点において計算したもので、並
進方向と回転方向とについて行ったものである。また図
17(B) に示す計算機シミュレーションによる評価結果
は、機構パラメータTPO1の値を0mmに設定した場合に生
じた工具先端位置誤差を各測定点において計算したもの
で、デフォルト値のものと同様、並進方向と回転方向と
について行ったものである。
【0097】図18(A) に示す計算機シミュレーション
による評価結果は、機構パラメータTPO1の値に対する工
具先端位置の最大誤差との関係を並進方向の場合につい
て示したもので、図18(B) は同関係を回転方向の場合
について示したものである。この結果から、並進方向に
おいては誤差の傾向がx、y、z方向で異なっており、
x、y方向は150mm付近で極小値をとることがわか
り。またz方向は機構パラメータTPO1の値を小さく設定
した方が誤差も小さくなることがわかった。一方、回転
方向では、どの方向においても機構パラメータTPO1の値
を小さく設定した方が、誤差が小さくなることがわかっ
た。したがって、この両者の結果を合わせて評価する
と、機構パラメータTPO1の値を50mm付近に設定するの
が有効であることがわかった。なお、この50mmという
値は、トラベリングプレートに連結されるジョイントJ
U等が丁度、2つづつ重なり、前述した図1(B) および
図3(A) に示すような正三角形の頂点に各ジョイントが
位置する関係であることがわかっている。
【0098】図19(A) に示す計算機シミュレーション
による評価結果は、機構パラメータTPO2の値に対する工
具先端位置の最大誤差との関係を並進方向の場合につい
て示したもので、図19(B) は図19(A) に示す楕円部
分を拡大したものである。また図20(A) に示す計算機
シミュレーションによる評価結果は、機構パラメータTP
O2の値に対する工具先端位置の最大誤差との関係を回転
方向の場合について示したもので、図20(B) は図20
(A) に示す楕円部分を拡大したものである。これらの結
果から、並進方向、回転方向、いずれの場合も、機構パ
ラメータTPO2の値が42mm付近に設定された場合に、計
算機シミュレーションでは無限大に発散することがわか
った。これは、機構パラメータTPO2の値をこのような値
に設定することによって、パラレルリンク機構の可動範
囲内に第2種特異点(過可動特異点)が入ってきたこと
を意味するもので、当該特異点においてはアクチュエー
タ軸を固定してもトラベリングプレートの位置が定まら
ないことを意味するものである。ここでは、誤差を小さ
くするためには、42mm付近から離れるように、機構パ
ラメータTPO2の値を大きく設定するか、または小さく設
定することが必要になる。但し、マイナスの値に設定す
ると、ロッドが交差する位置関係になるので、プラス側
に大きくなるように機構パラメータTPO2を設定すべきで
ある。
【0099】図21(A) に示す計算機シミュレーション
による評価結果は、機構パラメータBO2 の値に対する工
具先端位置の最大誤差との関係を並進方向の場合につい
て示したもので、図21(B) は同関係を回転方向の場合
について示したものである。この結果から、並進方向、
回転方向ともに機構パラメータBO2 の値を大きく設定す
ると最大誤差も大きくなり、190mm付近に設定された
場合に、計算機シミュレーションでは無限大に発散する
ことがわかった。この発散も、前述の機構パラメータTP
O2の場合と同様で、第2種特異点によるものである。誤
差を小さくするためには、機構パラメータBO2 の値を可
能な限り小さく設定するべきである。但し、マイナスの
値に設定すると、ロッドが交差する位置関係になるの
で、この点、注意が必要である。
【0100】図21(A) に示す計算機シミュレーション
による評価結果は、機構パラメータBO2 の値に対する工
具先端位置の最大誤差との関係を並進方向の場合につい
て示したもので、図21(B) は同関係を回転方向の場合
について示したものである。この結果から、並進方向、
回転方向ともに、機構パラメータSA2 の値を、U軸、V
軸、W軸についてはプラス側に、またu軸、v軸、w軸
についてはマイナス側に、それぞれ大きく設定するのが
有効であることがわかった。即ちガイドの上側が狭くな
るように配置した方が工具先端位置誤差は小さくなるこ
とがわかった。
【0101】以上、図17〜図22に示す計算機シミュ
レーションの結果から、トラベリングプレートTPに連結
されるジョイントJU、Ju、JV、Jv、JW、Jw
の配置は、機構パラメータTPO1は、トラベリングプレ
ートに連結されるジョイントJU等が2つづつ重なり、
正三角形の頂点に各ジョイントが位置する関係にジョイ
ント位置を設定し、機構パラメータTPO2の値を可能な
限り大きく設定し、機構パラメータBO2 の値を可能な
限り小さく設定し、機構パラメータSA2 は、基台また
はトラベリングプレートから離れるに従ってガイドの間
隔を狭くするように設定することにより、工具先端位置
誤差を小さくできることがわかった。つまり、このよう
に各機構パラメータTPO1、TPO2、BO2 、SA2 を設定する
ことによって、トラベリングプレートに装着された工具
先端の位置決め精度を高められることが確認された。
【0102】なお、図23に、上述した計算機シミュレ
ーションで用いた各機構パラメータのデフォルト値の一
覧表を示す。各機構パラメータの位置等は、図30およ
び図31に示すものと同様である。
【0103】[第1実施例]続いて、上述したパラレル
リンク機構を具現化した本実施形態に係る工作機械の第
1実施例を図24に基づいて説明する。図24に示すよ
うに、工作機械を構成するパラレルリンク機構20は、
前述した、図1(A) に示す第1の構成例および図1(D)
に示す第4の構成例の各特徴を兼ね備えるように構成さ
れている。
【0104】ここで、図24には、特徴となる構成部分
を明確に表現するため、ガイドGU1等と、ガイドGU1等
に摺動自在に支持されるスライダSU1等と、一端がジョ
イントKU1を介してスライダSU1等に連結されるロッド
RU1等と、ロッドRU1等の他端にジョイントJU1等を介
して連結されるトラベリングプレートTP1と、が図示さ
れている。しかし図28に示すパラレルリンク機構11
0と同様、他に図示されていない支持柱、基台、アクチ
ュエータ等も備えていることに留意されたい。
【0105】第1実施例のパラレルリンク機構20で
は、図24(B) 、図24(C) に示すように、トラベリン
グプレートTP1の面中心Oを中心とする角αが180゜
に設定される位置、に各組の「ジョイントJU1、Ju
1」、「ジョイントJV1、Jv1」、「ジョイントJW1、
Jw1」を配置する点において、図1(A) に示す第1の構
成を採用している。これにより前述したように、機構パ
ラメータTPO1の値を0(ゼロ)に近づけ、機構パラメー
タTPO2の値を大きく設定することができるので、トラベ
リングプレートTP1に装着された工具Tの先端から見た
パラレルリンク機構20の剛性を高められるとともに、
パラレルリンク機構20に生じた誤差の拡大を抑制する
ことができる。またアクチュエータ軸速度を小さくする
こともできる。
【0106】また、図24(A) 、図24(B) に示すよう
に、一組のガイドGU1、Gu1を構成する2本のガイドG
U1、Gu1は、それぞれがトラベリングプレートTP1から
離れるに従って両者の間隔が狭くなるように設定され、
他の組のガイドGV1、Gv1を構成する2本のガイドGV
1、Gv1やガイドGW1、Gw1を構成する2本のガイドGW
1、Gw1も同様に両者の間隔が狭くなるように設定され
ている点において、図1(D) に示す第4の構成を採用し
ている。これにより、前述したように、各ガイドGU1、
Gu1等の上側ほど間隔が狭くなるように機構パラメータ
SA2 が設定されるので、トラベリングプレートTP1に装
着された工具Tの先端から見たパラレルリンク機構20
の剛性を高められるとともに、パラレルリンク機構20
に生じた誤差の拡大を抑制することができる。
【0107】さらに、図24(B) に示すように、例え
ば、一組のガイドGU1、Gu1に対応する2本一組のロッ
ドRU1、Ru1のうちの一方のロッドRU1の他端に連結さ
れる一方のジョイントJU1と、他方のロッドRu1の他端
に連結される他方のジョイントJu1とが、トラベリング
プレートTP1の面中心Oを中心とした異なる径の円(点
Oを中心とするトラベリングプレートTP1の外周TP1a、
TP1b)周上にそれぞれ位置するように配置されている点
において、図4(A) に示す構成も採用している。これに
より、前述したように、一方のジョイントJU1と他方の
ジョイントJu1とは、トラベリングプレートTP1の面中
心Oを中心とした同一の円周TP1aまたはTP1b上に位置す
ることがないため、両ジョイントJU1、Ju1が、隣り合
う他の一組のガイドGV1、Gv1に対応する2本一組のロ
ッドRV1、Rv1の他端側に連結されるジョイントJV1、
Jv1と、干渉し合うような事態を防止することができ
る。
【0108】また、図24(A) に示すように、一組のガ
イドGU1、Gu1を構成する2本のガイドGU1、Gu1は、
図示しない基台の面中心軸(z軸)方向に互いに変位し
た位置に配置されている点において、図6に示す構成も
採用している。これにより前述したように、各ガイドG
U1、Gu1等が交差するような位置関係にあっても互いに
干渉するような事態を防止することができる。
【0109】なお、図24(C) に示すように、このパラ
レルリンク機構20を構成するトラベリングプレートTP
1は、従来の6角形状のもの(図28参照)とは異な
り、面中心Oを中心とした異なる径の円TP1a、TP1bのそ
れぞれの周上に各ジョイントが3つづつ取付可能な形状
に形成されている。即ち、ジョイントJU1、JV1、JW1
は大径の円TP1aの周上に120゜間隔で位置するように
配置されており、これらのジョイントJU1、JV1、JW1
の間に位置するように、ジョイントJu1、Jv1、Jw1は
小径の円TP1bの周上に120゜間隔で配置されている。
【0110】これにより、例えば、U軸のジョイントU1
とu軸のジョイントJu1とを結ぶ仮想線は、中心角αが
180゜になるように設定されているため、中心点Oを
通過する線になる。つまり、図4(B) に示すように、ト
ラベリングプレートTP1の軸方向に異なった位置に、例
えばジョイントJU1、Ju1を取り付ける必要がない。そ
のため、トラベリングプレートTP1を軸方向に延ばす必
要がないため、トラベリングプレートTP1の重量増加を
防止することができる。
【0111】以上から、図24に示すパラレルリンク機
構20により工作機械を構成すると、パラレルリンク機
構20の剛性を向上させ、位置決め精度を高め得る効果
がある。また、工具Tの先端速度を高め得る効果があ
る。
【0112】[第2実施例]また、本実施形態に係る工
作機械の第2実施例を図25に基づいて説明する。図2
5に示すように、工作機械を構成するパラレルリンク機
構30は、前述した、図1(B) に示す第2の構成例およ
び図1(D) に示す第4の構成例の各特徴を兼ね備えるよ
うに構成されている。
【0113】ここで、図25には、特徴となる構成部分
を明確に表現するため、ガイドGU2等と、ガイドGU2等
に摺動自在に支持されるスライダSU2等と、一端がジョ
イントKU2を介してスライダSU2等に連結されるロッド
RU2等と、ロッドRU2等の他端にジョイントJU2等を介
して連結されるトラベリングプレートTP2と、が図示さ
れている。しかし図28に示すパラレルリンク機構11
0と同様、他に図示されていない支持柱、基台、アクチ
ュエータ等も備えていることに留意されたい。
【0114】第2実施例のパラレルリンク機構30で
は、図25に示すように、前述した第1実施例のパラレ
ルリンク機構20の中心角βを120゜に設定したとこ
ろが異なるものである。そのため、図1(B) および図3
(A) を参照して説明したように、トラベリングプレート
TP2の外周上で、各組の「ジョイントJU2、Ju2」、
「ジョイントJV2、Jv2」、「ジョイントJW2、Jw2」
がそれぞれ接する位置関係に配置されている。したがっ
て、図25(A) に示すように、このパラレルリンク機構
30を構成するトラベリングプレートTP2は、円周上一
致した位置に例えばジョイントJU2とジョイントJv2と
を配置する必要があるため、軸方向に延び円柱形状を有
するように構成されている。
【0115】このように第2実施例のパラレルリンク機
構30では、中心角βを120゜に設定していることか
ら、トラベリングプレートTP2に取り付けられる各ジョ
イントが正三角形状に配置される。これにより、前述し
たように、機構パラメータTPO1の値を0(ゼロ)に近づ
け、TPO2の値を大きく設定することができるので、前述
した第1実施例と同様、トラベリングプレートTP2に装
着された工具の先端から見たパラレルリンク機構30の
剛性を高めることができるとともに、パラレルリンク機
構30に生じた誤差の拡大を抑制することができる。ま
たアクチュエータ軸速度を小さくすることもできる。し
たがって、パラレルリンク機構30の剛性を向上させ、
位置決め精度を高め得る効果があり、工具先端の速度を
高め得る効果がある。
【0116】[第3実施例]さらに本実施形態に係る工
作機械の第3実施例を図26に基づいて説明する。図2
6に示すように、工作機械を構成するパラレルリンク機
構40は、前述した、図1(D) に示す第4の構成例を中
心に、図1(B) に示す第2の構成例に近づけた特徴を兼
ね備えるように構成されている。
【0117】ここで、図26には、特徴となる構成部分
を明確に表現するため、ガイドGU3等と、ガイドGU3等
に摺動自在に支持されるスライダSU3等と、一端がジョ
イントKU3を介してスライダSU3等に連結されるロッド
RU3等と、ロッドRU3等の他端にジョイントJU3等を介
して連結されるトラベリングプレートTP2と、が図示さ
れている。しかし図28に示すパラレルリンク機構11
0と同様、他に図示されていない支持柱、基台、アクチ
ュエータ等も備えていることに留意されたい。
【0118】第3実施例のパラレルリンク機構40で
は、図26に示すように、前述した第2実施例のパラレ
ルリンク機構30の中心角β(120゜)に近づくよう
に、ジョイントJU3等を配置した構成を採っている。そ
のため、第2実施例のパラレルリンク機構30で設定で
きた機構パラメータTPO1、TPO2をそのまま定することは
できないが、トラベリングプレートTP3の構成が、図2
8に示すトラベリングプレート112に最も近くなるた
め、従来のパラレルリンク機構110の構成に基づいて
より簡便に現実し得る点に特徴がある。
【0119】したがって、第3実施例のパラレルリンク
機構40によると、より現実的な構成において、機構パ
ラメータTPO1の値を0(ゼロ)に近づけ、TPO2の値を大
きく設定することができるので、前述した第1実施例、
第2実施例と同様、トラベリングプレートTP3に装着さ
れた工具の先端から見たパラレルリンク機構40の剛性
を高めることができるとともに、パラレルリンク機構4
0に生じた誤差の拡大を抑制することができる。またア
クチュエータ軸速度を小さくすることもできる。したが
って、パラレルリンク機構40の剛性を向上させ、位置
決め精度を高め得る効果があり、工具先端の速度を高め
得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る工作機械のパラレル
リンク機構の構成を示す概念図で、図1(A) は第1の構
成例、図1(B) は第2の構成例、図1(C) は第3の構成
例、図1(D) は第4の構成例、をそれぞれ示すものであ
る。
【図2】図1(A) に示す第1の構成例を詳細に示す概念
図で、図2(A) は中心角180゜、図2(B) は中心角1
50゜、図2(C) は中心角210゜、で各ジョイントを
それぞれ配置したものである。
【図3】図1(B) に示す第2の構成例を詳細に示す概念
図で、図3(A) は中心角120゜、図3(B) は中心角8
0゜、図3(C) は中心角150゜、で各ジョイントをそ
れぞれ配置したものである。
【図4】図1(A) に示す第1の構成例の一具体例を示す
説明図で、図4(A) は各軸の2つのジョイントをトラベ
リングプレートの異なる円周上に配置し構成したもの、
図4(B) は各軸の2つのジョイントをトラベリングプレ
ートの中心軸軸方向の異なる位置に配置し構成したもの
である。
【図5】図1(B) に示す第2の構成例の一具体例を示す
説明図で、図5(A) は各軸の2つのジョイントをトラベ
リングプレートの異なる円周上に配置し構成したもの、
図5(B) は各軸の2つのジョイントをトラベリングプレ
ートの中心軸軸方向の異なる位置に配置し構成したもの
である。
【図6】本実施形態の工作機械の構成例のうち、各軸の
2つのガイドをZ軸方向にずらして配置したものを斜視
図的に表した説明図である。
【図7】計算機シミュレーションにより評価したポイン
トを表す説明図で、図7(A) は評価した7ポイントを示
すもの、図7(B) はトラベリングプレートと各ロッドの
軸(u、U、v、V、w、W)およびx軸、y軸との関
係を示すものである。
【図8】計算機シミュレーションによる評価のために変
化させた機構パラメータ(TPO1、TPO2、SA2 、BO2 )を
示す説明図である。
【図9】計算機シミュレーションによる評価結果を示す
特性図で、TPO1を変更したときの各軸の負荷変動(図9
(A) 、図9(B) 、図9(C) )を示すものである。
【図10】計算機シミュレーションによる評価結果を示
す特性図で、TPO1を変更したときの各軸の負荷(図10
(A) 、図10(B) )およびTPO1の値と負荷比率との関係
(図10(C) )を示すものである。
【図11】計算機シミュレーションによる評価結果を示
す特性図で、TPO2を変更したときのTPO2の値と負荷比率
との関係を示すもので(図11(A) )、図11(B) は図
11(A) の楕円内拡大図である。
【図12】計算機シミュレーションによる評価結果を示
す特性図で、BO2 を変更したときのBO2 の値と負荷比率
との関係(図12(A) )、および、SA2 を変更したとき
のSA2 の値と負荷比率との関係(図12(B) )を示すも
のである。
【図13】計算機シミュレーションによる評価結果を示
す特性図で、図13(A) はTPO1の値に対するアクチュエ
ータ軸の最大速度比の変化、図13(B) はTPO2の値に対
するアクチュエータ軸の最大速度比の変化、をそれぞれ
示すものである。
【図14】計算機シミュレーションによる評価結果を示
す特性図で、図14(A) はBO2 の値に対するアクチュエ
ータ軸の最大速度比、図14(B) はSA2 の値に対するア
クチュエータ軸の最大速度比の変化、をそれぞれ示すも
のである。
【図15】計算機シミュレーションによる誤差拡大率の
演算アルゴリズムを示すフローチャートである。
【図16】計算機シミュレーションによる誤差拡大率の
評価の対象となる機構パラメータを示す説明図である。
【図17】計算機シミュレーションによる評価結果を示
す特性図で、ロッド長に10μmの誤差がある場合の工
具先端位置誤差を示すものである。
【図18】計算機シミュレーションによる評価結果を示
す特性図で、TPO1の値に対する工具先端位置の最大誤差
との関係を示すもので、図18(A) は並進方向の場合、
図18(B) は回転方向の場合、をそれぞれ示すものであ
る。
【図19】計算機シミュレーションによる評価結果を示
す特性図で、TPO2の値に対する工具先端位置の最大誤差
との関係を示すもので、図19(A) は並進方向の場合を
示すもので、図19(B) は図19(A) に示す楕円部分を
拡大したものである。
【図20】計算機シミュレーションによる評価結果を示
す特性図で、TPO2の値に対する工具先端位置の最大誤差
との関係を示すもので、図20(A) は回転方向の場合を
示すもので、図20(B) は図21(A) に示す楕円部分を
拡大したものである。
【図21】計算機シミュレーションによる評価結果を示
す特性図で、BO2 の値に対する工具先端位置の最大誤差
との関係を示すもので、図21(A) は並進方向の場合、
図21(B) は回転方向の場合である。
【図22】計算機シミュレーションによる評価結果を示
す特性図で、SA2 の値に対する工具先端位置の最大誤差
との関係を示すもので、図22(A) は並進方向の場合、
図22(B) は回転方向の場合、をそれぞれ示すものであ
る。
【図23】計算機シミュレーションに用いた各機構パラ
メータのデフォルト値の一覧表を示す説明図である。
【図24】本実施形態の工作機械に係る第1実施例を示
す説明図で、図24(A) は斜視図、図24(B) はZ軸方
向から見た平面図、図24(C) はトラベリングプレート
部分の拡大図である。
【図25】本実施形態の工作機械に係る第2実施例を示
す説明図で、図25(A) は斜視図、図25(B) はZ軸方
向から見た平面図である。
【図26】本実施形態の工作機械に係る第3実施例を示
す説明図で、図26(A) は斜視図、図26(B) はZ軸方
向から見た平面図である。
【図27】従来の工作機械の機械的構成概要を示す斜視
図である。
【図28】図27に示すパラレルリンク機構の機械的構
成概要を示す斜視図である。
【図29】図27に示すパラレルリンク機構を制御する
制御装置の構成を示すブロック図である。
【図30】従来の工作機械の各機構パラメータ(TPO3、
BO3 等)を示す説明図である。
【図31】従来の工作機械の各機構パラメータ(TPO1、
TPO2、BO2 、SA2 )を示す説明図である。
【符号の説明】
20、30、40 パラレルリン
ク機構 GU1…Gw1、GU2…Gw2、GU3…Gw3 ガイド SU1…Sw1、SU2…Sw2、SU3…Sw3 スライダ RU1…Rw1、RU2…Rw2、RU3…Rw3 ロッド KU1…Kw1、KU2…Kw2、KU3…Kw3 ジョイント
(一の対偶) JU1…Jw1、JU2…Jw2、JU3…Jw3 ジョイント
(他の対偶) TP1、TP2、TP3 トラベリング
プレート T 工具 111 基台 120 アクチュエー
タユニット 124 ボールねじ
(アクチュエータ) 125U…125w モータ(アク
チュエータ) LaU、LaU’LaU” 仮想線(第1
仮想線、第2仮想線) LaV、LaV’、LaV” 仮想線(第1
仮想線、第2仮想線) LaW、LaW’、LaW” 仮想線(第1
仮想線、第2仮想線) LxU、LxV、LxW 延長線 O 面中心

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部に固定される基台と、2本を一組と
    して前記基台に放射状3方向に配設される3組6本のガ
    イドと、前記6本のガイドにそれぞれ設けられ前記ガイ
    ドの長手方向に移動可能な6つのスライダと、前記6つ
    のスライダを個別に独立して駆動可能なアクチュエータ
    と、前記6つのスライダのそれぞれに一端が一の対偶に
    より連結された6本のロッドと、前記ロッドのそれぞれ
    の他端を他の対偶により連結されるとともに工具を装着
    可能なトラベリングプレートと、を備えた工作機械であ
    って、 一の一組のガイドに対応する2本一組の前記ロッドの他
    端に連結される前記他の対偶同士を結ぶ第1仮想線また
    はその延長線と、この一の一組のガイドに隣り合う他の
    一組のガイドに対応する2本一組の前記ロッドの他端に
    連結される前記他の対偶同士を結ぶ第2仮想線またはそ
    の延長線とが、前記3組6本のガイドに対応して前記ロ
    ッドにそれぞれ連結される他の対偶のうちの各組ごと1
    つ以上の該他の対偶を周上に含む最大円内で交差または
    該円周上で接する関係にあることを特徴とする工作機
    械。
  2. 【請求項2】 外部に固定される基台と、2本を一組と
    して前記基台に放射状3方向に配設される3組6本のガ
    イドと、前記6本のガイドにそれぞれ設けられ前記ガイ
    ドの長手方向に移動可能な6つのスライダと、前記6つ
    のスライダを個別に独立して駆動可能なアクチュエータ
    と、前記6つのスライダのそれぞれに一端が一の対偶に
    より連結された6本のロッドと、前記ロッドのそれぞれ
    の他端を他の対偶により連結されるとともに工具を装着
    可能なトラベリングプレートと、を備えた工作機械であ
    って、 前記一組のガイドに対応する2本一組のロッドのうちの
    一方のロッドの他端に連結される第1の対偶と、該2本
    一組のロッドのうちの他方のロッドの他端に連結される
    第2の対偶と、を前記トラベリングプレートの面中心を
    中心に80゜以上210゜以下の角度範囲内に位置させ
    ることを特徴とする工作機械。
  3. 【請求項3】 前記基台を平面視したときの前記基台の
    面中心から前記一組のガイドが放射状に延びる方向をx
    軸、前記基台の面中心からこのx軸に直交する方向をy
    軸とした場合において、 前記一組のガイドは、前記x軸を挟んで前記x軸に近づ
    くように位置し、この一組のガイドに対応する一組のロ
    ッドは、前記x軸を挟んで前記基台から離れるに従って
    前記x軸に近づくように位置することを特徴とする請求
    項1または2記載の工作機械。
  4. 【請求項4】 前記基台を平面視したときの前記基台の
    面中心から前記一組のガイドが放射状に延びる方向をx
    軸、前記基台の面中心からこのx軸に直交する方向をy
    軸とした場合において、 前記一組のガイドは、前記x軸を挟んで前記基台から離
    れるに従って前記x軸に近づくように位置することを特
    徴とする請求項1または2記載の工作機械。
  5. 【請求項5】 前記一組のガイドに対応する2本一組の
    ロッドのうちの一方のロッドの他端に連結される一方の
    対偶と、この2本一組のロッドのうちの他方のロッドの
    他端に連結される他方の対偶とは、前記トラベリングプ
    レートの面中心を中心とした異なる径の円周上にそれぞ
    れ位置すること特徴とする請求項1または2記載の工作
    機械。
  6. 【請求項6】 前記一組のガイドに対応する2本一組の
    ロッドのうちの一方のロッドの他端に連結される一方の
    対偶と、この2本一組のロッドのうちの他方のロッドの
    他端に連結される他方の対偶とは、前記トラベリングプ
    レートの面中心軸方向の異なる位置に設けられること特
    徴とする請求項1または2記載の工作機械。
  7. 【請求項7】 前記一組のガイドを構成する2本のガイ
    ドは、前記基台の面中心軸方向に互いに変位して位置す
    ることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載
    の工作機械。
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