JP2003068658A - 熱処理装置及び半導体素子の製造方法 - Google Patents

熱処理装置及び半導体素子の製造方法

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JP2003068658A
JP2003068658A JP2001258276A JP2001258276A JP2003068658A JP 2003068658 A JP2003068658 A JP 2003068658A JP 2001258276 A JP2001258276 A JP 2001258276A JP 2001258276 A JP2001258276 A JP 2001258276A JP 2003068658 A JP2003068658 A JP 2003068658A
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treatment apparatus
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heating
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Application number
JP2001258276A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Inakanaka
博士 田舎中
Asayuki Okuhara
朝之 奥原
Akira Dobashi
明 土橋
Takeshi Matsushita
孟史 松下
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DAIICHI KIDEN KK
Toyoko Kagaku Co Ltd
Sony Corp
Dai Ichi Kiden Co Ltd
Original Assignee
DAIICHI KIDEN KK
Toyoko Kagaku Co Ltd
Sony Corp
Dai Ichi Kiden Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体基板のような被処理物を高周波誘導加熱
した場合、炉内において均一に加熱することができ、高
速昇降温可能な熱処理装置及び該装置を使用する半導体
素子の製造方法を提供する。 【解決手段】被処理物の加熱源として高周波誘導加熱方
式を用いる熱処理装置において、被処理物を直接加熱す
るための補助熱源として、被処理物よりも誘導加熱され
やすいダミー被処理物を用いて、熱処理温度の均一性を
確保した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、拡散・酸化装
置、化学気相成長装置などの半導体製造装置を含む熱処
理装置及び該熱処理装置を使用する半導体素子の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱処理装置の加熱方式としては、
バッチ処理の場合、図4に示すように、被処理物1を収
容した反応管5の外側を電気炉7で加熱する抵抗加熱に
よる電気炉方式(以下、ホットウォール炉という)が主
として用いられており、この方式は多くの熱処理装置に
採用されている。
【0003】その他の方式としては、図5に示すように
導電性を持つ材質で作成されたサセプター8上へ被処理
物1を載せて、反応管5の外側を誘導コイル6で誘導加
熱し、サセプター8からの伝導熱によって、被処理物の
加熱を行う高周波誘導加熱方式が知られている。また図
6に示すように、上下方向に間隔づけて多数設けたサセ
プター8上に被処理物1を載置することによって、サセ
プター方式をバッチ型熱処理装置へ応用する試みもなさ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記図4に示す従来例
の縦型ホットウォール炉においては、炉全体の熱容量が
大きいため、炉内に被処理物を導入してから被処理物が
処理温度に到達し、安定するまで多くの余熱時間を必要
とする問題があった。そのため生産性を上げる手法とし
て、炉の熱容量を低くすることで、昇降温速度を速くす
る等の手法が取られてきた。しかしながら、熱容量を低
くすることには限界があるので、この方式でこれまで以
上に生産性を上げることは困難になってきている。
【0005】そればかりか、従来の縦型ホットウォール
型熱処理炉では、炉内温度安定性を確保するために、ヒ
ーターによって反応管全体を覆わなければならないほ
か、処理物を炉内に導入した後の炉口部の温度回復性を
良くするために、炉口部にバッファーを必要とした。そ
のため、この装置が大型となり且つコスト高となる欠点
があった。
【0006】そこで、本発明者は、炉の加熱方式を従来
のホットウォール方式に変えて、被処理物を直接加熱す
る高周波誘導加熱方式を採用することによって、余熱時
間を減らし、採算性を上げることを着想した。被処理物
を直接加熱する高周波誘導加熱方式によるバッチ型熱処
理炉では、従来の抵抗型熱処理炉と比べて熱容量が小さ
いために、高速昇温が可能であるからである。しかしな
がら、半導体基板のような表面積が大きく且つ薄い・熱
容量の小さい被処理物を複数個配置して高周波誘導加熱
を行った場合、その被処理物の並びの両端(上端及び下
端)から熱が逃げてしまうために、炉内において均一に
加熱できないという問題が生じた。そのため、高周波誘
導加熱方式によるサセプターを使用しない半導体基板の
熱処理装置は、従来知られていない。
【0007】また、被処理物の電気抵抗値が高い場合に
は、誘導電流が誘起されにくく、電気絶縁物の場合には
誘導電流が全く誘起されないために、これらの場合では
高周波誘導加熱方式で被処理物を加熱することは困難で
あった。
【0008】そのため従来は、導電性を持つ材質で作成
したサセプターの上に被処理物を載せ、サセプターを誘
導加熱し、それからの伝導熱によって、被処理物を加熱
する方式が取られている。しかしながらこの方式では、
サセプターからの伝導熱によって被処理物の加熱を行っ
ているために、サセプター及び被処理物の熱容量・熱伝
導率によっては、どのようにしても昇温に時間がかかる
欠点があった。
【0009】この発明のうち請求項1に記載の発明は、
半導体基板のような被処理物を高周波誘導加熱した場
合、炉内において均一に加熱することができ、高速昇降
温可能な熱処理装置を提供することを目的とする。
【0010】また請求項4に記載の発明は、電気絶縁物
の場合でも、高周波誘導加熱方式で被処理物を加熱する
ことができる熱処理装置を提供することを目的とする。
【0011】また請求項7に記載の発明は、上記請求項
1に記載の熱処理装置を使用する半導体素子の製造方法
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明者等は、鋭意研究の結果、被処理物を挟んで、被
処理物より誘導加熱され易い電気抵抗値の低いダミー被
処理物を補助熱源として配置し、これを高周波誘導加熱
することによって、被処理物の両端から逃げる熱を補償
し、熱処理炉内における被処理物を均一に加熱できるこ
とを見出し、本発明に到達した。しかして従来、このよ
うなダミー被処理物を使用する熱処理装置は知られてい
ないし、このような発想も知られていない。
【0013】即ち本発明のうち請求項1に記載の発明
は、被処理物の加熱源として高周波誘導加熱方式を用い
る熱処理装置において、被処理物を直接加熱するための
補助熱源として、被処理物よりも誘導加熱されやすいダ
ミー被処理物を用いて、熱処理温度の均一性を確保した
ことを特徴とする。
【0014】上記熱処理温度の均一性を確保するには、
ダミー被処理物を、複数配置された被処理物の中の到達
温度の低い位置へ、被処理物と間隔づけて配置すれば良
い(請求項2)。
【0015】通常は、熱処理温度の均一性を確保するに
は、ダミー被処理物で被処理物の被処理面を間隔づけて
挟持するように配置すると良い(請求項3)。
【0016】また請求項4に記載の発明は、前記補助熱
源で、一枚の被処理物の被処理面を間隔づけて挟むこと
によって、サセプターを用いることなく被処理物を加熱
することを特徴とする。この発明は、被処理物が一枚の
場合は、枚葉型熱処理装置となり、複数の場合はバッチ
型熱処理装置となる。この発明の場合は、被処理物は、
導電性物質だけでなく、赤外線を吸収する物質であれば
導電性物質でなくとも適用可能である。
【0017】本発明に使用する被処理物としてはシリコ
ン基板が、ダミー被処理物としてはカーボン基板が好ま
しい(請求項5)。
【0018】請求項5に記載の場合は、ダミー被処理物
の比抵抗値が0.001〜0.5Ω・cmであり、その
厚みが0.5〜5mmであり、形状が被処理物と同等か
それより大きいのが好ましい(請求項6)。
【0019】このような範囲内の被処理物およびダミー
被処理物を用いることによって、被処理物(シリコン基
板)を効果的に加熱することができ、熱処理温度の均一
性を確保することができる(請求項6)。
【0020】また請求項7に記載の半導体素子の製造方
法は、被処理物上に薄膜を形成する工程を含む薄膜半導
体素子の製造方法であって、複数の半導体ウェーハを互
いに隣接する半導体ウェーハ間に空隙を有するように積
層して反応管に収容し、前記複数の被処理物を直接加熱
しつつ、成膜用ガスを供給することによって気相成長さ
せる工程において、複数配置された被処理物の中の到達
温度の低い位置に、補助熱源として被処理物と間隔づけ
て、被処理物よりも誘導加熱されやすいダミー被処理物
を配置した状態で、前記複数の被処理物を加熱し熱処理
温度の均一性を確保して熱処理することを特徴とする。
【0021】要するに、本発明のバッチ型熱処理装置
は、被処理物よりも電気抵抗値の低いダミー被処理物を
補助熱源として使用することを要旨とするものである。
本発明のダミー被処理物を、被処理物の中の到達温度の
低い位置へ補助熱源として配置し、高周波誘導加熱によ
り被処理物よりも高く温度を上昇させることによって、
複数個配置された被処理物からの放熱を補償し、炉内に
おいて被処理物を均一に加熱することを可能としたもの
である。しかして、本発明方法によって、熱容量が小さ
く且つ高速な昇降温が可能なバッチ型熱処理装置が実現
でき、大幅に生産性を改善することが可能となる。
【0022】従来の縦型ホットウォール熱処理炉では、
炉内温度安定性を確保するために、ヒーターによって反
応管全体を覆わなければならないほか、処理物を炉内に
導入した後の炉口部の温度回復性を良くするために、炉
口部にバッファーを必要とした。本発明の熱処理装置に
おいては、バッファーが不要となり、しかも反応炉全体
をヒーターで覆う必要がなくなるため、縦型熱処理装置
においては、その高さを従来の装置よりも低く押さえる
ことが可能となる。
【0023】また、本発明の装置は、枚葉型熱処理装置
としても適用でき、単一の被処理物を、それよりも比抵
抗値の低いダミー被処理物で挟むことによって、サセプ
ターを使用することなく、直接加熱が可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0025】図1は、本発明の一実施例の縦型熱処理装
置を示すものであり、外部を誘導コイル6で加熱する反
応管5内には、図2に示すように、ボート3の上下方向
に多数の被処理物1を間隔づけて配置し、その被処理物
1の並びの両端(上端及び下端)には、補助熱源として
複数のダミー被処理物2が配設されている。
【0026】本発明においては、ダミー被処理物2は、
被処理物1の配置の中で到達温度の低い位置へ配置する
のが良い。通常は、間隔づけて積層した被処理物1の上
端と下端とが、到達温度の低い位置であるので、図2に
示す配置が標準的な配置となる。
【0027】図2に示すように配置した場合でも炉内に
おいて被処理物1が均一に加熱されない場合は、図3に
示すように、1枚若しくは数枚をダミー被処理物2で挟
持するように配置すると良い。被処理物1の枚数が多い
場合は、間隔づけて配置した被処理物1の内部も到達温
度の低い位置となり得るからである。
【0028】図2に示す実施例では、被処理物1にシリ
コン基板を、補助熱源として用いられるダミー被処理物
2にカーボン基板を使用した。加熱開始時には、補助熱
源として用いられるカーボン基板の電気抵抗値がシリコ
ン基板のそれよりも低いため、カーボン基板に誘導電流
が誘起されて発熱する。同時にシリコン基板にも誘導電
流が誘起されるが、電気抵抗値が補助熱源として用いら
れるカーボン基板よりも大きいために発熱量は小さい。
しかしながら、熱せられた補助熱源として用いられるカ
ーボン基板によって、シリコン基板は加熱され、放熱が
抑えられるために、その温度は時間と共に上昇する。
【0029】電気抵抗値は温度の関数であり、シリコン
の場合は温度が上昇すると、約600℃までは電気抵抗
値は低下しつづける。この性質によって、高抵抗のシリ
コン基板においても、低抵抗の基板と同様に直接加熱す
ることができる。このようにして、複数枚のシリコン基
板を所望の温度まで上昇させることができた。
【0030】上下の両端に配置した補助熱源として用い
られるカーボン基板は、その直径、厚さ、枚数などを適
切な値に定めることによって、シリコン基板を所望の温
度まで上昇させたときにも、シリコン基板より高温に保
つことができる。その結果、カーボン基板は補助熱源と
して機能し、シリコン基板の両端からの放熱を抑えるこ
とができ、炉内の複数枚のシリコン基板を、所望の温度
において均一に加熱することができた。
【0031】上記実施例においては、被処理物1として
シリコン基板を使用したが、高周波誘導加熱し得る導電
性を持つ被処理物であれば良く、特に限定されない。ま
た、絶縁物の表面に導電性を持つ物質を堆積した物質を
被処理物とすることもでき、絶縁性被処理物であって
も、少なくとも片面だけでも導電性材料で被覆されてい
るものであれば、本発明に使用することができる。
【0032】上記実施例では、ダミー被処理物2として
カーボン基板を使用したが、被処理物よりも電気抵抗値
の低い材質のように、被処理物よりも誘導加熱され易い
ものであれば良く、特に限定されない。
【0033】次に、本発明の手法を用いた薄膜半導体素
子の製造方法の一実施例を説明する。本実施例において
は、シリコンウェーハ上に薄膜として単結晶シリコン膜
を形成し、この単結晶シリコン膜を利用して、薄膜半導
体素子として太陽電池素子を形成する例について説明す
る。
【0034】まず、図7(A)に示したように、太陽電
池素子の光電変換部を形成するためのシリコーンウェー
ハWを用意する。このシリコーンウェーハWとしては、
例えばホウ素などのp型不純物が添加され、約0.01
Ω・cm〜約0.02Ω・cmの範囲内の比抵抗を有す
る単結晶シリコンウェーハを用いる。シリコーンウェー
ハWは、シリコンインゴットからスライスされ、エッチ
ングにより鏡面化される。
【0035】次に、図7(B)に示したように、シリコ
ーンウェーハWの一方の面(表側の面)に、陽極化成に
より多孔質シリコン層9を形成する。ここでは、陽極化
成を例えば三段階に分けて行う。すなわち、例えば、第
一段階では、約1mA/cm の電流密度で約8分間、
第二段階では、例えば7mA/cmの電流密度で約8
分間、第三段階では、例えば200mA/cmの電流
密度で数秒間、それぞれ陽極化成を行う。
【0036】シリコーンウェーハWの表側の面に、多孔
質シリコン層9を形成した後、水素アニールによって、
多孔質シリコン層9の表面に存在する空孔を塞いだ。次
いで、図7(C)に示したように、図1および図2に示
す熱処理装置を用いて、多孔質シリコン層9の表面に、
例えば約10μmの厚さのp型の単結晶シリコン膜10
を形成すると同時に、シリコーンウェーハWの側の面に
も同様に例えば約10μmの厚さのp型の補強用単結晶
シリコン膜11を形成する。
【0037】このような水素アニール、単結晶シリコン
膜10及び補強用単結晶シリコン膜11の成膜を行って
いる間に、多孔質シリコン層9中に、引張り強度が最も
小さい剥離層9Aが永逝される。但し、この剥離層9A
は、太陽電池素子の製造工程中に、p型の単結晶シリコ
ン膜11などがシリコーンウェーハWから部分的にまた
は全体的に剥離しない程度の引張り強度を有している。
【0038】続いて、図8(A)に示したように、単結
晶シリコン膜10に例えばイオン注入法により、n型不
純物を拡散させてn型層10Aを形成し、これによりp
n接合を形成する。そして、図8(B)に示したよう
に、アルミニウム(Al)のスクリーン印刷によりp側
電極12を形成し、銀(Ag)のスクリーン印刷によ
り、n型電極13および半田付け用のAg層14を形成
する。これにより光電変換部15が形成される。
【0039】その後、図9に示したように、シリコンウ
ェーハWよりも面積の広い、例えばフッ素樹脂、ポリカ
ーボネート或いはポリエチレンテレフタレートからなる
プラスチックフイルム16を、光電変換部15の表側に
接着剤17を介して接着させる。
【0040】次いで、図10(A)および図10(B)
に示したように、光電変換部15をプラスチックフイル
ム16と共に剥離層9AにおいてシリコンウェーハWか
ら剥離する。これにより、光電変換部15がプラスチッ
クフイルム16に転写される。剥離の際には、例えばプ
ラスチックフイルム16とシリコンウェーハとの間に引
張り応力を加える方法、水あるいはエタノールなどの溶
液中にシリコンウェーハWを浸し、超音波を照射して剥
離層9Aの強度を弱めて剥離する方法、遠心分離を加え
て剥離層9Aの強度を弱めて剥離する方法、またはこれ
らの方法のうちの複数を併用することができる。
【0041】図10(A)に示した転写された光電変換
部15については、続いて第11図に示したように、裏
側の面に残存している多孔質シリコン層9をエッチング
により除去し、この裏側の面に反射防止膜18を形成す
る。さらに、透明プラスチックフイルム19を反射防止
膜18上に接着する。これにより、太陽電池素子20が
完成する。この太陽電池素子20は、裏側の透明プラス
チックフイルム19側から入射した太陽光21による光
電変換を行う。
【0042】一方、図10(B)に示した剥離後のシリ
コンウェーハWについては、表側の面に残存している多
孔質シリコン層9を通常の研磨方法、電解研磨あるいは
シリコンエッチングにより除去する。このようにして、
シリコンウェーハWを太陽電池素子製造に利用すること
ができる。このとき、本実施の形態にかかる上述の熱処
理装置および上述の薄膜形成方法により、シリコンウェ
ーハWの裏側の面には補強用単結晶シリコン膜11が形
成されているので、シリコンウェーハWの裏側の面は、
補強用単結晶シリコン膜11によって補強される。した
がって、太陽電池素子製造を行うたびにシリコンウェー
ハWが薄くなって機械的強度が低下することなく、シリ
コンウェーハWを100回程度まで再利用することも可
能となる。
【0043】上記したように、本実施の形態では、本発
明の熱処理装置を用いて、シリコンウェーハWの表側の
面に単結晶シリコン膜10を形成すると同時に、裏側の
面にも補強用単結晶シリコン膜11を形成するようにし
たので、シリコンウェーハWの強度低下を防ぎ、シリコ
ンウェーハWの反復再利用が可能となる。
【0044】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態にお
いては、水平に配置したシリコンウェーハを縦方向に重
ねて配置する所謂縦型熱処理装置の場合について説明し
たが、本発明は、被処理物を立てて配置し水平方向に並
べる所謂横型熱処理装置にも適用可能で、同様に優れた
効果を得ることができる。また、複数の被処理物を同時
に処理するバッチ型装置に関して記述したが、被処理物
の個数は1枚でも良く、処理数は特に限定されない。
【0045】また、半導体素子の一実施例として、太陽
電池素子の製造方法について説明したが、本発明は、特
にCVD装置にのみ適用可能な技術でなく、熱処理、酸
化、拡散等々の被処理物を加熱する手段として適用可能
である。即ち、被処理物を加熱する目的で用いる以上、
その装置がどのような処理を行うのかは特に問題とはし
ない。
【0046】本発明によれば、ダミー被処理物を補助熱
源として使用するので、被処理物をサセプターを使用し
ない方法で高周波誘導加熱しても、熱処理温度の均一性
を確保することができる。
【0047】また、本発明の装置は、高周波誘導加熱す
るものであるので、ヒーターで反応管全体を覆う必要が
なく、しかもバッファーを必要としないから、熱処理装
置を従来と比べて極めて低コストで供することができ
る。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、ダミー被処理物を補助
熱源として使用するという従来全く行われていなかった
ことを行うことによって、サセプターを使用しない高周
波誘導加熱によっても、従来不可能であった熱処理温度
の均一性を確保することができるから、この熱処理装置
は、従来のようにヒーターで反応管全体を覆う必要がな
く、しかもバッファーを必要としないので極めて低コス
トで供することができると共に高速昇降温可能な利点が
得られる。
【0049】また、補助熱源で、一枚の被処理物の表裏
を間隔づけて挟むことによって、被処理物は、導電性物
質だけでなく、赤外線を吸収する物質であれば適用可能
である。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の縦型熱処理装置の一実施例を示す断面
図である。
【図2】本発明の被処理物およびダミー被処理物の炉内
配置図の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の被処理物およびダミー被処理物の炉内
配置図の他の例を示す断面図である。
【図4】従来の縦型ホットウォール熱処理炉の断面図で
ある。
【図5】従来の高周波加熱方式バッチ型熱処理炉の断面
図である。
【図6】サセプターを用いたバッチ型高周波誘導加熱熱
処理炉の断面図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る太陽電池素子を工
程順に説明するための断面図である。
【図8】図7の工程に続く工程の断面図である。
【図9】図8の工程に続く工程の断面図である。
【図10】図9の工程に続く工程の断面図である。
【図11】図10の工程に続く工程の断面図である。
【符号の説明】
1………被処理物 2………ダミー被処理物 3………ボート 4………バッファー 5………反応管 6………誘導コイル 7………電気炉 8………サセプター 9………多孔質シリコン層 10………単結晶シリコン層 11………補強用シリコン層 12………Alのp側電極 13………Agのp側電極 14………Ag層 15………光電変換部 16………プラスチックフイルム 17………接着層 18………反射防止膜 19………透明プラスチック 20………太陽電池素子 21………太陽光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田舎中 博士 東京都品川区北品川6丁目7番35号ソニー 株式会社内 (72)発明者 奥原 朝之 神奈川県川崎市中原区市ノ坪370番地東横 化学株式会社内 (72)発明者 土橋 明 東京都調布市下石原1丁目54番地1号株式 会社第一機電内 (72)発明者 松下 孟史 東京都品川区北品川6丁目7番35号ソニー 株式会社内 Fターム(参考) 5F045 AB02 AB32 AF02 AF03 AF19 BB08 CA13 EK02 EK21 HA15 HA16

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理物の加熱源として高周波誘導加熱方
    式を用いる熱処理装置において、被処理物を直接加熱す
    るための補助熱源として、被処理物よりも誘導加熱され
    やすいダミー被処理物を用いて、熱処理温度の均一性を
    確保したことを特徴とするサセプターを使用しない熱処
    理装置。
  2. 【請求項2】前記ダミー被処理物を、複数配置された被
    処理物の中の到達温度の低い位置へ、補助熱源として被
    処理物と間隔づけて配置することによって、熱処理温度
    の均一性を確保したことを特徴とする請求項1記載の熱
    処理装置。
  3. 【請求項3】前記ダミー被処理物を、前記被処理物の被
    処理面を間隔づけて挟持するように配置したことを特徴
    とする請求項1記載の熱処理装置。
  4. 【請求項4】前記補助熱源で、一枚の被処理物の被処理
    面を間隔づけて挟むことによって、サセプターを用いる
    ことなく被処理物を加熱することを特徴とする請求項1
    記載の熱処理装置。
  5. 【請求項5】前記被処理物がシリコン基板であり、前記
    ダミー被処理物がカーボン基板である請求項1〜4のい
    ずれか1項記載の熱処理装置。
  6. 【請求項6】前記ダミー被処理物の比抵抗値が、0.0
    01〜0.5Ω・cmであり、その厚みが0.5〜5m
    mであり、形状が被処理物と同等かそれより大きいこと
    を特徴とする請求項5記載の熱処理装置。
  7. 【請求項7】被処理物上に薄膜を形成する工程を含む薄
    膜半導体素子の製造方法であって、複数の半導体ウェー
    ハを互いに隣接する半導体ウェーハ間に空隙を有するよ
    うに積層して反応管に収容し、前記複数の被処理物を直
    接加熱しつつ、成膜用ガスを供給することによって気相
    成長させる工程において、補助熱源として被処理物と間
    隔づけて、被処理物よりも誘導加熱されやすいダミー被
    処理物を配置した状態で、前記複数の被処理物を加熱し
    熱処理温度の均一性を確保して熱処理することを特徴と
    する薄膜半導体素子の製造方法。
  8. 【請求項8】前記ダミー被処理物を、複数配置された被
    処理物の中の到達温度の低い位置へ、補助熱源として被
    処理物と間隔づけて配置することによって、熱処理温度
    の均一性を確保したことを特徴とする請求項7記載の製
    造方法。
  9. 【請求項9】前記ダミー被処理物を、前記被処理物の被
    処理面を間隔づけて挟持するように配置したことを特徴
    とする請求項7記載の製造方法。
  10. 【請求項10】前記被処理物がシリコン基板であり、前
    記ダミー被処理物がカーボン基板である請求項7〜9の
    いずれか1項記載の製造方法。
  11. 【請求項11】前記ダミー被処理物の比抵抗値が、0.
    001〜0.5Ω・cmであり、その厚みが0.5〜5
    mmであり、形状が被処理物と同等かそれより大きいこ
    とを特徴とする請求項10記載の製造方法。
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