JP2003065318A - ヒンジ機構 - Google Patents

ヒンジ機構

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JP2003065318A
JP2003065318A JP2001254612A JP2001254612A JP2003065318A JP 2003065318 A JP2003065318 A JP 2003065318A JP 2001254612 A JP2001254612 A JP 2001254612A JP 2001254612 A JP2001254612 A JP 2001254612A JP 2003065318 A JP2003065318 A JP 2003065318A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種機器を内蔵する回転側筐体と固定側筐体
とを安定した回転負荷トルクを発生して回転支持し、所
定位置で確かなクリック感を与えるヒンジ機構を提供す
る。また、各種機器の信号線を、ヒンジの軸中に配置す
る。 【解決手段】 ヒンジ機構は、固定側筐体1、回転側筐
体2、固定リングガイド3、弾性体リング4、リング押
え5から構成される。機器6が収納された回転側筐体2
を回転させると、その中空の回転軸2bも回転し、軸方
向に移動可能な弾性体リング4、リング押え5を回転さ
せる。この時、弾性体リング4のリング面は、回転側筐
体2に固定された固定リングガイド3の円形リブ3bの
頂部を摺動し、両者の摩擦力が回転負荷トルクとなる。
クリック感は、弾性体リング4に設けた折曲爪4eが円
形リブ3bに設けた凸状のフラット面3eに乗り上げる
ことによって得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モバイル電子機器
や機構部品に応用されるヒンジ機構に関し、特に電子装
置や機構部分を内蔵する回転側筐体と固定側筐体とを安
定した回転負荷トルクをもって軸支し、所定の回転位置
で確かなクリック感を与えるヒンジ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の回転負荷トルクを発生す
るヒンジ機構は、取り付け部材へ取り付けた1軸からな
る回転シャフトの回転を直接作用させた摩擦機構により
得るものであり、回転負荷トルクの発生源を構成する部
品としてコイル(巻き)バネ、皿バネあるいは、波ワッ
シャ等の弾性体が用いられている。
【0003】図4は、コイルバネを用いた従来の第1の
ヒンジ機構を示す断面図である。本従来例のヒンジ機構
は、固定シャフト11に対し回転ブラケット12が回転
自在な状態で固定シャフト11の段部11aに衝接した
状態で嵌合し、回り止めワッシャ13が回転ブラケット
12と隣接して接触するように固定シャフト11に対し
回転不能かつ摺動自在に嵌合している。圧縮状態のコイ
ルバネ14は、回り止めワッシャ13を介し回転ブラケ
ット12を固定シャフト11の段部11aに押圧し、コ
イルバネ14の外端部はバネ押えワッシャ15及び固定
シャフト11に形成された雄ネジ11bと螺合する加圧
固定用ナット16で抜け止め支持されている。なお、加
圧固定用ナット16を雄ネジ11bに螺合するのに代
え、固定シャフト11の加圧固定用ナット16の取付け
部分をカシメ等により回転ブラケット12、回り止めワ
ッシャ13、コイルバネ14、バネ押えワッシャ15を
組込み後、固定することもできる。以上のような従来の
ヒンジ機構では、圧縮状態のコイルバネ14の反発力に
より回転ブラケット12は、固定シャフト11の段部1
1aに対し圧接された状態で保持され、この圧接力によ
り回転ブラケット12と段部11a、回り止めワッシャ
13間に発生する摩擦力をもとに回転負荷トルクを発生
させている。
【0004】図5は、皿バネを用いた従来の第2のヒン
ジ機構を示す断面図である。本従来例のヒンジ機構は、
固定シャフト11、回転ブラケット12、回り止めワッ
シャ13、皿バネ17、バネ押えワッシャ15、加圧固
定用ナット16で構成されており、図4に示す従来の第
1のヒンジ機構と比較すると、コイルバネ14に代え皿
バネ17を用いる点で相違している。図5に示す従来の
第2のヒンジ機構の場合、回転ブラケット12は加圧固
定用ナット16で加圧固定された皿バネ17の反発力に
より、固定シャフト11の段部11aに対し圧接された
状態で保持され、この圧接力に基づいて回転負荷トルク
を得ている。回転負荷トルクを発生させるための弾性体
として、波ワッシャを用いた従来例の場合も、図5に示
す皿バネ17を用いた場合と同様の効果を得ている。
【0005】図6は、従来の第1、第2のヒンジ機構に
おいて、クリック感を得る構成を示す図である。従来の
第1、第2のヒンジ機構において、コイルバネ14、皿
バネ17からなる弾性体によって付与される回り止めワ
ッシャ13の回転ブラケット12に対する圧接力を回転
負荷トルク源とし、所定停止位置でのクリック感を、回
り止めワッシャ13の円周方向に設けた穴あるいは切り
欠きのような凹部13aと回転ブラケット12表面に設
けられた突起12aが嵌合する構成によってクリック感
を得ている。
【0006】図7は、所定停止位置でのクリック感を得
る図6に示す従来例と異なる構成を示す図である。回転
負荷トルクを得るには、図4あるいは図5に示す構成と
同様であるが、回り止めワッシャ13の外周にフラット
面13aを設け、フラット面13aに圧接する板バネ状
の弾性体18を回転ブラケット12側に取り付けてクリ
ック感を得ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】コイルバネを用いる従
来の第1のヒンジ機構では、安定した回転負荷トルクを
保持することが可能であるが、バネの長さ方向に形状が
大きくなり構造的に大きくなるという問題がある。ま
た、シャフトを中心として回転していることにより、回
転プレート側に取り付けられた機器と、固定プレート側
に取り付けられた機器とを何等かの信号線あるいは配管
で結ぶ必要がある場合、ヒンジ部分を別部品等で遮蔽し
なければ回転部品等で信号線等を傷けてしまう恐れがあ
る。
【0008】皿バネを用いる従来の第2のヒンジ機構で
は、コイルバネを用いる従来の第1のヒンジ機構に対し
てはよりコンパクトにできるが、皿バネの性質上(金属
材料そのものの延びを弾性力としている)、高負荷の状
態でなければバネの弾性力が発生せず、また荷重をかけ
過ぎるとバネの弾性破壊が起き、バネの機能を果さなく
なるといった問題点がある。
【0009】即ち、バネ定数が大きい特性で、低負荷の
環境下で用いるヒンジ機構としては不向きであり、また
微妙なトルク幅領域を維持するにも不適当である。弾性
体に波ワッシャを用いた構成も、上述の皿バネ同様バネ
定数の大きい特性であり、微妙なトルク幅領域を維持す
るには不適当である。また、シャフトを中心として回転
していることにより、回転プレート側に取り付けられた
機器と、固定プレート側に取り付けられた機器とを何等
かの信号線あるいは配管で結ぶ必要がある場合、ヒンジ
部分を別部品で遮蔽しなければ回転部品等で信号線ある
いは配管等を破損する恐れがある。
【0010】また、慴動面の摩擦磨耗を軽減するために
グリスやオイルを用いると、高温と低温の環境状況が変
化すると粘度変化により回転負荷トルクが変化してしま
い安定しないばかりか、高温状況下ではオイル成分の蒸
発が起きる。また、グリスやオイル塗布部分にホコリや
塵等が付着した場合、それらが研摩材の形となり結果的
に回転負荷トルク変動や磨耗促進の原因となる。
【0011】従って、本発明は、電子装置や機構部分を
内蔵する回転側筐体と固定側筐体とを安定した回転負荷
トルクを発生しながら回転し、所定の位置では確かなク
リック感を与えるコンパクトなヒンジ機構を提供するこ
とである。また、少ない部品数で回転側筐体中に収納し
た各種機器の信号線あるいは配管等を回転に伴って傷つ
けることなく配置することができるヒンジ機構を提供す
ることである。さらに、締結部材やカシメ加工を行うこ
となく、簡単な組み立て加工で全ての部材を確実に組み
付けることができ、高い信頼性を有するヒンジ機構を提
供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するためになされたものであって、請求項1の発明
は、固定側部材と回転側部材とを回転負荷トルクを発生
して回転自在に支持するヒンジ機構において、前記固定
側部材と回転側部材の一方の部材に軸受孔と円形リブを
有する固定リングガイドを固定し、前記固定側部材と回
転側部材の他方の部材に回転軸を設け、前記回転軸とと
もに回転する弾性体リングが前記固定リングガイドの円
形リブに圧接するように、前記回転軸を前記固定リング
ガイドの軸受孔に嵌合することを特徴とする。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の発明のヒン
ジ機構において、前記弾性体リングは、前記回転軸に形
成した突起爪とリング押えによって前記回転軸に支持さ
れることを特徴とする。
【0014】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明のヒンジ機構において、前記弾性体リングに圧接面を
有する折曲爪を設けるとともに、前記円形リブに凸状の
フラット面を設け、所定の回転位置で前記折曲爪が前記
凸状のフラット面に乗り上げることを特徴とする。
【0015】請求項4の発明は、請求項1〜3の発明の
ヒンジ機構において、前記回転側部材に中空の回転軸を
設けるとともに機器収納室を設け、該機器収納室に収納
された機器と前記固定側部材間の配線、配管等を前記中
空軸を通して設置することを特徴とする。
【0016】請求項5の発明は、請求項4の発明のヒン
ジ機構において、前記回転側部材は、前記回転軸の軸線
に平行な面で切断した2つ割構造であることを特徴とす
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図3に示す実施例に基づいて説明する。図1は、本発
明の実施例のヒンジ機構を示す要部断面図であり、図2
は、図1に示すヒンジ機構の固定側筐体を除いて示す分
解斜視図である。本発明のヒンジ機構は、固定側筐体
1、回転側筐体2、固定リングガイド3、弾性体リング
4、リング押え5から構成されている。固定側筐体1
は、回転側筐体2が取り付けられる部材であって、形
状、構造はどのようなものであってもよく、電子機器等
を組込むための収納室を必ず備えなければならないもの
ではなく、必要に応じて収納室を備えればよい。回転側
筐体2は、その長手方向の中央部に例えば電子機器、機
構部品6等を組込むための収納室2aが形成され、収納
室2の両側壁からはそれぞれ中空の回転軸2b,2cが
形成されている。回転軸2bは、電子機器、機構部品6
等のための配線、配管等7を通す延長部分を有し、回転軸
2cより長く形成されている。また、この中空の回転軸
2b,2cの軸表面には、突起爪が形成された平坦面が
形成されているが、この点は後述する。
【0018】図1,図2に示すように、回転側筐体2は
筐体基部2−1及び筐体蓋部2−2からなり、筐体基部
2−1及び筐体蓋部2−2が互いに組み合わされ接合さ
れることにより、回転側筐体2が形成される。回転側筐
体2の長手方向中央部には外部と閉鎖された収納室2a
が形成されるとともに収納室2aの両端に中空の回転軸
2b,2cが形成される。
【0019】筐体基部2−1及び筐体蓋部2−2につい
て説明すると、筐体基部2−1及び筐体蓋部2−2の基
本的な構造はほぼ同様の構造であって、両者の接合のた
めの構成、筐体蓋部2−2には収納室2a内の機器のた
めの操作装置、表示装置等が設置される開口2−2iを
有する点等で相違する場合がある。筐体基部2−1、筐
体蓋部2−2の長手方向の中央部には、例えば電子機器
等を組込む収納室2aを形成するための収納室部2−1
a,2−2aが形成され、収納室部2−1a,2−2a
の両側壁からはそれぞれ中空半割状の回転軸部2−1
b,2−1c,2−2b,2−2cが形成される。筐体
基部2−1、筐体蓋部2−2の回転軸部2−1b,2−
2bの表面には、弾性体リング4及びリング押え5の回
転軸2bに対する回転を規制するための平坦面2−1
d,2−2dが形成されている。また、平坦面2−1
d,2−2dには弾性体リング4及びリング押え5を支
持するための突起爪2−1f,2−2fが出没自在に形
成され、平坦面2−1e,2−2eには固定リングガイ
ド3を支持するための突起爪2−1g,2−2gが出没
自在に形成されている。なお、回転軸部2−1b,2−
2bには、軸延長部2−1h,2−2hが設けられ、収
納室部2−1a,2−2aの隔壁には配線用間隙等が設
けられていることにより、電子機器等の配線を案内し保
護することができる。
【0020】固定リングガイド3は、固定側匡体1に固
定されるリブ状部材3aからなり、一方の面に、回転側
筐体2の中空回転軸2b,2cを支承する軸受孔3c及
び弾性体リング4のリング面と圧接し外側が円錐状面3
dに形成された円形リブ3bが設けられている。円形リ
ブ3bの円錐状面3dには、クリック感を得るための構
成の一部として、所定の1個所もしくは複数個所に凸状
のフラット面3eが形成されている。また、リブ状部材
3aの他方の面には、筐体基部2−1、筐体蓋部2−2
の収納室部2−1a,2−2aの側壁外面と当接する当
接リブ3fが形成されている。
【0021】弾性体リング4は、金属板等の弾性体から
なるリング状部材4aであり、回転側筐体2の回転軸2
bに嵌合するものであるが、回転軸2bに対し摺動自在
であり、且つ回転不能とするため、その中心に開いた穴
部4bには筐体基部2−1、筐体蓋部2−2の回転軸部
2−1b,2−2bに形成された平坦面2−1d,2−
2dと係合する平坦部4c,4dが形成されている。ま
た、弾性体リング4の外周縁部からは軸線方向に折り曲
げ形成された折曲爪4eが、所定の1個所もしくは複数
個所に形成される。折曲爪4eは、固定リングガイド3
の円形リブ3bに形成された凸状のフラット面3eと協
働して回転側筐体の回転時、所定の停止位置でクリック
感を付与するためのものである。
【0022】リング押え5は、弾性体リング4を外側か
ら押え込み、回転軸2bに保持するための部材であり、
回転側筐体2の回転軸2bに嵌合するものであるが、回
転軸2bに対し摺動自在であり、かつ回転軸2bに対し
回転不能であるように、回転軸部2−1b,2−2bに
形成された平坦面2−1d,2−2dと対応して、その
中心に開いた穴部5bには平坦部5c,5dが形成され
ている。
【0023】本実施例のヒンジ機構の組み立てについて
説明すると、まず筐体基部2−1の収納室部2−1aに
電子機器等の機器6を収納し、筐体蓋部2−2で覆うと
ともに両者を固定し一体化すると、回転用筐体2が形成
される。この時、電子機器6等からの(または電子機器
6への)信号線7等は、中空をなす回転軸2−1b,2
−2b及び軸延長部2−1h,2−2hの中を通すこと
で信号線を外に引き出すことが可能である。次に、固定
側筐体1の軸部を回転側筐体2の回転軸2b,2cに嵌
合した状態とした後、回転用筐体2の中空軸2b、2c
にそれぞれ固定リングガイド3,3を図2に示す姿勢で
挿入し固定する。この時、固定リングガイド3,3は、
中空軸2b、2cに出没自在に突設された突起爪2−1
f,2−2f,2−1g,2−2gにより抜け止め状態
となる。次に、中空軸2bに弾性体リング4を図2の姿
勢で挿入し、突起爪2−1f,2−2fを押圧して乗り
越えさせ、抜け止め状態とする。そして、最後に中空軸
2bの外方からリング押え5を突起爪2−1f,2−2
fの係合面で支持される位置まで押圧することによって
図1に示す状態に組み立てられる。
【0024】図1に示す組み立て状態で、回転用筐体2
の中空の回転軸2b,2cと一体に形成された突起爪2
−1f,2−2f,2−1g,2−2gの係合面位置
は、使用時における固定リングガイド3、弾性体リング
4の適正圧接時における固定リングガイド3、弾性体リ
ング4、リング押さえ5の各厚さの和で設定され、各部
材が組込まれた状態で適正圧接荷重を得ることとなる。
また、弾性体リング4は単体の状態で慴動抵抗軽減のた
めのコーティングが施されており、回転負荷トルク変動
や磨耗に対し、グリスやオイル等を使用する場合に比較
してより高い信頼性が得られる。なお、コーティングと
しては潤滑メッキ、潤滑焼付け塗装、その他が採用され
る。
【0025】図1に示す状態で、固定リングガイド3が
固定された固定側筐体1に対し回転側筐体2を回転させ
ることにより、弾性体リング4及びリング押え5が回転
側筐体2に対し回転を規制された状態で組込まれている
ので、回転側筐体2と共に弾性体リング4及びリング押
え5が回転し、弾性体リング4のリング面が固定リング
ガイド3の円形リブ3bの頂面を圧接しながら摺動し、
その際の摩擦力により回転負荷トルクが発生する。
【0026】また、回転側筐体2が所定角回転し所定位
置に達すると、固定リングガイド3の円錐状面3dに設
けられた凸型フラット面3eに弾性体リング4の圧接用
爪4eが乗り上げ、その時弾性体リング4はさらに変形
し荷重が増加する。従って、この時の荷重変化でクリッ
ク感を得ることが可能となる。なお、図3に示すよう
に、圧接用爪4eの回転方向の両端を折曲あるいは湾曲
するような形状にすることで、固定リングガイド3の凸
状のフラット面3eと円錐状面3dとの段差を大きくす
ることが可能であり、更に大きく確実なクリック感を得
ることが可能である。
【0027】以上の実施例の構造によれば、少ない部品
数により回転側筐体中に収納した各種機器の信号線等を
外に引き出すことができる上、回転時の負荷トルク並び
に所定角度位置でのクリック感を得ることができるとと
もに、締結部材やカシメ加工を行うことなく、全ての部
材を確実に組み付けることができるという優れたメリッ
トがある。また、このような構造は小型で安価であり、
且つ回転側筐体の収納室内部に各種機器等を組込むこと
が可能となり、携帯モバイル機器や、電子機器への利用
が可能となる。
【0028】以上の実施例の説明では、説明の都合上、
固定側筐体、回転側筐体という用語を使用したが、固定
側、回転側は相対的なものであって、実際は固定側筐体
を回転させることもできるし、両筐体を回転させること
もできる。また、固定側筐体、回転側筐体のいずれかに
機器の収納室を設けたり、両筐体に機器の収納室を設け
る等もできることは明らかである。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のヒンジ機構によれば、次のような効果を奏する。請求
項1の発明によれば、固定側部材と回転側部材の一方の
部材に軸受孔と円形リブを有する固定リングガイドを固
定し、前記固定側部材と回転側部材の他方の部材に回転
軸を設け、前記回転軸とともに回転する弾性体リングが
前記固定リングガイドの円形リブに圧接するように、前
記回転軸を前記固定リングガイドの軸受孔に嵌合するの
で、軸方向の長さが短く、部品数が少ない簡単な構成
で、安定した回転負荷トルクを発生しながら回転する、
携帯モバイル機器や、電子機器への利用に適したヒンジ
機構が得られる。
【0030】請求項2の発明によれば、弾性体リングは
回転軸に形成した突起爪とリング押えによって前記回転
軸に支持されるので、固定リングガイド、弾性体リン
グ、リング押え等の組み付けに、締結部材やカシメ加工
を行うことなく、簡単な組み立て加工で全ての部材を確
実に組み付けることができ、高い信頼性が得られる。
【0031】請求項3の発明によれば、回転側部材が所
定角度回転し停止位置に達すると、弾性体リングに設け
た折曲爪の圧接面が、固定リングガイドの円形リブに設
けられた凸状のフラット面に乗り上げるので、確実なク
リック感を得ることができる。
【0032】請求項4の発明によれば、回転側部材に中
空の回転軸を設けるとともに機器収納室を設け、該機器
収納室に収納された機器と前記固定側部材間の配線、配
管等を前記中空軸及び軸延長部に設置するので、回転側
部材中に収納した各種機器の信号線、配管等を回転に伴
って傷つけることなく配置することができる。
【0033】請求項5の発明によれば、回転側部材は、
回転軸の軸線に平行な面で切断した2つ割構造であるの
で、回転側部材の製造が容易であるとともに回転側部材
の収納室中に各種機器を収納し、配線、配管を行うこと
が容易で、信号線、配管等を回転に伴って傷つけること
のないヒンジ機構が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例のヒンジ機構を示す要部断面
図である。
【図2】 図1に示すヒンジ機構の固定側筐体を除いて
示す分解斜視図である。
【図3】 図1に示すヒンジ機構における圧接用爪の変
形例を示す部分正面図である。
【図4】 従来のヒンジ機構を示す断面図である。
【図5】 従来の異なるヒンジ機構を示す断面図であ
る。
【図6】 従来のヒンジ機構において、クリック感を得
る構成を示す図である。
【図7】 従来のヒンジ機構において、クリック感を得
る異なる構成を示す図である。
【符号の説明】
1…固定側筐体、2…回転側筐体、2a…収納室、2
b,2c…回転軸、2−1…筐体基部、2−2…筐体蓋
部、2−1a,2−2a…収納室部、2−1b,2−1
c,2−2b,2−2c…回転軸部、2−1d,2−2
d,2−1e,2−2e…平坦面、2−1f,2−1
g,2−2f,2−2g…突起爪、2−1h,2−2h
…軸延長部、2−2i…開口、3…固定リングガイド、
3a…リブ状部材、3b…円形リブ、3c…軸受孔、3
d…円錐状面、3e…凸状のフラット面、3f…当接リ
ブ、4…弾性体リング、4a…リング状部材、4b…穴
部、4c,4d…平坦部、4e…折曲爪、5…リング押
え、5a…リング状部材、5b…穴部、5c,5d…平
坦部、6…電子機器、7…信号線。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定側部材と回転側部材とを回転負荷ト
    ルクを発生して回転自在に支持するヒンジ機構におい
    て、前記固定側部材と回転側部材の一方の部材に軸受孔
    と円形リブを有する固定リングガイドを固定し、前記固
    定側部材と回転側部材の他方の部材に回転軸を設け、前
    記回転軸とともに回転する弾性体リングが前記固定リン
    グガイドの円形リブに圧接するように、前記回転軸を前
    記固定リングガイドの軸受孔に嵌合することを特徴とす
    るヒンジ機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のヒンジ機構において、 前記弾性体リングは、前記回転軸に形成した突起爪とリ
    ング押えによって前記回転軸に支持されることを特徴と
    するヒンジ機構。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のヒンジ機構にお
    いて、 前記弾性体リングに圧接面を有する折曲爪を設けるとと
    もに、前記円形リブに凸状のフラット面を設け、所定の
    回転位置で前記折曲爪が前記凸状のフラット面に乗り上
    げることを特徴とするヒンジ機構。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3いずれかに記載のヒンジ
    機構において、 前記回転側部材に中空の回転軸を設けるとともに機器収
    納室を設け、該機器収納室に収納された機器と前記固定
    側部材間の配線、配管等を前記中空軸を通して設置する
    ことを特徴とするヒンジ機構。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のヒンジ機構において、 前記回転側部材は、前記回転軸の軸線に平行な面で切断
    した2つ割構造であることを特徴とするヒンジ機構。
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