JP2003067871A - 車両管理装置、車両管理方法、車両管理プログラム、車両管理プログラムを記録した記録媒体、および監視システム - Google Patents

車両管理装置、車両管理方法、車両管理プログラム、車両管理プログラムを記録した記録媒体、および監視システム

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JP2003067871A JP2001256956A JP2001256956A JP2003067871A JP 2003067871 A JP2003067871 A JP 2003067871A JP 2001256956 A JP2001256956 A JP 2001256956A JP 2001256956 A JP2001256956 A JP 2001256956A JP 2003067871 A JP2003067871 A JP 2003067871A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両環境に応じて車載監視装置の動作を制限
することによって、安全なシステム運営を図る。 【解決手段】 車両管理装置2に、車両に搭載される車
載監視装置を動作させることができる車両環境に関する
条件を少なくとも1個記憶する記憶部25と、上記車載
監視装置を端末装置からの入力に応じて動作させる制御
部26とを設ける。制御部26は、上記車載監視装置か
ら送信される車両環境情報(例えば車両位置や現在時刻
の情報)が、記憶部25に記憶された上記車両環境に関
する条件の全てを満たしている場合に、上記車載監視装
置を動作させる。上記車両環境に関する条件としては、
例えば、上記車載監視装置を動作させることができる車
両の位置の条件、時期条件を考えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載される
車載監視装置を、端末装置からの入力に応じて動作させ
る車両管理装置を有する監視システムにおいて、特に、
車載監視装置から送信される車両情報に応じて車載監視
装置の動作を制御する車両管理装置、車両管理方法、車
両管理プログラム、車両管理プログラムを記録した記録
媒体、および監視システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、車に搭載される車載監視装置
を遠隔操作するシステムとして、車載監視装置の動作モ
ードである監視モード(セキュリティーモード)を設定
するリモコンとしての端末装置(例えば携帯電話)と、
車載監視装置と端末装置との間の通信を仲立ちする車両
管理装置とを用いた構成が知られている。
【0003】このシステムでは、端末装置から入力され
るID情報に基づいて利用者が正規のシステム利用者で
あることが車両管理装置にて確認された後、端末装置か
ら入力される車載監視装置のセキュリティーモードの情
報が車両管理装置に送信される。すると、車両管理装置
は、上記セキュリティーモードに応じた動作を行うよう
に、車載監視装置に動作指示を出し、車載監視装置がそ
のような動作を行うようになる。例えば、上記セキュリ
ティーモードがONであれば、車載監視装置は、異常を
検知したときにその情報を車両管理装置を介して端末装
置に送信する。一方、上記セキュリティーモードがOF
Fであれば、車載監視装置は、異常検知を行わず、待機
状態となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来のシステムでは、正規の利用者であれば、端末装置か
らの入力により、車両の現在位置等の車両環境に関係な
く自由に車載監視装置を動作させることができる。
【0005】しかし、例えば、車両が自宅駐車場にある
場合とショッピングセンターの駐車場にある場合とのよ
うに、車両環境が大きく異なっている場合に、これらの
両者に対して、何ら制限のない一律な条件で、端末装置
からの入力により車載監視装置を動作させるようにする
ことは、システム運営上、問題がある。
【0006】つまり、自宅駐車場は、利用者が車両を駐
車するのによく利用する場所であるため、車両が自宅駐
車場にある場合、利用者が車載監視装置を動作させると
きの安全性は高いと言える。一方、ショッピングセンタ
ーの駐車場は、自宅駐車場ほど利用者の利用頻度は高く
ないため、車両がショッピングセンターの駐車場にある
場合は、車両が自宅駐車場にある場合に比べて、上記の
安全性は若干劣る。したがって、上記後者の場合におい
ても、上記前者の場合と同一条件で車載監視装置を動作
させると、システムを安全に運営できるか否かにおいて
疑問が残る。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、車両環境に応じて車載監
視装置の動作を制限することによって、安全なシステム
運営を図ることができる車両管理装置、車両管理方法、
車両管理プログラム、車両管理プログラムを記録した記
録媒体、および監視システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車両管理装
置は、上記の課題を解決するために、車両に搭載される
車載監視装置を端末装置からの入力に応じて動作させる
制御手段を備えた車両管理装置であって、上記車載監視
装置を動作させることができる車両環境に関する条件を
少なくとも1個記憶する記憶手段を備え、上記制御手段
は、上記車載監視装置から送信される車両環境情報が上
記車両環境に関する条件の全てを満たしている場合に、
上記車載監視装置を動作させることを特徴としている。
【0009】また、本発明に係る車両管理方法は、上記
の課題を解決するために、車両に搭載される車載監視装
置を端末装置からの入力に応じて動作させる車両管理装
置における車両管理方法であって、上記車載監視装置か
ら送信される車両環境情報が、上記車両管理装置の記憶
手段に少なくとも1個記憶された、上記車載監視装置を
動作させることができる車両環境に関する条件を全て満
足している場合に、上記車載監視装置を動作させること
を特徴としている。
【0010】上記の構成によれば、記憶手段には、車載
監視装置を動作させることができる車両環境に関する条
件が少なくとも1個記憶されている。例えば、“車両位
置が自宅駐車場であれば車載監視装置を動作させること
ができる”とか、“現在日時が所定時間帯であれば車載
監視装置を動作させることができる”といった条件が記
憶手段に記憶されている。
【0011】制御手段は、車載監視装置から送信される
車両環境情報が、上記車両環境に関する条件の全てを満
たしている場合に、端末装置からの入力に応じて車載監
視装置を動作させる。これにより、上記車両環境情報が
上記条件を満たしているか否かに応じて、つまり、車両
環境に応じて、車載監視装置を動作させたり動作させな
かったりすることができる。その結果、車両環境に応じ
た安全なシステム運営が可能となる。
【0012】本発明に係る車両管理装置は、上記の課題
を解決するために、上記車両環境に関する条件は、上記
車載監視装置を動作させることができる車両の位置条件
を含んでいることを特徴としている。
【0013】上記の構成によれば、車両位置に応じて、
車載監視装置を動作させたり動作させなかったりするこ
とができ、車両位置に応じた安全なシステム運営が可能
となる。
【0014】本発明に係る車両管理装置は、上記の課題
を解決するために、上記車両環境に関する条件は、上記
車載監視装置を動作させることができる時期の条件を含
んでいることを特徴としている。
【0015】上記の構成によれば、車載監視装置を動作
させようとする時期に応じて、その動作を行わせたり行
わせなかったりすることができ、動作時期に応じた安全
なシステム運営が可能となる。
【0016】本発明に係る車両管理装置は、上記の課題
を解決するために、上記記憶手段は、上記車載監視装置
を動作させるためのパスワードをさらに記憶しており、
上記制御手段は、上記車載監視装置から送信される車両
環境情報が上記条件の少なくとも1個を満たしていない
ときに、上記端末装置にパスワードの入力を要求し、端
末装置にて入力されたパスワードと上記記憶手段に記憶
されたパスワードとが一致した場合に、上記車載監視装
置を動作させることを特徴としている。
【0017】上記の構成によれば、車載監視装置から送
信される車両環境情報が、記憶手段に記憶された上記車
両環境に関する条件の少なくとも1個を満たしていない
ときには、制御手段が上記端末装置にパスワードの入力
を要求する。そして、端末装置にて入力されたパスワー
ドと上記記憶手段に記憶されたパスワードとが一致した
場合には、制御手段は、上記端末装置からの入力に応じ
て車載監視装置を動作させることができると判断し、車
載監視装置を動作させる。
【0018】したがって、上記車両環境情報が上記条件
を満たしていない場合には、上記のパスワード照合によ
って車載監視装置を動作させる一方、上記車両環境情報
が上記条件を全て満たしている場合には、上記のパスワ
ード照合なしで車載監視装置を動作させるという、車両
環境に応じて異なる手法を採ることができる。その結
果、車両環境に応じて安全なシステム運営を図ることが
できる。
【0019】また、上記車両環境情報が上記条件を満た
していない場合でも、パスワードの一致を条件として車
載監視装置を動作させることができるので、車載監視装
置を動作させる端末装置の利用者の便宜をはかることが
できる。
【0020】本発明に係る車両管理プログラムは、上記
の課題を解決するために、車両に搭載される車載監視装
置を端末装置からの入力に応じて動作させる車両管理装
置における車両管理プログラムであって、上記車載監視
装置から送信される車両環境情報が、上記車両管理装置
の記憶手段に少なくとも1個記憶された、上記車載監視
装置を動作させることができる車両環境に関する条件を
全て満足している場合に、上記車載監視装置を動作させ
る手段としてコンピュータを機能させるためのプログラ
ムであることを特徴としている。
【0021】上記の構成によれば、上記車両管理プログ
ラムをコンピュータが実行することにより、本発明の車
両管理装置および車両管理方法を実現することができ
る。
【0022】本発明に係る車両管理プログラムを記録し
た記録媒体は、上記の課題を解決するために、上述の本
発明の車両管理プログラムをコンピュータにて読み取り
可能に記録してなることを特徴としている。
【0023】上記の構成によれば、記録媒体に記録され
た本発明の車両管理プログラムをコンピュータが読み取
って実行することにより、本発明の車両管理装置および
車両管理方法を実現することができる。
【0024】本発明に係る監視システムは、上記の課題
を解決するために、上述した本発明の車両管理装置と、
車両に搭載され、車両を監視すると共に、車両環境情報
を上記車両管理装置に送信する車載監視装置と、上記車
載監視装置を動作させるのに必要な情報を入力するため
の端末装置とを通信可能に接続してなることを特徴とし
ている。
【0025】上記の構成によれば、本発明の車両管理装
置と、車載監視装置と、端末装置とで監視システムを構
築することにより、車両環境に応じた安全なシステム運
営が可能な監視システムを提供することができる。
【0026】また、本発明に係る車両管理装置は、上記
車両環境に関する条件は、上記車載監視装置を動作させ
ることができる気候の情報を含んでいる構成であっても
よい。
【0027】また、本発明に係る車両管理装置は、上記
車両環境に関する条件は、上記車載監視装置を動作させ
ることができる車内または車外の温度の情報を含んでい
る構成であってもよい。
【0028】また、本発明に係る車両管理装置は、上記
制御手段は、上記車両環境情報に車両の緊急情報が含ま
れている場合には、上記車両環境情報に含まれる上記緊
急情報以外の情報が上記車両環境に関する条件と一致し
ているか否かにかかわらず、端末装置からの入力に応じ
て上記車載監視装置を動作させる構成であってもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図面に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0030】(1.システム構成)図2は、本発明に係
る監視システムの概略の構成を示している。本システム
は、車載監視装置1と、車両管理装置2と、端末装置3
とが、インターネットや公衆回線などの通信網4を介し
て互いに通信可能に接続されてなっている。まず、これ
らの各装置について簡単に説明すれば、以下の通りであ
る。
【0031】車載監視装置1は、車両に搭載され、車両
に異常(例えば盗難や車上荒らし)が発生していないか
どうかなど、車両の状態を監視する一種の車載端末であ
る。なお、上記した車両とは、乗用車、トラック、バ
ス、オートバイ、自転車など、移動可能な乗物を包括す
る表現であるが、以下では、特に乗用車を想定して説明
する。
【0032】車載監視装置1は、端末装置3によって設
定され、車両管理装置2に登録されたセキュリティーモ
ード(監視モード)のON/OFF情報を受信して、設
定されたセキュリティーモードに応じた動作を行う。
【0033】なお、セキュリティーモードONは、車両
の監視必要時に対応して設定されるモードであり、セキ
ュリティーモードOFFは、車両の監視不要時に対応し
て設定されるモードである。
【0034】したがって、例えば、セキュリティーモー
ドがONに設定されているときにドアの開閉などがあっ
た場合には、車載監視装置1は車両に異常があったと判
断し、ホーンを鳴らしたり、ハザードランプを点滅させ
たりして不審者を威嚇すると共に、車両の異常情報や車
両の現在の位置情報を車両管理装置2に送信する。一
方、セキュリティーモードがOFFに設定されていると
きにドアの開閉などがあった場合には、車載監視装置1
はそのようなドアの開閉を車両の異常とは見なさず、例
えば車両の位置や速度の情報のみを車両管理装置2に送
信する。
【0035】車両管理装置2は、端末装置3にて設定さ
れたセキュリティーモードを登録し、現在登録されてい
るセキュリティーモードの情報を車載監視装置1に送信
して、車載監視装置1をセキュリティーモードに応じて
動作させる。
【0036】また、車両管理装置2は、車載監視装置1
からの情報を受信して、車両の状態を管理する機能も有
している。例えば、車両管理装置2は、車載監視装置1
から車両の異常情報を受信すると、車両の管理情報とし
て、車両が異常である旨の電子メールを端末装置3に送
信し、その車両の所有者へ知らせることになる。
【0037】端末装置3は、携帯電話、携帯端末、PC
(Personal Computer )などで構成されており、車両管
理装置2からの上記電子メールを受信したり、車両管理
装置2に現在の車両の状態(異常であるか否か)を確認
したり、セキュリティーモードのON/OFFを設定す
るのに用いられる。なお、以下では、端末装置3を、簡
易なWebブラウザを搭載した携帯電話で構成し、携帯
電話会社に固有のサービスであって、通信網4に接続す
るための接続サービスを利用する場合を例に挙げて説明
する。
【0038】このようなシステムを構成することで、車
両の所有者は、例えば家庭に居ながらでも、端末装置3
にて自分の車両に異常があったかどうかを確認すること
ができる。また、端末装置3を汎用性の高い携帯電話で
構成することによって、誰でも簡単に本システムを利用
することが可能となる。
【0039】次に、本システムを構成する各装置の詳細
な構成について、以下に説明する。
【0040】(2.車載監視装置)図3は、車載監視装
置1の概略の構成を示している。同図に示すように、車
載監視装置1は、センサ11と、入出力部12と、制御
部13と、通信部14と、記憶部15と、計時部16と
を備えている。
【0041】センサ11は、車両の状態変化を検知する
ものであり、その検知信号を入出力部12に送る。車両
の状態変化には、車両の異常の有無や、車両の走行状態
(例えば速度、加速度、車両の位置)の変化などが含ま
れている。なお、センサ11の詳細については後述す
る。
【0042】入出力部12は、センサ11から上記検知
信号が入力されたときに、その検知信号に対応する信号
を制御部13に出力する。なお、センサ11から入出力
部12を介して制御部13に入力される信号を、以下で
は、単に、センサ11からの検知信号と呼ぶこともあ
る。
【0043】制御部13は、例えばマイクロコンピュー
タによって構成されており、車両管理装置2にて登録さ
れたセキュリティーモードのON/OFFに応じた動作
を行う。
【0044】例えば、車両管理装置2にてセキュリティ
ーモードがONに設定され、その情報が車載監視装置1
に送信されると、制御部13は、入出力部12から車両
の異常を示す検知信号が入力されたときに、ハザードラ
ンプを点灯させたり、ホーンを鳴らすなどして、車両の
盗難犯を威嚇すると共に、車両に異常があった旨の情報
や車両の現在の位置情報を通信部14を介して車両管理
装置2に送信する。また、制御部13は、車両管理装置
2からのリクエストに応じて、センサ11が検知した情
報を車両管理装置2に送信する機能も有している。
【0045】一方、車両管理装置2にてセキュリティー
モードがOFFに設定され、その情報が車載監視装置1
に送信された場合には、制御部13は、入出力部12か
ら検知信号が入力されても、その検知信号は車両の異常
を示すものではないと判断する。その結果、制御部13
は、上記のように盗難犯を威嚇したり、車両管理装置2
に異常情報を送信することはしないが、車両の現在の位
置情報や速度情報などの走行情報については車両管理装
置2に送信する。
【0046】通信部14は、制御部13の制御のもと
で、車両管理装置2との間で情報を送受信するためのイ
ンターフェースを司っている。
【0047】記憶部15は、車載監視装置1と車両管理
装置2との間で通信不能になった場合に、車両管理装置
2に送信すべき情報(例えばセンサ11からの検知信
号)を記憶するものである。例えば、車載監視装置1を
備えた車両が地下に入ることで車両管理装置2との間で
通信不能になった場合には、通信可能となるまで、上記
情報が記憶部15に記憶される。そして、通信可能とな
った時点で、制御部13の制御により、記憶部15に記
憶されていた情報が一度に車両管理装置2に送信される
ことになる。また、記憶部15は、車載監視装置1にお
ける動作プログラムをも記憶している。
【0048】計時部16は、現在の日時を計時するもの
である。これにより、制御部13は、例えば、センサ1
1にて次に示す各種情報を検知した日時や、各種情報を
検知してからどのくらいの時間が経過したかを、計時部
16での計時に基づいて把握することができる。
【0049】次に、上記したセンサ11の詳細について
以下に説明する。
【0050】センサ11は、基本的には、車両に標準装
備されているセンサ(以下、標準センサと記載する)
と、オプションで装備されるセンサ(以下、オプション
センサ)との2種類に大別される。上記の標準センサ
は、さらに、侵入検知センサと走行検知センサとで構成
され、上記のオプションセンサは、さらに、異常検知セ
ンサと位置検出センサとで構成されている。
【0051】侵入検知センサは、各ドアやハッチの開
閉、トランクの開閉などを検知することによって、人間
の車両への侵入または車両に対する異常行為を検知す
る。各ドアやハッチの開閉時、トランクの開閉時には、
ルームランプやフットランプ、トランクルームのランプ
が点灯または消灯するので、侵入検知センサは、各ラン
プの点灯/消灯を検知することで、各ドアやハッチの開
閉またはトランクの開閉を検知することができる。
【0052】走行検知センサは、車両が走行状態にある
か否かを検知するものであり、キーの回転、セルモータ
の始動、バッテリー電圧、ドアロックの有無、シフトレ
バーの位置、サイドブレーキの操作、ウインカーの点
灯、ブレーキランプの点灯、シートベルトの着用の有
無、車速パルスなどを検知する各種センサで構成され
る。制御部13は、この車速パルスに基づいて、ソフト
ウェア的に車両の速度を計算することができる。また、
走行検知センサは、一般にL端子と呼ばれている端子か
らの出力に基づいてエンジンの始動および回転数を検知
するセンサ、燃料の残量を検知するセンサ、エアバック
が開いたかどうかを検知するセンサ、車両の走行中の加
速度を検知するセンサなどをさらに含んでいる。
【0053】走行検知センサは、基本的には、車両のイ
ンストルメントパネル内の警告灯により警告表示される
情報や、デジタルメータで表示される情報については検
知することが可能である。
【0054】異常検知センサは、振動センサ、レーダー
センサ、音響センサ、傾斜センサ、圧力センサ、赤外線
センサなどで構成されている。振動センサは、横を走る
車両や風以外の異常な振動を検知するものであり、これ
によって、車内への侵入者や車両の破壊の有無を検知す
ることができる。レーダーセンサは、車内および車外の
一定速度以上で動く物体を検知するものであり、侵入者
および接近者の有無を検知できる。
【0055】音響センサは、特定の周波数帯の音を検知
するものであり、これによって、鍵のこじ開け、窓の破
壊、キーシリンダーの抜き取りの有無を検知できる。傾
斜センサは、車両の傾きを検知するものであり、タイヤ
やホイールの盗難やレッカー移動の有無を検知できる。
圧力センサは、シートやマットに加わる圧力を検知する
ものであり、車内への侵入者の有無を検知できる。赤外
線センサは、赤外線の受光部への入射が阻止されるか否
かによって、侵入者の有無を検知する。
【0056】また、オプションセンサには、車内および
車外を撮影するための車載カメラも含まれており、車内
および車外の状況が通信部14を介して車両管理装置2
に送信されるようになっている。
【0057】異常検知の精度を向上させるためには、異
常検知センサの種類や数を増やすことが望ましいが、こ
れらの種類や数は、車両の所有者の要望やコストとの兼
ね合いで決めればよい。
【0058】位置検出センサは、例えばGPS(Global
Positioning System )やPHS(Personal Handyphon
e System)を利用した既存の位置検出手段で構成されて
いる。このような位置検出センサを備えていることによ
り、車両管理装置2は、位置検出センサからの位置情報
に基づいて車両の現在の位置を常に把握することがで
き、例えば車両が盗難にあった場合でも、その位置情報
に基づいて、車両を追跡することが可能となる。
【0059】なお、本実施形態では、オプションセンサ
としての上記各センサが全て車両に備えられているもの
とする。
【0060】センサ11にて検知された情報や、計時部
16にて計時された日時情報は、制御部13の制御によ
って車両管理装置2に送信される。なお、これらの情報
は、全て車両環境に関する情報であるため、以下では、
これらの情報を車両環境情報と称することにする。ま
た、センサ11は、気候(雨、風量、異常気象など)を
検知したり、温度(車内または車外の温度)を検知した
り、緊急事態(水没、横転、車両異常など)か否かを検
知できるセンサをさらに含んで構成されてもよい。
【0061】したがって、上記した車両環境情報には、
車両の位置情報、日時情報、気候情報、温度情報、緊急
情報などの情報が少なくとも1個含まれていることにな
る。
【0062】(3.車両管理装置)図1は、車両管理装
置2の概略の構成を示している。同図に示すように、車
両管理装置2は、入力部21と、出力部22と、通信部
23と、計時部24と、記憶部25と、制御部26とを
備えている。入力部21、出力部22、計時部24、記
憶部25、制御部26は、それぞれ入出力バス27を介
して互いに接続されている。
【0063】入力部21は、例えば、キーボードやマウ
スによって構成されており、車両管理装置2の操作者が
各種情報を入力するのに用いられる。例えば、車両とそ
の所有者との対応関係や、所有者の端末装置3のID情
報などはこの入力部21を介して入力され、記憶部25
に記憶されることになる。
【0064】出力部22は、例えば、CRT(Cathode
Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などの
表示装置やプリンタで構成されている。車載監視装置1
からの受信情報や、端末装置3からの入力情報、記憶部
25の記憶内容などは、この出力部22にて確認するこ
とができる。
【0065】通信部23は、制御部26の制御のもと
で、車両管理装置2と車載監視装置1および端末装置3
との間で情報を送受信するためのインターフェースを司
っている。これにより、車両管理装置2は、無線で最寄
りの基地局から通信網4を介して車載監視装置1および
端末装置3と情報の通信(例えばパケット通信)を行う
ことが可能となっている。計時部24は、現在時刻を計
時するものである。
【0066】記憶部25は、例えば、RAM(Random A
ccess Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハード
ディスク、不揮発性の半導体メモリで構成されており、
入力部21から入力される情報の他に、端末装置3にて
入力されるセキュリティーモード(ONかOFFか)を
記憶(登録)したり、端末装置3のID情報(利用者の
ID情報)、および車載監視装置1を動作させるための
パスワードを記憶するようになっている。
【0067】制御部26は、例えば、マイクロコンピュ
ータによって構成され、車両管理装置2の各部の動作を
制御すると共に、端末装置3からの入力に応じて車載監
視装置1を動作させる制御手段として機能している。よ
り具体的には、制御部26は、例えば、端末装置3にて
設定され、記憶部25に記憶されているセキュリティー
モードのON/OFF情報に応じた動作を行うように車
載監視装置1を制御する。また、制御部26は、車載監
視装置1から送信される情報に基づいて、車両の異常の
有無を判断し、判断した結果を端末装置3に送信する制
御を行う。
【0068】また、制御部26は、記憶部25に記憶さ
れた端末装置3のID情報と、実際に端末装置3から送
信されるID情報(車載監視装置1を使用する利用者の
ID情報)とに基づいてID認証を行い、本システムの
利用者が正規に登録された者であるか否かを確認する機
能も有している。
【0069】ここで、端末装置3のID情報としては、
端末装置3を携帯電話で構成した場合は、各携帯電話の
電話番号やメールアドレスがある。この場合、電話会社
との契約で発信者番号通知サービスを受けることによ
り、車両管理装置2へのアクセスと同時に各携帯電話に
固有のID情報も送信されることになる。一方、端末装
置3をPCで構成した場合は、車両管理装置2へのアク
セス時に、PC側から予め登録したID情報を入力する
ことで、ID情報を送信することができる。なお、端末
装置3を携帯電話で構成した場合でも、携帯電話にて別
途、ID情報の入力を行うようにしてもよい。
【0070】(4.端末装置)図4は、端末装置3の概
略の構成を示している。同図に示すように、端末装置3
は、入力部31と、制御部32と、通信部33と、表示
部34と、スピーカ35と、マイクロホン36と、記憶
部37とを備えており、これらは入出力バス38を介し
て互いに接続されている。
【0071】入力部31は、テンキーをはじめとするボ
タンやスイッチなどで構成されており、端末装置3の利
用者(=車両の所有者)の操作に応じた信号を、入出力
バス38を介して制御部32に供給する。セキュリティ
モードのON/OFFは、利用者がこの入力部31を操
作することにより設定されることになる。
【0072】制御部32は、例えばマイクロコンピュー
タによって構成されており、入力部31からの入力内容
に応じて各部の動作を制御する。通信部33は、制御部
32の制御のもとで、端末装置3と車両管理装置2との
間で情報を送受信するためのインターフェースを司って
いる。
【0073】表示部34は、例えばLCDによって構成
されており、入力部31による操作内容や各種メッセー
ジを表示する。スピーカ35は、通話を行う相手側から
の音声を出力する。マイクロホン36は、通話を行う相
手に送信する利用者の音声を取り込む。記憶部37は、
車両管理装置2から送信される情報(メッセージ)や、
利用者が入力した情報を一時的に記憶する。
【0074】なお、端末装置3をPCで構成した場合に
は、入力部31は、キーボードやマウスなどで構成さ
れ、表示部34は、LCDやCRTなどで構成される。
【0075】(5.車両管理装置の記憶部および制御
部)次に、本発明の特徴部分である車両管理装置2の記
憶部25および制御部26について、さらに詳細に説明
する。
【0076】記憶部25は、車載監視装置1を動作させ
ることができる車両環境に関する条件を少なくとも1個
記憶する記憶手段を構成している。上記条件は、例え
ば、入力部21からの入力により、予め記憶部25に記
憶される。そして、制御部26は、車載監視装置1から
送信される車両環境情報が上記車両環境に関する条件の
全てを満たしている場合には、無条件で(例えばパスワ
ードの入力要求なしに)車載監視装置1を動作させるよ
うになっている。
【0077】ここで、上記の車両環境に関する条件とし
ては、車載監視装置1を動作させることができる車両の
位置の情報がある。例えば、“車載監視装置1を動作さ
せることができるのは、車両の位置が自宅駐車場、ショ
ッピングセンターの駐車場の場合である”とか、“車両
の位置が、端末装置3の利用者の自宅駐車場であれば、
パスワードの入力要求なしで車載監視装置1を動作させ
ることができる”という動作条件が、上記車両環境に関
する条件として設定される。
【0078】したがって、車載監視装置1から送信され
る車両環境情報が、車両位置が自宅駐車場であることを
示す情報である場合は、制御部26は、上記車両環境情
報が上記動作条件を満足していると判断して、端末装置
3からの入力に応じて車載監視装置1を無条件で動作さ
せる。一方、上記車両環境情報が車両位置がショッピン
グセンターの駐車場であることを示す情報である場合に
は、上記車両環境情報が上記後者の動作条件を満足して
いないので、制御部26は、例えば、端末装置3に対し
てパスワードの入力要求を行う。そして、端末装置3に
て入力されたパスワードが記憶部25に予め記憶された
パスワードと一致している場合には、制御部26は、端
末装置3からの入力に応じて車載監視装置1を動作させ
る。このように、車両位置に応じて処理を異ならせるの
は以下の理由による。
【0079】自宅駐車場は、利用者が車両を駐車するの
に最もよく利用する場所であることから、車両が自宅駐
車場にある場合には、利用者の車載監視装置1に対する
操作の安全性が高い。したがって、パスワードの照合に
より、利用者が正規の利用者であるか否かを確認する必
要性に乏しい。また、パスワードの照合には通常時間が
かかるため、パスワードの照合という煩わしい処理を省
略することが、利用者の利便性向上にもつながる。
【0080】一方、ショッピングセンターの駐車場は、
自宅駐車場に比べて利用者の使用頻度はあまり高くない
ので、利用者の車載監視装置1に対する操作の安全性
は、車両が自宅駐車場にある場合よりも若干劣る。そこ
で、車両がショッピングセンターの駐車場にある場合に
は、パスワードの一致を車載監視装置1の車両環境に関
する条件とすることで、利用者が正規の利用者である場
合のみ、車載監視装置1を動作させて、上記安全性を確
保するようにしている。
【0081】なお、車載監視装置1を動作させることが
できる車両の位置条件は、上記の自宅駐車場、ショッピ
ングセンターの駐車場に限定されるわけではない。この
他にも、例えば、勤務先の駐車場、よく利用する店(例
えばビデオレンタル店)の駐車場、レストランの駐車
場、病院の駐車場、一般道路上、高速道路上、SA(サ
ービスエリア)やPA(パーキングエリア)などを考え
ることができる。記憶部25に予め記憶される車両位置
に関するこれらの情報を、以下では登録地とも称するこ
とにする。
【0082】また、上記車両環境に関する条件として
は、上記の車両の位置条件以外にも、例えば、車載監視
装置1を動作させることができる時期の条件がある。例
えば、“現在の日時が登録された時間帯であれば、パス
ワードの入力要求なしで車載監視装置1を動作させるこ
とができる”という動作条件が、上記車両環境に関する
条件として設定される。なお、上記時間帯は、例えば、
入力部21からの入力により、予め記憶部25に記憶
(登録)される。
【0083】したがって、車載監視装置1から送信され
る車両環境情報が現在時刻が登録された時間帯であるこ
とを示す情報である場合は、制御部26は、上記車両環
境情報が上記動作条件を満足していると判断して、端末
装置3からの入力に応じて車載監視装置1を無条件で動
作させる。一方、上記車両環境情報が現在時刻が登録さ
れた時間帯ではないことを示す情報である場合には、上
記車両環境情報が上記動作条件を満足していないので、
制御部26は、例えば、端末装置3に対してパスワード
の入力要求を行う。そして、端末装置3にて入力された
パスワードが記憶部25に予め記憶されたパスワードと
一致している場合には、制御部26は、端末装置3から
の入力に応じて車載監視装置1を動作させる。このよう
に、現在日時が登録された時間帯か否かで処理を異なら
せるのは、以下の理由による。
【0084】例えば、利用者の車載監視装置1の使用頻
度が高い時間帯があり、この時間帯が登録されていると
すると、この時間帯で車載監視装置1を操作する場合
は、利用者の車載監視装置1に対する操作の安全性が高
く、逆に、上記時間帯以外で車載監視装置1を操作する
場合は、利用者の車載監視装置1に対する操作の安全性
が、上記前者の場合に比べて低いと言える。
【0085】したがって、現在日時が登録された時間帯
か否かで処理を異ならせることにより、車載監視装置1
の操作に対する安全性が低い場合でも、その安全性を確
保することができる。
【0086】なお、上記時期条件として登録される時間
帯としては、例えば深夜(例えば午後10時から午前4
時)、早朝(例えば午前4時から午前7時)、出勤時間
(例えば午前7時から午後10時)、平日、休日、曜日
などを考えることができる。また、車両の行き先に対応
して時間帯を登録することも可能である。例えば、ショ
ッピングセンターについては、平日の午前10時から午
後2時のように時間帯を登録してもよく、レストランや
病院についても、適宜、時間帯を登録してもよい。
【0087】さらに、上記車両環境に関する条件として
は、車載監視装置1を動作させることができる気候の条
件を考えることもできる。この場合、例えば、“現在、
雨が降っていれば、パスワードの入力要求なしで車載監
視装置1を動作させることができる”という動作条件
が、上記車両環境に関する条件として設定される。な
お、上記気候の条件を、例えば、風や異常気象について
設定しておいてもよい。
【0088】また、上記車両環境に関する条件として、
車載監視装置1を動作させることができる、車内または
車外の温度の条件を考えることもできる。この場合、例
えば、“車内または車外の温度が30℃以上であれば、
パスワードの入力要求なしで車載監視装置1を動作させ
ることができる”という動作条件が上記車両環境に関す
る条件として設定される。
【0089】車両環境に関する条件として、このような
気候や温度についての動作条件を考えた場合、車両環境
情報が上記条件を満足している場合には、制御部26
は、パスワードの入力要求なしで車載監視装置1を迅速
に動作させることができる。したがって、例えば雨が降
っていて利用者が車両に即座に乗り込もうとするため
に、即座に監視モードやドアロックを解除したい場合
や、車内が40℃以上であり、クーラーを予め作動させ
ておきたい場合でも、迅速に対処することができる。
【0090】また、制御部26は、車載監視装置1から
送信される車両環境情報に車両の緊急情報(例えば急病
による人物の車内へのとじ込み、水没、横転など)が含
まれている場合には、上記車両環境情報に含まれる上記
緊急情報以外の情報が上記車両環境に関する条件と一致
しているか否かにかかわらず、端末装置3からの入力に
応じて車載監視装置1を動作させるようになっていても
よい。
【0091】この場合、上記車両環境情報に含まれる上
記緊急情報以外の情報と上記条件との一致を判断する手
間がなくなり、しかも、上記のようなパスワードの照合
をも行わないので、緊急時に迅速な対応が可能となる。
例えば、端末装置3からドアロックの解錠指示を行うこ
とにより、車載監視装置1がそのような解錠動作を迅速
に行うので、車内の生存者を迅速に救出することが可能
となる。
【0092】(6.動作)次に、本システムにおける動
作について、図5のフローチャートに基づいて説明す
る。なお、ここでは、車載監視装置1を動作させる形態
としてセキュリティーモードの設定変更を行う場合につ
いて説明する。また、以下では、端末装置3が携帯電話
であれば発信者番号通知サービスにより、PCであれば
入力部31からの入力により、端末装置3のIDが車両
管理装置2に送信され、車両管理装置2にてID認証が
適正に行われるものとする。
【0093】まず、利用者が端末装置3にて車載監視装
置1の動作指示(セキュリティーモードの変更指示)を
入力し、この動作指示を車両管理装置2が受信すると
(S1)、車両管理装置2の制御部26は、車載監視装
置1から送信される車両環境情報を確認する(S2)。
【0094】なお、ここでは、説明の理解をしやすくす
るために、上記車両環境情報は、車両の位置情報と日時
情報であるとする。また、車載監視装置1から車両管理
装置2への車両環境情報の送信は、車載監視装置1が定
期的(例えば1分おき)に行ってもよいし、車両管理装
置2から車載監視装置1に対して車両環境情報の送信要
求があった場合に行ってもよい。
【0095】次に、制御部26は、上記車両環境情報
が、記憶部25に記憶されている、車載監視装置1を動
作させることができる車両環境に関する条件の全てを満
たしているか否かを判断し、その判断結果に応じて車載
監視装置1を動作させる。ここでは、上記条件として、
車載監視装置1を動作させることができる車両の位置
が、自宅駐車場とショッピングセンターの駐車場であ
る、車両位置が自宅駐車場であれば、パスワード入力
要求なしで車載監視装置1を動作させることができる、
現在日時が予め登録された時間帯であれば、パスワー
ド入力要求なしで車載監視装置1を動作させることがで
きる、という3つの動作条件が記憶部25に記憶されて
いるものとする。なお、動作条件は、このうち1個だけ
であってもよい。
【0096】まず、制御部26は、上記車両環境情報に
含まれる車両の位置情報が、予め記憶部25に記憶され
た登録地(自宅駐車場またはショッピングセンターの駐
車場)であるか否かを判断する(S3)。
【0097】S3にて、上記車両の位置情報が登録地で
あると判断した場合(S3にてYes)、制御部26
は、次に、この車両位置情報が利用者の自宅駐車場であ
るか否かを判断する(S4)。そして、S4にて、車両
位置情報が自宅駐車場であると判断した場合は(S4に
てYes)、制御部26は、次に、現在日時が、記憶部
25に記憶された使用可能な時間帯であるか否かを判断
する(S5)。
【0098】S5にて、現在日時が上記時間帯を満足し
ていれば(S5にてYes)、制御部26は、車載監視
装置1から送信された車両環境情報が、記憶部25に記
憶された車両環境に関する条件を全て満足していると判
断し、端末装置3からの入力に応じてセキュリティーモ
ードを変更し、記憶部25に記憶する(S6)。そし
て、制御部26は、セキュリティーモードの変更指示を
車載監視装置1に送信し、車載監視装置1を、変更した
セキュリティーモードに応じて動作させる(S7)。
【0099】一方、S3にて、上記車両の位置情報が登
録地でないと判断した場合(S3にてNo)、制御部2
6は、端末装置3にその旨の電子メールを送信し、利用
者に注意を促す(S8)。その後、制御部26は、端末
装置3に、車載監視装置1を動作させるためのパスワー
ドの入力要求を行う(S9)。
【0100】なお、S4にて、車両位置情報が自宅駐車
場ではないと判断した場合(S4にてNo)、および、
S5にて、現在日時が上記時間帯を満足していない場合
(S5にてNo)についても、上記のS9に移行するこ
とになる。また、S4にてNo、S5にてNoの場合、
S8と同様なメール送信を行うようにしてもよい。
【0101】この入力要求を受けて、利用者が端末装置
3にてパスワードを入力し、車両管理装置2に送信する
と(S10)、制御部26は、上記入力されたパスワー
ドと、記憶部25に予め記憶されているパスワードとが
一致しているか否かを判断する(S11)。S11に
て、両パスワードが一致している場合には、S6および
S7の過程を経て車載監視装置1を動作させる。一方、
S11にて、両パスワードが一致していない場合には、
制御部26は、当該利用者による車載監視装置1の使用
を不許可と判断してセキュリティーモードの変更を拒否
し(S12)、処理を終了する。
【0102】以上のように、本システムでは、制御部2
6は、車載監視装置1から送信される車両環境情報が、
記憶部25に記憶された車両環境に関する条件の全て
(上記の例では〜の条件)を満たしている場合に、
端末装置3からの入力に応じて車載監視装置1を動作さ
せる。これにより、上記車両環境情報が上記条件を満た
しているか否かに応じて、つまり、車両環境に応じて、
車載監視装置1を動作させたり動作させなかったりする
ことができる。その結果、車両環境に応じた安全なシス
テム運営が可能となる。
【0103】また、車両環境によってはパスワードの照
合を行い、利用者を確認することで、より安全なシステ
ム運営が可能となる。また、上記車両環境情報が上記条
件を全て満足する場合には、通常は時間のかかる上記パ
スワードの照合が省略されることになり、利用者がパス
ワードを入力する手間もなくなる。したがって、利用者
の利便性を確実に向上させることができ、また、通信に
要するコストを低減することもできる。
【0104】また、車載監視装置1から送信される車両
環境情報が、記憶部25に記憶されている動作条件を満
足していなくても、パスワードの一致を条件として車載
監視装置1を動作させることができるので、利用者の便
宜をはかることができる。
【0105】なお、利用者が車両を登録地以外の場所で
使用するときには、パスワードの入力を要求する上記の
処理は利用者にとって負担となるかも知れない。しか
し、この場合には、最初の駐車位置で本人確認(パスワ
ードの照合)を行った後は、一定期間、本人確認なしで
車載監視装置1を動作させるようにすれば、そのような
利用者の負担、ストレスを軽減することができる。
【0106】また、自宅駐車場や勤務先の駐車場など、
よく利用する場所に車両を駐車したときに、セキュリテ
ィーモードのONへの設定し忘れがあった場合には、車
両管理装置2または車載監視装置1が自動的にキュリテ
ィーモードをONに変更することによって、車載監視装
置1にセキュリティーモードONに対応する動作を行わ
せることも可能である。例えば、セキュリティーモード
OFF時に車両のエンジン停止があった場合に、車両の
エンジン停止からの時間が所定時間経過したか否かを判
断することによって、セキュリティーモードの変更忘れ
であるか否かを判断することができる。この場合、利用
者のヒューマンエラーをカバーして、車両の安全性を高
めることができる。
【0107】また、制御部26は、車両走行中の場合
は、セキュリティーモードの変更を制限したり、追加の
パスワードの入力を要求したりして、誤ってセキュリテ
ィーモードが変更されないように制御することもでき
る。
【0108】また、以上では、車載監視装置1を動作さ
せる場合として、セキュリティーモードのON/OFF
を例に挙げたが、これに限定されるわけではない。例え
ば、ドアロックの施錠/解錠、窓の開閉、エンジンの始
動/停止、ライト点灯/消灯など、制御部13の制御に
よって行うことができる動作については、全て、本発明
を適用することができる。
【0109】また、遠隔操作を行う場合、車両管理装置
2の制御部26は、例えば、雨が観測された場合には、
窓を開く動作を制限したり、異常に車内の温度が上がっ
ている場合には、窓を少し開くような動作を行いやすく
する制御を行ってもよい。
【0110】(7.プログラムおよび記録媒体)以上で
説明した車両管理装置2での処理は、プログラムで実現
することが可能である。このプログラムはコンピュータ
で読み取り可能な記録媒体に格納されている。本発明で
は、この記録媒体として、記憶部25であってもよい
し、車両管理装置2で処理が行われるために必要な図示
していないメモリ(例えばROMそのもの)であっても
よいし、また図示していないが外部記憶装置としてプロ
グラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入
することで読み取り可能なプログラムメディアであって
もよい。
【0111】上記いずれの場合においても、格納されて
いるプログラムはマイクロプロセッサ(図示せず)のア
クセスにより実行される構成であってもよいし、格納さ
れているプログラムを読み出し、読み出したプログラム
を図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロー
ドすることにより、そのプログラムが実行される構成で
あってもよい。この場合、ダウンロード用のプログラム
は予め本体装置に格納されているものとする。
【0112】ここで、上記プログラムメディアは、本体
と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープや
カセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)
ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−R
OM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク
系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等の
カード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEP
ROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含め
た固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0113】また、本発明においては、インターネット
を含む通信ネットワークと接続可能なシステム構成であ
ることから、通信ネットワークからプログラムをダウン
ロードするように流動的にプログラムを担持する媒体で
あってもよい。なお、このように通信ネットワークから
プログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロ
ード用プログラムは予め本体装置に格納しておくか、あ
るいは別な記録媒体からインストールされるものであっ
てもよい。
【0114】なお、記録媒体に格納されている内容とし
てはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0115】
【発明の効果】本発明に係る車両管理装置は、以上のよ
うに、車両に搭載される車載監視装置を端末装置からの
入力に応じて動作させる制御手段を備えた車両管理装置
であって、上記車載監視装置を動作させることができる
車両環境に関する条件を少なくとも1個記憶する記憶手
段を備え、上記制御手段は、上記車載監視装置から送信
される車両環境情報が上記車両環境に関する条件の全て
を満たしている場合に、上記車載監視装置を動作させる
構成である。
【0116】また、本発明に係る車両管理方法は、以上
のように、車両に搭載される車載監視装置を端末装置か
らの入力に応じて動作させる車両管理装置における車両
管理方法であって、上記車載監視装置から送信される車
両環境情報が、上記車両管理装置の記憶手段に少なくと
も1個記憶された、上記車載監視装置を動作させること
ができる車両環境に関する条件を全て満足している場合
に、上記車載監視装置を動作させる構成である。
【0117】それゆえ、制御手段は、車載監視装置から
送信される車両環境情報が、記憶手段に記憶された、上
記車両環境に関する条件の全てを満たしているか否かに
応じて、つまり、車両環境に応じて、車載監視装置を動
作させたり動作させなかったりすることができる。その
結果、車両環境に応じた安全なシステム運営が可能とな
るという効果を奏する。
【0118】本発明に係る車両管理装置は、以上のよう
に、上記車両環境に関する条件は、上記車載監視装置を
動作させることができる車両の位置条件を含んでいる構
成である。
【0119】それゆえ、車両位置に応じて、車載監視装
置を動作させたり動作させなかったりすることができ、
車両位置に応じた安全なシステム運営が可能となるとい
う効果を奏する。
【0120】本発明に係る車両管理装置は、以上のよう
に、上記車両環境に関する条件は、上記車載監視装置を
動作させることができる時期の条件を含んでいる構成で
ある。
【0121】それゆえ、車載監視装置を動作させようと
する時期に応じて、その動作を行わせたり行わせなかっ
たりすることができ、動作時期に応じた安全なシステム
運営が可能となるという効果を奏する。
【0122】本発明に係る車両管理装置は、以上のよう
に、上記記憶手段は、上記車載監視装置を動作させるた
めのパスワードをさらに記憶しており、上記制御手段
は、上記車載監視装置から送信される車両環境情報が上
記条件の少なくとも1個を満たしていないときに、上記
端末装置にパスワードの入力を要求し、端末装置にて入
力されたパスワードと上記記憶手段に記憶されたパスワ
ードとが一致した場合に、上記車載監視装置を動作させ
る構成である。
【0123】それゆえ、上記車両環境情報が上記条件を
満たしていない場合には、パスワード照合によって車載
監視装置を動作させる一方、上記車両環境情報が上記条
件を全て満たしている場合には、上記のパスワード照合
なしで車載監視装置を動作させるという、車両環境に応
じて異なる手法を採ることができる。その結果、車両環
境に応じて安全なシステム運営が可能なる。
【0124】また、上記車両環境情報が上記条件を満た
していない場合でも、パスワードの一致を条件として車
載監視装置を動作させることができるので、車載監視装
置を動作させる端末装置の利用者の便宜をはかることが
できるという効果を併せて奏する。
【0125】本発明に係る車両管理プログラムは、以上
のように、車両に搭載される車載監視装置を端末装置か
らの入力に応じて動作させる車両管理装置における車両
管理プログラムであって、上記車載監視装置から送信さ
れる車両環境情報が、上記車両管理装置の記憶手段に少
なくとも1個記憶された、上記車載監視装置を動作させ
ることができる車両環境に関する条件を全て満足してい
る場合に、上記車載監視装置を動作させる手段としてコ
ンピュータを機能させるためのプログラムである構成で
ある。
【0126】それゆえ、上記車両管理プログラムをコン
ピュータが実行することにより、本発明の車両管理装置
および車両管理方法を実現することができるという効果
を奏する。
【0127】本発明に係る車両管理プログラムを記録し
た記録媒体は、以上のように、上述の本発明の車両管理
プログラムをコンピュータにて読み取り可能に記録して
なる構成である。
【0128】それゆえ、記録媒体に記録された本発明の
車両管理プログラムをコンピュータが読み取って実行す
ることにより、本発明の車両管理装置および車両管理方
法を実現することができるという効果を奏する。
【0129】本発明に係る監視システムは、以上のよう
に、上述した本発明の車両管理装置と、車両に搭載さ
れ、車両を監視すると共に、車両環境情報を上記車両管
理装置に送信する車載監視装置と、上記車載監視装置を
動作させるのに必要な情報を入力するための端末装置と
を通信可能に接続してなる構成である。
【0130】それゆえ、本発明の車両管理装置と、車載
監視装置と、端末装置とで監視システムを構築すること
により、車両環境に応じた安全なシステム運営が可能な
監視システムを提供することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る監視システムを構成する車両管理
装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図2】上記監視システムの概略の構成を示すブロック
図である。
【図3】上記監視システムを構成する車載監視装置の概
略の構成を示すブロック図である。
【図4】上記監視システムを構成する端末装置の概略の
構成を示すブロック図である。
【図5】上記監視システムにおける動作の流れを示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 車載監視装置 2 車両管理装置 3 端末装置 25 記憶部(記憶手段) 26 制御部(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 俊二 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 オムロン株式会社内 (72)発明者 向川 信一 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 オムロン株式会社内 Fターム(参考) 5C087 AA02 AA03 AA10 AA24 AA25 BB12 BB18 BB21 BB32 BB74 DD03 DD14 EE16 FF01 FF02 FF17 FF19 FF20 GG08 GG19 GG21 GG70

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両に搭載される車載監視装置を端末装置
    からの入力に応じて動作させる制御手段を備えた車両管
    理装置であって、 上記車載監視装置を動作させることができる車両環境に
    関する条件を少なくとも1個記憶する記憶手段を備え、 上記制御手段は、上記車載監視装置から送信される車両
    環境情報が上記車両環境に関する条件の全てを満たして
    いる場合に、上記車載監視装置を動作させることを特徴
    とする車両管理装置。
  2. 【請求項2】上記車両環境に関する条件は、上記車載監
    視装置を動作させることができる車両の位置条件を含ん
    でいることを特徴とする請求項1に記載の車両管理装
    置。
  3. 【請求項3】上記車両環境に関する条件は、上記車載監
    視装置を動作させることができる時期の条件を含んでい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の車両管理
    装置。
  4. 【請求項4】上記記憶手段は、上記車載監視装置を動作
    させるためのパスワードをさらに記憶しており、 上記制御手段は、上記車載監視装置から送信される車両
    環境情報が上記条件の少なくとも1個を満たしていない
    ときに、上記端末装置にパスワードの入力を要求し、端
    末装置にて入力されたパスワードと上記記憶手段に記憶
    されたパスワードとが一致した場合に、上記車載監視装
    置を動作させることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれかに記載の車両管理装置。
  5. 【請求項5】車両に搭載される車載監視装置を端末装置
    からの入力に応じて動作させる車両管理装置における車
    両管理方法であって、 上記車載監視装置から送信される車両環境情報が、上記
    車両管理装置の記憶手段に少なくとも1個記憶された、
    上記車載監視装置を動作させることができる車両環境に
    関する条件を全て満足している場合に、上記車載監視装
    置を動作させることを特徴とする車両管理方法。
  6. 【請求項6】車両に搭載される車載監視装置を端末装置
    からの入力に応じて動作させる車両管理装置における車
    両管理プログラムであって、 上記車載監視装置から送信される車両環境情報が、上記
    車両管理装置の記憶手段に少なくとも1個記憶された、
    上記車載監視装置を動作させることができる車両環境に
    関する条件を全て満足している場合に、上記車載監視装
    置を動作させる手段としてコンピュータを機能させるた
    めのプログラムであることを特徴とする車両管理プログ
    ラム。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の車両管理プログラムをコ
    ンピュータにて読み取り可能に記録してなることを特徴
    とする車両管理プログラムを記録した記録媒体。
  8. 【請求項8】請求項1ないし4のいずれかに記載の車両
    管理装置と、 車両に搭載され、車両を監視すると共に、車両環境情報
    を上記車両管理装置に送信する車載監視装置と、 上記車載監視装置を動作させるのに必要な情報を入力す
    るための端末装置とを通信可能に接続してなることを特
    徴とする監視システム。
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