JP2003066727A - 画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ - Google Patents

画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ

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JP2003066727A JP2001259646A JP2001259646A JP2003066727A JP 2003066727 A JP2003066727 A JP 2003066727A JP 2001259646 A JP2001259646 A JP 2001259646A JP 2001259646 A JP2001259646 A JP 2001259646A JP 2003066727 A JP2003066727 A JP 2003066727A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 現像剤担持体から飛散した現像剤が現像装置
外部に飛散して現像装置周囲もしくは現像画像を汚損す
ることを防止できる画像形成装置及び該装置に用いられ
るプロセスカートリッジを提供する。 【解決手段】 マグネットローラ5が現像領域に対して
現像スリーブ4の内側に現像磁極P1と、現像磁極P1
に対して現像スリーブ4の回転方向下流側に隣接する位
置に現像磁極P1と反対極性の補助磁極P1bとを具備
し、上記補助磁極P1bの近傍の上記トナーホッパ8を
形成するケーシング2aに、上記現像スリーブ4から飛
散した現像剤が上記開口部から現像装置外部に飛散する
ことを防ぐための磁界を形成する磁界形成手段としての
回収磁極80を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、FAXなどの画像形成装置及び該装置に用いられる
プロセスカートリッジに係り、詳しくは、潜像担持体
と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該
潜像担持体上の潜像を現像してトナー像とする現像装置
とを有する画像形成装置及び該装置に用いられるプロセ
スカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタ、ファクシミ
リなどの電子写真方式の画像形成装置においては、感光
体ドラムや感光体ベルトからなる潜像担持体上に、画像
情報に対応した静電潜像が形成され、現像装置によって
現像動作が実行され、可視像が得られる。かかる電子写
真方式においては、従来より、トナーのみからなる1成
分現像剤を用いる1成分現像方式と、トナーと磁性粒子
を含む2成分現像剤を用いた2成分現像方式とが知られ
ている。このうち2成分現像方式は、転写性や温度・湿
度に対する現像特性の安定性が良好な優れた現像方式で
ある。この2成分現像方式では、潜像担持体に対向する
現像領域において、現像剤担持体上にブラシチェーン状
に穂立ちされて保持された2成分現像剤から潜像担持体
上の静電潜像部分にトナーが供給される。
【0003】図1は、上記2成分現像方式の現像装置の
概略構成図である。マグネットローラ5の表面部には、
該ローラの回転中心軸方向に沿った方向に延在する磁極
が径方向外側に向けて複数形成されるように、複数の磁
石が設けられている。具体的には、現像領域Dに対向す
る位置に現像剤を穂立ちさせて現像を行うための現像磁
極P1(N極)が形成され、この現像磁極による法線方
向磁束密度分布の半値角度幅を狭くするために、現像磁
極P1に対して現像スリーブ回転方向の上流側及び下流
側のそれぞれから隣接する位置に、現像磁極と反対の極
性の補助磁極P1a(S極),P1b(S極)を有して
いる。また、上記現像剤収容部Sに磁界の磁力が及ぶよ
うに、プレドクタ7aに対向する位置から上記現像領域
に至る間に磁極P4(N極)を有している。更に、上記
マグネットローラ5の表面には、一般的な現像装置と同
様に、現像スリーブ4上に現像剤を担持し続けながら搬
送するための搬送磁極P2(N極),P3(S極)を有
している。なお、図1中の現像スリーブ4の周囲に点線
で示した曲線は、各磁極によって形成された、現像スリ
ーブ4の軸方向中央部における現像スリーブ表面上の法
線方向磁束密度分布を示している。本構成を取った理由
は、現像領域の幅(現像ニップ幅)を狭くしたり、現像
領域における磁気ブラシの現像剤密度を高めたりして、
「後端白抜け(後述)」などの画質劣化を防止するためで
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、現像
磁極による法線方向磁束密度分布の半値角度幅を狭くす
るために、現像磁極P1に対して現像スリーブ回転方向
の上流側及び下流側のそれぞれから隣接する位置に、現
像磁極と反対の極性の補助磁極P1a(S極),P1b
(S極)を有している。これらの補助磁極P1a、P1
bの現像剤保持力が現像スリーブ回転時の遠心力に負け
ると、現像剤が飛散する。この理由について簡単に説明
する。半値角度幅を狭くするために、例えば希土類金属
合金磁石を使用している。この希土類金属合金磁石は従
来のフェライト磁石に比べ、磁力が強いので磁石の断面
積を小さくすることで半値角度幅を狭くすることが可能
となっている。その反面、磁力の減衰率も大きくなる特
徴があり、磁気ブラシの穂の先端部でキャリアの連鎖す
る力が、従来の磁石より小さくなり、穂の先端部のキャ
リアが飛びやすくなるため、現像剤が飛散するものと考
えられる。上記補助磁極P1aに対応する現像スリーブ
表面から飛散した現像剤は、下流側に現像領域で正規現
像に取り込まれるため特に問題はない。ところが、補助
磁極P1bに対応する現像スリーブ表面から飛散した現
像剤の一部は、現像装置の筐体内部に収容されず現像装
置外部に飛散して現像装置周囲もしくは現像画像を汚損
してしまうおそれがある。
【0005】本発明は以上の背景に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、現像剤担持体から飛散
した現像剤が現像装置外部に飛散して現像装置周囲もし
くは現像画像を汚損することを防止できる画像形成装置
及び該装置に用いられるプロセスカートリッジを提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体に
潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像
を現像してトナー像とする現像装置とを有し、該現像装
置が、該潜像担持体に対向する位置に開口部が形成され
トナーと磁性粒子とを含む現像剤を収容する収容手段
と、該収容手段内に支持され回転駆動可能な非磁性の現
像剤担持体と、該潜像担持体に対向する現像領域で該現
像剤担持体上に該現像剤を穂立ちさせる磁界を発生させ
る磁界発生手段とを備え、該磁界発生手段が、該現像領
域に対して該現像剤担持体の内側に現像磁極と、該現像
磁極に対して現像剤担持体回転方向の下流側に隣接する
位置に該現像磁極と反対極性の補助磁極とを具備し、該
現像領域で該現像剤担持体表面に担持したブラシ状の現
像剤を、該潜像担持体表面の移動方向と同方向で且つ該
潜像担持体表面よりも高速に移動させて接触させること
により、該潜像担持体上の潜像を現像する画像形成装置
において、上記補助磁極の近傍の上記収容手段に、上記
現像剤担持体から飛散した現像剤が上記開口部から現像
装置外部に飛散することを防ぐための磁界を形成する磁
界形成手段を設けたことを特徴とするものである。ここ
で、上記「現像領域」とは、現像剤担持体上で穂立ちし
て形成されたブラシ状の現像剤が潜像担持体と接触し、
現像剤中のトナーで潜像担持体の潜像を現像可能な領域
である。この画像形成装置では、例えば補助磁極の現像
剤保持力が現像剤担持体回転時の遠心力に負けることに
よって該現像剤担持体から飛散した現像剤は、該現像剤
中の磁性粒子が磁界形成手段の磁気力の影響を受け、該
磁界形成手段に引き付けられて回収される。また、現像
剤担持体から飛散した現像剤は、該現像剤中の磁性粒子
が磁界形成手段の磁気力の影響を受け、収容手段内に向
かい回収されることも可能となる。これらのことによ
り、現像剤担持体から飛散したトナーが、現像装置の開
口部から外部に飛散することを防ぐことができる。従
来、特開平9−152778号公報では、現像剤を収納
する収納手段としての筐体の外側に、現像剤を保持する
磁極と同極性の補助マグネットを対向させて配置した現
像装置が開示されている。この現像装置では、筐体底面
の現像剤への摩擦抵抗が低減し、現像終了後の回収現像
剤の流動性を保持して、筐体底面への回収現像剤の堆積
防止を図るものであって、飛散した現像剤を回収するも
のではない。なお、現像剤を保持する磁極に対して同極
性の補助マグネットを対向させて配置すると、経時にお
いて減磁してしまう虞がある。
【0007】また、請求項5の発明は、潜像担持体と、
帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少
なくとも一つの手段とを一体に支持し、画像形成装置本
体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、上
記現像手段は、請求項1,2,3又は4に記載の現像装
置であることを特徴とするものである。このプロセスカ
ートリッジでは、上記現像装置を備えたプロセスカート
リッジを画像形成装置本体に装着して用いることによ
り、現像剤の飛散を抑制することができるとともに、後
端白抜けなどの画質劣化のない画像を形成することがで
きる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を電子写真式の画像
形成装置であるレーザプリンタ(以下、「プリンタ」と
いう。)の現像装置に適用した実施形態について説明す
る。まず、図2を用いて本実施形態に係るプリンタの概
略について説明する。潜像担持体としての感光体ドラム
1は、図中矢印A方向に回転駆動されながら、感光体ド
ラム1に接触してその表面を帯電する帯電ローラ50に
より一様に帯電された後、光書き込みユニット51によ
り画像情報に基づき走査露光されて表面に静電潜像が形
成される。本実施形態では、上記帯電ローラ50及び光
書き込みユニット51により潜像形成手段が構成されて
いるが、他の種類の帯電装置や露光装置を用いて構成し
てもよい。感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、
後述する現像装置2により現像され、感光体ドラム1上
にトナー像が形成される。感光体ドラム1上に形成され
たトナー像は、転写装置としての転写ローラ53を備え
た転写ユニットにより給紙カセット54から給紙ローラ
55、レジストローラ対56を経て搬送された転写材と
しての用紙52上に転写される。転写終了後の用紙52
は、定着ユニット57によりトナー像が定着され機外に
排出される。なお、転写されなかった感光体ドラム1上
の残留トナーは、クリーニングユニット58により感光
体ドラム1から除去される。また、感光体ドラム1上の
残留電荷は除電ランプ59で除去される。
【0009】次に、本実施形態に係る現像装置の全体構
成について説明する。図1は現像装置2の全体の概略構
成図である。この現像装置2は感光体ドラム1の側方に
配設され、磁性トナー3a及び磁性粒子(以下「磁性キ
ャリア」という。)3bとを含む二成分現像剤(以下
「現像剤」という。)3を表面に担持する現像剤担持体
として非磁性の現像スリーブ4を備えている。この現像
スリーブ4は、ケーシング2aの感光体ドラム1側に形
成された開口部から一部露出するように取り付けられ、
図示しない駆動装置により、感光体ドラム1と対向する
現像領域Dにおいて現像剤を下方(図中矢印B方向)に
移動させる向きに回転駆動可能になっている。また、現
像スリーブ4の内部には、磁界発生手段としての固定磁
石群からなるマグネットローラ5が固定配置されてい
る。
【0010】また、本現像装置は、現像スリーブ4上に
担持され現像領域Dに向けて搬送されている現像剤の量
を規制する現像剤規制部材としてのドクタ6、該ドクタ
6に現像剤搬送方向上流側で現像スリーブ4の表面及び
ドクタ6との間に現像剤3を収容する現像剤収容部Sを
形成するように設けられた現像剤収容ケース7、トナー
収容部としてのトナーホッパ8なども備えている。トナ
ーホッパ8は現像スリーブ4上の現像剤搬送方向におけ
る現像剤収容部Sの上流側に隣接して現像スリーブ表面
と対向するトナー補給用開口(以下「トナー補給口」と
いう。)8aを有している。また、トナーホッパ8の内
部には、図中矢印Cで示す時計方向に回転しながら磁性
トナー3aをトナー補給口8aに向けて撹拌しながら送
り出すトナー撹拌部材としてのトナーアジテータ9が配
設されている。
【0011】上記現像剤収容ケース7の現像スリーブ4
に近接する先端部(ひさし部)は、トナーホッパ8から
磁性トナーが補給され現像剤収容部S内に向かって進行
しようとする現像剤の量を規制する第2現像剤規制部材
としてのプレドクタ7aとして用いられている。また、
上記現像剤収容ケース7等で形成される現像剤収容部S
には、感光体ドラム1との対向する現像領域に供給され
ずにドクタ6で進行が阻止された現像剤が収容される。
【0012】上記マグネットローラ5の表面部には、該
ローラの回転中心軸方向に沿った方向に延在する磁極が
径方向外側に向けて複数形成されるように、複数の磁石
が設けられている。具体的には、現像領域Dに対向する
位置に現像剤を穂立ちさせて現像を行うための現像磁極
P1(N極)が形成され、この現像磁極による法線方向
磁束密度分布の半値角度幅を狭くするために、現像磁極
P1に対して現像スリーブ回転方向の上流側及び下流側
のそれぞれから隣接する位置に、現像磁極と反対の極性
の補助磁極P1a(S極),P1b(S極)を有してい
る。また、上記現像剤収容部Sに磁界の磁力が及ぶよう
に、プレドクタ7aに対向する位置から上記現像領域に
至る間に磁極P4(N極)を有している。更に、上記マ
グネットローラ5の表面には、一般的な現像装置と同様
に、現像スリーブ4上に現像剤を担持し続けながら搬送
するための搬送磁極P2(N極),P3(S極)を有し
ている。なお、図1中の現像スリーブ4の周囲に点線で
示した曲線は、各磁極によって形成された、現像スリー
ブ4の軸方向中央部における現像スリーブ表面上の法線
方向磁束密度分布を示している。
【0013】上記マグネットローラ5は、6極の磁極が
形成されているが、上記補助磁極P1bから補助磁極P
1aに至る間に磁極を更に増やし、8極や10極で構成
されるマグネットローラとしてもよい。
【0014】また、上記マグネットローラ5の現像磁極
P1は、回転中心軸に垂直な横断面における面積(以下
「横断面積」という。)が小さい磁石により構成されて
いる。この横断面積が小さくなると一般に磁力は弱くな
るが、現像スリーブ表面の磁力が小さくなりすぎると磁
性キャリアを保持する力が充分ではなくなるために感光
体ドラム1への磁性キャリア付着を生じることがある。
そこで、この現像磁極P1用の磁石は磁力の強い希土類
金属合金磁石により作製した。希土類金属合金磁石のう
ち代表的な鉄ネオジウムボロン合金磁石では最大エネル
ギー積で358kJ/m3であり、鉄ネオジウムボロン
合金ボンド磁石では最大エネルギー積で80kJ/m
前後である。これにより、従来通常用いられていた、最
大エネルギー積が36kJ/m前後、20kJ/m
前後であるフェライト磁石、フェライトボンド磁石等と
比べ強い磁力を確保することが可能となったため、横断
面積の小さい磁石を用いても現像スリーブ表面の磁力を
確保することが可能となった。磁力を確保するために
は、この他にサマリュウムコバルト金属合金磁石等を用
いることもできる。
【0015】また、本実施形態の現像装置において、現
像時、現像スリーブ4には、現像バイアス印加手段とし
ての現像バイアス電源10により、現像バイアスVBと
して直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が
印加されている。地肌部電位(背景部電位)VD及び画
像部電位VLはそれぞれ、上記振動バイアス電圧VBの
最大値と最小値の間に位置している。この振動バイアス
電圧の印加により、向きが交互に変化する交互電界が現
像領域Dに形成される。この交互電界中で現像剤のトナ
ー3aと磁性キャリア3bとが激しく振動し、磁性トナ
ー3aが現像スリーブ4および磁性キャリア3bへの静
電的拘束力及び磁気的拘束力に打ち勝って感光体ドラム
1の表面に形成された静電潜像に選択的に付着する。
【0016】上記振動バイアス電圧からなる現像バイア
スVBの最大値と最小値の差(ピーク間電圧)は0.5
〜5kVが好ましく、周波数は1〜10kHzが好まし
い。振動バイアス電圧の波形としては、矩形波、サイン
波、三角波等を使用できる。振動バイアスの直流電圧成
分は、地肌部電位VDと画像部電位VLの間の値である
が、画像部電位VLよりも地肌部電位VDに近い値であ
る方が、地肌部電位領域へのかぶりトナーの付着を防止
する上で好ましい。
【0017】また、上記振動バイアス電圧の波形が矩形
波の場合、デューティ比を50%以下とすることが望ま
しい。ここで、「デューティ比」とは、振動バイアス電
圧の1周期中でトナーが感光体ドラム1に向かおうとす
る時間の割合である。このデューティ比に設定すること
により、トナーが感光体ドラム1に向かおうとするピー
ク値と現像バイアスの時間平均値との差を大きくするこ
とができるので、トナーの運動がさらに活発化し、トナ
ーが静電潜像の電位分布に忠実に付着して、現像能力が
向上し、さらにざらつき感や解像力を向上させることが
できる。また、トナー3aとは逆極性の電荷を有する磁
性キャリア3bが感光体ドラム1に向かおうとするピー
ク値と現像バイアスの時間平均値との差を小さくするこ
とができるので、磁性キャリア3aの運動が沈静化する
ことができる。これにより、画像後端部のトナーの攪乱
を防止し、後端白抜け、細線再現性、孤立ドット再現性
が良好となる。さらに静電潜像の地肌部に磁性キャリア
が付着する確率を大幅に低減する効果もある。
【0018】上記後端白抜けとは、黒ベタ画像やハーフ
トーンのベタ画像の後端部が白く抜ける、画質劣化のこ
とである。この「後端白抜け」の現象は、次のようなメ
カニズムで起こると考えられる。図9は、2成分現像方
式でネガポジ現像を行う現像装置における現像部の一例
を示している。図9において、小さな丸はトナー3a、
大きな丸は磁性キャリア(磁性粒子)3bを示してい
る。また、図示の都合上、現像領域内の1本の磁気ブラ
シだけを実線で示し、他の磁気ブラシは破線で示すと共
にトナーを省略してある。さらに、感光体ドラム1上の
非画像部Aは負極性に帯電しているものとする。図9に
おいて、現像剤担持体としての現像スリーブ4上に担持
された現像剤は、矢印D方向の現像スリーブ4の移動に
より、感光体ドラム1と対向する現像領域付近へと運ば
れる。現像剤は、現像領域付近で現像磁極P1の磁力に
より磁性キャリア3bが穂立ちし、磁気ブラシMBを形
成する。一方、感光体ドラム1はその表面に静電潜像を
保持しつつ、矢印C方向に回転している。現像領域で
は、感光体ドラム1と現像スリーブ4との線速差(感光
体線速<現像スリーブ線速)により、磁気ブラシMBが
感光体ドラム1上の潜像を摺擦し、現像電界によって画
像部Bにトナー3aが付着する。その結果、現像スリー
ブ移動方向における現像領域の下流側では、感光体ドラ
ム1上の潜像の画像部Bにトナー像が形成される。な
お、所定の画像濃度を確保するために、現像スリーブ線
速は、感光体線速よりも大きくするのが一般的である。
【0019】このような2成分現像方式の現像装置にお
いては、図10に示すようなメカニズムで後端白抜けが
生じると考えられる。図10(a)〜(c)はいずれ
も、図9の感光体ドラム1と現像スリーブ4の対向部付
近を拡大した説明図であり、左側の感光体ドラム1に対
し、右側の磁気ブラシMBの先端が近づいてくる磁気ブ
ラシの動きを、図10(a)、(b)、(c)の時系列
で表示している。図10において感光体ドラム1と現像
スリーブ4の対向部は、ちょうど非画像部と黒ベタ画像
との境界を現像している状態、すなわち「後端白抜け」
が発生する状態にあり、感光体回転方向下流側には現像
されたばかりのトナー像が形成されている。この状態の
感光体ドラム1に向かって現像スリーブ4上の1つの磁
気ブラシMBが近づいてくる。ここで、感光体ドラム1
は実際には図中時計回りに回転しているが、上述のよう
に現像スリーブ4が感光体ドラム1よりも早く移動して
いるため、磁気ブラシMBは感光体ドラム1を追い越し
ていく。そのため、図10(a)〜(c)においては感
光体ドラム1が静止しているものとしてモデルを簡略化
している。図10(a)において感光体ドラム1に近づ
いてくる磁気ブラシMBは、現像すべき画像部の後端位
置Aに至るまでの間に非画像部に対向して移動する。こ
の移動の際に、マイナス電荷同士の反発力Bにより、ト
ナー3aは次第に感光体ドラム1から離れ現像スリーブ
表面側に移動していく(以下、このトナー移動を「トナ
ードリフト」という)。このトナードリフトの結果、図
10(b)のように、磁気ブラシMBが画像部後端位置
Aに到達する頃には、感光体ドラム1近くの磁気ブラシ
は正極性に帯電した磁性キャリア3bが剥き出しの状態
になっている。このため、潜像の画像部後端位置Aに対
向する磁性キャリア表面にはトナーは存在せず、画像部
後端位置Aで磁気ブラシMBから感光体ドラム1へのト
ナー移動はない。さらに、図10(c)において磁気ブ
ラシMBが画像部後端位置Aから画像部の若干内側に入
った画像部後端部Cに到達すると、トナー3aと感光体
ドラム1との付着力が弱い場合には一度感光体ドラム1
に付着したトナー3aが静電気力により磁性キャリアに
再付着することもある。この結果、画像部の非画像部に
近接した画像部後端部では現像が行なわれないことがあ
り、これが「後端白抜け」の原因となると考えられる。
【0020】以上の「後端白抜け」発生メカニズムの説
明では、現像スリーブ4の回転中心軸に垂直な断面を図
示して説明してきたが、現像スリーブの長手方向(回転
中心軸方向)に沿って観察すると、各磁気ブラシの長さ
は一定ではなく、長手方向の位置でばらついている。図
11は、この磁気ブラシの様子を模式的に示している。
図11(a)は長手方向に広がる磁気ブラシMBの状態
を示し、図11(b)は、図11(a)に示す磁気ブラ
シMBを長手方向に対して垂直な平面A−Aで切ったと
きの断面図を示している。他の図との関係が分かるよう
にため、図11(b)には模式的に感光体ドラム1との
位置関係を示しておく。図11(a)及び図12(a)
に示すように、磁気ブラシMBの高さは長手方向にばら
つきが大きい。このため、感光体への接触位置が長手方
向に沿って不揃いにばらつく。この結果、上記トナード
リフトの度合も長手方向にばらつき、「後端白抜け」の起
こる度合は長手方向に一定ではない。したがって、図1
2(b)に示すように長手方向にぎざぎざした形の「後
端白抜け」が発生することになる。
【0021】なお、同様なメカニズムにより、現像スリ
ーブ4の回転中心軸方向に延在する横細線がそれに直交
する縦細線に比べて細る「横線細り」現象や、孤立ドット
の形成が不安定になる現象も発生し、2成分現像方式の
高画質化の妨げとなっていた。
【0022】次に、図1に基づいて、上記構成の現像装
置の現像動作について説明する。現像スリーブ4上の現
像剤3は該スリーブ4の矢印B方向の回転に伴って搬送
され、ドクタ6により規制されて薄層化される。薄層化
された現像剤3は、矢印A方向に回転している感光体ド
ラム1と対向する現像領域Dに搬送される。この現像領
域Dで、感光体ドラム1上に形成されている静電潜像に
磁性トナーが供給され、静電潜像の可視像化が行われ
る。現像領域Dを通過した現像スリーブ4上の現像剤は
現像スリーブ回転に伴って更に搬送され、トナー補給口
8aと対向する位置に到達する。このトナー補給口8a
には、トナーホッパ8内の磁性トナー3aがアジテータ
9で送り出され現像スリーブ4上の現像剤と接するよう
に滞留している。トナー補給口8aで新しい磁性トナー
3aを取り込んだ後、現像剤収容部Sに戻る。そして、
新しい磁性トナー3aを含んだ現像剤3はドクタ6によ
る規制部で内圧が増加する。この内圧の増加した現像剤
中で磁性キャリアとの摩擦帯電によってトナー帯電が行
われる。一方、上記現像領域に供給されずにドクタ6で
進行が阻止された現像剤3の一部は、現像剤収容部S内
で循環するように移動する。
【0023】次に、図3(a)及び(b)を用いて、本
現像装置における現像動作時の自己トナー濃度制御につ
いて説明する。なお、図3中の2点鎖線は、互いに異な
る挙動を示す現像剤同士の界面を示している。まず、現
像装置に初期剤として所定のトナー濃度及び重量を有す
る現像剤をセットして、現像スリーブ4を回転駆動する
と、現像剤3は搬送現像剤3−1及び収容現像剤3−2
の2つの部分に分かれる。搬送現像剤3−1は現像スリ
ーブ4の表面に磁力で担持され該表面に連れ回るように
搬送される現像剤である。収容現像剤3−2は現像剤収
容部S内に収容され上記搬送現像剤3−1の移動に伴っ
て現像剤収容部S内で循環移動する現像剤である。現像
剤収容部S内では、図3(a)に示すように4つの現像
剤流F1、F2が発生する。第1の現像剤流F1は、現
像スリーブ4と剥離ローラ11との間を通過するように
流れる搬送現像剤3−1の流れである。第2の現像剤流
F2は、ドクタ6で現像剤がドクタ6の背面を上昇しド
クタ6と剥離ローラ11の間の空間で発生する収容現像
剤3cの循環流である。
【0024】次に、上記現像剤収容部S内に上記現像剤
流F1,F2が発生した状態で、トナーホッパー8に磁
性トナー3aがセットされると、トナー補給口8aより
現像スリーブ4に担持された搬送現像剤3−1に磁性ト
ナー3aが供給される。磁性トナーが供給された現像ス
リーブ4上の現像剤は、磁性トナーと共に現像剤収容部
Sへ搬送される。そして、搬送途中で、搬送現像剤3−
1に供給された磁性トナーは現像スリーブ4の軸中心方
向へ若干入り込む。磁性トナーが供給された搬送現像剤
3−1は、プレドクタ7aによる規制位置を通過した
後、その一部は収容現像剤3−2との間で混合される。
この現像剤の混合により、両現像剤同士の入れ替え、現
像剤内でのトナーの分散撹拌による均一化、磁性トナー
と磁性キャリアとの摩擦帯電によるトナー帯電等が行わ
れる。
【0025】次に、上記磁性トナーの補給により現像剤
3中のトナー濃度が次第に上昇していくと、搬送現像剤
3−1の嵩が増大していくことにより、トナー補給口8
aに対向する位置からドクタ6による規制位置に至る区
間で現像スリーブ4上の搬送現像剤3−1の層厚が厚く
なっていく。それとともに、現像スリーブ4上の搬送現
像剤3−1内の磁性キャリアの比率が低下することによ
り、搬送現像剤3−1に対する磁力が弱くなっていくた
め、搬送現像剤3−1の移動速度が低下していき、上記
区間での現像スリーブ4上の搬送現像剤3−1の層厚が
ますます厚くなっていく。この層厚が厚くなった搬送現
像剤3−1は、上記ドクタ6から受ける搬送を阻止する
向きの力(ブレーキ力)を強く受けるようになり、搬送
現像剤3−1の移動速度はますます低下していく。そし
て、トナー補給口8aに対向する位置で層厚が厚くなっ
た搬送現像剤3−1の上層部は、上記プレドクタ7aで
掻き取られ、図3(a)に示すようにプレドクタ7aの
現像剤搬送方向上流側に滞留していく。以下、この滞留
した現像剤を「滞留現像剤」3−3という。この滞留現
像剤3−3は、それに接する搬送現像剤3−1の移動に
伴って循環運動を行っている。トナー補給口8aに送り
込まれた磁性トナー3aは、搬送現像剤3−1の露出し
ている部分に引き付けられるとともに、搬送現像剤3−
1と滞留現像剤3−3との合流点Pから引き込まれるよ
うにして、現像剤中に取り込まれる。
【0026】さらに現像剤3のトナー濃度が上昇してい
くと、図3(b)に示すようにトナー補給口8aにおけ
る滞留現像剤3−3の量が増え、滞留現像剤3−3で磁
性トナーに接している搬送現像剤3−1の露出面が塞が
れ、両現像剤の合流点Pもトナー補給口8aの現像剤搬
送方向上流端まで移動する。それとともに、上記トナー
補給口8aの滞留現像剤3−3自体の循環移動速度も低
下する。この時点で、現像剤への磁性トナーの取り込み
がほぼ終了し、トナー濃度がそれ以上上昇しなくなる。
【0027】上記磁性トナーが取り込まれプレドクタ7
aと現像スリーブ4との間のギャップを通過した搬送現
像剤3−1の一部(上層部)は、収容現像剤3−2と混
合撹拌され、その一部は再び現像スリーブ4上に担持さ
れる。現像スリーブ4とドクタ6との間のギャップを通
過した搬送現像剤3−1は、感光体ドラム1と対向する
現像領域Dに搬送される。そして、現像領域Dでは、感
光体ドラム1上に形成されている静電潜像に磁性トナー
が供給され、静電潜像の現像に用いられる。
【0028】上記感光体ドラム1の静電潜像の現像によ
り現像スリーブ4上の磁性トナーが消費されると、この
部分のトナー濃度が減少し、現像スリーブ4によって現
像剤に作用する搬送力が増加するとともに、この部分の
現像剤の嵩も減少する。そして、上記プレドクタ7aの
先端部によって規制される搬送現像剤3−1の層厚が低
下し、トナー補給口8a付近に溜まっていた滞留現像剤
3−3の量が減少し、滞留現像剤3−3の循環移動速度
も上昇してくる。そして、トナー補給口8aにおいて、
現像スリーブ4により搬送される搬送現像剤3−1とト
ナーホッパ8内からの磁性トナー3aとが接触すること
となり、再度磁性トナーが取り込まれて上述のように現
像剤3のトナー濃度が増加する。
【0029】以上のように、現像スリーブ4上のトナー
濃度の変化に応じて、現像スリーブ4上の搬送現像剤3
−1の上記プレドクタ7aによる規制状態が変化し、上
記磁性トナーが消費された部分の現像剤のトナー濃度が
所定の濃度範囲になるように自己制御される。これによ
り、現像スリーブ4上の搬送現像剤3−1のトナー濃度
が常にほぼ一定濃度の範囲となるように保たれる。この
ため、トナー濃度センサやトナー補給部材などの複雑な
トナー濃度制御機構が不要となる。
【0030】なお、現像スリーブ4上の搬送現像剤3−
1の一部を剥離して現像剤収容部S内の収容現像剤3−
2と混合するための剥離部材を、現像剤収容部S内で現
像ローラ4の表面に対向するように設けてもよい。この
剥離部材を設けた場合は、搬送現像剤3−1と収容現像
剤3−2との入れ替えが促進されるので、現像剤3中の
磁性キャリアの帯電能力低下による現像剤3の早期劣化
を防止することができる。また、上記搬送現像剤3−1
と収容現像剤3−2との混合により、現像剤のトナーが
分散撹拌され現像剤搬送方向と直交する画像幅方向に関
してトナー濃度が均一化されるので、現像濃度ムラのな
い良好な現像を行うことができる。
【0031】次に、本実施形態で用いる現像剤について
説明する。本実施形態の現像装置で用いる現像剤のトナ
ーとしては、トナー濃度変動が比較的大きい上記トナー
自己濃度制御方式を採用したときの高トナー濃度側にふ
れたときのトナー飛散を抑制する観点から、次のような
特性を有する磁性トナーが好ましい。磁性トナーの重量
平均粒径は4〜15μmの範囲が好適である。トナーの
重量平均径の測定方法は、以下の手順にて行う。まず、
電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活
性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を
0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナ
トリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもの
で、例えばISOTON−II(コールター社製)が使
用できる。次に、測定試料を更に2〜20mg加える。
試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間
分散処理を行ない、ホソカワミクロン株式会社製の分析
装置(商品名:「E−SPART ANALYZE
R」)により、アパーチャーとして100μmアパーチ
ャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測
定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布
から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を
求めることができる。測定チャンネルとしては、2.0
0〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm 未
満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04
μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜
8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;1
0.08〜12.70μm未満;12.70〜16.0
0μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.
20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μ
m未満;32.00〜40.30μm未満の13チャン
ネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μ
m未満の粒子を対象とする。
【0032】また、トナー全体に占める各成分の割合
は、結着樹脂が75%〜93%、着色剤が3%〜10
%、離型剤が3%〜8%、その他の成分が1%〜7%で
ある。上記結着樹脂としては、例えば、ポリスチレン、
ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンの如き
スチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−ク
ロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重
合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン
−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル
酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレ
ン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニル
メチルケトンなどがあげられる。上記着色剤としては、
従来より知られている無機又は有機の染料/顔料が使用
可能であり、例えば、カーボンブラック、アニリンブラ
ック、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハン
ザイエロー、ローダムンレーキ、アリザリンレーキ、ベ
ンガラ、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーが
挙げられる。
【0033】また、上記結着樹脂に含有させる磁性体の
材料としては、マグネタイト、γ−酸化鉄、フェライト
鉄、過剰型フェライトの如き酸化鉄;鉄、コバルト、ニ
ッケルの如き磁性金属;酸化鉄又は磁性金属と、コバル
ト、スズ、チタン、銅、鉛、亜鉛、マグネシウム、マン
ガン、アルミニウム、珪素の如き金属との複合金属酸化
物合金又は、混合物が挙げられる。これら磁性体の粒子
は、平均粒径が0.05〜1.0μmの範囲内であるこ
とが好ましく、より好ましくは0.1〜0.6μmの範
囲内、さらに好ましくは、0.1〜0.4μmの範囲内
であることが良い。これらの磁性体の粒子は、窒素吸着
法によるBET比表面積が好ましくは1〜20m/g
の範囲内、特に2.5〜12m/gの範囲内であるこ
とが良く、更にモース硬度が5〜7の範囲内であること
が良い。磁性体の粒子の形状としては、8面体、6面
体、球形、針状、鱗片状があるが、8面体、6面体、球
形の異方性の少ないものが好ましい。上記磁性体を含有
する磁性トナー粒子は、結着樹脂100質量部に対し1
0〜150質量部、好ましくは20〜120質量部の磁
性体を含有させたものが好ましい。
【0034】また、本実施形態のトナーには、実質的な
悪影響を与えない範囲内で添加剤を少量用いることがで
きる。この添加剤としては、例えばテフロン(登録商
標)の粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリ
デン粉末の如き滑剤粉末;酸化セリウム粉末、炭化硅素
粉末、チタン酸ストロンチウム粉末の如き研磨剤;例え
ば酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末の如き流動性
付与剤又はケーキング防止剤;例えばカーボンブラック
粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末の如き導電性付与
剤;及び逆極性の有機微粒子又は無機微粒子が挙げられ
る。また、定着性などを改善するために離型剤を添加す
ることもできる。この離型剤としては、パラフィンワッ
クス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及
びその誘導体、フィッシャートロプシュワックス及びそ
の誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体、カ
ルナバワックス及びその誘導体が挙げられる。誘導体
は、酸化物、ビニル系モノマーとのブロック共重合体、
ビニル系モノマーのグラフト変性物を含む。その他、ア
ルコール、脂肪酸、酸アミド、エステル、ケトン、硬化
ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワッ
クス、鉱物系ワックス、ペトロラクタムも利用できる。
【0035】また、トナーの帯電制御剤としては、次の
ような材料を用いることができる。トナーを負荷電性に
制御する荷電制御剤としては、例えば有機金属錯体、キ
レート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチ
ルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸系
金属錯体、芳香族ダイカルボン酸系金属錯体があげられ
る。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モ
ノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、その無水物、そ
のエステル類、ビスフェノールの如きフェノール誘導体
類がある。トナーを正荷電性に制御する荷電制御剤とし
ては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩による変性物;トリ
ブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナ
フトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラ
フルオロボレートの如き四級アンモニウム塩、及びこれ
らの類似体であるホスホニウム塩の如きオニウム塩及び
これらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれ
らのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン
酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タ
ンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、
フェロシアン化物)、この微粒子状の荷電制御剤の個数
平均粒径は好ましくは、4μm以下、より好ましくは、
3μm以下が良い。これらの荷電制御剤をトナー粒子中
に内添する場合には、トナー粒子は、結着樹脂100質
量部に対して好ましくは、0.1〜20質量部、より好
ましくは、0.2〜10質量部含有することが良い。
【0036】本実施形態のトナーは、必要に応じて、一
般に広く使用されているトナー用の添加剤、例えばコロ
イダルシリカのような流動化剤、酸化チタン、酸化アル
ミニウム等の金属酸化物や、炭化ケイ素等の研磨剤、脂
肪酸金属塩などの滑剤等を含有させてもよい。無機微粉
体はトナーに対して0.1〜2質量%使用されるのが好
ましい。0.1質量%未満では、トナー凝集を改善する
効果が乏しくなり、2質量%を超える場合は、細線間の
トナー飛び散り,機内の汚染,感光体の傷や摩耗等の問
題が生じやすい傾向がある。
【0037】上記添加剤をトナーに混合する方法として
は、従来公知の方法でよく、ヘンシェルミキサー、スピ
ードニーダー等の装置により混合することができる。ト
ナー混練・冷却後のトナー粉の製造方法としては、従来
公知の方法でよく、例えば混練・冷却した後、これをジ
ェットミルで粉砕し、分級して得られる。
【0038】乾式の二成分現像剤として使用する場合、
磁性キャリア並びにトナーの使用量としては、トナー粒
子が磁性キャリア粒子の磁性キャリア表面に付着して、
その表面積の30〜100%を占める程度に両粒子を混
合するのが好ましい。
【0039】本実施形態の現像剤を構成する磁性キャリ
アの核体粒子としては、従来より公知のものでよく例え
ば鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属;マグネタイ
ト、ヘマタイト、フェライトなどの合金や化合物;前記
強磁性体微粒子と樹脂との複合体等が挙げられる。これ
らの磁性キャリアは、より耐久性を長くする目的で、表
面を樹脂で被覆することが好ましい。被覆層を形成する
樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン等
のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル(例
えばポリメチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリ
ル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカル
バゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトン等のポ
リビニル及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体;;オルガノシロキサン結合からなるシ
リコーン樹脂またはその変成品(例えばアルキッド樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン等
による変成品);ポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗
化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリクロロトリフルオ
ロエチレン等の弗素樹脂;ポリアミド;ポリエステル;
ポリウレタン;ポリカーボネート;尿素−ホルムアルデ
ヒド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂等が挙げられ
る。中でもトナースペントを防止する点で好ましいのは
シリコーン樹脂またはその変成品、弗素樹脂、特にシリ
コーン樹脂またはその変成品である。被覆層の形成法と
しては、従来と同様、磁性キャリア核体粒子の表面に被
覆層形成液を噴霧法、浸漬法等の手段で塗布すればよ
い。ここで、被覆層の厚さは0.1〜20μmが好まし
い。
【0040】以上のトナー及び磁性キャリアを用いた二
成分現像剤のより具体的な製造例は、次のとおりであ
る。 〔現像剤の製造例1〕 (磁性トナー) ポリエステル樹脂(重量平均粒径:300μm,軟化温度:80.2°C) 100質量部 カーボンブラック 10質量部 マグネタイト 60質量部 ポリプロピレン(重量平均粒径:180μm) 5質量部 四級アンモニウム塩 2質量部 上記組成の混合物を、溶融混練し、その後、粉砕、分級
した。さらに、母体着色粒子100質量部に対して、疎
水性シリカ0.3質量部を混合し、平均粒径9.0μm
のトナーを得た。
【0041】(磁性キャリア)また、湿式法により作成
したマグネタイト100質量部に対してポリビニルアル
コール2質量部、水60質量部をボールミルに入れ12
時間混合してマグネタイトのスラリーを調整した。この
スラリーをスプレードライヤーにて噴霧造粒し、球形粒
子とした。この粒子を窒素雰囲気中で1000°Cの温
度で3時間焼成後冷却し核体粒子を得た。
【0042】 シリコーン樹脂溶液 100質量部 トルエン 100質量部 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 15質量部 カーボンブラック 20質量部 上記組成の混合物をホモミキサーで20分間分散し、被
覆層形成液を調整した。この被覆層形成液を流動床型コ
ーティング装置を用いて、上記核体粒子1000質量部
の表面にコーティングして、シリコーン樹脂被覆の磁性
キャリアを得た。上記磁性キャリア(90質量部)に対
し、磁性トナーを10質量部の割合で混合し、二成分現
像剤を作成した。
【0043】ここで、前述したように、現像磁極による
法線方向磁束密度分布の半値角度幅を狭くするために、
現像磁極P1に対して現像スリーブ回転方向の上流側及
び下流側のそれぞれから隣接する位置に、現像磁極と反
対の極性の補助磁極P1a(S極),P1b(S極)を
有している。現像磁極P1に対して現像スリーブ回転方
向の下流側の補助磁極P1bの現像剤保持力が現像スリ
ーブ回転時の遠心力に負けると、現像剤が飛散し、この
飛散した現像剤の一部は、現像装置の筐体内部に収容さ
れず現像装置外部に飛散して現像装置周囲もしくは現像
画像を汚損してしまうおそれがある。
【0044】そこで、本実施形態では、現像装置のケー
シング2aの感光体ドラム1に対向する開口端部に磁界
形成手段としての回収磁極80が取り付けられている。
図4(a)は、回収磁極80を取り付けた概略構成図で
ある。図4(a)に示すように、現像領域に対向する位
置に現像剤を穂立ちさせて現像を行うための現像磁極P
1に対して現像スリーブ4の回転方向の下流側に隣接す
る位置に現像磁極と反対極性の補助磁極P1bが配置さ
れている。そして、補助磁極P1b近傍であって、現像
装置のケーシング2aの感光体ドラム1に対向する開口
端部に回収磁極80が取り付けられている。回収磁極8
0は、例えばフェライト磁石、フェライトボンド磁石等
で構成されている。
【0045】図5は回収磁極80がケーシング2aに取
り付けられていないときの磁場をシミュレーションした
結果を示す図である。矢印の向きが磁場を表し、長さが
強さを表している。また、図6は回収磁極80がケーシ
ング2aに取り付けられているときの磁場をシミュレー
ションした結果を示す図である。なお、図5及び6は、
図4(a)の紙面奥側から手前側を表したものであっ
て、ケーシング2aが鉛直下方向に位置する。また、図
7(a)〜(c)は、補助磁極P1b近傍の磁力線の状
態を示す図の一例であって、(a)は回収磁極を設けな
い従来の構成、(b)は回収磁極80を設けた本実施形
態の構成、(c)は回収磁極の向きを(b)に対してN
極S極逆に設けた比較例の構成を示す。図6もしくは図
7(b)において、回収磁極80近傍であって感光体ド
ラム1と回収磁極80とで挟まれたエリアのうち二点鎖
線で囲った領域の磁界の強さが、図5もしくは図7
(a)の場合に比べて弱い(矢印の長さが短い、即ち磁
束密度が小さい)ことがわかる。そして、この領域に飛
散してきた現像剤は、磁束密度がより大きく、しかも回
収磁極80により近い他の領域に引き付けられ、そのま
ま回収磁極80の(ア)部(磁石の側面)に堆積し、現
像装置外部へ飛散して落下することはなかった。なお、
図7(c)に示す比較例では、回収磁極80近傍におけ
る磁束密度が略均一なため、現像スリーブ4から飛散し
た現像剤を回収磁極80に引き付ける力が弱く、回収磁
極80による現像剤回収の効果が十分ではなかった。
【0046】本発明者が鋭意実験を行なった結果、現像
スリーブ4の回転中心軸と補助磁極P1bを結んだ線を
補助磁極側に延長した線と、回収磁極80の磁極中心線
を補助磁極と同極側に延長した線とのなす角度αが45
°以上、90°以下となるように回収磁極80を配設す
ることで、回収磁極80の(ア)部に良好に堆積するこ
とが判った(図4(a)参照)。ここで、上記磁極中心
線とは、図4(b)に示すように、磁力波形分布上で最
大磁束密度の1/2の値の角度の中心線80cをいう。
この構成の場合も上述したのと同様に、図6において、
感光体ドラム1と回収磁極80とで挟まれたエリアのう
ち二点鎖線で囲った領域の磁界の強さが、回収磁極80
近傍の他の領域に比べて弱いため、この領域に飛散して
きた現像剤は、より磁束密度の大きい回収磁極80近傍
の他の領域に引き付けられ、そのまま回収磁極80の
(ア)部(磁石の側面)に堆積して回収される。なお、
補助磁極P1bで形成される磁界の強さが70〜80m
Tに対し、回収磁極80で形成される磁界の強さを20
〜50mTとすることで良好な結果が得られた。なお、
上記角度αが上記範囲以外では、現像スリーブ4から飛
散した現像剤を回収磁極80に回収する効果が十分でな
く、現像装置外部への飛散を十分に防ぐことができなか
った。
【0047】なお、上記実施形態のプリンタにおいて、
感光体ドラム1、帯電ローラ50、及びクリーニング装
置58の少なくとも一つと、現像装置2とを、プリンタ
本体に対して着脱可能に一体構造物として構成し、画像
形成プロセスユニット(以下「プロセスカートリッジ」
という)としてもよい。図8は、プロセスカートリッジ
の一構成例であり、感光体ドラム1、帯電ローラ50、
クリーニング装置58及び現像装置2をすべて、プリン
タ本体に対して着脱可能に一体構造物として構成してい
る。
【0048】ここで、回収磁極80の効果の一例をあげ
ると、回収磁極80がない状態で、プロセスカートリッ
ジを単体で駆動回転できる実験機にて30分空回しを行
ったところ、300mgの現像剤がプロセスカートリッ
ジの下に落下した。これに対し、回収磁極80を取り付
けるとプロセスカートリッジの下に落下する現像剤は、
ほぼ0mg(測定不能)であった。また、プロセスカー
トリッジの寿命である20000枚を超える30000
枚(トナーエンド後にトナーを補給して延命)プリント
後の回収磁極80の(ア)部の上に堆積した現像剤の量
は、0.6〜1gであった(プロセスカートリッジ5台
の結果)。プロセスカートリッジには、75gほどの現
像剤がセットされており、回収磁極80の(ア)部上に
堆積した現像剤は0.8〜1.3%であり、この程度で
は地汚れ等の異常画像の発生もなかった。またこのとき
機内への現像剤の落下も見受けられなかった。
【0049】以上、本実施形態では、潜像担持体として
の感光体ドラム1と、感光体ドラム1に潜像を形成する
潜像形成手段としての帯電ローラ50及び光書き込みユ
ニット51と、感光体ドラム1上の潜像を現像してトナ
ー像とする現像装置2とを有し、この現像装置2が、感
光体ドラム1に対向する位置に開口部が形成されトナー
と磁性粒子とを含む現像剤を収容する収容手段としての
トナーホッパ8と、このトナーホッパ8に支持され回転
駆動可能な非磁性の現像剤担持体としての現像スリーブ
4と、この現像スリーブ4に対向する現像領域で現像ス
リーブ4上に該現像剤を穂立ちさせる磁界を発生させる
磁界発生手段としてのマグネットローラ5とを備え、マ
グネットローラ5が現像領域に対して現像スリーブ4の
内側に現像磁極P1と、現像磁極P1に対して現像スリ
ーブ4の回転方向下流側に隣接する位置に現像磁極P1
と反対極性の補助磁極P1bとを具備し、上記現像領域
で現像スリーブ4表面に担持したブラシ状の現像剤を、
感光体ドラム1表面の移動方向と同方向で且つ感光体ド
ラム1表面よりも高速に移動させて接触させることによ
り、感光体ドラム1上の潜像を現像する画像形成装置に
おいて、上記補助磁極P1bの近傍の上記トナーホッパ
8を形成するケーシング2aに、上記現像スリーブ4か
ら飛散した現像剤が上記開口部から現像装置外部に飛散
することを防ぐための磁界を形成する磁界形成手段を設
けた。よって、例えば補助磁極P1bの現像剤保持力が
現像スリーブ4回転時の遠心力に負けることによって現
像スリーブ4から飛散した現像剤は、現像剤中の磁性粒
子(キャリア)が磁界形成手段の磁気力の影響を受け、
磁界形成手段に引き付けられて回収される。また、飛散
した現像剤は、現像剤中の磁性粒子が磁界形成手段の磁
気力の影響を受け、トナーホッパ8内に向かい回収され
ることも可能となる。これらのことにより、現像スリー
ブ4から飛散したトナーが、現像装置2の開口部から外
部に飛散することを防ぐことができる。また、上記磁界
形成手段が上記収容手段としてのトナーホッパ8を形成
するケーシング2aの開口部の端部付近に回収磁極80
を有し、回収磁極80近傍の少なくとも一部の領域にお
ける磁束密度に比べ、該一部の領域よりも該回収磁極8
0に近い他の領域における磁束密度の方が大きくなるよ
うに、該回収磁極80を配設した。よって、現像スリー
ブ4から飛散した現像剤が、回収磁極80近傍の少なく
とも一部の領域に飛散してくると、この領域よりも磁束
密度が大きく、しかも回収磁極80により近い他の領域
に引き付けられていき、そのまま回収磁極80に回収さ
れる。また、上記磁界形成手段が上記収容手段としての
トナーホッパ8を形成するケーシング2aの開口部の端
部付近に回収磁極80を有し、上記現像剤担持体として
の現像スリーブ4の回転中心軸と上記補助磁極P1bと
を結んだ線を補助磁極側に延長した線と、上記回収磁極
80の磁極中心線を補助磁極P1bと同極側に延長した
線とのなす角度が45°以上、90°以下となるように
回収磁極80を配設した。ここで、上記磁極中心とは、
上述したように、図4(b)において、磁力波形分布上
で最大磁束密度の1/2の値の角度の中心線80cをい
う。実験によれば、現像スリーブ4の回転中心軸と補助
磁極P1bとを結んだ線を補助磁極側に延長した線と、
回収磁極80の磁極中心線を補助磁極P1bと同極側に
延長した線とのなす角度が45°以上、90°以下とな
るように回収磁極80を配設することで、現像スリーブ
4から飛散した現像剤が、回収磁極80に引き付けられ
て良好に回収されることが判った。上記角度が上記範囲
以外の角度では、現像スリーブ4から飛散した現像剤を
回収磁極80に回収する効果が十分でなく、現像装置外
部への飛散を十分に防ぐことはできなかった。また、上
記磁界形成手段の磁力が、上記補助磁極P1bの磁力よ
りも小さい。磁界形成手段と補助磁極P1bとの磁力が
同等もしくは磁界形成手段の磁力の方が強すぎると現像
スリーブ4上の現像剤を磁界形成手段が引き付けて両者
間でも現像剤がブラシ上に穂立ちしてしまう恐れがあ
る。よって、上記磁界形成手段の磁力が、上記補助磁極
P1bの磁力よりも小さければ、現像剤が穂立ちするこ
となく、飛散した現像剤のみを磁界形成手段に引きつけ
ることが可能となる。また、潜像担持体としての感光体
ドラム1と、帯電手段としての帯電ローラ50、現像手
段、クリーニング手段としてのクリーニング装置58よ
り選ばれる少なくとも一つの手段とを一体に支持し、画
像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジ
において、上記現像手段は、上記現像装置2である。こ
のプロセスカートリッジでは、上記現像装置2を備えた
プロセスカートリッジを画像形成装置本体に装着して用
いることにより、現像剤の飛散を抑制することができる
とともに、後端白抜けなどの画質劣化のない画像を形成
することができる。
【0050】なお、上記実施形態では、感光体上に形成
したトナー像を転写紙に直接転写する場合について説明
したが、本発明は、感光体上のトナー像を一旦中間転写
体に転写し、その後、該中間転写体上のトナー像を転写
紙に転写する画像形成装置及びそれに用いる現像装置に
も適用できるものである。例えば、一つの感光体上に各
色ごとのトナー像を順次形成し、該感光体上の各色トナ
ー像を一次転写装置で中間転写体としての中間転写ベル
トに重ね合わせて転写し、該中間転写ベルト上の重ねト
ナー像を2次転写装置で転写紙に一括転写するカラー画
像形成装置及び該装置に用いる現像装置にも適用するこ
とができる。また例えば、中間転写体としての中間転写
ベルトの直線状の移動経路部分に沿って感光体を含む画
像形成ユニットを複数組並べて配置し、各画像形成ユニ
ットの感光体上に互いに異なる色のトナー像を形成し、
各感光体上のトナー像を一次転写装置で該中間転写ベル
ト上に重ね合わせて転写し、該中間転写ベルト上の重ね
トナー像を2次転写装置で転写紙に一括転写するタンデ
ム型のカラー画像形成装置及び該装置に用いる現像装置
にも適用することができる。
【0051】さらに、上記実施形態では、プリンタ及び
それに用いる現像装置の場合について説明したが、本発
明は、複写機やFAXなど他の画像形成装置及びそれに
用いる現像装置にも適用できるものである。
【0052】
【発明の効果】現像剤担持体から飛散した現像剤は、該
現像剤中の磁性粒子が磁界形成手段の磁気力の影響を受
け、磁界形成手段に引き付けられて回収される。また、
現像剤担持体から飛散した現像剤は、該現像剤中の磁性
粒子が磁界形成手段の磁気力の影響を受け、収容手段内
に向かい回収されることも可能となる。これらのことに
より、現像剤担持体から飛散した現像剤が現像装置外部
に飛散して現像装置周囲もしくは現像画像を汚損するこ
とを防止できるという優れた効果がある。
【0053】また、上記現像装置を備えたプロセスカー
トリッジを画像形成装置本体に装着して用いることによ
り、現像剤の飛散を抑制することができるとともに、後
端白抜けなどの画質劣化のない画像を形成することがで
きるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る現像装置の概略構成
図。
【図2】同現像装置を備えたプリンタの概略構成図。
【図3】(a)及び(b)は、同現像装置における自己
トナー制御機構の説明図。
【図4】(a)は、現像装置のケーシングの開口端部に
磁界形成手段を取り付けた概略構成図。(b)は、回収
磁極の磁極中心線の説明図。
【図5】磁界形成手段を取り付けないときの磁場をシミ
ュレーションした結果を示す図。
【図6】磁界形成手段を取り付けたときの磁場をシミュ
レーションした結果を示す図。
【図7】(a)は、回収磁極を設けない従来の補助磁極
P1b近傍の磁力線の状態図。(b)は、回収磁極を設
けた本実施形態の補助磁極P1b近傍の磁力線の状態
図。(c)は、回収磁極の向きを(b)に対してN極S
極逆に設けた比較例の補助磁極P1b近傍の磁力線の状
態図。
【図8】プロセスカートリッジの概略構成図。
【図9】2成分現像方式でネガポジ現像を行う現像装置
における現像部の説明図。
【図10】(a)〜(c)は、後端白抜けの発生メカニ
ズムの説明図。
【図11】(a)は、従来例に係る現像装置の現像領域
における現像スリーブ軸方向の磁気ブラシ分布の説明
図。(b)は、同現像領域における現像スリーブ表面移
動方向の磁気ブラシ分布の説明図。
【図12】(a)は、従来例に係る現像装置の現像領域
における現像スリーブ軸方向の磁気ブラシ分布の説明
図。(b)は、後端白抜けが発生したベタ画像の説明
図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 現像装置 2a ケーシング 3 現像剤 3a 磁性トナー 3b 磁性キャリア 3−1 搬送現像剤 3−2 収容現像剤 3−3 滞留現像剤 4 現像スリーブ 5 マグネットローラ 6 ドクタ 7 現像剤収容ケース 7a プレドクタ 8 トナーホッパ 8a トナー補給口 9 トナーアジテータ 10 現像バイアス電源 50 帯電ローラ 51 光書き込みユニット 52 用紙 53 転写ローラ 80 回収磁極 80c 磁極中心線 S 現像剤収容部 D 現像領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成
    する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像して
    トナー像とする現像装置とを有し、該現像装置が、該潜
    像担持体に対向する位置に開口部が形成されトナーと磁
    性粒子とを含む現像剤を収容する収容手段と、該収容手
    段内に支持され回転駆動可能な非磁性の現像剤担持体
    と、該潜像担持体に対向する現像領域で該現像剤担持体
    上に該現像剤を穂立ちさせる磁界を発生させる磁界発生
    手段とを備え、該磁界発生手段が、該現像領域に対して
    該現像剤担持体の内側に現像磁極と、該現像磁極に対し
    て現像剤担持体回転方向の下流側に隣接する位置に該現
    像磁極と反対極性の補助磁極とを具備し、該現像領域で
    該現像剤担持体表面に担持したブラシ状の現像剤を、該
    潜像担持体表面の移動方向と同方向で且つ該潜像担持体
    表面よりも高速に移動させて接触させることにより、該
    潜像担持体上の潜像を現像する画像形成装置において、
    上記補助磁極の近傍の上記収容手段に、上記現像剤担持
    体から飛散した現像剤が上記開口部から現像装置外部に
    飛散することを防ぐための磁界を形成する磁界形成手段
    を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像形成装置において、上記磁
    界形成手段が上記収容手段の開口部の端部付近に回収磁
    極を有し、該回収磁極近傍の少なくとも一部の領域にお
    ける磁束密度に比べ、該一部の領域よりも該回収磁極に
    近い他の領域における磁束密度の方が大きくなるよう
    に、該回収磁極を配設したことを特徴とする画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1の画像形成装置において、上記磁
    界形成手段が上記収容手段の開口部の端部付近に回収磁
    極を有し、上記現像剤担持体の回転中心軸と上記補助磁
    極とを結んだ線を該補助磁極側に延長した線と、該回収
    磁極の磁極中心線を該補助磁極と同極側に延長した線と
    のなす角度が45°以上、90°以下となるように該回
    収磁極を配設したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2又は3の画像形成装置におい
    て、上記磁界形成手段の磁力が、上記補助磁極の磁力よ
    りも小さいことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】潜像担持体と、帯電手段、現像手段、クリ
    ーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段とを一
    体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセ
    スカートリッジにおいて、上記現像手段は、請求項1,
    2,3又は4に記載の現像装置であることを特徴とする
    プロセスカートリッジ。
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